株譜
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ドーバー DOV

5 部門の買収型機械メーカー。液冷・バイオ医薬で伸びるが、GAAP の PER 25 倍は利益ベースの 10 年の中立の倍率(約 13 倍)の約 2 倍で、本質価値は今の値段を 3 割弱下回るやや割高

やや割高
  1. 割安
  2. やや割安
  3. 適正
  4. やや割高
  5. 割高
本質価値(今の値)143.35 ドル197 億ドル10 年の 5 つの筋書きから
今の株価今の時価総額(2026-10-22)195.5 ドル269 億ドル差 −26.7%
10 年後から見ると やや割高 価値 143.35 ドル197 億ドル · 差 −26.7% · 期待の年率 +3.7%
期待の年率リターン(10 年)+3.7%資本コスト比 −4.6 pt
推定の資本コスト8.3%期待の年率と比べる目安

期待の年率=今の値段で買い、5 つの筋書きを確率で加重した株価と配当を受け取った時の年率(配当込み)。資本コストより上なら緑、下なら赤。

投資の助言ではありません。AI(Claude)が公開情報から書いた推定で、誤りを含むことがあります。 前提は全社共通(物価 年 3.5%・10 年国債 5%・ドル円 150 円が 10 年続く)。「本質価値」は 5 つの筋書きの株価と配当を確率で加重し、資本コスト 8.3% で今の値に割り戻したものです。

時価総額で見ると株式分割に関係なく比べられます

結論

ドーバー(Dover)は、給油機器・極低温部品、液冷用コネクタとポンプ、食品用冷凍ケースと熱交換器、産業用の印字機、車両整備リフトなど、5 部門・数百のニッチ事業を束ねた機械メーカーである。2025 年は売上 80.9 億ドル、セグメント利益率 23.1%、GAAP の純利益 10.9 億ドル。2024 年の純利益 27 億ドルは環境ソリューション事業と De-Sta-Co の売却益を含むので基準にせず、売却済みの事業は外して 2025 年を出発点にした。

2026 年 4〜6 月期は売上 +7%(オーガニック +5%)、受注 +16% で、通年の GAAP 利益の見通しは 2025 年比 +12% 前後。伸びの中心はデータセンター向けの液冷用熱交換器とコネクタ(供給能力が足りず増産中)、バイオ医薬の使い捨て部品、給油機器の更新需要。一方、冷凍ケースは工場統合で出荷が詰まり、ポリマー加工機は弱い。

バリュー投資の観点では、細かい市場で 1〜2 位に立つ事業を買い、利益率を上げて稼ぐ仕組みが本体で、10 年で 65 億ドル前後を買収に使う。のれんは自己資本の 7 割を占めるため、売上は市場 × シェア × 価格で積み、買収で増える売上は使う現金と買収先の利益をセットで置き、ただで伸びる形にしていない。中立では 10 年後の純利益は 22.6 億ドル(年 +7.5%)、利益ベースの正当化 PER の上限 16.1 倍の 8 割、PER 12.9 倍で時価総額 292 億ドル。確率で加重して資本コスト 8.25% で割り戻すと、本質価値は今の値段を 3 割弱下回る。堀は広いが、今の値段は成長の大半を先に払っている。

バリュー投資の観点から

バリュー投資の観点では、ドーバーは「10 年後も今より強いか」と問えば、おおむね強いと答えられる会社である。ニッチごとの堀は個別には小さいが、分散しているので全体の崩れにくさが堀になる。ポンプ・コネクタ・印字機は、止まると困る部品と消耗品の繰り返し収入が支える。

株主に残るオーナー利益は、2025 年の純利益 10.9 億ドルに近い(FCF 11.2 億ドル、株式報酬は費用として引いた GAAP の値)。ただし中身は、利益のほぼ全部を配当・自社株買い・買収に回す形で、買収に 10 年で 65 億ドルほどを使う。その買収は、取得時の売上の 3 倍強で買い、償却後の利益率 19% 前後で稼ぐので、10 年目に回る税引き後の投資収益は 6% 前後と、資本コスト 8.25% を超えない。買収に頼る成長はただではない、というのが筋書きの前提である。

値段の側では、GAAP の PER 24.6 倍は、利益ベースの正当化 PER の上限(ROE 15%・g 4%・k 8.25%)の約 16 倍を大きく上回る。2026 年の利益見通しで割っても約 22 倍で、成長の大半を先に払っている。楽観の筋書きを除けば、今の値段で 10 年持つと年率の期待は k に届かない。安全域は薄く、わかりやすい事業なので確信度は中程度。素晴らしい会社を適正な値段で買うのは悪くないが、割安とは言えない。

何で稼ぐ会社か

売上 80.9 億ドル(2025 年)は 5 部門に分かれ、どの部門も「その市場で 1〜2 位のニッチ」を集めた形をしている。ポンプとプロセス(21.5 億ドル、利益率 30.3%)は、産業用ポンプ、バイオ医薬の使い捨て用コネクタ(CPC)、データセンターの液冷用クイックコネクタ、ポリマー加工機(MAAG)を扱い、利益率が最も高い。クリーンエネルギーと給油(21.3 億ドル、19.6%)は、ガソリンスタンドの給油機と決済ソフト(ウェイン)、給油ホース・ノズル(OPW)、LNG・水素・産業ガス向けの極低温部品で、給油機の更新サイクルに乗る。気候と持続可能技術(15.6 億ドル、17.0%)は、SWEP のろう付けプレート熱交換器と、スーパーの冷凍・冷蔵ショーケース(ヒルフェニックス)。画像と識別(11.7 億ドル、26.8%)は、賞味期限やロットを印字する産業用プリンタと消耗品。エンジニアード製品(10.9 億ドル、20.0%)は、車両整備用のリフト、産業オートメーション部品、航空・防衛部品。

売上の約 4 割は部品・消耗品・保守・ソフトの繰り返し収入で、景気が悪くても落ちにくい。顧客は食品・飲料メーカー、石油会社とスタンドの運営者、バイオ医薬メーカー、データセンターの冷却設計者、スーパーなど。

収益の特徴は 3 つある。第 1 に、事業が小さく分散しているので 1 つの市場が崩れても全体は揺れにくい。第 2 に、買収が成長の中心で、2023〜25 年に 14 社を約 19 億ドルで買い、買収先に ドーバーの調達・工場の改善を入れて利益率を引き上げる。第 3 に、2024 年に環境ソリューション事業(約 20 億ドル)と De-Sta-Co(約 6.8 億ドル)を売り、ごみ収集車などの重い循環事業を外して、利益率の高い部品・消耗品側に寄せた。

優良さと弱いところ

堀は事業ごとに違うが、共通点は「顧客の工程の中で小さな部品だが止まると困る」ことにある。バイオ医薬の使い捨てコネクタは、薬の製造工程に組み込まれると規制の再認証が要るため変えにくい。印字機は消耗品が売上の半分以上で、機械を置けば消耗品が長く売れる。給油機は設置台数と整備網が壁になる。熱交換器の SWEP は、規格化した小さな製品で世界の上位を占め、データセンターの液冷で需要が供給を上回っている。

経営の仕組みも強みである。分権型で事業ごとに責任者がおり、買収後に利益率を引き上げる実績がある(セグメント利益率は 2024 年から 2025 年に 1.4 ポイント上昇)。資本配分は配当(70 年連続の増配)・自社株買い・買収を FCF の範囲で回す規律がある。

弱い所は 4 つ。第 1 に、市場が細かく、1 つの事業は小さい。ニッチごとに競合(パーカー・ハネフィン、フローサーブ、アルファ・ラバル、ギルバルコなど)が違い、価格を決める力は事業ごとにばらつく。第 2 に、帳簿の自己資本 74 億ドルのうち、のれんが 54 億ドルを占める。買収の倍率が高い今、買うほど投資収益が薄まる。第 3 に、2025〜26 年の利益率は景気の追い風(データセンター、給油機の更新)を含む。第 4 に、中国・インドの安価なポンプ・コネクタが、新興国を中心に価格を押し下げる。

業界はいまどこにいて、どこへ向かうか

ドーバーの市場は、製造業の景気(ISM 製造業指数は 2026 年 9 月に 54.5 と拡大側)と、5 つの個別の流れで決まる。第 1 は AI データセンターの冷却で、液冷用の熱交換器(SWEP)とクイックコネクタの需要が供給を上回っており、ドーバーは能力を 12 か月で 2 倍にすると述べている。競合は熱交換器でアルファ・ラバル・ダンフォス、コネクタでパーカー・ハネフィン・ステーブリ。第 2 は給油機器で、2026 年は更新・改装の需要と給油の利益で 3 年ほどの上昇局面にあり、2026 年上期の売上が +11% 伸びた。ただし EV の普及で長期の需要は先細る可能性がある。第 3 はバイオ医薬の使い捨て部品で、薬の製造設備への投資が回復している。第 4 は冷凍ケースで、CO2 冷媒への切り替え需要は強いが、工場統合の失敗で出荷が詰まった。第 5 はポリマー加工機で、包装・自動車向けの設備投資が弱いが、受注は 1 を超え底打ちの兆しがある。

物価 3.5% の世界では、部品・消耗品は値上げで売上が伸びるが、人件費・原材料も上がる。関税(鉄鋼・アルミは残る)と中東の紛争は原材料と物流のコストを押し上げた。

