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カミンズ CMI

発電は受注が 2028 年下期まで埋まり利益は拡大中だが、北米トラックの循環が深く、利益ベースの本質価値は今の時価総額を 2 割強下回るやや割高

やや割高
  1. 割安
  2. やや割安
  3. 適正
  4. やや割高
  5. 割高
本質価値(今の値)403.56 ドル560 億ドル10 年の 5 つの筋書きから
今の株価今の時価総額(2026-10-22)519.5 ドル721 億ドル差 −22.3%
10 年後から見ると やや割高 価値 403.56 ドル560 億ドル · 差 −22.3% · 期待の年率 +4.7%
期待の年率リターン(10 年)+4.7%資本コスト比 −4.3 pt
推定の資本コスト9.0%期待の年率と比べる目安

期待の年率=今の値段で買い、5 つの筋書きを確率で加重した株価と配当を受け取った時の年率(配当込み)。資本コストより上なら緑、下なら赤。

投資の助言ではありません。AI(Claude)が公開情報から書いた推定で、誤りを含むことがあります。 前提は全社共通(物価 年 3.5%・10 年国債 5%・ドル円 150 円が 10 年続く)。「本質価値」は 5 つの筋書きの株価と配当を確率で加重し、資本コスト 9.0% で今の値に割り戻したものです。

時価総額で見ると株式分割に関係なく比べられます

結論

カミンズ(Cummins)は、トラック・ピックアップ・建機・発電機向けのディーゼル/ガスエンジンと、ターボ・排ガス後処理・車軸・ブレーキなどの基幹部品、発電機、そして自社資本の販売・整備網を持つ。2025 年は売上 337 億ドル、純利益(GAAP)28 億ドルで、電解槽事業の費用 4.6 億ドルを戻すと約 32 億ドル。2026 年は売上 +10〜13%、EBITDA 率 18.0〜18.5% の見通しで、牽引役はデータセンター向けの非常用発電機(パワーシステムズの売上 +19%、EBITDA 率 24.5%)である。

一方で商用車エンジンは景気の山谷が深く、リーマンでは売上 -25%・純利益 -43%・株価 -70% だった。今の利益は、北米大型トラックが平年(約 28 万台)をやや下回る 24〜25 万台という水準と、発電の高い利益率の組み合わせで、AI 向け電力投資が止まれば発電側から崩れる。

バリュー投資の観点では、販売・整備網と排ガス対応の技術という堀は深く、自己資本 ROE も 20% 台と高い。市場 × シェア × 価格で 10 年を積み、利益ベースの正当化 PER の上限(k 9%・g 4%・RONIC = k + 残る割合 1/2 ×(ROE − k))の 7.5 割で倍率を置くと、中立の 2035 年は純利益 約 81 億ドル(2026 年の見込みの 2.1 倍)・PER 約 11.5 倍、時価総額 約 930 億ドル。商用車の循環の谷は悲観側の確率(37%)で表し、確率をかけた本質価値は今の時価総額(約 740 億ドル)を 2 割強下回り、やや割高である。

バリュー投資の観点から

バリュー投資の観点では、カミンズは「10 年後も存在し、今より強いか」と問われれば存在する。トラックは内燃機関が長距離で主役の間、販売整備網・排ガス対応・信頼性で選ばれ、発電はエンジン・オルタネータ・制御を自前で持つ強みが、供給逼迫の今は納期の確実さとして価格に表れている。ただし、バリュー投資家が重視するのは「ならした利益」で、この会社は北米大型の循環で純利益が 2009 年に 4 割落ち、2023〜25 年も訴訟と電解槽の費用で GAAP の純利益が 7〜40 億ドルと大きく乱れた。ならした純利益は、2026 年の見込み(約 38 億ドル)より低い 30 億ドル台前半にある、というのが落ち着いた見方である。

資本配分には規律があり、無理な買収をせず、電解槽・燃料電池の損失も早く切った。利益ベースの本質価値は、確率をかけた加重平均で今の時価総額を 2 割強下回る。割安ではなく、やや割高である。

予測しにくい要素(データセンター電力需要の持続、2027 年の規制後の北米トラック、関税)が大きく、確信度は中程度。安全域は薄く、悲観の谷(時価総額が今の 2〜4 割)に落ちる確率を 1 割強置いていることが評価を抑えている。

何で稼ぐ会社か

売上は 5 つの報告セグメントから成る(セグメント売上は内部取引を含み、連結の 337 億ドルは総売上 414 億ドルから内部の消去 77 億ドルを引いた値)。エンジン(2025 年の総売上 109 億ドル、EBITDA 率 12.7%)は、北米のクラス 8・中型トラック、ステランティスのラム向けピックアップ、建機・農機・鉱山・鉄道・船舶向け。コンポーネンツ(101 億ドル、13.8%)はターボ・排ガス後処理・燃料噴射・電子制御に、2022 年に買収したメリター(Meritor)の車軸・ブレーキとイートンとの合弁の変速機が加わる。ディストリビューション(124 億ドル、14.6%)は自社資本の販売・整備網で、エンジン・部品・整備・発電機の再販を世界で行う。パワーシステムズ(75 億ドル、22.7%)は発電機・大型エンジン・オルタネータ・制御で、データセンターの非常用電源が成長源。アクセレラ(4.6 億ドル、赤字)は電動化で、電解槽は 2026 年に新規を止め、燃料電池はアルストム(Alstom)へ売却した。

収益の構造は、新品のエンジンで取引を作り、その後の部品・整備を自社の販売網で長く稼ぐ形で、アフターマーケットは 2026 年に 3〜8% 成長の見通し。中国・インドの合弁(東風・福田・タタなど)の持ち分利益も事業利益に入る。課題は、北米トラックの循環、2023 年に 20 億ドルの費用を出したラム排ガス問題の余波、関税とインセンティブ報酬の戻り(2027 年に約 2 億ドルの逆風)、能力増設の投資 13.5〜14.5 億ドル(2026 年)の回収である。

優良さと弱いところ

堀は 3 つある。第 1 に自社資本の販売・整備網で、稼働中のエンジンへ部品と整備を届ける力が顧客の稼働率と車両の再販価値を支える。運行会社は価格より止まらないことを重視するので、同じ系列の部品・整備に戻りやすい。第 2 に排ガス規制への対応の蓄積で、2027 年の新しい NOx 基準(0.035 g/bhp-hr)のように規制が厳しいほど、エンジン・後処理・制御を一体で設計できる少数の会社に有利になる。第 3 に発電の垂直統合で、エンジン・オルタネータ・制御・整備を自社で持つため、供給が逼迫する今は納期の確実さが価格に表れている。

資本効率は高く、自己資本 ROE は 2010 年代を通じて 20〜30%(2025 年は電解槽の費用込みで 23%、戻すと約 27%)、事業の ROIC は約 21%(推定)。EBITDA 率は 2025 年に 17.4%(特別項目除き)と、2020 年前後の 13〜15% より切り上がった。普通株の配当は 17 年連続で増え、営業 CF の約 50% を還元する方針を持つ。

弱い所は 3 つ。商用車の循環で利益が大きく振れること、PACCAR(MX)・ダイムラー・トラック(デトロイト)・ボルボなど車両メーカーが自社エンジンを持ち、顧客でもあり競合でもあること、そして 2023 年のラム排ガス問題(民事罰と是正で 20 億ドル)に見られる規制対応の失敗の履歴である。電解槽・燃料電池への投資も回収できず損失になった(電解槽の費用 4.6 億ドル、燃料電池の売却に伴う費用 2.0 億ドル)。

業界はいまどこにいて、どこへ向かうか

商用車エンジンは景気の山谷が最も深い産業の 1 つで、北米のクラス 8(大型トラック)の生産は、2009〜10 年の谷で 12〜13 万台、2018〜19 年の山で 33〜35 万台、平年で約 28 万台。2026 年の業界生産は 24〜25 万台(会社の見立て)で平年をやや下回り、4〜6 月期の業界生産は前年比 -4%。2027 年には新しい NOx 規制が始まる(基準は 0.035 g/bhp-hr のまま。EPA は 2026 年 7 月に有効期間・保証・尿素の出力制限の緩和を提案)。前倒し購入と車両価格の上昇、その後の反動が重なるが、会社は 2027 年を『急減しない』と見て数字は出していない。中型は 13〜14 万台、ピックアップ向けエンジンは 12.5〜14 万台。

発電は構造が違う。AI 向けデータセンターの電源需要で、大型ゲンセット(95 リッター級)の受注は 2028 年下期まで埋まり、成長は供給能力で制約されている。競合はキャタピラー(Caterpillar)、ロールス・ロイス(Rolls-Royce、mtu)、ジェネラック(Generac)などで、ロールス・ロイスは米国で増産し、AVK と 5 年の能力枠を結んだ。カミンズは高馬力ゲンセットの能力を 20 ギガワット増やす投資(追加 4.5 億ドル)を決め、2030 年のデータセンター売上を 90 億ドル(2026 年は約 50 億ドル)と置いた。中国は発電機の売上が 4〜6 月期に +88%、建機需要 +34%、中大型トラックは横ばい。電動化は、電解槽・燃料電池からの撤退が示すように想定より遅い。

