結論
シービーオーイー・グローバル・マーケッツ(Cboe)は、S&P 500 指数(SPX)・ミニ SPX(XSP)・VIX のオプションと先物を独占的に扱う世界最大級のオプション取引所で、米国・欧州の株式取引所、機関向け FX、市場データ(データ・バンテージ)も持つ。2025 年の純収益(収益から変動費を引いた額)は約 24.3 億ドル(前年比 +17%)、GAAP の営業利益 14.7 億ドル、純利益 11.0 億ドル。2026 年は 4〜6 月期の純収益が過去最高の 7.3 億ドル(+25%)、指数オプションの ADV(日次平均取引量)が +32% で、会社は年の純収益の伸びの見通しを十数%台半ば〜後半へ引き上げた。
2026 年 9 月には S&P ダウ・ジョーンズ・インデックスとの SPX の独占ライセンスが 2051 年まで 25 年延長され、堀の期限の不安が消えた。一方、カナダ・豪州を TMX に 3 億ドルで売り、米欧の企業上場・日本株式などを閉じて、デリバティブ・株式・FX・データの中核に絞る。
7 つの塊(指数オプション、マルチリスティッド、先物、FX、北米株式、欧州・アジア太平洋、周辺収入)を数量×価格で積むと、中立の 10 年後は純収益 約 48 億ドル(年 +7%)、純利益 約 24 億ドル。独占的な指数オプションは、資本コストを超える稼ぎが新しく投じるお金でも 2/3 残る強い堀で、資本コスト 7.75%(基本 8.0% + quality −0.25%)・g 4%・ROE 20% の式から正当化 PER は約 19.9 倍。その 8.5 割の約 16.9 倍を中立に置いた。確率をかけて割り引いた本質価値は今の時価総額を約 24% 下回り、期待の年率は 3.9% と資本コストに届かず、総合は『やや割高』になる。2026 年の取引量は山の面があり、高止まりすれば結論は縮むが、今の PER 約 30 倍は先の成長を織り込みすぎている。
バリュー投資の観点から
バリュー投資の観点では、まず 10 年後を問う。オプションで株価の変動に備える需要は 10 年後も残り、SPX の取引権は 2051 年まで Cboe の手にある。堀はライセンスと流動性のネットワークで、広がっても狭まりにくい。狭まるとすれば、規制が 0DTE や小口の手数料に踏み込む場合と、トークン化・予測市場が既存のオプションを置き換える場合。
次にオーナー利益。設備投資は純収益の 3〜4% で、純利益の大半は株主のものになる。ただし実際の還元は純利益の約 4 割にとどまり、残りを買収に回してきた。のれんは自己資本に入っており、買収が価値を生んだかは疑問が残る(2018〜21 年の ROE は 11〜15%、近年ようやく 20% に戻った)。式の ROE は現金を除く事業の自己資本で 23〜25%、のれんは新 CEO の買収に備えて除いていない。
資本配分:売却で現金を作った後の使い道が最大の見どころ。割高な買収に回せば価値を削る。自社株買いは小さく、割高な時に大きく買っていない点は評価できる。
安全域:資本コストは 7.75%(基本 8.0% + quality −0.25%)で、今の値段に安全域はない。10 年後の中立の PER は約 17 倍で、今の約 30 倍から縮む分だけ期待の年率が下がる。取引量が 2026 年の水準で高止まりすれば結論は縮むが、中立の収入は 2026 年の run-rate より控えめに置いた。確信度は中。
何で稼ぐ会社か
純収益の稼ぎ方は 4 つ。
指数オプション(2025 年の純収益の約半分):SPX・XSP・VIX のオプションを Cboe 1 社だけが扱い、1 枚あたり約 0.93 ドルの手数料を取る。当日満期の 0DTE が SPX の出来高の 6 割超まで広がり、2026 年 6 月の 0DTE の日次平均は過去最高の 310 万枚。マルチリスティッド(株・ETF のオプション)は同じ銘柄を多くの取引所が取り合うため 1 枚の手数料が 0.06 ドル台と低く、取引量が増えても利益への効きは小さい。
株式・FX・欧州(純収益の約 3 割):米国の EDGX・BZX などの株式取引所(取引所の約定シェアは 9% 台)、機関向けの FX、欧州(シェア約 24%)。取引所の収入は 100 株あたりのネットキャプチャー(2026 年 4〜6 月期 0.019 ドル、前年 0.012 ドル)で決まる。
市場データ・接続(データ・バンテージ、総収益で年 6.4 億ドル、2026 年 4〜6 月期 +15%):価格データの配信契約で、取引量に左右されにくい。
費用は固定費が中心で、純収益が伸びると増加分の大半が利益になる(2025 年の GAAP 営業利益率は純収益の 60%、2026 年の上半期は調整後費用が +3% の伸びで純収益 +27%)。
優良さと弱いところ
優良さの核は 3 つ。1 つ目は SPX の独占。S&P ダウ・ジョーンズ・インデックスとの契約で SPX オプションの取引権を Cboe だけが持ち、その期限が 2026 年 9 月に 2032 年から 2051 年へ延びた。ほかの取引所は SPX のオプションを作れないので、似た代替の XSP・SPY オプション・先物オプションに出番が残るだけ。2 つ目は VIX。SPX オプションの価格から作る恐怖指数で、VIX 先物・オプションの流動性が厚い。3 つ目は資本の軽さ。設備投資は純収益の 3〜4%(2026 年は 1.0 億ドル前後)、借入は 14 億ドルで現金 22 億ドルに対し小さい。