10 年の見通しは、データセンターの建設が 2030 年代前半にピークを迎えて落ち着き、バイオ医薬・食品の自動化・脱炭素の更新需要が続く、というのが中立である。競争の形は、各ニッチで 1〜2 社が価格を決め、中国勢が下から追う構造で、買収は倍率の高さが投資収益を薄める点が最大の論点になる。

資本政策と M&A

資本配分の順は、配当(2025 年 2.8 億ドル、70 年連続の増配)、買収、自社株買いである。2025 年は営業 CF 13.4 億ドルから設備投資 2.2 億ドルを引いた FCF 11.2 億ドルのうち、配当 2.8 億ドルと自社株買い 5.4 億ドル(ASR 5.0 億ドルを含む)、買収 6.6 億ドル(4 社)に使った。借金は 33 億ドル、現金 17 億ドル、純負債は 19 億ドルで、自己資本比率は 55%。

M&A は成長の中心で、2023〜25 年の 14 社で約 19 億ドル(年 6〜7 億ドル)。会社の目標は、買収後 3〜4 年で投下資本利益率(ROIC)を 2 桁にすること。2026 年は MAAG の T ダイ・フィードブロックのクロエレン(8 月完了)と OPW のレイストゥング(インドの企業と推定・8 月契約)を加え、売却では 2024 年に環境ソリューション(約 20 億ドル)と De-Sta-Co(約 6.8 億ドル)を売った。この売却の約 27 億ドルは、2024 年のうちに借金返済・自社株買い 5 億ドル・買収に使われ、2025 年末の純負債 19 億ドルに反映済みなので、これ以上は数えない。大型の TOB の可能性は低い(時価総額 270 億ドル)。

将来の株式報酬は年 1 億ドル前後で、自社株買いが打ち消す。還元は期間の配当と自社株買いの合計から株式報酬を引いた正味で置いた。

強気の見方と慎重な見方

強気の見方

事業の質は 5 部門のどれも高く、構造的に上向く流れが 3 つ重なる。データセンターの液冷では、熱交換器(SWEP)とクイックコネクタの需要が供給を超え、ドーバーは能力を 12 か月で 2 倍にし、2026 年 4〜6 月期の受注は +16%、売上は能力不足で取りこぼした分が残る。バイオ医薬の使い捨て部品は規制の認証で切り替えが難しく、投資の回復で利益率が 32% 台に載っている。給油機は 3 年ほどの更新サイクルの入口にあり、利益率が 19.8% から 21% 台へ上がる。

買収は、年 6〜7 億ドルの小さな案件を、調達・工場改善でバイアウト後に 2 桁の収益率に引き上げる実績があり、10 年で 65〜80 億ドルを使えば売上 26〜32 億ドルが加わる。会社の長期目標(オーガニック 4〜6%)の上端が続き、10 年目の純利益は 2025 年の約 2.7 倍になる。

利益率は 2025 年のセグメント 23.1% から 25% 台へ上がる余地があり、PER は上限の式(ROE 20% 前後・g 4%・k 8.25%)で 17 倍前後になる。10 年後の時価総額は今の 2.5 倍近く、年率で k を十分に超える。

慎重な見方

今の利益は追い風の頂点に近い。液冷の需要はデータセンター建設に乗った一時的な山で、2030 年代前半に落ち着けば、増産した能力が重荷になる。熱交換器・コネクタは規格品で、中国・韓国・インドのメーカーが値段を下げる。給油機の更新サイクルは EV の普及で長続きしない。ポリマー加工機は上期もまだ弱く、冷凍ケースは工場統合の遅れで出荷が詰まった。

買収は倍率が高く、取得時の売上の 3 倍強で買い、償却後の利益率 19% 前後では、10 年目の税引き後の投資収益は 6% 前後に留まり、資本コスト 8.25% に届かない。買うほど帳簿の自己資本のうち、のれんの割合が上がり、将来の減損の火種になる。

さらに値段が重い。GAAP の PER 24.6 倍は、過去 20 年の中央値 15.9 倍、利益ベースの上限の約 16〜17 倍と比べて高く、2025 年の自己資本利益率は 14.8% しかない。10 年後に PER が過去の中央値に近い 17 倍になるだけで、利益が年 7% 伸びても、今の値段で買えば年率の期待は 5% 台で、資本コストに届かない。リーマン級の不況では、2009 年に営業利益率が 10.6% まで落ち、株価は山から谷で −53% だった。今回は償却の増えた分だけ、利益はもっと落ちやすい。

どちらに重みを置いたか

強気の見方は事業の質と液冷・バイオ医薬の流れで強いが、その分は今の値段にほぼ織り込まれている。慎重な見方は、買収の投資収益が資本コストに届かない点と、高い PER が過去の中央値に戻る点で、計算と合う。確率は 楽観 10%・やや楽観 22%・中立 38%・やや悲観 20%・悲観 10% と、悲観には構造の負けを 10% 置いた(ごみ収集車や重機のような深い循環は売却済みで、分散した事業の崩れにくさを評価)。結論は、本質価値が今の値段を 3 割弱下回り、やや割高。

10 年後の 5 つの筋書き(2035/12 期)

確率で加重した株価時価総額 206.37 ドル284 億ドル(+ 配当配当と自社株買いの合計 74.23 ドル102 億ドル)。 今の値に割り戻すと 143.35 ドル197 億ドル、今との差 −26.7%、 期待の年率 +3.7%(資本コスト 8.3%)→ やや割高

筋書き確率10 年後の株価時価総額配当の合計還元の合計配当+自社株買い トータルリターン10 年・配当込み年率確率 × (株価+配当時価総額+還元)
楽観 10% 326.25 ドル450 億ドル 92.54 ドル128 億ドル +114.2% +7.9% 41.88 ドル58 億ドル
やや楽観 22% 265.07 ドル365 億ドル 85.21 ドル117 億ドル +79.2% +6.0% 77.06 ドル106 億ドル
中立 38% 211.94 ドル292 億ドル 78.53 ドル108 億ドル +48.6% +4.0% 110.38 ドル152 億ドル
やや悲観 20% 141.61 ドル195 億ドル 66.70 ドル92 億ドル +6.6% +0.6% 41.66 ドル57 億ドル
悲観 10% 65.76 ドル91 億ドル 30.48 ドル42 億ドル −50.8% −6.8% 9.62 ドル13 億ドル
加重平均100% 206.37 ドル284 億ドル74.23 ドル102 億ドル +43.5% +3.7% 280.60 ドル387 億ドル

今の株価時価総額 195.49 ドル269 億ドル(2026-10-22)から見たトータルリターン。加重平均の年率がこの 10 年に期待できる年率で、資本コスト 8.3% を下回るほど割高。

楽観 10% 楽観:液冷・バイオ医薬が 10 年続き、買収も効いて営業利益率 21%、純利益は 2025 年の 2.7 倍 利益 29 億ドル · PER 15.3 倍 · 株価時価総額 326.25 ドル450 億ドル

2035 年、データセンターの液冷用熱交換器とコネクタが市場を上回って伸び続け、ポンプとプロセスはシェアを 4.5% から 5.8%、気候と持続可能技術は 3.9% から 4.6% に上げる。市場は部門ごとに実質で年 +1.5〜3.2%、価格は物価並みの 1.41 倍。買収は 10 年で 78 億ドル(年 7.8 億ドル)を使い、買収先の売上 31.7 億ドルが加わる(取得時の売上の 3.2 倍で買い、償却後の利益率 19〜25%)。全社売上は 183 億ドル(年 +8.5%)、セグメント利益率 25.7%、営業利益 38.8 億ドル(利益率 21.2%)、純利益 29.4 億ドル(2025 年の 2.7 倍)。競合と照らすと、液冷コネクタでパーカー・ハネフィンやステーブリに競り勝ち、ポンプとプロセスのセグメント利益は 17.9 億ドル(今の 6.5 の約 2.7 倍)。負ければ、この部門の伸びは中立の水準に戻り、利益は 3.4 億ドル分減る。倍率は利益ベースの正当化 PER の上限 17.0 倍(g 4.0%・RONIC 14.4%・k 8.25%)の 9.0 割で PER 15.3 倍、時価総額は 450 億ドル。

  • エンジニアード製品:数量 418(対象市場(億ドル、2025 年価格・推定))× 価格 5.3%(ドーバーのシェア × 価格指数(2025 年 = 1。中立で 10 年 1.41 倍))→ 売上 22 億ドル・営業利益 5 億ドル。市場 418 億ドル × シェア 3.79%(うち買収分 +0.71 ポイント。買収先の売上 4.2 億ドル) × 価格 1.41 倍
  • クリーンエネルギーと給油:数量 527(対象市場(億ドル、2025 年価格・推定))× 価格 9.5%(ドーバーのシェア × 価格指数(2025 年 = 1。中立で 10 年 1.41 倍))→ 売上 50 億ドル・営業利益 11 億ドル。市場 527 億ドル × シェア 6.72%(うち買収分 +1.29 ポイント。買収先の売上 9.6 億ドル) × 価格 1.41 倍
  • 画像と識別:数量 116(対象市場(億ドル、2025 年価格・推定))× 価格 19.4%(ドーバーのシェア × 価格指数(2025 年 = 1。中立で 10 年 1.41 倍))→ 売上 23 億ドル・営業利益 6 億ドル。市場 116 億ドル × シェア 13.76%(うち買収分 +1.91 ポイント。買収先の売上 3.1 億ドル) × 価格 1.41 倍
  • ポンプとプロセス:数量 658(対象市場(億ドル、2025 年価格・推定))× 価格 8.2%(ドーバーのシェア × 価格指数(2025 年 = 1。中立で 10 年 1.41 倍))→ 売上 54 億ドル・営業利益 18 億ドル。市場 658 億ドル × シェア 5.84%(うち買収分 +1.14 ポイント。買収先の売上 10.6 億ドル) × 価格 1.41 倍
  • 気候と持続可能技術:数量 527(対象市場(億ドル、2025 年価格・推定))× 価格 6.5%(ドーバーのシェア × 価格指数(2025 年 = 1。中立で 10 年 1.41 倍))→ 売上 34 億ドル・営業利益 7 億ドル。市場 527 億ドル × シェア 4.58%(うち買収分 +0.57 ポイント。買収先の売上 4.2 億ドル) × 価格 1.41 倍