今後 10 年は、商用車は循環をならして名目成長(数量 年 +0.5〜2%、価格 +3.5%)、発電は 2030 年代前半に高成長が落ち着く、というのが中立の見方である。

資本政策と M&A

資本配分の方針は、営業キャッシュフローの約 50% を株主に還元すること。普通株の配当は 17 年連続で増え(2026 年 4〜6 月期に四半期配当を 10% 引き上げ)、同四半期は配当 2.8 億ドル・自社株買い 2.3 億ドルの計 5 億ドルを返した。設備投資は 2026 年に 13.5〜14.5 億ドルで、発電の能力増設とエンジンの新プラットフォーム(天然ガス大型・100 トン級鉱山トラック向け・プライムパワー向け後処理)に向ける。

M&A は、2022 年に車軸・ブレーキのメリターを負債込み約 37 億ドルで買って部品を厚くし、2024 年にはフィルタ部門のアトマス(Atmus)の持ち株の大半を自社株との交換で外した。電動化では、燃料電池をアルストムへ売り、電解槽は新規受注を止めた(2025〜26 年の費用の合計は約 6.6 億ドル)。電動化への大型買収は当面ない。純負債は 45 億ドルで EBITDA の 1 年分に満たず、財務は軽い。

注意点は、株式報酬による株の増加分(還元から差し引いて正味で見る)と、株価が高い時の自社株買いが 1 株の価値を薄める点、そしてラム排ガス問題の是正費用の残りである。

強気の見方と慎重な見方

強気の見方

発電の受注は 2028 年下期まで入り、大型ゲンセットは供給で制約された売り手市場にある。会社は能力を 20 ギガワット増やし、ハイパースケーラーと数ギガワット規模の枠を持つ。2030 年の目標は売上 450〜500 億ドル、EBITDA 率 20% 超、データセンター売上 90 億ドルで、パワーシステムズの EBITDA 率は直近 24.5% と会社全体の利益率を押し上げ続けている。

商用車も、北米大型の生産は 2026 年に 24〜25 万台と平年(約 28 万台)より低く、2027 年の排ガス規制による入れ替え需要と貨物の回復、中国・インドの成長でまだ上に余地がある。アフターマーケットは稼働台数の増加とともに安定して伸び、景気の谷でも利益を守る。

電動化は想定より遅く、カミンズは電解槽・燃料電池の損失を切って資本を内燃機関・ガスエンジン・発電に集中させ、アクセレラの赤字も 2026 年は純損失 2.6〜2.9 億ドルまで縮む。純負債は小さく、営業 CF の半分を配当と自社株買いで返し続ける。2035 年に純利益 100 億ドル超(2026 年の見込みの 2.8 倍)も届く。これが強気の見方で、楽観とやや楽観の筋書きの下敷きである。

慎重な見方

今の利益は発電の逼迫と北米トラックの前倒し購入に支えられており、ここから先は逆風が多い。北米大型は 2027 年の規制前の駆け込みの後に反動が来る可能性があり、2009 年には売上 -25%・純利益 -43%、株価は -70% だった。2026 年 4〜6 月期の EBITDA 率は 17.5% と前年より 0.9 ポイント下がり、インセンティブ報酬が目標水準に戻る 2027 年は約 2 億ドルの逆風が残る。

発電は、会社が能力を 20 ギガワット増やす一方、キャタピラー・ロールス・ロイス・ジェネラックも増設し、AI 投資が一服すれば過剰能力と値引きに転じる。非常用電源はデータセンターの設計次第で、蓄電池・燃料電池・オンサイトの天然ガス発電に置き換わりうる(会社自身も蓄電池を供給する側に回った)。商用車の顧客である PACCAR・ダイムラーは自社エンジンを拡大し、PACCAR は自社エンジンの比率が約 6 割まで上がったと言う。

さらに、ラム排ガス問題(民事罰と是正で 20 億ドル)の履歴があり、2027 年の新基準でも認証・保証のリスクが残る。PER は 2026 年の GAAP 見込みに対し約 19 倍と、過去の中央値 16 倍を上回る。電解槽・燃料電池で約 7 億ドルを失った事実は、資本配分の試金石になる。

どちらに重みを置いたか

強気の見方は発電の受注と能力増設で説得力がある。ただ 2026 年の利益は、発電の高い利益率と平年を下回る北米大型の組み合わせで、山とは言い切れない一方、次の谷の深さは 2009 年(純利益 -43%)が示すとおり深い。慎重な見方は、2027 年の規制後の反動、発電の過剰能力、規制対応の履歴で強い。確率は楽観 9%・やや楽観 21%・中立 33%・やや悲観 23%・悲観 14% と、循環産業として悲観側を 37% に厚く置いた。確率をかけた本質価値は今の時価総額を 2 割強下回り、結論はやや割高である。

10 年後の 5 つの筋書き(2035/12 期)

確率で加重した株価時価総額 586.65 ドル814 億ドル(+ 配当配当と自社株買いの合計 239.65 ドル332 億ドル)。 今の値に割り戻すと 403.56 ドル560 億ドル、今との差 −22.3%、 期待の年率 +4.7%(資本コスト 9.0%)→ やや割高

筋書き確率10 年後の株価時価総額配当の合計還元の合計配当+自社株買い トータルリターン10 年・配当込み年率確率 × (株価+配当時価総額+還元)
楽観 9% 1,025 ドル1,422 億ドル 301.37 ドル418 億ドル +155.3% +9.8% 119.38 ドル166 億ドル
やや楽観 21% 815.57 ドル1,131 億ドル 284.07 ドル394 億ドル +111.7% +7.8% 230.92 ドル320 億ドル
中立 33% 673.04 ドル934 億ドル 268.93 ドル373 億ドル +81.3% +6.1% 310.85 ドル431 億ドル
やや悲観 23% 333.09 ドル462 億ドル 203.32 ドル282 億ドル +3.2% +0.3% 123.37 ドル171 億ドル
悲観 14% 174.33 ドル242 億ドル 124.01 ドル172 億ドル −42.6% −5.4% 41.77 ドル58 億ドル
加重平均100% 586.65 ドル814 億ドル239.65 ドル332 億ドル +59.0% +4.7% 826.29 ドル1,146 億ドル

今の株価時価総額 519.53 ドル721 億ドル(2026-10-22)から見たトータルリターン。加重平均の年率がこの 10 年に期待できる年率で、資本コスト 9.0% を下回るほど割高。

楽観 9% 楽観:発電が 2030 年代も伸び、首位級の整備網で部品・整備が積み上がり、利益率は 19% に届く 利益 107 億ドル · PER 13.4 倍 · 株価時価総額 1,025 ドル1,422 億ドル

2035 年、発電の対象市場は 2025 年比で年 +8%(1,300 億ドル)、シェアは増設で 13.5%、価格は 10 年で 1.41 倍。パワーシステムズの売上は 248 億ドル、利益率は 24〜25%。エンジンは北米大型の更新とピックアップ・産業用のガスエンジンで年 +2.8%、コンポーネンツは車軸・ブレーキを含め年 +3%、ディストリビューションは稼働台数の増加で部品・整備が年 +4% 近く伸びる。連結売上は 764 億ドル、事業利益は 145 億ドル(連結売上比 19%)、純利益は 106 億ドルで 2025 年の 3.7 倍。電動化は遅く、アクセレラは電池・電動駆動で小さな黒字。競合(ロールス・ロイス、キャタピラー、ジェネラック、中国勢)に対しても、納期と整備網で首位級を守る。倍率は利益ベースの正当化 PER の上限 15.7 倍(g 4.0%・RONIC 18.5%・k 9.00%)の 8.5 割で PER 13.3 倍、時価総額は 1,422 億ドル。

  • エンジン:数量 790(対象のエンジン市場(億ドル、2025 年価格・推定))× 価格 25.8%(カミンズのシェア × 価格指数(2025 年 = 1))→ 売上 204 億ドル・営業利益 23 億ドル。市場 790 億ドル × シェア 18.3% × 価格 1.41 倍
  • コンポーネンツ:数量 1,470(対象の基幹部品市場(億ドル、2025 年価格・推定))× 価格 13.3%(カミンズのシェア × 価格指数(2025 年 = 1))→ 売上 195 億ドル・営業利益 22 億ドル。市場 1,470 億ドル × シェア 9.4% × 価格 1.41 倍
  • ディストリビューション:数量 2,250(対象の販売・部品・整備の市場(億ドル、2025 年価格・推定))× 価格 12.0%(カミンズのシェア × 価格指数(2025 年 = 1))→ 売上 270 億ドル・営業利益 38 億ドル。市場 2,250 億ドル × シェア 8.5% × 価格 1.41 倍
  • パワーシステムズ:数量 1,300(対象の発電機・大型エンジン市場(億ドル、2025 年価格・推定))× 価格 19.0%(カミンズのシェア × 価格指数(2025 年 = 1))→ 売上 248 億ドル・営業利益 61 億ドル。市場 1,300 億ドル × シェア 13.5% × 価格 1.41 倍
  • アクセレラ:数量 520(対象の電動パワートレイン市場(億ドル、2025 年価格・推定))× 価格 4.2%(カミンズのシェア × 価格指数(2025 年 = 1))→ 売上 22 億ドル・営業利益 1 億ドル。市場 520 億ドル × シェア 3.0% × 価格 1.41 倍

