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オーチス・ワールドワイド OTIS

保守の継続収入が利益の大半を稼ぐ優良事業。中国の新設不況と KONE・TKE 統合の競争で悲観側を厚く置いても、総合は今の時価総額に対し +22% でやや割安

やや割安
  1. 割安
  2. やや割安
  3. 適正
  4. やや割高
  5. 割高
本質価値(今の値)85.92 ドル329 億ドル10 年の 5 つの筋書きから
今の株価今の時価総額(2026-10-22)75.6 ドル289 億ドル差 +13.6%
10 年後から見ると やや割安 価値 85.92 ドル329 億ドル · 差 +13.6% · 期待の年率 +8.6%
期待の年率リターン(10 年)+8.6%資本コスト比 +0.1 pt
推定の資本コスト8.5%期待の年率と比べる目安

期待の年率=今の値段で買い、5 つの筋書きを確率で加重した株価と配当を受け取った時の年率(配当込み)。資本コストより上なら緑、下なら赤。

投資の助言ではありません。AI(Claude)が公開情報から書いた推定で、誤りを含むことがあります。 前提は全社共通(物価 年 3.5%・10 年国債 5%・ドル円 150 円が 10 年続く)。「本質価値」は 5 つの筋書きの株価と配当を確率で加重し、資本コスト 8.5% で今の値に割り戻したものです。

時価総額で見ると株式分割に関係なく比べられます

結論

オーチス(Otis)は世界最大のエレベーター・エスカレーター会社で、2020 年にユナイテッド・テクノロジーズから分離した。2025 年の売上 144 億ドルの約 65% は、約 250 万台の保守・修理と近代化(改修)で、営業利益のほぼ全てを稼ぐ(サービス部門の利益率 25%)。残りの新設は利益率 5% 弱で、中国の住宅不況で 2025 年は売上が 2 割超減り、2026 年 4〜6 月期も中国は 10 台後半の減少が続いている。

この分析は、売上を新設(中国と中国以外)と保守・修理・近代化に分けて積み上げた。保守は「稼働台数 × 1 台あたりの単価 × 解約率(維持率)」、新設と近代化は「市場の大きさ × シェア × 価格」で置き、成長を ROE から出していない。純利益は株式報酬を費用にした GAAP で、2025 年の平常な水準は約 15 億ドル(会社の言う調整後は約 16 億ドル)。中立の 10 年後は売上 245 億ドル・純利益 29 億ドルになる。

自己資本はマイナス(約 −53 億ドル。自社株買いと分離時の配当の累積)なので、倍率の式の ROE は ROIC から直した。k 8.5%・g 3.8% の式の上限 20.9 倍の 8.5 割(17.7 倍)を中立に置き、総合は今の時価総額に対し +22% で「やや割安」。ただし KONE が TK エレベーター(TKE)を買収すれば、保守台数でオーチスを上回る競合が生まれる。中国の新設がさらに縮む筋書きと合わせ、やや悲観と悲観を 10 年で 38% と厚く置いた。

バリュー投資の観点から

バリュー投資の観点では、オーチスは「10 年後も存在し、今より強いか」と問えば、存在する。昇降機は人が高層の建物を使う限り動かし続けなければならず、保守契約が 25〜40 年の継続収入になる。堀は、稼働台数 250 万台の保守網・維持率 9 割台半ばの契約・値上げの通りやすさで、狭まる兆しは小さい(弱いのは中国の新設だけで、利益の 1 割以下)。

オーナー利益で見ると、設備投資は売上の約 1%(1.5 億ドル)と軽く、FCF は純利益に近い。伸びに要る元手が小さい(ROIC は約 8 割と、自己資本がマイナスなので数字が極端に高く出る)ことが、倍率を高くする。資本配分は、FCF をほぼ全部還元し、買収で価値を壊す癖は無い。気になるのは、2025 年に FCF を超える還元をして純負債を増やした点と、自己資本のマイナスで財務の余裕が薄い点。

値段は、式の上限(k 8.5%・g 3.8%・ROIC から直した ROE 128%・堀は普通で 20.9 倍)の 8.5 割を中立に置くと、10 年後の本質価値は今の時価総額を総合で +22% 上回る。ただしそれは「保守の価格が物価に近い伸び・台数が年 2.5% 近く増える・サービスの利益率が 25% に戻る」の 3 つが続く前提に依る。KONE と TKE の統合で価格競争が強まれば、台数も単価も崩れる。確信度は「中〜高」。事業の質は高いが、中国と競合の 2 つの読みづらさがあるので安全域は厚めに見るべき。

何で稼ぐ会社か

オーチスは昇降機を売り(新設)、売った機械と他社が売った機械を保守し(保守・修理)、古くなった機械を入れ替える・改修する(近代化)。売上 144 億ドル(2025 年)の中身は、サービス 94 億ドル(保守・修理 約 73 億ドル、近代化 約 21 億ドル。内訳は開示が無く推定)と新設 50 億ドル。

サービスは利益率 25.1%(セグメント営業利益 23.7 億ドル)、新設は 4.8%(同 2.4 億ドル)で、利益の 9 割はサービスから出る。新設は「機械を売って、あとの保守契約を取る入口」の役割で、新設の機械の約 6 割が保守契約に転換するとされる(先進国は最大 9 割、中国は 45% 前後と第三者の要約。未確認)。保守契約は維持率が 9 割台半ば(約 94%、第三者の要約)と高く、1 台あたり年 約 3,000 ドルの継続収入が、機械の寿命 25〜40 年にわたって続く。

稼働台数は約 250 万台(会社の 2026 年の開示。2024 年は約 240 万台)で、年 4% 超の増加が長期の目標。台数の増え方は「新設からの転換と他社機の獲得(総加入)から、解約と競合への流出を引いた純増」で決まる。新設の地域は、米州・欧州中東・アジア太平洋・中国。中国は新設の売上の約 3 割(推定)で、2025 年に売上が 20% 超減った。

2026 年は、売上 151〜153 億ドル、調整後営業利益 約 24 億ドル(2025 年の 24.3 億ドルとほぼ同じ。7 月に下方修正)、調整後 FCF 15.0〜15.5 億ドルの見通し。サービスの利益率は、労務費・資材費の上昇と、近代化の受注残(前年比 +24%)を消化する工事の立ち上げで 4〜6 月期に 23.2% へ下がった(会社は第 4 四半期に約 25% へ戻す目標)。

優良さと弱いところ

堀は 4 つ。第 1 は保守契約の継続収入。いったん設置された昇降機は 25〜40 年使われ、故障が人命と建物の価値に直結するので、顧客は保守会社を替えにくく、維持率は 9 割台半ばと高い。第 2 は世界最大の保守網(約 250 万台)。同じ地域に台数が密集するほど 1 台あたりの巡回費が下がるので、規模が利益率になる。第 3 は価格を決める力。保守料は同じ条件で年 4% 前後上げてきた(2023 年の決算説明)。第 4 は近代化の受注残。サービスの近代化の受注残は 2026 年 6 月末に前年比 +24%、機械の更新時期(1990〜2000 年代に入れた機械の寿命)が重なっている。

弱い点は 5 つ。(1) 中国。新設は不動産の着工が 2026 年上期に 23% 超減り(国家統計局)、地場メーカーとの価格競争で利益がほとんど出ない。(2) 新設の利益率 3〜5% の低さ。新設は入口として割り切っているが、ここが崩れると保守の入口が細る。(3) 2026 年のサービスの利益率の下振れ(25% → 23% 台)と下方修正。現場の生産性が落ちたことが理由で、会社は第 4 四半期に戻すと言うが、まだ確認できない。(4) 自己資本が約 −53 億ドルと負で、純負債は約 76 億ドル(時価総額の 3 割弱)。借り換えで利払いが増える。(5) KONE が TKE を買収すれば、保守台数 約 320 万台の最大手が生まれる(オーチスは約 250 万台)。

業界はいまどこにいて、どこへ向かうか

昇降機の市場は、新設と保守・近代化がほぼ半々(世界で約 850 億ドル、第三者の推定)。新設は台数の約 6 割が中国(2020 年に 63%)で、不動産の不況で 2021 年から縮んでいる。シンドラーは 2026 年上期に中国の新設受注が 10% 超減ったと言い、KONE も「新設で減っているのは中国だけ」と言う。中国の新築着工は 2026 年上期に前年比 23% 超減った。オーチスの中国の新設は 2025 年に売上 −20% 超・受注 約 −20% で、4〜6 月期も売上は 10 台後半の減少だが、「わずかに持ち直した」と会社は言う。

中国以外の新設は底堅い。米州は 7 四半期連続で受注が 20% 超増え(データセンター・産業施設)、2026 年 4〜6 月期の売上は約 +10%、インド・中東・東南アジアも伸びる。欧州は弱い(売上 −1 桁半ば)。新設の受注残は中国を除くと +9%。

保守・近代化は、世界の稼働台数が年 3〜4% 増え、古い機械の更新が積み上がる構造で、景気の影響を受けにくい。4 強(オーチス・シンドラー・KONE・TKE)で世界の約 6 割を占める(2018 年は 64.4%)。最大の変化は KONE の TKE 買収(2026 年 4 月合意、企業価値 約 344 億ドル)。統合後は売上 約 205 億ユーロ(65% がサービス・近代化)、保守台数 約 320 万台で、費用の相乗効果は年 約 7 億ユーロ。米国の司法省が 2026 年 8 月に詳細審査に入り、EU は 2027 年第 2 四半期までの承認を目指すが、売却を条件にされる可能性がある。シンドラーは反対の意向。