倍率:正当化 PER 17.0 倍(g 4.0%・RONIC 14.4%=k 8.25%+残る割合×(事業の ROE 20.6%−k)・moat=normal)に対して 15.3 倍(上限の 9.0 割)に置いた。液冷・バイオ医薬が 10 年続き買収も効く最良の筋書き。ただし買収の収益率が k に届かないので上限の 9.0 割にとどめた。

確率:液冷とバイオ医薬が同時に長く効き、買収が会社の目標どおり 2 桁の収益率になる強い筋書き。ただし買収の倍率が高い今、これは上端なので 1 割に置いた。

やや楽観 22% やや楽観:会社の目標の上端(オーガニック 5〜6%)が続き、利益率は 20% に上がる 利益 26 億ドル · PER 14.1 倍 · 株価時価総額 265.07 ドル365 億ドル

2035 年、市場は部門ごとに実質で年 +1.0〜2.6%、価格は 1.41 倍。ポンプとプロセスがシェアを 4.5% から 5.8% に上げ、気候と持続可能技術が 4.5%(SWEP の増産と CO2 冷凍)。買収は 10 年で 71.5 億ドルを使い、売上 29.0 億ドルが加わる(償却後の利益率 19〜24%、投資収益は 10 年目に税引き後で 6% 台)。全社売上は 171 億ドル(年 +7.7%)、セグメント利益率 24.9%、営業利益 34.3 億ドル(20.1%)、純利益 25.9 億ドル。会社の目標(オーガニック 4〜6%)の上半分が続く姿で、競合のパーカー・ハネフィン(利益率 25% 超)には届かないが、安定性は上回る。給油機は更新の山が 2028 年に一巡して成長が落ち着き、冷凍ケースは工場統合を終えて利益率が 19% 台へ戻る。倍率は利益ベースの正当化 PER の上限 16.6 倍(g 4.0%・RONIC 13.5%・k 8.25%)の 8.5 割で PER 14.1 倍、時価総額は 365 億ドル。

  • エンジニアード製品:数量 398(対象市場(億ドル、2025 年価格・推定))× 価格 5.3%(ドーバーのシェア × 価格指数(2025 年 = 1。中立で 10 年 1.41 倍))→ 売上 21 億ドル・営業利益 5 億ドル。市場 398 億ドル × シェア 3.73%(うち買収分 +0.69 ポイント。買収先の売上 3.9 億ドル) × 価格 1.41 倍
  • クリーンエネルギーと給油:数量 495(対象市場(億ドル、2025 年価格・推定))× 価格 9.4%(ドーバーのシェア × 価格指数(2025 年 = 1。中立で 10 年 1.41 倍))→ 売上 46 億ドル・営業利益 10 億ドル。市場 495 億ドル × シェア 6.64%(うち買収分 +1.26 ポイント。買収先の売上 8.8 億ドル) × 価格 1.41 倍
  • 画像と識別:数量 111(対象市場(億ドル、2025 年価格・推定))× 価格 19.1%(ドーバーのシェア × 価格指数(2025 年 = 1。中立で 10 年 1.41 倍))→ 売上 21 億ドル・営業利益 6 億ドル。市場 110 億ドル × シェア 13.57%(うち買収分 +1.84 ポイント。買収先の売上 2.9 億ドル) × 価格 1.41 倍
  • ポンプとプロセス:数量 621(対象市場(億ドル、2025 年価格・推定))× 価格 8.1%(ドーバーのシェア × 価格指数(2025 年 = 1。中立で 10 年 1.41 倍))→ 売上 50 億ドル・営業利益 16 億ドル。市場 620 億ドル × シェア 5.76%(うち買収分 +1.11 ポイント。買収先の売上 9.7 億ドル) × 価格 1.41 倍
  • 気候と持続可能技術:数量 495(対象市場(億ドル、2025 年価格・推定))× 価格 6.4%(ドーバーのシェア × 価格指数(2025 年 = 1。中立で 10 年 1.41 倍))→ 売上 32 億ドル・営業利益 6 億ドル。市場 495 億ドル × シェア 4.55%(うち買収分 +0.55 ポイント。買収先の売上 3.9 億ドル) × 価格 1.41 倍

倍率:正当化 PER 16.6 倍(g 4.0%・RONIC 13.5%=k 8.25%+残る割合×(事業の ROE 18.8%−k)・moat=normal)に対して 14.1 倍(上限の 8.5 割)に置いた。会社の長期目標の上端(オーガニック 5〜6%)が続く筋書き。

確率:2026 年のオーガニック +5%・受注 +16% の勢いが、液冷・給油更新・バイオ医薬の 3 本で数年続く筋書き。業界ノートの中立(数量 年 +2%・価格 +3%)よりやや上。

中立 38% 中立:データセンターの山は落ち着き、オーガニック 5%・買収を含め 7% で伸び、営業利益率 19% 利益 23 億ドル · PER 12.9 倍 · 株価時価総額 211.94 ドル292 億ドル

2035 年、市場は実質で年 +0.5〜2.0%(液冷・バイオ医薬の部門が高く、車両・産業部品と印字が低い)、価格は物価並みの 1.41 倍で、オーガニック売上は年 +5%(会社の目標 4〜6% の中ほど)。ポンプとプロセスはコネクタで少しシェアを取り 5.7%、気候と持続可能技術は熱交換器で 4.5%。買収は 10 年で 65 億ドル(年 6.5 億ドル)を使い、売上 26.4 億ドルが加わる(取得時の売上の 3.2 倍で買い、償却後の利益率 19〜24%)。全社売上は 159 億ドル(年 +7.0%)、セグメント利益率 24.0%、営業利益 30.2 億ドル(利益率 19.0%)、純利益 22.6 億ドル(2025 年の 2.1 倍)。買収した事業の税引き後の利益は 10 年目に約 4 億ドルで、使った 65 億ドルに対し 6% 前後の収益率となり、資本コストの 8.25% を超えない(買収で価値は積み上がるが、ただではない)。競合に対し、ニッチごとの 1〜2 位を保つ。倍率は利益ベースの正当化 PER の上限 16.1 倍(g 4.0%・RONIC 12.6%・k 8.25%)の 8.0 割で PER 12.9 倍、時価総額は 292 億ドル。

  • エンジニアード製品:数量 378(対象市場(億ドル、2025 年価格・推定))× 価格 5.2%(ドーバーのシェア × 価格指数(2025 年 = 1。中立で 10 年 1.41 倍))→ 売上 20 億ドル・営業利益 4 億ドル。市場 378 億ドル × シェア 3.67%(うち買収分 +0.66 ポイント。買収先の売上 3.5 億ドル) × 価格 1.41 倍
  • クリーンエネルギーと給油:数量 464(対象市場(億ドル、2025 年価格・推定))× 価格 9.2%(ドーバーのシェア × 価格指数(2025 年 = 1。中立で 10 年 1.41 倍))→ 売上 43 億ドル・営業利益 9 億ドル。市場 464 億ドル × シェア 6.55%(うち買収分 +1.22 ポイント。買収先の売上 8.0 億ドル) × 価格 1.41 倍
  • 画像と識別:数量 105(対象市場(億ドル、2025 年価格・推定))× 価格 19.0%(ドーバーのシェア × 価格指数(2025 年 = 1。中立で 10 年 1.41 倍))→ 売上 20 億ドル・営業利益 5 億ドル。市場 105 億ドル × シェア 13.49%(うち買収分 +1.75 ポイント。買収先の売上 2.6 億ドル) × 価格 1.41 倍
  • ポンプとプロセス:数量 585(対象市場(億ドル、2025 年価格・推定))× 価格 8.0%(ドーバーのシェア × 価格指数(2025 年 = 1。中立で 10 年 1.41 倍))→ 売上 47 億ドル・営業利益 15 億ドル。市場 585 億ドル × シェア 5.68%(うち買収分 +1.07 ポイント。買収先の売上 8.8 億ドル) × 価格 1.41 倍
  • 気候と持続可能技術:数量 464(対象市場(億ドル、2025 年価格・推定))× 価格 6.4%(ドーバーのシェア × 価格指数(2025 年 = 1。中立で 10 年 1.41 倍))→ 売上 30 億ドル・営業利益 5 億ドル。市場 464 億ドル × シェア 4.51%(うち買収分 +0.53 ポイント。買収先の売上 3.5 億ドル) × 価格 1.41 倍

倍率:正当化 PER 16.1 倍(g 4.0%・RONIC 12.6%=k 8.25%+残る割合×(事業の ROE 17.0%−k)・moat=normal)に対して 12.9 倍(上限の 8.0 割)に置いた。ニッチで 1〜2 位の事業が分散し崩れにくく、部品と消耗品の繰り返し収入が支えるが、成長の一部は買収(10 年で 65 億ドル)で、買収の税引き後の収益率は 6% 前後と k に届かない質なので上限の 8.0 割。

