結論
エクイファックスは三大信用情報会社の 1 つで、利益の柱は雇用主の給与データを持つ勤務・所得確認(ワーク・ナンバー)だ。2025 年の売上は 60.7 億ドル、GAAP の純利益は 6.6 億ドル。筆者の結論は割高で、人月でも席でもない記録の正本・独自データの事業として見たが、AI や本人同意の直接取得が照会数を削る分と、住宅ローンの谷が戻る分を分けて数量に置いた。
勤務・所得確認は雇用主の記録を集めた独占に近いデータで、利益率は 45〜50%。ただしトゥルーブ・アーガイルなど、本人の同意で給与や銀行の口座情報を直接読む手法(AI エージェントが画面操作でできる仕事)が出ており、独占の根拠は弱まる。そこで数量を今の0.95倍、価格を物価に届かない1.30倍に置いた。住宅ローンの信用情報は金利の谷からの戻りで1.20倍まで戻し、FICO のスコア料金の転嫁を含む価格は1.34倍とした(転嫁分は利益にほぼ乗らない)。
中立の売上は今の1.29倍の78.6億ドル、純利益は9.7億ドル。g は独自データと寡占・規制の 2 つの証拠がある勤務・所得確認と住宅ローンの利益比で0.6%、k は基本 8.0% に上乗せ+1.25%で9.25%、倍率は11.0倍。やや悲観と悲観の確率は合わせて37%。本質価値は 71.8億ドル、今の時価総額 191億ドル に対して-62%で、評価は割高。
バリュー投資の観点から
バリュー投資の観点では、信用情報の三大寡占と雇用主の給与データは、10 年後も存在する確信が高い記録の正本である。堀は、雇用主が長年かけて渡してきた独自データと、政府系の貸し手が 3 社を求める併用要件の 2 点で認める。
ただしオーナー利益は、GAAP の純利益 6.6 億ドルが住宅ローンの谷にあるうえ、のれんが大きく、自己資本の ROE は 14% と低い。直接取得の代替と FHFA の価格への目が加わり、独占の価格決定力は 5 年前より不確かになった。
本質価値は 71.8億ドル で、今の時価総額 191億ドル に対して-62%。堀のある勤務・所得確認と住宅ローンにだけ長く続く値上げを認め、それ以外には払わない。安全域は薄く、住宅ローンの戻りが遅れれば消える。10 年後の利益への確信は中程度にとどまる。
何で稼ぐ会社か
売上は 3 つのセグメントに分かれる。(1) ワークフォース・ソリューションズ(2025 年の売上 25.8 億ドル、営業利益率 44%):勤務・所得確認(Verification Services、21.8 億ドル)と雇用主向けサービス(Employer Services、4.0 億ドル)。雇用主・給与処理会社が提供する給与データ(有効記録 約 2.1 億件、累計 約 8.1 億件・二次資料)を使い、貸し手・政府・人材会社が本人の同意で確認を依頼するたびに料金を取る。売上 = 記録数 × 1 記録あたり年間の照会数 × 1 件あたり単価。照会数と単価は開示がなく、このモデルでは 2025 年を照会 約 1.56 億件 × 単価 約 14 ドルと推定した(推定)。
(2) 米国情報ソリューションズ(USIS、20.8 億ドル、営業利益率 23%):銀行・クレジットカード・自動車ローン・住宅ローンの審査に使う信用情報と、与信審査・不正対策・マーケティング向けのデータ。このうち住宅ローン(2025 年 約 6.3 億ドル・推定)は、ハードな照会(実際の審査)と事前審査の件数に連動し、FICO スコアの料金を利用者に転嫁する分(利益率はほぼゼロ)を含む。(3) インターナショナル(14.1 億ドル、営業利益率 13%):中南米 4.0、欧州 4.0、アジア太平洋 3.4、カナダ 2.7 億ドルで、現地通貨ベースの伸びは +4% 前後。
利益の質は、売上の 4 割を占める勤務・所得確認が営業利益の 9 割近くを稼ぐ形(セグメントの営業利益 = 11.4 + 4.8 + 1.8 億ドルで、本社費・株式報酬・買収無形資産の償却 約 7.0 億ドルを引いて全社の営業利益 11.0 億ドル)です。買収で広げてきた会社で、買収無形資産の償却は年 2.5 億ドルあり、GAAP の純利益はこの分だけ小さい。2026 年の第 2 四半期には、過去のコーディング誤りに関する訴訟の和解で純 0.4 億ドルの費用が出た。
優良さと弱いところ
堀は 3 つある。第 1 は勤務・所得確認のデータの独占性。給与処理会社と雇用主が、本人確認つきでエクイファックスに記録を渡す仕組みは、長年かけて作られた(人手を介する確認では 7〜8 割を押さえるとの見方・二次資料)。貸し手は、他社が代わりにならないうちはここを通す。第 2 は信用情報の三大寡占(エクスペリアン(Experian)、トランスユニオン(TransUnion)との 3 社)。米国の住宅ローンの審査では政府系の金融機関が 3 社の報告書を求めるため、3 社とも必ず使われる。第 3 は、FCF が純利益より大きい(2025 年の FCF 約 11 億ドルに対し純利益 6.6 億ドル。買収無形資産と設備の償却が大きいため)資本の回収力。
弱点は、第 1 に、価格を決める力が政治の目に晒されていること。2024 年の集団訴訟では 1 件あたり単価が 2012 年比で大きく上がったと報じられ、FHFA の長官は信用情報会社を「カルテルのよう」と批判した。第 2 に、勤務・所得確認の代替が増えていること。トゥルーブ(Truv)は連邦住宅抵当金庫(Fannie Mae)の Day 1 Certainty の対象に条件付きで承認され、アーガイル(Argyle)や、チェッカー(Checkr)が買収したトゥルーワークなど、本人の同意で給与や銀行の口座情報を直接取る手法が出てきた。第 3 に、住宅ローンの照会数は金利に連動し、会社の力では動かせない。第 4 に、2017 年の情報漏えいの訴訟費用の記憶が残る。