弱い所:売上の約 6 割を占める取引収入は相場・ボラティリティ・個人投資家の熱で振れる(2022 年は純利益が 2 億ドルまで落ち、PER が 57 倍に跳ねた)。マルチリスティッドと株式は手数料競争が激しく、買収(2017 年のバッツなど)の統合で費用が重い年もあった。経営はクレイグ・ドノヒュー(2025 年就任、CME で大型買収を指揮した)に代わり、買収を再開する可能性がある。ROE は 21% と取引所としては並みだが、これは買収ののれんが自己資本に入っているためで、現金を除く事業だけで見ると 25% 前後になる。
業界はいまどこにいて、どこへ向かうか
オプションは米国の個人投資家とヘッジ需要で毎年過去最高を更新している。0DTE の SPX 出来高は 2024 年初から約 3 倍になり、7 月は SPX 出来高の 66.2% を占めた。1 契約あたりの取引サイズは縮んでおり、小口の裾野が広がっていることを示す。SPX・XSP の最大の競合は、同じ指数を追う SPY・QQQ のオプション(マルチリスティッドで多数の取引所が取引)と CME グループの E ミニ S&P 500 の先物・オプションで、SPX の流動性とは別の土俵として併存する。
米国株式では、取引所の約定シェアが 10.5% から 9.4% へ下がり、オフ取引所(Cboe Clear U.S. を含む)が 14.9% から 18.8% へ伸びた。欧州はシェア 24.4% でほぼ横ばい。FX は取扱高が +8%。
構造の変化は 3 つ。24 時間取引(EDGX で 2026 年 12 月の開始予定、SEC の承認待ち)、予測市場(Cboe Predicts が 2026 年 6 月に XSP のバイナリーで開始、インタラクティブ・ブローカーズが先行)、トークン化オプション(S&P との延長契約で共同開発の余地が示された)。規制は、個人投資家の 0DTE への注意喚起、取引所の手数料の透明性、SEC・CFTC の新商品の審査が焦点。金利が高い間は資金が MMF に流れるが、オプション取引量には効いていない。
資本政策と M&A
還元は配当(年 3.0 億ドル前後、1 株配当は四半期ごとに据え置き)が柱で、自社株買いは 2025 年に約 1 億ドル、2026 年 4〜6 月期は 0.33 億ドル(残枠 5.4 億ドル)と小さい。純利益の約 4 割を還元し、残りは買収・負債返済・現金に回してきた。
買収の歴史:バッツ(2017 年)を中心に、データ・FX・欧州・デジタル資産へ手を広げてきた。2025 年 10 月に「中核に絞る」方針を発表し、2026 年 4 月にカナダ・豪州を TMX に 3 億ドルで売却すると合意(豪州は 2026 年 7〜9 月期に完了見込み)、米欧の企業上場・CEDX・日本株式事業も終えた。新 CEO は買収にも前向きと報じられ、売却で得た現金と余力が次の買収に回る可能性がある。一方、予測市場・24 時間取引・Cboe Clear U.S. への投資で設備投資は 2026 年に 1.0 億ドル前後へ増える。
強気の見方と慎重な見方
強気の見方
SPX の独占は 2051 年まで保証され、0DTE は 2024 年初から約 3 倍に増えて出来高の 66% を占める。2026 年 4〜6 月期は指数オプション ADV が 621 万枚(+32%)、1 枚あたりの手数料も 0.923 ドルから 0.953 ドルへ上がった。個人投資家の裾野は小口の XSP・Cboe Predicts(予測市場)へ広がり、24 時間取引・トークン化オプションの共同開発という新しい場も用意されている。
費用は 2026 年上半期に +3% しか伸びず、純収益 +27% のうち大半が利益になった。会社は 2026 年の純収益成長の見通しを十数%台半ば〜後半に引き上げ、データ・バンテージも十数%に上げた。カナダ・豪州を 3 億ドルで売って中核に絞り、現金に余力がある。
この見方なら 10 年後の純利益は約 34 億ドル、ROE 23% で式の上限の 9 割の PER 19 倍がつき、時価総額は 650 億ドルと今の約 2 倍になる。
慎重な見方
2026 年の取引量は相場の荒れ・金利・個人の熱が重なった山で、2022 年(純利益が 2 億ドルまで落ち、PER が 57 倍)のような振れが過去にある。0DTE は個人投資家の損失・リスクへの懸念から、規制当局の関心が高まる可能性がある。マルチリスティッドの手数料は 0.068 ドルから 0.064 ドルへ下がり、取引量が増えても利益が伸びにくい。
米国株式の取引所シェアは 10.5% から 9.4% へ下がり、オフ取引所に流れている。新 CEO は買収の経験が豊富で、売却で得た現金や余力を次の大型買収に回すと、統合費用と割高な買収で価値を削る恐れがある(2017 年のバッツの統合も費用が重かった)。XSP・ミニ SPX と CME の E ミニ・SPY の間で小口が取り合う面もある。
この見方では 10 年後の純利益は 8 億〜15 億ドルにとどまり、時価総額は今の 3 割(悲観)〜7 割(やや悲観)まで下がる。
どちらに重みを置いたか
SPX の独占と 0DTE の広がりは確かで、2051 年までの延長が堀の不安を消した。ただし 2026 年の取引量には山の面があり、手数料も物価に届かないので、強気の言い分をそのまま採らず、中立の収入を 2026 年の run-rate より控えめに置いた。買収の再開と規制の不確実性を悲観に入れ、確率は楽観側 33%・中立 33%・悲観側 34% と、ほぼ釣り合い、わずかに中立へ寄せた。そのうえで倍率は式の上限の 8.5 割前後に置いたので、10 年の価値は今の時価総額を 24% 下回り、期待の年率は 3.9% と資本コスト 7.75% に届かない(やや割高)。
