結論
東亞合成は、塩水を電気分解してカセイソーダを作る化学会社だ。そこにアクリルの原料、瞬間接着剤アロンアルフア、半導体向けの高純度薬品、下水道の補修材を積んでいる。筆者の結論は「やや割高」である。最大の理由は資本の重さだ。自己資本比率は74%と厚いが、稼ぐ力は資本コストの8%に届かない。
2025年12月期は売上1,623億円、営業利益142億円だった。営業利益は過去10年、120億円から177億円の間を行き来している。前の中期計画が掲げた営業利益200億円には届かなかった。売上の4割強は、値段を自分で決められない基幹化学品だ。
変化の芽はある。2026年12月期は営業利益155億円を見込み、半導体向けの高純度塩化水素、車載電池の結合剤、下水道管の補修材が伸びている。PVCの生産は2025年末でやめ、利益の薄い取引も切った。新しい中期計画は、2028年度に営業利益180億円を掲げる。
株主への還元は誠実だ。総還元性向は約9割を保つ予定で、政策保有株も売っている。ただ、還元しても自己資本は減らず、利益が増えない限りROEは6%台から動かない。
10年後の中立は、営業利益で200億円強、ROEで6%台だ。物価の上昇を除けば、利益はほぼ横ばいという見立てである。確率で重みづけた本質価値は、今の時価総額より低く出た。確率で重みづけた本質価値は、今の時価総額を3割弱下回る。値段は、新事業の成功をかなり織り込んでいる。
バリュー投資の観点から
バリュー投資の観点では、東亞合成は「悪い会社ではないが、持ち続けたい会社でもない」と筆者は見る。守りの資本政策は堅く、純現金は81億円で、自己資本比率は74%、営業利益は支払利息の59倍ある。倒産やリストラの心配はなく、安全域のうち「負けない」部分は厚い。無理な借金で背伸びをする会社ではない点を、筆者は評価している。
足りないのは「勝つ」部分だ。資本が稼ぐ力はROE6%台と、資本コスト7%に届かない。このような会社は、利益を貯め込んでも価値が増えない。株主にとって大事なのは、貯めた利益を高い稼ぎに変えられるかだが、10年間の実績は営業利益がほぼ横ばいだった。
オーナーとして見るなら、小さな強い事業の伸びが決め手になる。高純度塩化水素、下水道補修、車載の結合剤は、いずれも顧客に組み込まれると切り替えにくい。これらの利益が、基幹化学品の細りを上回って積み上がるかを見たい。上回れば、資本の稼ぎは資本コストを超え、見方は変わる。
今の値段は、この好転をかなり織り込んでいる。払う値段に見合う安全域は、悲観のときに残る価値(純現金、政策保有株、売れる設備)が時価総額の3割弱にとどまる点からも、厚いとは言えない。
何で稼ぐ会社か
東亞合成の稼ぎの土台は、売上の44%を占める基幹化学品だ。名古屋、横浜、徳島の工場で塩水を電気分解し、カセイソーダ、塩素、塩酸、カセイカリを作る。坂出などではアクリル酸とそのエステルを作る。2024年はこの事業が全社の営業利益の過半を稼いだ。ただ、どれも汎用品で値段は市況が決める。会社は2025年末にPVC(塩化ビニル樹脂)をやめ、一部のモノマーの受託も打ち切った。
売上の22%を占めるポリマー・オリゴマーは、アクリルを加工して付加価値を乗せる事業だ。半導体の研磨工程で使うCMP用ポリマー、車載電池の結合剤、化粧品・医薬向けの高機能ポリマーがある。下水処理に使う高分子凝集剤は、子会社のMTアクアポリマー(東亞合成が90%、三井化学が10%)が担う。中期計画で最も増益幅が大きい事業と会社は説明している。
接着材料(売上の8%)は、アロンアルフアが中心だ。家庭用瞬間接着剤では国内の売上シェアが約8割とされる。北米では「Krazy Glue」の名で売るが、2025年の営業利益率は2%台と低い。米国事業の立て直しと車載向けの接着剤が課題だ。
高機能材料(売上の6%)は、エピタキシャルウエハー向けの高純度液化塩化水素で世界首位を名乗る。高純度カリもある。樹脂加工製品(売上の17%)は、管工機材、下水道の取付管の補修材、ガラス代替のアロニックスシート、介護用品を持つ。2025年は下水道補修の増販で営業利益が56%伸びた。
優良さと弱いところ
東亞合成の堀、つまり他社がまねしにくい強みは、事業ごとに濃さが違う。強いのは小さな事業だ。アロンアルフアはブランドと流通網で国内の瞬間接着剤を押さえている。高純度塩化水素は、顧客の工程に組み込まれると切り替えが難しい。下水道の取付管補修も、施工の技術と実績が参入の壁になる。
