結論
ビルダーズ・ファースト・ソース(Builders FirstSource・BLDR)は、米国の住宅ビルダー向けに木材・トラス・壁パネル・窓・扉・ミルワークなどを売る最大級の流通・加工会社。2025 年の売上は 151.9 億ドル、GAAP 純利益は 4.4 億ドル。売上の約 7 割が新築戸建てで、木材(商品価格)と加工品(付加価値品)が混ざる。
分析は、売上を「着工(市場)× 取扱シェア × 価格」で、新築戸建ての加工品と専門品、新築戸建ての木材、集合住宅、改修・その他の 4 つに分けて積んだ。木材は価格が上下する商品なので別の欄に切り出し、加工品は物価並みに値上げできるが競合が増えている、という違いを数字に分けて表した。2026 年は戸建て着工が 7% 減の見通しで、会社は通期の見通しを下げ、4〜6 月期は純損失、純負債は EBITDA の 3.6 倍まで上がった。
中立の 10 年後(2035 年)は戸建て着工 106 万戸、売上 244.7億ドル、営業利益率 8%、GAAP 純利益 13.8 億ドル。ただし、粗利率が 2024 年の 32.8% から 2026 年の 28% 前後へ下がっており、ホームデポ・ロウズの参入と借金の重さを考え、悲観とやや悲観に合わせて 4 割強の確率を置いた。2021〜22 年の木材高の利益は土台にしていない。
倍率は利益ベースの正当化 PER = (1 − g/RONIC)/(k − g)(k 10.50%・g 4.0%・事業の ROE 17%・堀は弱い)で 10 年の中立の上限は 10.5 倍。その 9 割の 9.6 倍に置いた(1÷k を下回らせない床に合わせた値)。総合は今の時価総額に対し +3%で「適正」。
バリュー投資の観点から
バリュー投資の観点では、BLDR は「10 年後も存在し、今より強いか」に自信を持ちにくい事業。住宅の新築が続く限り資材の流通は残るが、堀は規模と加工品の工場生産という中くらいの太さで、大手のホームデポ・ロウズが同じ土俵に入り、ビルダーも調達先を絞っている。粗利率が 2 年で 4 ポイント以上下がったのは、堀が狭まる兆候として読める。
オーナー利益で見ると、設備投資は売上の 1〜2% と軽く、償却(年 5.8〜6.1 億ドル)が大きいので、FCF は純利益より厚い。2025 年の FCF は 8.7 億ドル。ただし着工と木材の変動で利益が 2 倍にも半分にもなる事業で、予測しにくい。
資本配分は評価が分かれる。山で自社株を大量に買い、借金を重ねて、谷で買い戻しを止めた。景気の谷で借金が重いと、株主の取り分が先に削られる。安全域は、純負債が EBITDA の 3.6 倍で厚くない。着工が中立に戻れば割安だが、谷が長引くと下は深い。確信度は低く、悲観の確率を日本株・ALLE より厚く置き、式の結果をそのまま受け入れた。
何で稼ぐ会社か
BLDR は、住宅の骨組みと外装の材料を、現場で組みやすい形にして大手ビルダーに納める会社。約 585 拠点・43 州・従業員 約 2.8 万人。2015 年のプロビルド(ProBuild)の買収と 2021 年の BMC との合併で、全米の主要都市のほぼすべてに拠点を持つ。
商品は 4 つ(2025 年の売上)。(1) 専門品とサービス 40.7 億ドル(26.8%):断熱・屋根・外装・設置の工事サービスなど。(2) 窓・扉・ミルワーク 38.4 億ドル(25.3%)。(3) 木材・シート材 38.8 億ドル(25.5%):骨組み用の木材と合板で、価格は市場で決まる。(4) 加工品 34.1 億ドル(22.4%):屋根・床のトラス、壁パネル、階段。工場で作るので粗利が高い。会社は 2026 年 4〜6 月に、加工品・窓扉などの付加価値品が売上の 46.2% を占めたと説明している(検索の要約)。
客先は D.R. ホートン・レナー・プルート・トール・ミリテージなどの大手ビルダー。上位 10 社で売上の 14%、最大でも 4% と分散している。顧客の区分は、新築戸建て(約 68%)、集合住宅(約 10%)、改修・その他(約 22%)(会社資料の構成比の検索要約に基づく推定)。この分析は、この 3 区分に木材を切り出した 4 つの欄で積んだ。
稼ぎ方は、ビルダーの着工に合わせて資材を一括で納め、加工で付加価値を上乗せすること。固定費(拠点・配送・営業・人件費)が重いため、着工が減ると利益が大きく減る。販売管理費は売上の 24.8%(2026 年 4〜6 月)。
優良さと弱いところ
堀は 3 つあるが、どれも中くらいの太さ。第 1 は規模と配送網:主要都市のほぼすべてに拠点があり、大手ビルダーに全米で同じ品ぞろえと納期を約束できる。第 2 は加工品:トラスや壁パネルの工場生産は、ビルダーの職人不足を補い、仕様の作り込みで切り替えにくい。第 3 は調達力:木材やボードの仕入れ量が大きく、価格が上下する局面で在庫と値付けの運用に差が出る。