10 年後の 5 つの筋書き(2035/12 期)
確率で加重した株価時価総額 362.17 ドル381 億ドル(+ 配当配当と自社株買いの合計 98.35 ドル103 億ドル)。 今の値に割り戻すと 239.40 ドル252 億ドル、今との差 −26.9%、 期待の年率 +3.5%(資本コスト 7.8%)→ やや割高
| 筋書き | 確率 | 10 年後の株価時価総額 | 配当の合計還元の合計配当+自社株買い | トータルリターン10 年・配当込み | 年率 | 確率 × (株価+配当時価総額+還元) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 楽観 | 10% | 620.74 ドル652 億ドル | 113.32 ドル119 億ドル | +124.0% | +8.4% | 73.41 ドル77 億ドル |
| やや楽観 | 23% | 488.68 ドル514 億ドル | 109.90 ドル116 億ドル | +82.6% | +6.2% | 137.67 ドル145 億ドル |
| 中立 | 33% | 382.59 ドル402 億ドル | 98.29 ドル103 億ドル | +46.7% | +3.9% | 158.69 ドル167 億ドル |
| やや悲観 | 21% | 233.11 ドル245 億ドル | 94.01 ドル99 億ドル | −0.2% | 0.0% | 68.69 ドル72 億ドル |
| 悲観 | 13% | 96.10 ドル101 億ドル | 73.55 ドル77 億ドル | −48.2% | −6.4% | 22.05 ドル23 億ドル |
| 加重平均 | 100% | 362.17 ドル381 億ドル | 98.35 ドル103 億ドル | +40.5% | +3.5% | 460.52 ドル484 億ドル |
今の株価時価総額 327.72 ドル344 億ドル(2026-10-22)から見たトータルリターン。加重平均の年率がこの 10 年に期待できる年率で、資本コスト 7.8% を下回るほど割高。
楽観 10% 楽観:SPX 独占が 2051 年まで続き、0DTE・24 時間・予測市場で取引が 2 倍超になる 利益 34 億ドル · PER 19.1 倍 · 株価時価総額 620.74 ドル652 億ドル
2035 年の指数オプション ADV は約 10.9 百万枚(2025 年比 +120%)。S&P との独占ライセンスは 2051 年まで延び、0DTE の広がり・XSP・Cboe Predicts(予測市場)・24 時間取引・トークン化オプションの共同開発で新しい取引が加わる。手数料は +35%(物価の 1.41 倍には届かない:小口の XSP の比率と段階値引きがあるため)。データは年 +9%。新 CEO の下でカナダ・豪州の売却後に戻る買収も、清算と指数・データの強化なら価値を壊さない。純収益は約 64 億ドル、営業利益率 75%、純利益は約 34 億ドル。競合の CME は米国債・先物の独占だが、オプションでは SPX に及ばない。
- 指数オプション(SPX・VIX・XSP):数量 27.4(年間取引枚数(億枚)= 日次平均 494 万枚 × 252 営業日)× 価格 1.25(1 枚あたりの平均手数料(ドル。純収益 ÷ 億枚))→ 売上 34 億ドル・営業利益 30 億ドル。数量×価格
- マルチリスティッド(株・ETF)オプション:数量 57.7(年間取引枚数(億枚)= 日次平均 1,348 万枚 × 252 営業日)× 価格 0.07(1 枚あたりの平均手数料(ドル))→ 売上 4 億ドル・営業利益 2 億ドル。数量×価格
- 先物(VIX 先物ほか):数量 1.1(年間取引枚数(億枚)= 日次平均 22.7 万枚 × 252 営業日)× 価格 1.98(1 枚あたりの平均手数料(ドル))→ 売上 2 億ドル・営業利益 1 億ドル。数量×価格
- グローバル FX:数量 31.9(年間取扱高(兆ドル)= 日次平均 528 億ドル × 252 営業日)× 価格 0.08(取扱高 1 兆ドルあたりの純収益(億ドル))→ 売上 2 億ドル・営業利益 1 億ドル。数量×価格
- 北米株式(米国取引所・清算・カナダ):数量 639(米国株式の取扱株数(億株)= 市場の年間出来高 約 4,300 億株 × Cboe の取引所シェア 約 9.9%)× 価格 0.01(1 株あたりの純収益(ドル。カナダ・清算・データを含む合成値))→ 売上 9 億ドル・営業利益 6 億ドル。数量×価格
- 欧州・アジア太平洋の株式:数量 5.0(欧州・豪州の年間売買代金(兆ドル、推定))× 価格 1.36(売買代金 1 兆ドルあたりの純収益(億ドル))→ 売上 7 億ドル・営業利益 3 億ドル。数量×価格
- 周辺収入(市場データ・接続・上場):数量 86.2(オプション・先物の年間取引枚数の合計(億枚))× 価格 0.06(1 枚あたりの周辺収入(ドル))→ 売上 5 億ドル・営業利益 5 億ドル。数量×価格