資本政策と M&A

還元は大きい。2025 年は配当 6.5 億ドルと自社株買い 8.1 億ドル(非支配持ち分の買い取り 2.2 億ドルを除く)で、FCF 14.4 億ドルに対し超えた分は現金(23 億ドルから 11 億ドルへ)で払い、純負債は増えた。2026 年上期も自社株買い 8.1 億ドル。株数は毎年 2% ほど減る。

買収は小さな保守会社の取り込み中心で年 約 1 億ドル(2025 年は買収等 1.1 億ドル)。分離時に配当で払い出した借金が自己資本のマイナスの原因で、会社の経営は「FCF を配当と自社株買いに回し、純負債を横ばいに保つ」型。借金は有利子負債 約 84 億ドル(2026 年 6 月末)で、2025 年に 13 億ドルを返し 5 億ドルを借りた。借り換えで利払いは 10 年で約 1 億ドル増える(下調べの推定)。

この分析の payout_oku は、配当 + 自社株買い − 株式報酬による新株の分(年 約 0.85 億ドル)。FCF から買収と非支配持ち分への配当を引いた残りを全部還元し、純負債は横ばいとした。株式報酬は費用に入れた GAAP で、会社の調整後(一時費用を除く)とは別。TOB の対象になる規模ではなく、支配株主もいない。 なお、決算期末後に実行済みの自社株買い 8.1 億ドル(10-Q・2026 年 1〜6 月)は、今の株数(時価総額)に反映済みなので、10 年の還元(payout_oku)からは除いてある。

強気の見方と慎重な見方

強気の見方

強気の見方は、利益の 9 割を稼ぐ保守事業の強さを見る。稼働台数は約 250 万台で年 4% 超の純増が目標、維持率は 9 割台半ば、保守料は同じ条件で年 4% 前後の値上げが通ってきた。2025 年のサービスは有機で +5%、2026 年 4〜6 月期は +9%(保守・修理 +6%、近代化 +24%)で、近代化の受注残が前年比 +24% なので 2027〜2028 年の売上は積み上がっている。

2026 年のサービスの利益率の下振れ(23.2%)は、受注残を消化するための工事の立ち上げと労務費・資材費の上昇という一時の費用で、会社は第 4 四半期に約 25% へ戻すと言う。戻れば 2028 年の営業利益は 2025 年の 2 割増になる。新設も、中国は 2025 年に 20% 超減った後で 4〜6 月期は「わずかに持ち直した」。中国以外の新設は受注が増え続け、受注残は中国を除いて +9%。中国の新設は利益がほとんど出ないので、さらに縮んでも利益への影響は小さい(新設の利益の 1 割)。

KONE と TKE の統合は 12〜18 か月かかり、米国・EU が売却を条件にする可能性がある。統合の間は両社の社員と顧客が動揺し、オーチスが保守の契約を取り込む好機になる。中立でも 2035 年の純利益は 29 億ドル(2025 年の約 2 倍)、楽観なら 40 億ドルを超える。

慎重な見方

慎重な見方は、価格・台数・競争の 3 つを突く。第 1 に、2026 年のサービスの利益率は 4〜6 月期に 23.2%(前年 24.9%)へ 1.7 ポイント下がり、会社は調整後営業利益の見通しを下方修正した。「第 4 四半期に 25% へ戻す」は目標で、労務費の上昇と現場の生産性の低下が続けば戻らない。

第 2 に、KONE と TKE の統合は保守台数で約 320 万台(オーチスは約 250 万台)の最大手を生み、費用の相乗効果は年 約 7 億ユーロ。この費用の余裕は、保守の入札で値下げに使える。売却の条件を付けられても、特定の国(米国・ドイツ・中国など)だけで、世界では最大手として入札に出てくる。保守契約の更新時(3〜5 年)に価格競争が強まれば、維持率が下がり、年 4% の値上げが通らなくなる。

第 3 に、中国の新設は 2025 年に 20% 超減り、2026 年も 10 台後半で減っている。住宅の着工は 2026 年上期に 23% 超減ったままで、受注の底がまだ見えない。中国の新設が減ると、新設の機械を保守契約に転換する入口も細り、中国の稼働台数の伸びが鈍る。第 4 に、自己資本が −53 億ドル、純負債 76 億ドルで、借り換えで利払いが増え、景気が悪化すれば自社株買いを減らさざるをえない。今の GAAP の PER 約 20 倍は、調整後で見て 18 倍弱。成長が鈍れば倍率も縮む。

どちらに重みを置いたか

強気の事実(受注残 +24%、維持率 9 割台半ば、価格が通ること)は確定した数字で、10 年は楽観とやや楽観で 27% に置いた。慎重な見方の「KONE と TKE の統合による値下げ」「中国の新設のさらなる縮小」「サービスの利益率が戻らない」は、まだ起きていないが起きた時の被害が大きいため、10 年のやや悲観と悲観で 38% と悲観側を厚くした(CARR より悲観が厚い。理由は競合が 1 つの大きな塊になる点)。事業の質は強気の言い分、中国と競合は慎重な見方の言い分が正しく、倍率は式が決めた。

10 年後の 5 つの筋書き(2035/12 期)

確率で加重した株価時価総額 127.04 ドル486 億ドル(+ 配当配当と自社株買いの合計 44.70 ドル171 億ドル)。 今の値に割り戻すと 85.92 ドル329 億ドル、今との差 +13.6%、 期待の年率 +8.6%(資本コスト 8.5%)→ やや割安

筋書き確率10 年後の株価時価総額配当の合計還元の合計配当+自社株買い トータルリターン10 年・配当込み年率確率 × (株価+配当時価総額+還元)
楽観 8% 219.89 ドル841 億ドル 60.22 ドル230 億ドル +270.5% +14.0% 22.41 ドル86 億ドル
やや楽観 19% 181.29 ドル694 億ドル 53.87 ドル206 億ドル +211.1% +12.0% 44.68 ドル171 億ドル
中立 35% 136.25 ドル521 億ドル 47.20 ドル181 億ドル +142.7% +9.3% 64.21 ドル246 億ドル
やや悲観 24% 92.03 ドル352 億ドル 38.03 ドル146 億ドル +72.0% +5.6% 31.21 ドル119 億ドル
悲観 14% 37.38 ドル143 億ドル 28.57 ドル109 億ドル −12.8% −1.4% 9.23 ドル35 億ドル
加重平均100% 127.04 ドル486 億ドル44.70 ドル171 億ドル +127.2% +8.6% 171.74 ドル657 億ドル

今の株価時価総額 75.60 ドル289 億ドル(2026-10-22)から見たトータルリターン。加重平均の年率がこの 10 年に期待できる年率で、資本コスト 8.5% を下回るほど割高。

楽観 8% 楽観:保守の台数・値上げ・利益率が全部上に振れる 利益 40 億ドル · PER 21.0 倍 · 株価時価総額 219.89 ドル841 億ドル

保守は台数が年 3.3%(340 万台。KONE と TKE の統合の混乱で他社機を獲得し、維持率が 95% に上がる)、単価は 1.38 倍、利益率 30%。近代化は更新需要が積み上がり市場 228 億ドル(年 5.0%)、シェア 17.0%、利益率 20%。中国以外の新設は市場 350 億ドル(年 3%)、シェア 15.2%、利益率 10%。中国の新設は 2030 年から都市再開発と更新で戻し 70 万台、価格は 1.25 倍、利益率 7.5%。サービスの比率は 7 割へ高まり、2035 年の売上は 292 億ドル、GAAP 営業利益 58 億ドル(利益率 19.9%)、純利益 40 億ドル。この筋書きは保守の台数と値上げと利益率が全部上に振れる端にある。10 年間の還元は約 230 億ドル。

  • 保守・修理:数量 340(保守している稼働台数(万台。2025 年の平均 245 万台。純増 = 新設からの転換と他社機の獲得 − 解約))× 価格 41.1%(1 台あたりの年間売上(0.298 億ドル/万台、約 3,000 ドル)× 価格指数(2025 年 = 1。保守料の値上げ年 4% 前後から、新しい台数の単価の薄まりを引いた値))→ 売上 140 億ドル・営業利益 42 億ドル。稼働台数 340 万台 × 1 台あたり 0.298 億ドル × 価格指数 1.380
  • 近代化(改修・更新):数量 228(世界の昇降機の近代化・大型改修の市場(億ドル、2025 年の値段、推定))× 価格 24.3%(オーチスのシェア × 価格指数(2025 年 = 1))→ 売上 55 億ドル・営業利益 11 億ドル。市場 228 億ドル × シェア 17.0% × 価格指数 1.43
  • 新設(中国以外):数量 350(中国を除く世界の新設昇降機市場(億ドル、2025 年の値段、推定))× 価格 21.7%(オーチスのシェア × 価格指数(2025 年 = 1))→ 売上 76 億ドル・営業利益 8 億ドル。市場 350 億ドル × シェア 15.2% × 価格指数 1.43
  • 新設(中国):数量 70.0(中国の新設昇降機の据え付け台数(万台、推定))× 価格 29.0%(オーチスのシェア(9.5%)× 1 台あたり売上(0.237 億ドル/万台)× 価格指数(2025 年 = 1))→ 売上 20 億ドル・営業利益 2 億ドル。中国の新設 70.0 万台 × シェア 9.8%(1 台 0.237 億ドル)× 価格指数 1.25