弱い点は 5 つ。(1) 値付けの力が弱い:粗利率は 2024 年 32.8% から 2025 年 30.4%、2026 年 4〜6 月は 28.1% へ下がった。会社は着工の弱さを理由に挙げるが、競合の値引きも混じっている。(2) 競争が厚い:10-K は U.S. LBM・84 ランバー・カーターランバー、部材は UFP・スターク・トラスを挙げ、ホームデポ(SRS・GMS 経由)とロウズ(FBM 経由)がプロ向けに広がっている。(3) 借金が重い:純負債は約 46 億ドルで EBITDA の 3.6 倍(前年同期は 2.3 倍)、支払利息は年 2.8〜2.9 億ドル。(4) 自己資本 40 億ドルに対し、のれんが 41 億ドル、無形資産が 12 億ドルと自己資本を上回る。(5) 商品価格と着工に利益が連動し、2008〜2010 年は営業利益率がマイナスだった。
業界はいまどこにいて、どこへ向かうか
米国の住宅建材の流通は、全国の大手(BLDR・U.S. LBM・84 ランバー)と無数の地場の店が混ざった分散市場。BLDR が公表するシェアは無く、この分析の取扱シェア 30%(戸建て着工に対する値)は 1 戸あたりの売上から逆算した推定。
市場の大きさは着工で決まる。2025 年の着工は総数 130 万戸(-3.7%)、戸建て 92.5 万戸(-8.7%)(10-K の業界予測の合成値)。2026 年は会社が戸建て約 7% 減(高 1 桁減)に見通しを下げ、集合は中 1 桁減、改修は -1%。住宅不足は数百万戸(推定)あるが、ローン金利が 5% 近辺では買いにくい状況が続き、価格の動きは物価並みの上がりと木材の上下の両方がある。
構造の変化は 3 つ。(1) 大手の囲い込み:ホームデポが SRS と GMS、ロウズが FBM を買い、プロ向けの流通を自社に取り込んでいる。(2) 工場生産:トラス・壁パネルなど加工品の比率が上がる(BLDR にとっては追い風だが、UFP などの専業も同じ方向)。(3) 大手ビルダーの調達の集約:上位ビルダーは納入業者を絞り、値引きを求める。
循環のどこにいるか:着工は 2022 年の山(戸建て 100 万戸前後)から 2025〜26 年にかけて 86〜92 万戸に落ち、BLDR の営業利益率は 2022 年の 16.6% から 2025 年の 5.2% まで下がった。2023 年の谷でも 12.7% だったので、今の薄さは着工だけでなく、競争と値付けが効いている。
資本政策と M&A
資本配分は、2021 年の合併後に自社株買いを大きく進めた。2021 年 8 月から累計 9,930 万株・約 83 億ドル(平均の買い値は今の株価を大きく上回る)で、発行済みの約 48% を買い戻した。2025 年も 340 万株を今の株価の 2 倍を超える値段で買い、2026 年上期にも 3.0 億ドルを使った。今の株価から見ると、2022〜2025 年に利益の山で買ったことになり、結果として配当は無く、借金は増えた。
借金は 2025 年末に 45 億ドル規模で、5.00% 2030、4.25% 2032、6.375% 2032、6.375% 2034、6.75% 2035 の社債と、22 億ドルの ABL(2030 年 5 月満期)。2030 年まで長期債の満期は無い。ただし 2026 年 6 月末の純負債 45.7 億ドルは LTM の調整後 EBITDA 12.5 億ドルの 3.6 倍で、2026 年の調整後 EBITDA 見通し 10〜12 億ドルでは 4 倍に近づく。会社は買い戻しを 2026 年第 2 四半期に 0.035 億ドルまで絞り、残りの枠は 5 億ドル。
M&A は、2025 年に買収で売上が +4.6% 増えたが、2026 年は +1%。大型の買収は想定せず、小口の買収と拠点の統合(今年 36 拠点)が中心。この分析は、買収の効果をシェアに入れず、拠点の統合と費用削減(年 1.15 億ドル)を利益率に入れた。2026 年の純利益はほぼ収支ゼロ(上期 -0.5 億ドル)で、株式報酬は費用として見る。
強気の見方と慎重な見方
強気の見方
強気の見方は、いまの利益を谷の値と見る。2026 年の戸建て着工は約 86 万戸と、2000 年代後半と 2023 年に続く低い水準で、住宅不足は数百万戸ある。着工が 2028 年に 98 万戸、2035 年に 106 万戸へ戻るだけで、売上は 152 億ドルから 245 億ドルに、GAAP 純利益は 0.1 億ドルから 13.8 億ドルになる。2024 年は着工 100 万戸前後で営業利益率が 9.7% あり、2023 年は 12.7% だった。
さらに、会社は動いている。年 1.15 億ドルの費用削減、36 拠点の統合、設備投資の 0.5 億ドル減、生産性の節約 0.5〜0.7 億ドル。付加価値品の比率は 46% まで上がり、加工品は工場生産に移る流れの追い風を受ける。大手ビルダーは職人不足で、トラスや壁パネルの外注を増やす。
借金も当面は安全だ。長期債の満期は 2030 年まで無く、ABL は 22 億ドルで 15 億ドルの空きがある。2026 年の FCF は 4〜5 億ドルを見込み、借金の返済に回せる。木材が 2025 年並みで着工が戻れば、10 年の純利益は 2 倍以上に増え、式の本質価値は今の時価総額を大きく上回る。楽観なら加工品でシェアを 32% に広げ、純利益は 23 億ドル、10 年の還元は 80 億ドルに届く。
