結論
フェデックス(FedEx)は、米国内の宅配・速達、国際の速達、物流の子会社を持つ世界有数の宅配会社である。2026 年 6 月 1 日にトラック小口混載のフェデックス・フレイト(FDXF)を分離し、いま売られている FDX は分離後の会社だけである。
台帳(kabufu)の最新の決算(2026 年 5 月期、売上 947 億ドル・営業利益 55 億ドル・純利益 44 億ドル・ROE 14%)はフレイトを含む分離前の数字で、今の時価総額 702 億ドルは分離後の値段である。このため台帳の PER 15.8 倍は使えない。分離後の継続事業は、2025 年(暦年)で売上 825 億ドル、営業利益 46 億ドル(5.5%)、純利益 35 億ドル(年金の時価評価益 3 億ドルを除くと 32 億ドル)で、純利益 32 億ドルに対し PER は 22 倍、2026 年の会社見通しの純利益 約 40 億ドルに対しても 17〜18 倍になる。
米国内の利益率は 8% 台まで戻り、ネットワーク 2.0 と全社の統合で 2027 年末までに年 20 億ドルの費用削減を見込む。一方で国際は営業利益率 2.3% と、競合の UPS(15.8%)の 7 分の 1 にとどまり、アマゾンが 2026 年 5 月に自前網を外部へ開放した。パイロットの新契約(約 2 億ドルの逆風)と、分離後に残る共通費(3.5 億ドル)も 2027 年末まで利益を押さえる。
バリュー投資の観点では、事業は 10 年後も存在するが、堀は UPS より薄く、利益率が低いため、費用削減の成否がそのまま価値になる。数量 × 価格で積み、資本コスト 9% の利益ベースの倍率(上限の 8 割)を置くと、中立の 10 年後の時価総額は今の 1.1 倍で、確率を悲観側に厚く置いた総合は、今より割高(−30%)と出る。
バリュー投資の観点から
バリュー投資の観点では、10 年後もこの事業は存在し、荷物は電子商取引で増える。ただし今より強いとは言い切れない。UPS の米国内(営業利益率 7.7%)と並ぶ米国内に対し、国際の 2.3% は網の質の差であり、価格決定力ではなく規模の維持で戦っている。堀は線路のような独占でなく、競合が自前網(アマゾン)を作れる市場の堀で、広がらず、少しずつ狭まる可能性の方が高い。
オーナー利益は、純利益 32 億ドル(年金益を除く GAAP)から、成長に要る投資を引いたもので、設備投資が減価償却と同額なので純利益に近い。ただし設備投資は売上の 4% と過去最低の水準で、航空機の更新は遅れて出る。稼ぐ力は、分離後の純利益 32 億ドルから出発し、費用削減で 2028 年に 46 億ドルまで増える筋書きが中立である。
資本配分は借金の返済と自社株買いに向かい、割高で買っていないかが焦点になる(PER 20 倍超で買うのは安くない)。安全域は、今の値段(継続事業の純利益の 22 倍)にはない。楽観でも 10 年後の純利益は 112 億ドルに届く程度で、悲観は 24 億ドルまで落ちる。予測の幅が広い事業なので確信度は下げ、確率を悲観側に寄せた。優れた事業というより、並みの事業が十分に安くなった時に買う種類である。
何で稼ぐ会社か
売上は、米国内エクスプレス(2025 年 544 億ドル・営業利益率 8.1%)、国際エクスプレス(253 億ドル・2.3%)、物流・その他(フェデックス・ロジスティクス、データ、事務サービスと内部取引の消去、27 億ドル)に分かれる。2024 年に速達(エクスプレス)と地上(グラウンド)の会社を 1 つに統合し、集荷・仕分け・配達の網を共有する作業を続けている。
米国内は、日量 1,437 万個(2025 年)を運ぶ。優先便(翌日・2 日着)、遅い速達、地上便(企業向けと家庭向け・エコノミー)があり、家庭向け・エコノミーが日量の半分を占める。1 個あたり収入は優先便が地上便の 2 倍強で、利益は速さと重さに高い料金を取れる荷物で決まる。国際は、輸出の速達(日量 112 万個)と、欧州などの域内配達(日量 189 万個。2016 年に買収したティー・エヌ・ティー・エクスプレス(TNT Express)の網)からなり、後者は薄利で、日量を減らして利益率を上げる方針である。航空機を持つことが競合との差で、貨物機の更新(MD-11 の退役)が設備投資の山になる。
稼ぎ方は、巨大な網の固定費を荷物の数で割る規模の経済と、重量・距離・速さで決まる価格、燃料サーチャージで燃料費を転嫁する仕組みである(燃料の高騰は売上を約 5pt 増やすが利益には中立)。ヘルスケア輸送(売上 約 100 億ドル)と、データセンター・AI 関連の荷物が伸びる。
