結論
クラサスケミカルは九州唯一のエチレンプラントを核に、基礎化学品から酢酸誘導品、ポリプロピレン、構内の電力・蒸気まで供給する石油化学会社だ。筆者の結論は「適正圏」だが、安全域が十分とは言い難い。事業を長く維持できる設備と、世界市場で強い高純度アリルアルコールを持つ半面、収益の大半は中国の増産とナフサ市況に左右される。
2025年の売上は約3,039億円だが営業利益は42億円にすぎない。会社が掲げる2030年近傍の営業利益100~120億円は、構内の修繕周期の延長や高付加価値品の拡販が実を結べば届きうる。しかし2026年の最新会社予想は営業利益30億円であり、道筋は既に平坦ではない。2026年上期の利益には原料高による在庫評価益が大きく含まれ、上期だけを年率換算することはできない。
さらに2026年6月末の現預金は約95億円、有利子負債は約676億円だ。DOE5%という配当方針は投資家に魅力的だが、2026年予想純利益17億円を配当総額が上回る見込みである。設備を更新しながら負債を管理する力を先に確かめたい。10年先の5筋書きを同じ資本コストで割り戻した価値は約475億円、基準時価総額468億円との差は約2%にとどまる。高配当の数字だけで安いと判断できない会社だ。
バリュー投資の観点から
長く持つ株主の見方では、最初に問うのは10年後にも顧客がこの会社の製品を必要とするかである。エチレンやポリプロピレンは暮らしのあらゆる場面で使われるため需要が消える可能性は小さい。しかし、製品が必要だという事実だけでは株主に利益が残るとは限らない。供給能力が余れば販売価格は原料費に引き寄せられ、巨大な設備を抱える者ほど苦しくなる。
大分拠点の共同配管と高度保安の認定は模倣しにくい。高純度アリルアルコールの技術と世界シェアも評価できる。ただ、会社全体の増分投資がどれだけの利回りを生むのかは別問題だ。会社が2030年近傍に掲げるROIC約6%は、この分析で要求する資本コスト9%を下回る。維持更新なら事業継続のための支出として必要だが、新規の大型設備投資まで同じ水準で行えば、売上が増えても株主価値は増えない。
配当の見かけの利回りも、投資判断の中心にはしない。2025年の営業キャッシュ・フローから設備投資を引くと大きく黒字だった一方、2026年上期には原料在庫の膨張により営業キャッシュ・フローが大きく流出した。循環産業で1年の現金収支を十年間に延ばすのは危険だ。安定配当を払い、借入を抑え、設備を安全に更新した後に残る利益が本当のオーナー利益となる。
現在の時価総額は、持続的に高い収益力を前提にした法外なものではない。しかし株主資本が時価総額より厚いというだけでも割安ではない。再評価済みの工業用地を含む帳簿の価値は、工場を止めると撤去費や環境対応費で大きく傷む。会社の中期目標が確認できるまで、安全域はまだ十分ではない。
何で稼ぐ会社か
稼ぎの中心は大分コンビナートのエチレン分解設備だ。ナフサからエチレン、プロピレン、ブタジエン、ベンゼンなどを作り、構内のパイプラインで誘導品メーカーへ送る。2025年のオレフィン売上は1,679億円で全体の55%を占めた。主要顧客のNSスチレンモノマーと日本ポリエチレンは持分法適用会社でもあり、原料供給と資本関係が一体になっている。安定的な引き取りが期待できるが、顧客の設備稼働が落ちれば自社も苦しくなる。
有機化学品の売上は478億円で、酢酸エチル、酢酸ビニル、酢酸ノルマルプロピル、高純度アリルアルコールを製造する。独自の触媒・反応技術があり、アリルアルコールは高機能コンクリート材料や電子材料などの川下に使われる。酢酸ビニルの製法ライセンスには過去3件の成約があり、販売後の触媒供給も収入になる。製造法の特許や技術供与は人月課金のコンサルティングとは異なる。
合成樹脂の売上は710億円だ。65%出資のサンアロマーが食品容器、自動車部材などに使うポリプロピレンを扱う。持分法適用の日本ポリエチレンは連結売上に含めず、持分利益として営業外に寄与する。残る172億円は鶴崎共同動力などが供給する構内向けの電力、蒸気、用水である。四事業は会計上は単一セグメントであり、製品別の営業利益は非開示なので、各事業の利益率は分析上の推定である。
優良さと弱いところ
最大の堀は設備だけでなく、九州のコンビナートに張り巡らされた配管、長期契約、原料と副産物を相互利用する生産網にある。エチレン設備は定期修理を行う年で年産61.8万トン、見送る年で69.4万トンの能力を持つ。2014年以降の重大な運転停止を避けてきた設備管理に加え、2026年に高度な保安認定を受け、定修周期を4年から6年へ延ばす計画もある。これは数量の取りこぼしと修繕費を同時に減らせる、具体的な競争力だ。