倍率:正当化 PER 15.7 倍(g 4.0%・RONIC 18.5%=k 9.00%+残る割合×(事業の ROE 28.0%−k)・moat=normal)に対して 13.3 倍(上限の 8.5 割)に置いた。発電が計画どおり伸びて商用車も中ほどを保つ最良の筋書き。ただし北米大型の循環が深いので上限の 8.5 割にとどめた。

確率:データセンター向けの需要が 2030 年代前半まで続き、増設した能力が高い稼働率で回り、商用車も排ガス規制と更新で循環の中ほどからやや上を保つ必要がある。構造の追い風がそろう筋書きで 1 割弱。

やや楽観 21% やや楽観:発電は 2030 年代前半に頭打ちになるが、部品・整備と商用車の更新で利益率は 18% 近く 利益 91 億ドル · PER 12.4 倍 · 株価時価総額 815.57 ドル1,131 億ドル

2035 年、発電の対象市場は 2025 年比で年 +7%(1,180 億ドル)、シェア 13.1%。データセンター向けは 2030 年ごろに山を越えるが、増設分が非常用・常用の電源として他の用途(工場・病院・通信・鉱山)に回る。エンジンは年 +2.3%、コンポーネンツは年 +2.5%、ディストリビューションは年 +3.4%。連結売上は 700 億ドル、事業利益は 125 億ドル(連結売上比 17.8%)、純利益は 91 億ドルで 2025 年の 3.2 倍。商用車の電動化は鉱山・都市配送から段階的に進むが、長距離の大型は 2035 年も ICE が主役で、カミンズは天然ガス・水素対応エンジンで橋渡しする。中国勢は新興国で低価格を続けるが、整備網の差でシェアは小幅に保つ。倍率は利益ベースの正当化 PER の上限 15.5 倍(g 4.0%・RONIC 17.7%・k 9.00%)の 8.0 割で PER 12.4 倍、時価総額は 1,131 億ドル。

  • エンジン:数量 755(対象のエンジン市場(億ドル、2025 年価格・推定))× 価格 25.5%(カミンズのシェア × 価格指数(2025 年 = 1))→ 売上 193 億ドル・営業利益 21 億ドル。市場 755 億ドル × シェア 18.1% × 価格 1.41 倍
  • コンポーネンツ:数量 1,420(対象の基幹部品市場(億ドル、2025 年価格・推定))× 価格 13.1%(カミンズのシェア × 価格指数(2025 年 = 1))→ 売上 186 億ドル・営業利益 20 億ドル。市場 1,420 億ドル × シェア 9.3% × 価格 1.41 倍
  • ディストリビューション:数量 2,100(対象の販売・部品・整備の市場(億ドル、2025 年価格・推定))× 価格 11.8%(カミンズのシェア × 価格指数(2025 年 = 1))→ 売上 247 億ドル・営業利益 33 億ドル。市場 2,100 億ドル × シェア 8.3% × 価格 1.41 倍
  • パワーシステムズ:数量 1,180(対象の発電機・大型エンジン市場(億ドル、2025 年価格・推定))× 価格 18.5%(カミンズのシェア × 価格指数(2025 年 = 1))→ 売上 218 億ドル・営業利益 51 億ドル。市場 1,180 億ドル × シェア 13.1% × 価格 1.41 倍
  • アクセレラ:数量 450(対象の電動パワートレイン市場(億ドル、2025 年価格・推定))× 価格 3.4%(カミンズのシェア × 価格指数(2025 年 = 1))→ 売上 15 億ドル・営業利益 0 億ドル。市場 450 億ドル × シェア 2.4% × 価格 1.41 倍

倍率:正当化 PER 15.5 倍(g 4.0%・RONIC 17.7%=k 9.00%+残る割合×(事業の ROE 26.4%−k)・moat=normal)に対して 12.4 倍(上限の 8.0 割)に置いた。発電は計画どおりだが増設の立ち上がりが遅れ、商用車は平年並みの筋書き。

確率:発電の高成長は一巡しても、稼働台数の整備需要と ICE の更新で利益が守られる展開。強気の見方に近いが、中国メーカーの追い上げで価格の上がり方が物価をわずかに下回る。

中立 33% 中立:発電は 2030 年代前半に山を越えて落ち着き、商用車は循環をならして名目成長、利益率は 17% 利益 81 億ドル · PER 11.5 倍 · 株価時価総額 673.04 ドル934 億ドル

2035 年、発電の対象市場は 2025 年比で年 +6%(1,080 億ドル)、シェア 12.8%、価格は物価並み(10 年 1.41 倍)。パワーシステムズの売上は 195 億ドル、利益率は 22%。エンジンは北米大型を循環の平均に均して年 +1.8%、コンポーネンツは年 +2.3%、ディストリビューションは年 +2.9%。連結売上は 652 億ドル(年 +6.8%、会社の 6〜9% の下側)、事業利益は 111 億ドル(EBITDA 率に直すと約 20%)、純利益は 81 億ドルで 2025 年の 2.9 倍(2026 年の見込みの 2.1 倍)。アクセレラは赤字を抜け損益ゼロ。借り換えの利払い増は小さい(純負債が小さい)。倍率は利益ベースの正当化 PER の上限 15.3 倍(g 4.0%・RONIC 17.0%・k 9.00%)の 7.5 割で PER 11.5 倍、時価総額は 934 億ドル。

  • エンジン:数量 720(対象のエンジン市場(億ドル、2025 年価格・推定))× 価格 25.4%(カミンズのシェア × 価格指数(2025 年 = 1))→ 売上 183 億ドル・営業利益 19 億ドル。市場 720 億ドル × シェア 18.0% × 価格 1.41 倍
  • コンポーネンツ:数量 1,380(対象の基幹部品市場(億ドル、2025 年価格・推定))× 価格 13.0%(カミンズのシェア × 価格指数(2025 年 = 1))→ 売上 179 億ドル・営業利益 19 億ドル。市場 1,380 億ドル × シェア 9.2% × 価格 1.41 倍
  • ディストリビューション:数量 2,000(対象の販売・部品・整備の市場(億ドル、2025 年価格・推定))× 価格 11.6%(カミンズのシェア × 価格指数(2025 年 = 1))→ 売上 233 億ドル・営業利益 31 億ドル。市場 2,000 億ドル × シェア 8.2% × 価格 1.41 倍
  • パワーシステムズ:数量 1,080(対象の発電機・大型エンジン市場(億ドル、2025 年価格・推定))× 価格 18.0%(カミンズのシェア × 価格指数(2025 年 = 1))→ 売上 195 億ドル・営業利益 43 億ドル。市場 1,080 億ドル × シェア 12.8% × 価格 1.41 倍
  • アクセレラ:数量 400(対象の電動パワートレイン市場(億ドル、2025 年価格・推定))× 価格 2.8%(カミンズのシェア × 価格指数(2025 年 = 1))→ 売上 11 億ドル・営業利益 0 億ドル。市場 400 億ドル × シェア 2.0% × 価格 1.41 倍

倍率:正当化 PER 15.3 倍(g 4.0%・RONIC 17.0%=k 9.00%+残る割合×(事業の ROE 25.0%−k)・moat=normal)に対して 11.5 倍(上限の 7.5 割)に置いた。販売・整備網と排ガス対応の堀は深いが、北米大型の循環が深く(リーマンで純利益 -43%)、2026 年の利益は発電の高い利益率と循環の組み合わせで、電動化・規制対応の履歴もあるので上限の 7.5 割。

確率:業界ノートの中立(北米大型 数量 年 +1%、価格 年 +3.5%、発電機 10 年 年 +6%)に、会社の 2030 年目標(売上成長率 年 6〜9%、EBITDA 率 20% 超)を 1 割ほど割り引いて置いた。景気の山谷はならした水準で、谷の深さは悲観側の確率で表した。

やや悲観 23% やや悲観:発電の過剰能力と電動化・中国勢の追い上げで、利益率が 14% 近くに戻る 利益 53 億ドル · PER 8.7 倍 · 株価時価総額 333.09 ドル462 億ドル

2035 年、データセンター電源の増設が止まり、発電の市場は 2025 年比で年 +4%(900 億ドル)にとどまり、価格競争でシェアも 12.3%、価格は 10 年で 1.38 倍。エンジンは北米大型の電動化(都市配送・近距離)で内燃機関の台数が減り、市場は年 +0.6%。中国勢(濰柴・玉柴)は新興国・欧州で低価格を続ける。連結売上は 547 億ドル、事業利益は 75 億ドル(連結売上比 13.7%)、純利益は 53 億ドルで 2026 年の見込みを 4 割ほど上回るのみ。能力の増設の償却が重く、売上の伸びに利益が追いつかない。還元は純利益の 6 割強、買収はしない。倍率は利益ベースの正当化 PER の上限 14.0 倍(g 4.0%・RONIC 13.4%・k 9.00%)の 6.2 割で PER 8.7 倍、時価総額は 462 億ドル。