課題は 3 つある。第 1 に国際の利益率で、UPS の国際(15.8%)やドイツポストの DHL に大きく劣る。第 2 に網の統合の進み具合で、削減は 2026 年 5 月期に 10 億ドルを超えたが、2027 年末までに年 20 億ドルという計画はまだ半分である。第 3 に労務で、パイロットの新契約が 2026 年に約 2 億ドルの費用増になる。なお、分離でフレイトに移った共通費は約 2.5 億ドルで、残る約 3.5 億ドルは 2027 年末までに解消する計画である。
優良さと弱いところ
堀は網の規模と空の足である。世界 220 以上の国と地域に届く航空網と、米国内の地上網を併せ持つのは、UPS・フェデックス・アマゾン・米国郵便公社(USPS)だけで、新規の参入は難しい。料金は燃料・重量・速さで細かく決められ、年 4〜5% の料金改定を物価並みに通してきた。ヘルスケアや AI 関連の荷物は料金が高く、お客が替えにくい。
弱い所は 3 つある。第 1 に利益率の低さで、営業利益率は過去 12 期で 4〜7% にとどまり(最良は 2016 年の 9.0%)、鉄道(40% 前後)のような価格決定力はない。第 2 に資本の重さで、設備投資が減価償却と同じ年 36〜39 億ドルかかり、FCF が小さい。第 3 に統合の実行力で、2016 年に買収した TNT の統合は遅れ、2017 年のサイバー攻撃でも痛んだ。ROE は 14%(分離前・帳簿)と、UPS の 34% のような見かけの膨らみがなく、実力に近い。
経営は、2023 年からの費用削減(DRIVE)、2024 年の速達と地上の統合(ネットワーク 2.0)、2026 年のフレイト分離と、「分けて、そぎ落とす」方針を進めており、資本配分は借金の削減と自社株買いに向かっている。最高経営責任者はラージ・スブラマニアム。分離で稼ぐ力が見えやすくなった反面、共通費が残り、2027 年まで利益の読みにくさが残る。
業界はいまどこにいて、どこへ向かうか
宅配は、数量がゆっくり伸びる成熟市場で、2025 年の米国の個数ではアマゾン 約 67 億個、USPS 66 億個、UPS 44 億個、フェデックス 36 億個(二次資料)。UPS・フェデックス・USPS の 3 社の合計シェアは約 85% から 61% へ下がり、宅配の複占は崩れている。アマゾンは 2026 年 5 月に自前の貨物・倉庫・宅配を他社へ開放し(P&G・3M などが初期の顧客)、フェデックスの株は 1 日で 9% 下げた。経営陣は「第三者物流にすぎず、フェデックスの同じ事業は約 20 億ドル」と見るが、大口荷主の価格比較を容易にする点は否定できない。
UPS は、最大顧客アマゾンの荷物を 18 か月で半分に減らし、費用を 45 億ドル削減して利益率を戻した。フェデックスは逆に、アマゾンの荷物をほとんど持たず、家庭向けの地上便を伸ばしてきた。今は両社とも「数量より質(1 個あたり収入)」へ向かっている。フェデックスの米国内の総合の 1 個あたり収入は、2026 年 3〜5 月期に前年比 +11%(燃料込み)だった。
循環のどこにいるか:2023〜2025 年の貨物不況から、2026 年は運賃が戻りつつあり、製造業の指標(ISM)は 54 台と強い。ただし関税(IEEPA の関税は最高裁が無効としたが鉄鋼・アルミは残る)と中東の紛争による燃料高が、国際の数量を不安定にする。
構造の変化:自動化(仕分けロボット・自動運転配送)が人件費を下げる。電子商取引の伸びは年 +3〜4%(ShipMatrix)で、市場の実質の伸びは年 +2〜3% と置く。中国発の小口荷物の免税の終了で国際の数量が振れる。航空貨物は MD-11 の運航停止で供給が細る。
競争の形:宅配はアマゾンの自前網が最大の変数、国際の速達はドイツポストの DHL(利益率は 1 割を超える、推定)と UPS が強い。UPS はチームスターズ(組合)で人件費が高く、フェデックスの地上網は非組合だが、パイロットは組合で新契約が決まった。
資本政策と M&A
還元は、配当(2026 年 5 月期 13.7 億ドル)と自社株買い(同 約 8 億ドル)で、分離前の過去 5 年は純利益の約 8 割を還元してきた。分離後の 2026 年は配当を分離調整後で +5% 増やし、自社株買いは最大 10 億ドルとする。借金は分離前に約 257 億ドル(リース別)、現金は 133 億ドルで、フレイトが借り入れて親へ払った配当 41 億ドルと、顧客に返す約 8 億ドルの関税還付金を含む(見かけより薄い)。
分離で 80.1% の株を株主に配り、フェデックスは 19.9%(約 40〜45 億ドル、推定)を持つ。24 か月以内に債務交換・株主への分配・株式交換で手放す予定で、借金の返済などに使われる見込みである。この持ち分は継続事業の利益に入らない資産なので、還元の合計に足して見る(約 46 億ドル)。