一方、利益の過半を稼いできた電解とアクリルは、堀が薄い。カセイソーダは国内の需要が細り、輸出で穴を埋めている。アクリル酸エステルは、中国産の安値が東南アジアに流れ込んで市況が荒れた。値段は市場が決める。
資本の使い方には課題がある。営業利益は10年間ほぼ横ばいで、ROEは過去10年の中央値で6%だ。自己資本比率が74%と厚いため、利益が増えない限り資本の稼ぎは上がらない。前の中期計画(2023〜2025年)は、売上1,830億円・営業利益200億円を掲げて届かなかった。
経営の姿勢は堅実だ。2025年は自己株式を約70億円買い、配当を増やした。政策保有株も毎年売っている。会社が掲げるPBR1倍以上の目標も、株主を意識した姿勢の表れだ。筆者は、守りの資本政策は信頼できるが、攻めの成長投資の成績はこれから証明が要ると見る。
業界はいまどこにいて、どこへ向かうか
国内のカセイソーダは、需要の細りを輸出で埋める構図だ。電解業は22社29工場で、2024年度の生産量は約377万トンだった。国内の需要は減り、輸出先はオーストラリアが主だが、インドネシア向けが増えている。月ごとの輸出量は2割単位で振れ、電力料金が上がれば電解の採算も崩れる。ここでの成長は期待せず、利益を守る事業と筆者は位置づける。
アクリルは、2026年のナフサ供給の目詰まりで原料が荒れた。会社は中東の影響を最も強く受けたのがアクリルモノマー系だったと説明している。価格転嫁は進んだが、中国産の安値品が東南アジアに流れ込む構図は変わらない。国内のアクリル酸は日本触媒が最大で、三菱ケミカル、出光興産と東亞合成が続く。
伸びる領域は三つある。第一に半導体だ。AI向けの先端ロジックとメモリの投資で、高純度薬品とCMP用ポリマーの需要が増える。会社は2028年度に、2025年比で約1.4倍を見込む。第二に車載で、ハイブリッド車と電気自動車の電池結合剤や接着剤が伸び、約1.5倍を狙う。第三に下水道で、全国で年約2,600件の道路陥没が起き、その約7割が取付管で起きる。補修の需要は構造的に続き、会社は約1.15倍を見込む。
化学業界全体では、国内のエチレン設備が2020年代後半にかけて約3割減る計画で、汎用品の再編は続く。中国の過剰生産が価格の天井を抑える状況は、10年単位で変わらないと置く。
資本政策と M&A
株主還元は、前の中期計画から新しい中期計画へ移り、やや薄まる。2025年12月期は総還元性向が110%で、増配に加えて約70億円の自己株買いをした。2026年は配当をさらに増やし、30億円の自己株買いも進めている。新中期計画は、総還元性向を約9割、配当性向を平均で約7割とする。3年で約320億円を還元する想定だ。
設備投資は3年で590億円と、過去最大級だ。うち成長投資が58%で、医薬・化粧品向けポリマーの増強、半導体用の高純度カリの増強、凝集剤の生産集約が主な使い道になる。資金の一部は、サステナビリティ投資として100億円の借入で賄う。自己資本比率は70%程度、格付けはA以上を保つ方針だ。
政策保有株は売却を続けている。2024年末の残高は298億円で、2025年は約85億円の売却を計画した。ただ株価の上昇で残高は減りにくく、自己資本に対する10%の目標は未達だ。売却益が出る分、純利益は営業利益より厚く出ている。
M&Aは具体策が出ていない。共同開発とあわせて「M&Aなどの手法」を使うとだけ述べ、2026年2月には凝集剤事業の譲り受けを示した。親会社や支配株主はおらず、大株主は信託銀行が中心だ。
10年の還元は、新中計の総還元性向約9割に沿った水準(中立で約85%)。
強気の見方と慎重な見方
強気の見方
東亞合成は、重い事業を軽くして、伸びる事業へ資本を移している最中だ。PVCをやめ、利益の薄い受託を切り、2026年は営業利益155億円と上方修正した。値上げと採算是正で価格差が49億円のプラスになっており、固定費の増加31億円を吸収した。高機能材料と樹脂加工製品の2026年予想は、すでに2028年の目標水準に届いている。