  • エンジン:数量 640(対象のエンジン市場(億ドル、2025 年価格・推定))× 価格 24.6%(カミンズのシェア × 価格指数(2025 年 = 1))→ 売上 157 億ドル・営業利益 12 億ドル。市場 640 億ドル × シェア 17.8% × 価格 1.38 倍
  • コンポーネンツ:数量 1,200(対象の基幹部品市場(億ドル、2025 年価格・推定))× 価格 12.6%(カミンズのシェア × 価格指数(2025 年 = 1))→ 売上 151 億ドル・営業利益 12 億ドル。市場 1,200 億ドル × シェア 9.1% × 価格 1.38 倍
  • ディストリビューション:数量 1,830(対象の販売・部品・整備の市場(億ドル、2025 年価格・推定))× 価格 11.2%(カミンズのシェア × 価格指数(2025 年 = 1))→ 売上 205 億ドル・営業利益 24 億ドル。市場 1,830 億ドル × シェア 8.1% × 価格 1.38 倍
  • パワーシステムズ:数量 900(対象の発電機・大型エンジン市場(億ドル、2025 年価格・推定))× 価格 17.0%(カミンズのシェア × 価格指数(2025 年 = 1))→ 売上 153 億ドル・営業利益 28 億ドル。市場 900 億ドル × シェア 12.3% × 価格 1.38 倍
  • アクセレラ:数量 320(対象の電動パワートレイン市場(億ドル、2025 年価格・推定))× 価格 2.1%(カミンズのシェア × 価格指数(2025 年 = 1))→ 売上 7 億ドル・営業利益 −1 億ドル。市場 320 億ドル × シェア 1.5% × 価格 1.38 倍

倍率:正当化 PER 14.0 倍(g 4.0%・RONIC 13.4%=k 9.00%+残る割合×(事業の ROE 17.9%−k)・moat=normal)に対して 8.7 倍(上限の 6.2 割)に置いた。前倒し購入の反動と発電の一服が重なる筋書きなので、上限の 6.2 割。

確率:データセンター向け発電の過剰能力(会社が能力を大きく増やす一方、ロールス・ロイスやキャタピラーも増設)と、中国メーカーの値下げ、電動化の前倒しが重なる展開。10 年のうちに起きても不思議でない。

悲観 14% 悲観:構造的に負ける(電動化・発電の需要減・価格競争)うえに循環の谷の年が重なる 利益 25 億ドル · PER 9.7 倍 · 株価時価総額 174.33 ドル242 億ドル

2035 年、構造的に市場が縮み(エンジンの市場は 2025 年比 -13%、発電は年 +1.5%)、カミンズは納期の強みを失って価格を 1 割近く下げる。2035 年が循環の谷にも当たり、北米大型は 13〜15 万台、売上は連結 407 億ドル、事業利益は 38 億ドル(連結売上比 9.4%)、純利益は 25 億ドル(2025 年並みの 9 割)。設備の減損と能力過剰の整理(人員の削減)が続くが、部品・整備の収益と配当は守られる。倍率は利益ベースの正当化 PER の上限 11.3 倍(g 4.0%・RONIC 9.2%・k 9.00%)の 8.6 割で PER 9.7 倍、時価総額は 242 億ドル。優良企業として評価される姿ではない。

  • エンジン:数量 520(対象のエンジン市場(億ドル、2025 年価格・推定))× 価格 22.7%(カミンズのシェア × 価格指数(2025 年 = 1))→ 売上 118 億ドル・営業利益 6 億ドル。市場 520 億ドル × シェア 17.2% × 価格 1.32 倍
  • コンポーネンツ:数量 1,000(対象の基幹部品市場(億ドル、2025 年価格・推定))× 価格 11.6%(カミンズのシェア × 価格指数(2025 年 = 1))→ 売上 116 億ドル・営業利益 6 億ドル。市場 1,000 億ドル × シェア 8.8% × 価格 1.32 倍
  • ディストリビューション:数量 1,550(対象の販売・部品・整備の市場(億ドル、2025 年価格・推定))× 価格 10.3%(カミンズのシェア × 価格指数(2025 年 = 1))→ 売上 160 億ドル・営業利益 14 億ドル。市場 1,550 億ドル × シェア 7.8% × 価格 1.32 倍
  • パワーシステムズ:数量 700(対象の発電機・大型エンジン市場(億ドル、2025 年価格・推定))× 価格 14.5%(カミンズのシェア × 価格指数(2025 年 = 1))→ 売上 102 億ドル・営業利益 13 億ドル。市場 700 億ドル × シェア 11.0% × 価格 1.32 倍
  • アクセレラ:数量 260(対象の電動パワートレイン市場(億ドル、2025 年価格・推定))× 価格 1.6%(カミンズのシェア × 価格指数(2025 年 = 1))→ 売上 4 億ドル・営業利益 −1 億ドル。市場 260 億ドル × シェア 1.2% × 価格 1.32 倍

倍率:正当化 PER 11.3 倍(g 4.0%・RONIC 9.2%=k 9.00%+残る割合×(事業の ROE 9.4%−k)・moat=normal)に対して 9.7 倍(上限の 8.6 割)に置いた。構造的に市場が縮み、価格を 1 割近く下げ、谷の年にも当たる筋書き。優良な循環株ではなくなるので、稼ぐ力(ならした純利益)に近い上限の 8.6 割にとどめた。成長の弱さ・優良さの崩れは g と ROE に入れ、式の外では引かない。

確率:リーマン級の谷に、構造的な負け(データセンター電力需要の頭打ち、北米大型の電動化の前倒し、中国勢の値下げ、排ガス規制の緩和による差別化の消失)が重なる。商用車の循環は 7〜8 年に一度は深い谷が来る産業のため、10 年のうちに谷の年に当たる確率を含めて 1 割強とした。

セグメント:数量 × 価格

いまの数量と価格、中立の筋書きの 10 年後。売上と営業利益は億ドル。

エンジン

北米のクラス 8・中型トラック、ピックアップ(ラム)、建機・農機・鉱山・鉄道・船舶向けのディーゼル・ガスエンジン(内部売上込み)。

数量対象のエンジン市場(億ドル、2025 年価格・推定)価格カミンズのシェア × 価格指数(2025 年 = 1)売上営業利益
今 2025/12 600 18.1% 109 11
10 年後 中立 720 25.4% 183 19

取り方:売上は 2025 年の総売上 108.75 億ドル(外部 81.0 + 発電機・流通向けの内部 27.7)。EBITDA 13.82 億ドル(12.7%)から按分した減価償却 2.9 億ドルを引いた 10.9 億ドルを事業利益とした(持ち分利益込み)。市場は北米クラス 8(平年 28 万台)・中型・ピックアップ・中国・インドの大型・産業用エンジンを合わせた約 600 億ドル(推定)、シェア 18.1% と置いた。競合と照らすと、北米クラス 8 のエンジンはカミンズが約 35%、デトロイト(ダイムラー・トラック)が約 30%、PACCAR の MX は自社トラック向けが中心、ボルボ・ナビスターが続く(Wards 2020・2022 年上期)。価格指数は 2025 年 = 1、中立で 10 年 1.41 倍。

コンポーネンツ

ターボ・排ガス後処理・燃料噴射・電子制御・車軸・ブレーキ・変速機(内部売上込み)。

数量対象の基幹部品市場(億ドル、2025 年価格・推定)価格カミンズのシェア × 価格指数(2025 年 = 1)売上営業利益
今 2025/12 1,100 9.2% 101 10
10 年後 中立 1,380 13.0% 179 19

取り方:売上は 2025 年の総売上 101.49 億ドル(外部 86.4 + 内部 15.1)。EBITDA 13.98 億ドル(13.8%)から按分した減価償却 3.9 億ドル(メリターの無形資産の償却を含む)を引いた 10.1 億ドルを事業利益とした。市場は大型・中型車向けの後処理・ターボ・燃料系・車軸・ブレーキ・変速機を合わせた約 1,100 億ドル(推定)、シェア 9.2% と置いた。競合は、ターボのギャレット(Garrett)・ボルグワーナー、排ガス後処理のフォルヴィア・テネコ系、車軸のダナ・ZF、変速機のアリソン。2027 年の NOx 規制で車 1 台あたりの後処理の内容が増えることが追い風。

ディストリビューション

自社資本の販売・整備網による、エンジン・部品・整備・発電機の再販(内部売上込み)。

数量対象の販売・部品・整備の市場(億ドル、2025 年価格・推定)価格カミンズのシェア × 価格指数(2025 年 = 1)売上営業利益
今 2025/12 1,500 8.3% 124 17
10 年後 中立 2,000 11.6% 233 31