資本効率:自己資本 ROE は 14%(2025 年)で、のれんが大きい(買収で積み上げた)。このため式に使う ROE はこの帳簿の値を基本とし、のれんは除かない(伸びの一部を M&A で買ってきた会社なので)。
業界はいまどこにいて、どこへ向かうか
勤務・所得確認の市場は、貸し手の審査・政府の給付審査・採用の身元確認・賃貸の審査に広がっている。2026 年は人材ソリューション(Talent)と消費者ローンが高い 2 桁の伸び、政府向けは 2025 年の比較要因でマイナス 4% だったが、州の機関と約 3 億ドルの年間契約価値(新規 約 1 億、更新 約 2 億ドル)を結び、2027 年以降に効く。政府の市場は約 50 億ドルとされ、メディケイド・SNAP の資格確認で給与データが使われる。競合は、トゥルーブ・アーガイルなど「本人同意で直接取る」新興と、チェッカー、ワークデイの確認ハブ(エクスペリアン Verify・エクイファックスなどを束ねる)。
米国の信用情報は、照会数 × 単価。照会数は住宅ローン金利に連動し、2026 年は低い 1 桁の減の想定(2026 年の第 2 四半期のハード照会は +1%、金利が上がって市場の取引は想定を下回った)。単価は、FICO の価格転嫁で大きく上がった(米国の住宅ローン売上は +25%、FICO を除くと +7%)。FICO は 1 スコアあたり 10 ドル前後を取り、ヴァンテージスコアは、トランスユニオンが 4 ドル、エクスペリアンは当面無料から FICO の半額以下、エクイファックスは 4.50 ドル(2027 年まで。独占利用の貸し手には 1 ドル)。ヴァンテージスコアの取引は 2026 年の第 2 四半期に 220 万件だが、大半は無料の試験で、独占利用は約 1 万件。FHFA は、政府系の貸し手すべてにヴァンテージ 4.0 を解禁し、3 社併用(トライマージ)を 2 社にする案と、1 社にする案を検討中と報じられた(2026 年 10 月、決定は未確認)。
循環のどこにいるか:住宅ローンは金利 5% で谷の底近く(組成は 2021 年の山の 3 分の 1 程度)。勤務・所得確認は雇用の動きに左右されるが、政府と人材が支える。海外は中南米(メキシコの Círculo de Crédito の買収が 2026 年第 4 四半期に完了予定・成立前なので今の会社だけで書く)、欧州、アジア太平洋が +4% 前後で伸びる。AI は、コールセンター・書類処理・開発で会社自身の費用を減らす(コスト削減の目標を年 7,500 万ドルから 1.5 億ドルへ倍増、2026〜2028 年)一方、勤務・所得の確認や信用判断を AI が肩代わりする心配は、データの独占が守る限り小さい。
【AIエージェント代替】信用情報と給与データは記録の正本の側面が強く、AI エージェントが直接置き換えるのは、本人の同意で口座情報を読む部分である。住宅ローンの谷からの戻りは AI と別の要因なので、数量に分けて入れた。
資本政策と M&A
還元は自社株買いと配当。2026 年の上期は自社株買い 5.6 億ドル(約 310 万株)、配当 1.3 億ドルで、年換算では純利益を上回る。2025 年は買収を抑えて自社株買いを増やした。資本の余力は 2026 年で約 15 億ドルと会社は言い、純負債は 49 億ドル(純負債 ÷ EBITDA は 2.5 倍前後)。借金は借り換えのたびに金利が上がり、このモデルでは 3 年後に利払いが約 0.6 億ドル、10 年後に約 1.0 億ドル増えるとして純利益に入れた。
M&A は常に動く会社。2025 年にヴォールト・ベリファイ(Vault Verify、勤務確認)、2026 年にメキシコの Círculo de Crédito(企業価値 7.5 億ドル、売上の年 +23%、EBITDA 率 40% 台半ば)を買収する契約で、中南米の信用情報の強化になるが、まだ成立していないので、筋書きは今の会社だけで書いた。長期の目標は売上 +8〜12%(有機 7〜10%、買収 1〜2%)、EPS +12〜16%。ただし買収の多い会社は、買収した無形資産の償却が GAAP の利益を小さくする点に注意が要る。
資本配分の評価:自社株買いは株価が高い時(2021 年頃)にも続けており、割高な時に買う癖がないとは言えない。2026 年は株価が下がったあとの買い戻しを増やしたので、結果的には妥当。株式報酬は 2025 年で 0.8 億ドルと小さい。
決算期末後〜最新四半期にすでに実行した自社株買い 5.6 億ドル(10-Q のキャッシュフロー)は、今の株数(時価総額)に反映済みなので、10 年の還元には数えず、自己資本の起点(直近期末 46.0 億ドル)からも外した。
【還元の置き方】10 年の還元は純利益の累計の約 80% と置いた(配当と自社株買いを続けつつ、クラウド移行の投資に20%を回す)。残らない分は、伸びが止まる中立の筋書きでは成長に回す元手が要らないため返す。株式報酬は GAAP の純利益ですでに費用として引いている。
強気の見方と慎重な見方
強気の見方
勤務・所得確認は、人手を介する確認でほぼ独占で、価格を上げても顧客が逃げにくい。2026 年は人材と消費者ローンが高い 2 桁成長、政府向けは 3 億ドルの契約で 2027 年から数億ドルの売上が積み上がる。記録は 2.1 億件から増え続け、貸し手が給与の確認を事前審査に前倒しする流れ(TWN Indicator、NCTUE のデータ)で、住宅ローンが戻る前から売上が伸びる。住宅ローンの照会は金利 5% でも谷の底にいるので、金利が動かなくても組成が少し戻るだけで利益が増える。