だが、パイプラインの中で選ばれる力と、世界の市場で値段を決める力は別物である。オレフィンと汎用樹脂はナフサ連動の価格設定が中心で、原料高を転嫁しても利幅まで守れる保証はない。酢酸エチルは2026年に重量当たりの値上げを発表したが、顧客が実際に受け入れて利益率が改善したかは、まだ検証を要する。高純度アリルアルコールで世界外販シェア約60%という強みは本物でも、有機化学品全体の売上比率は16%ほどである。
2025年の自己資本666億円に対し、2026年6月の借入残高は676億円に達した。短期借入への依存、原料在庫の膨張、単一拠点の災害リスクは、安定した事業だという印象と対照的だ。非上場の持分法会社に対する持分利益や再評価済みの土地も自己資本の一部を支えるが、これらを現金同等物のように扱えない。全社で強い堀と判断するには無理があり、競争優位の寿命は選択された誘導品に限られる。
業界はいまどこにいて、どこへ向かうか
国内のエチレン生産は2025年に約514万トンで、2024年末の設備能力616万トンに対する稼働率は8割強にとどまった。クラサスケミカルの年産能力61.8万トンは国内能力の約1割だ。出光興産、ENEOS、京葉エチレンなどが主な競合で、安い輸入化学品との競争も激しい。一方、会社の中長期戦略は国内エチレン換算内需が2025年に約400万トン、2030年頃までほぼ横ばいと見ている。国内12基のうち4基が停止する計画は生き残り企業に追い風だが、需給改善の速度は不確かである。
世界需要は新興国を軸に増える。しかし中国が先行して増やした分解設備と誘導品設備がアジアの製品価格を抑える。日本の大規模プラントが整理されても、国際取引のあるベンゼンや樹脂では競争を避けられない。国内ポリプロピレンの2025年生産は約204万トン、サンアロマーの年産能力40.8万トンは全国能力274万トンの約15%だ。プライムポリマーや日本ポリプロが先行し、同社は自動車用・食品容器用の品質差別化でシェアを守る立場にある。
有機化学品は一括りにできない。酢酸エチルなどの汎用品は中国との供給競争にさらされるが、高純度アリルアルコールでは会社公表の世界外販シェアが約60%ある。後者の顧客認定と触媒技術は値決め力を作りうる。構内のユーティリティは外部市場より大分拠点の需要で決まる。10年先は基礎品の実質数量を横ばいから微減とし、利益成長は有機化学品の製品構成改善に依存する。脱炭素規制と設備更新費の上昇が、その利益改善を食い潰す可能性も高い。なお製品の大部分は化学品・熱電という現物の供給であり、人月・席課金型のAIエージェント代替規則には該当しない。AIによる製造制御の自動化は生産効率を助けるが、化学品の需要自体を置き換えるものではない。
資本政策と M&A
資本配分の主眼は、老朽設備の更新、株主還元、次の成長材料の順である。2025年の設備投資は約52億円、2026年上期は約57億円で、投資の多くは新しい利益の源泉を作るより既存設備の維持に向かう。2026年上期の減価償却費は約22億円だが、古い設備の償却は過去の取得原価のまま計上される。物価高で更新費が上昇する分、会計上の利益より株主が自由に使える現金は少なくなりやすい。
会社の2026年5月の中長期戦略は、2027年営業利益約90億円、純利益約60億円、ROE約8%、ROIC約5%を掲げる。2030年近傍では営業利益100~120億円、純利益70~75億円、ROE約9%、ROIC約6%、将来像としてROIC10%を目指す。ただし2026年9月の最新予想は営業利益30億円、純利益17億円で、計画の実現にまだ距離がある。配当目標はDOE5%で、2026年は総額約28億円、2027年は約30億円を計画する。配当性向・総還元性向・自社株買い額について数値の約束はない。
前身事業は2016年にサンアロマーを連結子会社化し、誘導品の不採算工程の整理も進めた。2026年のパーシャル・スピンオフ後、レゾナック・ホールディングスの持分は約19%に下がった。単独上場による資本規律の強化には期待できるが、上場時に公募増資はなく、財務余力が増えたわけではない。利益より大きい配当が続けば、債権者の資金で株主還元を行う姿になりかねない。
強気の見方と慎重な見方
強気の見方
九州唯一のエチレンセンターは顧客の調達基盤そのものである。国内12基のうち4基が停止する計画が進めば、近隣の顧客が求める安定供給の価値は上がる。大分の設備は年産能力が国内上位にあり、2010年の分解炉更新で原料の柔軟性も改善してきた。2026年に得た高度保安の認定は、定修周期を4年から6年に延ばすという具体的な費用削減の道を開く。これは単なる物価上昇による売上増ではなく、停止日数の減少を通じた利益率改善である。