慎重な見方
慎重な見方は、谷の利益ではなく構造が悪化したと見る。粗利率は 2024 年の 32.8% から 2026 年 4〜6 月の 28.1% まで下がり、着工の落ち込みだけでは説明しにくい。2023 年の着工は今より多かったが営業利益率は 12.7% あった。今の 3% 前後は、競争と値引きが利益を削っている形だ。
ホームデポが SRS と GMS、ロウズが FBM を買い、プロ向けの流通に入ってきた。大手ビルダー(上位 10 社で売上の 14%)は調達先を絞って値下げを求める。UFP やスターク・トラスなど部材の専業は、直販や地場の取引先を広げる。BLDR の取扱シェアは 30% から 29% に下がり、価格も物価に届かない筋書きは十分ありえる。
財務は薄い。純負債は 45.7 億ドルで EBITDA の 3.6 倍、2026 年の見通しの下端では 4 倍に近づく。支払利息は年 2.8〜2.9 億ドルで、2026 年の営業利益の約 7 割を持っていく。自己資本 40 億ドルに対しのれんが 41 億ドルで、構造的に負ければ減損が出る。買い戻しは累計 83 億ドルを今の株価より高い平均の値段で買っており、資本配分は割高な時に買ったと言える。谷が長引けば、株主の取り分が先に削られる。
どちらに重みを置いたか
強気の事実(着工が 2026 年の約 86 万戸と低く、住宅不足が数百万戸あり、会社が費用削減と拠点の統合を進めている)は確かめられるが、慎重な見方の事実(営業利益率が 2023 年の谷でも 12.7% あったのに今は 3% 前後まで落ちていること、純負債が EBITDA の 3.6 倍で支払利息が営業利益の大半を持っていくこと)も数字で出ている。前者は着工が戻れば効く景気の波の話、後者は競争と借金という構造の話で、後者は 2 年連続で数字に出ているので、確率を悲観側に寄せた。10 年は悲観 17%・やや悲観 27% とし、楽観は 5〜6% に抑えた。倍率は利益ベースの正当化 PER の内側(中立は 9 割)に置いた結果、総合は今の時価総額に対し +3%で「適正」。
10 年後の 5 つの筋書き(2035/12 期)
確率で加重した株価時価総額 98.47 ドル106 億ドル(+ 配当配当と自社株買いの合計 33.25 ドル36 億ドル)。 今の値に割り戻すと 56.46 ドル61 億ドル、今との差 −1.9%、 期待の年率 +8.6%(資本コスト 10.5%)→ 適正
| 筋書き | 確率 | 10 年後の株価時価総額 | 配当の合計還元の合計配当+自社株買い | トータルリターン10 年・配当込み | 年率 | 確率 × (株価+配当時価総額+還元) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 楽観 | 6% | 224.70 ドル242 億ドル | 74.37 ドル80 億ドル | +419.8% | +17.9% | 17.94 ドル19 億ドル |
| やや楽観 | 17% | 164.65 ドル177 億ドル | 57.64 ドル62 億ドル | +286.3% | +14.5% | 37.79 ドル41 億ドル |
| 中立 | 33% | 123.55 ドル133 億ドル | 42.30 ドル46 億ドル | +188.2% | +11.2% | 54.73 ドル59 億ドル |
| やや悲観 | 27% | 48.90 ドル53 億ドル | 13.95 ドル15 億ドル | +9.2% | +0.9% | 16.97 ドル18 億ドル |
| 悲観 | 17% | 17.76 ドル19 億ドル | 7.44 ドル8 億ドル | −56.2% | −7.9% | 4.28 ドル5 億ドル |
| 加重平均 | 100% | 98.47 ドル106 億ドル | 33.25 ドル36 億ドル | +128.9% | +8.6% | 131.72 ドル142 億ドル |
今の株価時価総額 57.54 ドル62 億ドル(2026-10-22)から見たトータルリターン。加重平均の年率がこの 10 年に期待できる年率で、資本コスト 10.5% を下回るほど割高。
楽観 6% 楽観:住宅不足が埋まり、加工品でシェアを広げる 利益 23 億ドル · PER 10.5 倍 · 株価時価総額 224.70 ドル242 億ドル
戸建て着工が 2035 年に 125 万戸(住宅不足の解消と世帯の伸び)、集合 52 万戸、改修の市場は実質年 +1.5%。取扱シェアは 30% から 32% へ(トラス・壁パネル・窓扉の工場生産が大手ビルダーの人手不足を補い、小規模の同業を買い足す)、価格は 1.47 倍(物価 1.41 倍にミックスの改善)、木材は 1.55 倍。営業利益率は 9.8%(2023 年の 12.7%・2024 年の 9.7% の間)、売上 315.1億ドル、GAAP 純利益 23.0億ドル。借金は 15 億ドルまで減り、10 年の還元は 80 億ドル。