確率:業界ノートの中立(数量 年 +2%・価格 年 +3.5%)より数量をやや低く置いた(ニッチ別の市場成長は実質 0.5〜2%)。買収は直近 3 年の年 6〜7 億ドルのペースで続け、分かれ目は買収の収益率が目標どおりになるか。

やや悲観 20% やや悲観:価格競争と買収の収益率の低下で、オーガニック 4% 割れ、利益率は 17% に留まる 利益 18 億ドル · PER 10.9 倍 · 株価時価総額 141.61 ドル195 億ドル

2035 年、市場は実質で年 0〜1.2%、価格は物価に届かない 1.38 倍(液冷コネクタと熱交換器で値引きが入る)。ポンプとプロセスはシェア 5.5%、クリーンエネルギーと給油は EV で給油機が細り 6.4%(今 5.3%)。倍率は利益ベースの正当化 PER の上限 15.1 倍(g 4.0%・RONIC 11.2%・k 8.25%)の 7.2 割で PER 10.9 倍、時価総額は 195 億ドル。全社売上は 142 億ドル(年 +5.8%)、セグメント利益率 22.3%、営業利益 24.3 億ドル(利益率 17.1%)、純利益 17.9 億ドル(2025 年の 1.6 倍)。競合のアルファ・ラバル・パーカー・ハネフィンが先に能力を増やし、ドーバーの増産が過剰になり、利益率は 2025 年並みに戻る。買収の投資収益は 5% 台で、資本コストを下回る。

  • エンジニアード製品:数量 360(対象市場(億ドル、2025 年価格・推定))× 価格 5.0%(ドーバーのシェア × 価格指数(2025 年 = 1。中立で 10 年 1.41 倍))→ 売上 18 億ドル・営業利益 4 億ドル。市場 360 億ドル × シェア 3.62%(うち買収分 +0.63 ポイント。買収先の売上 3.1 億ドル) × 価格 1.38 倍
  • クリーンエネルギーと給油:数量 433(対象市場(億ドル、2025 年価格・推定))× 価格 8.9%(ドーバーのシェア × 価格指数(2025 年 = 1。中立で 10 年 1.41 倍))→ 売上 38 億ドル・営業利益 7 億ドル。市場 433 億ドル × シェア 6.42%(うち買収分 +1.20 ポイント。買収先の売上 7.2 億ドル) × 価格 1.38 倍
  • 画像と識別:数量 100(対象市場(億ドル、2025 年価格・推定))× 価格 18.4%(ドーバーのシェア × 価格指数(2025 年 = 1。中立で 10 年 1.41 倍))→ 売上 18 億ドル・営業利益 5 億ドル。市場 100 億ドル × シェア 13.31%(うち買収分 +1.70 ポイント。買収先の売上 2.3 億ドル) × 価格 1.38 倍
  • ポンプとプロセス:数量 541(対象市場(億ドル、2025 年価格・推定))× 価格 7.6%(ドーバーのシェア × 価格指数(2025 年 = 1。中立で 10 年 1.41 倍))→ 売上 41 億ドル・営業利益 12 億ドル。市場 541 億ドル × シェア 5.54%(うち買収分 +1.06 ポイント。買収先の売上 7.9 億ドル) × 価格 1.38 倍
  • 気候と持続可能技術:数量 433(対象市場(億ドル、2025 年価格・推定))× 価格 6.1%(ドーバーのシェア × 価格指数(2025 年 = 1。中立で 10 年 1.41 倍))→ 売上 26 億ドル・営業利益 4 億ドル。市場 433 億ドル × シェア 4.39%(うち買収分 +0.53 ポイント。買収先の売上 3.1 億ドル) × 価格 1.38 倍

倍率:正当化 PER 15.1 倍(g 4.0%・RONIC 11.2%=k 8.25%+残る割合×(事業の ROE 14.1%−k)・moat=normal)に対して 10.9 倍(上限の 7.2 割)に置いた。価格競争と買収の収益率の低下で、オーガニックが 4% を割る筋書きなので上限の 7.2 割。

確率:液冷の山が 2030 年前後に落ち、給油機も EV で細り、中国・インドの安価な品が価格を押す筋書き。買収の倍率が高いままで投資収益が薄まる。慎重な見方の中心で 2 割に置いた。

悲観 10% 悲観:構造的に競争に負け、買収が減損になり、利益は 2025 年と同じ水準に留まる 利益 11 億ドル · PER 8.0 倍 · 株価時価総額 65.76 ドル91 億ドル

2035 年、液冷の需要がデータセンターの建設のピークアウトで落ち、増産した能力が過剰になる。熱交換器・コネクタは中国・韓国の安価な品に押され、価格は物価に届かず 1.30 倍。給油機は EV で細り、市場は実質で縮む。ドーバーのシェアはポンプとプロセスで 4.5% から 5.0%、クリーンエネルギーと給油で 5.9% に下がる(競合の安価な品に負ける)。倍率は利益ベースの正当化 PER の上限 12.4 倍(g 4.0%・RONIC 8.4%・k 8.25%)の 6.5 割で PER 8.0 倍、時価総額は 91 億ドル。全社売上は 116 億ドル(年 +3.7%)、セグメント利益率 19.1%、営業利益 15.5 億ドル(13.4%)、純利益 11.3 億ドル(2025 年とほぼ同じ)。自社株買いは止めて借金を減らし、増配だけを続ける。2008〜09 年のような急な谷は来ないが、利益が戻らず、優良な成長企業としての評価は受けられない。

  • エンジニアード製品:数量 342(対象市場(億ドル、2025 年価格・推定))× 価格 4.5%(ドーバーのシェア × 価格指数(2025 年 = 1。中立で 10 年 1.41 倍))→ 売上 15 億ドル・営業利益 2 億ドル。市場 342 億ドル × シェア 3.43%(うち買収分 +0.56 ポイント。買収先の売上 2.5 億ドル) × 価格 1.30 倍
  • クリーンエネルギーと給油:数量 400(対象市場(億ドル、2025 年価格・推定))× 価格 7.7%(ドーバーのシェア × 価格指数(2025 年 = 1。中立で 10 年 1.41 倍))→ 売上 31 億ドル・営業利益 5 億ドル。市場 400 億ドル × シェア 5.91%(うち買収分 +0.96 ポイント。買収先の売上 5.0 億ドル) × 価格 1.30 倍
  • 画像と識別:数量 95.1(対象市場(億ドル、2025 年価格・推定))× 価格 16.4%(ドーバーのシェア × 価格指数(2025 年 = 1。中立で 10 年 1.41 倍))→ 売上 16 億ドル・営業利益 3 億ドル。市場 95 億ドル × シェア 12.60%(うち買収分 +1.46 ポイント。買収先の売上 1.8 億ドル) × 価格 1.30 倍
  • ポンプとプロセス:数量 505(対象市場(億ドル、2025 年価格・推定))× 価格 6.5%(ドーバーのシェア × 価格指数(2025 年 = 1。中立で 10 年 1.41 倍))→ 売上 33 億ドル・営業利益 9 億ドル。市場 504 億ドル × シェア 5.00%(うち買収分 +0.84 ポイント。買収先の売上 5.5 億ドル) × 価格 1.30 倍
  • 気候と持続可能技術:数量 400(対象市場(億ドル、2025 年価格・推定))× 価格 5.4%(ドーバーのシェア × 価格指数(2025 年 = 1。中立で 10 年 1.41 倍))→ 売上 22 億ドル・営業利益 3 億ドル。市場 400 億ドル × シェア 4.19%(うち買収分 +0.48 ポイント。買収先の売上 2.5 億ドル) × 価格 1.30 倍

倍率:正当化 PER 12.4 倍(g 4.0%・RONIC 8.4%=k 8.25%+残る割合×(事業の ROE 8.6%−k)・moat=normal)に対して 8.0 倍(上限の 6.5 割)に置いた。構造的に競争に負け買収が減損になる筋書き。成長の弱さ・優良さの崩れは g と ROE に入れ、式の外では引かない。

確率:構造的な負け筋(液冷の過剰供給と中国勢の値下げ、給油機の EV 置き換え、買収の減損)が重なる筋書き。事業が分散しているので 10 年で優良でなくなる確率は 1 割。

セグメント:数量 × 価格

いまの数量と価格、中立の筋書きの 10 年後。売上と営業利益は億ドル。

エンジニアード製品

車両整備用のリフト・診断機器、産業オートメーション用の部品、航空・防衛向けの部品など、小さな事業の集まり。2024 年に De-Sta-Co を売却して小さくなった。

数量対象市場(億ドル、2025 年価格・推定)価格ドーバーのシェア × 価格指数(2025 年 = 1。中立で 10 年 1.41 倍)売上営業利益
今 2025/12 360 3.0% 11 2
10 年後 中立 378 5.2% 20 4

取り方:車両整備リフト・産業オートメーション部品・航空宇宙部品など、ドーバーが戦っているニッチの対象市場を約 360 億ドル(推定)、シェアを約 3.0% と置いた。2025 年の売上は 10.9 億ドル(前年比 −9.7%。De-Sta-Co の売却で小さくなった)、セグメント利益 2.2 億ドル(利益率 20.0%)。売上 = 市場 × シェア × 価格。競合は整備リフトでハンター・ステルティ・コーニ、産業部品で数百の中小メーカーが分け合う分散市場で、3% のシェアは特別なものではない。