取り方:売上は 2025 年の総売上 124.05 億ドル(外部 123.9)。EBITDA 18.08 億ドル(14.6%)から按分した減価償却 1.4 億ドルを引いた 16.7 億ドルを事業利益とした。市場はカミンズ製品が稼働する機械の販売・部品・整備・発電機の再販を合わせた約 1,500 億ドル(推定)、シェア 8.3% と置いた。競合は、キャタピラーの販売店網(建機・発電)、車両メーカー系の整備網、独立系の整備会社。2026 年の見通しは売上 +9〜14%・EBITDA 率 13.5〜14.25%。

パワーシステムズ

発電機(ゲンセット)・大型エンジン・オルタネータ・制御。データセンターの非常用電源が成長源(内部売上込み)。

数量対象の発電機・大型エンジン市場(億ドル、2025 年価格・推定)価格カミンズのシェア × 価格指数(2025 年 = 1)売上営業利益
今 2025/12 600 12.4% 75 15
10 年後 中立 1,080 18.0% 195 43

取り方:売上は 2025 年の総売上 74.63 億ドル(外部 41.1 + ディストリビューション向けの内部 33.5)。EBITDA 16.94 億ドル(22.7%)から按分した減価償却 1.5 億ドルを引いた 15.4 億ドルを事業利益とした。市場は世界の発電機・大型エンジン・オルタネータ・制御を合わせた約 600 億ドル(推定)、シェア 12.4% と置いた。データセンターのバックアップ発電ではキャタピラーとカミンズで世界の 35% 超(市場調査の推計)、ほかにロールス・ロイス(mtu)・ジェネラック・コーラー(レヘルク)・中国勢が競う。2026 年の見通しは売上 +14〜19%・EBITDA 率 25〜25.75%。

アクセレラ

電池システム・電動駆動などの電動化事業(電解槽は新規停止、燃料電池は売却済み)。

数量対象の電動パワートレイン市場(億ドル、2025 年価格・推定)価格カミンズのシェア × 価格指数(2025 年 = 1)売上営業利益
今 2025/12 300 1.5% 5 −6
10 年後 中立 400 2.8% 11 0

取り方:売上は 2025 年の総売上 4.60 億ドル。報告の EBITDA は -8.96 億ドルで、電解槽の費用 4.58 億ドルを戻すと -4.4 億ドル、按分した減価償却 1.2 億ドルを加えた -5.6 億ドルを事業利益とした。市場は商用車向けの電池・電動駆動・燃料電池を合わせた約 300 億ドル(推定)、シェア 1.5% と置いた。2026 年の見通しは売上 3.5〜4 億ドル、純損失 2.6〜2.9 億ドル。競合は車両メーカー自社の電動化と、中国のカトル(CATL)・BYD 系。

リスクと懸念

北米トラックの循環と 2027 年の規制後の反動

北米大型の生産は 2009〜10 年に 12〜13 万台、2018〜19 年に 33〜35 万台と、山と谷で 2.5 倍動く。2027 年の NOx 規制の前の前倒し購入と、その後の反動、運賃・金利の動きで数量は大きく振れる。リーマンでは売上 -25%・純利益 -43%・株価 -70%、2020 年のコロナでも売上が 2 割落ちた。能力増設で固定費が重くなった分、谷の利益の落ち込みはより深くなりうる。

データセンター電力投資の反動と過剰能力

パワーシステムズは会社の利益の約 4 割を占め、データセンター向けは 2026 年に約 50 億ドル(2030 年の目標 90 億ドル)。AI 投資の調整、チップの電力効率の改善、蓄電池・燃料電池・オンサイト発電への置き換えのどれが起きても、受注の延期や値引きにつながる。会社は 20 ギガワットを増設し、競合(キャタピラー・ロールス・ロイス・ジェネラック)も増設しており、供給過剰になりやすい。

顧客が競合でもあることと中国勢の低価格

PACCAR は自社エンジン(MX)の比率を約 6 割まで上げ、ダイムラー・トラックはデトロイトを持つ。車両メーカーが内製を増やせば、カミンズのエンジン数量とシェアは落ちる。中国の濰柴・玉柴・徐工などは新興国と欧州の発電・建機・トラックで低価格を続ける。発電機でも中国の売上は急伸中だが、現地企業の追い上げは続く。

規制・訴訟(ラム排ガス問題と 2027 年の認証・保証)

2023〜24 年にラム 2500/3500 のディーゼルの排ガス装置を巡る民事罰 16.75 億ドルと是正 3.25 億ドル(費用 20.4 億ドル)を計上した。所有者の集団訴訟は一部が続く。2027 年の新 NOx 基準は認証・保証・耐用年数の要件が重く、EPA は緩和を提案中だが最終ではない。規制対応で再び問題が出れば、費用と評判の両方に響く。

インセンティブ報酬の戻り・関税・設備投資

2026 年 4〜6 月期の EBITDA 率は 17.5% と前年の 18.4% から下がり、主因はインセンティブ報酬の増加。2027 年に報酬が目標水準に戻ると約 2 億ドルの逆風が残る。R&D は高止まり、関税の純影響は今は軽微だが、鉄鋼・アルミ・部品の関税は残る。設備投資は 2026 年 13.5〜14.5 億ドルで、需要が外れれば回収が遅れる。

電動化・水素の置き換えと資本配分の試金石

電解槽(費用 4.58 億ドル)と燃料電池(売却に伴う費用 1.99 億ドル)で約 6.6 億ドルを失った。アクセレラの残る電池・電動駆動も 2026 年に純損失 2.6〜2.9 億ドルで、黒字化の時期は示されていない。電動化が想定より早く進めば内燃機関の台数が落ち、遅ければ過去の投資が無駄になる。どちらに振れても、資本配分の規律が問われる。

中国・インドの需要と為替

中国は 2026 年に合弁を含む売上が約 15% 増の見通しで、発電機と建機が牽引するが、不動産と輸出規制の影響を受けやすい。インドは横ばい、ドル高・新興国通貨安は海外売上と合弁の持ち分利益を押し下げる。筋書きでは為替を動かしていないため、為替の影響は別の下振れ要因として残る。

今後の分かれ目

データセンター向け発電の新規受注が 2027〜28 年に目に見えて減速し、大型ゲンセットの受注残が減り始める
発電の高成長は 2030 年前に終わり、やや悲観・悲観の確率を上げる。パワーシステムズの利益率は 25% から 20% 前後へ戻り、純利益は筋書きの中立を 2〜3 割下回る。
北米クラス 8 の受注が 2027 年の規制後に前年比で 5 割以上減る
商用車の循環の谷が近いサインで、やや悲観・悲観の確率を上げる。エンジン・部品の利益率は 3〜5% まで落ち、2009 年の再現に近づく。
EBITDA 率が 20% を超え、2030 年目標(売上 450〜500 億ドル)を前倒しで満たす
発電の増設が計画どおり立ち上がり、利益率が構造的に切り上がったと確認でき、楽観・やや楽観の確率を上げる。ただし倍率の上限(正当化 PER 15 倍前後)は変わらない。
PACCAR・ダイムラーがさらに自社エンジンの比率を上げ、カミンズの北米大型エンジンのシェアが 3 割を切る
エンジンの数量とコンポーネンツの供給量が落ち、10 年のやや悲観・悲観の確率を上げる。
株価が 2027 年に大きく下がり、自社株買いが PER 15 倍以下の水準で続けられる
1 株の価値を守る買いになり、還元の質が上がる。式の倍率とは別に、時価総額の下値を支える材料になる。
EPA が 2027 年の NOx 基準を最終決定で緩める、または認証・保証の要件を軽くする
前倒し購入と反動が小さくなり、北米大型の数量の振れが小さくなる。一方で後処理の内容の増加が減るため、コンポーネンツの伸びは鈍る。

見ておくもの

  • 大型ゲンセットの受注残と納期(2028 年下期まで入っている状態が続くか)
  • パワーシステムズの売上成長と EBITDA 率(25% 前後が保てるか)
  • 北米クラス 8 の月次受注と生産台数(2026 年 24〜25 万台、2027 年の水準)
  • EPA の 2027 年 NOx 規制の最終決定と、前倒し購入の規模
  • インセンティブ報酬・関税・R&D を含めた連結 EBITDA 率(2026 年 18.0〜18.5%)
  • 営業キャッシュフローの約 50% の還元と、正味の還元(株式報酬を差し引いた額)
  • アクセレラの純損失(2026 年 2.6〜2.9 億ドル)の縮小

倍率と資本コストの決め方

今の PER(GAAP 約 26 倍)や 2026 年の見込みに対する PER 約 19 倍を見る前に、5 つのセグメントごとに市場 × シェア × 価格(10 年 1.41 倍)で売上を積み、利益率を置いた。倍率は利益ベースの正当化 PER = (1 − g ÷ RONIC) ÷ (k − g)(k 9%・g は上限の 4%・RONIC = k + 残る割合 1/2(moat=normal)×(自己資本 ROE 9〜28% − k))の上限に対し、10 年の中立は上限 15.3 倍の 7.5 割の 11.5 倍(循環の深さを 7.5 割に反映。過去の中央値には寄せていない)に置いた。k は商用車の循環の深さ(cycle +0.75%)と、ディーゼルの電動化で寿命が先細る分(life +0.25%)で quality を +1.0% とした。2026 年の利益は北米大型が平年を下回る一方で発電が高い、という組み合わせなので、山の年の利益に倍率を掛けず、中立はならした利益で置き、循環の谷は悲観・やや悲観の確率(37%)と谷の深さで表した。悲観側は谷の PBR や過去の底の倍率を根拠にせず、ならした純利益に近い稼ぐ力(上限の 8.6 割)で置いた。純利益は株式報酬を費用にした GAAP で、調整後の数字は使っていない。