誘導品にも強みがある。高純度アリルアルコールは世界外販市場の約6割を握り、生産能力の拡張も済んだ。酢酸エチルは独自製法を持ち、酢酸ビニル技術のライセンスは3件の実績がある。食品容器用と自動車用のポリプロピレンは顧客と共同開発ができるため、汎用品の平均相場より良い価格を得る余地がある。基礎品の工場が生き残り、誘導品の製品構成が改善すれば、2030年近傍に営業利益100億円台を実現することは不自然ではない。
DOE5%の方針を守り、固定費を削りながら更新投資を賄えれば、分離独立の利点が現れる。前親会社の半導体材料戦略とは独立して資本配分を決められ、業界再編の買い手にも協業相手にもなれる。過度に高い成長倍率を必要とせず、株主還元と改善後の利益を受け取れることが価値の源泉になる。
慎重な見方
基礎化学品の規模は堀ではなく、利用率が下がった時の重荷にもなる。中国の増設は日本国内の設備停止だけでは相殺できない。主要な顧客もコンビナートの中で製造する会社であり、原料価格の転嫁ができても誘導品の需要まで保証されない。2025年の営業利益率はわずか1.4%で、2026年予想は1%を下回る。大分という単一拠点で重大事故や長期停止が起きれば代替生産の余地も小さい。
財務の見え方にも落とし穴がある。2026年6月末の純有利子負債は約582億円に膨らんだ。上期は在庫評価益72億円が粗利を支えたが、下期には82億円の評価損を見込んでいる。ナフサと製品価格が大きく動けば、利益より先に運転資金と借入が膨張する。借入金利が3%台に更新されれば利払いも増え、DOE5%の配当が設備更新と競合する。
工業用地は帳簿上の価値が大きくても、化学設備の撤去や土壌対策なしに住宅地として売れるものではない。持分法会社の投資有価証券も、売れば原料の引き取り先を失うかもしれない。会社が掲げるROIC6%は9%の資本コストに届かない。上場による資本規律が十分働かなければ、増配と更新を優先した末に借金が増え、株主資本が薄くなる危険がある。
どちらに重みを置いたか
設備の安定供給力と高純度品のシェアは確かな強みだ。ただ、2026年予想純利益を上回る予定配当、上期の運転資金流出、純負債の増加は、期待だけで利益改善を確約できないことを示す。下に寄せる理由は中国の一般的な供給過剰だけではない。同社の短期借入依存と、設備維持が優先される資本配分が配当の継続力を試すためだ。上側29%、下側42%、中立29%と慎重側に寄せた。それでも定修周期延長と高純度品の実力を認め、破綻を中心にはしない。計算上は現在の評価とほぼ均衡するが、確認したいのは配当より増分投資の採算である。
10 年後の 5 つの筋書き(2036/12 期)
確率で加重した現株数換算の終価現在株主分の終価 291 円683 億円(+ 還元の換算額還元の合計 125 円292 億円)。 今の値に割り戻すと 204 円479 億円、今との差 +1.0%、 期待の年率 +9.1%(資本コスト 9.0%)→ 適正
| 筋書き | 確率 | 10 年後の現株数換算の終価現在株主分の終価 | 還元の換算額還元の合計配当+自社株買い | トータルリターン10 年・還元込み | 年率 | 確率 × (終価+還元) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 楽観 | 10% | 833 円1,954 億円 | 171 円400 億円 | +397.0% | +20.1% | 100 円235 億円 |
| やや楽観 | 19% | 483 円1,133 億円 | 151 円355 億円 | +214.2% | +14.5% | 121 円283 億円 |
| 中立 | 29% | 303 円711 億円 | 139 円325 億円 | +118.8% | +10.1% | 128 円300 億円 |
| やや悲観 | 26% | 78 円182 億円 | 117 円275 億円 | −3.5% | −0.5% | 51 円119 億円 |
| 悲観 | 16% | 50 円117 億円 | 51 円120 億円 | −50.0% | −8.5% | 16 円38 億円 |
| 加重平均 | 100% | 291 円683 億円 | 125 円292 億円 | +105.9% | +9.1% | 416 円975 億円 |
今の株価時価総額 202 円474 億円(2026-11-02)から見たトータルリターン。各行の年率は還元・追加負担を期間の中間時点に置く仮定のIRRです。最下段は期待CFから計算したIRRで、各行のIRRの加重平均ではありません。実際の配当時期を観測した値ではありません。
楽観 10% 設備稼働が高まり誘導品の堀が広がる 利益 163 億円 · PER 11.5 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 833 円1,954 億円