M&A は、2016 年のティー・エヌ・ティー・エクスプレス買収(欧州の網)の統合に長く苦しんだ。これからは買収より、網の統合と借金の削減が主役で、買収で価値を壊す恐れは小さい。年金は時価評価(MTM)で会計され、2024・2025 年は数億ドルの益が出たが、繰り返さないので純利益から除く。TOB・再編の可能性は、時価総額 700 億ドルと大きく、ほぼない。
強気の見方と慎重な見方
強気の見方
ネットワーク 2.0 の統合と費用削減が計画どおり、あるいはそれ以上に出る。2026 年 5 月期の変革の削減は目標の 10 億ドルを超え、2027 年末に年 20 億ドルへ向かう。フェデラル・エクスプレス部門の営業利益率は 2026 年 3〜5 月期に 8.9%(調整後)へ上がり、米国内は 2028 年に UPS の水準(10% 前後)に迫る。2029 年(暦年)の目標(調整後 FCF 60 億ドル・利益の年 2 桁成長)は維持されている。
フレイトの分離で、共通費の 3.5 億ドルが 2027 年末までに消え、パイロット契約の 2 億ドルを吸収しても、2026 年の調整後営業利益 約 58 億ドルは 2028 年に 80 億ドル前後へ伸びる。国際は、薄利の域内配達の日量を減らし(2026 年に日量 −9%)、高単価の輸出の速達(売上 +15%)へ移すと、営業利益率は 2.3% から 4〜5% へ、10 年では 7% 台へ上がる余地がある(UPS の国際は 15.8%)。
ヘルスケア輸送(売上 約 100 億ドル)と AI・データセンター関連の荷物は伸び、1 個あたり収入が高い。アマゾンの外販は 3PL(第三者物流)という別の市場で、フェデックスが持つ速達と航空網には届かない。借金は分離で下がり、19.9% の持ち分の売却で 46 億ドル返せる。自社株買いも 10 億ドルから増える。その結果、利益率と資本効率が上がり、式の倍率を上限の内側で高く置ける。
慎重な見方
2026 年 5 月期の調整後営業利益率は 7.0%(フレイト込み)で、過去 12 期のうち 7% を超えたのは 4 期しかない。2025 年(暦年)の継続事業の営業利益率は 5.5%、調整後でも 6.1% と薄い。費用削減は「毎年何十億ドルを削る」と言い続けてきたが、運賃の値下げ、燃料、人件費で相殺され、利益率が定着しない。2023 年からの DRIVE(40 億ドルの目標)の後も、営業利益率は 7% 前後に戻っただけだった。
2026 年の暦年の見通しは、分離の共通費(3.5 億ドル)とパイロット契約(2 億ドル)の逆風で、市場の期待をやや下回った。国際の利益率は 2.3% で、TNT 買収から 10 年経っても UPS や DHL に追いつけない。アマゾンは自前網を開放し、荷主が価格を競わせる。非組合の地上網という強みも、アマゾンの配達員のネットワークには人件費で勝てない。
さらに、分離前の台帳の PER 15.8 倍は見かけで、継続事業の純利益は GAAP で 32 億ドル(年金益を除く)、PER は 22 倍と、実績では安くない。年金の時価評価益(3 億ドル)は繰り返さず、航空機の更新(MD-11 の退役)と設備投資の遅れが後で出る。現金 133 億ドルには顧客に返す関税の還付金 約 8 億ドルが含まれる。ROIC(税引き後営業利益 ÷(自己資本+純負債))は 7% 前後(推定)で、資本コスト 9% を下回る。
どちらに重みを置いたか
どちらの言い分にも根拠があるが、慎重な見方の方が事実に近い。費用削減は本物(2026 年 5 月期に 10 億ドル超)だが、薄利の構造と国際の利益率 2.3% の改善は途中で、今の値段は継続事業の純利益の 22 倍と、改善をかなり織り込んでいる。利益ベースの倍率で積むと、中立の 10 年後の時価総額は今の 1.1 倍で、悲観側(やや悲観と悲観)に 50% の確率を置いた。楽観側は 20% にとどめ、結果として総合は今より割高と出た。
10 年後の 5 つの筋書き(2035/12 期)
確率で加重した株価時価総額 259.66 ドル621 億ドル(+ 配当配当と自社株買いの合計 146.28 ドル350 億ドル)。 今の値に割り戻すと 204.75 ドル489 億ドル、今との差 −32.6%、 期待の年率 +2.9%(資本コスト 9.0%)→ 割高
| 筋書き | 確率 | 10 年後の株価時価総額 | 配当の合計還元の合計配当+自社株買い | トータルリターン10 年・配当込み | 年率 | 確率 × (株価+配当時価総額+還元) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 楽観 | 5% | 628.41 ドル1,502 億ドル | 196.65 ドル470 億ドル | +171.5% | +10.5% | 41.25 ドル99 億ドル |