倍率:式の上限は、ROE は自己資本がマイナスなので ROIC から直した値 172%(ROIC = 税引き後営業利益 ÷(2035 年の自己資本+純負債)、ROE = ROIC +(ROIC − 借入金利 5.75%×(1−税率 24.6%))×純負債÷自己資本 1 倍)、堀は普通(残る割合 0.5)で RONIC = k + 残る割合 ×(ROE − k)= 90%、g 4.0%(市場の実質成長・シェア・価格から。上限 4% までで k − g ≥ 3.5% を守る)、k 8.50%。来年の利益への式の PER = (1 − g/RONIC)/(k − g) = 21.2 倍、10 年目の利益に掛けるので ×(1+g) = 上限 22.1 倍。保守の台数・単価・利益率が全部上に振れる姿でも、10 年先は確証が無く堀は普通なので、上限の 9.5 割の 21.0 倍に置いた。純利益は GAAP(株式報酬は費用)。純負債は横ばいで、利払いは純利益に入れてある。

確率:楽観の 8%。保守の台数・単価・利益率が 10 年間全部上に振れる筋書きは 10 年先に確証が無い。

やや楽観 19% やや楽観:維持率が保たれ、近代化が積み上がる 利益 35 億ドル · PER 19.8 倍 · 株価時価総額 181.29 ドル694 億ドル

保守は台数が年 2.9%(327 万台)、単価 1.34 倍、利益率 29.2%。近代化は市場 222 億ドル(年 4.7%)、シェア 16.2%。中国以外の新設は市場 334 億ドル、シェア 14.6%。中国は 62 万台まで緩やかに戻す。KONE と TKE の統合は売却条件を受けたうえで統合し、費用の相乗効果の一部を価格に回すが、オーチスの維持率は保たれる。2035 年の売上 267 億ドル、GAAP 営業利益 51 億ドル(利益率 19.1%)、純利益 35 億ドル。10 年間の還元は約 206 億ドル。

  • 保守・修理:数量 327(保守している稼働台数(万台。2025 年の平均 245 万台。純増 = 新設からの転換と他社機の獲得 − 解約))× 価格 39.9%(1 台あたりの年間売上(0.298 億ドル/万台、約 3,000 ドル)× 価格指数(2025 年 = 1。保守料の値上げ年 4% 前後から、新しい台数の単価の薄まりを引いた値))→ 売上 131 億ドル・営業利益 38 億ドル。稼働台数 327 万台 × 1 台あたり 0.298 億ドル × 価格指数 1.340
  • 近代化(改修・更新):数量 222(世界の昇降機の近代化・大型改修の市場(億ドル、2025 年の値段、推定))× 価格 22.8%(オーチスのシェア × 価格指数(2025 年 = 1))→ 売上 51 億ドル・営業利益 10 億ドル。市場 222 億ドル × シェア 16.2% × 価格指数 1.41
  • 新設(中国以外):数量 334(中国を除く世界の新設昇降機市場(億ドル、2025 年の値段、推定))× 価格 20.6%(オーチスのシェア × 価格指数(2025 年 = 1))→ 売上 69 億ドル・営業利益 6 億ドル。市場 334 億ドル × シェア 14.6% × 価格指数 1.41
  • 新設(中国):数量 62.0(中国の新設昇降機の据え付け台数(万台、推定))× 価格 26.8%(オーチスのシェア(9.5%)× 1 台あたり売上(0.237 億ドル/万台)× 価格指数(2025 年 = 1))→ 売上 17 億ドル・営業利益 1 億ドル。中国の新設 62.0 万台 × シェア 9.6%(1 台 0.237 億ドル)× 価格指数 1.18

倍率:式の上限は、ROE は自己資本がマイナスなので ROIC から直した値 151%(ROIC = 税引き後営業利益 ÷(2035 年の自己資本+純負債)、ROE = ROIC +(ROIC − 借入金利 5.75%×(1−税率 24.6%))×純負債÷自己資本 1 倍)、堀は普通(残る割合 0.5)で RONIC = k + 残る割合 ×(ROE − k)= 80%、g 4.0%(市場の実質成長・シェア・価格から。上限 4% までで k − g ≥ 3.5% を守る)、k 8.50%。来年の利益への式の PER = (1 − g/RONIC)/(k − g) = 21.1 倍、10 年目の利益に掛けるので ×(1+g) = 上限 22.0 倍。維持率が保たれ近代化が積み上がる姿でも、堀は普通で統合会社の価格攻勢が残るので、上限の 9.0 割の 19.8 倍に置いた。純利益は GAAP(株式報酬は費用)。純負債は横ばいで、利払いは純利益に入れてある。

確率:やや楽観の 19%。維持率が保たれ近代化が積み上がる。統合会社の価格攻勢が限定的。

中立 35% 中立:保守が年 2.5%、中国は 9 割で下げ止まり 利益 29 億ドル · PER 17.7 倍 · 株価時価総額 136.25 ドル521 億ドル

保守は台数が年 2.5%(314 万台。中国の新設が細ることで新設からの転換が減り、4% の目標より低い)、単価は 1.30 倍(値上げ年 4% から新しい台数の単価の薄まりを引いた年 2.7%)、利益率 28.0%。近代化は市場 215 億ドル(年 4.4%)、シェア 15.5%、利益率 17%。中国以外の新設は市場 317 億ドル(年 2%)、シェア 14.0%、利益率 7.5%。中国の新設は市場 54 万台(現在の 9 割)で下げ止まり、価格 1.15 倍(地場メーカーとの競争で物価に追いつかない)、利益率 4%。KONE と TKE の統合は完了し、オーチスは最大手でなくなるが、保守の維持率は保たれる。2035 年の売上 245 億ドル、GAAP 営業利益 43 億ドル(利益率 17.7%)、純利益 29 億ドル。10 年間の還元は約 181 億ドル。

  • 保守・修理:数量 314(保守している稼働台数(万台。2025 年の平均 245 万台。純増 = 新設からの転換と他社機の獲得 − 解約))× 価格 38.7%(1 台あたりの年間売上(0.298 億ドル/万台、約 3,000 ドル)× 価格指数(2025 年 = 1。保守料の値上げ年 4% 前後から、新しい台数の単価の薄まりを引いた値))→ 売上 122 億ドル・営業利益 34 億ドル。稼働台数 314 万台 × 1 台あたり 0.298 億ドル × 価格指数 1.300
  • 近代化(改修・更新):数量 215(世界の昇降機の近代化・大型改修の市場(億ドル、2025 年の値段、推定))× 価格 21.9%(オーチスのシェア × 価格指数(2025 年 = 1))→ 売上 47 億ドル・営業利益 8 億ドル。市場 215 億ドル × シェア 15.5% × 価格指数 1.41
  • 新設(中国以外):数量 317(中国を除く世界の新設昇降機市場(億ドル、2025 年の値段、推定))× 価格 19.7%(オーチスのシェア × 価格指数(2025 年 = 1))→ 売上 63 億ドル・営業利益 5 億ドル。市場 317 億ドル × シェア 14.0% × 価格指数 1.41
  • 新設(中国):数量 54.0(中国の新設昇降機の据え付け台数(万台、推定))× 価格 25.3%(オーチスのシェア(9.5%)× 1 台あたり売上(0.237 億ドル/万台)× 価格指数(2025 年 = 1))→ 売上 14 億ドル・営業利益 1 億ドル。中国の新設 54.0 万台 × シェア 9.3%(1 台 0.237 億ドル)× 価格指数 1.15

倍率:式の上限は、ROE は自己資本がマイナスなので ROIC から直した値 128%(ROIC = 税引き後営業利益 ÷(2035 年の自己資本+純負債)、ROE = ROIC +(ROIC − 借入金利 5.75%×(1−税率 24.6%))×純負債÷自己資本 1 倍)、堀は普通(残る割合 0.5)で RONIC = k + 残る割合 ×(ROE − k)= 68%、g 3.8%(市場の実質成長・シェア・価格から。上限 4% までで k − g ≥ 3.5% を守る)、k 8.50%。来年の利益への式の PER = (1 − g/RONIC)/(k − g) = 20.1 倍、10 年目の利益に掛けるので ×(1+g) = 上限 20.9 倍。保守が年 2.5% で増え、価格は物価並みに届かず、統合会社との競争が残るので、上限の 8.5 割の 17.7 倍に置いた。純利益は GAAP(株式報酬は費用)。純負債は横ばいで、利払いは純利益に入れてある。

確率:中立の 35%。保守の台数は目標の 4% より低い年 2.5% で増え、価格は物価並みに届かず(混合の薄まり)、統合会社と共存する。

やや悲観 24% やや悲観:統合会社の価格攻勢で維持率と値上げが弱まる 利益 23 億ドル · PER 15.3 倍 · 株価時価総額 92.03 ドル352 億ドル

