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ITT ITT

流体機器と防衛向け部品の堀は確かだが、大型買収後の負債と資本効率を織り込むと、10年の価値に対して現値は割高

割高
  1. 割安
  2. やや割安
  3. 適正
  4. やや割高
  5. 割高
本質価値(今の値)108.70 ドル97 億ドル10 年の 5 つの筋書きから
今の株価今の時価総額(2026-10-30)198.5 ドル177 億ドル差 −45.2%
10 年後から見ると 割高 価値 108.70 ドル97 億ドル · 差 −45.2% · 期待の年率 +1.4%
期待の年率リターン(10 年)+1.4%資本コスト比 −7.1 pt
推定の資本コスト8.5%期待の年率と比べる目安

期待の年率は、5つの筋書きから求めた期待CFのIRRです。期間の還元・追加負担を中間時点、終価を期間末に置く仮定で、価値の割引時期とそろえています。実際の配当日を予測した値や、筋書きごとのIRRの平均ではありません。資本コストより上なら緑、下なら赤。

投資の助言ではありません。AI(Claude)が公開情報から書いた推定で、誤りを含むことがあります。 前提は全社共通(物価 年 3.5%・10 年国債 5%・ドル円 150 円が 10 年続く)。「本質価値」は 5 つの筋書きの終価と還元を確率で加重し、資本コスト 8.5% で今の値に割り戻したものです。

利益と必要資本から、将来の留保余力を見込む場合があります。この推定は、維持更新投資や運転資金、借換後の現金計画を確認した値ではありません。

総額で見ると株式分割に関係なく比べられます

終価・還元は現在株主全体の取り分です。1株表示は現株数への換算で、還元には配当・自社株買いを含みます。持分・支払時点は簡略化しており、買戻しに売却参加せず同じ株数を持ち続ける場合の将来株価・受取配当とは別です。

結論

ITTは、産業用ポンプ、車のブレーキ摩擦材、航空宇宙・防衛向けの接続部品を作る米国の産業機械メーカーである。筆者の結論は割高だ。製品の競争力は高いが、2026年の大型買収で増えた事業の利益を慎重に測ると、今の時価総額には十分な安全域がない。

強みは、客が容易には部品を交換できないことにある。化学プラントのポンプは止めれば生産が止まり、航空機のコネクターは変更に再試験が要る。ブレーキ摩擦材も車種ごとに認証と調整を重ねる。単なる金属加工業ではなく、長く使われる設備の設計に入り込み、その後の交換品や整備から利益を得る会社である。

2025年の売上は39.4億ドル、純利益は4.9億ドルだった。2026年3月にはエスピーエックス・フロー(SPX FLOW)を47.75億ドルで買収し、流体事業の規模をほぼ倍増させた。しかし、同年4〜6月期のGAAP営業利益率は12.2%に低下した。買収の償却費と金利負担が増えたためであり、調整後利益の伸びをそのまま株主の稼ぎと見ることはできない。

10年後も流体機器、摩擦材、防衛向け接続部品は必要とされる。中立では売上が約100億ドル、純利益が12.7億ドルまで伸びると見る。ただし、自動車市場の競争、買収後の資本収益率、景気の循環を考えると、利益が高い倍率で評価され続けるとは考えにくい。

5つの筋書きの10年後の時価総額と正味還元を資本コスト8.5%で現在価値に直すと、確率加重した本質価値は約97億ドルとなる。基準時点の時価総額約170億ドルを約43%下回る。事業そのものは長期保有に値する性質を持つが、買収後の利益が十分に育つ前に将来の成功へ高い対価を払うことには慎重でありたい。

バリュー投資の観点から

バリュー投資の観点では、ITTは10年後も必要な製品を作る会社である。ポンプは流体を動かすために必要で、摩擦ブレーキは電気自動車でも完全には消えず、防衛・航空機の接続部品はますます複雑になる。顧客の製品に設計段階から組み込まれ、認証を経て使われるという仕組みは、時間とともに利益の安定性を高める。

魅力は、新品の販売が終わった後にも収益が続く点にある。流体機器の保守部品、ブレーキ交換材、航空機の補修部品は、既に設置・販売された機械の数から需要が生まれる。企業価値の中心は工場の土地や帳簿の純資産ではなく、顧客が容易に代替できない製品と、毎年繰り返されるオーナー利益にある。

ただし、よい製品があることと、買収が成功することは別である。SPX FLOWには世界的なブランドと大きな保守収入がある。しかし、その取得に約48億ドルを使った以上、顧客基盤の相互利用や費用削減だけでは十分とは言い切れない。資本コストを超える増分の投資収益が長期間続くことを確かめたい。

中立では、買収の統合が進み、2035年には純利益が約13億ドルに達する。それでも現時点の時価総額には、相当の成長と資本効率の改善が織り込まれている。買収で増えた会計上の無形資産の償却を、実際の株主利益から安易に消すことはしない。利益の質を見極めるまでは、高い倍率に頼らない評価が必要だ。

筆者は、この会社を長く持ちたい事業の条件をかなり備えた企業だと考える。しかし、払う値段には安全域が要る。現値では、買収が順調に進むだけでは足りず、流体事業のシェア拡大と防衛向け部品の高成長まで必要になる。

何で稼ぐ会社か

ITTの事業は、流体技術、モーション技術、接続・制御技術の3つに分かれる。収益の仕組みは共通している。顧客の装置や製造工程に欠かせない部品を最初に売り、その後の交換、整備、増設、設計変更で長く稼ぐ。製品の価格よりも、故障した時の損害や再認証の手間が購入判断を左右する。

流体技術は、ゴールズポンプ、産業用バルブ、海運用低温ポンプ、混合機、熱交換機、保守部品を扱う。顧客は化学、石油・ガス、鉱業、食品、医薬品、船舶などの事業者である。2025年の旧インダストリアル・プロセス部門の売上は約15億ドルで、その約40%が保守・交換関連だった。2026年のSPX FLOW買収によって、食品・医薬品の製造工程や混合・分離機器まで顧客基盤が広がった。SPX FLOW自身は買収前の年間売上が約13億ドルで、保守関連の比率は43%だった。

モーション技術は、ブレーキ摩擦材のフリクション、ショックアブソーバーのコニー、鉄道用緩衝部品のアックストーンが柱である。2025年の売上は約14.3億ドルだった。自動車メーカー向けの純正ブレーキ材に加え、修理用交換品と鉄道部品が収益を支える。車の生産台数だけでなく、既に走っている車両の交換需要が効く。

接続・制御技術は、キャノンやケーサリアなどのブランドを通じて、軍用機、民間航空機、艦船、工場向けのコネクター、配線組立品、バルブ、振動吸収部品を提供する。2025年の売上は約10.2億ドルで、航空宇宙・防衛が約7割を占めた。顧客の設計段階から入り、長寿命の機体や装備に部品を供給し続けることが利益の源である。

会社は人月で売る業務サービスや席課金ソフトではないため、AIエージェント代替の直接対象には該当しない。設計や検査の自動化で生産性が上がる可能性はあるが、物理部品の品質試験や安全認証は残る。一方、AIによる設計効率化は競合にも広がるため、それ自体を独占的な成長源には数えない。

優良さと弱いところ

ITTの堀、つまり競合が簡単には崩せない強みは、顧客製品への組み込みと、交換品が長く売れる仕組みにある。ポンプの故障はプラントの停止につながり、航空機の接続部品は変更時に厳しい検証が必要になる。買い手が部品価格だけで仕入れ先を変えにくいことは、値上げと高い利益率を支える。

流体事業では、2025年の保守関連売上比率が約40%だった。設置済みのポンプが増えるほど、交換部品や修理の機会も増える。ただし、大型プラント向けの新品ではフローサーブ、スルザー、ケーエスビーなどとの入札競争が厳しい。新品は競争的でも、その後の保守が利益を生むという二面性を持つ。

摩擦材では、会社が2025年の投資家説明会で世界の新車向け純正品市場のシェアを30%超と説明した。車種ごとの配合技術、量産品質、納期管理が参入障壁になっている。ただし、ブレーキ部品全体を支配しているわけではない。ボッシュ、ブレンボ、曙ブレーキ、テネコなどとの技術競争は続く。

防衛向け接続部品は、キャノンの製品規格やケーサリアの配線技術に強みがある。故障を許さない用途で実績が蓄積され、設計への採用後は長期の売上が見込める。しかし、エムフェノールやティーイー・コネクティビティも技術と規模を備えており、全社で独占に近い堀があるとまでは言えない。

2025年の営業利益率は約18%、過去10年のROE中央値は14.9%だった。優れた収益力だが、2026年の買収によって投下資本が急増した。今後の真価は、利益率を上げるだけでなく、買収に使った資本から8.5%を超える持続的な税後収益を生み出せるかで決まる。堀は確かに存在するが、会社全体としては強い独占ではなく、通常の堀として評価する。

業界はいまどこにいて、どこへ向かうか

ITTが属する産業機械市場は、一つの景気循環で動かない。自動車向け摩擦材は世界の生産台数と保有車両に左右され、流体機器は化学・エネルギー設備の投資に左右される。防衛向け接続部品は政府の装備調達と航空機の生産計画で動く。事業を組み合わせたことで、単一業界への依存は低くなっている。

世界の産業用ポンプ市場は、2025年に約474億ドルと推計される。2030年代に向けて、水処理、化学、エネルギー転換、食品・医薬品製造が需要を支える。ITTの競合にはフローサーブ、ケーエスビー、スルザー、荏原製作所、グルンドフォスがある。ケーエスビーの市場資料では、広義のポンプ市場におけるITTの過去の世界シェアは約1.7%であり、市場全体は分散している。SPX FLOWを加えても、価格を自由に決められる独占市場にはならない。

自動車用摩擦製品の世界市場は、2025年に約171億ドルという推計がある。車の保有台数と交換需要は増えるが、電気自動車では回生ブレーキによって摩擦材の摩耗が減る。車重の増加や新しい材料規制が単価を押し上げる可能性はあるものの、交換頻度の低下を無視できない。ITTの純正品シェアは高いが、量販補修市場では競争がより厳しい。

航空宇宙・防衛向けコネクターの市場規模は、2025年に約40億ドルと推計される。防衛装備の電子化、航空機の電装化、配線の信頼性要求が需要を押し上げる。エムフェノール、ティーイー・コネクティビティ、グレンエア、ラディアルなどが競合し、採用済みの機種では供給先が固定されやすい一方、新しい機種の設計採用を巡る競争は強い。

今後10年の中立では、流体機器の対象市場の実質数量が年2%台、摩擦材と鉄道部品が年1%前後、防衛接続・制御部品が年3%程度増えると考える。物価上昇は数量ではなく単価に反映する。中国やインドの低価格供給、完成品メーカーの内製化、設備投資の停止がシェアを削る危険は残る。米国の製造業回帰と防衛需要は追い風だが、景気の山の受注を10年間続く成長と混同してはならない。

資本政策と M&A

資本配分の評価は、2026年3月のSPX FLOW買収を境に大きく変わる。ITTは47.75億ドルの対価を現金と株式で支払い、流体技術の規模と事業領域を拡大した。2026年7月には航空宇宙向け精密接点メーカーのエアロスペース・コンタクツも買収した。これまでにも2024年のスヴァネホイ、ケーサリア買収や、ウルヴァリン事業の売却を通じて事業構成を変えている。

SPX FLOWの買収価格は、買収時の2026年予想調整後EBITDAの14.2倍だった。年0.8億ドルの費用削減が実現しても11.5倍に相当する。安い買収ではない。製品の相互販売と保守収入の拡大によって、買収後の税後投資収益率を高める必要がある。

買収の資金調達で財務も変わった。2025年末の純現金約8.8億ドルは買収前の一時的な姿である。2026年7月初めには現金約5.9億ドルに対して借入金約37.3億ドルとなり、純有利子負債は約31.4億ドルに増えた。四半期の利息費用も前年から大幅に増加した。2026年の会社見通しでは、調整後営業利益率が20.0〜20.9%であるのに対し、GAAP営業利益率は12.8〜13.7%である。この差の相当部分は買収関連の償却と費用である。

2025年の投資家説明会では、2030年までの年平均有機売上成長率5%超、調整後営業利益率約23%、FCFマージン14〜15%を目標に掲げた。年間5〜7億ドルを戦略的買収へ振り向ける計画も示した。ただし、これらは大型買収前の目標であり、GAAP利益を保証する数字ではない。2026年8月の会社見通しは、通期有機成長率5〜8%、FCF5.5〜5.8億ドルだった。

2025年の自社株買いは約5.2億ドル、配当は約1.1億ドルだった。一方で、買収資金のための増資と2026年の買収対価としての株式発行もある。2026年7月時点の既存自社株買い枠の残りは約3.55億ドルで、新たな長期の定額買い付け約束はない。正味の還元では、株式報酬と増資・株式対価を差し引く。特定の支配株主や複数議決権株による支配は確認されず、少数株主の最大の論点は経営陣の買収規律である。