伸びる領域は需要の裏づけが強い。AI向けの先端半導体は、高純度塩化水素とCMP用ポリマーの需要を押し上げる。車載はハイブリッド車の接着剤とバインダーが量産の車種に採用されている。下水道の補修は、道路陥没が年2,600件あり、取付管が原因の7割だ。国と自治体の予算が付きやすく、景気に左右されにくい。
さらに自己資本比率が74%あるのに、会社は総還元性向を約9割に保つ。借入を使って設備投資を増やす余力もある。PBR1倍以上を経営目標に掲げ、ROEを2030年度に8%程度へ上げる道筋も示した。2030年度に営業利益200億円以上が実現すれば、資本の稼ぎは資本コストを超える。小さな強い事業の積み上がりを見れば、10年で営業利益が物価を超えて伸びる姿は十分あり得る。重い基幹化学品を抱えても、軽い事業の比率が年々上がる点は見逃せない。
慎重な見方
東亞合成の10年は、営業利益120億円から177億円の間をさまよってきた。中期計画は目標に届かないことが多く、2025年の目標200億円に対し実績は142億円だった。今回の営業利益180億円も、同じ道をたどる恐れがある。2026年の増益の中身は、価格差49億円が大きく、数量の力ではない。値上げの効果は一巡すれば剥げる。
売上の4割強を占める基幹化学品は、会社自身が2026年の減益と、中期計画期間中の利益の減少を見込む。国内のカセイソーダは需要が細り、輸出に頼る。輸出は月ごとに2割動き、電力料金の上昇も重い。アクリルは中国の安値が続き、PVCや受託をやめた穴を埋める成長が見えない。
伸びる分野は、いずれも規模が小さい。高機能材料の売上は約100億円、接着材料の利益率は2%台で、米国事業は立て直しの途上だ。メディカルは非臨床試験の段階で、収益化は遠い。一方、設備投資は3年で590億円と重く、減価償却も増える。
資本の稼ぎは、ROE6%台で資本コスト7%に届かない。総還元性向を9割にしても、貯まった資本が利益を生まないことに変わりはない。値段は、新事業の成功をすでに織り込んでおり、安全域はない。会社が自ら認めるとおり、PBR1倍割れが続いてきたのは、利益に対して資本が大きすぎるからだ。
どちらに重みを置いたか
強気の指摘は、小さな強い事業が実際に伸びている点で当たっている。ただ、利益の過半を担う基幹化学品の細りと、過去10年の横ばいという実績が重く、物価を除いた利益の成長を中立に置くことはできない。中立は営業利益200億円強にとどめ、ROEは6%台で資本コストに届かない前提にした。確率は、やや楽観を2割、やや悲観を2割強に置き、構造的な負けの悲観に1割強を割いた。結果は、強気の筋書きでも今の時価総額を大きく上回る程度にとどまり、総合は割高側に出た。
10 年後の 5 つの筋書き(2035/12 期)
確率で加重した株価時価総額 1,961 円2,083 億円(+ 配当配当と自社株買いの合計 1,021 円1,084 億円)。 今の値に割り戻すと 1,724 円1,832 億円、今との差 −5.7%、 期待の年率 +5.0%(資本コスト 7.0%)→ 適正
| 筋書き | 確率 | 10 年後の株価時価総額 | 配当の合計還元の合計配当+自社株買い | トータルリターン10 年・配当込み | 年率 | 確率 × (株価+配当時価総額+還元) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 楽観 | 9% | 3,841 円4,081 億円 | 1,470 円1,562 億円 | +190.5% | +11.3% | 478 円508 億円 |
| やや楽観 | 21% | 2,865 円3,044 億円 | 1,265 円1,344 億円 | +125.9% | +8.5% | 867 円922 億円 |
| 中立 | 34% | 2,258 円2,399 億円 | 1,108 円1,177 億円 | +84.1% | +6.3% | 1,144 円1,216 億円 |
| やや悲観 | 24% | 779 円828 億円 | 883 円938 億円 | −9.1% | −0.9% | 399 円424 億円 |
| 悲観 | 12% | 489 円520 億円 | 285 円303 億円 | −57.6% | −8.2% | 93 円99 億円 |
| 加重平均 | 100% | 1,961 円2,083 億円 | 1,021 円1,084 億円 | +63.1% | +5.0% | 2,981 円3,168 億円 |