| やや楽観 | 15% | 457.87 ドル1,094 億ドル | 179.92 ドル430 億ドル | +109.9% | +7.7% | 95.67 ドル229 億ドル |
| 中立 | 30% | 329.50 ドル788 億ドル | 163.18 ドル390 億ドル | +62.1% | +4.9% | 147.80 ドル353 億ドル |
| やや悲観 | 28% | 146.36 ドル350 億ドル | 133.89 ドル320 億ドル | −7.8% | −0.8% | 78.47 ドル188 億ドル |
| 悲観 | 22% | 89.67 ドル214 億ドル | 104.60 ドル250 億ドル | −36.1% | −4.4% | 42.74 ドル102 億ドル |
| 加重平均 | 100% | 259.66 ドル621 億ドル | 146.28 ドル350 億ドル | +33.6% | +2.9% | 405.93 ドル970 億ドル |
今の株価時価総額 303.92 ドル726 億ドル(2026-10-22)から見たトータルリターン。加重平均の年率がこの 10 年に期待できる年率で、資本コスト 9.0% を下回るほど割高。
楽観 5% 楽観:統合と国際の改善で、営業利益率が 9% 超へ 利益 113 億ドル · PER 13.4 倍 · 株価時価総額 628.41 ドル1,502 億ドル
2035 年、米国内は市場が実質で年 +2.8% 伸び、シェア 27.5% を守る(ヘルスケア・AI・高付加価値の荷物。アマゾンの外販は別市場にとどまる)。価格は物価並み(1.43 倍)で売上は 1,037 億ドル、営業利益率は 10.5%(109 億ドル)。国際は域内の薄利を整理し、輸出の速達と越境電子商取引で売上 555 億ドル、営業利益率が 7.5%(42 億ドル)まで上がる(UPS の国際は 15.8%)。全体は売上 1,647 億ドル・営業利益 152 億ドル(9.2%)、純利益は 113 億ドル。利益率は 2016 年の山(9.0%)を超える。ROE は 22% へ上がり、10 年の還元は 470 億ドル(配当の増加、自社株買い、19.9% の持ち分の売却益の還元 46 億ドルを含む)。倍率は利益ベースの正当化 PER(上限 14.9 倍)の 9.0 割で 13.3 倍に置いた(時価総額 1,502 億ドル。根拠は multiple.why)。
- 米国内エクスプレス:数量 2,636(米国の宅配・速達市場の売上(億ドル、2025 年価格))× 価格 39.3%(フェデックスのシェア × 価格指数(2025 年 = 1))→ 売上 1,037 億ドル・営業利益 109 億ドル。市場 2636 億ドル × シェア 27.5% × 価格 1.43 倍
- 国際エクスプレス:数量 3,103(国際の速達・域内配達の対象市場の売上(億ドル、2025 年価格))× 価格 17.9%(フェデックスのシェア × 価格指数(2025 年 = 1))→ 売上 555 億ドル・営業利益 42 億ドル。市場 3103 億ドル × シェア 12.5% × 価格 1.43 倍
- 物流・その他:数量 1,344(対象市場(フォワーディング・物流受託・データ、億ドル、2025 年価格))× 価格 4.1%(フェデックスのシェア × 価格指数(2025 年 = 1))→ 売上 56 億ドル・営業利益 2 億ドル。市場 1344 億ドル × シェア 3.0% × 価格 1.38 倍
倍率:正当化 PER 14.9 倍(g 4.0%・RONIC 15.6%=k 9.00%+残る割合×(事業の ROE 22.1%−k)・moat=normal)に対して 13.3 倍(上限の 9.0 割)に置いた。削減が満額出て米国内の利益率が 10% 近くへ上がる筋書き。g の内訳=米国内外の宅配・貨物の数量(実質年 1〜1.5%)と運賃の物価(3.5%)。
確率:5%:10 年で利益率を過去の山の上へ上げ、シェアも守る必要があり、過去の実績からは低くした。
やや楽観 15% やや楽観:削減が定着し、営業利益率は 8% 台 利益 90 億ドル · PER 12.2 倍 · 株価時価総額 457.87 ドル1,094 億ドル
2035 年、市場は実質で年 +2.5%、米国内のシェアは 26.2% へ下がる(アマゾンに一部を取られる)。価格は 1.42 倍。米国内の営業利益率は 9.8%(93 億ドル)、国際は輸出の速達の割合が上がり 5.8%(29 億ドル)。全体は売上 1,497 億ドル・営業利益 122 億ドル(8.2%)、純利益は 90 億ドル。2027 年に年 20 億ドルの削減が定着し、2030 年前後に第 2 弾(自動化と拠点の統合)が出る。航空機の更新は済み、設備投資は売上の 4〜5% に収まる。10 年の還元は 430 億ドル(19.9% の持ち分の売却益の還元を含む)。倍率は利益ベースの正当化 PER(上限 14.4 倍)の 8.5 割で 12.2 倍に置いた(時価総額 1,094 億ドル。根拠は multiple.why)。