強気の見方と慎重な見方

強気の見方

ITTの事業構成は、10年前より明らかに良くなっている。自動車関連の比率は下がり、流体、航空宇宙、防衛、食品・医薬品という長期成長市場が収益の中心になりつつある。新車の生産台数で利益が大きく動く会社から、設置済み設備の保守と認証済み部品で稼ぐ会社への変化である。

流体事業のSPX FLOW買収は、単なる売上の追加ではない。ゴールズポンプの既存顧客に混合機や熱交換機を売り、SPX FLOWの顧客にポンプやバルブを売れる。買収前のSPX FLOWは売上の43%が保守関連であり、設備が長く使われるほど交換品の価値が積み上がる。会社が目標とする費用削減が早く実現すれば、同じ工場や販売網からより多くの利益を生み出せる。

モーション技術では、ITTは新車用摩擦材で世界シェア30%超を持つ。車種ごとの設計採用と品質認証は競争相手の参入を遅らせる。電気自動車の回生ブレーキは交換頻度を減らすが、新しい材料やブレーキ性能の要求は単価を高める機会になる。鉄道と防衛向けの緩衝部品も、一般の自動車部品より値決め力が高い。

接続・制御技術は防衛と航空機の電装化によって大きく成長できる。キャノンとケーサリアの製品は装備の設計に深く入り込み、補修需要も続く。2026年4〜6月期の同部門は有機売上が17%増え、営業利益率も改善した。こうした成長が数年続けば、防衛・航空宇宙向けの利益比率が高まり、景気循環の影響も小さくなる。

資本配分にも成功の実績がある。スヴァネホイとケーサリアは受注を伸ばし、売上構成の改善を進めた。SPX FLOWの統合も2026年半ばには計画より順調と説明されている。大きな買収を成長と利益率の改善につなげることができれば、2035年には今よりはるかに強い産業機械グループになれる。

慎重な見方

最大の問題は、SPX FLOWを高い価格で買ったことである。約48億ドルの取得対価は、2025年のITTの純利益の約10年分に相当する。買収先の調整後EBITDAは立派でも、取得した顧客関係や技術の償却、追加の借金にかかる金利を引くと、株主の手に残るGAAP利益は小さくなる。買収後の現金創出力が資本コストを下回れば、会社の規模が大きくなっても株主価値は増えない。

2026年4〜6月期は、その問題が既に表れている。売上は前年から約5割増えたが、GAAP営業利益はわずかな増加にとどまった。調整後営業利益率20%という数字だけを見ると、買収費用と償却を見落とす。営業利益率が今後改善しても、投資した巨額の資本に見合うかどうかは別の問題である。

流体事業は競争が激しい。大型ポンプの入札ではフローサーブ、スルザー、ケーエスビーなどが競争し、中国やインドのメーカーも低価格を武器にしている。新規設備の受注が減れば、保守部品が利益を支えても固定費を吸収できなくなる。食品・医薬品の工程機器も、顧客が新工場の投資を止めれば需要が落ちる。

モーション技術は、電気自動車への移行で一台あたりの摩擦材使用量と交換頻度が変わる。完成車メーカーは部品価格の引き下げを要求し、低コストの競合へ採用を切り替える余地がある。大口顧客のアウモビオとの補修品契約も永続するわけではない。防衛事業では、政府予算と装備計画が変われば、受注の集中がかえってリスクになる。

買収後の純有利子負債は約31億ドルに達し、のれんと無形資産も大きい。需要が停滞して買収の期待利益が得られなければ、減損や財務制約が発生する。自社株買いを続ける余力も減り、株主の取り分は縮む。高収益の産業機械メーカーという評価を維持できるかは、まだ証明されていない。

どちらに重みを置いたか

事業の必要性と顧客の切り替えにくさについては、強い見方に説得力がある。特に防衛向け接続部品と保守関連の流体製品は、10年後も価値を生み続ける可能性が高い。

一方、株主価値を測るには、2026年の大型買収が与えた負債と資本収益率の低下を軽く扱えない。2025年までの高い利益率を買収後の全社にそのまま広げるのは危険である。確率は楽観10%、やや楽観19%、中立35%、やや悲観23%、悲観13%とし、買収統合と競争で失敗する側をやや厚くした。

中立の事業価値が現在の時価総額に近くても、10年分の時間価値を考慮すると安全域はない。利益が大きく伸びる楽観の筋書きは存在するが、確率加重した現在価値は約43%低く、結論は割高となる。

10 年後の 5 つの筋書き(2035/12 期)

確率で加重した現株数換算の終価現在株主分の終価 182.60 ドル163 億ドル(+ 還元の換算額還元の合計 42.01 ドル38 億ドル)。 今の値に割り戻すと 108.70 ドル97 億ドル、今との差 −45.2%、 期待の年率 +1.4%(資本コスト 8.5%)→ 割高

筋書き確率10 年後の現株数換算の終価現在株主分の終価還元の換算額還元の合計配当+自社株買い トータルリターン10 年・還元込み年率確率 × (終価+還元)
楽観 10% 421.31 ドル377 億ドル 72.71 ドル65 億ドル +148.9% +10.6% 49.40 ドル44 億ドル
やや楽観 19% 271.92 ドル243 億ドル 58.17 ドル52 億ドル +66.3% +5.8% 62.72 ドル56 億ドル
中立 35% 187.52 ドル168 億ドル 48.10 ドル43 億ドル +18.7% +1.9% 82.47 ドル74 億ドル
やや悲観 23% 80.27 ドル72 億ドル 23.49 ドル21 億ドル −47.7% −6.9% 23.86 ドル21 億ドル
悲観 13% 36.24 ドル32 億ドル 11.19 ドル10 億ドル −76.1% −14.5% 6.17 ドル6 億ドル
加重平均100% 182.60 ドル163 億ドル42.01 ドル38 億ドル +13.2% +1.4% 224.61 ドル201 億ドル

今の株価時価総額 198.50 ドル177 億ドル(2026-10-30)から見たトータルリターン。各行の年率は還元・追加負担を期間の中間時点に置く仮定のIRRです。最下段は期待CFから計算したIRRで、各行のIRRの加重平均ではありません。実際の配当時期を観測した値ではありません。

楽観 10% 楽観:流体の統合が大成功し、防衛向け部品も世界でシェアを拡大 利益 24 億ドル · PER 15.5 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 421.31 ドル377 億ドル

2035年には、流体の対象市場が2025年価格で1250億ドルまで拡大する。SPX FLOWのブランドとゴールズポンプの顧客網を相互に活用し、統合後の世界シェアは約4.65%に上がる。食品・医薬品・化学・エネルギー転換向けが増え、保守・交換収入が利益を安定させる。フローサーブやスルザーとの価格競争に耐え、流体事業の営業利益率は22%に達する。

モーション技術では、ブレーキ材の高性能化で新車向け採用が増える。電気自動車の摩耗減少はあるが、鉄道部品と高単価材が補い、営業利益率は23%を維持する。防衛向け接続部品は新型航空機・装備の採用を取り込み、エムフェノールやティーイー・コネクティビティと競いながらシェアを拡大する。

2026年の買収に伴う借金は営業キャッシュフローで大幅に減らす。2035年のGAAP純利益は24.3億ドルとなり、買収無形資産の償却は営業利益に含める。2026〜2035年の純利益累計は142.4億ドルで、序盤の統合費用を経て成長が加速し、終盤には年10%未満へ減速する。正味還元65億ドルには株式報酬と買収対価の新株発行を差し引いている。自己資本は約118.2億ドルとなり、資本効率も改善する。

  • 流体技術(旧インダストリアル・プロセス、2026年からSPX FLOWを統合):数量 58.1(対象市場の実質規模×ITTの獲得シェア(2025年の価格で換算した億ドル相当の製品・保守サービス数量))× 価格 1.50(同等の製品・保守サービス1単位あたりの平均単価指数(2025年=1))→ 売上 87 億ドル・営業利益 19 億ドル。実質対象市場1250億ドル×獲得シェア約4.65%。SPX FLOWの取得済み事業を含む。単価は10年で1.50倍。
  • モーション技術:数量 19.1(摩擦材・鉄道緩衝部品の対象市場実質規模×ITTの獲得シェア(2025年価格、億ドル相当数量))× 価格 1.48(同等のブレーキ材・緩衝部品1単位あたりの平均単価指数(2025年=1))→ 売上 28 億ドル・営業利益 7 億ドル。対象市場約240億ドル×シェア約7.96%。新車用高性能材と鉄道部品が伸びる。
  • 接続・制御技術:数量 25.1(航空宇宙・防衛・産業向け接続・制御部品の対象市場実質規模×ITTの獲得シェア(2025年価格、億ドル相当数量))× 価格 1.50(同等の高信頼性接続・制御部品1単位あたりの平均単価指数(2025年=1))→ 売上 38 億ドル・営業利益 10 億ドル。対象市場約240億ドル×シェア約10.46%。防衛・航空機向けの設計採用が進む。

倍率:資本コストk=8.5%、2035年のROE=24.3÷118.2=20.6%、moat=normalで超過収益の残存割合は1/2。RONICは約14.55%。10年後以降のgは4.0%で、流体の市場実質成長約1%、防衛接続部品の実質成長とシェア拡大、平均単価の名目上昇を加重して決めた。正当化PER=(1-g/RONIC)/(k-g)×(1+g)は約16.8倍。その約92%にあたる15.5倍を採用した。GAAP純利益を使用し、買収償却や株式報酬の二重加算は行わない。

確率:SPX FLOWの統合が成功するだけでなく、混合・保守機器の追加販売、世界シェア拡大、防衛接続部品の高成長まで同時に実現する必要がある。既存の摩擦材の強さと流体の保守基盤は評価するが、複数の好条件が重なるため10%とする。

やや楽観 19% やや楽観:SPX FLOWの保守収入が育ち、防衛・航空機向けの利益率も上昇 利益 17 億ドル · PER 14.3 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 271.92 ドル243 億ドル

2035年、流体の対象市場は2025年価格で約1170億ドルとなる。SPX FLOWの取得によるシェアの段差に加え、既存顧客への混合機と保守部品の追加販売が進む。市場シェアは約3.66%で安定し、フローサーブやスルザーとの競争下でも技術力と納期を武器に営業利益率19.5%を確保する。

モーション技術は、新車向け摩擦材でシェアを守り、補修・鉄道・防衛向けの売上を増やす。電気自動車の回生ブレーキによる補修頻度の低下は、高付加価値材と保有車両の拡大が補う。接続・制御部品は防衛装備の電装化が追い風となり、競合に対して納期と品質を維持する。

大型の新規買収は控え、買収済み事業の統合と負債返済を優先する。GAAP純利益は2035年に17.0億ドルとなる。2026〜2035年の累計純利益は109.5億ドルで、初期の償却・統合費用を経て増える。正味還元52億ドルを差し引いた自己資本は98.3億ドルとなり、買収後の資本収益率も緩やかに回復する。

  • 流体技術(旧インダストリアル・プロセス、2026年からSPX FLOWを統合):数量 42.8(対象市場の実質規模×ITTの獲得シェア(2025年の価格で換算した億ドル相当の製品・保守サービス数量))× 価格 1.46(同等の製品・保守サービス1単位あたりの平均単価指数(2025年=1))→ 売上 62 億ドル・営業利益 12 億ドル。対象市場1170億ドル×シェア約3.66%。買収後の保守基盤が安定成長する。
  • モーション技術:数量 17.5(摩擦材・鉄道緩衝部品の対象市場実質規模×ITTの獲得シェア(2025年価格、億ドル相当数量))× 価格 1.45(同等のブレーキ材・緩衝部品1単位あたりの平均単価指数(2025年=1))→ 売上 25 億ドル・営業利益 6 億ドル。対象市場約225億ドル×シェア約7.78%。純正採用と鉄道部品が支える。
  • 接続・制御技術:数量 21.0(航空宇宙・防衛・産業向け接続・制御部品の対象市場実質規模×ITTの獲得シェア(2025年価格、億ドル相当数量))× 価格 1.47(同等の高信頼性接続・制御部品1単位あたりの平均単価指数(2025年=1))→ 売上 31 億ドル・営業利益 8 億ドル。対象市場約210億ドル×シェア10%。防衛向けの比率が上昇する。

倍率:k=8.5%、2035年ROE=17.0÷98.3=17.3%、moat=normal、RONIC約12.9%。gは4.0%で、長期の流体市場の実質成長と防衛向け部品の伸び、物価に近い単価上昇から決めた。正当化PERの上限は約15.9倍。利益の継続性は高まるが、買収のれんを支えるための再投資と設備投資の循環を考え、上限の約90%となる14.3倍を採用する。

確率:買収の費用削減と販売網の活用が計画に沿って進み、防衛用接続部品が市場より速く成長する筋書き。既存事業の強さから十分ありうるが、流体の価格競争と大型買収後の高い資本負担が残るため19%とする。

中立 35% 中立:流体の大型買収はおおむね成功し、成熟した産業機械会社として着実に伸びる 利益 13 億ドル · PER 13.2 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 187.52 ドル168 億ドル