資本コスト 9.0% = 無リスク金利 5% + β — × 5%。k = 基本 8.0% + quality +1.0%。商用車の循環と、ディーゼルの電動化・排ガス規制対応の重さを quality で見た。個別のリスク(ラム排ガス問題・発電への依存・電動化の損失)は k に足さず、悲観・やや悲観の確率と谷の深さで表した。存続の疑いはなく上乗せは 0。

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割安 ペンテアPNR プール機器の在庫調整と水事業の安定収益。買い足しと住宅の景気が振れる。利益ベースの正当化 PER の 8 割(中立 10 年 14.2 倍)で置くと、本質価値は今の時価総額を 4 割強上回り、割安 本質価値との差 +38.6% · 10 年 割安(年 +10.3%) やや割安 ロッキード・マーチンLMT 受注残 2,300 億ドルと防空ミサイルの増産で利益が戻る防衛の王道銘柄。F-35 一本足の傷はあるが、利益ベースの倍率(10 年中立 20.3 倍)で測っても本質価値は今の時価総額を 3 割ほど上回る(割安) 本質価値との差 +23.1% · 10 年 やや割安(年 +8.8%) やや割安 コパートCPRT 堀の厚い事故車オークションの寡占で、余った現金 40 億ドルを戻り方 0.5 で足し、台数の弱さを織り込んでも、利益ベースの本質価値は今の値段を 3 割弱上回る 本質価値との差 +22.4% · 10 年 やや割安(年 +8.5%) やや割安 テクストロンTXT 時価総額 131 億ドルは GAAP の純利益の 14 倍。ジェット・MV-75・工業を抱える複合企業は、利益ベースの倍率(10 年中立 12.6 倍)で測ると本質価値が今の約 1.2 倍に出てやや割安 本質価値との差 +18.0% · 10 年 やや割安(年 +8.7%) やや割安 レノックス・インターナショナルLII 住宅は在庫調整の谷、商業用は 2 桁で伸びる空調。利益ベースの正当化 PER の 8 割(中立 10 年 15.1 倍)で置くと、総合は今の時価総額に対し +21% でやや割安 本質価値との差 +14.2% · 10 年 やや割安(年 +8.7%) やや割安 オーチス・ワールドワイドOTIS 保守の継続収入が利益の大半を稼ぐ優良事業。中国の新設不況と KONE・TKE 統合の競争で悲観側を厚く置いても、総合は今の時価総額に対し +22% でやや割安 本質価値との差 +13.6% · 10 年 やや割安(年 +8.6%) やや割安 ウーバー・テクノロジーズUBER 実力の利益は見かけの半分。未成立の買収を外した単体で、自動運転で取り分が削られる負けを厚く見ると、利益ベースの倍率では今の値段をやや上回る(やや割安) 本質価値との差 +10.6% · 10 年 やや割安(年 +8.8%) やや割安 ノースロップ・グラマンNOC B-21 と Sentinel で米国の核抑止の 2 本柱を持つ防衛の主契約者。受注残は史上最高だが利益率は薄く、利益ベースの倍率では本質価値は今の時価総額をやや上回る(やや割安) 本質価値との差 +10.6% · 10 年 やや割安(年 +7.6%) 適正 ハネウェル エアロスペースHONA 民間機の装備品とアフターマーケット・防衛の 3 本柱で稼ぐが、分離で純負債 約 148 億ドルと自己資本のマイナスを背負い、2026 年の見通しを下げた直後の新会社 本質価値との差 +7.9% · 10 年 適正(年 +8.0%) 適正 ユナイテッド・エアラインズ・ホールディングスUAL 山の年でなくならした利益で測ると、国際線とプレミアムで稼ぐ航空会社の本質価値は今の値段を 1 割強上回る。ただし燃料・賃金・景気の悲観を厚く置いたただし燃料・賃金・景気の悲観を厚く置いた 本質価値との差 +7.7% · 10 年 適正(年 +9.0%) 適正 ユナイテッド・パーセル・サービスUPS アマゾンの荷物の削減を終え利益が戻り始めた宅配の最大手。利益ベースの倍率で測ると純利益 15 倍の今の値段はやや安いが、アマゾン自前網との競争を重く見て確率を悲観側に置いた 本質価値との差 +6.4% · 10 年 適正(年 +7.5%) 適正 キャリア・グローバルCARR 売却後の空調はデータセンターと更新需要で伸びる優良株。利益ベースの正当化 PER の 8 割(中立 10 年 14.8 倍)で置くと、総合は今の時価総額に対し +9% で適正 本質価値との差 +5.1% · 10 年 適正(年 +7.4%) 適正 ローリンズROL 家庭と店舗に張りつく定期契約の害虫駆除は景気に強く、買収の支出を利益から引き、利益ベースの倍率(中立 23 倍)で測ると、本質価値は今の値段を 1 割弱上回る水準で適正 本質価値との差 +3.7% · 10 年 適正(年 +6.4%) 適正 ゼネラル・ダイナミクスGD ガルフストリームと潜水艦で稼ぐ防衛・ビジネスジェットの複合企業。受注残 1,365 億ドルで利益の見通しは堅く、利益ベースの倍率(資本コスト 7.75%、中立は上限の 9 割弱)で測ると今の値段は適正の範囲 本質価値との差 0.0% · 10 年 適正(年 +6.6%) 適正 ビルダーズ・ファースト・ソースBLDR 米国最大級の住宅建材の流通・加工。着工の谷と重い借金。利益ベースの正当化 PER の 9 割(中立 10 年 9.6 倍)で置くと、総合は今の時価総額に対し +3% で適正 本質価値との差 −1.9% · 10 年 適正(年 +8.6%) 適正 マスコ・コーポレーションMAS 改修需要に乗るブランド製品。ホームデポ頼みと住宅循環が重い。利益ベースの正当化 PER の 8 割(中立 10 年 16.1 倍)で置くと、総合は今の時価総額に対し -6% で適正 本質価値との差 −8.5% · 10 年 適正(年 +6.1%) 適正 ユニオン・パシフィックUNP 線路という最高級の堀を持ち、未成立の NSC 合併を除いた単独の姿で測ると、純利益の 24 倍の今の値段はほぼ適正 本質価値との差 −8.7% · 10 年 適正(年 +5.2%) 適正 ヴェラルトVLTO 定期収入が約 6 割の水質・製品識別の会社。利益ベースの正当化 PER(中立 19 倍)で測ると、今の値段(PER 26.9 倍)はやや高いが適正の範囲 本質価値との差 −9.0% · 10 年 適正(年 +5.6%) 適正 L3ハリス・テクノロジーズLHX 宇宙・通信・ミサイル推進の 3 本柱で受注残 420 億ドル。固体ロケットモーターの増産が利益を押し上げるが、利益ベースの倍率(10 年中立 15.4 倍)で測ると本質価値は今の時価総額を 1 割ほど下回る(やや割高) 本質価値との差 −9.8% · 10 年 適正(年 +5.3%) やや割高 GEエアロスペースGE 民間エンジン整備という最良の事業を持つが、PER 39 倍は 10 年後の利益ベースの PER(中立 21 倍)の 1.8 倍で、計算上はやや割高 本質価値との差 −11.3% · 10 年 やや割高(年 +5.4%) やや割高 スリーエムMMM PFAS の訴訟支払いを抱えつつ利益率は上向き。利益ベースの上限で測ると本質価値は今の値段に近く、適正 本質価値との差 −12.7% · 10 年 やや割高(年 +5.3%) やや割高 W・W・グレインジャーGWW 北米の産業用品流通で堀の深い優良企業。利益ベースの正当化 PER の 85 割(中立 10 年 20.5 倍)で置くと、総合は今の時価総額に対し -12% でやや割高 本質価値との差 −13.4% · 10 年 やや割高(年 +5.0%) やや割高 デルタ航空DAL 山の年でなくならした利益で測ると、燃料高でも優良な航空会社の価値は今の値段とほぼ釣り合う。利益ベースの PER は 10 倍台で、循環と燃料の悲観を厚く置いた 本質価値との差 −14.1% · 10 年 やや割高(年 +6.2%) やや割高 スナップオンSNA 整備士へのバン販売の堀と厚い現金で利益率 22% を保つ。利益ベースの正当化 PER の 8 割(中立 10 年 14.2 倍)で置くと、本質価値は今の時価総額を 1 割半ばほど下回り、やや割高 本質価値との差 −14.2% · 10 年 やや割高(年 +4.8%) やや割高 インガソール・ランドIR 圧縮機・真空・ポンプで世界の上位を争う質の高い産業機械。買収で伸びる分は買収の現金を引いて評価すると、利益ベースの上限で見ると今の値段は高く、やや割高 本質価値との差 −14.2% · 10 年 やや割高(年 +5.1%) やや割高 A.O.スミスAOS 北米最大の給湯器メーカー。中国の不振とヒートポンプ移行が重い。