クリーンエネルギーと給油

ガソリンスタンドの給油機・決済ソフト(ウェイン)、給油ホース・ノズル・タンク監視(OPW)、LNG・水素・産業ガス向けの極低温部品。給油機の更新と極低温が伸びの源。

数量対象市場(億ドル、2025 年価格・推定)価格ドーバーのシェア × 価格指数(2025 年 = 1。中立で 10 年 1.41 倍)売上営業利益
今 2025/12 400 5.3% 21 4
10 年後 中立 464 9.2% 43 9

取り方:給油機・給油設備・極低温部品・流体搬送の対象市場を約 400 億ドル(推定)、ドーバーのシェアを約 5.3% と置いた。2025 年の売上 21.3 億ドル(+10.0%)、セグメント利益 4.2 億ドル(19.6%)。2026 年は更新需要で上期の売上が +11%、利益率 19.8%。競合は給油機でギルバルコ(ボンティア)・トキハイム、極低温でチャート・インダストリーズ。給油機はウェインがこの 2 強の一角で、シェアの置き方は妥当。

画像と識別

食品・飲料・医薬品の包装に賞味期限やロットを印字する産業用プリンタ(マーケム・イマージュ、ビデオジェット)と、その消耗品・ソフト。

数量対象市場(億ドル、2025 年価格・推定)価格ドーバーのシェア × 価格指数(2025 年 = 1。中立で 10 年 1.41 倍)売上営業利益
今 2025/12 100 11.7% 12 3
10 年後 中立 105 19.0% 20 5

取り方:産業用のコーディング・マーキング(印字・識別)の対象市場を約 100 億ドル(推定)、シェアを約 11.7% と置いた。2025 年の売上 11.7 億ドル(+3.2%)、セグメント利益 3.1 億ドル(26.8%)。消耗品(インク・リボン)が売上の半分以上で、プリンタを置けば消耗品が長く売れる。競合はドミノ(ブラザー)・日立・ゼブラ・マーキングテックなどで、ドーバーは上位 3 社の一角。

ポンプとプロセス

産業用ポンプ(ブラックマー・ウィルデンなど)、バイオ医薬の使い捨て用コネクタ(CPC)、データセンターの液冷用クイックコネクタ、ポリマー加工機(MAAG・クロエレン)、圧縮機部品。利益率が最も高い。

数量対象市場(億ドル、2025 年価格・推定)価格ドーバーのシェア × 価格指数(2025 年 = 1。中立で 10 年 1.41 倍)売上営業利益
今 2025/12 480 4.5% 22 7
10 年後 中立 585 8.0% 47 15

取り方:産業用ポンプ・流体コネクタ・バイオ医薬の使い捨て部品・ポリマー加工機・熱管理用コネクタの対象市場を約 480 億ドル(推定)、シェアを約 4.5% と置いた。2025 年の売上 21.5 億ドル(+13.4%、買収込み)、セグメント利益 6.5 億ドル(30.3%)。2026 年 4〜6 月期は利益率 32.4%。競合はフローサーブ・ザイレム・グルンドフォス(ポンプ)、パーカー・ハネフィン・ステーブリ・CEJN(コネクタ)、ダナハー・ザルトリウス(バイオ医薬)。ニッチごとに 1〜2 位を取る分、全体のシェアは小さい。

気候と持続可能技術

ろう付けプレート熱交換器(SWEP)と、スーパーの冷凍・冷蔵ショーケース(ヒルフェニックス・アンソニー)、食品設備。データセンターの液冷と CO2 冷媒が追い風。

数量対象市場(億ドル、2025 年価格・推定)価格ドーバーのシェア × 価格指数(2025 年 = 1。中立で 10 年 1.41 倍)売上営業利益
今 2025/12 400 3.9% 16 3
10 年後 中立 464 6.4% 30 5

取り方:ろう付けプレート熱交換器と商業用冷凍ケース・食品設備の対象市場を約 400 億ドル(推定)、シェアを約 3.9% と置いた。2025 年の売上 15.6 億ドル(−1.3%)、セグメント利益 2.7 億ドル(17.0%)。2026 年 4〜6 月期は売上 +9%(買収込み)だが冷凍ケースの工場統合で利益率 16.7%。競合は熱交換器でアルファ・ラバル・ダンフォス・ケルビオン、冷凍ケースでハスマン(パナソニック)・キャリア。熱交換器の SWEP は世界の上位、冷凍ケースは北米の上位 3 社の一角。

リスクと懸念

買収の倍率が高く、投資収益が資本コストに届かない

ドーバーは 10 年で 65 億ドル前後を買収に使う前提だが、産業ニッチの買収倍率は取得時の売上の 3 倍強と高い。償却後の利益率 19% 前後では、10 年目の税引き後の収益率は 6% 前後で、資本コスト 8.25% を超えない。のれんは自己資本 74 億ドルの 7 割を占めており、買収が失敗すると減損で自己資本が削られる。筋書きでは悲観の確率と減損 12 億ドルで表した。

データセンターの液冷需要が山になる

液冷用の熱交換器・コネクタは、データセンターの建設に乗った急成長で、ドーバーは能力を 12 か月で 2 倍にする。建設が 2030 年代前半にピークアウトするか、冷却の方式が変わる(直接液冷から別方式、効率向上で熱量が減る)と、増産した能力が過剰になる。パーカー・ハネフィン、ステーブリ、アルファ・ラバル、ダンフォスなど競合も増産しており、値引き競争になりうる。

給油機の更新サイクルと EV の置き換え

2026 年の給油機器は更新・改装の需要と給油の利益で 3 年ほど上向く見通しだが、長期ではガソリン車の台数が減る。EV の充電設備は給油機より値段が低く利益率も低い。10 年後に給油の市場が縮み始めると、クリーンエネルギーと給油(売上 21 億ドル)のシェアと価格が下がる。競合のギルバルコ(ボンティア)とのシェア争いも続く。

工場統合・買収後の統合の失敗

2026 年 4〜6 月期は、冷凍ケースの工場統合と人員の立ち上げの遅れで、出荷が詰まり、気候と持続可能技術のオーガニック成長を 1〜1.5 ポイント押し下げた。分権型の経営は、事業ごとの実行に頼るため、統合や新工場の立ち上げが遅れると利益率がすぐに下がる。リストラ費用(2025 年 0.8 億ドル)が続く可能性もある。

景気循環と関税

事業は分散していて重機ほどの深い循環はないが、リーマン(2009 年)では売上が 24% 落ち、営業利益率は 10.6% になり、株価は山から谷で 53% 下げた。今は ISM 製造業指数が 54.5 と拡大側にあり、循環の山に近い可能性がある。鉄鋼・アルミの関税、中東の紛争による原油高、金利 5% が設備投資を遅らせると、受注が減る。

ポリマー加工機・食品設備の弱さが長引く

ポンプとプロセスの中で、包装・自動車向けのポリマー加工機(MAAG)は設備投資が弱く、2026 年 4〜6 月期もセグメント全体を横ばいに押し下げた。受注と出荷の比が 1 を超え底打ちの兆しがあるが、回復が遅れると利益率 32% の維持が難しくなる。2026 年 8 月に買収したクロエレンも同じ市場にあり、統合の成否が問われる。

中国・インドの安価な品との競争

ポンプ、コネクタ、熱交換器のような規格品は、中国・韓国・インドのメーカーが下から追い、新興国と欧州で値下げが起こる。ドーバーは規格化された小型品に強みがあるが、規格が標準化するほど価格の決定力は落ちる。悲観の筋書きでは、価格が物価に届かず 10 年で 1.30〜1.38 倍にとどまる。

今後の分かれ目

データセンターの建設が 2027〜28 年に目に見えて鈍り、液冷の新規受注が減る
液冷の増産が過剰になり、ポンプとプロセス・気候と持続可能技術の利益率が下がる。中立から やや悲観・悲観の確率を上げ、本質価値は 1〜2 割下がる。
冷凍ケースの工場統合が 2026 年下期に片づき、気候と持続可能技術の利益率が 19% に戻る
気候と持続可能技術のセグメント利益が 1 億ドル以上増え、純利益は 2028 年で中立より 0.5〜1 億ドル上振れる。やや楽観の確率を上げる。
ドーバーが 1 件 30 億ドル以上の大型買収を発表する
のれんが増え、買収の収益率が資本コストを下回る度合いが大きくなる。成長は買収先の売上で上積みされるが、本質価値は使う現金の分だけ差し引かれ、慎重な見方を強める。
給油機の更新サイクルが 2028 年を待たずに終わり、EV の充電設備の置き換えが加速する
クリーンエネルギーと給油の売上成長が低くなり、シェアの低下で 10 年の純利益は中立より 1 割以上減る。やや悲観の確率が上がる。
ISM 製造業指数が 50 を割り、関税と金利で設備投資が止まる
2008〜09 年のような急な谷の確率が上がる。悲観を厚くし、谷の年の利益に利益ベースの上限の倍率(約 12 倍)を掛けた値が下値の目安になる。
ポリマー加工機の受注が回復し、バイオ医薬の投資が続く
ポンプとプロセスの利益率が 33% を超え、10 年の純利益は中立より 1〜2 億ドル上振れる。楽観に寄る。