- 新築戸建て・加工品と専門品(トラス・壁パネル・窓扉・ミルワーク・断熱・設置):数量 1,250(米国の新築戸建て着工(千戸))× 価格 47.0%(BLDR の取扱シェア × 価格指数(2025 年 = 1)。rev_factor は取扱った 1 戸あたりの加工品・専門品の売上(億ドル/千戸))→ 売上 157 億ドル・営業利益 23 億ドル。戸建て着工 1,250 千戸 × 取扱シェア 32.0% × 価格指数 1.47
- 新築戸建て・木材とシート材(商品):数量 1,250(米国の新築戸建て着工(千戸))× 価格 49.6%(BLDR の取扱シェア × 木材の価格指数(2025 年 = 1)。rev_factor は取扱った 1 戸あたりの木材の売上(億ドル/千戸))→ 売上 67 億ドル・営業利益 2 億ドル。戸建て着工 1,250 千戸 × 取扱シェア 32.0% × 木材の価格指数 1.55
- 集合住宅(全品目):数量 520(米国の集合住宅の着工(千戸、推定))× 価格 30.9%(BLDR の取扱シェア × 価格指数(2025 年 = 1)。rev_factor は取扱った 1 戸あたりの売上(億ドル/千戸))→ 売上 31 億ドル・営業利益 2 億ドル。集合住宅の着工 520 千戸 × 取扱シェア 21% × 価格指数 1.47
- 改修・その他(全品目):数量 1,161(プロ向け住宅改修・修繕の資材市場(億ドル、2025 年の値段、推定))× 価格 5.3%(BLDR のシェア × 価格指数(2025 年 = 1))→ 売上 61 億ドル・営業利益 6 億ドル。改修・その他の市場 1,161 億ドル(2025 年の値段)× シェア 3.60% × 価格指数 1.47
倍率:利益ベースの正当化 PER:事業の ROE 21.7%(純利益 ÷ 自己資本)、k 10.50%、堀は弱い(残る割合 0.33)で RONIC = k + 残る割合 ×(ROE − k)= 14.2%。長期の g 4.0% で (1 − g÷RONIC)÷(k − g) = 上限 11.1 倍。住宅不足が埋まり加工品でシェアを広げる姿でも、堀は弱く借金が重いので、上限の 9.5 割の 10.5 倍に置いた。純利益は GAAP。
確率:楽観の 6%。着工が 2020 年代の水準を大きく上回り、かつ競争が今より緩む筋書きなので、重ねて薄く置いた。
やや楽観 17% やや楽観:着工 115 万戸、加工品の比率が高まり利益率 9% 利益 18 億ドル · PER 10.1 倍 · 株価時価総額 164.65 ドル177 億ドル
戸建て着工は 2035 年に 115 万戸、集合 48 万戸。取扱シェア 31%、価格 1.44 倍、木材 1.45 倍。付加価値品の比率(2026 年 4〜6 月は 46.2%)が上がり、同業の小規模店は買収で取り込む。営業利益率 8.9%、売上 274.5億ドル、GAAP 純利益 17.6億ドル。純負債は 25 億ドルほどまで減り、支払利息は 1.4 億ドル。10 年の還元は 62 億ドル(2026 年上期の買い戻し 3 億ドルを含む正味)で、2030 年の借り換えは無理なくこなせ、買い戻しは利益の伸びに合わせて増える。
- 新築戸建て・加工品と専門品(トラス・壁パネル・窓扉・ミルワーク・断熱・設置):数量 1,150(米国の新築戸建て着工(千戸))× 価格 44.6%(BLDR の取扱シェア × 価格指数(2025 年 = 1)。rev_factor は取扱った 1 戸あたりの加工品・専門品の売上(億ドル/千戸))→ 売上 137 億ドル・営業利益 18 億ドル。戸建て着工 1,150 千戸 × 取扱シェア 31.0% × 価格指数 1.44
- 新築戸建て・木材とシート材(商品):数量 1,150(米国の新築戸建て着工(千戸))× 価格 45.0%(BLDR の取扱シェア × 木材の価格指数(2025 年 = 1)。rev_factor は取扱った 1 戸あたりの木材の売上(億ドル/千戸))→ 売上 56 億ドル・営業利益 2 億ドル。戸建て着工 1,150 千戸 × 取扱シェア 31.0% × 木材の価格指数 1.45
- 集合住宅(全品目):数量 480(米国の集合住宅の着工(千戸、推定))× 価格 28.8%(BLDR の取扱シェア × 価格指数(2025 年 = 1)。rev_factor は取扱った 1 戸あたりの売上(億ドル/千戸))→ 売上 26 億ドル・営業利益 2 億ドル。集合住宅の着工 480 千戸 × 取扱シェア 20% × 価格指数 1.44
- 改修・その他(全品目):数量 1,127(プロ向け住宅改修・修繕の資材市場(億ドル、2025 年の値段、推定))× 価格 5.0%(BLDR のシェア × 価格指数(2025 年 = 1))→ 売上 56 億ドル・営業利益 5 億ドル。改修・その他の市場 1,127 億ドル(2025 年の値段)× シェア 3.45% × 価格指数 1.44
倍率:利益ベースの正当化 PER:事業の ROE 19.4%(純利益 ÷ 自己資本)、k 10.50%、堀は弱い(残る割合 0.33)で RONIC = k + 残る割合 ×(ROE − k)= 13.5%。長期の g 4.0% で (1 − g÷RONIC)÷(k − g) = 上限 10.8 倍。着工が 115 万戸に戻り加工品が増える姿でも、堀は弱く競争が強いままなので、上限の 9.3 割の 10.1 倍に置いた。純利益は GAAP。