会社自身の利益率の改善も強い。AI によるコスト削減は目標が 1.5 億ドルに倍増し、EBITDA 率は 2026 年に 75bp、その後も毎年 50bp 以上と言う。2025 年の営業利益率 18% は 2016 年の 27% より低く、戻るだけで営業利益が 5 割増える。さらに FICO の独占価格が貸し手と政府の反発で崩れるとき、ヴァンテージスコアを 3 社で持つエクイファックスは、転嫁される料金ではなく自社データに利益が移るので、利益率が上がる。
海外は中南米の買収(成立すれば)で伸びが加わり、会社の長期目標(売上 +8〜12%)の上半分を満たす。10 年後に営業利益が 40 億ドル近くまで伸び、倍率が 14.5 倍(上限の 8.8 割)に付けば、時価総額は今の 2 倍強になる。
慎重な見方
倍率は式(PER = (1 − g/ROE)/(k − g))で出ており、k が 9%・ROE が 20% 前後・g が 4〜5% なら成熟後は 18 倍前後で、今の GAAP の 29 倍は成熟した姿としては高い。利益の伸びは、人手を介さない確認や直接取得(トゥルーブ・アーガイル・銀行口座の連携)に勤務・所得確認の一部を取られ、価格も訴訟と規制で上げにくくなって鈍る。トゥルーブは政府系の貸し手の承認を得て、費用が 6〜8 割安いと言う。
住宅ローンは、金利 5% が続く限り照会が戻らない。FHFA が 3 社の併用を 2 社か 1 社にすれば、1 ローンあたりの照会が 3 分の 1 から 3 分の 2 減り、USIS の住宅ローン売上は大きく減る。FICO の転嫁による売上増は利益にならず、ヴァンテージスコアへの移行は売上を減らす(利益率は上がるが額は小さい。会社自身の試算で年約 3,500 万ドル)。2026 年の売上 +10% の相当部分は、利益にならない転嫁。
利益の質にも注意が要る。GAAP の純利益は買収無形資産の償却と法的和解で小さく見えるが、買収を続けるかぎりこの費用は消えず、会社の調整後の利益は GAAP の 1.5 倍近い。景気後退では、人材の採用の確認と住宅ローンが同時に減り、純利益は半分以下に落ちうる(2008 年の PER 12.7 倍が谷)。借金は純負債 49 億ドルで、金利が上がる中の借り換えは利益を削る。 勤務・所得確認の独占が直接取得に置き換わり、FICO の転嫁にも規制が入ると、利益の半分以上を占める部分が崩れる。
どちらに重みを置いたか
強気は独占に近いデータと住宅ローンの戻りを言い、慎重は直接取得と価格規制を言う。記録の正本の下限寄りの数量(0.95 倍)と、物価に届かない価格を置き、堀の部分にだけ g を認めた。確率は悲観側を37%にし、AI 代替は数量と価格に主に入れて k・g では重ねていない。結論は割高。強気の見方が正しければ住宅ローンの戻りが全体を押し上げ、慎重な見方が正しければ勤務・所得確認の利益率が先に崩れる。
10 年後の 5 つの筋書き(2035/12 期)
確率で加重した株価時価総額 77.45 ドル92 億ドル(+ 配当配当と自社株買いの合計 44.61 ドル53 億ドル)。 今の値に割り戻すと 60.64 ドル72 億ドル、今との差 −67.6%、 期待の年率 −4.2%(資本コスト 9.3%)→ 割高
| 筋書き | 確率 | 10 年後の株価時価総額 | 配当の合計還元の合計配当+自社株買い | トータルリターン10 年・配当込み | 年率 | 確率 × (株価+配当時価総額+還元) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 楽観 | 7% | 106.76 ドル126 億ドル | 56.59 ドル67 億ドル | −12.7% | −1.4% | 11.43 ドル14 億ドル |
| やや楽観 | 19% | 99.58 ドル118 億ドル | 54.05 ドル64 億ドル | −17.9% | −2.0% | 29.19 ドル35 億ドル |
| 中立 | 37% | 90.20 ドル107 億ドル | 50.68 ドル60 億ドル | −24.7% | −2.8% | 52.13 ドル62 億ドル |
| やや悲観 | 24% | 58.19 ドル69 億ドル | 38.85 ドル46 億ドル | −48.1% | −6.4% | 23.29 ドル28 億ドル |
| 悲観 | 13% | 28.55 ドル34 億ドル | 17.74 ドル21 億ドル | −75.3% | −13.0% | 6.02 ドル7 億ドル |
| 加重平均 | 100% | 77.45 ドル92 億ドル | 44.61 ドル53 億ドル | −34.8% | −4.2% | 122.06 ドル145 億ドル |
今の株価時価総額 187.14 ドル222 億ドル(2026-10-22)から見たトータルリターン。加重平均の年率がこの 10 年に期待できる年率で、資本コスト 9.3% を下回るほど割高。
楽観 7% 住宅ローンが戻り、勤務・所得確認の独占が保たれる 利益 11 億ドル · PER 11.1 倍 · 株価時価総額 106.76 ドル126 億ドル
住宅ローンの照会数が金利の低下で戻り、勤務・所得確認の独占も保たれる最良の筋書き。ただし AI を自社の売り物にして金額の売上が出る開示はないため、勤務・所得確認の数量は今の1.00倍が上限、価格は1.34倍。売上は83.6億ドル、純利益は11.4億ドル。 内訳は勤務・所得確認=数量1.00倍・価格1.34倍・利益率48.1%、雇用主向けサービス=数量0.92倍・価格1.23倍・利益率29.5%、米国の住宅ローン信用情報=数量1.20倍・価格1.34倍・利益率20.5%、米国のその他の信用情報・データ=数量1.05倍・価格1.34倍・利益率27.8%、海外=数量1.05倍・価格1.31倍・利益率15.1%。 この筋書きの確率は7%。結果は、売上が今の1.38倍の83.6億ドル、営業利益17.2億ドル、純利益11.4億ドル、自己資本64.0億ドル、10年の正味の還元67.0億ドル、時価総額126億ドル(PER11.1倍)。