保守は台数が年 1.8%(292 万台)、単価 1.22 倍、利益率 27.2%。KONE と TKE の統合会社が費用の相乗効果を価格に回し、保守の入札と更新で値上げが通りにくくなり、維持率が 92% 台に下がる。近代化は市場 190 億ドル(年 3.1%)、シェア 14.8%。中国以外の新設は市場 295 億ドル、シェア 13.5%、利益率 6.5%。中国の新設は 45 万台(現在の 75%)、価格 1.05 倍、利益率 1.5%。2035 年の売上 207 億ドル、GAAP 営業利益 35 億ドル(利益率 16.7%)、純利益 23 億ドル。10 年間の還元は約 146 億ドル。

  • 保守・修理:数量 292(保守している稼働台数(万台。2025 年の平均 245 万台。純増 = 新設からの転換と他社機の獲得 − 解約))× 価格 36.4%(1 台あたりの年間売上(0.298 億ドル/万台、約 3,000 ドル)× 価格指数(2025 年 = 1。保守料の値上げ年 4% 前後から、新しい台数の単価の薄まりを引いた値))→ 売上 106 億ドル・営業利益 29 億ドル。稼働台数 292 万台 × 1 台あたり 0.298 億ドル × 価格指数 1.220
  • 近代化(改修・更新):数量 190(世界の昇降機の近代化・大型改修の市場(億ドル、2025 年の値段、推定))× 価格 20.0%(オーチスのシェア × 価格指数(2025 年 = 1))→ 売上 38 億ドル・営業利益 6 億ドル。市場 190 億ドル × シェア 14.8% × 価格指数 1.35
  • 新設(中国以外):数量 295(中国を除く世界の新設昇降機市場(億ドル、2025 年の値段、推定))× 価格 18.2%(オーチスのシェア × 価格指数(2025 年 = 1))→ 売上 54 億ドル・営業利益 4 億ドル。市場 295 億ドル × シェア 13.5% × 価格指数 1.35
  • 新設(中国):数量 45.0(中国の新設昇降機の据え付け台数(万台、推定))× 価格 21.1%(オーチスのシェア(9.5%)× 1 台あたり売上(0.237 億ドル/万台)× 価格指数(2025 年 = 1))→ 売上 10 億ドル・営業利益 0 億ドル。中国の新設 45.0 万台 × シェア 8.5%(1 台 0.237 億ドル)× 価格指数 1.05

倍率:式の上限は、ROE は自己資本がマイナスなので ROIC から直した値 101%(ROIC = 税引き後営業利益 ÷(2035 年の自己資本+純負債)、ROE = ROIC +(ROIC − 借入金利 5.75%×(1−税率 24.6%))×純負債÷自己資本 1 倍)、堀は普通(残る割合 0.5)で RONIC = k + 残る割合 ×(ROE − k)= 55%、g 3.1%(市場の実質成長・シェア・価格から。上限 4% までで k − g ≥ 3.5% を守る)、k 8.50%。来年の利益への式の PER = (1 − g/RONIC)/(k − g) = 17.5 倍、10 年目の利益に掛けるので ×(1+g) = 上限 18.0 倍。統合会社の価格攻勢で維持率と値上げが弱まる姿なので、上限の 8.5 割の 15.3 倍に置いた。純利益は GAAP(株式報酬は費用)。純負債は横ばいで、利払いは純利益に入れてある。

確率:やや悲観の 24%。統合会社の相乗効果が価格競争に回り、保守の維持率と値上げが弱まる。中国の新設が現在の 75% に縮む。

悲観 14% 悲観:保守を構造的に失い、中国の新設は半分に 利益 14 億ドル · PER 10.6 倍 · 株価時価総額 37.38 ドル143 億ドル

構造的に負ける筋書き。KONE と TKE の統合会社(保守台数 約 320 万台)が相乗効果で値下げし、オーチスの保守は維持率が 90% 前後まで下がって台数が 255 万台で伸びず(年 +0.4%)、単価は 1.12 倍(物価に大きく劣る)、利益率 24.5%。サードパーティの保守会社と、ビルの所有者の自社保守も増える。近代化は更新の先送りで市場 160 億ドル、シェア 13.5%。中国以外の新設は 250 億ドル、シェア 12.0%。中国の新設はさらに縮み 30 万台(現在の半分。不動産の過剰在庫の整理が 10 年続く)、価格 0.95 倍、赤字。2035 年の売上 155 億ドル、GAAP 営業利益 22 億ドル(利益率 14.0%)、純利益 13.5 億ドル。自社株買いを減らして配当を守り、10 年間の還元は約 109 億ドル。

  • 保守・修理:数量 255(保守している稼働台数(万台。2025 年の平均 245 万台。純増 = 新設からの転換と他社機の獲得 − 解約))× 価格 33.4%(1 台あたりの年間売上(0.298 億ドル/万台、約 3,000 ドル)× 価格指数(2025 年 = 1。保守料の値上げ年 4% 前後から、新しい台数の単価の薄まりを引いた値))→ 売上 85 億ドル・営業利益 21 億ドル。稼働台数 255 万台 × 1 台あたり 0.298 億ドル × 価格指数 1.120
  • 近代化(改修・更新):数量 160(世界の昇降機の近代化・大型改修の市場(億ドル、2025 年の値段、推定))× 価格 16.9%(オーチスのシェア × 価格指数(2025 年 = 1))→ 売上 27 億ドル・営業利益 3 億ドル。市場 160 億ドル × シェア 13.5% × 価格指数 1.25
  • 新設(中国以外):数量 250(中国を除く世界の新設昇降機市場(億ドル、2025 年の値段、推定))× 価格 15.0%(オーチスのシェア × 価格指数(2025 年 = 1))→ 売上 38 億ドル・営業利益 2 億ドル。市場 250 億ドル × シェア 12.0% × 価格指数 1.25
  • 新設(中国):数量 30.0(中国の新設昇降機の据え付け台数(万台、推定))× 価格 16.9%(オーチスのシェア(9.5%)× 1 台あたり売上(0.237 億ドル/万台)× 価格指数(2025 年 = 1))→ 売上 5 億ドル・営業利益 0 億ドル。中国の新設 30.0 万台 × シェア 7.5%(1 台 0.237 億ドル)× 価格指数 0.95

倍率:構造的に保守を失う筋書きなので、式の ROE の高さに頼らず稼ぐ力(純利益÷k = 13.5÷8.50% = 159 億ドル)の 9 割(PER 10.6 倍)に置いた。純利益は GAAP。

確率:悲観の 14%。保守の構造的な負け(維持率の低下・自社保守・サードパーティ)と、中国の新設が現在の半分に縮む筋書き。JCI・CARR の 13% より少し厚く置いた(保守台数で最大手の統合会社が生まれるため)。

セグメント:数量 × 価格

いまの数量と価格、中立の筋書きの 10 年後。売上と営業利益は億ドル。

保守・修理

世界で約 250 万台の昇降機を保守し、故障の修理と部品を売る。自社の機械も他社の機械も含む。年単位の継続契約で、サービス部門の利益の大半を稼ぐ。

数量保守している稼働台数(万台。2025 年の平均 245 万台。純増 = 新設からの転換と他社機の獲得 − 解約)価格1 台あたりの年間売上(0.298 億ドル/万台、約 3,000 ドル)× 価格指数(2025 年 = 1。保守料の値上げ年 4% 前後から、新しい台数の単価の薄まりを引いた値)売上営業利益
今 2025/12 245 29.8% 73 20
10 年後 中立 314 38.7% 122 34

取り方:台数 × 1 台あたり単価。会社は保守台数を「約 250 万台(2026 年)、2024 年は約 240 万台」と開示(利用者の指示の約 230 万台は古い値。最新の開示に合わせた)。2025 年の平均を 245 万台と置く。サービス売上 94.42 億ドルのうち保守・修理が約 73.0 億ドル、近代化が約 21.4 億ドル(内訳は開示が無く推定。近代化の売上の割合は約 22%)。1 台あたり 73.0 億ドル ÷ 245 万台 = 0.298 億ドル/万台(約 3,000 ドル)。台数の増え方は、新設からの転換(新設の機械の約 6 割、第三者の要約)と他社機の獲得で年 9% 前後が入り、解約と流出が年 6%(維持率約 94%、同)で、純増は年 3〜4%(2024 年は 4.2%)。セグメント営業利益率は約 28%(サービス全体 25.1% から近代化の低い利益率を除いた推定。近代化 15.4% と合わせてサービス 23.74 億ドルに一致)。競合は KONE・シンドラー・TKE と地域の独立系の保守会社。

近代化(改修・更新)

古くなった昇降機の制御・駆動・かごを取り替える大型の改修工事。1990〜2000 年代に入れた機械の更新期で、受注残が前年比 +24%。

数量世界の昇降機の近代化・大型改修の市場(億ドル、2025 年の値段、推定)価格オーチスのシェア × 価格指数(2025 年 = 1)売上営業利益
今 2025/12 140 15.3% 21 3
10 年後 中立 215 21.9% 47 8