確率:やや楽観の 17%。住宅循環の山と谷を均すと着工が 110 万戸前後に戻る(過去 30 年の平均は 100 万戸台)という見立て。
中立 33% 中立:着工 106 万戸、シェア 30%、営業利益率 8% 利益 14 億ドル · PER 9.6 倍 · 株価時価総額 123.55 ドル133 億ドル
戸建て着工は 2035 年に 106 万戸(2025 年の 92.5 万戸から年 +1.4%)、集合 45 万戸、改修の市場は実質年 +1%。取扱シェアは 30% のまま(ホームデポ・ロウズの参入と、買い足しによる上積みが相殺)。価格は物価並みの 1.41 倍、木材も 1.41 倍。値付けの競争が 2024 年以前の粗利率 32〜33% への復帰を許さず、営業利益率は 8.0%、売上 244.6億ドル、GAAP 純利益 13.8億ドル。純負債は 2030 年の借り換えまでに 30 億ドルほどに減り、支払利息は 1.8 億ドル。10 年の還元は 45.5 億ドル(2026 年上期の買い戻し 3 億ドルを含む正味)。
- 新築戸建て・加工品と専門品(トラス・壁パネル・窓扉・ミルワーク・断熱・設置):数量 1,060(米国の新築戸建て着工(千戸))× 価格 42.3%(BLDR の取扱シェア × 価格指数(2025 年 = 1)。rev_factor は取扱った 1 戸あたりの加工品・専門品の売上(億ドル/千戸))→ 売上 119 億ドル・営業利益 14 億ドル。戸建て着工 1,060 千戸 × 取扱シェア 30.0% × 価格指数 1.41
- 新築戸建て・木材とシート材(商品):数量 1,060(米国の新築戸建て着工(千戸))× 価格 42.3%(BLDR の取扱シェア × 木材の価格指数(2025 年 = 1)。rev_factor は取扱った 1 戸あたりの木材の売上(億ドル/千戸))→ 売上 48 億ドル・営業利益 1 億ドル。戸建て着工 1,060 千戸 × 取扱シェア 30.0% × 木材の価格指数 1.41
- 集合住宅(全品目):数量 450(米国の集合住宅の着工(千戸、推定))× 価格 28.2%(BLDR の取扱シェア × 価格指数(2025 年 = 1)。rev_factor は取扱った 1 戸あたりの売上(億ドル/千戸))→ 売上 24 億ドル・営業利益 1 億ドル。集合住宅の着工 450 千戸 × 取扱シェア 20% × 価格指数 1.41
- 改修・その他(全品目):数量 1,105(プロ向け住宅改修・修繕の資材市場(億ドル、2025 年の値段、推定))× 価格 4.8%(BLDR のシェア × 価格指数(2025 年 = 1))→ 売上 53 億ドル・営業利益 4 億ドル。改修・その他の市場 1,105 億ドル(2025 年の値段)× シェア 3.40% × 価格指数 1.41
倍率:利益ベースの正当化 PER:事業の ROE 16.5%(純利益 ÷ 自己資本)、k 10.50%、堀は弱い(残る割合 0.33)で RONIC = k + 残る割合 ×(ROE − k)= 12.5%。長期の g 4.0% で (1 − g÷RONIC)÷(k − g) = 上限 10.5 倍。着工が緩やかに戻るが、堀は弱く、借金が重く、競争が強いままなので、上限の 9.2 割の 9.6 倍に置いた。純利益は GAAP。
確率:中立の 33%。着工が緩やかに戻り、構造は今のまま(流通の寡占は進まず、競争は強いまま)という素直な見立て。
やや悲観 27% やや悲観:着工 96 万戸止まり、シェア 29%、利益率 5.7% 利益 7 億ドル · PER 7.6 倍 · 株価時価総額 48.90 ドル53 億ドル
戸建て着工は 2035 年も 96 万戸にとどまる。取扱シェアは 29% に下がり(ホームデポ・ロウズの傘下に入った流通会社と、ユーエフピー(UFP)などの部材メーカーの直販に取られる)、価格は 1.35 倍(物価に届かない)、木材は 1.25 倍。営業利益率 5.7%、売上 200.9億ドル、GAAP 純利益 6.9億ドル。純負債は 40 億ドル台に残り、支払利息は 2.4 億ドル。還元は 10 年で 15 億ドル(2026 年上期の買い戻し 3 億ドルが大半で、その後は借金の返済を優先する)。2030 年に 5.00% の社債が満期になる時は、ABL と新しい社債の借り換えで乗り切るが、金利は 6% 台後半になる。
- 新築戸建て・加工品と専門品(トラス・壁パネル・窓扉・ミルワーク・断熱・設置):数量 960(米国の新築戸建て着工(千戸))× 価格 39.2%(BLDR の取扱シェア × 価格指数(2025 年 = 1)。rev_factor は取扱った 1 戸あたりの加工品・専門品の売上(億ドル/千戸))→ 売上 100 億ドル・営業利益 9 億ドル。戸建て着工 960 千戸 × 取扱シェア 29.0% × 価格指数 1.35