利益ベースの正当化 PER の 8 割(中立 10 年 12.7 倍)で置くと、総合は今の時価総額に対し -11% でやや割高 本質価値との差 −15.8% · 10 年 やや割高(年 +5.2%) やや割高 ハンティントン・インガルス・インダストリーズHII 米国で唯一の原子力空母の造船所で、潜水艦も手がける。受注残 573 億ドルで売上は読めるが利益率は 5% 台と薄く、利益ベースの PER(中立 12.7 倍)で測ると今の値段はやや割高 本質価値との差 −15.9% · 10 年 やや割高(年 +5.2%) やや割高 パッカーPCAR 北米クラス 8 の循環と DAF の欧州で稼ぐ堅実な首位級。事業は優良だが、利益ベースの上限の内側(中立は 7.6 割)で測ると、今の値段は 2 割弱高く、やや割高 本質価値との差 −16.5% · 10 年 やや割高(年 +5.2%) やや割高 ジェイコブズ・ソリューションJ 政府サービスを分離した設計・工事管理会社。利益ベースの正当化 PER の 7 割(中立 10 年 11.9 倍)で置くと、総合は今の時価総額に対し -12% でやや割高 本質価値との差 −17.1% · 10 年 やや割高(年 +5.2%) やや割高 トランスダイム・グループTDG 独占に近い航空機部品の補修収入で稼ぐ高収益の複利機械。ただし純負債は EBITDA の約 5.8 倍で、利益ベースの倍率(10 年中立 15.3 倍)で測ると本質価値は今の時価総額を 2 割弱下回る(やや割高) 本質価値との差 −17.6% · 10 年 やや割高(年 +4.7%) やや割高 ハベルHUBB 電力会社の送配電部材とデータセンター配線で稼ぐ高収益企業。利益ベースの正当化 PER の 8.5 割(中立 10 年 16.8 倍)で置くと、総合は今の時価総額に対し -18% でやや割高 本質価値との差 −17.8% · 10 年 やや割高(年 +4.7%) やや割高 ITWイリノイ・ツール・ワークスITW 利益率は高いが売上の伸びの実績が弱い。利益ベースの上限で測ると本質価値は今の値段を 1 割半ばほど下回り、やや割高 本質価値との差 −18.8% · 10 年 やや割高(年 +4.3%) やや割高 フォーティブFTV 分離後は計測・施設ソフト・滅菌の堅い会社。GAAP の PER 30 倍は高く、利益ベースの本質価値は今の値段を 1 割ほど下回り、総合はやや割高 本質価値との差 −19.2% · 10 年 やや割高(年 +4.2%) やや割高 レイドス・ホールディングスLDOS 政府案件の受注残は厚いが、人月で売る IT 受託は AI エージェントの標的で、売上が縮む前提で見るとやや割高(-14%) 本質価値との差 −20.1% · 10 年 やや割高(年 +4.1%) やや割高 アメテックAME ニッチな計測・精密部品を買い足して束ねる質の高い会社。利益ベースの正当化 PER の 8.5 割(中立 10 年 17.5 倍)で置くと、総合は今の時価総額に対し -24% でやや割高 本質価値との差 −20.6% · 10 年 やや割高(年 +4.0%) やや割高 スタンレー・ブラック&デッカーSWK 工具の回復は費用削減の実現と関税の転嫁で決まる。利益ベースの正当化 PER の 8 割(中立 10 年 9.8 倍)で置くと、総合は今の時価総額に対し -15% でやや割高 本質価値との差 −20.9% · 10 年 やや割高(年 +4.9%) やや割高 ウェイスト・マネジメントWM 堀は厚く価格の力も強い。資本コスト 7.5% で利益ベースの正当化 PER(中立 21 倍)を測ると、PER 34 倍の今の値段はやや割高の範囲 本質価値との差 −22.7% · 10 年 やや割高(年 +3.5%) やや割高 アレジオンALLE 商業施設の錠・出口装置で米国の上位を守る堅い事業。利益ベースの正当化 PER の 8 割(中立 10 年 13.5 倍)で置くと、総合は今の時価総額に対し -13% でやや割高 本質価値との差 −23.3% · 10 年 やや割高(年 +4.3%) やや割高 ザイレムXYL 水の設備・計測・サービスで景気に強いが、のれん込みの資本効率は低い。利益ベースの正当化 PER の 8 割(中立 10 年 12.4 倍)で置くと、総合は今の時価総額に対し -20% でやや割高 本質価値との差 −23.5% · 10 年 やや割高(年 +3.9%) やや割高 ドーバーDOV 5 部門の買収型機械メーカー。液冷・バイオ医薬で伸びるが、GAAP の PER 25 倍は利益ベースの 10 年の中立の倍率(約 13 倍)の約 2 倍で、本質価値は今の値段を 3 割弱下回るやや割高 本質価値との差 −26.7% · 10 年 やや割高(年 +3.7%) やや割高 フェデックス・フレイトFDXF 分離で借金を負った LTL 首位級の事業は堀も回復余地もあるが、薄い利益率の回復をすでに値段が先に見込んでおり、利益ベースの倍率(10 年中立 12.0 倍)で測るとやや割高 本質価値との差 −27.4% · 10 年 やや割高(年 +4.1%) やや割高 RTXコーポレーションRTX 民間機と防衛の両輪で受注残 2,890 億ドルを積む優良企業。GAAP の PER 39 倍に対し、利益ベースの倍率(10 年後の中立 14.7 倍)で測ると本質価値は今の時価総額を 3 割弱下回る(やや割高) 本質価値との差 −28.1% · 10 年 やや割高(年 +3.4%) やや割高 ノーフォーク・サザンNSC 東部の線路は代えのきかない優良な資産だが、今の値段にはユニオン・パシフィックとの合併の上乗せが入っており、NSC 単体の利益ベースの価値は 2 割台半ば下で、やや割高 本質価値との差 −28.4% · 10 年 やや割高(年 +2.8%) やや割高 CSXCSX 線路の堀と利益率の回復は本物だが、回復後の利益に今の値段が先に届いており、利益ベースの倍率(moat 強・10 年中立 19.5 倍)で測ると、やや割高 本質価値との差 −28.7% · 10 年 やや割高(年 +2.8%) やや割高 エマソン・エレクトリックEMR プロセス産業の制御・計測の堀は深いが、事業の入れ替えの途中。利益ベースの正当化 PER の 8 割(中立 10 年 14.6 倍)で置くと、総合は今の時価総額に対し -30% でやや割高 本質価値との差 −29.1% · 10 年 やや割高(年 +3.1%) やや割高 ハネウェル・インターナショナルHON エアロスペース分離後のビル・プロセス・産業オートメーション専業。利益ベースの正当化 PER の 8 割(中立 10 年 13.4 倍)で置くと、総合は今の時価総額に対し -26% でやや割高 本質価値との差 −29.2% · 10 年 やや割高(年 +3.2%) 割高 ジェネラック・ホールディングスGNRC 停電頼みの住宅用発電機から、データセンター向けの大型発電機へ変わる途中。利益ベースの正当化 PER の 7.2 割(中立 10 年 10.2 倍)で置くと、総合は今の時価総額に対し -32% で割高 本質価値との差 −30.4% · 10 年 割高(年 +3.8%) 割高 フェデックスFDX 分離後のフェデックスは、売上 825 億ドルで営業利益率 5〜6% の薄利の宅配会社。分離前の台帳の PER 15.8 倍は見かけで、継続事業では 20 倍超。費用削減は本物だが、利益ベースの倍率(10 年中立 11.1 倍)で測ると割高 本質価値との差 −32.6% · 10 年 割高(年 +2.9%) 割高 トレイン・テクノロジーズTT 受注残 121 億ドルの AI 冷却ブームで利益は拡大中だが、PER 35 倍は 10 年後の利益ベースの PER(中立 16.4 倍)の 2 倍で、総合は今の時価総額に対し -33% で割高 本質価値との差 −34.5% · 10 年 割高(年 +2.5%) 割高 シンタスCTAS 堀は厚く伸びも安定だが、利益ベースの正当化 PER(成熟後の中立 22 倍)で測ると、PER 40 倍台の今の値段は割高 本質価値との差 −35.2% · 10 年 割高(年 +2.0%) 割高 サウスウエスト・エアラインLUV 手荷物有料化・指定席・プレミアム席の上積みが計画の 6〜7 割で定着する前提でも、利益ベースで測ると価値は今の値段を下回る。会社計画の実現度で大きく分かれる。会社計画の実現度で大きく分かれる 本質価値との差 −35.6% · 10 年 割高(年 +3.3%) 割高 リパブリック・サービシズRSG 廃棄物の寡占と価格の力は強いが、利益ベースの正当化 PER(中立 19 倍)で測ると今の値段は割高。数量の弱さと環境ソリューションの不振が懸念 本質価値との差 −36.5% · 10 年 割高(年 +1.7%) 割高 アイデックスIEX 受注は過去最高でも、GAAP の PER 37 倍は利益ベースの 10 年の中立(約 14 倍)の 2 倍半ほどで、本質価値は今の値段の 6 割強で割高 本質価値との差 −36.9% · 10 年 割高(年 +1.9%) 割高 パーカー・ハネフィンPH 航空が 3 割超・産業が 7 割の高収益な動き・流れの制御部品大手。