倍率:式 PER = (1 − g÷RONIC)÷(k − g)。k 7.75%(基本 8.0% + quality -0.25%)。事業の ROE 23.0%(この筋書きの純利益 ÷ 自己資本 149 億ドル)、残る割合 2/3(強い堀 2/3)で RONIC 17.9%、g 4.0%(取引量の伸びと手数料率の物価並みの上昇で、長期の名目は 4% 前後。式は g 4% で計算する)。式の値は 20.7 倍で、これが検査の上限になる。S&P 500 と VIX のオプションを独占しており、取引量が増えるほど利益が増える。ただし 2026 年の取引量の急増は一部が戻る。 上限の 9.2 割の 19.1 倍に置いた。
確率:独占と取引量の拡大が 10 年続き、新商品も当たる筋書き。成功の条件が重なるので 1 割。
やや楽観 23% やや楽観:指数オプションが年 +7%、データと欧州が上積みする 利益 28 億ドル · PER 18.1 倍 · 株価時価総額 488.68 ドル514 億ドル
2035 年の指数オプション ADV は約 9.9 百万枚(2025 年比 +100%)。個人の取引が 0DTE から Cboe Predicts・長期の XSP へ広がり、機関の VIX ヘッジも増える。手数料は +27%(物価の 1.41 倍に届かない)。マルチリスティッドは ADV 約 22 百万枚、FX は ADNV 約 114 億ドル、データは年 +8%。欧州は清算の導入でシェアを守る。純収益は約 55 億ドル(年 +8.5%)、営業利益率 72%、純利益は約 28 億ドル。先物は VIX の取引が増えても、機関の大口割引で 1 枚の手数料は物価に届かず +8% にとどまる。競合の CME は金利先物・株価指数先物が中心で、SPX と直接ぶつからないため、シェアは動かない前提。
- 指数オプション(SPX・VIX・XSP):数量 24.9(年間取引枚数(億枚)= 日次平均 494 万枚 × 252 営業日)× 価格 1.17(1 枚あたりの平均手数料(ドル。純収益 ÷ 億枚))→ 売上 29 億ドル・営業利益 24 億ドル。数量×価格
- マルチリスティッド(株・ETF)オプション:数量 54.3(年間取引枚数(億枚)= 日次平均 1,348 万枚 × 252 営業日)× 価格 0.07(1 枚あたりの平均手数料(ドル))→ 売上 4 億ドル・営業利益 2 億ドル。数量×価格
- 先物(VIX 先物ほか):数量 0.9(年間取引枚数(億枚)= 日次平均 22.7 万枚 × 252 営業日)× 価格 1.86(1 枚あたりの平均手数料(ドル))→ 売上 2 億ドル・営業利益 1 億ドル。数量×価格
- グローバル FX:数量 28.6(年間取扱高(兆ドル)= 日次平均 528 億ドル × 252 営業日)× 価格 0.07(取扱高 1 兆ドルあたりの純収益(億ドル))→ 売上 2 億ドル・営業利益 1 億ドル。数量×価格
- 北米株式(米国取引所・清算・カナダ):数量 596(米国株式の取扱株数(億株)= 市場の年間出来高 約 4,300 億株 × Cboe の取引所シェア 約 9.9%)× 価格 0.01(1 株あたりの純収益(ドル。カナダ・清算・データを含む合成値))→ 売上 8 億ドル・営業利益 5 億ドル。数量×価格
- 欧州・アジア太平洋の株式:数量 4.6(欧州・豪州の年間売買代金(兆ドル、推定))× 価格 1.28(売買代金 1 兆ドルあたりの純収益(億ドル))→ 売上 6 億ドル・営業利益 2 億ドル。数量×価格
- 周辺収入(市場データ・接続・上場):数量 80.2(オプション・先物の年間取引枚数の合計(億枚))× 価格 0.05(1 枚あたりの周辺収入(ドル))→ 売上 4 億ドル・営業利益 4 億ドル。数量×価格
倍率:式 PER = (1 − g÷RONIC)÷(k − g)。k 7.75%(基本 8.0% + quality -0.25%)。事業の ROE 22.1%(この筋書きの純利益 ÷ 自己資本 128 億ドル)、残る割合 2/3(強い堀 2/3)で RONIC 17.3%、g 4.0%(取引量の伸びと手数料率の物価並みの上昇で、長期の名目は 4% 前後。式は g 4% で計算する)。式の値は 20.5 倍で、これが検査の上限になる。S&P 500 と VIX のオプションを独占しており、取引量が増えるほど利益が増える。ただし 2026 年の取引量の急増は一部が戻る。 上限の 8.8 割の 18.1 倍に置いた。
確率:独占は保たれ、取引量が年 +7%、データ・欧州の伸びが加わる。強気寄りの落としどころ。
中立 33% 中立:指数オプションは年 +6%、価格は物価に届かず、SPX の独占は保たれる 利益 24 億ドル · PER 16.9 倍 · 株価時価総額 382.59 ドル402 億ドル
2035 年の指数オプション ADV は約 9.2 百万枚(2025 年比 +86%、年 +6%)で、手数料は +19%。物価が 41% 上がる中で手数料が 2 割弱しか上がらないのは、小口のミニ SPX の比率の上昇・取引量に応じた段階値引き・政治の目があるため(2025 年→2026 年の上昇は +3〜5% で物価より低い)。マルチリスティッドは ADV 約 20 百万枚で単価は −3%(16 取引所の手数料競争)。FX は ADNV 約 105 億ドル。データ・接続は年 +7%。先物は ADV が +45% 伸びる一方、手数料は大口割引で +2% と物価に届かない。純収益は約 48 億ドル、営業利益率 69%(費用は年 +5%)、純利益は約 24 億ドル。競合ではオプションの SPX は代替がなく、CME・ICE は先物とデータで競う別の土俵。