見ておくもの

  • 液冷(SWEP・コネクタ)の受注と、能力増強の進み具合(12 か月で 2 倍の目標)
  • 2026 年 10 月 22 日の 7〜9 月期決算:オーガニック成長、受注 1 を超える比率、冷凍ケースの工場統合
  • 買収の金額と取得時の売上倍率、のれんの増加(2026 年 8 月のクロエレン、レイストゥングの価格)
  • 給油機(ウェイン)の更新需要と EV 充電設備の売上
  • ISM 製造業指数と、クラス 8 トラック・建設の受注(産業景気の先行)
  • セグメント利益率(2025 年 23.1%、2026 年 4〜6 月期 24.0%)の持続

倍率と資本コストの決め方

今の PER 24.6 倍・2026 年の利益見通しでの PER 約 22 倍を見る前に、5 部門を市場 × シェア × 物価(10 年 1.41 倍)で積み、買収で増える売上は使う現金(年 6.5 億ドル)と買収先の利益(償却後の利益率 19〜24%)をセットで置いた。倍率は利益ベースの正当化 PER = (1 − g ÷ RONIC) ÷ (k − g)(k 8.25%・g は上限の 4%・RONIC = k + 残る割合 1/2(moat=normal)×(帳簿の自己資本 ROE − k)。買収で伸びる会社なのでのれんを除かない)の上限に対して置いた:10 年の中立は上限 16.1 倍の 8 割の 12.9 倍。k は景気で動く部分が約半分(cycle +0.5%)と値段の守りやすさ(pricing −0.25%)で quality を +0.25% とした。業界ノートの PER 15〜21 倍には寄せていない(過去の中央値 15.9 倍より低い)。悲観は谷の PBR や過去の底の倍率を根拠にせず、稼ぐ力(上限の 6.5 割)で置いた。純利益は GAAP(2024 年の売却益は除いた)。結果として本質価値は今の値段を 3 割弱下回るが、数字を調整して帳尻を合わせてはいない。

資本コスト 8.3% = 無リスク金利 5% + β — × 5%。k = 基本 8.0% + quality +0.25%。部品・消耗品の繰り返し収入が支える分散型で、景気の振れは中ほど。個別のリスク(買収の倍率・液冷の山・ポリマーと冷凍の不調)は k に足さず、筋書きの数量・利益率と確率で表した。存続を疑う要素はなく上乗せは 0。