大分は国内エチレン設備の統廃合で九州の中核供給者として残り、6年の定修周期を安全に実現する。オレフィンは能力の上限に近い61万トン相当を供給し、稼働率上昇と費用削減が収益を変える。出光興産やENEOSも能力集約を進めるが、九州のパイプライン顧客を守り切る。高純度アリルアルコールの外販市場で優位を深め、酢酸ビニルのライセンスと触媒販売も増える。有機化学品の物量は35万トン相当へ伸び、部門利益率は二桁に届く。
サンアロマーの自動車・食品容器向け製品の比率が上昇し、能力40.8万トン近くを販売する。CCUや省エネ投資は費用を抑えつつ新しい顧客との取引に寄与する。設備買収は小規模な補完にとどまり、多額ののれんは抱えない。年間利益の増加を原資に10年間で約400億円を還元し、自己資本も厚くする。供給網という堀が利益率に結び付く、容易ではないが説明可能な上振れだ。
- オレフィン・基礎化学品:数量 61.0(エチレン生産量の万トン/年(副生物も含む製品束の供給量を代表する物理指標、推定))× 価格 44(売上相当の億円/エチレン生産1万トン(副生物の売上込み))→ 売上 2,696 億円・営業利益 75 億円。大分設備の生産量を万トンで表す。定修効果と国内再編が実現
- 有機化学品・触媒技術:数量 35.0(酢酸誘導品等の換算販売量・万トン/年(複数製品の合算推定))× 価格 25(億円/製品換算1万トン(技術料・触媒販売を含む平均))→ 売上 879 億円・営業利益 105 億円。高純度アリル・触媒・製法ライセンスの構成を加味
- 合成樹脂・サンアロマー:数量 40.0(ポリプロピレン販売量・万トン/年(推定))× 価格 30(億円/販売1万トン)→ 売上 1,200 億円・営業利益 90 億円。サンアロマーのPP能力40.8万トンと高付加価値比率を加味
- 構内ユーティリティー:数量 11.2(電力・蒸気・用水の合成エネルギー供給量・百万GJ相当/年(推定))× 価格 24(億円/百万GJ相当(1GJ当たり約千円単位の換算価格))→ 売上 269 億円・営業利益 27 億円。大分コンビナート稼働に連動する電力・蒸気・用水の合成需要
倍率:2036年純利益163.4億円÷自己資本1300億円=ROE12.57%。資本コスト9%、弱い堀の残存率3分の1よりRONIC10.19%。gは名目2%なので正当化PER=(1−0.02÷0.1019)÷(0.09−0.02)=11.48倍。現金の別建て加算なし。
確率:国内コンビナート再編で生存者利益を得て、世界シェアの強い誘導品と樹脂の高付加価値化がそろって実を結ぶ最良の経路。利益率5%超の定着は現状から遠く、確率は1割。
やや楽観 19% 中期計画に近い改善が続く 利益 101 億円 · PER 11.2 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 483 円1,133 億円
2027年の回復は会社の中期計画におおむね沿い、2030年近傍には営業利益100億円台に乗る。大分のエチレン設備は大きな事故を避け、国内の同業設備停止で生じた需要を一定程度取り込む。しかし価格交渉力は限定され、中国品との競争が続くため基礎品の営業利益率は小幅な改善にとどまる。
有機化学品では高純度アリルアルコールの増強設備が高稼働となり、触媒ライセンスの契約も増える。サンアロマーは高機能グレードの開発を進め、プライムポリマーや日本ポリプロと正面の価格競争を避ける。環境対応投資は段階的に実施し、借入増加を抑制する。2026年の低収益から十年かけて利益を積み上げ、還元を続けても自己資本を増やす。事業全体が独占になるわけではないが、改善の実行が株主に実益をもたらす筋書きだ。
- オレフィン・基礎化学品:数量 57.0(エチレン生産量の万トン/年(副生物も含む製品束の供給量を代表する物理指標、推定))× 価格 42(売上相当の億円/エチレン生産1万トン(副生物の売上込み))→ 売上 2,394 億円・営業利益 36 億円。大分設備の生産量を万トンで表す。定修効果と国内再編が実現
- 有機化学品・触媒技術:数量 33.0(酢酸誘導品等の換算販売量・万トン/年(複数製品の合算推定))× 価格 24(億円/製品換算1万トン(技術料・触媒販売を含む平均))→ 売上 785 億円・営業利益 75 億円。高純度アリル・触媒・製法ライセンスの構成を加味
- 合成樹脂・サンアロマー:数量 37.0(ポリプロピレン販売量・万トン/年(推定))× 価格 29(億円/販売1万トン)→ 売上 1,055 億円・営業利益 58 億円。サンアロマーのPP能力40.8万トンと高付加価値比率を加味
- 構内ユーティリティー:数量 10.7(電力・蒸気・用水の合成エネルギー供給量・百万GJ相当/年(推定))× 価格 23(億円/百万GJ相当(1GJ当たり約千円単位の換算価格))→ 売上 246 億円・営業利益 20 億円。大分コンビナート稼働に連動する電力・蒸気・用水の合成需要