- 勤務・所得確認(Verification Services):数量 1.6(年間の確認照会(億件)= 有効記録 約 2.1 億件 × 1 記録あたり年 約 0.75 回(推定))× 価格 19(1 件あたり平均売上(ドル)。住宅ローン・政府・人材で単価が違う平均(推定))→ 売上 29 億ドル・営業利益 14 億ドル。数量1.00倍・価格1.34倍・営業利益率48.1%(記録の正本型)
- 雇用主向けサービス(Employer Services):数量 0.3(年間の処理件数(億件・推定))× 価格 16(1 件あたり平均売上(ドル・推定))→ 売上 5 億ドル・営業利益 1 億ドル。数量0.92倍・価格1.23倍・営業利益率29.5%(席課金型)
- 米国の住宅ローン信用情報(USIS 住宅ローン):数量 0.6(年間の住宅ローン照会(ハード+事前審査・億件・推定))× 価格 17(1 照会あたり売上(ドル)。自社データ 約 9 + スコア転嫁 約 3.6(推定))→ 売上 10 億ドル・営業利益 2 億ドル。数量1.20倍・価格1.34倍・営業利益率20.5%(記録の正本型)
- 米国のその他の信用情報・データ(多様化市場):数量 3.4(年間の照会・データ提供(億件・推定))× 価格 6.07(1 件あたり平均売上(ドル・推定))→ 売上 20 億ドル・営業利益 6 億ドル。数量1.05倍・価格1.34倍・営業利益率27.8%(記録の正本型)
- 海外(インターナショナル):数量 17.9(年間の照会・データ提供(億件・推定))× 価格 1.09(1 件あたり平均売上(ドル・推定))→ 売上 19 億ドル・営業利益 3 億ドル。数量1.05倍・価格1.31倍・営業利益率15.1%(記録の正本型)
倍率:10年より先の名目の伸びg=0.60%(記録の正本の部分だけ物価並みの値上げが続く。利益の加重)の正当化PER:事業のROE18.0%、RONIC=k+0.50×(ROE−k)=13.6%、(1−g÷RONIC)÷(k−g)=11.1倍。純利益はGAAP(株式報酬は費用)。AIエージェント代替はgと別に数量・k・確率へ入れ済みで、PERの上に割引は重ねない。
確率:住宅ローンの戻りと独占の維持が重なる必要がある。AI の売上の開示はなく 7%。
やや楽観 19% 直接取得は一部にとどまり、住宅ローンが戻る 利益 11 億ドル · PER 11.0 倍 · 株価時価総額 99.58 ドル118 億ドル
勤務・所得確認は数量0.97倍、価格1.34倍。住宅ローンは1.20倍まで戻る。売上は81.7億ドル、純利益は10.7億ドル。 内訳は勤務・所得確認=数量0.97倍・価格1.34倍・利益率46.7%、雇用主向けサービス=数量0.86倍・価格1.18倍・利益率28.5%、米国の住宅ローン信用情報=数量1.20倍・価格1.34倍・利益率19.9%、米国のその他の信用情報・データ=数量1.05倍・価格1.34倍・利益率27.0%、海外=数量1.05倍・価格1.26倍・利益率14.6%。 この筋書きの確率は19%。結果は、売上が今の1.35倍の81.7億ドル、営業利益16.0億ドル、純利益10.7億ドル、自己資本63.0億ドル、10年の正味の還元64.0億ドル、時価総額118億ドル(PER11.0倍)。
- 勤務・所得確認(Verification Services):数量 1.5(年間の確認照会(億件)= 有効記録 約 2.1 億件 × 1 記録あたり年 約 0.75 回(推定))× 価格 19(1 件あたり平均売上(ドル)。住宅ローン・政府・人材で単価が違う平均(推定))→ 売上 28 億ドル・営業利益 13 億ドル。数量0.97倍・価格1.34倍・営業利益率46.7%(記録の正本型)
- 雇用主向けサービス(Employer Services):数量 0.3(年間の処理件数(億件・推定))× 価格 15(1 件あたり平均売上(ドル・推定))→ 売上 4 億ドル・営業利益 1 億ドル。数量0.86倍・価格1.18倍・営業利益率28.6%(席課金型)
- 米国の住宅ローン信用情報(USIS 住宅ローン):数量 0.6(年間の住宅ローン照会(ハード+事前審査・億件・推定))× 価格 17(1 照会あたり売上(ドル)。自社データ 約 9 + スコア転嫁 約 3.6(推定))→ 売上 10 億ドル・営業利益 2 億ドル。数量1.20倍・価格1.34倍・営業利益率20.0%(記録の正本型)
- 米国のその他の信用情報・データ(多様化市場):数量 3.4(年間の照会・データ提供(億件・推定))× 価格 6.06(1 件あたり平均売上(ドル・推定))→ 売上 20 億ドル・営業利益 6 億ドル。数量1.05倍・価格1.34倍・営業利益率27.0%(記録の正本型)
- 海外(インターナショナル):数量 17.9(年間の照会・データ提供(億件・推定))× 価格 1.04(1 件あたり平均売上(ドル・推定))→ 売上 19 億ドル・営業利益 3 億ドル。数量1.05倍・価格1.26倍・営業利益率14.6%(記録の正本型)
倍率:10年より先の名目の伸びg=0.60%(記録の正本の部分だけ物価並みの値上げが続く。利益の加重)の正当化PER:事業のROE17.0%、RONIC=k+0.50×(ROE−k)=13.1%、(1−g÷RONIC)÷(k−g)=11.0倍。純利益はGAAP(株式報酬は費用)。AIエージェント代替はgと別に数量・k・確率へ入れ済みで、PERの上に割引は重ねない。