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割安 ペンテアPNR プール機器の在庫調整と水事業の安定収益。買い足しと住宅の景気が振れる。利益ベースの正当化 PER の 8 割(中立 10 年 14.2 倍)で置くと、本質価値は今の時価総額を 4 割強上回り、割安 本質価値との差 +38.6% · 10 年 割安(年 +10.3%) やや割安 ロッキード・マーチンLMT 受注残 2,300 億ドルと防空ミサイルの増産で利益が戻る防衛の王道銘柄。F-35 一本足の傷はあるが、利益ベースの倍率(10 年中立 20.3 倍)で測っても本質価値は今の時価総額を 3 割ほど上回る(割安) 本質価値との差 +23.1% · 10 年 やや割安(年 +8.8%) やや割安 コパートCPRT 堀の厚い事故車オークションの寡占で、余った現金 40 億ドルを戻り方 0.5 で足し、台数の弱さを織り込んでも、利益ベースの本質価値は今の値段を 3 割弱上回る 本質価値との差 +22.4% · 10 年 やや割安(年 +8.5%) やや割安 テクストロンTXT 時価総額 131 億ドルは GAAP の純利益の 14 倍。ジェット・MV-75・工業を抱える複合企業は、利益ベースの倍率(10 年中立 12.6 倍)で測ると本質価値が今の約 1.2 倍に出てやや割安 本質価値との差 +18.0% · 10 年 やや割安(年 +8.7%) やや割安 レノックス・インターナショナルLII 住宅は在庫調整の谷、商業用は 2 桁で伸びる空調。利益ベースの正当化 PER の 8 割(中立 10 年 15.1 倍)で置くと、総合は今の時価総額に対し +21% でやや割安 本質価値との差 +14.2% · 10 年 やや割安(年 +8.7%) やや割安 オーチス・ワールドワイドOTIS 保守の継続収入が利益の大半を稼ぐ優良事業。中国の新設不況と KONE・TKE 統合の競争で悲観側を厚く置いても、総合は今の時価総額に対し +22% でやや割安 本質価値との差 +13.6% · 10 年 やや割安(年 +8.6%) やや割安 ウーバー・テクノロジーズUBER 実力の利益は見かけの半分。未成立の買収を外した単体で、自動運転で取り分が削られる負けを厚く見ると、利益ベースの倍率では今の値段をやや上回る(やや割安) 本質価値との差 +10.6% · 10 年 やや割安(年 +8.8%) やや割安 ノースロップ・グラマンNOC B-21 と Sentinel で米国の核抑止の 2 本柱を持つ防衛の主契約者。受注残は史上最高だが利益率は薄く、利益ベースの倍率では本質価値は今の時価総額をやや上回る(やや割安) 本質価値との差 +10.6% · 10 年 やや割安(年 +7.6%) 適正 ハネウェル エアロスペースHONA 民間機の装備品とアフターマーケット・防衛の 3 本柱で稼ぐが、分離で純負債 約 148 億ドルと自己資本のマイナスを背負い、2026 年の見通しを下げた直後の新会社 本質価値との差 +7.9% · 10 年 適正(年 +8.0%) 適正 ユナイテッド・エアラインズ・ホールディングスUAL 山の年でなくならした利益で測ると、国際線とプレミアムで稼ぐ航空会社の本質価値は今の値段を 1 割強上回る。ただし燃料・賃金・景気の悲観を厚く置いたただし燃料・賃金・景気の悲観を厚く置いた 本質価値との差 +7.7% · 10 年 適正(年 +9.0%) 適正 ユナイテッド・パーセル・サービスUPS アマゾンの荷物の削減を終え利益が戻り始めた宅配の最大手。利益ベースの倍率で測ると純利益 15 倍の今の値段はやや安いが、アマゾン自前網との競争を重く見て確率を悲観側に置いた 本質価値との差 +6.4% · 10 年 適正(年 +7.5%) 適正 キャリア・グローバルCARR 売却後の空調はデータセンターと更新需要で伸びる優良株。利益ベースの正当化 PER の 8 割(中立 10 年 14.8 倍)で置くと、総合は今の時価総額に対し +9% で適正 本質価値との差 +5.1% · 10 年 適正(年 +7.4%) 適正 ローリンズROL 家庭と店舗に張りつく定期契約の害虫駆除は景気に強く、買収の支出を利益から引き、利益ベースの倍率(中立 23 倍)で測ると、本質価値は今の値段を 1 割弱上回る水準で適正 本質価値との差 +3.7% · 10 年 適正(年 +6.4%) 適正 ゼネラル・ダイナミクスGD ガルフストリームと潜水艦で稼ぐ防衛・ビジネスジェットの複合企業。受注残 1,365 億ドルで利益の見通しは堅く、利益ベースの倍率(資本コスト 7.75%、中立は上限の 9 割弱)で測ると今の値段は適正の範囲 本質価値との差 0.0% · 10 年 適正(年 +6.6%) 適正 ビルダーズ・ファースト・ソースBLDR 米国最大級の住宅建材の流通・加工。着工の谷と重い借金。利益ベースの正当化 PER の 9 割(中立 10 年 9.6 倍)で置くと、総合は今の時価総額に対し +3% で適正 本質価値との差 −1.9% · 10 年 適正(年 +8.6%) 適正 マスコ・コーポレーションMAS 改修需要に乗るブランド製品。ホームデポ頼みと住宅循環が重い。利益ベースの正当化 PER の 8 割(中立 10 年 16.1 倍)で置くと、総合は今の時価総額に対し -6% で適正 本質価値との差 −8.5% · 10 年 適正(年 +6.1%) 適正 ユニオン・パシフィックUNP 線路という最高級の堀を持ち、未成立の NSC 合併を除いた単独の姿で測ると、純利益の 24 倍の今の値段はほぼ適正 本質価値との差 −8.7% · 10 年 適正(年 +5.2%) 適正 ヴェラルトVLTO 定期収入が約 6 割の水質・製品識別の会社。利益ベースの正当化 PER(中立 19 倍)で測ると、今の値段(PER 26.9 倍)はやや高いが適正の範囲 本質価値との差 −9.0% · 10 年 適正(年 +5.6%) 適正 L3ハリス・テクノロジーズLHX 宇宙・通信・ミサイル推進の 3 本柱で受注残 420 億ドル。固体ロケットモーターの増産が利益を押し上げるが、利益ベースの倍率(10 年中立 15.4 倍)で測ると本質価値は今の時価総額を 1 割ほど下回る(やや割高) 本質価値との差 −9.8% · 10 年 適正(年 +5.3%) やや割高 GEエアロスペースGE 民間エンジン整備という最良の事業を持つが、PER 39 倍は 10 年後の利益ベースの PER(中立 21 倍)の 1.8 倍で、計算上はやや割高 本質価値との差 −11.3% · 10 年 やや割高(年 +5.4%) やや割高 スリーエムMMM PFAS の訴訟支払いを抱えつつ利益率は上向き。利益ベースの上限で測ると本質価値は今の値段に近く、適正 本質価値との差 −12.7% · 10 年 やや割高(年 +5.3%) やや割高 W・W・グレインジャーGWW 北米の産業用品流通で堀の深い優良企業。利益ベースの正当化 PER の 85 割(中立 10 年 20.5 倍)で置くと、総合は今の時価総額に対し -12% でやや割高 本質価値との差 −13.4% · 10 年 やや割高(年 +5.0%) やや割高 デルタ航空DAL 山の年でなくならした利益で測ると、燃料高でも優良な航空会社の価値は今の値段とほぼ釣り合う。利益ベースの PER は 10 倍台で、循環と燃料の悲観を厚く置いた 本質価値との差 −14.1% · 10 年 やや割高(年 +6.2%) やや割高 スナップオンSNA 整備士へのバン販売の堀と厚い現金で利益率 22% を保つ。利益ベースの正当化 PER の 8 割(中立 10 年 14.2 倍)で置くと、本質価値は今の時価総額を 1 割半ばほど下回り、やや割高 本質価値との差 −14.2% · 10 年 やや割高(年 +4.8%) やや割高 インガソール・ランドIR 圧縮機・真空・ポンプで世界の上位を争う質の高い産業機械。買収で伸びる分は買収の現金を引いて評価すると、利益ベースの上限で見ると今の値段は高く、やや割高 本質価値との差 −14.2% · 10 年 やや割高(年 +5.1%) やや割高 A.O.スミスAOS 北米最大の給湯器メーカー。中国の不振とヒートポンプ移行が重い。利益ベースの正当化 PER の 8 割(中立 10 年 12.7 倍)で置くと、総合は今の時価総額に対し -11% でやや割高 本質価値との差 −15.8% · 10 年 やや割高(年 +5.2%) やや割高 ハンティントン・インガルス・インダストリーズHII 米国で唯一の原子力空母の造船所で、潜水艦も手がける。受注残 573 億ドルで売上は読めるが利益率は 5% 台と薄く、利益ベースの PER(中立 12.7 倍)で測ると今の値段はやや割高 本質価値との差 −15.9% · 10 年 やや割高(年 +5.2%) やや割高 パッカーPCAR 北米クラス 8 の循環と DAF の欧州で稼ぐ堅実な首位級。事業は優良だが、利益ベースの上限の内側(中立は 7.6 割)で測ると、今の値段は 2 割弱高く、やや割高 本質価値との差 −16.5% · 10 年 やや割高(年 +5.2%) やや割高 ジェイコブズ・ソリューションJ 政府サービスを分離した設計・工事管理会社。利益ベースの正当化 PER の 7 割(中立 10 年 11.9 倍)で置くと、総合は今の時価総額に対し -12% でやや割高 本質価値との差 −17.1% · 10 年 やや割高(年 +5.2%) やや割高 トランスダイム・グループTDG 独占に近い航空機部品の補修収入で稼ぐ高収益の複利機械。ただし純負債は EBITDA の約 5.8 倍で、利益ベースの倍率(10 年中立 15.3 倍)で測ると本質価値は今の時価総額を 2 割弱下回る(やや割高) 本質価値との差 −17.6% · 10 年 やや割高(年 +4.7%) やや割高 ハベルHUBB 電力会社の送配電部材とデータセンター配線で稼ぐ高収益企業。利益ベースの正当化 PER の 8.5 割(中立 10 年 16.8 倍)で置くと、総合は今の時価総額に対し -18% でやや割高 本質価値との差 −17.8% · 10 年 やや割高(年 +4.7%) やや割高 ITWイリノイ・ツール・ワークスITW 利益率は高いが売上の伸びの実績が弱い。利益ベースの上限で測ると本質価値は今の値段を 1 割半ばほど下回り、やや割高 本質価値との差 −18.8% · 10 年 やや割高(年 +4.3%) やや割高 フォーティブFTV 分離後は計測・施設ソフト・滅菌の堅い会社。GAAP の PER 30 倍は高く、利益ベースの本質価値は今の値段を 1 割ほど下回り、総合はやや割高 本質価値との差 −19.2% · 10 年 やや割高(年 +4.2%) やや割高 レイドス・ホールディングスLDOS 政府案件の受注残は厚いが、人月で売る IT 受託は AI エージェントの標的で、売上が縮む前提で見るとやや割高(-14%) 本質価値との差 −20.1% · 10 年 やや割高(年 +4.1%) やや割高 アメテックAME ニッチな計測・精密部品を買い足して束ねる質の高い会社。利益ベースの正当化 PER の 8.5 割(中立 10 年 17.5 倍)で置くと、総合は今の時価総額に対し -24% でやや割高 本質価値との差 −20.6% · 10 年 やや割高(年 +4.0%) やや割高 スタンレー・ブラック&デッカーSWK 工具の回復は費用削減の実現と関税の転嫁で決まる。利益ベースの正当化 PER の 8 割(中立 10 年 9.8 倍)で置くと、総合は今の時価総額に対し -15% でやや割高 本質価値との差 −20.9% · 10 年 やや割高(年 +4.9%) やや割高 カミンズCMI 発電は受注が 2028 年下期まで埋まり利益は拡大中だが、北米トラックの循環が深く、利益ベースの本質価値は今の時価総額を 2 割強下回るやや割高 本質価値との差 −22.3% · 10 年 やや割高(年 +4.7%) やや割高 ウェイスト・マネジメントWM 堀は厚く価格の力も強い。資本コスト 7.5% で利益ベースの正当化 PER(中立 21 倍)を測ると、PER 34 倍の今の値段はやや割高の範囲 本質価値との差 −22.7% · 10 年 やや割高(年 +3.5%) やや割高 アレジオンALLE 商業施設の錠・出口装置で米国の上位を守る堅い事業。利益ベースの正当化 PER の 8 割(中立 10 年 13.5 倍)で置くと、総合は今の時価総額に対し -13% でやや割高 本質価値との差 −23.3% · 10 年 やや割高(年 +4.3%) やや割高 ザイレムXYL 水の設備・計測・サービスで景気に強いが、のれん込みの資本効率は低い。