2035年、流体の対象市場は2025年価格で約1070億ドルになる。産業用ポンプやバルブの実質需要は年2%台で増えるが、フローサーブやケーエスビーとの競争が続く。SPX FLOWの買収によって上がったシェアを維持し、保守・交換品の構成比を高める。流体部門の営業利益率は、買収無形資産の償却を含めて17.5%となる。

モーション技術では、新車向け摩擦材の高いシェアが維持される。電気自動車の回生ブレーキによる補修品需要の減少を、車の保有台数、単価、鉄道部品が補う。接続・制御部品では、航空宇宙・防衛向けの新規採用が続くが、エムフェノールなどとの競争によって利益率の上昇は緩やかになる。

2026年のSPX FLOW統合費用でGAAP利益はいったん抑えられ、負債返済を進めながら徐々に成長する。2035年の純利益は12.7億ドルに達し、2026〜2035年の累計純利益は85.9億ドルとなる。配当と自社株買いから株式報酬および2026年の株式対価約7.8億ドルを差し引いた正味還元は43億ドルである。自己資本は83.7億ドルとなり、ROEは約15.2%を維持する。

  • 流体技術(旧インダストリアル・プロセス、2026年からSPX FLOWを統合):数量 36.3(対象市場の実質規模×ITTの獲得シェア(2025年の価格で換算した億ドル相当の製品・保守サービス数量))× 価格 1.41(同等の製品・保守サービス1単位あたりの平均単価指数(2025年=1))→ 売上 51 億ドル・営業利益 9 億ドル。対象市場1070億ドル×シェア約3.39%。2026年のSPX FLOW買収済み事業を含み、価格指数は物価に沿う1.41倍。
  • モーション技術:数量 15.8(摩擦材・鉄道緩衝部品の対象市場実質規模×ITTの獲得シェア(2025年価格、億ドル相当数量))× 価格 1.40(同等のブレーキ材・緩衝部品1単位あたりの平均単価指数(2025年=1))→ 売上 22 億ドル・営業利益 5 億ドル。対象市場約220億ドル×シェア約7.18%。EVの摩耗減少を補修・鉄道・高性能材が補う。
  • 接続・制御技術:数量 18.5(航空宇宙・防衛・産業向け接続・制御部品の対象市場実質規模×ITTの獲得シェア(2025年価格、億ドル相当数量))× 価格 1.42(同等の高信頼性接続・制御部品1単位あたりの平均単価指数(2025年=1))→ 売上 26 億ドル・営業利益 6 億ドル。対象市場約200億ドル×シェア約9.25%。防衛・航空機の電装化が続く。

倍率:k=8.5%、2035年ROE=12.7÷83.7=15.2%、moat=normal、RONIC約11.83%。gは3.8%で、長期の数量成長を流体約1%、モーション0〜1%、防衛接続部品約2%とし、これに物価を中心とする単価上昇を加重した。利益成長はROEから出していない。正当化PERは約15.0倍で、その88%に相当する13.2倍を採用した。GAAP純利益には買収無形資産の償却、税金、借入利息を含める。2026年の買収で増えた負債が徐々に減る前提であり、現在の高い市場評価は倍率の根拠にしていない。

確率:2026年の買収済み事業が残り、流体の保守売上と防衛向け接続部品が成長する。ただし、自動車と大型設備の景気循環が利益率を抑える。競争力と資本負担の双方を考え、この筋書きを最も可能性の高い35%とした。

やや悲観 23% やや悲観:買収の収益改善が遅れ、自動車と流体の価格競争で利益率が下がる 利益 7 億ドル · PER 10.4 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 80.27 ドル72 億ドル

2035年、流体の対象市場は緩やかに増えるが、SPX FLOWの顧客への相互販売は期待を下回る。フローサーブやスルザー、低価格のアジア勢との競争で新規設備の利益率が低下し、買収の固定費を十分に吸収できない。保守関連の利益は残るものの、流体の営業利益率は13%にとどまる。

モーション技術は、電気自動車の回生ブレーキによる交換需要の減少と、新車メーカーの値下げ要求が重なる。摩擦材の認証技術は残るが、採用競争の激化でシェアが低下する。防衛接続部品も成長率が鈍り、採用製品の入れ替えで価格交渉が厳しくなる。

2026年の買収負債を減らすため自社株買いを抑え、配当を中心に還元する。2035年のGAAP純利益は6.9億ドルとなる。2026〜2035年の純利益累計は48.7億ドルで、統合費用と需要の弱さによって序盤の利益が伸び悩む。正味還元は21億ドル、自己資本は68.5億ドルとなる。営業利益率は全社で約13%となり、かつての優良さは一部失われる。

  • 流体技術(旧インダストリアル・プロセス、2026年からSPX FLOWを統合):数量 29.6(対象市場の実質規模×ITTの獲得シェア(2025年の価格で換算した億ドル相当の製品・保守サービス数量))× 価格 1.34(同等の製品・保守サービス1単位あたりの平均単価指数(2025年=1))→ 売上 40 億ドル・営業利益 5 億ドル。対象市場約990億ドル×シェア約2.99%。買収後の獲得シェアが低下し、単価上昇も物価に劣る。
  • モーション技術:数量 13.0(摩擦材・鉄道緩衝部品の対象市場実質規模×ITTの獲得シェア(2025年価格、億ドル相当数量))× 価格 1.32(同等のブレーキ材・緩衝部品1単位あたりの平均単価指数(2025年=1))→ 売上 17 億ドル・営業利益 3 億ドル。対象市場約205億ドル×シェア約6.34%。EVの交換頻度低下と新車メーカーの価格圧力。
  • 接続・制御技術:数量 14.4(航空宇宙・防衛・産業向け接続・制御部品の対象市場実質規模×ITTの獲得シェア(2025年価格、億ドル相当数量))× 価格 1.33(同等の高信頼性接続・制御部品1単位あたりの平均単価指数(2025年=1))→ 売上 19 億ドル・営業利益 3 億ドル。対象市場約180億ドル×シェア8%。防衛案件の採用競争と価格圧力が強まる。

倍率:2035年ROEは約10.1%でk=8.5%を小幅に上回る。moat=normal、RONIC約9.29%、gは3.0%。流体と自動車の実質数量は弱く、価格の上がり方も物価を下回るため、長期成長を低くした。正当化PERの上限は約12.7倍だが、買収の資本効率と景気循環の弱さから10.4倍とする。中立の13.2倍より低く、稼ぐ力から決めた倍率である。

確率:SPX FLOWの統合が遅れ、取得した設備・顧客基盤から期待した利益が生まれない可能性は小さくない。モーション技術への自動車メーカーの価格圧力も加わるため23%とした。流体の保守収入と防衛向け部品は残るため、存続危機までは想定しない。

悲観 13% 悲観:SPX FLOWの買収が価値を生まず、競争で部品の優良さが崩れる 利益 4 億ドル · PER 9.0 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 36.24 ドル32 億ドル

2035年、SPX FLOWの統合は期待した収益を生まず、化学・食品・産業向けの設備投資も弱い。流体機器ではアジア勢の低価格供給が広がり、既存の顧客を守るため値引きが必要になる。保守部品の収入は残るが、工場の稼働率が低下し、流体事業の営業利益率は11%まで下がる。買収ののれんと無形資産の一部で減損が起こる。

モーション技術では、新車向け摩擦材の高いシェアを守れなくなる。電気自動車の普及で補修頻度が低下し、ボッシュやアジアの競合に価格と採用を奪われる。接続・制御技術でも、新しい航空・防衛プラットフォームでエムフェノールなどに敗れ、既存機種の補修だけでは成長を支えられない。

借金返済を優先するため、増配や自社株買いは大幅に抑制される。2026〜2035年の純利益累計は29.0億ドルで、2028〜2030年に統合費用と需要減少によって利益が落ち込んだ後、2035年に3.6億ドルまで回復する。減損と整理費用は期間のGAAP利益に反映した。正味還元は10億ドルにとどまり、自己資本は59.8億ドルとなる。帳簿には取得した無形資産が残るが、ROEは資本コストを下回り、優良な産業機械メーカーとしての評価を失う。

  • 流体技術(旧インダストリアル・プロセス、2026年からSPX FLOWを統合):数量 23.7(対象市場の実質規模×ITTの獲得シェア(2025年の価格で換算した億ドル相当の製品・保守サービス数量))× 価格 1.21(同等の製品・保守サービス1単位あたりの平均単価指数(2025年=1))→ 売上 29 億ドル・営業利益 3 億ドル。対象市場約880億ドル×シェア約2.69%。買収後の市場シェアが縮小し、価格上昇が物価を大幅に下回る。
  • モーション技術:数量 10.7(摩擦材・鉄道緩衝部品の対象市場実質規模×ITTの獲得シェア(2025年価格、億ドル相当数量))× 価格 1.25(同等のブレーキ材・緩衝部品1単位あたりの平均単価指数(2025年=1))→ 売上 13 億ドル・営業利益 2 億ドル。対象市場約195億ドル×シェア約5.49%。純正採用を失い、補修需要も弱くなる。
  • 接続・制御技術:数量 10.4(航空宇宙・防衛・産業向け接続・制御部品の対象市場実質規模×ITTの獲得シェア(2025年価格、億ドル相当数量))× 価格 1.27(同等の高信頼性接続・制御部品1単位あたりの平均単価指数(2025年=1))→ 売上 13 億ドル・営業利益 2 億ドル。対象市場約165億ドル×シェア約6.30%。新規防衛プラットフォームでの採用敗北が続く。

倍率:2035年ROEは3.6÷59.8=約6.0%となり、資本コスト8.5%を下回る。したがって正当化PERの上限は1÷k=約11.8倍となる。長期の市場数量とシェアが縮み、物価より遅い価格上昇しか期待できないためgは2.0%とする。超過収益が失われる会社として9.0倍を採用した。過去の谷の倍率からは決めていない。

確率:大型買収の資本収益率が低迷し、流体・摩擦材の競争激化と防衛案件の採用減少が同時に起こる構造的な敗北を想定した。物理的な部品需要と保守基盤は残るため倒産確率ではなく、長期の収益力低下の確率として13%を与える。

セグメント:数量 × 価格

いまの数量と価格、中立の筋書きの 10 年後。売上と営業利益は億ドル。

流体技術(旧インダストリアル・プロセス、2026年からSPX FLOWを統合)

産業用ポンプ、バルブ、混合・分離機器、熱交換機、船舶向け低温ポンプと保守部品を販売する。2026年3月のSPX FLOW買収により、食品・医薬品・パーソナルケア向け工程機器が加わった。

数量対象市場の実質規模×ITTの獲得シェア(2025年の価格で換算した億ドル相当の製品・保守サービス数量)価格同等の製品・保守サービス1単位あたりの平均単価指数(2025年=1)売上営業利益
今 2025/12 15.0 1.00 15 3
10 年後 中立 36.3 1.41 51 9

取り方:2025年の旧IP売上14.962億ドルと営業利益3.151億ドルは会社の10-Kのセグメント開示を使用。2025年価格に固定した対象市場を約850億ドルと推定し、そのうちITTの獲得シェアを約1.76%とした。数量14.962は市場850×シェア1.76%であり、価格欄にはシェアを含めない。市場は産業用ポンプの2025年推定474億ドルを基準に、ITTが対象とするバルブ、混合・熱交換機、保守サービスを追加した概算である。大型ポンプ市場ではフローサーブ、ケーエスビー、スルザー、荏原製作所などが競争する。ケーエスビーの市場資料では広義のポンプ市場でITTが約1.7%だったが、ここで用いる市場の製品範囲とは一致しないため、シェアはモデル上の推定値である。2026年に成立したSPX FLOWの売上約13億ドルは2025年のITTの売上には含めず、将来の数量側で買収済み事業として加える。出典:ITT 2025年10-K、2026年SPX FLOW買収発表、Grand View Researchの2026年産業ポンプ市場推計。

モーション技術

フリクションの自動車用ブレーキ材、コニーのショックアブソーバー、アックストーンの鉄道用緩衝・連結部品を扱う。新車向けの採用と保有車両の交換需要が収益を作る。

数量摩擦材・鉄道緩衝部品の対象市場実質規模×ITTの獲得シェア(2025年価格、億ドル相当数量)価格同等のブレーキ材・緩衝部品1単位あたりの平均単価指数(2025年=1)売上営業利益
今 2025/12 14.3 1.00 14 3
10 年後 中立 15.8 1.40 22 5

取り方:2025年のMT売上14.282億ドル、営業利益2.759億ドルは会社の10-Kによる。2025年の世界の摩擦製品市場約171億ドルを起点に、鉄道用ショックアブソーバーと緩衝部品などの対象市場約29億ドルを推定加算し、対象規模200億ドル、ITTの獲得シェア7.14%で数量14.282とした。市場の範囲が混在するため、この7.14%はモデル用の総合シェアである。会社の2025年投資家説明会で示された新車向け純正摩擦材の世界シェア30%超とは分母が異なる。純正摩擦材ではボッシュ、ブレンボ、曙ブレーキ、テネコなど、鉄道緩衝部品ではクノールブレムゼなどと競争する。2025年の構成は投資家説明会の自動車純正57%、補修26%、鉄道13%、その他4%を参考にした。出典:ITT 2025年10-Kと2025年Capital Markets Day、Grand View Researchの2026年摩擦製品市場推計。