確率:直接取得が限定的にとどまる筋書き。19%。
中立 37% 住宅ローンは戻るが、勤務・所得確認の数量が直接取得で削られる 利益 10 億ドル · PER 11.0 倍 · 株価時価総額 90.20 ドル107 億ドル
住宅ローンは谷から戻って1.20倍になるが、勤務・所得確認は直接取得に削られて数量0.95倍、価格も物価に届かず1.30倍。雇用主向けは採用の減速と AI で0.80倍。売上は78.6億ドル、営業利益は14.6億ドル、純利益は9.7億ドル。 内訳は勤務・所得確認=数量0.95倍・価格1.30倍・利益率45.4%、雇用主向けサービス=数量0.80倍・価格1.15倍・利益率27.8%、米国の住宅ローン信用情報=数量1.20倍・価格1.34倍・利益率19.3%、米国のその他の信用情報・データ=数量1.05倍・価格1.30倍・利益率26.3%、海外=数量1.05倍・価格1.22倍・利益率14.2%。 この筋書きの確率は37%。結果は、売上が今の1.29倍の78.6億ドル、営業利益14.6億ドル、純利益9.7億ドル、自己資本62.0億ドル、10年の正味の還元60.0億ドル、時価総額107億ドル(PER11.0倍)。
- 勤務・所得確認(Verification Services):数量 1.5(年間の確認照会(億件)= 有効記録 約 2.1 億件 × 1 記録あたり年 約 0.75 回(推定))× 価格 18(1 件あたり平均売上(ドル)。住宅ローン・政府・人材で単価が違う平均(推定))→ 売上 27 億ドル・営業利益 12 億ドル。数量0.95倍・価格1.30倍・営業利益率45.4%(記録の正本型)
- 雇用主向けサービス(Employer Services):数量 0.2(年間の処理件数(億件・推定))× 価格 15(1 件あたり平均売上(ドル・推定))→ 売上 4 億ドル・営業利益 1 億ドル。数量0.80倍・価格1.15倍・営業利益率27.8%(席課金型)
- 米国の住宅ローン信用情報(USIS 住宅ローン):数量 0.6(年間の住宅ローン照会(ハード+事前審査・億件・推定))× 価格 17(1 照会あたり売上(ドル)。自社データ 約 9 + スコア転嫁 約 3.6(推定))→ 売上 10 億ドル・営業利益 2 億ドル。数量1.20倍・価格1.34倍・営業利益率19.4%(記録の正本型)
- 米国のその他の信用情報・データ(多様化市場):数量 3.4(年間の照会・データ提供(億件・推定))× 価格 5.89(1 件あたり平均売上(ドル・推定))→ 売上 20 億ドル・営業利益 5 億ドル。数量1.05倍・価格1.30倍・営業利益率26.2%(記録の正本型)
- 海外(インターナショナル):数量 17.9(年間の照会・データ提供(億件・推定))× 価格 1.01(1 件あたり平均売上(ドル・推定))→ 売上 18 億ドル・営業利益 3 億ドル。数量1.05倍・価格1.22倍・営業利益率14.2%(記録の正本型)
倍率:10年より先の名目の伸びg=0.60%(記録の正本の部分だけ物価並みの値上げが続く。利益の加重)の正当化PER:事業のROE15.7%、RONIC=k+0.50×(ROE−k)=12.5%、(1−g÷RONIC)÷(k−g)=11.0倍。純利益はGAAP(株式報酬は費用)。AIエージェント代替はgと別に数量・k・確率へ入れ済みで、PERの上に割引は重ねない。
確率:戻りと削られが同時に進む中心の筋書き。37%。
やや悲観 24% 直接取得が標準になり、FICO 転嫁の規制も入る 利益 6 億ドル · PER 10.9 倍 · 株価時価総額 58.19 ドル69 億ドル
トゥルーブなどの直接取得が貸し手の標準になり、FHFA が信用情報の併用を減らして価格にも規制が入る。勤務・所得確認は数量0.84倍、価格1.26倍、利益率38.6%。売上は67.4億ドル、純利益は6.3億ドル。 内訳は勤務・所得確認=数量0.84倍・価格1.26倍・利益率38.6%、雇用主向けサービス=数量0.70倍・価格1.12倍・利益率23.7%、米国の住宅ローン信用情報=数量1.06倍・価格1.34倍・利益率16.5%、米国のその他の信用情報・データ=数量0.92倍・価格1.26倍・利益率22.3%、海外=数量0.92倍・価格1.18倍・利益率12.1%。 この筋書きの確率は24%。結果は、売上が今の1.11倍の67.4億ドル、営業利益9.5億ドル、純利益6.3億ドル、自己資本59.0億ドル、10年の正味の還元46.0億ドル、時価総額68.9億ドル(PER10.9倍)。 10年の純利益の累計は64.6億ドル(起点の純利益から最終年へ、毎年ほぼ一定の率または幅で動く道筋で積んだ)で、自己資本は今に累計を足して還元を引いた。
- 勤務・所得確認(Verification Services):数量 1.3(年間の確認照会(億件)= 有効記録 約 2.1 億件 × 1 記録あたり年 約 0.75 回(推定))× 価格 18(1 件あたり平均売上(ドル)。住宅ローン・政府・人材で単価が違う平均(推定))→ 売上 23 億ドル・営業利益 9 億ドル。数量0.84倍・価格1.26倍・営業利益率38.6%(記録の正本型)
- 雇用主向けサービス(Employer Services):数量 0.2(年間の処理件数(億件・推定))× 価格 14(1 件あたり平均売上(ドル・推定))→ 売上 3 億ドル・営業利益 1 億ドル。数量0.70倍・価格1.12倍・営業利益率23.6%(席課金型)