利益ベースの正当化 PER の 8 割(中立 10 年 12.4 倍)で置くと、総合は今の時価総額に対し -20% でやや割高 本質価値との差 −23.5% · 10 年 やや割高(年 +3.9%) やや割高 フェデックス・フレイトFDXF 分離で借金を負った LTL 首位級の事業は堀も回復余地もあるが、薄い利益率の回復をすでに値段が先に見込んでおり、利益ベースの倍率(10 年中立 12.0 倍)で測るとやや割高 本質価値との差 −27.4% · 10 年 やや割高(年 +4.1%) やや割高 RTXコーポレーションRTX 民間機と防衛の両輪で受注残 2,890 億ドルを積む優良企業。GAAP の PER 39 倍に対し、利益ベースの倍率(10 年後の中立 14.7 倍)で測ると本質価値は今の時価総額を 3 割弱下回る(やや割高) 本質価値との差 −28.1% · 10 年 やや割高(年 +3.4%) やや割高 ノーフォーク・サザンNSC 東部の線路は代えのきかない優良な資産だが、今の値段にはユニオン・パシフィックとの合併の上乗せが入っており、NSC 単体の利益ベースの価値は 2 割台半ば下で、やや割高 本質価値との差 −28.4% · 10 年 やや割高(年 +2.8%) やや割高 CSXCSX 線路の堀と利益率の回復は本物だが、回復後の利益に今の値段が先に届いており、利益ベースの倍率(moat 強・10 年中立 19.5 倍)で測ると、やや割高 本質価値との差 −28.7% · 10 年 やや割高(年 +2.8%) やや割高 エマソン・エレクトリックEMR プロセス産業の制御・計測の堀は深いが、事業の入れ替えの途中。利益ベースの正当化 PER の 8 割(中立 10 年 14.6 倍)で置くと、総合は今の時価総額に対し -30% でやや割高 本質価値との差 −29.1% · 10 年 やや割高(年 +3.1%) やや割高 ハネウェル・インターナショナルHON エアロスペース分離後のビル・プロセス・産業オートメーション専業。利益ベースの正当化 PER の 8 割(中立 10 年 13.4 倍)で置くと、総合は今の時価総額に対し -26% でやや割高 本質価値との差 −29.2% · 10 年 やや割高(年 +3.2%) 割高 ジェネラック・ホールディングスGNRC 停電頼みの住宅用発電機から、データセンター向けの大型発電機へ変わる途中。利益ベースの正当化 PER の 7.2 割(中立 10 年 10.2 倍)で置くと、総合は今の時価総額に対し -32% で割高 本質価値との差 −30.4% · 10 年 割高(年 +3.8%) 割高 フェデックスFDX 分離後のフェデックスは、売上 825 億ドルで営業利益率 5〜6% の薄利の宅配会社。分離前の台帳の PER 15.8 倍は見かけで、継続事業では 20 倍超。費用削減は本物だが、利益ベースの倍率(10 年中立 11.1 倍)で測ると割高 本質価値との差 −32.6% · 10 年 割高(年 +2.9%) 割高 トレイン・テクノロジーズTT 受注残 121 億ドルの AI 冷却ブームで利益は拡大中だが、PER 35 倍は 10 年後の利益ベースの PER(中立 16.4 倍)の 2 倍で、総合は今の時価総額に対し -33% で割高 本質価値との差 −34.5% · 10 年 割高(年 +2.5%) 割高 シンタスCTAS 堀は厚く伸びも安定だが、利益ベースの正当化 PER(成熟後の中立 22 倍)で測ると、PER 40 倍台の今の値段は割高 本質価値との差 −35.2% · 10 年 割高(年 +2.0%) 割高 サウスウエスト・エアラインLUV 手荷物有料化・指定席・プレミアム席の上積みが計画の 6〜7 割で定着する前提でも、利益ベースで測ると価値は今の値段を下回る。会社計画の実現度で大きく分かれる。会社計画の実現度で大きく分かれる 本質価値との差 −35.6% · 10 年 割高(年 +3.3%) 割高 リパブリック・サービシズRSG 廃棄物の寡占と価格の力は強いが、利益ベースの正当化 PER(中立 19 倍)で測ると今の値段は割高。数量の弱さと環境ソリューションの不振が懸念 本質価値との差 −36.5% · 10 年 割高(年 +1.7%) 割高 アイデックスIEX 受注は過去最高でも、GAAP の PER 37 倍は利益ベースの 10 年の中立(約 14 倍)の 2 倍半ほどで、本質価値は今の値段の 6 割強で割高 本質価値との差 −36.9% · 10 年 割高(年 +1.9%) 割高 パーカー・ハネフィンPH 航空が 3 割超・産業が 7 割の高収益な動き・流れの制御部品大手。堀は厚いが PER 34 倍は利益ベースの上限(18 倍)の 2 倍近く、割高 本質価値との差 −37.1% · 10 年 割高(年 +2.1%) 割高 ノードソンNDSN 接着剤・医療部品・電子検査のニッチ首位で稼ぐ高収益企業だが、AI 向けの急回復を織り込んだ PER 38 倍は利益ベースの上限(約 19 倍)の 2 倍で、割高 本質価値との差 −37.4% · 10 年 割高(年 +1.8%) 割高 ジョンソンコントロールズJCI データセンター冷却が伸びるビル設備の優良会社。利益ベースの正当化 PER の 8 割(中立 10 年 13.4 倍)で置くと、総合は今の時価総額に対し -41% で割高 本質価値との差 −41.1% · 10 年 割高(年 +1.7%) 割高 エムコア・グループEME 設備工事の大手。受注残 171 億ドルは山の利益。利益ベースの正当化 PER の 8 割(中立 10 年 10.9 倍)で置くと、総合は今の時価総額に対し -43% で割高 本質価値との差 −41.4% · 10 年 割高(年 +1.9%) 割高 キャタピラーCAT 受注残 720 億ドルの AI 電源ブームで利益は急拡大中だが、PER 39 倍は利益ベースの 10 年の中立の倍率(約 14 倍)の約 3 倍で割高 本質価値との差 −42.6% · 10 年 割高(年 +1.2%) 割高 GEベルノバGEV ガスタービン受注残と電化で利益が伸びるが、山の利益に高い倍率を掛けない。利益ベースの正当化 PER の 7 割(中立 10 年 14.8 倍)で置くと、総合は今の時価総額に対し -49% で割高 本質価値との差 −42.7% · 10 年 割高(年 +1.0%) 割高 オールド・ドミニオン・フレイト・ラインODFL 拠点網の密度と運賃の規律という堀は本物だが、谷の利益の上にすでに回復後の値段が乗っており、式で測ると割高 本質価値との差 −43.3% · 10 年 割高(年 +0.8%) 割高 イートンETN 北米の配電設備は寡占と受注で質が高いが、投資の山と債務を抱える。利益ベースの正当化 PER の 8 割(中立 10 年 13.5 倍)で置くと、総合は今の時価総額に対し -48% で割高 本質価値との差 −45.1% · 10 年 割高(年 +0.8%) 割高 ファスナルFAST 大口契約とオンサイトでシェアを取る産業用品流通。利益ベースの正当化 PER の 85 割(中立 10 年 18.2 倍)で置くと、総合は今の時価総額に対し -45% で割高 本質価値との差 −46.3% · 10 年 割高(年 +0.2%) 割高 ユナイテッド・レンタルズURI 建機レンタル最大手で専門機材が 2 桁成長するが、借金で膨らむ ROE と建設の循環を利益ベースの PER(中立 12.0 倍)と悲観の確率で見ると、総合は今の時価総額に対し -41% で割高 本質価値との差 −46.4% · 10 年 割高(年 +1.1%) 割高 ロックウェル オートメーションROK 北米の制御装置 Logix とクラウドの Plex という堀はあるが、景気の振れが大きい。利益ベースの正当化 PER の 7.5 割(中立 10 年 13.3 倍)で置くと、総合は今の時価総額に対し -47% で割高 本質価値との差 −47.1% · 10 年 割高(年 +0.5%) 割高 シー・エッチ・ロビンソン・ワールドワイドCHRW 北米最大のトラック仲介で、AI による人員減が利益に残るかが核心。資本コスト 9.25% の利益ベースの倍率(moat 弱・10 年中立 12.5 倍)で測ると割高で、安全域はない 本質価値との差 −47.2% · 10 年 割高(年 +0.6%) 割高 ボーイングBA 受注残 7,150 億ドルの民間機の複占の一角だが、営業赤字・純負債 260 億ドル・固定価格契約の損失を抱え、時価総額 1,500 億ドルは利益ベースの倍率では回復が完成しても届かず割高 本質価値との差 −47.8% · 10 年 割高(年 +1.7%) 割高 ハウメット・エアロスペースHWM ガスタービンと航空エンジンの翼・部品で世界首位級の寡占。利益は急伸し堀も本物だが、時価総額約 880 億ドルは 2026 年の純利益の約 42 倍で、10 年後の利益ベースの PER(中立 15.4 倍)の 2.7 倍。大きく割高大きく割高 本質価値との差 −48.1% · 10 年 割高(年 +0.4%) 割高 エクスペディターズ・インターナショナル・オブ・ワシントンEXPD 資産を持たないフォワーダーの資本効率は優良だが、2026 年の運賃高騰の利益を先に払っている。ならした利益と利益ベースの倍率(moat 弱・10 年中立 13 倍)で測ると割高 本質価値との差 −48.8% · 10 年 割高(年 +0.2%) 割高 JBハント・トランスポート・サービシズJBHT インターモーダルの回復と値上げ余地は本物だが、ならした利益に今の値段が先に届いており、貨物の山と鉄道再編の両方に弱く、利益ベースの倍率(10 年中立 12.5 倍)で測ると割高 本質価値との差 −50.4% · 10 年 割高(年 −0.1%) 割高 ブロードリッジ・ファイナンシャル・ソリューションズBR 議決権の配布という本物の堀は認めるが、取引後処理は AI の標的で、利益の倍率を下げて見ると割高(-50%) 本質価値との差 −52.9% · 10 年 割高(年 −1.3%) 割高 ワブテックWAB 受注残 309 億ドルと機関車の更新で伸びる、のれん込みの重い資本。利益ベースの正当化 PER の 8 割(中立 10 年 12.4 倍)で置くと、総合は今の時価総額に対し -55% で割高 本質価値との差 −53.4% · 10 年 割高(年 −0.9%) 割高 アクソン・エンタープライズAXON 時価総額 317 億ドルは GAAP の純利益(株式報酬を費用にした値)の 260 倍超。警察の束ね売りで 10 年伸びても、利益ベースの倍率では中立の 10 年後が今の値段に届かず割高 本質価値との差 −56.1% · 10 年 割高(年 −0.5%) 割高 ディア・アンド・カンパニーDE 2026 年が農機サイクルの底(純利益 約 49 億ドル)で、PER 35 倍は利益ベースの 10 年の中立の倍率(約 12 倍)の 3 倍近くで、計算上は割高 本質価値との差 −56.4% · 10 年 割高(年 −1.4%) 割高 オートマチック・データ・プロセッシング(ADP)ADP 給与処理の堀は本物だが、1 人あたり課金は AI エージェントに揺さぶられ、利益の倍率を下げて見ると割高(-54%) 本質価値との差 −56.6% · 10 年 割高(年 −2.1%) 割高 ペイチェックスPAYX 小企業向けの給与は 1 人あたり課金の席型で、AI エージェントと新興勢力が削る前提で見ると割高(-54%) 本質価値との差 −56.9% · 10 年 割高(年 −2.0%) 割高 バーティブ・ホールディングスVRT 電力と冷却を握る優良企業だが、AI 投資一本足の需要。利益ベースの正当化 PER の 7 割(中立 10 年 9.8 倍)で置くと、総合は今の時価総額に対し -60% で割高 本質価値との差 −57.6% · 10 年 割高(年 −0.8%) 割高 ベリスク・アナリティックスVRSK 損保の標準データという本物の堀は認めるが、請求分析は AI 見積りで単価が下がり、利益の倍率を抑えると割高(-58%) 本質価値との差 −60.5% · 10 年 割高(年 −3.3%) 割高 コンフォート・システムズUSAFIX データセンター向けの機械・電気工事は利益率 17% の山にいる。利益ベースの正当化 PER の 8 割(中立 10 年 10.5 倍)で置くと、総合は今の時価総額に対し -62% で割高 本質価値との差 −61.3% · 10 年 割高(年 −2.2%) 割高 クアンタ・サービシーズPWR 受注残 534 億ドルで今年の利益は急増するが、現在の PER 約 54 倍は 10 年後の利益ベースの PER(中立 12.0 倍)の 4 倍を超え、総合は今の時価総額に対し -66% で割高 本質価値との差 −61.5% · 10 年 割高(年 −1.9%) 割高 エクイファックスEFX 独自データと寡占の堀は認めるが、本人同意の直接取得という代替が数量を削り、利益の倍率を抑えると割高(-62%) 本質価値との差 −67.6% · 10 年 割高(年 −4.2%)

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分析日 2026-10-16