今の株価時価総額 1,828 円1,942 億円(2026-10-22)から見たトータルリターン。加重平均の年率がこの 10 年に期待できる年率で、資本コスト 7.0% を下回るほど割高。
楽観 9% 半導体・車載・下水道が育ち、基幹化学品の細りを補って余りある 利益 237 億円 · PER 16.8 倍 · 株価時価総額 3,841 円4,081 億円
半導体向けの高純度塩化水素とCMP用ポリマーの需要が、AI向け投資で10年続けて伸びる。会社は世界首位の塩化水素の能力を増やし、高機能材料の営業利益は40億円台に乗る。ポリマー・オリゴマーは車載電池の結合剤と化粧品・医薬向けが育ち、営業利益は100億円近くに達する。下水道の補修は自治体の予算に乗り、樹脂加工製品が安定して稼ぐ。
基幹化学品はPVC撤退後も数量が保たれ、国内の電解再編で採算がやや改善する。米国の接着剤事業は黒字化し、車載向けも広がる。
この筋書きでは、営業利益は300億円に迫り、ROEは10%と資本コストを超える。会社の2030年度の目標(営業利益200億円以上、ROE8%)を早く、大きく超える姿だ。ただし必要な条件が多く、全部がそろう確率は低い。
- 基幹化学品(カセイソーダ・塩素・塩酸・アクリルモノマー):数量 140(販売重量(万トン。電解製品・アクリルモノマーなどの推定合計。実質の数量))× 価格 6.93(1トンあたりの平均単価(万円、名目))→ 売上 970 億円・営業利益 102 億円。益率10.5%。再編で電解の採算が改善
- ポリマー・オリゴマー(アクリルポリマー・高分子凝集剤・光硬化型樹脂):数量 22.0(販売重量(万トン。アクリルポリマー・凝集剤・オリゴマーの推定合計))× 価格 36(1トンあたりの平均単価(万円、名目))→ 売上 794 億円・営業利益 99 億円。益率12.5%。半導体・車載が拡大
- 接着材料(アロンアルフア・機能性接着剤):数量 540(出荷単位数(百万個。瓶・チューブ・工業用の小分けを個数に換算した推定))× 価格 48(1単位あたりの単価(円、名目))→ 売上 259 億円・営業利益 26 億円。益率10%。米国が黒字化
- 高機能材料(高純度塩化水素・高純度カリ・無機機能材):数量 4.4(販売重量(万トン。高純度薬品・無機機能材の推定合計))× 価格 58(1トンあたりの平均単価(万円、名目))→ 売上 253 億円・営業利益 41 億円。益率16%。世界首位を保つ
- 樹脂加工製品(管工機材・下水道補修・建材・介護用品):数量 7.6(加工する樹脂の重量(万トン相当。管工機材・補修材・建材・介護用品の推定合計))× 価格 61(1トンあたりの製品売上(万円、名目))→ 売上 464 億円・営業利益 56 億円。益率12%。下水道が拡大
倍率:事業の純利益 237 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 10.0% が k 7.00% を上回る。残る割合 0.50(moat=normal)で RONIC 8.5%、10 年より先の名目の伸び g 3.5% から正当化 PER = (1−g÷RONIC)÷(k−g) = 16.8 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 16.8 倍。全体の PER 16.83 倍、時価総額 3,989 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。
確率:半導体・車載・下水道の三つが同時に伸び、米国の接着剤も黒字化する必要がある。実現すれば強いが、10年間の営業利益が横ばいだった実績と、前の計画の未達を考え、1割弱にとどめた。
やや楽観 21% 小さな強い事業が積み上がり、営業利益が物価を超えて伸びる 利益 191 億円 · PER 15.4 倍 · 株価時価総額 2,865 円3,044 億円
小さな強い事業が計画どおり伸び、10年後の営業利益は240億円台に乗る。半導体が会社の想定する1.4倍の水準を超えて成長を続け、車載も1.5倍の軌道に乗る。下水道の補修は需要が長く続き、樹脂加工製品の益率は11%に上がる。