- 米国の住宅ローン信用情報(USIS 住宅ローン):数量 0.5(年間の住宅ローン照会(ハード+事前審査・億件・推定))× 価格 17(1 照会あたり売上(ドル)。自社データ 約 9 + スコア転嫁 約 3.6(推定))→ 売上 9 億ドル・営業利益 1 億ドル。数量1.06倍・価格1.34倍・営業利益率16.5%(記録の正本型)
- 米国のその他の信用情報・データ(多様化市場):数量 3.0(年間の照会・データ提供(億件・推定))× 価格 5.71(1 件あたり平均売上(ドル・推定))→ 売上 17 億ドル・営業利益 4 億ドル。数量0.92倍・価格1.26倍・営業利益率22.3%(記録の正本型)
- 海外(インターナショナル):数量 15.7(年間の照会・データ提供(億件・推定))× 価格 0.98(1 件あたり平均売上(ドル・推定))→ 売上 15 億ドル・営業利益 2 億ドル。数量0.92倍・価格1.18倍・営業利益率12.1%(記録の正本型)
倍率:10年より先の名目の伸びg=0.60%(記録の正本の部分だけ物価並みの値上げが続く。利益の加重)の正当化PER:事業のROE10.8%、RONIC=k+0.50×(ROE−k)=10.0%、(1−g÷RONIC)÷(k−g)=10.9倍。純利益はGAAP(株式報酬は費用)。AIエージェント代替はgと別に数量・k・確率へ入れ済みで、PERの上に割引は重ねない。
確率:直接取得と規制が進む筋書き。24%。
悲観 13% 独占が崩れ、価格への規制も重なる 利益 3 億ドル · PER 10.8 倍 · 株価時価総額 28.55 ドル34 億ドル
直接取得で独占が崩れ、3 社併用の見直しと価格規制が重なる。勤務・所得確認は数量0.68倍、価格1.17倍、利益率30.8%まで落ちる。売上は51.5億ドル、純利益は3.1億ドル。 内訳は勤務・所得確認=数量0.68倍・価格1.17倍・利益率30.8%、雇用主向けサービス=数量0.58倍・価格1.03倍・利益率18.8%、米国の住宅ローン信用情報=数量0.86倍・価格1.31倍・利益率13.2%、米国のその他の信用情報・データ=数量0.76倍・価格1.17倍・利益率17.9%、海外=数量0.76倍・価格1.10倍・利益率9.6%。 この筋書きの確率は13%。結果は、売上が今の0.85倍の51.5億ドル、営業利益4.7億ドル、純利益3.1億ドル、自己資本64.0億ドル、10年の正味の還元21.0億ドル、時価総額33.8億ドル(PER10.8倍)。 10年の純利益の累計は44.8億ドル(起点の純利益から最終年へ、毎年ほぼ一定の率または幅で動く道筋で積んだ)で、自己資本は今に累計を足して還元を引いた。
- 勤務・所得確認(Verification Services):数量 1.1(年間の確認照会(億件)= 有効記録 約 2.1 億件 × 1 記録あたり年 約 0.75 回(推定))× 価格 16(1 件あたり平均売上(ドル)。住宅ローン・政府・人材で単価が違う平均(推定))→ 売上 17 億ドル・営業利益 5 億ドル。数量0.68倍・価格1.17倍・営業利益率30.9%(記録の正本型)
- 雇用主向けサービス(Employer Services):数量 0.2(年間の処理件数(億件・推定))× 価格 13(1 件あたり平均売上(ドル・推定))→ 売上 2 億ドル・営業利益 0 億ドル。数量0.58倍・価格1.03倍・営業利益率18.9%(席課金型)
- 米国の住宅ローン信用情報(USIS 住宅ローン):数量 0.4(年間の住宅ローン照会(ハード+事前審査・億件・推定))× 価格 16(1 照会あたり売上(ドル)。自社データ 約 9 + スコア転嫁 約 3.6(推定))→ 売上 7 億ドル・営業利益 1 億ドル。数量0.86倍・価格1.30倍・営業利益率13.2%(記録の正本型)
- 米国のその他の信用情報・データ(多様化市場):数量 2.4(年間の照会・データ提供(億件・推定))× 価格 5.30(1 件あたり平均売上(ドル・推定))→ 売上 13 億ドル・営業利益 2 億ドル。数量0.76倍・価格1.17倍・営業利益率17.8%(記録の正本型)
- 海外(インターナショナル):数量 12.9(年間の照会・データ提供(億件・推定))× 価格 0.91(1 件あたり平均売上(ドル・推定))→ 売上 12 億ドル・営業利益 1 億ドル。数量0.76倍・価格1.10倍・営業利益率9.7%(記録の正本型)
倍率:10年より先の名目の伸びg=0.00%(人月・席の型は0%以下。実質の縮みは10年の数量に入れ済み)で、利益を全部株主に分ける形の正当化PER=1÷(k−g)=1÷(9.2%+-0.00%)=10.8倍(事業のROE4.9%)。純利益はGAAP(株式報酬は費用)。AIエージェント代替はgと別に数量・k・確率へ入れ済みで、PERの上に割引は重ねない。
確率:独占が崩れる筋書き。13%で、やや悲観と合わせて37%。
セグメント:数量 × 価格
いまの数量と価格、中立の筋書きの 10 年後。売上と営業利益は億ドル。
勤務・所得確認(Verification Services)
雇用主・給与処理会社の給与記録(有効 約 2.1 億件)を使い、貸し手・政府・人材会社の確認依頼ごとに料金を取る。
| 数量年間の確認照会(億件)= 有効記録 約 2.1 億件 × 1 記録あたり年 約 0.75 回(推定) | 価格1 件あたり平均売上(ドル)。住宅ローン・政府・人材で単価が違う平均(推定) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2025/12 | 1.6 | 14 | 22 | 10 |
| 10 年後 中立 | 1.5 | 18 | 27 | 12 |