倍率:2036年ROEは101.2億円÷1040億円=9.73%でk9%を上回る。弱い堀の残存率3分の1によりRONIC約9.24%、名目g2%。正当化PERの上限は11.19倍で、市場の倍率を参照せずその上限を使用する。
確率:定修の合理化と差別化樹脂の拡販には裏付けがあるが、国際的な過剰供給下では基礎品の利幅改善に限界があるため、最良よりやや高い確率。
中立 29% 設備は残り、利益改善は限定的 利益 64 億円 · PER 11.1 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 303 円711 億円
エチレンの国内需要はほぼ横ばいで、国内の能力削減は進むものの中国からの価格圧力は残る。大分の生産量は約51万トン相当と今に近い。ナフサ転嫁に沿って名目の売上は伸びても、汎用品の利幅は薄い。2026年に始まった大型定修後の効率改善は費用を抑えるが、十年を通じて会社が期待する最良のマージンを維持することはできない。
酢酸誘導品は30万トン相当へ増え、アリルアルコールの高純度品が需要の芯になる。サンアロマーは国内販売シェアを守り、食品容器・自動車向けの比率を上げるが、投下資本に対する利益率の改善は小さい。構内ユーティリティーはほぼ横ばいの物量を価格改定で支える。2027年に回復しても、その後は借入の借換費用と設備更新、脱炭素対応が利益改善を相殺する。安定配当は続くものの、自己資本が積み上がることでROEは資本コストに届かない。
- オレフィン・基礎化学品:数量 51.0(エチレン生産量の万トン/年(副生物も含む製品束の供給量を代表する物理指標、推定))× 価格 42(売上相当の億円/エチレン生産1万トン(副生物の売上込み))→ 売上 2,132 億円・営業利益 15 億円。大分設備の生産量を万トンで表す。国内需要・設備稼働と輸入競争に連動
- 有機化学品・触媒技術:数量 30.0(酢酸誘導品等の換算販売量・万トン/年(複数製品の合算推定))× 価格 22(億円/製品換算1万トン(技術料・触媒販売を含む平均))→ 売上 672 億円・営業利益 54 億円。高純度アリル・触媒・製法ライセンスの構成を加味
- 合成樹脂・サンアロマー:数量 33.0(ポリプロピレン販売量・万トン/年(推定))× 価格 29(億円/販売1万トン)→ 売上 947 億円・営業利益 38 億円。サンアロマーのPP能力40.8万トンと高付加価値比率を加味
- 構内ユーティリティー:数量 10.0(電力・蒸気・用水の合成エネルギー供給量・百万GJ相当/年(推定))× 価格 23(億円/百万GJ相当(1GJ当たり約千円単位の換算価格))→ 売上 228 億円・営業利益 18 億円。大分コンビナート稼働に連動する電力・蒸気・用水の合成需要
倍率:2036年ROEは64.0億円÷905億円=7.07%で資本コスト9%以下。成長再投資による超過価値を認めず、正当化PERは上限の1÷0.09=11.11倍を使用する。仮にg2%を式に入れてもROEがk以下のため成長価値は上乗せしない。
確率:大分設備の維持、定修周期延長、高純度品の成長という事実と、国内需要横ばい・中国過剰能力という逆風の中間。会社目標の持続達成を無条件には置かない。下に寄せる理由:短期借入と配当の組み合わせが弱い市況に耐えにくいため。
やや悲観 26% 市場が細り高配当が負担に変わる 利益 20 億円 · PER 9.0 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 78 円182 億円
国内の能力削減が想定より進まず、輸入化学品に国内の誘導品価格が押される。エチレン生産量は約44万トン相当まで減り、分解設備は固定費負担が重くなる。高純度アリルアルコールは技術的優位を守るものの、有機化学品全体では中国勢との競合が厳しい。合成樹脂も販売量を28万トンまで減らし、食品容器などの顧客と共同開発しても値上げ余地が細る。
配当方針を守ろうとするが、設備更新の現金支出が利益を上回る年が増える。安定配当を年初の数年間に優先した結果、累計還元は275億円にとどまり、DOE5%の維持も徐々に困難になる。資本効率の低い新規投資は控えるが、大分の設備をすぐに閉じることはできない。ROEは低いまま推移し、借入費用を差し引いた利益を生む力が小さくなる。設備は残っても株主に帰属する価値は縮む。
- オレフィン・基礎化学品:数量 44.0(エチレン生産量の万トン/年(副生物も含む製品束の供給量を代表する物理指標、推定))× 価格 40(売上相当の億円/エチレン生産1万トン(副生物の売上込み))→ 売上 1,738 億円・営業利益 5 億円。大分設備の生産量を万トンで表す。国内需要・設備稼働と輸入競争に連動