基幹化学品は細りながらも採算を守り、全社の足を引っぱらない。米国の接着剤も益率8%台まで戻る。
この筋書きでは、ROEは8%台で資本コストにほぼ並ぶ。株主還元は総還元性向約9割が続き、自己資本はほぼ横ばいを保つ。中期計画が描く道に、実績が追いつく姿である。2026年の予想で高機能材料と樹脂加工製品が2028年の目標水準に届いたことが、この筋書きの足場になる。ただし過去の中期計画の達成率を考えると、実現には成功の連続が要る。
- 基幹化学品(カセイソーダ・塩素・塩酸・アクリルモノマー):数量 138(販売重量(万トン。電解製品・アクリルモノマーなどの推定合計。実質の数量))× 価格 6.60(1トンあたりの平均単価(万円、名目))→ 売上 911 億円・営業利益 87 億円。益率9.5%
- ポリマー・オリゴマー(アクリルポリマー・高分子凝集剤・光硬化型樹脂):数量 20.0(販売重量(万トン。アクリルポリマー・凝集剤・オリゴマーの推定合計))× 価格 35(1トンあたりの平均単価(万円、名目))→ 売上 702 億円・営業利益 81 億円。益率11.5%
- 接着材料(アロンアルフア・機能性接着剤):数量 500(出荷単位数(百万個。瓶・チューブ・工業用の小分けを個数に換算した推定))× 価格 46(1単位あたりの単価(円、名目))→ 売上 233 億円・営業利益 20 億円。益率8.5%
- 高機能材料(高純度塩化水素・高純度カリ・無機機能材):数量 3.9(販売重量(万トン。高純度薬品・無機機能材の推定合計))× 価格 56(1トンあたりの平均単価(万円、名目))→ 売上 220 億円・営業利益 33 億円。益率15%
- 樹脂加工製品(管工機材・下水道補修・建材・介護用品):数量 7.4(加工する樹脂の重量(万トン相当。管工機材・補修材・建材・介護用品の推定合計))× 価格 59(1トンあたりの製品売上(万円、名目))→ 売上 439 億円・営業利益 48 億円。益率11%
倍率:事業の純利益 191 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 8.1% が k 7.00% を上回る。残る割合 0.50(moat=normal)で RONIC 7.6%、10 年より先の名目の伸び g 3.5% から正当化 PER = (1−g÷RONIC)÷(k−g) = 15.4 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 15.4 倍。全体の PER 15.35 倍、時価総額 2,932 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。
確率:2026年の予想がすでに2028年目標の一部に達しており、小さな強い事業の伸びには裏づけがある。会社の資本配分の方針にも沿う上位の筋書きとして、2割強を置いた。
中立 34% 中立:営業利益は物価並みに増えるが、資本の稼ぎは資本コストに届かない 利益 159 億円 · PER 14.3 倍 · 株価時価総額 2,258 円2,399 億円
基幹化学品は、数量がPVC撤退と国内需要の細りで1割ほど減り、単価は物価並みに上がる。営業利益は80億円前後と、今の水準を名目で保つのがやっとだ。ポリマー・オリゴマーは半導体・車載で伸びて60億円台、高機能材料は30億円弱、樹脂加工製品は下水道補修が支え45億円ほどになる。接着材料は米国の立て直しが進んでも益率7%にとどまる。
全社の営業利益は200億円強で、2025年の1.4倍だ。ただ物価の上昇が1.34倍なので、実質では横ばいに近い。
ROEは6%台で、資本コスト7%に届かない。総還元性向が約85%の間は自己資本が増えず、利益の伸びは物価と新事業が分け合う。会社の中期計画より慎重な置き方だが、過去10年の営業利益が横ばいだった事実に沿っている。
- 基幹化学品(カセイソーダ・塩素・塩酸・アクリルモノマー):数量 135(販売重量(万トン。電解製品・アクリルモノマーなどの推定合計。実質の数量))× 価格 6.41(1トンあたりの平均単価(万円、名目))→ 売上 866 億円・営業利益 78 億円。益率9%。数量は減り、単価は物価並み