- 米国内エクスプレス:数量 2,560(米国の宅配・速達市場の売上(億ドル、2025 年価格))× 価格 37.2%(フェデックスのシェア × 価格指数(2025 年 = 1))→ 売上 952 億ドル・営業利益 93 億ドル。市場 2560 億ドル × シェア 26.2% × 価格 1.42 倍
- 国際エクスプレス:数量 3,015(国際の速達・域内配達の対象市場の売上(億ドル、2025 年価格))× 価格 16.3%(フェデックスのシェア × 価格指数(2025 年 = 1))→ 売上 492 億ドル・営業利益 29 億ドル。市場 3015 億ドル × シェア 11.5% × 価格 1.42 倍
- 物流・その他:数量 1,344(対象市場(フォワーディング・物流受託・データ、億ドル、2025 年価格))× 価格 3.9%(フェデックスのシェア × 価格指数(2025 年 = 1))→ 売上 52 億ドル・営業利益 1 億ドル。市場 1344 億ドル × シェア 2.9% × 価格 1.36 倍
倍率:正当化 PER 14.4 倍(g 4.0%・RONIC 14.3%=k 9.00%+残る割合×(事業の ROE 19.5%−k)・moat=normal)に対して 12.2 倍(上限の 8.5 割)に置いた。削減は計画どおりで利益率は 9% 台の筋書き。g の内訳=米国内外の宅配・貨物の数量(実質年 1〜1.5%)と運賃の物価(3.5%)。
確率:15%:削減が定着し、アマゾンの外販が一部の荷主にとどまる、最も前向きな現実的な筋書き。
中立 30% 中立:シェアはゆっくり下がり、営業利益率は 7% 台 利益 71 億ドル · PER 11.1 倍 · 株価時価総額 329.50 ドル788 億ドル
2035 年、市場は実質で年 +2.2%、米国内のシェアは 27.2% から 25.0% へ下がる(アマゾン・USPS・小売系に取られる)。価格は物価並み(1.41 倍)で、米国内の売上は 876 億ドル、営業利益率は 9.0%(79 億ドル)。国際は市場並みに伸びるが、シェアは 10.5% へ下がり(DHL・UPS に取られる)、売上 438 億ドル、営業利益率は 4.5%(20 億ドル)へ上がる。全体は売上 1,360 億ドル・営業利益 98 億ドル(7.2%)、純利益は 71 億ドル(2025 年の継続事業 32 億ドルの約 2.2 倍。削減と売上の伸びによる)。10 年の還元は 390 億ドル(配当 約 160 億ドル、自社株買い 約 190 億ドル、19.9% の持ち分の売却益の還元 46 億ドル)。借金は減り、ROE は 17% に上がる。倍率は利益ベースの正当化 PER(上限 13.8 倍)の 8.0 割で 11.1 倍に置いた(時価総額 788 億ドル。根拠は multiple.why)。
- 米国内エクスプレス:数量 2,486(米国の宅配・速達市場の売上(億ドル、2025 年価格))× 価格 35.3%(フェデックスのシェア × 価格指数(2025 年 = 1))→ 売上 876 億ドル・営業利益 79 億ドル。市場 2486 億ドル × シェア 25.0% × 価格 1.41 倍
- 国際エクスプレス:数量 2,957(国際の速達・域内配達の対象市場の売上(億ドル、2025 年価格))× 価格 14.8%(フェデックスのシェア × 価格指数(2025 年 = 1))→ 売上 438 億ドル・営業利益 20 億ドル。市場 2957 億ドル × シェア 10.5% × 価格 1.41 倍
- 物流・その他:数量 1,344(対象市場(フォワーディング・物流受託・データ、億ドル、2025 年価格))× 価格 3.4%(フェデックスのシェア × 価格指数(2025 年 = 1))→ 売上 45 億ドル・営業利益 1 億ドル。市場 1344 億ドル × シェア 2.5% × 価格 1.35 倍
倍率:正当化 PER 13.8 倍(g 4.0%・RONIC 12.9%=k 9.00%+残る割合×(事業の ROE 16.8%−k)・moat=normal)に対して 11.1 倍(上限の 8.0 割)に置いた。費用削減は進むが相殺され営業利益率は 6〜7% と薄い。ネットワークの規模は堀だが、価格競争とアマゾンの自前網がある。g の内訳は米国内外の宅配・貨物の数量(実質年 1〜1.5%)と運賃の物価(3.5%)。
確率:30%:2 つの見方の落としどころ。削減は定着するが、国際の利益率は競合に追いつかず、シェアは徐々に下がる。