取り方:市場 × シェア × 価格。世界の昇降機の近代化・大型改修の市場を約 140 億ドルと推定(世界の昇降機市場 約 850 億ドルの約 16%。第三者の推定。出典は粗く、ここは推定)。オーチスのシェアを 15.3%(売上 約 21.4 億ドル ÷ 140 億ドル)とみる。サービス売上のうち近代化は 2025 年に有機で +9%、2026 年 4〜6 月期は +24%。営業利益率は約 15.4%(工事の性質で保守より低い)。競合は KONE・シンドラー・TKE・三菱電機・日立。

新設(中国以外)

米州・欧州中東アフリカ・アジア太平洋(中国を除く)の新築ビル向けの昇降機・エスカレーターの販売と据え付け。保守契約の入口。

数量中国を除く世界の新設昇降機市場(億ドル、2025 年の値段、推定)価格オーチスのシェア × 価格指数(2025 年 = 1)売上営業利益
今 2025/12 260 14.0% 36 2
10 年後 中立 317 19.7% 63 5

取り方:市場 × シェア × 価格。新設の売上 49.89 億ドルから中国を差し引いた約 36.4 億ドルを、中国以外の市場 260 億ドル(推定。世界の新設 約 340〜360 億ドルのうち中国は台数の約 6 割だが、単価が低く金額では約 4 分の 1)× シェア 14.0% とみる。2025 年は米州が売上 −1 桁後半(受注は +1 桁後半)、アジア太平洋が +1 桁半ば、EMEA が +1 桁半ば。営業利益率は約 5.9%(新設全体 4.8% で、中国の 2% を除いた推定)。競合は KONE・シンドラー・TKE(買収で KONE と統合の見込み)・三菱電機・日立・現地メーカー。

新設(中国)

中国の新築ビル(不動産開発)向けの昇降機・エスカレーターの販売と据え付け。不動産不況で 2021 年から縮み、2025 年に売上 −20% 超、受注 約 −20%。

数量中国の新設昇降機の据え付け台数(万台、推定)価格オーチスのシェア(9.5%)× 1 台あたり売上(0.237 億ドル/万台)× 価格指数(2025 年 = 1)売上営業利益
今 2025/12 60.0 22.5% 14 0
10 年後 中立 54.0 25.3% 14 1

取り方:台数 × シェア × 単価。中国の新設の据え付けを 60 万台と推定(2021〜2023 年の 80 万台超から縮んだとみる。中国の公的統計の裏取りはしていない)、オーチスのシェアを台数で 9.5%(5.7 万台)、1 台あたり売上 約 2.4 万ドル(地場メーカーより高く、エスカレーター・大型機を含む)とみて 13.5 億ドル(新設全体の約 27%、開示は無く推定)。営業利益率は約 2%(新設全体の 4.8% と中国以外の推定 5.9% から逆算)。2026 年 4〜6 月期は売上が 10 台後半の減少で「わずかに持ち直した」と会社は言う。シンドラーは上期に新設受注 −10% 超、KONE も「中国だけが新設のマイナス」。

リスクと懸念

KONE と TKE の統合による価格競争

KONE が TKE を企業価値 約 344 億ドルで買収する(2026 年 4 月合意。統合後は保守台数 約 320 万台、売上 約 205 億ユーロ、費用の相乗効果 年 約 7 億ユーロ)。オーチスの約 250 万台より大きい保守会社が生まれ、入札・更新で価格を下げる余裕を持つ。この分析は、やや悲観で単価の伸びを 10 年で 1.22 倍、悲観で台数の伸びを年 0.4% と置いた。承認は 2027 年第 2 四半期以降で、売却を条件にされる可能性もある。

中国の新設のさらなる縮小

中国の新設は 2025 年に売上 −20% 超、2026 年 4〜6 月期も 10 台後半の減少で、新築着工は 2026 年上期に 23% 超減った。利益は小さい(新設の約 1 割、全体の 1 割以下)が、新設は保守契約の入口で、中国の稼働台数の伸びが鈍る。悲観の筋書きは 10 年で現在の半分(30 万台)を置いた。中立は 2026 年に 15% 減り、2027 年に -3% で下げ止まる前提。

サービスの利益率の下振れ

サービスのセグメント利益率は 2025 年の 25.1% から 2026 年 4〜6 月期に 23.2% へ下がり、調整後営業利益の見通しを下方修正した(約 24 億ドル)。労務費・資材費の上昇と近代化の工事の立ち上げが理由で、会社は第 4 四半期に約 25% へ戻す目標。戻らなければ保守 28% の前提が崩れる。中立は保守 27.5%・近代化 15.5%(戻りきらない)と置いた。

保守の維持率と値上げの前提

保守は維持率 約 94%(第三者の要約)と年 4% 前後の値上げに支えられるが、入札・更新で他社が値下げに動けば崩れる。サードパーティの保守会社とビルの所有者の自社保守も増えうる。この分析は純増を年 2.5% と、会社の長期目標 4% 超より低く置いた。維持率が 1 ポイント下がると台数の純増は約 1 ポイント下がる。

負債と自己資本のマイナス

自己資本は約 −53 億ドル(2026 年 6 月末 −57 億ドル)、有利子負債 約 84 億ドル、純負債 約 76 億ドルで、時価総額の約 28%。借り換えで利払いが増える(10 年で約 1 億ドル、下調べの推定)。景気後退で FCF が減ると自社株買いを止めざるをえず、倍率の式の ROE は ROIC から直して使うため、投下資本が小さいほど高い値になる点も推定の弱さ。

新設の景気循環と受注の弱さ

新設の受注は 2026 年 4〜6 月期に -5%(アジア太平洋は -20% 超、中国は -10 台後半)で、売上は 2026 年に低 1 桁の減少から横ばいの見通し。受注残は中国を除くと +9% だが、中国を含めると +4%。新設の売上が減ると転換の入口が細り、後の保守台数に効く。悲観は中国以外の新設も -17% を置いた。

一時費用・再編と GAAP の利益の読み

2025 年の GAAP の純利益 13.8 億ドルには、分離関連 0.7 億ドル・変革費 0.7 億ドル・再編 1.3 億ドルなどの一時費用が入る。この分析は再編の平常分(年 約 0.9 億ドル)を残して一時費用を除いた約 14.9 億ドルを平常とした。会社の調整後(約 16 億ドル)は再編を全部除くので使わない。再編が長引けば GAAP の純利益は 0.5〜1 億ドル下がる。

今後の分かれ目

KONE と TKE の統合が米国・EU で売却なしに承認される
統合会社の費用の相乗効果(年 約 7 億ユーロ)が価格に回り、保守の入札と更新で値上げが通りにくくなる。中立の保守単価 1.30 倍・台数年 2.5% が、やや悲観の 1.22 倍・年 1.8% に寄り、10 年のやや悲観と悲観の確率を 1 割上げる。
2026 年第 4 四半期にサービスの利益率が 25% へ戻る
2026 年 4〜6 月期の 23.2% は一時の費用だったことになり、中立の保守 27.5% が 28.5% 寄りへ。営業利益が約 1 億ドル増え、10 年の楽観側の確率を 1 割上げる。
中国の新設の売上が 2027 年に増加へ転じる(受注が先に +10% 超)
中立の「2027 年に 3% 減って横ばい」が楽観の「底打ち」に寄る。中国の市場 49.5 万台が 55 万台へ、利益が約 0.3 億ドル増える。保守の稼働台数の伸びも戻る。
2027 年までに中国の新築着工がさらに 2 割減る(不動産の過剰在庫の整理が続く)
中国の新設の市場 49.5 万台が 42 万台以下へ、売上 10.9 億ドルが 8.5 億ドルへ。利益はほぼゼロで全体への影響は 1 割以下だが、新設からの保守の入口が細り、10 年の保守の台数の伸び(年 2.5%)が年 1.8% に下がる。
近代化の受注残(前年比 +24%)が 2027 年に減り始める
近代化の市場 162 億ドルの前提が崩れ、やや悲観の 154 億ドルに寄る。近代化の売上は 28 億ドルから 25 億ドルへ、利益は約 1 億ドル減る。
自社株買いを FCF を超えて続け、純負債が 100 億ドルを超える
利払いが増え(約 5.75% で借り換え)、純利益が約 0.5 億ドル下がる。倍率の式の k は debt の点が上がって 8.5% から 8.75% へ上がり、倍率は 1 倍ほど下がる。

見ておくもの

  • サービスのセグメント利益率(2026 年 4〜6 月期 23.2% → 第 4 四半期の約 25% 目標)と近代化の受注・受注残(前年比 +24%)
  • 保守の稼働台数(約 250 万台)の純増率(目標 4% 超)と維持率、保守・修理の有機成長(4〜6 月期 +6%)
  • 中国の新設の売上・受注(2026 年 4〜6 月期 売上 −10 台後半、受注 −10 台後半)と中国の新築着工(国家統計局)
  • KONE と TKE の統合の承認(米国司法省の詳細審査、EU は 2027 年第 2 四半期目標)と売却の条件、統合会社の保守の入札価格
  • 調整後営業利益(2026 年 約 24 億ドル)と GAAP の営業利益の差(再編・変革費の終わり)、純負債(約 76 億ドル)と自社株買いの額
  • シンドラー・KONE・TKE の新設・近代化の受注と価格(欧州・米州)