- ポリマー・オリゴマー(アクリルポリマー・高分子凝集剤・光硬化型樹脂):数量 18.0(販売重量(万トン。アクリルポリマー・凝集剤・オリゴマーの推定合計))× 価格 33(1トンあたりの平均単価(万円、名目))→ 売上 602 億円・営業利益 63 億円。益率10.5%
- 接着材料(アロンアルフア・機能性接着剤):数量 470(出荷単位数(百万個。瓶・チューブ・工業用の小分けを個数に換算した推定))× 価格 46(1単位あたりの単価(円、名目))→ 売上 214 億円・営業利益 15 億円。益率7%
- 高機能材料(高純度塩化水素・高純度カリ・無機機能材):数量 3.6(販売重量(万トン。高純度薬品・無機機能材の推定合計))× 価格 55(1トンあたりの平均単価(万円、名目))→ 売上 197 億円・営業利益 29 億円。益率14.5%
- 樹脂加工製品(管工機材・下水道補修・建材・介護用品):数量 7.3(加工する樹脂の重量(万トン相当。管工機材・補修材・建材・介護用品の推定合計))× 価格 58(1トンあたりの製品売上(万円、名目))→ 売上 424 億円・営業利益 45 億円。益率10.5%
倍率:事業の純利益 159 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 6.7% が k 7.00% 以下。ためた利益は投じた額より値が低いので伸びは数えず、稼ぐ力の値 PER = 1÷(k−g)(g=0) = 14.3 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 14.3 倍。全体の PER 14.29 倍、時価総額 2,272 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。
確率:基幹化学品が細り、小さな機能材が補うという業種ノートの中心的な見通しに、会社の実績(営業利益120〜177億円)を重ねた。確率の山を最も厚くした。
やや悲観 24% 基幹化学品の細りが速く、新事業の伸びも期待に届かない 利益 86 億円 · PER 7.0 倍 · 株価時価総額 779 円828 億円
基幹化学品の細りが速まる。国内のカセイソーダ需要が減り、電力料金の上昇を転嫁しきれず、輸出も安値で伸び悩む。アクリルは中国産に押されて益率が6%に下がる。PVCや受託をやめた穴を埋める成長は見えない。
新事業の伸びは期待に届かない。半導体は一部の顧客の投資が止まり、高機能材料は益率が11%にとどまる。車載の結合剤は中国メーカーとの競争が激しくなり、ポリマーの益率は8%まで下がる。590億円の設備投資は、稼働率が上がらず減価償却だけが重くなる。
営業利益は120億円を割り込み、ROEは4%を切る。それでも総還元性向を保てば、自己資本は減って配当の持続も揺らぐ。今の稼ぎが、10年かけてゆっくり細る筋書きだ。派手な事故は起きないが、物価の上昇に利益が追いつかず、実質では目減りする。
- 基幹化学品(カセイソーダ・塩素・塩酸・アクリルモノマー):数量 125(販売重量(万トン。電解製品・アクリルモノマーなどの推定合計。実質の数量))× 価格 6.09(1トンあたりの平均単価(万円、名目))→ 売上 761 億円・営業利益 46 億円。益率6%。電力高と中国の安値
- ポリマー・オリゴマー(アクリルポリマー・高分子凝集剤・光硬化型樹脂):数量 16.0(販売重量(万トン。アクリルポリマー・凝集剤・オリゴマーの推定合計))× 価格 32(1トンあたりの平均単価(万円、名目))→ 売上 508 億円・営業利益 41 億円。益率8%
- 接着材料(アロンアルフア・機能性接着剤):数量 430(出荷単位数(百万個。瓶・チューブ・工業用の小分けを個数に換算した推定))× 価格 44(1単位あたりの単価(円、名目))→ 売上 190 億円・営業利益 8 億円。益率4%
- 高機能材料(高純度塩化水素・高純度カリ・無機機能材):数量 3.0(販売重量(万トン。高純度薬品・無機機能材の推定合計))× 価格 52(1トンあたりの平均単価(万円、名目))→ 売上 156 億円・営業利益 17 億円。益率11%
- 樹脂加工製品(管工機材・下水道補修・建材・介護用品):数量 6.8(加工する樹脂の重量(万トン相当。管工機材・補修材・建材・介護用品の推定合計))× 価格 56(1トンあたりの製品売上(万円、名目))→ 売上 383 億円・営業利益 29 億円。益率7.5%