- 指数オプション(SPX・VIX・XSP):数量 23.2(年間取引枚数(億枚)= 日次平均 494 万枚 × 252 営業日)× 価格 1.10(1 枚あたりの平均手数料(ドル。純収益 ÷ 億枚))→ 売上 26 億ドル・営業利益 20 億ドル。数量×価格
- マルチリスティッド(株・ETF)オプション:数量 51.3(年間取引枚数(億枚)= 日次平均 1,348 万枚 × 252 営業日)× 価格 0.06(1 枚あたりの平均手数料(ドル))→ 売上 3 億ドル・営業利益 1 億ドル。数量×価格
- 先物(VIX 先物ほか):数量 0.8(年間取引枚数(億枚)= 日次平均 22.7 万枚 × 252 営業日)× 価格 1.75(1 枚あたりの平均手数料(ドル))→ 売上 1 億ドル・営業利益 1 億ドル。数量×価格
- グローバル FX:数量 26.5(年間取扱高(兆ドル)= 日次平均 528 億ドル × 252 営業日)× 価格 0.07(取扱高 1 兆ドルあたりの純収益(億ドル))→ 売上 2 億ドル・営業利益 1 億ドル。数量×価格
- 北米株式(米国取引所・清算・カナダ):数量 545(米国株式の取扱株数(億株)= 市場の年間出来高 約 4,300 億株 × Cboe の取引所シェア 約 9.9%)× 価格 0.01(1 株あたりの純収益(ドル。カナダ・清算・データを含む合成値))→ 売上 7 億ドル・営業利益 4 億ドル。数量×価格
- 欧州・アジア太平洋の株式:数量 4.2(欧州・豪州の年間売買代金(兆ドル、推定))× 価格 1.20(売買代金 1 兆ドルあたりの純収益(億ドル))→ 売上 5 億ドル・営業利益 2 億ドル。数量×価格
- 周辺収入(市場データ・接続・上場):数量 75.3(オプション・先物の年間取引枚数の合計(億枚))× 価格 0.05(1 枚あたりの周辺収入(ドル))→ 売上 4 億ドル・営業利益 4 億ドル。数量×価格
倍率:式 PER = (1 − g÷RONIC)÷(k − g)。k 7.75%(基本 8.0% + quality -0.25%)。事業の ROE 19.8%(この筋書きの純利益 ÷ 自己資本 120 億ドル)、残る割合 2/3(強い堀 2/3)で RONIC 15.8%、g 4.0%(取引量の伸びと手数料率の物価並みの上昇で、長期の名目は 4% 前後。式は g 4% で計算する)。式の値は 19.9 倍で、これが検査の上限になる。S&P 500 と VIX のオプションを独占しており、取引量が増えるほど利益が増える。ただし 2026 年の取引量の急増は一部が戻る。 上限の 8.5 割の 16.9 倍に置いた。
確率:指数オプションは SPX の独占を 2051 年まで握り、価格は物価に届かないという落としどころ。
やや悲観 21% やや悲観:取引量は伸びるが手数料が下がり、買収と投資で費用が増える 利益 15 億ドル · PER 16.2 倍 · 株価時価総額 233.11 ドル245 億ドル
2035 年の指数オプション ADV は約 7.4 百万枚(2025 年比 +50%)にとどまり、手数料は +10%。マルチリスティッドの価格競争は激しく、手数料は −10%。個人の 0DTE は監督当局の注意(リスクの開示・上限の議論)で伸びが鈍る。新 CEO の買収が割高で、費用が年 +4.5% 伸びても売上がそれに追いつかず、営業利益率は 60% に下がる。純収益は約 35 億ドル、純利益は約 15 億ドル。ただし SPX の独占は残るので、利益は 2025 年の 1.4 倍にはなる。先物は VIX の取引が伸びても大口割引で 1 枚の手数料が物価に届かず −5%、マルチリスティッドは競合の取引所との価格競争で据え置きが精一杯。競合の CME・ICE は先物とデータで競うため、Cboe の SPX には正面から届かない。
- 指数オプション(SPX・VIX・XSP):数量 18.7(年間取引枚数(億枚)= 日次平均 494 万枚 × 252 営業日)× 価格 1.02(1 枚あたりの平均手数料(ドル。純収益 ÷ 億枚))→ 売上 19 億ドル・営業利益 13 億ドル。数量×価格
- マルチリスティッド(株・ETF)オプション:数量 42.5(年間取引枚数(億枚)= 日次平均 1,348 万枚 × 252 営業日)× 価格 0.06(1 枚あたりの平均手数料(ドル))→ 売上 3 億ドル・営業利益 1 億ドル。数量×価格
- 先物(VIX 先物ほか):数量 0.6(年間取引枚数(億枚)= 日次平均 22.7 万枚 × 252 営業日)× 価格 1.63(1 枚あたりの平均手数料(ドル))→ 売上 1 億ドル・営業利益 0 億ドル。数量×価格
- グローバル FX:数量 21.3(年間取扱高(兆ドル)= 日次平均 528 億ドル × 252 営業日)× 価格 0.06(取扱高 1 兆ドルあたりの純収益(億ドル))→ 売上 1 億ドル・営業利益 1 億ドル。数量×価格
- 北米株式(米国取引所・清算・カナダ):数量 469(米国株式の取扱株数(億株)= 市場の年間出来高 約 4,300 億株 × Cboe の取引所シェア 約 9.9%)× 価格 0.01(1 株あたりの純収益(ドル。カナダ・清算・データを含む合成値))→ 売上 5 億ドル・営業利益 2 億ドル。数量×価格
- 欧州・アジア太平洋の株式:数量 3.6(欧州・豪州の年間売買代金(兆ドル、推定))× 価格 0.97(売買代金 1 兆ドルあたりの純収益(億ドル))→ 売上 3 億ドル・営業利益 1 億ドル。数量×価格