- 有機化学品・触媒技術:数量 25.0(酢酸誘導品等の換算販売量・万トン/年(複数製品の合算推定))× 価格 21(億円/製品換算1万トン(技術料・触媒販売を含む平均))→ 売上 525 億円・営業利益 26 億円。高純度アリル・触媒・製法ライセンスの構成を加味
- 合成樹脂・サンアロマー:数量 28.0(ポリプロピレン販売量・万トン/年(推定))× 価格 27(億円/販売1万トン)→ 売上 756 億円・営業利益 19 億円。サンアロマーのPP能力40.8万トンと高付加価値比率を加味
- 構内ユーティリティー:数量 9.0(電力・蒸気・用水の合成エネルギー供給量・百万GJ相当/年(推定))× 価格 22(億円/百万GJ相当(1GJ当たり約千円単位の換算価格))→ 売上 194 億円・営業利益 14 億円。大分コンビナート稼働に連動する電力・蒸気・用水の合成需要
倍率:2036年ROE約3.2%はk9%を大幅に下回る。新規投資価値はなく、稼ぐ力上限1÷k=11.11倍より低い9.0倍を使用する。工場維持の義務と純負債によって低利益が株主現金に転じにくい。
確率:汎用品の価格圧力に対して維持更新費が先行し、同社の会社予想純利益と配当総額の逆転が続く経路。設備は存続するので一気に価値ゼロとはしない。
悲観 16% 石化の構造的敗北と設備の整理 利益 −72 億円 · PBR 0.2 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 50 円117 億円
中国や中東の余剰品の価格が国内を大きく下回り、複数の構内顧客が生産を減らす。大分のエチレン生産量は34万トンまで落ち、巨大な分解炉の維持費を吸収できなくなる。競争力のある高純度アリルアルコールも会社全体の損失を埋める規模に届かない。サンアロマーは低付加価値設備を整理し、プライムポリマーとの価格競争でシェアを失う。
2026年から2035年の累計純損失を約145億円、初期の配当を約120億円とし、さらに約206億円の設備・土地等の減損を行う。営業利益が大幅赤字となった後、DOE方針は中止され、資産の一部を売却して借入を返す。10年後の帳簿自己資本は約195億円だが、土地は化学施設の撤去や土壌対応を要するため額面では売れない。既存株主に残る時価総額は、利益の永久回復ではなく事業・資産の処分可能額で測る。
- オレフィン・基礎化学品:数量 34.0(エチレン生産量の万トン/年(副生物も含む製品束の供給量を代表する物理指標、推定))× 価格 36(売上相当の億円/エチレン生産1万トン(副生物の売上込み))→ 売上 1,207 億円・営業利益 −36 億円。大分設備の生産量を万トンで表す。国内需要・設備稼働と輸入競争に連動
- 有機化学品・触媒技術:数量 19.0(酢酸誘導品等の換算販売量・万トン/年(複数製品の合算推定))× 価格 19(億円/製品換算1万トン(技術料・触媒販売を含む平均))→ 売上 352 億円・営業利益 4 億円。高純度アリル・触媒・製法ライセンスの構成を加味
- 合成樹脂・サンアロマー:数量 23.0(ポリプロピレン販売量・万トン/年(推定))× 価格 25(億円/販売1万トン)→ 売上 564 億円・営業利益 −14 億円。サンアロマーのPP能力40.8万トンと高付加価値比率を加味
- 構内ユーティリティー:数量 7.0(電力・蒸気・用水の合成エネルギー供給量・百万GJ相当/年(推定))× 価格 20(億円/百万GJ相当(1GJ当たり約千円単位の換算価格))→ 売上 140 億円・営業利益 6 億円。大分コンビナート稼働に連動する電力・蒸気・用水の合成需要
倍率:2036年の最悪期は営業・最終損失が続くためPERを使わない。起点の親会社株主自己資本666億円に清算時の実現割合17.568%を掛け、117億円の株主価値とする。損失・還元・設備減損で10年後の帳簿自己資本は195億円まで縮むが、その195億円に二重にPBRを掛けない。借金控除後の資産回収額の床110億円を上回る。
確率:中国品との価格競争と国内設備停止の遅れ、老朽化、金利上昇が重なる。日本向け原料供給と特殊誘導品まで同時に消滅する事態ではないため破綻を基本とせず、売れる資産の床を厳しく計算する。
セグメント:数量 × 価格
いまの数量と価格、中立の筋書きの 10 年後。売上と営業利益は億円。
オレフィン・基礎化学品
ナフサ分解でエチレン、プロピレン、ブタジエン、芳香族を製造し、構内の関連会社などへ外販する。