接続・制御技術

航空宇宙・防衛・産業向けの高信頼性コネクター、ケーブル組立品、精密バルブ、アクチュエーター、振動吸収部品を提供する。認証を受けた長寿命の装備で交換・補修収入を得る。

数量航空宇宙・防衛・産業向け接続・制御部品の対象市場実質規模×ITTの獲得シェア(2025年価格、億ドル相当数量)価格同等の高信頼性接続・制御部品1単位あたりの平均単価指数(2025年=1)売上営業利益
今 2025/12 10.2 1.00 10 2
10 年後 中立 18.5 1.42 26 6

取り方:2025年のCCT売上10.170億ドル、営業利益1.782億ドルは会社の10-Kによる。2025年投資家説明会では事業売上の約69%が接続部品、31%が制御部品で、対象となる航空宇宙・防衛向けコネクター市場は40億ドル超と説明されている。一般産業用の厳環境接続部品、制御部品、ケーブル組立品を含む総合対象市場は約150億ドルと推定し、ITTシェア6.78%で数量10.17とした。競合はエムフェノール、ティーイー・コネクティビティ、グレンエア、ラディアルなどである。総合シェアは推定であり、公表された直接的な会社別シェアではない。出典:ITT 2025年10-K、2025年Capital Markets Day、航空宇宙・防衛コネクター市場の2026年調査。

リスクと懸念

SPX FLOW買収の資本収益率

買収対価47.75億ドルはITTにとって極めて大きい。費用削減が進んでも、買収価格に見合う増分の投資収益率を実現できなければ株主価値は増えない。食品・医薬品の工程機器を加えたこと自体は合理的だが、投資額が大きいため、数年の成長鈍化でも買収の採算は悪化する。無形資産の償却と将来の減損も見落とせない。

大型買収後の借金と借り換え金利

2026年7月の純有利子負債は約31.4億ドルで、2025年末の純現金から財務構造が一変した。今後の借り換え金利を約5.75%とすると、負債削減が遅れた場合は利息がGAAP利益を圧迫する。設備投資や新しい買収にも資金が必要であり、株主還元よりも借金返済を優先せざるを得ない局面が続く可能性がある。

流体機器の入札競争と設備投資循環

産業用ポンプやバルブは安全性と品質が重要だが、新規設備の入札では価格も大きな要因となる。フローサーブ、ケーエスビー、スルザーに加え、アジア勢が技術を高めればITTの値決め力は弱くなる。化学・エネルギー設備の投資が止まると新品需要が減り、保守部品があっても固定費を十分に吸収できなくなる。

電気自動車の普及と摩擦材の使用量

電気自動車では回生ブレーキが働くため、摩擦材の摩耗が少なくなる。高性能な新車用摩擦材の単価が上がっても、交換頻度が低下すれば補修品市場の数量が減る。さらに完成車メーカーが価格を厳しく交渉し、新規車種で競合が採用されれば、ITTの世界的な純正品シェアは縮小する。

大口顧客アウモビオへの依存

2025年にアウモビオと旧コンチネンタルの関連売上は、モーション技術の約17%、全社の約6%を占めた。補修品の長期供給契約は2033年末までと開示されているが、その後の取引量は保証されない。顧客の事業再編や調達方針の変更が起きれば、新車用と補修用の両方で売上を失うおそれがある。

防衛予算と設計採用の集中

接続・制御技術の売上の約7割は航空宇宙・防衛向けである。いったん機体や装備に採用されれば収入が続くが、新型機種の計画中止や政府予算の変更には弱い。エムフェノール、ティーイー・コネクティビティ、グレンエアなどとの設計採用競争で敗れると、数年間の成長機会を失う。防衛向けの高成長を永続的なものとはみなさない。

株式発行と買収偏重の資本配分

2025年には自社株買いと同時に買収資金のための増資があり、2026年のSPX FLOW買収では約7.8億ドル相当の株式を対価として発行した。自社株買いの公表額だけでは既存株主への正味還元を測れない。買収を繰り返して売上を増やしても、株式の希薄化と投下資本の増加を上回る利益がなければ、オーナーの取り分は増えない。

今後の分かれ目

SPX FLOWの買収後3年以内に年0.8億ドルの費用削減が実現し、GAAP営業利益率も継続的に改善する
買収の成功が確認され、流体の営業利益率と将来利益を引き上げる。やや楽観・楽観の確率を高める。ただし買収価格に対する投資収益率も同時に確認する。
純有利子負債が2027年末までに大幅に減少し、追加の大型買収を抑制する
金利負担と財務リスクが下がり、株主還元の余力が増える。中立の純利益と正味還元を引き上げる。
流体技術の有機受注が複数年続けて市場成長率を下回り、保守関連売上比率も低下する
顧客基盤と値決め力の低下を示すため、流体の数量シェアと営業利益率を引き下げる。やや悲観・悲観の確率を増やす。
新車向け摩擦材の世界シェアが30%超から明確に低下し、電気自動車の補修用交換需要も減少する
モーション技術の堀が弱くなっていると判断し、数量と長期成長率を引き下げる。利益率の下押しも織り込む。
接続・制御技術が航空宇宙・防衛向けで年率10%前後の有機成長を維持し、営業利益率も23%を超えて定着する
新しいプラットフォームへの採用と値決め力が確認されたと判断し、楽観側の確率を高める。全社の長期収益の安定性も改善する。
調整後利益は増えているのにGAAP純利益とFCFが数年間伸びず、買収関連費用が常態化する
オーナー利益への転換が弱いと判断する。調整後の高い利益率を評価に使わず、買収の収益率と将来の純利益を再評価する。
高い市場評価の下で新たに数十億ドル規模の買収を決め、資本収益率の説明が不十分なまま増資する
買収偏重による株主価値の毀損を疑い、悲観側の確率を引き上げる。正味還元から株式発行の対価を控除し、資本効率の低下を反映する。

見ておくもの

  • 流体技術の有機受注・売上成長率とSPX FLOWの保守関連売上比率
  • SPX FLOWの年0.8億ドルの費用削減目標と実現済み額
  • 流体部門のGAAP営業利益率と買収無形資産償却額
  • 純有利子負債、純負債÷EBITDA、年間利息費用
  • モーション技術の新車向け摩擦材の世界シェアと電気自動車向け採用率
  • アウモビオとの補修品契約更新と売上集中度
  • 接続・制御技術の航空宇宙・防衛向け有機成長率と営業利益率
  • GAAP純利益、FCF、ROICと新規買収の投資収益率
  • 配当・自社株買いから株式報酬と増資を引いた正味還元

倍率と資本コストの決め方

評価の出発点は現在のPERや過去の市場倍率ではない。2025年の3事業の売上を会社開示の実績から取り、実質対象市場×獲得シェアで数量を表し、2025年を1とする単価指数を掛けて2035年の売上を作った。2026年に成立したSPX FLOW買収は流体の数量側に追加し、2025年の売上に遡って含めていない。

利益率には競合との競争、保守品の構成、償却と固定費を反映し、GAAP純利益には買収後の借入利息と税金を入れた。資本コストは基本8.0%とquality+0.5%から8.5%とした。倍率はRONIC=k+残存割合×(ROE-k)と長期gから求める正当化PERを上限に決めた。中立の上限は約15.0倍で、利益の質から13.2倍とした。

自己資本は2025年末40.8億ドルに2026〜2035年の純利益累計を足し、配当・自社株買いから株式報酬と2026年の買収株式対価を差し引いた正味還元を控除して求めた。純現金は買収前の一時的な資金であるため別建ての超過現金として足していない。悲観の床は2026年買収後の借入と換金可能資産を用いた。結果の割高判断に合わせて倍率や確率を逆算していない。

資本コスト 8.5% = 無リスク金利 5% + β — × 5%。米国株の基本8.0%にqualityの+0.5%を加え、資本コストを8.5%とする。βや市場のPERは使わない。SPX FLOW買収の成否や個別の顧客集中はkに重ねず、数量、利益率、還元と悲観側の確率で評価する。2026年時点で存続自体に差し迫った危機はなく、distressの上乗せは行わない。