- 周辺収入(市場データ・接続・上場):数量 61.8(オプション・先物の年間取引枚数の合計(億枚))× 価格 0.04(1 枚あたりの周辺収入(ドル))→ 売上 3 億ドル・営業利益 2 億ドル。数量×価格
倍率:式 PER = (1 − g÷RONIC)÷(k − g)。k 7.75%(基本 8.0% + quality -0.25%)。事業の ROE 18.0%(この筋書きの純利益 ÷ 自己資本 84 億ドル)、残る割合 2/3(強い堀 2/3)で RONIC 14.6%、g 4.0%(取引量の伸びと手数料率の物価並みの上昇で、長期の名目は 4% 前後。式は g 4% で計算する)。式の値は 19.3 倍で、これが検査の上限になる。S&P 500 と VIX のオプションを独占しており、取引量が増えるほど利益が増える。ただし 2026 年の取引量の急増は一部が戻る。 上限の 8.4 割の 16.2 倍に置いた。
確率:独占は残るが手数料が下がり、買収・投資で費用が増える。業績が 2030 年代に頭打ちになる確率を 2 割強と置いた。
悲観 13% 悲観:規制と競合で手数料が崩れ、独占の旨みが薄れる 利益 8 億ドル · PER 13.1 倍 · 株価時価総額 96.10 ドル101 億ドル
2035 年に純収益は約 24 億ドル、営業利益率 44%、純利益は約 8 億ドル。個人の 0DTE への規制(小口の規制・手数料の上限)と、ミニ SPX の先物・ETF オプション(SPY)への分散で、指数オプション ADV は約 5.9 百万枚(+20%)にとどまり、手数料は 5% 下がる。マルチリスティッドは単価が 15% 下がり、VIX 先物は CME・ICE の同種商品に取られて取引量が 2 割減る。トークン化・予測市場など新しい土俵が既存の取引所を迂回する。費用は下がらず営業利益率は 4 割に落ちる。ROE も 16% に下がる。
- 指数オプション(SPX・VIX・XSP):数量 15.0(年間取引枚数(億枚)= 日次平均 494 万枚 × 252 営業日)× 価格 0.88(1 枚あたりの平均手数料(ドル。純収益 ÷ 億枚))→ 売上 13 億ドル・営業利益 7 億ドル。数量×価格
- マルチリスティッド(株・ETF)オプション:数量 32.3(年間取引枚数(億枚)= 日次平均 1,348 万枚 × 252 営業日)× 価格 0.06(1 枚あたりの平均手数料(ドル))→ 売上 2 億ドル・営業利益 1 億ドル。数量×価格
- 先物(VIX 先物ほか):数量 0.5(年間取引枚数(億枚)= 日次平均 22.7 万枚 × 252 営業日)× 価格 1.46(1 枚あたりの平均手数料(ドル))→ 売上 1 億ドル・営業利益 0 億ドル。数量×価格
- グローバル FX:数量 16.0(年間取扱高(兆ドル)= 日次平均 528 億ドル × 252 営業日)× 価格 0.06(取扱高 1 兆ドルあたりの純収益(億ドル))→ 売上 1 億ドル・営業利益 0 億ドル。数量×価格
- 北米株式(米国取引所・清算・カナダ):数量 383(米国株式の取扱株数(億株)= 市場の年間出来高 約 4,300 億株 × Cboe の取引所シェア 約 9.9%)× 価格 0.01(1 株あたりの純収益(ドル。カナダ・清算・データを含む合成値))→ 売上 3 億ドル・営業利益 1 億ドル。数量×価格
- 欧州・アジア太平洋の株式:数量 2.8(欧州・豪州の年間売買代金(兆ドル、推定))× 価格 0.79(売買代金 1 兆ドルあたりの純収益(億ドル))→ 売上 2 億ドル・営業利益 1 億ドル。数量×価格
- 周辺収入(市場データ・接続・上場):数量 47.7(オプション・先物の年間取引枚数の合計(億枚))× 価格 0.04(1 枚あたりの周辺収入(ドル))→ 売上 2 億ドル・営業利益 1 億ドル。数量×価格
倍率:式 PER = (1 − g÷RONIC)÷(k − g)。k 7.75%(基本 8.0% + quality -0.25%)。事業の ROE 11.9%(この筋書きの純利益 ÷ 自己資本 65 億ドル)、残る割合 2/3(強い堀 2/3)で RONIC 10.5%、g 4.0%(取引量の伸びと手数料率の物価並みの上昇で、長期の名目は 4% 前後。式は g 4% で計算する)。式の値は 16.5 倍で、これが検査の上限になる。S&P 500 と VIX のオプションを独占しており、取引量が増えるほど利益が増える。ただし 2026 年の取引量の急増は一部が戻る。 上限の 7.9 割の 13.1 倍に置いた。
確率:規制・競合・代替商品が重なり、独占の旨みが薄れる筋書き。10 年で起きる確率を 1 割強と置いた。
セグメント:数量 × 価格
いまの数量と価格、中立の筋書きの 10 年後。売上と営業利益は億ドル。
指数オプション(SPX・VIX・XSP)
S&P 500 指数(SPX)・ミニ SPX(XSP)・VIX など Cboe だけが扱う指数オプション。0DTE(当日満期)が SPX の出来高の 6 割超。
| 数量年間取引枚数(億枚)= 日次平均 494 万枚 × 252 営業日 | 価格1 枚あたりの平均手数料(ドル。純収益 ÷ 億枚) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2025/12 | 12.5 | 0.93 | 12 | 8 |
| 10 年後 中立 | 23.2 | 1.10 | 26 | 20 |