やや悲観 28% やや悲観:アマゾンに数量を取られ、利益率が 5% 台に戻る 利益 46 億ドル · PER 7.7 倍 · 株価時価総額 146.36 ドル350 億ドル
2035 年、アマゾンの外販と自前網が大口荷主を奪い、米国内のシェアは 23% へ下がる(市場は実質で年 +2% 伸びるが、数量は市場に届かない)。競争で価格の伸びは物価を下回り(1.38 倍)、米国内の営業利益率は 7.2%(56 億ドル)、国際は 3.0%(11 億ドル)。全体は売上 1,195 億ドル・営業利益 65 億ドル(5.4%)、純利益は 46 億ドル。削減は値下げと人件費で相殺され、国際の改善は進まない。10 年の還元は 320 億ドル(配当は維持、自社株買いは小さく、19.9% の持ち分の売却益の還元 46 億ドルを含む)。倍率は利益ベースの正当化 PER(上限 12.4 倍)の 6.2 割で 7.7 倍に置いた(時価総額 350 億ドル。根拠は multiple.why)。
- 米国内エクスプレス:数量 2,438(米国の宅配・速達市場の売上(億ドル、2025 年価格))× 価格 31.7%(フェデックスのシェア × 価格指数(2025 年 = 1))→ 売上 774 億ドル・営業利益 56 億ドル。市場 2438 億ドル × シェア 23.0% × 価格 1.38 倍
- 国際エクスプレス:数量 2,900(国際の速達・域内配達の対象市場の売上(億ドル、2025 年価格))× 価格 13.1%(フェデックスのシェア × 価格指数(2025 年 = 1))→ 売上 380 億ドル・営業利益 11 億ドル。市場 2900 億ドル × シェア 9.5% × 価格 1.38 倍
- 物流・その他:数量 1,318(対象市場(フォワーディング・物流受託・データ、億ドル、2025 年価格))× 価格 3.1%(フェデックスのシェア × 価格指数(2025 年 = 1))→ 売上 41 億ドル・営業利益 0 億ドル。市場 1318 億ドル × シェア 2.4% × 価格 1.32 倍
倍率:正当化 PER 12.4 倍(g 4.0%・RONIC 10.5%=k 9.00%+残る割合×(事業の ROE 12.1%−k)・moat=normal)に対して 7.7 倍(上限の 6.2 割)に置いた。数量を取られ利益率が 5% 台にとどまる筋書き。g の内訳=米国内外の宅配・貨物の数量(実質年 1〜1.5%)と運賃の物価(3.5%)。
確率:28%:アマゾンの外販の開始と、過去 10 年のシェアの低下の延長として、最も起きやすい下振れ。
悲観 22% 悲観:アマゾンの自前網に奪われ、薄利の会社へ 利益 24 億ドル · PER 9.1 倍 · 株価時価総額 89.67 ドル214 億ドル
2035 年、アマゾンと小売系が宅配の大半を握り、フェデックスは荷主が離れた後の荷物を運ぶ会社になる。米国内のシェアは 21%(市場は実質 +1.8% 伸びるが、売上は 668 億ドルと 2025 年の 544 億ドルを少し上回る程度)、国際は 8.5%。価格は競争で物価を下回る(1.33 倍)。固定費の重い網は稼働率が下がり、営業利益率は 3.6%(米国内 5.5%、国際 1.0%)、営業利益は 37 億ドル、純利益は 24 億ドルと 2025 年の継続事業より少ない。国際の改善は進まず、航空機の更新費用が FCF を圧迫する。配当は据え置きで増えず、自社株買いは止まり、10 年の還元は 250 億ドル(19.9% の持ち分の売却益の還元 46 億ドルを含む)。
- 米国内エクスプレス:数量 2,391(米国の宅配・速達市場の売上(億ドル、2025 年価格))× 価格 27.9%(フェデックスのシェア × 価格指数(2025 年 = 1))→ 売上 668 億ドル・営業利益 37 億ドル。市場 2391 億ドル × シェア 21.0% × 価格 1.33 倍
- 国際エクスプレス:数量 2,816(国際の速達・域内配達の対象市場の売上(億ドル、2025 年価格))× 価格 11.1%(フェデックスのシェア × 価格指数(2025 年 = 1))→ 売上 311 億ドル・営業利益 3 億ドル。市場 2816 億ドル × シェア 8.5% × 価格 1.30 倍
- 物流・その他:数量 1,280(対象市場(フォワーディング・物流受託・データ、億ドル、2025 年価格))× 価格 2.8%(フェデックスのシェア × 価格指数(2025 年 = 1))→ 売上 35 億ドル・営業利益 0 億ドル。市場 1280 億ドル × シェア 2.2% × 価格 1.25 倍