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割安 ライアンエアー・ホールディングスRYAAY 欧州最大の低運賃航空網と厚い財務が競争力を支える。燃料・脱炭素の費用を織り込んでも十年先の稼ぐ力には余地があり、割安と見る。 本質価値との差 +56.7% · 10 年 割安(年 +14.2%) 割安 ブライト・ホライズン・ファミリー・ソリューションズBFAM 代替保育の企業契約と供給網は強いが、英国の安全管理問題が信用を揺らす。十年先の利益と還元で見れば、現在の評価はほぼ適正だが安全域は薄い。 本質価値との差 +33.9% · 10 年 割安(年 +12.2%) やや割安 ウーバー・テクノロジーズUBER 実力の利益は見かけの半分。未成立の買収を外した単体で、自動運転で取り分が削られる負けを厚く見ると、利益ベースの倍率では今の値段をやや上回る(やや割安) 本質価値との差 +25.8% · 10 年 やや割安(年 +11.3%) やや割安 レノックス・インターナショナルLII 住宅は在庫調整の谷、商業用は 2 桁で伸びる空調。利益ベースの正当化 PER の 8 割(中立 10 年 15.1 倍)で置くと、総合は今の時価総額に対し +21% でやや割安 本質価値との差 +25.7% · 10 年 やや割安(年 +12.3%) やや割安 グルポ・アエロポルトゥアリオ・デル・スレステASR 空港の地域独占は強いが、コロンビアの権益満了と大型買収後の負債は重い。利益と還元から測る本質価値は現在の時価総額を約16%上回り、やや割安 本質価値との差 +21.1% · 10 年 やや割安(年 +11.0%) やや割安 ペンテアPNR プール機器の在庫調整と水事業の安定収益。買い足しと住宅の景気が振れる。利益ベースの正当化 PER の 8 割(中立 10 年 14.2 倍)で置くと、本質価値は今の時価総額を 4 割強上回り、割安 本質価値との差 +18.8% · 10 年 やや割安(年 +10.3%) やや割安 コパートCPRT 堀の厚い事故車オークションの寡占で、余った現金 40 億ドルを戻り方 0.5 で足し、台数の弱さを織り込んでも、利益ベースの本質価値は今の値段を 3 割弱上回る 本質価値との差 +18.1% · 10 年 やや割安(年 +9.7%) やや割安 ADTADT ADTは監視契約の積み上げと値上げで稼ぐ警備会社である。負債と解約率は重いが、10年の株主価値には約65%の安全域があり割安と見る。 本質価値との差 +16.5% · 10 年 やや割安(年 +11.1%) やや割安 ユナイテッド・エアラインズ・ホールディングスUAL 山の年でなくならした利益で測ると、国際線とプレミアムで稼ぐ航空会社の本質価値は今の値段を 1 割強上回る。ただし燃料・賃金・景気の悲観を厚く置いたただし燃料・賃金・景気の悲観を厚く置いた 本質価値との差 +15.0% · 10 年 やや割安(年 +11.3%) やや割安 ハネウェル エアロスペースHONA 民間機の装備品とアフターマーケット・防衛の 3 本柱で稼ぐが、分離で純負債 約 148 億ドルと自己資本のマイナスを背負い、2026 年の見通しを下げた直後の新会社 本質価値との差 +14.1% · 10 年 やや割安(年 +9.9%) やや割安 サービス・コーポレーション・インターナショナルSCI 北米最大の葬祭会社。墓地・生前契約には強い堀があるが、火葬への移行と重い負債が成長を制約する。10年の期待価値は現在を約4%上回る適正水準 本質価値との差 +14.1% · 10 年 やや割安(年 +9.2%) やや割安 ロッキード・マーチンLMT 受注残 2,300 億ドルと防空ミサイルの増産で利益が戻る防衛の王道銘柄。F-35 一本足の傷はあるが、利益ベースの倍率(10 年中立 20.3 倍)で測っても本質価値は今の時価総額を 3 割ほど上回る(割安) 本質価値との差 +14.0% · 10 年 やや割安(年 +9.5%) やや割安 オーチス・ワールドワイドOTIS 保守の継続収入が利益の大半を稼ぐ優良事業。中国の新設不況と KONE・TKE 統合の競争で悲観側を厚く置いても、総合は今の時価総額に対し +22% でやや割安 本質価値との差 +13.4% · 10 年 やや割安(年 +10.2%) やや割安 ウィルスコット・ホールディングス・コーポレーションWSC 長期賃貸の堀は残る。高借金と実行不振を厚く見ても、10月23日時点の価値差は約25%で、やや割安 本質価値との差 +11.1% · 10 年 やや割安(年 +10.9%) やや割安 ZTOZTO 中国宅配の最大規模と仕分け網は強いが、値上げの自立性とVIEには限界がある。10年の還元を含めればやや割安 本質価値との差 +10.9% · 10 年 やや割安(年 +9.8%) やや割安 キャリア・グローバルCARR 売却後の空調はデータセンターと更新需要で伸びる優良株。利益ベースの正当化 PER の 8 割(中立 10 年 14.8 倍)で置くと、総合は今の時価総額に対し +9% で適正 本質価値との差 +10.6% · 10 年 やや割安(年 +9.9%) 適正 ノースロップ・グラマンNOC B-21 と Sentinel で米国の核抑止の 2 本柱を持つ防衛の主契約者。受注残は史上最高だが利益率は薄く、利益ベースの倍率では本質価値は今の時価総額をやや上回る(やや割安) 本質価値との差 +9.5% · 10 年 適正(年 +9.0%) 適正 アリソン・トランスミッション・ホールディングスALSN 北米の高い変速機シェアは強いが、2026年の大型買収で借金と競争事業が増えた。10年の価値はほぼ適正で安全域は薄い。 本質価値との差 +8.8% · 10 年 適正(年 +9.8%) 適正 KBRKBR アンモニア技術の強い堀と政府向け契約を持つが、2027年の分社とAI代替には不確実性が残る。10年の本質価値は現値比約7%高い適正圏で、安全域は薄い 本質価値との差 +8.4% · 10 年 適正(年 +10.1%) 適正 テクストロンTXT 時価総額 131 億ドルは GAAP の純利益の 14 倍。ジェット・MV-75・工業を抱える複合企業は、利益ベースの倍率(10 年中立 12.6 倍)で測ると本質価値が今の約 1.2 倍に出てやや割安 本質価値との差 +7.5% · 10 年 適正(年 +9.5%) 適正 ローリンズROL 家庭と店舗に張りつく定期契約の害虫駆除は景気に強く、買収の支出を利益から引き、利益ベースの倍率(中立 23 倍)で測ると、本質価値は今の値段を 1 割弱上回る水準で適正 本質価値との差 +5.7% · 10 年 適正(年 +7.7%) 適正 アキュイティーAYI 照明の販路と建物制御には長く続く強みがある。ただし成長の買収依存とAIによる競争を考えると、現在の評価はおおむね適正で安全域が薄い。 本質価値との差 +4.6% · 10 年 適正(年 +8.6%) 適正 アメリカン・エアーラインズ・グループAAL 北米最大級の路線網とマイル事業は残るが、燃料高と巨額負債が株主利益を奪う。10年の期待値はほぼ今の値段で安全域は薄い(適正) 本質価値との差 +3.8% · 10 年 適正(年 +10.4%) 適正 カーライルCSL 商業屋根の更新需要と高い資本効率は魅力だが、防水材の採算と大口顧客への依存に弱さが残る。10年の本質価値は現値を約8%上回り、評価は適正 本質価値との差 +1.5% · 10 年 適正(年 +8.2%) 適正 ユナイテッド・パーセル・サービスUPS アマゾンの荷物の削減を終え利益が戻り始めた宅配の最大手。利益ベースの倍率で測ると純利益 15 倍の今の値段はやや安いが、アマゾン自前網との競争を重く見て確率を悲観側に置いた 本質価値との差 −0.2% · 10 年 適正(年 +8.5%) 適正 CNHインダストリアルCNH 農機の世界的な販売・整備網と精密農業への投資には長期価値があるが、景気循環と金融子会社の信用リスクを考えると現状は適正圏 本質価値との差 −1.4% · 10 年 適正(年 +8.8%) 適正 フォーチュン・ブランズ・イノベーションズFBIN モーエンの値決め力は本物だが、住宅循環とFiberon減損が重い。10年の期待価値は約51億ドルで現在の52億ドルとほぼ同じ、適正圏 本質価値との差 −2.3% · 10 年 適正(年 +8.7%) 適正 ゼネラル・ダイナミクスGD ガルフストリームと潜水艦で稼ぐ防衛・ビジネスジェットの複合企業。受注残 1,365 億ドルで利益の見通しは堅く、利益ベースの倍率(資本コスト 7.75%、中立は上限の 9 割弱)で測ると今の値段は適正の範囲 本質価値との差 −5.9% · 10 年 適正(年 +7.0%) 適正 アメンタム・ホールディングスAMTM 核・防衛の現場力は残るが、人月型デジタルのAI代替と重い負債を織り込むと、現在の時価総額はやや割高 本質価値との差 −5.9% · 10 年 適正(年 +8.0%) 適正 コア・メインCNM 水道インフラの更新と全国配送網は長く残る強みだが、買収の資本効率と債務を踏まえた10年価値は現値とほぼ並び、評価は適正 本質価値との差 −7.1% · 10 年 適正(年 +7.6%) 適正 ミューラー・インダストリーズMLI 北米の銅配管・真鍮加工で高い利益と純現金を稼ぐが、樹脂への代替と買収収益率を見れば、10年価値は現状に近く安全域は薄い 本質価値との差 −8.9% · 10 年 適正(年 +7.3%) 適正 ザイレムXYL 水の設備・計測・サービスで景気に強いが、のれん込みの資本効率は低い。利益ベースの正当化 PER の 8 割(中立 10 年 12.4 倍)で置くと、総合は今の時価総額に対し -20% でやや割高 本質価値との差 −9.5% · 10 年 適正(年 +6.7%) やや割高 SAROSARO 整備認可と長期契約は強いが、OEMへの依存と借金が残り、10年先の利益と悲観の深さを考えるとやや割高 本質価値との差 −10.1% · 10 年 やや割高(年 +7.5%) やや割高 パッカーPCAR 北米クラス 8 の循環と DAF の欧州で稼ぐ堅実な首位級。事業は優良だが、利益ベースの上限の内側(中立は 7.6 割)で測ると、今の値段は 2 割弱高く、やや割高 本質価値との差 −10.2% · 10 年 やや割高(年 +7.3%) やや割高 ハベルHUBB 電力会社の送配電部材とデータセンター配線で稼ぐ高収益企業。利益ベースの正当化 PER の 8.5 割(中立 10 年 16.8 倍)で置くと、総合は今の時価総額に対し -18% でやや割高 本質価値との差 −10.4% · 10 年 やや割高(年 +6.4%) やや割高 ユニオン・パシフィックUNP 線路という最高級の堀を持ち、未成立の NSC 合併を除いた単独の姿で測ると、純利益の 24 倍の今の値段はほぼ適正 本質価値との差 −10.4% · 10 年 やや割高(年 +6.1%) やや割高 ビルダーズ・ファースト・ソースBLDR 米国最大級の住宅建材の流通・加工。着工の谷と重い借金。利益ベースの正当化 PER の 9 割(中立 10 年 9.6 倍)で置くと、総合は今の時価総額に対し +3% で適正 本質価値との差 −10.6% · 10 年 やや割高(年 +9.0%) やや割高 スリーエムMMM PFAS の訴訟支払いを抱えつつ利益率は上向き。利益ベースの上限で測ると本質価値は今の値段に近く、適正 本質価値との差 −11.0% · 10 年 やや割高(年 +6.5%) やや割高 グレコGGG 交換部品と精密流体制御に強い優良企業。10年後も競争力は残るが、買収の採算と建設需要に不確実性があり、現状はやや割高 本質価値との差 −11.8% · 10 年 やや割高(年 +6.1%) やや割高 ドナルドソンDCI 交換フィルターの継続需要と技術力は魅力だが、高値の買収と産業需要の変動を考えると、10年先の価値に対して現在の株価はやや割高 本質価値との差 −11.9% · 10 年 やや割高(年 +6.4%) やや割高 H&RブロックHRB 申告の専門家と店舗網には価値が残るが、AIによる工数減を考えると長期の安全域は薄く、評価はやや割高 本質価値との差 −11.9% · 10 年 やや割高(年 +6.4%) やや割高 アドバンスト・ドレナージ・システムWMS 水管理の全国網と許認可は強いが、買収込みの成長を多く織り込み、総合価値は今の時価総額を約9%下回る適正 本質価値との差 −12.1% · 10 年 やや割高(年 +6.6%) やや割高 バルモント・インダストリーズVMI 送電鋼構造物と灌漑設備の強みは長持ちする。しかし増産の実行と農業循環には不確実性があり、10年価値では安全域が足りず、やや割高と見る。 本質価値との差 −13.1% · 10 年 やや割高(年 +6.2%) やや割高 W・W・グレインジャーGWW 北米の産業用品流通で堀の深い優良企業。利益ベースの正当化 PER の 85 割(中立 10 年 20.5 倍)で置くと、総合は今の時価総額に対し -12% でやや割高 本質価値との差 −13.3% · 10 年 やや割高(年 +5.7%) やや割高 クラリベートCLVT 学術情報と知財データの堀は残るが、巨額買収の後遺症とAI代替が重い。事業売却後も安全域は不足し、約25%のやや割高 本質価値との差 −13.5% · 10 年 やや割高(年 +7.1%) やや割高 GEエアロスペースGE 民間エンジン整備という最良の事業を持つが、PER 39 倍は 10 年後の利益ベースの PER(中立 21 倍)の 1.8 倍で、計算上はやや割高 本質価値との差 −13.7% · 10 年 やや割高(年 +5.9%) やや割高 スナップオンSNA 整備士へのバン販売の堀と厚い現金で利益率 22% を保つ。利益ベースの正当化 PER の 8 割(中立 10 年 14.2 倍)で置くと、本質価値は今の時価総額を 1 割半ばほど下回り、やや割高 本質価値との差 −14.0% · 10 年 やや割高(年 +5.8%) やや割高 ファーガソン・エンタープライズ・インクFERG 上下水道と建築設備の全国流通網には長期の強みがある。だが買収と設備投資の成果を織り込んだ現値は、10年の利益・還元を割り引くとやや割高である。 