取り方:2025 年の指数オプション ADV は四半期 477 万・469 万・486 万・545 万枚、平均約 494 万枚。RPC 0.908〜0.938 ドルの平均 0.925 ドル。12.46 億枚 × 0.925 = 11.5 億ドル。2026 年 4〜6 月期は ADV 621 万枚(+32%)・RPC 0.953 ドル。
マルチリスティッド(株・ETF)オプション
個別株・ETF のオプション。ほかの約 16 取引所と同じ銘柄を取り合い、手数料の単価が低い。
| 数量年間取引枚数(億枚)= 日次平均 1,348 万枚 × 252 営業日 | 価格1 枚あたりの平均手数料(ドル) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2025/12 | 34.0 | 0.07 | 2 | 1 |
| 10 年後 中立 | 51.3 | 0.06 | 3 | 1 |
取り方:2025 年のマルチリスティッド ADV は平均約 1,348 万枚、RPC は 0.055〜0.075 ドルの平均 0.066 ドル。33.96 億枚 × 0.066 = 2.24 億ドル。2026 年 4〜6 月期は ADV 1,565 万枚(+24%)・RPC 0.064 ドル。
先物(VIX 先物ほか)
VIX 先物など Cboe 先物取引所(CFE)の先物。暗号資産先物は 2025 年に CFE へ移した。
| 数量年間取引枚数(億枚)= 日次平均 22.7 万枚 × 252 営業日 | 価格1 枚あたりの平均手数料(ドル) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2025/12 | 0.6 | 1.72 | 1 | 0 |
| 10 年後 中立 | 0.8 | 1.75 | 1 | 1 |
取り方:2025 年の先物 ADV は平均約 22.7 万枚、RPC 1.72 ドル。0.573 億枚 × 1.72 = 0.99 億ドル。2026 年 4〜6 月期は ADV 22.3 万枚・RPC 1.664 ドル。
グローバル FX
機関投資家向けの外国為替取引プラットフォーム(Cboe FX)。取扱高に連動する。
| 数量年間取扱高(兆ドル)= 日次平均 528 億ドル × 252 営業日 | 価格取扱高 1 兆ドルあたりの純収益(億ドル) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2025/12 | 13.3 | 0.07 | 1 | 0 |
| 10 年後 中立 | 26.5 | 0.07 | 2 | 1 |
取り方:2025 年の ADNV は四半期 519 億・559 億・499 億・533 億ドル、平均 528 億ドル。13.31 兆ドル × 0.0684 億ドル/兆ドル(取扱高の 0.68 ベーシス)= 0.91 億ドル。部門の純収益は Q2・Q4 の開示(0.236・0.237 億ドル)から年 0.91 億ドルと推定。
北米株式(米国取引所・清算・カナダ)
EDGX・BZX などの米国株式取引所と米国の清算(Cboe Clear U.S.)、売却予定のカナダ。
| 数量米国株式の取扱株数(億株)= 市場の年間出来高 約 4,300 億株 × Cboe の取引所シェア 約 9.9% | 価格1 株あたりの純収益(ドル。カナダ・清算・データを含む合成値) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2025/12 | 426 | 0.01 | 4 | 2 |
| 10 年後 中立 | 545 | 0.01 | 7 | 4 |
取り方:部門の 2025 年の純収益は Q2 0.984・Q4 1.107 億ドルから年 約 4.05 億ドルと推定(通期の開示なし)。取扱株数 426 億株 × 1 株あたり純収益(約 0.95 セント)。カナダ(推定 0.55 億ドル、売却予定)・清算・データを含む合成値で、2026 年 4〜6 月期の取引所のネットキャプチャーは 100 株あたり 1.9 セント(前年 1.2 セント)。
欧州・アジア太平洋の株式
欧州の株式取引所(市場シェア約 24%)と売却予定の豪州。
| 数量欧州・豪州の年間売買代金(兆ドル、推定) | 価格売買代金 1 兆ドルあたりの純収益(億ドル) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2025/12 | 3.1 | 0.88 | 3 | 1 |
| 10 年後 中立 | 4.2 | 1.20 | 5 | 2 |
取り方:欧州・アジア太平洋の 2025 年の純収益 2.735 億ドル(開示)。売買代金は欧州市場の約 24% のシェアと日次売買代金からの推定で 3.1 兆ドル、豪州(推定 0.25 億ドル、売却予定)を含む。
周辺収入(市場データ・接続・上場)
オプション・先物の周辺で入る市場データ(データ・バンテージ)・接続料・上場料の合計。売上全体のうち上の取引収入で説明できない残り。
| 数量オプション・先物の年間取引枚数の合計(億枚) | 価格1 枚あたりの周辺収入(ドル) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2025/12 | 47.0 | 0.04 | 2 | 2 |
| 10 年後 中立 | 75.3 | 0.05 | 4 | 4 |
取り方:純収益 24.29 億ドルから上の 6 つの取引収入(22.45 億ドル)を引いた残り 1.84 億ドル。市場データ(データ・バンテージの総収益 6.36 億ドルのうち、取引収入の項目に入らない分)・接続・上場。取引枚数 46.99 億枚で割った 0.039 ドルを単価とみなす。