倍率:事業の ROE 7.1% は k 9.00% 以下なので上限は 1÷k の 11.1 倍。9.1 倍(上限の 8.2 割)に置いた。ROE が k を下回るので上限は 1÷k。優良さが崩れた姿として g 2.5%(2035 年以降の伸び:市場の実質 +1.8%・シェア −2.5%・価格 +3.0%)に落とし、倍率は上限の 8.2 割に置いた。下げは g と ROE に入れ、式の外では引かない。
確率:22%:アマゾンが自前網を他社へ開放した今、大口荷主が移る構造的な負けを 5 分の 1 余り置いた(悲観が 5% 未満ではない)。
セグメント:数量 × 価格
いまの数量と価格、中立の筋書きの 10 年後。売上と営業利益は億ドル。
米国内エクスプレス
米国内の宅配・速達(優先便・遅い速達・地上便)と米国内の貨物。
| 数量米国の宅配・速達市場の売上(億ドル、2025 年価格) | 価格フェデックスのシェア × 価格指数(2025 年 = 1) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2025/12 | 2,000 | 27.2% | 544 | 44 |
| 10 年後 中立 | 2,486 | 35.3% | 876 | 79 |
取り方:米国の宅配・速達市場(アマゾン自社分を除く)を約 2,000 億ドル、フェデックスのシェアを 27.2% と置いた(UPS の担当と同じ市場の大きさ、売上ベースの二次資料の 26〜27% に合わせた推定)。2025 年(暦年)の継続事業の売上 544.0 億ドル・営業利益 44.2 億ドル(8.1%)は 8-K 別紙の開示。売上 = 市場 × シェア × 価格指数。競合は UPS(約 30%)・USPS・アマゾン・小売系の地域配達。日量は 2025 年に +5%(1,437 万個)、1 個あたり収入は +3%。市場の実質の伸びは年 +2〜3%、価格は物価並みが基本。
国際エクスプレス
輸出入の速達と、欧州などの域内配達。
| 数量国際の速達・域内配達の対象市場の売上(億ドル、2025 年価格) | 価格フェデックスのシェア × 価格指数(2025 年 = 1) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2025/12 | 2,200 | 11.5% | 253 | 6 |
| 10 年後 中立 | 2,957 | 14.8% | 438 | 20 |
取り方:国際の速達と域内配達の対象市場を約 2,200 億ドル(UPS の担当は域内配達を除いて 1,500 億ドルと置いたので、域内配達の約 700 億ドルを足した推定)、フェデックスのシェアを 11.5%(推定)と置いた。2025 年の売上 253.4 億ドル・営業利益 5.7 億ドル(2.3%)は 8-K 別紙の開示。競合はドイツポストの DHL・UPS・各国の郵便。日量は輸出 112 万個(横ばい)、域内 189 万個(−2%)。1 個あたり収入は優先便 +11%、エコノミー −7%。市場の実質の伸びは年 +3%。利益率が競合の 5 分の 1 以下という弱さが論点。
物流・その他
フェデックス・ロジスティクス(フォワーディング)、データ・事務サービスと、内部取引の消去。
| 数量対象市場(フォワーディング・物流受託・データ、億ドル、2025 年価格) | 価格フェデックスのシェア × 価格指数(2025 年 = 1) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2025/12 | 1,000 | 2.7% | 27 | −1 |
| 10 年後 中立 | 1,344 | 3.4% | 45 | 1 |
取り方:対象市場を約 1,000 億ドル、フェデックスのシェアを 2.7%(推定)と置いた。2025 年の本社・その他・消去の売上 27.3 億ドル、営業損失 4.4 億ドルのうち、残るストランデッドコスト(共通費)約 3.5 億ドルを「調整」に分け、ここは営業利益 −0.9 億ドル(−3%)とした。内部取引の消去を含むので、売上は小さい。
リスクと懸念
アマゾンの外販と自前網
アマゾンは 2026 年 5 月に自前の貨物・倉庫・宅配を他社へ開放し、すでに個数で USPS を上回る。大口荷主が価格を比べやすくなると、フェデックスの数量と値上げの力が下がる。非組合の地上網でも、配達員の人件費で勝てない。
費用削減が利益率に残らない
年 20 億ドルの削減(ネットワーク 2.0 と 1 つのフェデックス、2027 年末まで)は、運賃の値下げ・人件費・燃料で相殺されうる。2023 年の DRIVE の後も利益率は 7% 前後に戻っただけ。国際の利益率 2.3% の改善が遅れる。
分離後に残る共通費とパイロット契約