倍率と資本コストの決め方

先に、保守は台数 × 1 台あたりの単価、新設と近代化は市場 × シェア × 価格で 10 年の売上を置き、営業利益率と GAAP の純利益を積んでから、倍率を式 (1 − g/RONIC)/(k − g)(RONIC = k + 残る割合 ×(ROE − k))で出した。g は市場の実質成長 0〜1.3%・シェア −0.3〜+0.2%・価格(保守の値上げから新規台数の単価の薄まりを引いた値)2.7〜3.3% で 2.4〜4.8% から、上限 4% までで k − g ≥ 3.5% を守った。成長を ROE から出していない。自己資本がマイナスなので ROE は ROIC から直した。今の株価・今の PER(GAAP で約 20 倍、調整後で約 18 倍)には寄せていない。中立は式の上限 20.9 倍の 8.5 割 = 17.7 倍で、悲観は稼ぐ力(純利益÷k)の 9 割に置いた。同じ領域のキャリア・トレイン・JCI と、価格を物価並みに置く点と、悲観の確率を厚くする点を揃えた。

資本コスト 8.5% = 無リスク金利 5% + β 0.93 × 5%。k = 基本 8.0% + quality 0.5% = 8.5%。利益の大半を稼ぐ保守は契約の継続収入で景気に左右されにくく循環は 0、KONE と TKE の統合で価格競争が強まる懸念があり値決めに +0.25%、自己資本は自社株買いと分離時の配当でマイナスで自社株買いに借金を足す方針なので借金に +0.25%、寿命は 0。中国の新設・サービスの利益率の下振れなどの個別のリスクは k に足さず、筋書きの数量・利益率と確率(悲観を厚く)で表した。上乗せは 0。