取り方:2025 年の売上 21.8 億ドル(+8%)、WS の営業利益 11.4 億ドルのうち勤務・所得確認を 10.2 億ドル(率 47%)、雇用主向けを 1.2 億ドルと置いた。照会数と単価は開示がなく、有効記録 約 2.09 億件(二次資料)× 年 0.75 回 = 約 1.56 億件 × 平均 約 14 ドルの推定。 【AIエージェント代替の見直し】勤務・所得確認は独自データ(雇用主の給与記録)と、貸し手が通す慣行の 2 つの証拠がある記録の正本。堀として g を +1.0% とした。ただし本人同意の直接取得(AI エージェントが画面で読める手法)が増え、数量は中立で0.95倍(記録の正本の 0.85〜1.0 倍の上端)、価格は物価に届かない1.30倍。
雇用主向けサービス(Employer Services)
I-9 の書類確認、失業保険の費用管理、税額控除の申請などを雇用主に提供する。
| 数量年間の処理件数(億件・推定) | 価格1 件あたり平均売上(ドル・推定) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2025/12 | 0.3 | 13 | 4 | 1 |
| 10 年後 中立 | 0.2 | 15 | 4 | 1 |
取り方:2025 年の売上 4.0 億ドル(-2%)。採用の減速と税額控除の縮小で減っている。営業利益率 30% と置いた(WS の営業利益 11.4 億ドルからの按分・推定)。 【AIエージェント代替の見直し】雇用主向けは採用・税額控除の事務で、席に近く AI エージェントが代行しやすい。数量0.80倍、価格1.15倍。
米国の住宅ローン信用情報(USIS 住宅ローン)
住宅ローンの審査・事前審査で使う信用情報と、FICO スコアの料金の転嫁分。
| 数量年間の住宅ローン照会(ハード+事前審査・億件・推定) | 価格1 照会あたり売上(ドル)。自社データ 約 9 + スコア転嫁 約 3.6(推定) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2025/12 | 0.5 | 13 | 6 | 1 |
| 10 年後 中立 | 0.6 | 17 | 10 | 2 |
取り方:USIS の住宅ローン売上は開示されない。2026 年第 2 四半期の USIS +17%・多様化市場 +6%・住宅ローン +40% から逆算すると、前年同期の住宅ローンは USIS の約 3 割で、年換算 約 6.3 億ドル(推定)。営業利益率は、FICO 転嫁分を利益ほぼゼロ、自社データ分を 3 割として約 18%。2026 年は照会 -1%・単価 +30% 前後(FICO の転嫁)で、売上は約 8 億ドルに跳ねる見込み。 【AIエージェント代替の見直し】住宅ローンの信用情報は金利の谷(AI の影響ではない)からの戻りで数量1.20倍。価格は FICO のスコア料金の転嫁を含み1.34倍だが、転嫁分は利益にほぼ乗らない。三大寡占と政府系の併用要件は記録の正本として g に含める。
米国のその他の信用情報・データ(多様化市場)
自動車・カード・個人ローンの審査、不正対策、消費者直販、金融マーケティング、商業向けデータ。
| 数量年間の照会・データ提供(億件・推定) | 価格1 件あたり平均売上(ドル・推定) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2025/12 | 3.2 | 4.53 | 14 | 4 |
| 10 年後 中立 | 3.4 | 5.89 | 20 | 5 |
取り方:USIS 売上 20.8 億ドルから住宅ローン 6.3 を除いた 14.5 億ドル。2026 年第 2 四半期の多様化市場の伸びは +6%(前期より 3pt 加速、消費者直販 +11%)。USIS の営業利益 4.75 億ドルから住宅ローンの 1.13 を引き、3.62 億ドル(率 25%)。照会数は推定。 【AIエージェント代替の見直し】その他の信用情報・データ。数量1.05倍、価格1.30倍。記録の正本の下限寄り。
海外(インターナショナル)
中南米・欧州・アジア太平洋・カナダの信用情報、不正対策、データ。
| 数量年間の照会・データ提供(億件・推定) | 価格1 件あたり平均売上(ドル・推定) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2025/12 | 17.0 | 0.83 | 14 | 2 |
| 10 年後 中立 | 17.9 | 1.01 | 18 | 3 |
取り方:2025 年の売上 14.1 億ドル(中南米 4.0・欧州 4.0・アジア太平洋 3.4・カナダ 2.7)、営業利益 1.8 億ドル(率 12.9%)。2026 年第 2 四半期は +8%、現地通貨で +4%。為替は動かさない前提で、ドル建ての価格は物価より低く置く。 【AIエージェント代替の見直し】海外。数量1.05倍、価格はドル建てで物価より低い1.22倍。
リスクと懸念
AI エージェント代替(直接取得による照会の置き換え)
勤務・所得確認は、本人の同意で給与や銀行の口座情報を直接読み取る手法に置き換えられつつある。AI エージェントが画面操作でその仕事をこなせば、雇用主の記録を集めた独占の根拠が弱まる。中立の売上は今の1.29倍、悲観では0.85倍と置いた。記録の正本の側面があるため、数量は 0.85〜1.0 倍の上端に置いた。
FHFA による 3 社併用の見直し(2 社・1 社)
FHFA は信用情報会社を「カルテルのよう」と批判し、政府系の貸し手が求める報告書を 3 社から 2 社または 1 社へ減らす案を検討中と報じられた(2026 年 10 月、決定は未確認)。実現すれば、住宅ローン 1 件あたりの照会が 3 分の 1 から 3 分の 2 減り、USIS の住宅ローン売上が大きく減る。トランスユニオンは消費者が不利になると反論している。