- 新築戸建て・木材とシート材(商品):数量 960(米国の新築戸建て着工(千戸))× 価格 36.3%(BLDR の取扱シェア × 木材の価格指数(2025 年 = 1)。rev_factor は取扱った 1 戸あたりの木材の売上(億ドル/千戸))→ 売上 37 億ドル・営業利益 1 億ドル。戸建て着工 960 千戸 × 取扱シェア 29.0% × 木材の価格指数 1.25
- 集合住宅(全品目):数量 400(米国の集合住宅の着工(千戸、推定))× 価格 25.7%(BLDR の取扱シェア × 価格指数(2025 年 = 1)。rev_factor は取扱った 1 戸あたりの売上(億ドル/千戸))→ 売上 20 億ドル・営業利益 1 億ドル。集合住宅の着工 400 千戸 × 取扱シェア 19% × 価格指数 1.35
- 改修・その他(全品目):数量 1,050(プロ向け住宅改修・修繕の資材市場(億ドル、2025 年の値段、推定))× 価格 4.2%(BLDR のシェア × 価格指数(2025 年 = 1))→ 売上 44 億ドル・営業利益 3 億ドル。改修・その他の市場 1,050 億ドル(2025 年の値段)× シェア 3.10% × 価格指数 1.35
倍率:事業の ROE 9.4% が k 10.50% 以下なので、ためた利益の価値は額面未満で PER は 1÷k = 9.5 倍まで。粗利率の低下が止まらず着工も戻りきらない姿なので、稼ぐ力(純利益÷k)の内側に、上限の 8.0 割の 7.6 倍に置いた。純利益は GAAP。
確率:やや悲観の 27%。構造的な粗利率の低下が止まらず、着工も戻りきらない。BLDR の今の粗利率(約 28%)が下限でなく通過点になる筋書き。
悲観 17% 悲観:構造的に負け、のれんの減損で優良ではなくなる 利益 3 億ドル · PER 7.6 倍 · 株価時価総額 17.76 ドル19 億ドル
戸建て着工は 88 万戸、取扱シェアは 26% まで下がる(ホームデポの SRS・GMS、ロウズの FBM、非上場のユーエス・エルビーエム(U.S. LBM)が大手ビルダーの調達を取り合い、BLDR は値引きに応じるほかなくなる)。価格は 1.25 倍、木材は 2025 年並み、営業利益率 4.1% で、売上は 2025 年とほぼ同じ 149.9億ドル、GAAP 純利益 2.5億ドル。のれん 41 億ドルの一部を減損するが、倍率の ROE には減損前の帳簿の自己資本をそのまま使う(減損で ROE が見かけで上がるのを避ける)。借金は減らず(利息 2.9 億ドル)、買い戻しは止まって還元は 10 年で 8 億ドル。 10 年(2026〜2035 年)の純利益の累計は約 3.6 億ドル。2028 年前後は利益がほぼ 0 まで落ち、2030 年にのれん 10 億ドル(41 億ドルの約 4 分の 1)を減損してその年は約 9 億ドルの赤字になる。2035 年の純利益 2.5 億ドルまで 2030 年代に少しずつ戻る。減損は現金を伴わず、還元 8 億ドルの大半は 2026 年上期に済んだ買い戻し 3 億ドルと手元資金・ABL でまかなう。
- 新築戸建て・加工品と専門品(トラス・壁パネル・窓扉・ミルワーク・断熱・設置):数量 880(米国の新築戸建て着工(千戸))× 価格 32.5%(BLDR の取扱シェア × 価格指数(2025 年 = 1)。rev_factor は取扱った 1 戸あたりの加工品・専門品の売上(億ドル/千戸))→ 売上 76 億ドル・営業利益 5 億ドル。戸建て着工 880 千戸 × 取扱シェア 26.0% × 価格指数 1.25
- 新築戸建て・木材とシート材(商品):数量 880(米国の新築戸建て着工(千戸))× 価格 26.0%(BLDR の取扱シェア × 木材の価格指数(2025 年 = 1)。rev_factor は取扱った 1 戸あたりの木材の売上(億ドル/千戸))→ 売上 25 億ドル・営業利益 0 億ドル。戸建て着工 880 千戸 × 取扱シェア 26.0% × 木材の価格指数 1.00
- 集合住宅(全品目):数量 350(米国の集合住宅の着工(千戸、推定))× 価格 21.3%(BLDR の取扱シェア × 価格指数(2025 年 = 1)。rev_factor は取扱った 1 戸あたりの売上(億ドル/千戸))→ 売上 14 億ドル・営業利益 0 億ドル。集合住宅の着工 350 千戸 × 取扱シェア 17% × 価格指数 1.25
- 改修・その他(全品目):数量 1,000(プロ向け住宅改修・修繕の資材市場(億ドル、2025 年の値段、推定))× 価格 3.5%(BLDR のシェア × 価格指数(2025 年 = 1))→ 売上 35 億ドル・営業利益 2 億ドル。改修・その他の市場 1,000 億ドル(2025 年の値段)× シェア 2.80% × 価格指数 1.25
倍率:事業の ROE 6.5% が k 10.50% 以下なので、ためた利益の価値は額面未満で PER は 1÷k = 9.5 倍まで。構造的に負けのれんを減損する姿なので、稼ぐ力(純利益÷k)に、上限の 8.0 割の 7.6 倍に置いた。純利益は GAAP。