同じ業種(資本財・サービス)の AI 分析

割安 ペンテアPNR プール機器の在庫調整と水事業の安定収益。買い足しと住宅の景気が振れる。利益ベースの正当化 PER の 8 割(中立 10 年 14.2 倍)で置くと、本質価値は今の時価総額を 4 割強上回り、割安 本質価値との差 +38.6% · 10 年 割安(年 +10.3%) やや割安 ロッキード・マーチンLMT 受注残 2,300 億ドルと防空ミサイルの増産で利益が戻る防衛の王道銘柄。F-35 一本足の傷はあるが、利益ベースの倍率(10 年中立 20.3 倍)で測っても本質価値は今の時価総額を 3 割ほど上回る(割安) 本質価値との差 +23.1% · 10 年 やや割安(年 +8.8%) やや割安 コパートCPRT 堀の厚い事故車オークションの寡占で、余った現金 40 億ドルを戻り方 0.5 で足し、台数の弱さを織り込んでも、利益ベースの本質価値は今の値段を 3 割弱上回る 本質価値との差 +22.4% · 10 年 やや割安(年 +8.5%) やや割安 テクストロンTXT 時価総額 131 億ドルは GAAP の純利益の 14 倍。ジェット・MV-75・工業を抱える複合企業は、利益ベースの倍率(10 年中立 12.6 倍)で測ると本質価値が今の約 1.2 倍に出てやや割安 本質価値との差 +18.0% · 10 年 やや割安(年 +8.7%) やや割安 レノックス・インターナショナルLII 住宅は在庫調整の谷、商業用は 2 桁で伸びる空調。利益ベースの正当化 PER の 8 割(中立 10 年 15.1 倍)で置くと、総合は今の時価総額に対し +21% でやや割安 本質価値との差 +14.2% · 10 年 やや割安(年 +8.7%) やや割安 ウーバー・テクノロジーズUBER 実力の利益は見かけの半分。未成立の買収を外した単体で、自動運転で取り分が削られる負けを厚く見ると、利益ベースの倍率では今の値段をやや上回る(やや割安) 本質価値との差 +10.6% · 10 年 やや割安(年 +8.8%) やや割安 ノースロップ・グラマンNOC B-21 と Sentinel で米国の核抑止の 2 本柱を持つ防衛の主契約者。受注残は史上最高だが利益率は薄く、利益ベースの倍率では本質価値は今の時価総額をやや上回る(やや割安) 本質価値との差 +10.6% · 10 年 やや割安(年 +7.6%) 適正 ハネウェル エアロスペースHONA 民間機の装備品とアフターマーケット・防衛の 3 本柱で稼ぐが、分離で純負債 約 148 億ドルと自己資本のマイナスを背負い、2026 年の見通しを下げた直後の新会社 本質価値との差 +7.9% · 10 年 適正(年 +8.0%) 適正 ユナイテッド・エアラインズ・ホールディングスUAL 山の年でなくならした利益で測ると、国際線とプレミアムで稼ぐ航空会社の本質価値は今の値段を 1 割強上回る。ただし燃料・賃金・景気の悲観を厚く置いたただし燃料・賃金・景気の悲観を厚く置いた 本質価値との差 +7.7% · 10 年 適正(年 +9.0%) 適正 ユナイテッド・パーセル・サービスUPS アマゾンの荷物の削減を終え利益が戻り始めた宅配の最大手。利益ベースの倍率で測ると純利益 15 倍の今の値段はやや安いが、アマゾン自前網との競争を重く見て確率を悲観側に置いた 本質価値との差 +6.4% · 10 年 適正(年 +7.5%) 適正 キャリア・グローバルCARR 売却後の空調はデータセンターと更新需要で伸びる優良株。利益ベースの正当化 PER の 8 割(中立 10 年 14.8 倍)で置くと、総合は今の時価総額に対し +9% で適正 本質価値との差 +5.1% · 10 年 適正(年 +7.4%) 適正 ローリンズROL 家庭と店舗に張りつく定期契約の害虫駆除は景気に強く、買収の支出を利益から引き、利益ベースの倍率(中立 23 倍)で測ると、本質価値は今の値段を 1 割弱上回る水準で適正 本質価値との差 +3.7% · 10 年 適正(年 +6.4%) 適正 ゼネラル・ダイナミクスGD ガルフストリームと潜水艦で稼ぐ防衛・ビジネスジェットの複合企業。受注残 1,365 億ドルで利益の見通しは堅く、利益ベースの倍率(資本コスト 7.75%、中立は上限の 9 割弱)で測ると今の値段は適正の範囲 本質価値との差 0.0% · 10 年 適正(年 +6.6%) 適正 ビルダーズ・ファースト・ソースBLDR 米国最大級の住宅建材の流通・加工。着工の谷と重い借金。利益ベースの正当化 PER の 9 割(中立 10 年 9.6 倍)で置くと、総合は今の時価総額に対し +3% で適正 本質価値との差 −1.9% · 10 年 適正(年 +8.6%) 適正 マスコ・コーポレーションMAS 改修需要に乗るブランド製品。ホームデポ頼みと住宅循環が重い。利益ベースの正当化 PER の 8 割(中立 10 年 16.1 倍)で置くと、総合は今の時価総額に対し -6% で適正 本質価値との差 −8.5% · 10 年 適正(年 +6.1%) 適正 ユニオン・パシフィックUNP 線路という最高級の堀を持ち、未成立の NSC 合併を除いた単独の姿で測ると、純利益の 24 倍の今の値段はほぼ適正 本質価値との差 −8.7% · 10 年 適正(年 +5.2%) 適正 ヴェラルトVLTO 定期収入が約 6 割の水質・製品識別の会社。利益ベースの正当化 PER(中立 19 倍)で測ると、今の値段(PER 26.9 倍)はやや高いが適正の範囲 本質価値との差 −9.0% · 10 年 適正(年 +5.6%) 適正 L3ハリス・テクノロジーズLHX 宇宙・通信・ミサイル推進の 3 本柱で受注残 420 億ドル。固体ロケットモーターの増産が利益を押し上げるが、利益ベースの倍率(10 年中立 15.4 倍)で測ると本質価値は今の時価総額を 1 割ほど下回る(やや割高) 本質価値との差 −9.8% · 10 年 適正(年 +5.3%) やや割高 GEエアロスペースGE 民間エンジン整備という最良の事業を持つが、PER 39 倍は 10 年後の利益ベースの PER(中立 21 倍)の 1.8 倍で、計算上はやや割高 本質価値との差 −11.3% · 10 年 やや割高(年 +5.4%) やや割高 スリーエムMMM PFAS の訴訟支払いを抱えつつ利益率は上向き。利益ベースの上限で測ると本質価値は今の値段に近く、適正 本質価値との差 −12.7% · 10 年 やや割高(年 +5.3%) やや割高 W・W・グレインジャーGWW 北米の産業用品流通で堀の深い優良企業。利益ベースの正当化 PER の 85 割(中立 10 年 20.5 倍)で置くと、総合は今の時価総額に対し -12% でやや割高 本質価値との差 −13.4% · 10 年 やや割高(年 +5.0%) やや割高 デルタ航空DAL 山の年でなくならした利益で測ると、燃料高でも優良な航空会社の価値は今の値段とほぼ釣り合う。利益ベースの PER は 10 倍台で、循環と燃料の悲観を厚く置いた 本質価値との差 −14.1% · 10 年 やや割高(年 +6.2%) やや割高 スナップオンSNA 整備士へのバン販売の堀と厚い現金で利益率 22% を保つ。利益ベースの正当化 PER の 8 割(中立 10 年 14.2 倍)で置くと、本質価値は今の時価総額を 1 割半ばほど下回り、やや割高 本質価値との差 −14.2% · 10 年 やや割高(年 +4.8%) やや割高 インガソール・ランドIR 圧縮機・真空・ポンプで世界の上位を争う質の高い産業機械。買収で伸びる分は買収の現金を引いて評価すると、利益ベースの上限で見ると今の値段は高く、やや割高 本質価値との差 −14.2% · 10 年 やや割高(年 +5.1%) やや割高 A.O.スミスAOS 北米最大の給湯器メーカー。中国の不振とヒートポンプ移行が重い。利益ベースの正当化 PER の 8 割(中立 10 年 12.7 倍)で置くと、総合は今の時価総額に対し -11% でやや割高 本質価値との差 −15.8% · 10 年 やや割高(年 +5.2%) やや割高 ハンティントン・インガルス・インダストリーズHII 米国で唯一の原子力空母の造船所で、潜水艦も手がける。受注残 573 億ドルで売上は読めるが利益率は 5% 台と薄く、利益ベースの PER(中立 12.7 倍)で測ると今の値段はやや割高 本質価値との差 −15.9% · 10 年 やや割高(年 +5.2%) やや割高 パッカーPCAR 北米クラス 8 の循環と DAF の欧州で稼ぐ堅実な首位級。事業は優良だが、利益ベースの上限の内側(中立は 7.6 割)で測ると、今の値段は 2 割弱高く、やや割高 本質価値との差 −16.5% · 10 年 やや割高(年 +5.2%) やや割高 ジェイコブズ・ソリューションJ 政府サービスを分離した設計・工事管理会社。利益ベースの正当化 PER の 7 割(中立 10 年 11.9 倍)で置くと、総合は今の時価総額に対し -12% でやや割高 本質価値との差 −17.1% · 10 年 やや割高(年 +5.2%) やや割高 トランスダイム・グループTDG 独占に近い航空機部品の補修収入で稼ぐ高収益の複利機械。ただし純負債は EBITDA の約 5.8 倍で、利益ベースの倍率(10 年中立 15.3 倍)で測ると本質価値は今の時価総額を 2 割弱下回る(やや割高) 本質価値との差 −17.6% · 10 年 やや割高(年 +4.7%) やや割高 ハベルHUBB 電力会社の送配電部材とデータセンター配線で稼ぐ高収益企業。利益ベースの正当化 PER の 8.5 割(中立 10 年 16.8 倍)で置くと、総合は今の時価総額に対し -18% でやや割高 本質価値との差 −17.8% · 10 年 やや割高(年 +4.7%) やや割高 ITWイリノイ・ツール・ワークスITW 利益率は高いが売上の伸びの実績が弱い。利益ベースの上限で測ると本質価値は今の値段を 1 割半ばほど下回り、やや割高 本質価値との差 −18.8% · 10 年 やや割高(年 +4.3%) やや割高 フォーティブFTV 分離後は計測・施設ソフト・滅菌の堅い会社。GAAP の PER 30 倍は高く、利益ベースの本質価値は今の値段を 1 割ほど下回り、総合はやや割高 本質価値との差 −19.2% · 10 年 やや割高(年 +4.2%) やや割高 レイドス・ホールディングスLDOS 政府案件の受注残は厚いが、人月で売る IT 受託は AI エージェントの標的で、売上が縮む前提で見るとやや割高(-14%) 本質価値との差 −20.1% · 10 年 やや割高(年 +4.1%) やや割高 アメテックAME ニッチな計測・精密部品を買い足して束ねる質の高い会社。利益ベースの正当化 PER の 8.5 割(中立 10 年 17.5 倍)で置くと、総合は今の時価総額に対し -24% でやや割高 本質価値との差 −20.6% · 10 年 やや割高(年 +4.0%) やや割高 スタンレー・ブラック&デッカーSWK 工具の回復は費用削減の実現と関税の転嫁で決まる。利益ベースの正当化 PER の 8 割(中立 10 年 9.8 倍)で置くと、総合は今の時価総額に対し -15% でやや割高 本質価値との差 −20.9% · 10 年 やや割高(年 +4.9%) やや割高 カミンズCMI 発電は受注が 2028 年下期まで埋まり利益は拡大中だが、北米トラックの循環が深く、利益ベースの本質価値は今の時価総額を 2 割強下回るやや割高 本質価値との差 −22.3% · 10 年 やや割高(年 +4.7%) やや割高 ウェイスト・マネジメントWM 堀は厚く価格の力も強い。資本コスト 7.5% で利益ベースの正当化 PER(中立 21 倍)を測ると、PER 34 倍の今の値段はやや割高の範囲 本質価値との差 −22.7% · 10 年 やや割高(年 +3.5%) やや割高 アレジオンALLE 商業施設の錠・出口装置で米国の上位を守る堅い事業。利益ベースの正当化 PER の 8 割(中立 10 年 13.5 倍)で置くと、総合は今の時価総額に対し -13% でやや割高 本質価値との差 −23.3% · 10 年 やや割高(年 +4.3%) やや割高 ザイレムXYL 水の設備・計測・サービスで景気に強いが、のれん込みの資本効率は低い。利益ベースの正当化 PER の 8 割(中立 10 年 12.4 倍)で置くと、総合は今の時価総額に対し -20% でやや割高 本質価値との差 −23.5% · 10 年 やや割高(年 +3.9%) やや割高 ドーバーDOV 5 部門の買収型機械メーカー。