| 数量エチレン生産量の万トン/年(副生物も含む製品束の供給量を代表する物理指標、推定) | 価格売上相当の億円/エチレン生産1万トン(副生物の売上込み) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2025/12 | 52.0 | 32 | 1,679 | −8 |
| 10 年後 中立 | 51.0 | 42 | 2,132 | 15 |
取り方:販売数量は非開示。石油化学工業協会・経産省の定修年能力61.8万トンと2025年全国稼働率約83%(全国生産514万トン÷能力616万トン)から約52万トンと推定した。販売額1679.03億円をその数量で割った32.29億円/万トンは、エチレン単体単価ではなくプロピレン・ブタジエン・芳香族などを含む外部販売額の換算単価。日本の能力シェア約10.0%、出光16.2%、ENEOS14.5%、京葉11.2%。部門営業損益は非開示のため、原料価格連動と2025年全社利益率を基に−8億円と推定した。
有機化学品・触媒技術
酢酸エチル、酢酸ビニル、高純度アリルアルコールなどの製品と製造技術ライセンス、触媒を供給する。
| 数量酢酸誘導品等の換算販売量・万トン/年(複数製品の合算推定) | 価格億円/製品換算1万トン(技術料・触媒販売を含む平均) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2025/12 | 26.0 | 18 | 478 | 26 |
| 10 年後 中立 | 30.0 | 22 | 672 | 54 |
取り方:品目ごとのトン数は会社非開示。2013年に公表された酢酸エチル年産10万トンの増設能力を一つの物差しとし、酢酸ビニル、酢酸誘導品、特殊アリルを含む換算販売量26万トンを推定した。477.90億円÷26万トン=約18.38万円/トン。技術ライセンス3件の実績・高純度アリルアルコール世界外販シェア約60%は会社2026年5月戦略に基づくが、60%を有機化学品全体のシェアとは見なさない。部門利益26億円は営業利益非開示につき粗い推定。
合成樹脂・サンアロマー
子会社サンアロマーが汎用および高付加価値のポリプロピレンを自動車・容器向けに生産する。
| 数量ポリプロピレン販売量・万トン/年(推定) | 価格億円/販売1万トン | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2025/12 | 32.0 | 22 | 710 | 21 |
| 10 年後 中立 | 33.0 | 29 | 947 | 38 |
取り方:石油化学工業協会によるサンアロマーの年産能力40.8万トン、国内全社能力273.9万トンで能力シェア14.9%。2025年国内PP生産203.75万トン・出荷金額4506.78億円から平均単価約22.12万円/トンを得て、会社売上710.37億円に対応する約32万トンを推計した。2025年国内生産量に対する約16%相当は販売先輸出入を含む厳密な販売シェアではない。競合プライムポリマー能力105.9万トン、日本ポリプロ76.5万トン。部門利益21億円は非開示につき推計。
構内ユーティリティー
鶴崎共同動力などが大分コンビナート向けに電力・蒸気・用水を供給する。
| 数量電力・蒸気・用水の合成エネルギー供給量・百万GJ相当/年(推定) | 価格億円/百万GJ相当(1GJ当たり約千円単位の換算価格) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2025/12 | 10.0 | 17 | 172 | 11 |
| 10 年後 中立 | 10.0 | 23 | 228 | 18 |
取り方:熱・電力・用水別の販売量は非開示。コンビナート専用の供給網という性質から、供給量を約1000万GJ相当/年と仮定し、外部売上171.96億円から1GJ当たり約1720円の合成料金を逆算した。水も含むため個別の電力料金とは解釈しない。外部の市場占有率は計測不能で、顧客の大分構内への依存が実質の市場。利益11億円は非開示の推定。
リスクと懸念
中国の供給過剰と値決め力の弱さ
輸出入のある汎用オレフィンと樹脂は国内の工場閉鎖だけで需給が改善しない。中国・中東の供給能力が残り、原料価格連動の販売式でも加工マージンの確保は保証されない。2030年近傍の利益目標は市況の正常化を一部必要とし、国内価格が下がると予定している利益改善が消える。
借入金利と運転資本の同時膨張
2026年6月の有利子負債は約676億円、現金約95億円で純負債が大きい。短期借入の借換金利が3%台になれば、年間利払いは現在の水準より十数億円増える可能性がある。原料高による棚卸資産の増加と重なれば、利益が出ていても設備投資や配当に回る現金が不足する。
DOE5%の約束と元本の毀損