リスクと懸念
取引量の山の剥がれ
2026 年 4〜6 月期の指数オプション ADV 621 万枚(+32%)は相場・金利の荒れが重なった面がある。静かな年に戻ると取引量は 2025 年並みの 500 万枚前後に戻り、費用は 4% 前後で伸びるので利益率が下がる。2022 年は純利益が 2 億ドルまで落ちた。
0DTE への規制
SPX の出来高の 66% を占める 0DTE は、個人投資家の損失やリスクの説明が議論になりやすい。小口の規制・手数料の上限・取引時間の制限が入ると、指数オプションの取引量と手数料が両方落ちる。悲観では 10 年で手数料が 5% 下がり、ADV は +20% にとどまる。
SPX の代替・分散
独占は SPX そのものに限られ、同じ指数の SPY・ミニ SPX 先物・CME の E ミニ・トークン化商品が小口を取り合う。SPX の流動性の優位が崩れるほどではないが、ミニ SPX(XSP)の拡大は 1 枚あたりの手数料を押し下げる。
新 CEO の買収
クレイグ・ドノヒュー(2025 年就任)は CME で 200 億ドル超の買収を指揮したと報じられる。売却で得た 3 億ドルと余力が割高な買収に回ると、2017 年のバッツ以降のように費用が重くなり、資本効率(2018〜21 年の ROE は 11〜15%)が低下する。
米国株式・欧州の競争
米国株式の取引所の約定シェアは 10.5% から 9.4% へ下がり、オフ取引所が 14.9% から 18.8% へ伸びた。24 時間取引(2026 年 12 月予定)は SEC の承認待ちで、ほかの取引所の動きと並走になる。欧州はシェア 24.4% でほぼ横ばい。
予測市場・トークン化の実行
Cboe Predicts(2026 年 6 月開始)は XSP のバイナリー 2 銘柄で始まったばかりで、規制の不確実性が大きい。トークン化オプションの共同開発は具体的な商品・期限が示されていない。投資の費用だけが先に出る可能性がある。
清算・システムの信用
Cboe Clear U.S. と欧州の清算を広げている。市場の混乱時に会員の破綻や証拠金の不足が起きると、清算機関としての信用不安が出る。取引所はボラティリティで取引量が増えるが、清算の信用不安は株価に直結する。
今後の分かれ目
- 指数オプションの ADV が 2 四半期続けて 550 万枚を割る
- 2026 年の山が剥がれたと見て、やや悲観・悲観の確率を厚くする。費用が伸びるので営業利益率が下がる。
- 2026 年 7〜9 月期の決算で指数オプション ADV が 600 万枚以上を保ち、純収益が前年比 +20% 以上
- 取引量の高止まりが定着すると見て、やや楽観・楽観の確率を上げる。
- SEC・CFTC が 0DTE の小口や手数料への規制案を出す
- 指数オプションの ADV の伸びを年 +10% から +5% に下げ、悲観の確率を厚くする。
- 新 CEO が純収益の 3 割以上の規模の買収を発表する
- 統合費用と ROE の低下を織り込み、資本配分の評価を下げる。割安度は縮む。
- 24 時間取引の開始(2026 年 12 月予定)が遅れる、または初期の取引量が小さい
- 米国株式の取引所シェアの下落が続くと見て、北米株式の伸びを年 +4% から +2% へ下げる。
- Cboe Predicts の取引が月に 100 万枚を超える
- 新しい収益源として楽観の確率を上げる。規制で止まる場合は投資の費用だけが残る。
見ておくもの
- 指数オプション・マルチリスティッドの ADV と 1 枚あたりの手数料(RPC)
- 0DTE の比率と、規制当局の発言
- データ・バンテージの伸び(2026 年は十数%)
- 調整後営業費用(2026 年のガイダンス 8.38〜8.53 億ドル)
- 米国株式・欧州の取引所シェア
- Cboe Predicts と 24 時間取引の開始時期・取引量
- カナダ・豪州の売却完了後の資本の使い道(買収か自社株買いか)
倍率と資本コストの決め方
今の PER 30 倍・PBR 6.4 倍を見ずに、7 つの塊を数量×価格で積み、純利益を出し、倍率は利益ベースの正当化 PER((1 − g/RONIC)/(k − g)、RONIC = k + 2/3 ×(ROE − k))の 8.5 割前後で置いた。k は基本 8.0% + quality −0.25% の 7.75%、g は決まりの 4%(k − g = 3.75%)。ROE は現金を除く事業の自己資本で 20% 前後(2023〜25 年の ROE 17.8〜21.3% の範囲)。中立 10 年の PER は 16.9 倍。純利益は GAAP。2026 年の run-rate(純収益 約 29 億ドル)より控えめに中立を置き、今の時価総額(約 331 億ドル)には寄せていない。結果は今の値段を 24% 下回り、期待の年率が資本コストに届かないので、やや割高。
資本コスト 7.8% = 無リスク金利 5% + β — × 5%。k = 基本 8.0% + quality -0.25% = 7.75%。内訳は cycle +0.25・pricing -0.50・debt +0.00・life +0.00(%)で、理由は quality_why。β は使わない。個別の懸念(S&P 500 オプションの競合・取引量の反動・規制)は k に足さず、筋書きの数量・利益率と確率で表した。