堀は厚いが PER 34 倍は利益ベースの上限(18 倍)の 2 倍近く、割高 本質価値との差 −37.1% · 10 年 割高(年 +2.1%) 割高 ノードソンNDSN 接着剤・医療部品・電子検査のニッチ首位で稼ぐ高収益企業だが、AI 向けの急回復を織り込んだ PER 38 倍は利益ベースの上限(約 19 倍)の 2 倍で、割高 本質価値との差 −37.4% · 10 年 割高(年 +1.8%) 割高 ジョンソンコントロールズJCI データセンター冷却が伸びるビル設備の優良会社。利益ベースの正当化 PER の 8 割(中立 10 年 13.4 倍)で置くと、総合は今の時価総額に対し -41% で割高 本質価値との差 −41.1% · 10 年 割高(年 +1.7%) 割高 エムコア・グループEME 設備工事の大手。受注残 171 億ドルは山の利益。利益ベースの正当化 PER の 8 割(中立 10 年 10.9 倍)で置くと、総合は今の時価総額に対し -43% で割高 本質価値との差 −41.4% · 10 年 割高(年 +1.9%) 割高 キャタピラーCAT 受注残 720 億ドルの AI 電源ブームで利益は急拡大中だが、PER 39 倍は利益ベースの 10 年の中立の倍率(約 14 倍)の約 3 倍で割高 本質価値との差 −42.6% · 10 年 割高(年 +1.2%) 割高 GEベルノバGEV ガスタービン受注残と電化で利益が伸びるが、山の利益に高い倍率を掛けない。利益ベースの正当化 PER の 7 割(中立 10 年 14.8 倍)で置くと、総合は今の時価総額に対し -49% で割高 本質価値との差 −42.7% · 10 年 割高(年 +1.0%) 割高 オールド・ドミニオン・フレイト・ラインODFL 拠点網の密度と運賃の規律という堀は本物だが、谷の利益の上にすでに回復後の値段が乗っており、式で測ると割高 本質価値との差 −43.3% · 10 年 割高(年 +0.8%) 割高 イートンETN 北米の配電設備は寡占と受注で質が高いが、投資の山と債務を抱える。利益ベースの正当化 PER の 8 割(中立 10 年 13.5 倍)で置くと、総合は今の時価総額に対し -48% で割高 本質価値との差 −45.1% · 10 年 割高(年 +0.8%) 割高 ファスナルFAST 大口契約とオンサイトでシェアを取る産業用品流通。利益ベースの正当化 PER の 85 割(中立 10 年 18.2 倍)で置くと、総合は今の時価総額に対し -45% で割高 本質価値との差 −46.3% · 10 年 割高(年 +0.2%) 割高 ユナイテッド・レンタルズURI 建機レンタル最大手で専門機材が 2 桁成長するが、借金で膨らむ ROE と建設の循環を利益ベースの PER(中立 12.0 倍)と悲観の確率で見ると、総合は今の時価総額に対し -41% で割高 本質価値との差 −46.4% · 10 年 割高(年 +1.1%) 割高 ロックウェル オートメーションROK 北米の制御装置 Logix とクラウドの Plex という堀はあるが、景気の振れが大きい。利益ベースの正当化 PER の 7.5 割(中立 10 年 13.3 倍)で置くと、総合は今の時価総額に対し -47% で割高 本質価値との差 −47.1% · 10 年 割高(年 +0.5%) 割高 シー・エッチ・ロビンソン・ワールドワイドCHRW 北米最大のトラック仲介で、AI による人員減が利益に残るかが核心。資本コスト 9.25% の利益ベースの倍率(moat 弱・10 年中立 12.5 倍)で測ると割高で、安全域はない 本質価値との差 −47.2% · 10 年 割高(年 +0.6%) 割高 ボーイングBA 受注残 7,150 億ドルの民間機の複占の一角だが、営業赤字・純負債 260 億ドル・固定価格契約の損失を抱え、時価総額 1,500 億ドルは利益ベースの倍率では回復が完成しても届かず割高 本質価値との差 −47.8% · 10 年 割高(年 +1.7%) 割高 ハウメット・エアロスペースHWM ガスタービンと航空エンジンの翼・部品で世界首位級の寡占。利益は急伸し堀も本物だが、時価総額約 880 億ドルは 2026 年の純利益の約 42 倍で、10 年後の利益ベースの PER(中立 15.4 倍)の 2.7 倍。大きく割高大きく割高 本質価値との差 −48.1% · 10 年 割高(年 +0.4%) 割高 エクスペディターズ・インターナショナル・オブ・ワシントンEXPD 資産を持たないフォワーダーの資本効率は優良だが、2026 年の運賃高騰の利益を先に払っている。ならした利益と利益ベースの倍率(moat 弱・10 年中立 13 倍)で測ると割高 本質価値との差 −48.8% · 10 年 割高(年 +0.2%) 割高 JBハント・トランスポート・サービシズJBHT インターモーダルの回復と値上げ余地は本物だが、ならした利益に今の値段が先に届いており、貨物の山と鉄道再編の両方に弱く、利益ベースの倍率(10 年中立 12.5 倍)で測ると割高 本質価値との差 −50.4% · 10 年 割高(年 −0.1%) 割高 ブロードリッジ・ファイナンシャル・ソリューションズBR 議決権の配布という本物の堀は認めるが、取引後処理は AI の標的で、利益の倍率を下げて見ると割高(-50%) 本質価値との差 −52.9% · 10 年 割高(年 −1.3%) 割高 ワブテックWAB 受注残 309 億ドルと機関車の更新で伸びる、のれん込みの重い資本。利益ベースの正当化 PER の 8 割(中立 10 年 12.4 倍)で置くと、総合は今の時価総額に対し -55% で割高 本質価値との差 −53.4% · 10 年 割高(年 −0.9%) 割高 アクソン・エンタープライズAXON 時価総額 317 億ドルは GAAP の純利益(株式報酬を費用にした値)の 260 倍超。警察の束ね売りで 10 年伸びても、利益ベースの倍率では中立の 10 年後が今の値段に届かず割高 本質価値との差 −56.1% · 10 年 割高(年 −0.5%) 割高 ディア・アンド・カンパニーDE 2026 年が農機サイクルの底(純利益 約 49 億ドル)で、PER 35 倍は利益ベースの 10 年の中立の倍率(約 12 倍)の 3 倍近くで、計算上は割高 本質価値との差 −56.4% · 10 年 割高(年 −1.4%) 割高 オートマチック・データ・プロセッシング(ADP)ADP 給与処理の堀は本物だが、1 人あたり課金は AI エージェントに揺さぶられ、利益の倍率を下げて見ると割高(-54%) 本質価値との差 −56.6% · 10 年 割高(年 −2.1%) 割高 ペイチェックスPAYX 小企業向けの給与は 1 人あたり課金の席型で、AI エージェントと新興勢力が削る前提で見ると割高(-54%) 本質価値との差 −56.9% · 10 年 割高(年 −2.0%) 割高 バーティブ・ホールディングスVRT 電力と冷却を握る優良企業だが、AI 投資一本足の需要。利益ベースの正当化 PER の 7 割(中立 10 年 9.8 倍)で置くと、総合は今の時価総額に対し -60% で割高 本質価値との差 −57.6% · 10 年 割高(年 −0.8%) 割高 ベリスク・アナリティックスVRSK 損保の標準データという本物の堀は認めるが、請求分析は AI 見積りで単価が下がり、利益の倍率を抑えると割高(-58%) 本質価値との差 −60.5% · 10 年 割高(年 −3.3%) 割高 コンフォート・システムズUSAFIX データセンター向けの機械・電気工事は利益率 17% の山にいる。利益ベースの正当化 PER の 8 割(中立 10 年 10.5 倍)で置くと、総合は今の時価総額に対し -62% で割高 本質価値との差 −61.3% · 10 年 割高(年 −2.2%) 割高 クアンタ・サービシーズPWR 受注残 534 億ドルで今年の利益は急増するが、現在の PER 約 54 倍は 10 年後の利益ベースの PER(中立 12.0 倍)の 4 倍を超え、総合は今の時価総額に対し -66% で割高 本質価値との差 −61.5% · 10 年 割高(年 −1.9%) 割高 エクイファックスEFX 独自データと寡占の堀は認めるが、本人同意の直接取得という代替が数量を削り、利益の倍率を抑えると割高(-62%) 本質価値との差 −67.6% · 10 年 割高(年 −4.2%)

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分析日 2026-10-16