本質価値との差 −14.9% · 10 年 やや割高(年 +6.0%) やや割高 デルタ航空DAL 山の年でなくならした利益で測ると、燃料高でも優良な航空会社の価値は今の値段とほぼ釣り合う。利益ベースの PER は 10 倍台で、循環と燃料の悲観を厚く置いた 本質価値との差 −14.9% · 10 年 やや割高(年 +7.0%) やや割高 マスコ・コーポレーションMAS 改修需要に乗るブランド製品。ホームデポ頼みと住宅循環が重い。利益ベースの正当化 PER の 8 割(中立 10 年 16.1 倍)で置くと、総合は今の時価総額に対し -6% で適正 本質価値との差 −15.4% · 10 年 やや割高(年 +6.5%) やや割高 アラスカ・エア・グループALK 西海岸とハワイの路線網は強いが、燃料高と巨額の機材投資が株主利益を圧迫する。10年の回復を織り込んでもやや割高。 本質価値との差 −15.7% · 10 年 やや割高(年 +8.0%) やや割高 A.O.スミスAOS 北米最大の給湯器メーカー。中国の不振とヒートポンプ移行が重い。利益ベースの正当化 PER の 8 割(中立 10 年 12.7 倍)で置くと、総合は今の時価総額に対し -11% でやや割高 本質価値との差 −15.9% · 10 年 やや割高(年 +6.4%) やや割高 ヴェラルトVLTO 定期収入が約 6 割の水質・製品識別の会社。利益ベースの正当化 PER(中立 19 倍)で測ると、今の値段(PER 26.9 倍)はやや高いが適正の範囲 本質価値との差 −16.6% · 10 年 やや割高(年 +5.5%) やや割高 アグコAGCO 欧州フェントのブランドと交換部品には堀があるが、農機の深い循環と米州の収益悪化が重い。10年価値は現値を下回り、やや割高 本質価値との差 −17.7% · 10 年 やや割高(年 +6.3%) やや割高 トランスダイム・グループTDG 独占に近い航空機部品の補修収入で稼ぐ高収益の複利機械。ただし純負債は EBITDA の約 5.8 倍で、利益ベースの倍率(10 年中立 15.3 倍)で測ると本質価値は今の時価総額を 2 割弱下回る(やや割高) 本質価値との差 −18.0% · 10 年 やや割高(年 +6.0%) やや割高 カミンズCMI 発電は受注が 2028 年下期まで埋まり利益は拡大中だが、北米トラックの循環が深く、利益ベースの本質価値は今の時価総額を 2 割強下回るやや割高 本質価値との差 −18.2% · 10 年 やや割高(年 +6.4%) やや割高 ITWイリノイ・ツール・ワークスITW 利益率は高いが売上の伸びの実績が弱い。利益ベースの上限で測ると本質価値は今の値段を 1 割半ばほど下回り、やや割高 本質価値との差 −18.6% · 10 年 やや割高(年 +5.3%) やや割高 リフトLYFT 配車の需要は伸びるが、利益の実力はまだ薄い。自動運転による仲介手数料の低下と保険負担を織り込むと、本質価値は現在の時価総額を下回る(やや割高) 本質価値との差 −19.4% · 10 年 やや割高(年 +6.4%) やや割高 ミドルビーMIDD 食品加工事業の分離で業務用厨房に集中。強いブランドと更新需要は魅力だが、買収負債と競争を織り込むとやや割高 本質価値との差 −19.5% · 10 年 やや割高(年 +5.7%) やや割高 L3ハリス・テクノロジーズLHX 宇宙・通信・ミサイル推進の 3 本柱で受注残 420 億ドル。固体ロケットモーターの増産が利益を押し上げるが、利益ベースの倍率(10 年中立 15.4 倍)で測ると本質価値は今の時価総額を 1 割ほど下回る(やや割高) 本質価値との差 −19.5% · 10 年 やや割高(年 +4.9%) やや割高 ワッコWSO 北米最大の空調機器卸で更新需要と販売網に強みがあるが、キャリア依存と買収資本の負担を考えると、10年価値は現在より約25%低く、やや割高 本質価値との差 −20.6% · 10 年 やや割高(年 +5.3%) やや割高 インガソール・ランドIR 圧縮機・真空・ポンプで世界の上位を争う質の高い産業機械。買収で伸びる分は買収の現金を引いて評価すると、利益ベースの上限で見ると今の値段は高く、やや割高 本質価値との差 −20.6% · 10 年 やや割高(年 +5.2%) やや割高 ウェイスト・マネジメントWM 堀は厚く価格の力も強い。資本コスト 7.5% で利益ベースの正当化 PER(中立 21 倍)を測ると、PER 34 倍の今の値段はやや割高の範囲 本質価値との差 −20.8% · 10 年 やや割高(年 +4.5%) やや割高 アプライド・インダストリアル・テクノロジーズAIT 工場を止めない技術系流通の強みは長く続くが、買収と利益率改善への期待も大きい。10年の本質価値は基準時価総額を約27%下回り、やや割高。 本質価値との差 −21.2% · 10 年 やや割高(年 +5.5%) やや割高 アメテックAME ニッチな計測・精密部品を買い足して束ねる質の高い会社。利益ベースの正当化 PER の 8.5 割(中立 10 年 17.5 倍)で置くと、総合は今の時価総額に対し -24% でやや割高 本質価値との差 −21.4% · 10 年 やや割高(年 +4.5%) やや割高 ジェイコブズ・ソリューションJ 政府サービスを分離した設計・工事管理会社。利益ベースの正当化 PER の 7 割(中立 10 年 11.9 倍)で置くと、総合は今の時価総額に対し -12% でやや割高 本質価値との差 −21.6% · 10 年 やや割高(年 +5.7%) やや割高 QXOQXO 屋根材・断熱材流通を買収で一気に拡大したが、利益改善は未証明。増資と優先株の負担を考えると安全域は薄く、台帳基準ではやや割高 本質価値との差 −21.6% · 10 年 やや割高(年 +7.2%) やや割高 レイドス・ホールディングスLDOS 政府案件の受注残は厚いが、人月で売る IT 受託は AI エージェントの標的で、売上が縮む前提で見るとやや割高(-14%) 本質価値との差 −21.7% · 10 年 やや割高(年 +5.1%) やや割高 ESABESAB 溶接消耗材の強みは長く続くが、Eddyfi買収の借金と希薄化が重い。10年先の稼ぐ力から見ると、現状はやや割高 本質価値との差 −21.9% · 10 年 やや割高(年 +6.0%) やや割高 ウェスコ・インターナショナルWCC 電力網とAIデータセンターを支える大手流通企業だが、借金と運転資金が重い。10年先の利益と還元を評価すると、現値はやや割高である。 本質価値との差 −22.2% · 10 年 やや割高(年 +5.8%) やや割高 BWXテクノロジーズBWXT 米海軍向け原子炉・核燃料には強い参入障壁がある。商用原子力の成長を織り込んでも、10年の本質価値ではやや割高とみる。 本質価値との差 −22.4% · 10 年 やや割高(年 +4.7%) やや割高 IESホールディングスIESC データセンター電装と鉄骨建設の成長力は高いが、大型買収後の利益率と還元には不確実性が残る。10年価値との差は約マイナス27%で、やや割高。 本質価値との差 −22.8% · 10 年 やや割高(年 +5.8%) やや割高 カーチス・ライトCW 原子力・艦艇・軍用電子機器に長い堀を持つが、10年の株主価値は現在の時価総額を約2割下回り、やや割高 本質価値との差 −22.8% · 10 年 やや割高(年 +4.6%) やや割高 ハネウェル・インターナショナルHON エアロスペース分離後のビル・プロセス・産業オートメーション専業。利益ベースの正当化 PER の 8 割(中立 10 年 13.4 倍)で置くと、総合は今の時価総額に対し -26% でやや割高 本質価値との差 −23.1% · 10 年 やや割高(年 +4.8%) やや割高 サイトワン・ランドスケープ・サプライSITE 造園資材卸の全国網と買収余地は魅力だが、値上げと買収の増分利益には疑問が残る。10年価値は現値を約18%下回り、やや割高。 本質価値との差 −23.6% · 10 年 やや割高(年 +5.3%) やや割高 スタンレー・ブラック&デッカーSWK 工具の回復は費用削減の実現と関税の転嫁で決まる。利益ベースの正当化 PER の 8 割(中立 10 年 9.8 倍)で置くと、総合は今の時価総額に対し -15% でやや割高 本質価値との差 −24.3% · 10 年 やや割高(年 +5.5%) やや割高 プリモリス・サービシズPRIM 送配電の継続需要は確かだが、太陽光工事の損失で収益の堀の浅さが露呈した。10年価値は時価総額を約21%下回り、やや割高 本質価値との差 −24.7% · 10 年 やや割高(年 +6.1%) やや割高 トレイン・テクノロジーズTT 受注残 121 億ドルの AI 冷却ブームで利益は拡大中だが、PER 35 倍は 10 年後の利益ベースの PER(中立 16.4 倍)の 2 倍で、総合は今の時価総額に対し -33% で割高 本質価値との差 −24.7% · 10 年 やや割高(年 +4.6%) やや割高 フォーティブFTV 分離後は計測・施設ソフト・滅菌の堅い会社。GAAP の PER 30 倍は高く、利益ベースの本質価値は今の値段を 1 割ほど下回り、総合はやや割高 本質価値との差 −25.6% · 10 年 やや割高(年 +4.2%) やや割高 ハンティントン・インガルス・インダストリーズHII 米国で唯一の原子力空母の造船所で、潜水艦も手がける。受注残 573 億ドルで売上は読めるが利益率は 5% 台と薄く、利益ベースの PER(中立 12.7 倍)で測ると今の値段はやや割高 本質価値との差 −26.0% · 10 年 やや割高(年 +4.3%) やや割高 モーディン・マニュファクチャリングMOD 車両用事業の分離で冷却専業へ変貌。大型供給契約と成長余地は魅力だが、設備投資の回収と競争を考えると現値はやや割高。 本質価値との差 −26.5% · 10 年 やや割高(年 +5.2%) やや割高 アレジオンALLE 商業施設の錠・出口装置で米国の上位を守る堅い事業。利益ベースの正当化 PER の 8 割(中立 10 年 13.5 倍)で置くと、総合は今の時価総額に対し -13% でやや割高 本質価値との差 −27.4% · 10 年 やや割高(年 +4.4%) やや割高 ノーフォーク・サザンNSC 東部の線路は代えのきかない優良な資産だが、今の値段にはユニオン・パシフィックとの合併の上乗せが入っており、NSC 単体の利益ベースの価値は 2 割台半ば下で、やや割高 本質価値との差 −28.8% · 10 年 やや割高(年 +3.2%) やや割高 CSXCSX 線路の堀と利益率の回復は本物だが、回復後の利益に今の値段が先に届いており、利益ベースの倍率(moat 強・10 年中立 19.5 倍)で測ると、やや割高 本質価値との差 −29.0% · 10 年 やや割高(年 +3.2%) やや割高 RTXコーポレーションRTX 民間機と防衛の両輪で受注残 2,890 億ドルを積む優良企業。GAAP の PER 39 倍に対し、利益ベースの倍率(10 年後の中立 14.7 倍)で測ると本質価値は今の時価総額を 3 割弱下回る(やや割高) 本質価値との差 −30.0% · 10 年 やや割高(年 +3.6%) 割高 アストロニクスATRO 航空機内電源の高いシェアと認証の壁は魅力だが、薄い自己資本と利益の振れを考えると安全域は乏しい。10年価値では割高と判断する。 本質価値との差 −30.1% · 10 年 割高(年 +4.3%) 割高 エイコムACM インフラ設計の実績と受注残は強いが、人月型業務へのAI代替と工事損失が重く、10年の本質価値は現時価総額を約33%下回り割高。 本質価値との差 −30.6% · 10 年 割高(年 +4.4%) 割高 ダイコム・インダストリーズDY 光回線の保守基盤とデータセンター工事は伸びるが、買収負債と受注の山谷を考えると本質価値は約31%低く、割高と見る。 本質価値との差 −31.0% · 10 年 割高(年 +5.0%) 割高 ドーバーDOV 5 部門の買収型機械メーカー。液冷・バイオ医薬で伸びるが、GAAP の PER 25 倍は利益ベースの 10 年の中立の倍率(約 13 倍)の約 2 倍で、本質価値は今の値段を 3 割弱下回るやや割高 本質価値との差 −31.0% · 10 年 割高(年 +3.6%) 割高 エマソン・エレクトリックEMR プロセス産業の制御・計測の堀は深いが、事業の入れ替えの途中。利益ベースの正当化 PER の 8 割(中立 10 年 14.6 倍)で置くと、総合は今の時価総額に対し -30% でやや割高 本質価値との差 −31.1% · 10 年 割高(年 +3.4%) 割高 リンカーン・エレクトリック・ホールディングズLECO 溶接技術と消耗材の堀は長く続くが、10年後の利益と還元を割り引くと基準株価はやや割高。決算後の上昇で安全域はさらに縮小 本質価値との差 −31.5% · 10 年 割高(年 +3.3%) 割高 ティムケンTKR 高性能軸受と精密駆動部品には長寿命の競争力があるが、利益率改善と買収成長の実現には不確実性が残る。10年価値は約32%低く割高 本質価値との差 −32.3% · 10 年 割高(年 +3.5%) 割高 MSAセーフティーMSA 命を守る機器には強い参入障壁があるが、買収後の利益とPFAS訴訟の不確実性を織り込むと、10年価値は株式時価総額を下回り割高。 本質価値との差 −32.4% · 10 年 割高(年 +3.0%) 割高 トロTTC 業務用芝管理と地下建設機械に強い堀を持つが、買収の減損と電動化競争を考えると、10年の本質価値は現在の約3分の2で割高 本質価値との差 −33.1% · 10 年 割高(年 +3.1%) 割高 シンタスCTAS 堀は厚く伸びも安定だが、利益ベースの正当化 PER(成熟後の中立 22 倍)で測ると、PER 40 倍台の今の値段は割高 本質価値との差 −33.8% · 10 年 割高(年 +2.5%) 割高 ジェネラック・ホールディングスGNRC 停電頼みの住宅用発電機から、データセンター向けの大型発電機へ変わる途中。