安定配当は魅力だが、2026年予想の純利益17億円を配当総額約28億円が上回る。利益が低迷した状態でDOE5%を維持すると、借入増加、設備投資の先送り、または資本減少を招く。配当を受け取ることと、企業価値が保たれることは別であり、継続可能な配当原資を確認する必要がある。
定修・事故と単一拠点への集中
設備の高度保安認定により定期修理の周期を延ばせる可能性はあるが、九州唯一の大分エチレン設備への集中は逆方向のリスクも抱える。重大事故、台風、地震、長期停電、原料供給途絶が生じれば、多数の誘導品と構内顧客へ影響が広がる。延長した定修周期が実際に安全と稼働率を両立するかが重要となる。
脱炭素対応と更新投資の高騰
会社は2035年のCO2排出量を2020年比3割削減し、2050年のネットゼロを目標とする。CCUや省エネ設備が収益化するまでは費用と追加投資が先行する。既存機械の減価償却費は過去の取得価格だが、入れ替える設備はインフレ後の高い取得原価になるため、会計利益から想像するより設備更新の現金負担が重い。
持分法会社・非支配持分・土地評価の錯覚
日本ポリエチレンやNSスチレンモノマーは顧客であり持分法投資先でもあるため、売上と営業外利益に別の形で影響する。投資先の設備停止は販売量だけでなく持分法利益を減らす。2025年自己資本には土地再評価差額金も含まれ、構内の工業用地を無条件に簿価で換金できるわけではない。終末価値で資産を二重計上しない。
今後の分かれ目
- 2027年に営業利益約90億円、純利益約60億円へ回復し、翌期も在庫益なしで維持できたら
- 中立の利益率達成の確度を高める。還元と維持更新費を同時に賄う営業現金収支を確認し、やや楽観側の重みを上げる。
- 2026年の大型定修後の稼働が回復し、6年周期での運転開始後も計画外停止が続かなければ
- オレフィンの実質販売量と固定費の改善を中立に反映する。ただし能力の増加と需要の増加を混同しない。
- 高純度アリルアルコールの能力増強が高い稼働率と利益率で立ち上がり、酢酸誘導品のライセンス収入も増えたら
- 有機化学品の数量成長と長期の残存収益力を引き上げる。外販シェア60%を全社に拡張せず、利益貢献の開示を待つ。
- 純有利子負債が約582億円からさらに増え、金利負担が営業利益の大きな割合を占めたら
- 割引率を恣意的に上げず、利益・配当の下振れと悲観の確率を増やす。銀行借換条件と運転資金の戻りを確認する。
- DOE5%維持のため営業利益を上回る配当が続き、設備更新の未実施が蓄積したら
- 累計株主還元を実際に支払える水準へ減らし、将来の修繕費増加・資産毀損を悲観側へ織り込む。
- 中国品の輸入圧力が落ち着かず、国内のエチレン設備統廃合も停止したら
- オレフィンの販売量とスプレッドを下方修正する。会社の2030年利益目標への到達確率も引き下げる。
見ておくもの
- 営業利益から一時的なナフサ在庫評価影響を除いた採算
- 大分エチレン設備の実稼働量・計画外停止日数と定修周期6年への移行
- サンアロマーの高付加価値PP比率と販売量、PP国内稼働率
- 高純度アリルアルコールの外販シェア・増強設備稼働率、触媒ライセンス成約
- 純有利子負債、短期借入の更新金利、棚卸資産、DOE配当総額
- 国内エチレン設備停止計画と中国の新設設備・輸入価格、CO2削減支出
倍率と資本コストの決め方
添付factsにある2025年末売上3,039億円、営業利益42億円、親会社株主自己資本666億円と2026年10月23日時点の株価199.5円・株数234,567,901株を基準にした。上場時開示の発行株式234,415,443株との差は約0.07%であり、利用者指定の基準株数を変えない。新規上場による増資収入はない。
販売数量は設備能力・国内生産量・用途別製品を手掛かりに物理的な指標で推定し、物価3%と為替150円は単価の側で扱った。現行PER、同業PER、PBR1倍を目標値にしていない。資本コスト9%、長期名目成長2%、全社の弱い堀をもとに、新規投資の超過利益が3分の1しか残らない式で中立のPER上限11.11倍を算出した。
2026年上期の在庫評価益72億円と下期想定の損82億円は、十年後の恒久利益には入れない。減価償却は古い設備の取得原価で固定し、新しい設備の更新負担を利益率と配当余力に織り込む。政策的な非上場株式・持分法会社の利益は純利益に残し、余剰資産を別建てで上乗せしていない。悲観の床は借入返済と工場閉鎖費を差し引いた回収価値であり、自己資本をそのまま換金価値とはしない。
資本コスト 9.0% = 無リスク金利 3% + β — × 5%。国債3%と株式プレミアム4.5%を合わせた基本7.5%に、循環・値決め力・負債の1.5ポイントを足す。継続企業の前提に関する注記はなく、個別の脱炭素実行リスクは確率と利益に反映するので窮境上乗せは0。