確率:悲観の 17%。10 年の悲観は構造的な負けで、BLDR は借金が重く(純負債が EBITDA の 3.6 倍)、同じ負けでも自己資本の削られ方が深い。力関係を決めるのがホームデポ・ロウズの側にある点を重く見た。
セグメント:数量 × 価格
いまの数量と価格、中立の筋書きの 10 年後。売上と営業利益は億ドル。
新築戸建て・加工品と専門品(トラス・壁パネル・窓扉・ミルワーク・断熱・設置)
大手ビルダーの戸建てに納める付加価値品と施工サービス。加工品は工場生産で、窓・扉・ミルワークと専門品も含む。
| 数量米国の新築戸建て着工(千戸) | 価格BLDR の取扱シェア × 価格指数(2025 年 = 1)。rev_factor は取扱った 1 戸あたりの加工品・専門品の売上(億ドル/千戸) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2025/12 | 925 | 30.0% | 74 | 6 |
| 10 年後 中立 | 1,060 | 42.3% | 119 | 14 |
取り方:着工 92.5 万戸(10-K の業界予測の合成値)× 取扱シェア 30%(推定。公表なし。BLDR の戸建て売上 約 103.7 億ドル(売上の 68%、会社資料の構成比の検索要約に基づく推定)を 1 戸あたり 約 3.7 万ドルで割って逆算)。1 戸あたり売上のうち木材を除いた分が 約 2.66 万ドル(売上 73.9 億ドル)。セグメントの営業利益率は約 8%(この分析の推定。会社は開示せず、全社の GAAP 営業利益率 5.2% から配分)。競合は U.S. LBM・84 ランバー、部材は UFP・スターク・トラス。
新築戸建て・木材とシート材(商品)
骨組み用の木材と合板。市場価格で決まる商品で、価格の上下が売上と粗利に出る。
| 数量米国の新築戸建て着工(千戸) | 価格BLDR の取扱シェア × 木材の価格指数(2025 年 = 1)。rev_factor は取扱った 1 戸あたりの木材の売上(億ドル/千戸) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2025/12 | 925 | 30.0% | 30 | 1 |
| 10 年後 中立 | 1,060 | 42.3% | 48 | 1 |
取り方:着工 92.5 万戸 × 取扱シェア 30% × 木材の価格指数 1.0。木材・シート材の売上は全体で 38.8 億ドル(10-K。売上の 25.5%)で、そのうち戸建て向けを 29.8 億ドルと推定(残り 約 9 億ドルは集合と改修の欄に含む)。1 戸あたり約 1.07 万ドル。営業利益率は約 2%(商品で薄い。推定)。2026 年は木材価格 390〜410 ドル/mbf を前提とし、4〜6 月は商品デフレが売上を 2.7% 押し下げた。
集合住宅(全品目)
アパートなど集合住宅向けの木材・加工品。着工は戸建てより変動が大きい。
| 数量米国の集合住宅の着工(千戸、推定) | 価格BLDR の取扱シェア × 価格指数(2025 年 = 1)。rev_factor は取扱った 1 戸あたりの売上(億ドル/千戸) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2025/12 | 400 | 20.0% | 15 | 1 |
| 10 年後 中立 | 450 | 28.2% | 24 | 1 |
取り方:集合の着工を約 40 万戸(推定)、取扱シェア 20%(推定)、1 戸あたり 約 1.9 万ドル。売上 15.2 億ドルは会社の構成比 約 10%(推定)。2025 年の集合向けは -23.5%、2026 年 4〜6 月は有機 -9.7%。営業利益率は約 4%(推定)。
改修・その他(全品目)
住宅の改修・修繕と、その他の顧客(地場の工務店・商業)向け。着工より安定。
| 数量プロ向け住宅改修・修繕の資材市場(億ドル、2025 年の値段、推定) | 価格BLDR のシェア × 価格指数(2025 年 = 1) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2025/12 | 1,000 | 3.3% | 33 | 2 |
| 10 年後 中立 | 1,105 | 4.8% | 53 | 4 |
取り方:市場を 1,000 億ドルと推定(公的な統計は見つからず、BLDR の売上と競合の規模からの逆算)、シェア 3.3%。売上 33.0 億ドルは会社の構成比 約 22%(改修 15% + その他 7%、推定)。2025 年の改修・その他は -6.9%、2026 年 4〜6 月は有機 -1.8%。営業利益率は約 6%(推定)。
リスクと懸念
着工の谷が長引く
2026 年の戸建て着工は約 7% 減の見通しで、利益は着工に大きく連動する。2025 年に営業利益率は 5.2%、2026 年は 3% 前後まで下がった。着工が 2027 年も戻らなければ、純利益はゼロ近辺が続く。この分析の 10 年の悲観は、着工が大きく減る谷の年(営業利益率 1%)を含む置き方にした。