利益ベースの正当化 PER の 7.2 割(中立 10 年 10.2 倍)で置くと、総合は今の時価総額に対し -32% で割高 本質価値との差 −33.9% · 10 年 割高(年 +3.9%) 割高 ウッドワードガバナーWWD 航空機の燃料制御と整備には長持ちする堀があるが、産業用制御の循環と大型投資を織り込むと、現時点の時価総額に安全域は乏しく割高 本質価値との差 −34.0% · 10 年 割高(年 +3.0%) 割高 FTAIアビエーションFTAI 航空エンジン交換の競争力は本物だが、旧型機の寿命と発電事業の不確実性を考えると、安全域はまだ薄く、10年価値ではやや割高 本質価値との差 −34.2% · 10 年 割高(年 +4.2%) 割高 アラマークARMK 給食と施設運営には長い需要があり、契約維持率も高い。ただし薄利と借金が利益の取り分を削り、10年の還元まで含めても現値には安全域が乏しく、割高と見る。 本質価値との差 −34.3% · 10 年 割高(年 +3.3%) 割高 フェデックスFDX 分離後のフェデックスは、売上 825 億ドルで営業利益率 5〜6% の薄利の宅配会社。分離前の台帳の PER 15.8 倍は見かけで、継続事業では 20 倍超。費用削減は本物だが、利益ベースの倍率(10 年中立 11.1 倍)で測ると割高 本質価値との差 −34.6% · 10 年 割高(年 +3.2%) 割高 エベラス・コンストラクション・グループECG 受注残が拡大してもデータセンターへの集中と資本配分に不確実さが残り、10年の本質価値は現在の時価総額を約42%下回る割高圏にある。 本質価値との差 −34.7% · 10 年 割高(年 +4.2%) 割高 マステックMTZ 電力網・通信・データセンターの施工能力は貴重だが、買収を含む高成長と薄い利益率を考えると、安全域は乏しく総合は約35%の割高。 本質価値との差 −34.9% · 10 年 割高(年 +4.4%) 割高 ヘイワード・ホールディングスHAYW 北米住宅用売上の85%を支える交換需要は強いが、北米偏重と負債を織り込むと10年価値は台帳時価総額を17%下回り、やや割高 本質価値との差 −34.9% · 10 年 割高(年 +2.7%) 割高 キャタピラーCAT 受注残 720 億ドルの AI 電源ブームで利益は急拡大中だが、PER 39 倍は利益ベースの 10 年の中立の倍率(約 14 倍)の約 3 倍で割高 本質価値との差 −35.1% · 10 年 割高(年 +2.9%) 割高 サウスウエスト・エアラインLUV 手荷物有料化・指定席・プレミアム席の上積みが計画の 6〜7 割で定着する前提でも、利益ベースで測ると価値は今の値段を下回る。会社計画の実現度で大きく分かれる。会社計画の実現度で大きく分かれる 本質価値との差 −35.2% · 10 年 割高(年 +4.0%) 割高 ボーイングBA 受注残 7,150 億ドルの民間機の複占の一角だが、営業赤字・純負債 260 億ドル・固定価格契約の損失を抱え、時価総額 1,500 億ドルは利益ベースの倍率では回復が完成しても届かず割高 本質価値との差 −35.5% · 10 年 割高(年 +4.2%) 割高 AAONAAON 高性能空調とBASXの液冷には伸びしろがあるが、設備増強の回収と顧客集中には不確実さが残る。10年の確率加重価値は基準時価総額を約38%下回り割高。 本質価値との差 −35.5% · 10 年 割高(年 +3.4%) 割高 ヘクセルHXL 航空機の軽量化に欠かせない認証材料を握るが、顧客集中と資本効率の回復を織り込む今の評価には安全域が乏しく、10年の本質価値では割高 本質価値との差 −35.5% · 10 年 割高(年 +3.1%) 割高 EMBJEMBJ 世界有数の小型旅客機メーカーで、受注と整備収入は伸びる。しかし製造利益の不安定さに対して現在の評価は高く、10年の本質価値では割高と判断する。 本質価値との差 −35.9% · 10 年 割高(年 +3.5%) 割高 フェデックス・フレイトFDXF 分離で借金を負った LTL 首位級の事業は堀も回復余地もあるが、薄い利益率の回復をすでに値段が先に見込んでおり、利益ベースの倍率(10 年中立 12.0 倍)で測るとやや割高 本質価値との差 −36.1% · 10 年 割高(年 +3.3%) 割高 エムコア・グループEME 設備工事の大手。受注残 171 億ドルは山の利益。利益ベースの正当化 PER の 8 割(中立 10 年 10.9 倍)で置くと、総合は今の時価総額に対し -43% で割高 本質価値との差 −36.1% · 10 年 割高(年 +3.4%) 割高 SUNBSUNB 北米2位の機材レンタル網は強いが、更新投資と借金がオーナー利益を削る。10年先の期待価値には安全域がなく割高。 本質価値との差 −36.4% · 10 年 割高(年 +3.4%) 割高 リパブリック・サービシズRSG 廃棄物の寡占と価格の力は強いが、利益ベースの正当化 PER(中立 19 倍)で測ると今の値段は割高。数量の弱さと環境ソリューションの不振が懸念 本質価値との差 −36.5% · 10 年 割高(年 +2.0%) 割高 アイデックスIEX 受注は過去最高でも、GAAP の PER 37 倍は利益ベースの 10 年の中立(約 14 倍)の 2 倍半ほどで、本質価値は今の値段の 6 割強で割高 本質価値との差 −36.5% · 10 年 割高(年 +2.3%) 割高 トライネット・グループTNET 共同雇用と医療保険の仕組みは残るが、顧客離れとAIによる事務代替が重い。保険収益の回復を織り込んでも割高(約−54%) 本質価値との差 −36.7% · 10 年 割高(年 +3.1%) 割高 MSCインダストリアル・ダイレクトMSM 切削工具と工場の在庫管理には継続需要があるが、投資効率の鈍化と販路の価格競争を踏まえると、10年の本質価値は時価総額を約33%下回り割高である。 本質価値との差 −37.0% · 10 年 割高(年 +2.6%) 割高 パーカー・ハネフィンPH 航空が 3 割超・産業が 7 割の高収益な動き・流れの制御部品大手。堀は厚いが PER 34 倍は利益ベースの上限(18 倍)の 2 倍近く、割高 本質価値との差 −37.4% · 10 年 割高(年 +2.4%) 割高 オールド・ドミニオン・フレイト・ラインODFL 拠点網の密度と運賃の規律という堀は本物だが、谷の利益の上にすでに回復後の値段が乗っており、式で測ると割高 本質価値との差 −37.6% · 10 年 割高(年 +2.0%) 割高 テトラ・テックTTEK 水と環境の専門性は十年後も必要だが、人月型の設計・分析はAIに削られる。受注と還元を評価しても、安全域は乏しく総合では割高。 本質価値との差 −38.0% · 10 年 割高(年 +2.7%) 割高 ノードソンNDSN 接着剤・医療部品・電子検査のニッチ首位で稼ぐ高収益企業だが、AI 向けの急回復を織り込んだ PER 38 倍は利益ベースの上限(約 19 倍)の 2 倍で、割高 本質価値との差 −38.2% · 10 年 割高(年 +1.9%) 割高 ブーズ・アレン・ハミルトンBAH 機密業務と技術者の基盤は強いが、AIによる工数課金の縮小と買収負債が重い。10年先の株主価値から見ると割高 本質価値との差 −39.7% · 10 年 割高(年 +2.0%) 割高 シー・エッチ・ロビンソン・ワールドワイドCHRW 北米最大のトラック仲介で、AI による人員減が利益に残るかが核心。資本コスト 9.25% の利益ベースの倍率(moat 弱・10 年中立 12.5 倍)で測ると割高で、安全域はない 本質価値との差 −39.7% · 10 年 割高(年 +2.4%) 割高 エンフェーズ・エナジーENPH 太陽光の電力変換に強いが、テスラとの競争と税控除終了で堀が細る。10年価値は約20.6億ドル、台帳時価総額比約52%低く割高 本質価値との差 −40.3% · 10 年 割高(年 +3.3%) 割高 パーソンズPSN 受注残と使命性は強いが、人月依存・買収・案件損失を割り引くと本質価値は今の時価総額を約4割下回り、割高 本質価値との差 −40.8% · 10 年 割高(年 +2.4%) 割高 カービーKEX 内陸液体貨物輸送の参入障壁と発電設備の成長力は魅力だが、設備更新と景気循環を織り込むと約38%の割高 本質価値との差 −41.6% · 10 年 割高(年 +1.5%) 割高 ゲイツ・インダストリアルGTES 交換用ベルトとホースには長く続く競争力があるが、資本効率はまだ平凡だ。10年先の利益と正味の還元を評価すると、現状の時価総額には安全域がなく割高 本質価値との差 −42.1% · 10 年 割高(年 +1.5%) 割高 ユーホール・ホールディング・カンパニーUHAL 北米随一の移動網は強いが、増分利回りと借金の重さが響き、10年価値は今の時価総額を4割下回る 本質価値との差 −42.1% · 10 年 割高(年 +2.3%) 割高 レオナルドDRSDRS 受注残と唯一供給の堀は厚いが、10年の本質価値は現在の6割ほどで安全域が足りず割高 本質価値との差 −43.4% · 10 年 割高(年 +1.2%) 割高 ジョンソンコントロールズJCI データセンター冷却が伸びるビル設備の優良会社。利益ベースの正当化 PER の 8 割(中立 10 年 13.4 倍)で置くと、総合は今の時価総額に対し -41% で割高 本質価値との差 −43.4% · 10 年 割高(年 +1.5%) 割高 エイビス・バジェット・グループCAR 世界規模の車両運営網は残るが、弱い値決め力と重い負債が利益を先食いする。10年の期待値では現在の時価総額は割高 本質価値との差 −43.9% · 10 年 割高(年 +4.0%) 割高 ネクストパワーNXT 太陽光追尾装置の世界首位で事業の質は高い。ただし補助金消失と新規事業の競争が重く、10年価値は約68億ドル。現在の時価総額比44%低い「割高」。 本質価値との差 −44.0% · 10 年 割高(年 +1.7%) 割高 ハウメット・エアロスペースHWM ガスタービンと航空エンジンの翼・部品で世界首位級の寡占。利益は急伸し堀も本物だが、時価総額約 880 億ドルは 2026 年の純利益の約 42 倍で、10 年後の利益ベースの PER(中立 15.4 倍)の 2.7 倍。大きく割高大きく割高 本質価値との差 −44.5% · 10 年 割高(年 +1.2%) 割高 GEベルノバGEV ガスタービン受注残と電化で利益が伸びるが、山の利益に高い倍率を掛けない。利益ベースの正当化 PER の 7 割(中立 10 年 14.8 倍)で置くと、総合は今の時価総額に対し -49% で割高 本質価値との差 −44.8% · 10 年 割高(年 +0.7%) 割高 フルアー・コープFLR LNG・原子力の大型受注は回復の足場になるが、工事損失の再発と設計工数のAI代替を考えると、10年の本質価値は約42%低く割高である。 本質価値との差 −45.0% · 10 年 割高(年 +1.9%) 割高 イートンETN 北米の配電設備は寡占と受注で質が高いが、投資の山と債務を抱える。利益ベースの正当化 PER の 8 割(中立 10 年 13.5 倍)で置くと、総合は今の時価総額に対し -48% で割高 本質価値との差 −45.1% · 10 年 割高(年 +0.9%) 割高 ファスナルFAST 大口契約とオンサイトでシェアを取る産業用品流通。利益ベースの正当化 PER の 85 割(中立 10 年 18.2 倍)で置くと、総合は今の時価総額に対し -45% で割高 本質価値との差 −45.5% · 10 年 割高(年 +0.4%) 割高 ライダー・システムR 車両整備網と長期契約は強みだが、重い設備負債と物流の価格競争を考えると、今の約104億ドルの時価総額には十分な安全域がなく割高 本質価値との差 −45.6% · 10 年 割高(年 +1.3%) 割高 フローサーブFLS 世界の重要設備を支えるポンプ・バルブと保守網には長寿命の強みがある。しかし利益改善と成長を織り込んだ現在の時価総額には安全域が乏しく、10年価値では割高と判断する。 本質価値との差 −45.9% · 10 年 割高(年 +1.1%) 割高 リーガル・レクスノードRRX 産業用の動力伝達には長い交換需要があるが、巨額買収の負債と薄い会計上の資本収益率が重い。10年価値は現在比約43%低く、割高と判断する。 本質価値との差 −46.6% · 10 年 割高(年 +1.6%) 割高 ランドスター・システムLSTR 専門輸送と独立代理店の網には価値があるが、保険責任と仲介手数料の競争を織り込むと、安全域は乏しく割高とみる。 本質価値との差 −47.6% · 10 年 割高(年 +0.8%) 割高 エヌヴェント・エレクトリックNVT 配電・冷却設備の成長と買収効果は魅力だが、巨額ののれんと設備投資の循環に注意したい。10年の本質価値では約48%割高。 本質価値との差 −48.3% · 10 年 割高(年 +0.6%) 割高 JBハント・トランスポート・サービシズJBHT インターモーダルの回復と値上げ余地は本物だが、ならした利益に今の値段が先に届いており、貨物の山と鉄道再編の両方に弱く、利益ベースの倍率(10 年中立 12.5 倍)で測ると割高 本質価値との差 −48.3% · 10 年 割高(年 +0.4%) 割高 クリーンハーバーズCLH 危険廃棄物焼却の許認可と全国網は強い堀だが、買収・再投資を要する利益を10年先まで評価すると、現在の時価総額には安全域が乏しく割高。 本質価値との差 −48.3% · 10 年 割高(年 +0.4%) 割高 ロックウェル オートメーションROK 北米の制御装置 Logix とクラウドの Plex という堀はあるが、景気の振れが大きい。利益ベースの正当化 PER の 7.5 割(中立 10 年 13.3 倍)で置くと、総合は今の時価総額に対し -47% で割高 本質価値との差 −48.6% · 10 年 割高(年 +0.2%) 割高 クレイン・カンパニーCR 航空・防衛の認証部品には強い堀があるが、買収後の純負債と薄い株主還元を踏まえると現値には安全域がなく割高 本質価値との差 −48.6% · 10 年 割高(年 +0.6%) 割高 ULSULS 安全認証という代え難い堀は強い。