フレイトへ割り当てた共通費 6 億ドルのうち 2.5 億ドルが移り、残り 3.5 億ドルは 2027 年末までに消す計画。パイロットの新契約は 2026 年に約 2 億ドルの費用増。両方が重なる 2026〜2027 年の利益は計画を下回りうる。
見かけの数字:分離前の台帳と年金益
台帳の PER 15.8 倍・ROE 14% はフレイトを含む分離前の数字で、継続事業の PER は 22 倍と高い。年金の時価評価益(2025 年に税引き後 3 億ドル)は金利で変わり、繰り返さない。台帳をそのまま使うと割安に見える。
景気と貨物の循環
宅配と速達は景気に連動する。リーマンの時の株価は 2007 年 6 月から 2009 年 2 月に −61%、2022 年の利上げでも −42%。関税や燃料高、中国発の小口荷物の免税の終了で、国際の数量が振れる。
航空機の更新と設備投資の遅れ
設備投資は売上の 4% と過去最低で、MD-11 の運航停止と 10 機の退役(減損 0.23 億ドル)の後の更新費用が遅れて出る。航空機を買い替えると FCF が減り、還元の余力も小さくなる。分離で身軽になっても、航空機は資本を食う事業のままである。
借金と金利
分離前の債務は約 257 億ドル(現金 133 億ドル)で、リースを含めると純負債は 200 億ドル超(推定)。借り換えで金利が上がると純利益が減る(推定で 10 年後に約 5 億ドル)。19.9% の持ち分の売却は株価次第。
今後の分かれ目
- ネットワーク 2.0 と 1 つのフェデックスの削減が 2027 年末に年 20 億ドルに届き、米国内の営業利益率が 9% を超える
- 楽観・やや楽観の確率を上げる。数年内に営業利益は 70 億ドル台、純利益は 50 億ドル前後になる。
- 国際の営業利益率が 2027 年までに 4% を超える
- 国際の構造的な改善が確認され、10 年の営業利益率 7% 台の筋書きが現実的になる。
- アマゾンが大口の荷主(小売・消費財)を複数獲得し、フェデックスの数量が減る
- やや悲観・悲観(シェア 21〜23%)の確率を上げ、価格の伸びも物価を下回る方向へ置く。
- 2026〜2027 年の利益が共通費・パイロット契約の逆風で見通しを下回る
- 2028 年ごろの中立の利益(純利益 46 億ドル)に届かない。やや悲観を中心に置き直す。
- 19.9% の持ち分を市場価格より安く手放す、または分離後の自社株買いを高い倍率で進める
- 還元の見込み(46 億ドル)が減る。資本配分の質を下げて見る。
- 景気後退と貨物の落ち込みが 2027〜2028 年に来る
- 数年内に純利益が 10 億ドル弱まで落ちる谷が来て、悲観に近づく。
見ておくもの
- 国際エクスプレスの営業利益率(2025 年 2.3%)と日量(域内の減少)
- 米国内の営業利益率(2025 年 8.1%、フェデラル・エクスプレス部門の 2026 年 3〜5 月期は調整後 8.9%)と 1 個あたり収入
- 暦年 2026 年の調整後営業利益(中央 約 58 億ドル)と、ネットワーク 2.0 の削減額(2027 年末に年 20 億ドル)
- アマゾン・サプライチェーン・サービスの荷主の獲得
- 分離後の共通費(3.5 億ドル)の解消の進み、パイロット契約の費用
- 19.9% の持ち分の売却(時期・価格)、純負債、自社株買い(2026 年に最大 10 億ドル)
- 2026 年 10 月 28 日の決算(分離後 初の移行期間の見通し)
倍率と資本コストの決め方
倍率は、先に米国内・国際・物流の 3 つで市場 × シェア × 価格を積み、純利益を出してから、利益ベースの正当化 PER((1−g÷RONIC)÷(k−g)、k 9%、g は上限の 4%、RONIC=k+1/2×(事業の ROE−k)、moat 普通)の内側に、上限の 6〜9 割(10 年の中立は上限 13.8 倍の 8 割で 11.1 倍)で置いた。薄利でアマゾンとの競争があり、国際の利益率の改善が途中なので上限すれすれにはしていない。k は景気の振れ(cycle +0.5%)、借金(debt +0.25%)、アマゾンの自前網(life +0.25%)で quality を +1.0% とした。悲観は ROE が k 以下で上限は 1÷k。今の値段は分離後の継続事業の純利益 32 億ドル(GAAP・年金益を除く)の 22 倍で高く、中立でも 10 年後の時価総額は今の 1.1 倍にしか届かないので、確率を悲観側へ厚く置いた。台帳の PER 15.8 倍(分離前)を前提にすると割安に見えるが、使っていない。帳尻合わせはしていない。
資本コスト 9.0% = 無リスク金利 5% + β — × 5%。k = 基本 8.0% + quality +1.0%。借金は quality の debt で見た。事業の分社(フレイトの分離)と郵便局との契約の変更は k に足さず、筋書きと確率で表す。