FICO の価格力と転嫁の行方
2026 年の売上の増加の相当部分は FICO のスコア料金の転嫁で、利益にはほぼならない。ヴァンテージスコアへの移行は売上を減らすが利益率を上げる(会社の試算で年約 3,500 万ドル)。FICO が貸し手へ直接課金する案(会社は規則と合わないと否定)が通れば、転嫁の収入の取り方も変わる。
勤務・所得確認の代替
トゥルーブは Fannie Mae の Day 1 Certainty の対象に条件付きで承認され、費用は 6〜8 割安いと言う。アーガイル、チェッカー(トゥルーワーク・トゥルーブを買収)、ワークデイの確認ハブなど、本人同意で給与・銀行の口座を直接取る手法が標準になれば、単価とシェアが同時に落ちる。勤務・所得確認は利益の 9 割近くで、ここが崩れると他の事業では埋まらない。
住宅ローンの循環と金利
住宅ローンは金利 5% の下で谷にいて、2026 年の組成は低い 1 桁の減の想定。金利が動かない前提では、戻りは緩い。景気後退で組成がさらに減ると USIS の利益が減り、採用の確認も同時に減って、勤務・所得確認にも波及する。2008 年末の PER は 12.7 倍。
データ漏えい・訴訟・規制
2017 年の情報漏えいの引当金は 0.4 百万ドル(2026 年の第 2 四半期)まで小さくなったが、再発すれば費用と信用の両方が傷つく。2026 年にはコーディング誤りの和解で純 0.4 億ドルの費用が出た。CFPB の規制、州の消費者保護、価格をめぐる集団訴訟(単価が 2012 年比で大きく上がったと報じられた)が続く。
買収無形資産の償却と借金
買収無形資産の償却は年 2.5 億ドルで、GAAP の純利益を小さくする。純負債は 49 億ドル(EBITDA の約 2.5 倍)で、借り換えのたびに金利が上がる。このモデルは 10 年後に利払い +1.0 億ドルを入れた。買収(Círculo de Crédito など)が高値づかみになれば、のれんの減損の危険が出る。
今後の分かれ目
- FHFA が政府系の貸し手に 2 社併用(または 1 社)を決める
- 住宅ローンの照会が 3 分の 1 以上減り、USIS の住宅ローン売上が 3〜4 割落ちる。悲観・やや悲観の確率を上げる。ただし FICO の転嫁も同時に減るので、利益への影響は売上の減りより小さい。
- トゥルーブなど直接取得が政府系の貸し手の標準になり、エクイファックスの勤務・所得確認の照会が 2 年続けて減る
- 堀が削られている証拠。10 年の悲観の確率を 14% から 25% 以上へ。倍率の g と ROE も下げる。
- 政府向けの契約(約 3 億ドルの年間契約価値)が 2027 年に売上へ入り、勤務・所得確認が年 +8% 以上で伸びる
- 楽観・やや楽観の確率を上げる。政府の市場は約 50 億ドルあり、伸びしろが大きい。
- ヴァンテージスコアの取引が政府系の貸し手でも大量に使われる(独占利用の貸し手が 100 社から 1,000 社へ)
- FICO 転嫁の売上は減るが、自社データの利益率が上がる。短期は売上の伸びが鈍るが、長期の利益は増える。
- 住宅ローン金利が下がって組成が 2 割以上戻る
- 前提(金利は動かさない)の外だが、起きれば住宅ローン売上と勤務・所得確認の双方が伸びる。ただし倍率は金利が下がったぶん上がる面があり、二重には数えない。
- 景気後退で失業率が 6% を超える
- 採用の確認と住宅ローンが同時に減り、悲観に近づく。政府向けの給付審査は増えて一部を相殺。谷の PER 12.7 倍を物差しにする。
- 直接取得の方法が大手の貸し手で標準になり、勤務・所得確認の照会数が 2 年続けて減ったら
- 独占の崩れが始まった合図。数量を中立の{wvs_base_vm:.2f}倍より下げ、g の +1.0% の根拠も見直す。
- FICO 転嫁以外の価格改定が、規制で止められたら
- 価格決定力の証拠が崩れる合図。価格を物価の 1.0 倍へ近づけ、やや悲観の確率を上げる。
見ておくもの
- 米国の住宅ローン組成と、エクイファックスのハード照会(市場との差)
- ワークフォース・ソリューションズの伸び(人材・消費者ローン・政府)と EBITDA 率(52% 前後)
- FHFA の 2 社併用・1 社の決定、ヴァンテージスコアの取引数と独占利用の貸し手の数
- トゥルーブ・アーガイル・チェッカーの政府系貸し手での承認状況
- AI によるコスト削減(1.5 億ドル)の実現と、調整後ではない GAAP の営業利益率
- 買収無形資産の償却、純負債と利払い、自社株買いの額と株価
- 勤務・所得確認の照会数と、直接取得の大手の貸し手での採用
倍率と資本コストの決め方
今の時価総額 191億ドル は見ずに、5 つの事業ごとに数量と価格を置いた。勤務・所得確認は記録の正本の 0.85〜1.0 倍の上端、住宅ローンは谷からの戻り。倍率は正当化 PER で、k は基本 8.0% + 景気 0.5 + 借金 0.25 + 寿命 0.5 = 9.25%、g は勤務・所得確認と住宅ローンの利益比で0.6%。AI 代替は数量・価格に主に入れ、k・確率(悲観側37%)・g に重ねていない。
資本コスト 9.3% = 無リスク金利 5% + β 1.21 × 5%。k = 基本 8.0% + quality 1.25% = 9.25%(β は使わない)。住宅ローンの件数に利益が左右されるので循環 +0.5%、純負債は EBITDA の約 2.5 倍で借金 +0.25%、寿命は記録の正本の下限 +0.5%。価格への規制は k に足さず、筋書きと確率で表した。