それでもAI代替、買収負担と利益成長を吟味すると、10年価値は現在の時価総額を大きく下回る。 本質価値との差 −49.0% · 10 年 割高(年 −0.1%) 割高 エクスペディターズ・インターナショナル・オブ・ワシントンEXPD 資産を持たないフォワーダーの資本効率は優良だが、2026 年の運賃高騰の利益を先に払っている。ならした利益と利益ベースの倍率(moat 弱・10 年中立 13 倍)で測ると割高 本質価値との差 −49.0% · 10 年 割高(年 +0.2%) 割高 ユナイテッド・レンタルズURI 建機レンタル最大手で専門機材が 2 桁成長するが、借金で膨らむ ROE と建設の循環を利益ベースの PER(中立 12.0 倍)と悲観の確率で見ると、総合は今の時価総額に対し -41% で割高 本質価値との差 −49.1% · 10 年 割高(年 +0.7%) 割高 グランド・キャニオン・エデュケーションLOPE 大学向けの長期契約と看護実習施設は魅力だが、売上の約9割が一大学に集中し、AIによる業務内製化も重い。10年の価値では割高とみる。 本質価値との差 −49.2% · 10 年 割高(年 −0.4%) 割高 ニュー・オリエンタル・エデュケーション(新東方教育科技)EDU 授業のブランドと現金は強みだが、AI代替・少子化・中国規制で十年後の利益が細るため、本質価値からは割高 本質価値との差 −49.3% · 10 年 割高(年 −0.3%) 割高 スターリング・インフラストラクチャーSTRL データセンター建設と買収で稼ぐ力は急拡大したが、工事利益率の持続性と顧客の設備投資循環を踏まえると、長期の本質価値に対して割高 本質価値との差 −49.5% · 10 年 割高(年 +1.1%) 割高 ブロードリッジ・ファイナンシャル・ソリューションズBR 議決権の配布という本物の堀は認めるが、取引後処理は AI の標的で、利益の倍率を下げて見ると割高(-50%) 本質価値との差 −49.8% · 10 年 割高(年 −0.8%) 割高 サイエンス・アプリケーションズ・インターナショナルSAIC 防衛の重要システムには根が張るが、人月型ITのAI代替と厚い負債で価値は伸びにくい。10年価値は約30億ドル、現状は割高 本質価値との差 −50.1% · 10 年 割高(年 −0.3%) 割高 CACIインターナショナルCACI 電子戦・宇宙技術への転換は魅力だが、人的サービスのAI代替と買収負債が重い。10年の本質価値は現値の約47%で、割高と判断 本質価値との差 −50.2% · 10 年 割高(年 +0.5%) 割高 TALTAL 学而思の教室とAI学習端末は再成長したが、投資評価益を除く収益力と規制・AI代替を考えると割高(約52%) 本質価値との差 −50.3% · 10 年 割高(年 +0.2%) 割高 ソルブ・エナジーMWH 受注残89億ドルは強いが、税制期限後の採算と還元の弱さを織り込むと総合価値は約20億ドルで、現時価総額より約55%低い 本質価値との差 −51.0% · 10 年 割高(年 +1.3%) 割高 RELXRELX 保険データと査読の堀は強いが、法務検索・研究支援のAI代替と負債を織り込むと、10年価値は現在の時価総額に届かず割高 本質価値との差 −52.5% · 10 年 割高(年 −2.0%) 割高 ワッツ・ウォーター・テクノロジーズWTS 規格と更新需要の堀は強いが、データセンター急伸を織り込む時価総額は10年価値を先取りし、総合価値は現在値を約58%下回る 本質価値との差 −53.1% · 10 年 割高(年 −0.7%) 割高 ペイチェックスPAYX 小企業向けの給与は 1 人あたり課金の席型で、AI エージェントと新興勢力が削る前提で見ると割高(-54%) 本質価値との差 −53.8% · 10 年 割高(年 −1.6%) 割高 ワブテックWAB 受注残 309 億ドルと機関車の更新で伸びる、のれん込みの重い資本。利益ベースの正当化 PER の 8 割(中立 10 年 12.4 倍)で置くと、総合は今の時価総額に対し -55% で割高 本質価値との差 −53.9% · 10 年 割高(年 −1.2%) 割高 オートマチック・データ・プロセッシング(ADP)ADP 給与処理の堀は本物だが、1 人あたり課金は AI エージェントに揺さぶられ、利益の倍率を下げて見ると割高(-54%) 本質価値との差 −54.2% · 10 年 割高(年 −1.9%) 割高 GXOロジスティクスGXO 倉庫運営の切り替え費用は強みだが、買収のれんと借金・リースが重く、利益の回復を織り込んでも今の評価には安全域が乏しい 本質価値との差 −54.5% · 10 年 割高(年 +0.1%) 割高 ナイト・スウィフト・トランスポーテーションKNX 北米最大級のトラック輸送網と育成中のLTL事業は魅力だが、買収資本の収益性と競争の弱さを考えると、今の約100億ドルは割高 本質価値との差 −55.0% · 10 年 割高(年 −0.5%) 割高 コンフォート・システムズUSAFIX データセンター向けの機械・電気工事は利益率 17% の山にいる。利益ベースの正当化 PER の 8 割(中立 10 年 10.5 倍)で置くと、総合は今の時価総額に対し -62% で割高 本質価値との差 −55.2% · 10 年 割高(年 −0.8%) 割高 ロバート・ハーフRHI 専門人材の信用と監査の需要は残るが、AIが工数を削る10年を織り込むと、本質価値は時価総額を約59%下回り割高 本質価値との差 −55.3% · 10 年 割高(年 −1.4%) 割高 シュナイダー・ナショナルSNDR 貨物回復は始まったが堀は浅く、買収後の資本効率も低い。今の時価総額は10年価値に対して割高 本質価値との差 −56.6% · 10 年 割高(年 −1.3%) 割高 FTIコンサルティングFCN 企業再建と訴訟の専門家集団は必要だが、AIによる工数代替と人材流出が堀を削る。借入を伴う自社株買いも重く、長期価値では割高 本質価値との差 −57.5% · 10 年 割高(年 −2.1%) 割高 アクソン・エンタープライズAXON 時価総額 317 億ドルは GAAP の純利益(株式報酬を費用にした値)の 260 倍超。警察の束ね売りで 10 年伸びても、利益ベースの倍率では中立の 10 年後が今の値段に届かず割高 本質価値との差 −57.5% · 10 年 割高(年 −0.9%) 割高 SPXテクノロジーズSPXC 冷却塔とインフラ検知の堀は厚いが、高額買収と増資を考慮すると、10年の期待価値は現在の時価総額を約6割下回り、割高と判断する。 本質価値との差 −58.0% · 10 年 割高(年 −0.8%) 割高 ディア・アンド・カンパニーDE 2026 年が農機サイクルの底(純利益 約 49 億ドル)で、PER 35 倍は利益ベースの 10 年の中立の倍率(約 12 倍)の 3 倍近くで、計算上は割高 本質価値との差 −58.5% · 10 年 割高(年 −2.1%) 割高 サイアSAIA 全国LTL網は本物の参入障壁だが、投資回収と株主還元の遅さが重い。10年先の利益から測ると、現在の評価には安全域が乏しく割高である。 本質価値との差 −58.6% · 10 年 割高(年 −1.0%) 割高 ベリスク・アナリティックスVRSK 損保の標準データという本物の堀は認めるが、請求分析は AI 見積りで単価が下がり、利益の倍率を抑えると割高(-58%) 本質価値との差 −59.1% · 10 年 割高(年 −3.5%) 割高 GOTUGOTU 教育需要は残るが、AIによる授業代替と中国の規制、集客費の重さが利益の持続性を損なう。10年の本質価値は約2.08億ドルで割高(約65%の下方差) 本質価値との差 −59.9% · 10 年 割高(年 −1.3%) 割高 ハイコHEI 航空補修部品で約2万件の認証を持つ強い堀は本物だが、買収後の利益成長を織り込んでも10年の安全域は乏しく割高 本質価値との差 −60.2% · 10 年 割高(年 −1.7%) 割高 バーティブ・ホールディングスVRT 電力と冷却を握る優良企業だが、AI 投資一本足の需要。利益ベースの正当化 PER の 7 割(中立 10 年 9.8 倍)で置くと、総合は今の時価総額に対し -60% で割高 本質価値との差 −61.2% · 10 年 割高(年 −1.7%) 割高 トランスユニオンTRU 米国信用情報の寡占は堅いが、データ課金の伸びと買収資本効率には限界があり、10年価値では割高とみる 本質価値との差 −61.8% · 10 年 割高(年 −3.1%) 割高 フォージェント・パワー・ソリューションズFPS 特注配電設備とモジュール型電源の成長余地は大きいが、資本効率と株主還元には未検証の部分が残る。10年の確率加重価値は約27億ドル、基準時価総額比約64%低く、割高と判断する。 本質価値との差 −61.9% · 10 年 割高(年 −1.6%) 割高 NIQ グローバル・インテリジェンスNIQ 独自データの堀は厚いが、AI代替と純負債で本質価値は市場価値を66%下回り、割高 本質価値との差 −62.6% · 10 年 割高(年 −1.4%) 割高 RBCベアリングスRBC 航空宇宙の認証と産業用交換部品には厚い堀があるが、買収のれんが重く還元も乏しい。10年価値は現行時価総額を大きく下回り割高。 本質価値との差 −63.9% · 10 年 割高(年 −3.3%) 割高 エーピーアイ・グループAPG 法定点検を入り口に保守を積み上げる優良な防災サービス会社だが、買収で膨らむ帳簿と普通株主への取り分を踏まえると、安全域は乏しく約61%の割高と判断する。 本質価値との差 −64.9% · 10 年 割高(年 −3.4%) 割高 アライアントALNT 精密駆動・制御の需要は10年後も残るが、薄い超過収益と買収依存が弱点。10年価値を割り戻すと今の時価総額を約68%下回り、割高。 本質価値との差 −65.4% · 10 年 割高(年 −2.4%) 割高 ブルーム・エナジーBE データセンター向け燃料電池は急拡大したが、受注と資金枠を恒久的な利益と取り違えない。10年後の営業規模を大きく見ても、基準日の時価総額には安全域がなく割高と判断する。 本質価値との差 −65.6% · 10 年 割高(年 −2.2%) 割高 クアンタ・サービシーズPWR 受注残 534 億ドルで今年の利益は急増するが、現在の PER 約 54 倍は 10 年後の利益ベースの PER(中立 12.0 倍)の 4 倍を超え、総合は今の時価総額に対し -66% で割高 本質価値との差 −65.7% · 10 年 割高(年 −3.4%) 割高 エクイファックスEFX 独自データと寡占の堀は認めるが、本人同意の直接取得という代替が数量を削り、利益の倍率を抑えると割高(-62%) 本質価値との差 −66.1% · 10 年 割高(年 −4.4%) 割高 パウエル・インダストリーズPOWL 特注受配電設備には安全と工程管理の強みがあるが、受注急増期の高利益率は続かない。10年後の価値を割り引くと約67%の割高。 本質価値との差 −67.6% · 10 年 割高(年 −3.5%) 割高 エアロバイロメントAVAV 無人兵器の需要は10年先も伸びるが、競争と買収の代償が重い。利益の回復を織り込んでも安全域は乏しく、現値は割高 本質価値との差 −70.4% · 10 年 割高(年 −2.8%) 割高 XPO INCXPO 全米を覆う小口混載網と値上げ力は魅力だが、欧州の低採算と負債を抱え、10年先の利益を大きく見込んでも今の評価には安全域がない。割高と判断する。 本質価値との差 −70.5% · 10 年 割高(年 −4.6%) 割高 カーマン・ホールディングスKRMN 受注と認証の堀は強いが、買収後の純負債とGAAP利益では10年成長を織り込んでも割高 本質価値との差 −71.6% · 10 年 割高(年 −4.1%) 割高 ロアー・ホールディングスLOAR 認証済みのニッチ部品には強い堀があるが、買収価格と負債を背負う現在値には安全域がなく、割高 本質価値との差 −76.4% · 10 年 割高(年 −6.5%) 割高 オクロOKLO 小型炉の商用売電と燃料の量産は未証明。資金負担を含む10年の期待価値は現状を大きく下回り、割高と判断する。 本質価値との差 −78.2% · 10 年 割高(年 −3.8%) 割高 スペースXSPCX 再使用ロケットと衛星通信には強い堀がある。しかしAI計算基盤の巨額再投資に比べ株主の取り分が読みにくく、長期の本質価値では割高。 本質価値との差 −78.8% · 10 年 割高(年 −6.3%) 割高 エックス・エナジーXE 規制と燃料設備は前進したが、商用炉も契約単価もまだない。10年価値の総合は現在時価総額比約85%下で割高 本質価値との差 −85.5% · 10 年 割高(年 −8.8%) 割高 ロケット・ラボRKLB 小型ロケットの運用実績と衛星製造の成長は本物だが、中型機の実用化と大型買収を先取りした値段には安全域がなく、10年の本質価値では割高 本質価値との差 −88.6% · 10 年 割高(年 −11.4%) 割高 クラトス・ディフェンス&セキュリティー・ソリューションズKTOS 無人機と防衛用推進技術には大きな成長余地があるが、量産実績と資本効率は未成熟。10年の利益と増資負担から見ると大幅な割高 本質価値との差 −91.2% · 10 年 割高(年 −9.2%) 割高 プラネット・ラボスPBCPL 衛星画像の独自データには堀があるが、政府契約への依存と重い再投資、株式希薄化を考えると割高。10年価値は現在より約92%低い 本質価値との差 −91.8% · 10 年 割高(年 −13.4%)

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読んだ資料

  1. ITT Inc. 2025 Form 10-K:事業構成、セグメント、競争、顧客、資本政策
  2. ITT Inc. 2026年4〜6月期 Form 10-Q:SPX FLOW統合後の業績、負債、償却、株式発行
  3. ITT 2025 Capital Markets Day:2030年目標、摩擦材市場シェア、流体・防衛事業、買収方針

分析日 2026-10-23