液冷・バイオ医薬で伸びるが、GAAP の PER 25 倍は利益ベースの 10 年の中立の倍率(約 13 倍)の約 2 倍で、本質価値は今の値段を 3 割弱下回るやや割高 本質価値との差 −26.7% · 10 年 やや割高(年 +3.7%) やや割高 フェデックス・フレイトFDXF 分離で借金を負った LTL 首位級の事業は堀も回復余地もあるが、薄い利益率の回復をすでに値段が先に見込んでおり、利益ベースの倍率(10 年中立 12.0 倍)で測るとやや割高 本質価値との差 −27.4% · 10 年 やや割高(年 +4.1%) やや割高 RTXコーポレーションRTX 民間機と防衛の両輪で受注残 2,890 億ドルを積む優良企業。GAAP の PER 39 倍に対し、利益ベースの倍率(10 年後の中立 14.7 倍)で測ると本質価値は今の時価総額を 3 割弱下回る(やや割高) 本質価値との差 −28.1% · 10 年 やや割高(年 +3.4%) やや割高 ノーフォーク・サザンNSC 東部の線路は代えのきかない優良な資産だが、今の値段にはユニオン・パシフィックとの合併の上乗せが入っており、NSC 単体の利益ベースの価値は 2 割台半ば下で、やや割高 本質価値との差 −28.4% · 10 年 やや割高(年 +2.8%) やや割高 CSXCSX 線路の堀と利益率の回復は本物だが、回復後の利益に今の値段が先に届いており、利益ベースの倍率(moat 強・10 年中立 19.5 倍)で測ると、やや割高 本質価値との差 −28.7% · 10 年 やや割高(年 +2.8%) やや割高 エマソン・エレクトリックEMR プロセス産業の制御・計測の堀は深いが、事業の入れ替えの途中。利益ベースの正当化 PER の 8 割(中立 10 年 14.6 倍)で置くと、総合は今の時価総額に対し -30% でやや割高 本質価値との差 −29.1% · 10 年 やや割高(年 +3.1%) やや割高 ハネウェル・インターナショナルHON エアロスペース分離後のビル・プロセス・産業オートメーション専業。利益ベースの正当化 PER の 8 割(中立 10 年 13.4 倍)で置くと、総合は今の時価総額に対し -26% でやや割高 本質価値との差 −29.2% · 10 年 やや割高(年 +3.2%) 割高 ジェネラック・ホールディングスGNRC 停電頼みの住宅用発電機から、データセンター向けの大型発電機へ変わる途中。利益ベースの正当化 PER の 7.2 割(中立 10 年 10.2 倍)で置くと、総合は今の時価総額に対し -32% で割高 本質価値との差 −30.4% · 10 年 割高(年 +3.8%) 割高 フェデックスFDX 分離後のフェデックスは、売上 825 億ドルで営業利益率 5〜6% の薄利の宅配会社。分離前の台帳の PER 15.8 倍は見かけで、継続事業では 20 倍超。費用削減は本物だが、利益ベースの倍率(10 年中立 11.1 倍)で測ると割高 本質価値との差 −32.6% · 10 年 割高(年 +2.9%) 割高 トレイン・テクノロジーズTT 受注残 121 億ドルの AI 冷却ブームで利益は拡大中だが、PER 35 倍は 10 年後の利益ベースの PER(中立 16.4 倍)の 2 倍で、総合は今の時価総額に対し -33% で割高 本質価値との差 −34.5% · 10 年 割高(年 +2.5%) 割高 シンタスCTAS 堀は厚く伸びも安定だが、利益ベースの正当化 PER(成熟後の中立 22 倍)で測ると、PER 40 倍台の今の値段は割高 本質価値との差 −35.2% · 10 年 割高(年 +2.0%) 割高 サウスウエスト・エアラインLUV 手荷物有料化・指定席・プレミアム席の上積みが計画の 6〜7 割で定着する前提でも、利益ベースで測ると価値は今の値段を下回る。会社計画の実現度で大きく分かれる。会社計画の実現度で大きく分かれる 本質価値との差 −35.6% · 10 年 割高(年 +3.3%) 割高 リパブリック・サービシズRSG 廃棄物の寡占と価格の力は強いが、利益ベースの正当化 PER(中立 19 倍)で測ると今の値段は割高。数量の弱さと環境ソリューションの不振が懸念 本質価値との差 −36.5% · 10 年 割高(年 +1.7%) 割高 アイデックスIEX 受注は過去最高でも、GAAP の PER 37 倍は利益ベースの 10 年の中立(約 14 倍)の 2 倍半ほどで、本質価値は今の値段の 6 割強で割高 本質価値との差 −36.9% · 10 年 割高(年 +1.9%) 割高 パーカー・ハネフィンPH 航空が 3 割超・産業が 7 割の高収益な動き・流れの制御部品大手。堀は厚いが PER 34 倍は利益ベースの上限(18 倍)の 2 倍近く、割高 本質価値との差 −37.1% · 10 年 割高(年 +2.1%) 割高 ノードソンNDSN 接着剤・医療部品・電子検査のニッチ首位で稼ぐ高収益企業だが、AI 向けの急回復を織り込んだ PER 38 倍は利益ベースの上限(約 19 倍)の 2 倍で、割高 本質価値との差 −37.4% · 10 年 割高(年 +1.8%) 割高 ジョンソンコントロールズJCI データセンター冷却が伸びるビル設備の優良会社。利益ベースの正当化 PER の 8 割(中立 10 年 13.4 倍)で置くと、総合は今の時価総額に対し -41% で割高 本質価値との差 −41.1% · 10 年 割高(年 +1.7%) 割高 エムコア・グループEME 設備工事の大手。受注残 171 億ドルは山の利益。利益ベースの正当化 PER の 8 割(中立 10 年 10.9 倍)で置くと、総合は今の時価総額に対し -43% で割高 本質価値との差 −41.4% · 10 年 割高(年 +1.9%) 割高 キャタピラーCAT 受注残 720 億ドルの AI 電源ブームで利益は急拡大中だが、PER 39 倍は利益ベースの 10 年の中立の倍率(約 14 倍)の約 3 倍で割高 本質価値との差 −42.6% · 10 年 割高(年 +1.2%) 割高 GEベルノバGEV ガスタービン受注残と電化で利益が伸びるが、山の利益に高い倍率を掛けない。利益ベースの正当化 PER の 7 割(中立 10 年 14.8 倍)で置くと、総合は今の時価総額に対し -49% で割高 本質価値との差 −42.7% · 10 年 割高(年 +1.0%) 割高 オールド・ドミニオン・フレイト・ラインODFL 拠点網の密度と運賃の規律という堀は本物だが、谷の利益の上にすでに回復後の値段が乗っており、式で測ると割高 本質価値との差 −43.3% · 10 年 割高(年 +0.8%) 割高 イートンETN 北米の配電設備は寡占と受注で質が高いが、投資の山と債務を抱える。利益ベースの正当化 PER の 8 割(中立 10 年 13.5 倍)で置くと、総合は今の時価総額に対し -48% で割高 本質価値との差 −45.1% · 10 年 割高(年 +0.8%) 割高 ファスナルFAST 大口契約とオンサイトでシェアを取る産業用品流通。利益ベースの正当化 PER の 85 割(中立 10 年 18.2 倍)で置くと、総合は今の時価総額に対し -45% で割高 本質価値との差 −46.3% · 10 年 割高(年 +0.2%) 割高 ユナイテッド・レンタルズURI 建機レンタル最大手で専門機材が 2 桁成長するが、借金で膨らむ ROE と建設の循環を利益ベースの PER(中立 12.0 倍)と悲観の確率で見ると、総合は今の時価総額に対し -41% で割高 本質価値との差 −46.4% · 10 年 割高(年 +1.1%) 割高 ロックウェル オートメーションROK 北米の制御装置 Logix とクラウドの Plex という堀はあるが、景気の振れが大きい。利益ベースの正当化 PER の 7.5 割(中立 10 年 13.3 倍)で置くと、総合は今の時価総額に対し -47% で割高 本質価値との差 −47.1% · 10 年 割高(年 +0.5%) 割高 シー・エッチ・ロビンソン・ワールドワイドCHRW 北米最大のトラック仲介で、AI による人員減が利益に残るかが核心。資本コスト 9.25% の利益ベースの倍率(moat 弱・10 年中立 12.5 倍)で測ると割高で、安全域はない 本質価値との差 −47.2% · 10 年 割高(年 +0.6%) 割高 ボーイングBA 受注残 7,150 億ドルの民間機の複占の一角だが、営業赤字・純負債 260 億ドル・固定価格契約の損失を抱え、時価総額 1,500 億ドルは利益ベースの倍率では回復が完成しても届かず割高 本質価値との差 −47.8% · 10 年 割高(年 +1.7%) 割高 ハウメット・エアロスペースHWM ガスタービンと航空エンジンの翼・部品で世界首位級の寡占。利益は急伸し堀も本物だが、時価総額約 880 億ドルは 2026 年の純利益の約 42 倍で、10 年後の利益ベースの PER(中立 15.4 倍)の 2.7 倍。大きく割高大きく割高 本質価値との差 −48.1% · 10 年 割高(年 +0.4%) 割高 エクスペディターズ・インターナショナル・オブ・ワシントンEXPD 資産を持たないフォワーダーの資本効率は優良だが、2026 年の運賃高騰の利益を先に払っている。ならした利益と利益ベースの倍率(moat 弱・10 年中立 13 倍)で測ると割高 本質価値との差 −48.8% · 10 年 割高(年 +0.2%) 割高 JBハント・トランスポート・サービシズJBHT インターモーダルの回復と値上げ余地は本物だが、ならした利益に今の値段が先に届いており、貨物の山と鉄道再編の両方に弱く、利益ベースの倍率(10 年中立 12.5 倍)で測ると割高 本質価値との差 −50.4% · 10 年 割高(年 −0.1%) 割高 ブロードリッジ・ファイナンシャル・ソリューションズBR 議決権の配布という本物の堀は認めるが、取引後処理は AI の標的で、利益の倍率を下げて見ると割高(-50%) 本質価値との差 −52.9% · 10 年 割高(年 −1.3%) 割高 ワブテックWAB 受注残 309 億ドルと機関車の更新で伸びる、のれん込みの重い資本。利益ベースの正当化 PER の 8 割(中立 10 年 12.4 倍)で置くと、総合は今の時価総額に対し -55% で割高 本質価値との差 −53.4% · 10 年 割高(年 −0.9%) 割高 アクソン・エンタープライズAXON 時価総額 317 億ドルは GAAP の純利益(株式報酬を費用にした値)の 260 倍超。警察の束ね売りで 10 年伸びても、利益ベースの倍率では中立の 10 年後が今の値段に届かず割高 本質価値との差 −56.1% · 10 年 割高(年 −0.5%) 割高 ディア・アンド・カンパニーDE 2026 年が農機サイクルの底(純利益 約 49 億ドル)で、PER 35 倍は利益ベースの 10 年の中立の倍率(約 12 倍)の 3 倍近くで、計算上は割高 本質価値との差 −56.4% · 10 年 割高(年 −1.4%) 割高 オートマチック・データ・プロセッシング(ADP)ADP 給与処理の堀は本物だが、1 人あたり課金は AI エージェントに揺さぶられ、利益の倍率を下げて見ると割高(-54%) 本質価値との差 −56.6% · 10 年 割高(年 −2.1%) 割高 ペイチェックスPAYX 小企業向けの給与は 1 人あたり課金の席型で、AI エージェントと新興勢力が削る前提で見ると割高(-54%) 本質価値との差 −56.9% · 10 年 割高(年 −2.0%) 割高 バーティブ・ホールディングスVRT 電力と冷却を握る優良企業だが、AI 投資一本足の需要。利益ベースの正当化 PER の 7 割(中立 10 年 9.8 倍)で置くと、総合は今の時価総額に対し -60% で割高 本質価値との差 −57.6% · 10 年 割高(年 −0.8%) 割高 ベリスク・アナリティックスVRSK 損保の標準データという本物の堀は認めるが、請求分析は AI 見積りで単価が下がり、利益の倍率を抑えると割高(-58%) 本質価値との差 −60.5% · 10 年 割高(年 −3.3%) 割高 コンフォート・システムズUSAFIX データセンター向けの機械・電気工事は利益率 17% の山にいる。利益ベースの正当化 PER の 8 割(中立 10 年 10.5 倍)で置くと、総合は今の時価総額に対し -62% で割高 本質価値との差 −61.3% · 10 年 割高(年 −2.2%) 割高 クアンタ・サービシーズPWR 受注残 534 億ドルで今年の利益は急増するが、現在の PER 約 54 倍は 10 年後の利益ベースの PER(中立 12.0 倍)の 4 倍を超え、総合は今の時価総額に対し -66% で割高 本質価値との差 −61.5% · 10 年 割高(年 −1.9%) 割高 エクイファックスEFX 独自データと寡占の堀は認めるが、本人同意の直接取得という代替が数量を削り、利益の倍率を抑えると割高(-62%) 本質価値との差 −67.6% · 10 年 割高(年 −4.2%)

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分析日 2026-10-16