借金の重さ(純負債が EBITDA の 3.6 倍)
2026 年 6 月末の純負債 45.7 億ドル、支払利息は年 2.8〜2.9 億ドルで、営業利益の大半を持っていく。長期債の満期は 2030 年まで無いが、EBITDA が 10 億ドルを割ると ABL の財務制限が近づく。買い戻しは止めており、株主への還元は先送りされる。
ホームデポ・ロウズの流通への参入
ホームデポは SRS と GMS、ロウズは FBM を買い、プロ向けの流通に入ってきた。ビルダーも調達先を絞る。BLDR の取扱シェアが 30% から 26〜29% に下がり、粗利率の低下(2024 年 32.8% から 2026 年 28% 前後)が戻らない筋書きは、10 年の悲観・やや悲観の主な原因。
木材価格の上下
木材・シート材は売上の 25%。会社の 2026 年見通しは 390〜410 ドル/mbf を前提に置く。急落すると売上と在庫評価が減り、急騰すると粗利率は薄まるが粗利額は増える。2021〜22 年の高値の利益は土台にしていない。
のれんの減損と買収の失敗
のれん 41 億ドル・無形資産 12 億ドルは自己資本 40 億ドルを上回る。構造的に負ける筋書き(10 年の悲観)では、のれんの一部を減損し、優良な流通会社ではなくなる。買収の償却は GAAP の利益を押し下げており、この分析は費用のまま置いて足し戻さない。
住宅需要の構造(金利・移民・買いやすさ)
ローン金利が 5% 近辺で続き、移民の制限で世帯形成が鈍ると、住宅不足があっても着工が戻らない。この分析は金利を動かさず、10 年の中立の戸建て着工を 106 万戸(年 +1.4%)にとどめ、楽観でも金利低下を当てにしていない。
今後の分かれ目
- 2027 年に戸建て着工が 2026 年の約 86 万戸から回復せず、粗利率が 27% を割る
- 中立(着工 98 万戸・営業利益率 6.6%)が崩れ、やや悲観〜悲観に寄る。2028 年の純利益は 6.7 億ドルから 3〜4 億ドルへ。確率を悲観側へ 1 割動かす。
- ホームデポやロウズが BLDR の大手ビルダー顧客(上位 10 社)の調達契約を奪い、取扱シェアが 28% を割る
- 構造的な負けの筋書き(10 年のやや悲観〜悲観)に近づく。のれんの減損が現実味を帯び、式の倍率は ROE の低下で 10 倍前後に下がる。
- 2027 年に住宅ローン金利が下がり、戸建て着工が 100 万戸を超える
- 楽観寄り。固定費が重い事業なので、着工が 1 割増えるだけで営業利益は 5 割以上増える。買い戻しが再開し、純負債は EBITDA の 2 倍台に下がる。
- 2026 年 10 月 29 日の第 3 四半期で、EBITDA の見通し(10〜12 億ドル)の下端を下回る
- 純負債/EBITDA が 4 倍を超え、ABL の財務制限と社債の借り換え金利(2030 年以降)が焦点になる。悲観の確率を 3 ポイント上げて見る。
- 付加価値品(加工品・窓扉)の比率が 50% を超え、粗利率が 29% 台に戻る
- 値付けの悪化は着工の弱さによる一時的な面が大きかったことになり、中立の営業利益率 8% が確かになる。確率を中立寄りに戻す。
見ておくもの
- 戸建て着工(月次)と、BLDR の戸建て向け有機成長(2026 年 4〜6 月は -8.1%)、2027 年の着工見通し
- 粗利率(2026 年 4〜6 月 28.1%)と付加価値品の比率(46.2%)、会社が見込む年 1.15 億ドルの費用削減の進み
- 純負債/調整後 EBITDA(3.6 倍)、ABL の残高(1.65 億ドル)と財務制限、2030 年の借り換え金利
- 木材の価格(会社の前提 390〜410 ドル/mbf)と、商品デフレが売上に与える影響(2026 年 4〜6 月は -2.7%)
- ホームデポ(SRS・GMS)・ロウズ(FBM)・U.S. LBM の戸建て向けの動きと、上位ビルダーとの契約更新
倍率と資本コストの決め方
倍率は今の株価を見る前に、数量 × 価格で積んだ利益から利益ベースの正当化 PER((1−g/RONIC)/(k−g)、RONIC=k+残る割合×(事業の ROE−k))で出した。10 年の中立は正当化 PER の上限 10.5 倍(k 10.50%・g 4.0%・ROE 17%・堀は弱い)の 9 割 = 9.6 倍。中立は 1÷k を下回らせない決まりでこの値。 悲観側は構造的な負けの筋書きとして上限の内側に置いた。今の株価や過去の倍率に寄せて選んだ値ではなく、全筋書きが検査の上限(正当化 PER × 事業の純利益の 1.1 倍)の内側に収まっている。
資本コスト 10.5% = 無リスク金利 5% + β 1.84 × 5%。k = 基本 8.0% + quality 2.5% = 10.5%。戸建て着工への感応度が高く循環に +1%、木材と流通で価格を決められず値決めに +0.5%、純負債が時価総額の約 8 割(EBITDA の 3.6 倍)で借金に +1%、寿命は 0。のれんの減損・競合の流通参入などの個別のリスクは k に足さず、悲観の確率と深さで表した。上乗せは 0。