倍率:ROE 3.9%。RONIC = k + 1/2 ×(3.9 − 8.0)= 5.9%、g 4.0% から正当化 PER = 8.1 倍。基幹化学品の細りと新事業の伸び悩みで利益の質が低いので、7.0 倍に置いた。
確率:中国の安値が基幹化学品に及び続け、新事業の収益化も遅れる筋書きだ。過去の計画の未達と、基幹化学品の減益見通しを理由に、中立と並ぶ厚さを置いた。
悲観 12% 電解とアクリルが崩れ、大型投資も実らず、構造的に負ける 利益 11 億円 · PBR 0.2 倍 · 株価時価総額 489 円520 億円
構造的に負ける。国内の電解は輸出が崩れて稼働が落ち、電力料金も重なって益率が2%まで下がる。アクリルは中国の安値で採算割れが続き、売上自体が縮む。高純度塩化水素も、中国メーカーの追い上げで価格が下がる。
590億円の設備投資は需要を取れず、一部は減損に至る。米国の接着剤は立て直しに失敗し、利益が出ない。下水道補修だけが生き残るが、全社を支える規模にはならない。
営業利益は20億円前後まで落ちる。数年は配当を保ち、政策保有株の売却で賄うが、やがて減らさざるをえない。それでも純現金と、売れる設備や政策保有株が下値を支える。ただ、その額は今の時価総額の3割にも届かない。
- 基幹化学品(カセイソーダ・塩素・塩酸・アクリルモノマー):数量 100(販売重量(万トン。電解製品・アクリルモノマーなどの推定合計。実質の数量))× 価格 5.64(1トンあたりの平均単価(万円、名目))→ 売上 564 億円・営業利益 11 億円。益率2%。電解の採算が崩れる
- ポリマー・オリゴマー(アクリルポリマー・高分子凝集剤・光硬化型樹脂):数量 13.5(販売重量(万トン。アクリルポリマー・凝集剤・オリゴマーの推定合計))× 価格 30(1トンあたりの平均単価(万円、名目))→ 売上 406 億円・営業利益 16 億円。益率4%
- 接着材料(アロンアルフア・機能性接着剤):数量 380(出荷単位数(百万個。瓶・チューブ・工業用の小分けを個数に換算した推定))× 価格 42(1単位あたりの単価(円、名目))→ 売上 159 億円・営業利益 0 億円。利益なし
- 高機能材料(高純度塩化水素・高純度カリ・無機機能材):数量 2.3(販売重量(万トン。高純度薬品・無機機能材の推定合計))× 価格 47(1トンあたりの平均単価(万円、名目))→ 売上 107 億円・営業利益 5 億円。益率5%
- 樹脂加工製品(管工機材・下水道補修・建材・介護用品):数量 5.8(加工する樹脂の重量(万トン相当。管工機材・補修材・建材・介護用品の推定合計))× 価格 53(1トンあたりの製品売上(万円、名目))→ 売上 310 億円・営業利益 9 億円。益率3%
倍率:営業利益 20 億円前後では稼ぐ力で値が付かない。売れる資産の税後 560 億円(今の自己資本 2,148 億円の約 26%)を下値として、時間と撤退の費用を引いた 520 億円に置いた(PBR ×0.242 を今の自己資本に掛けた)。
確率:電解・アクリルの採算崩れと、590億円の設備投資の失敗が重なる複合の筋書きだ。純現金と堅い財務が負けの深さを抑えるが、業種の悲観の常として1割強を置いた。
セグメント:数量 × 価格
いまの数量と価格、中立の筋書きの 10 年後。売上と営業利益は億円。
基幹化学品(カセイソーダ・塩素・塩酸・アクリルモノマー)
塩水を電気分解して作るカセイソーダ・塩素・塩酸と、アクリル酸・アクリル酸エステルなどのアクリルモノマー。PVCは2025年末に撤退した。
| 数量販売重量(万トン。電解製品・アクリルモノマーなどの推定合計。実質の数量) | 価格1トンあたりの平均単価(万円、名目) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2025/12 | 150 | 4.79 | 718 | 88 |
| 10 年後 中立 | 135 | 6.41 | 866 | 78 |
取り方:2025年12月期の売上718億円を、電解製品(カセイソーダは国内生産377万トンの業界のうち一部を占める)とアクリルモノマーを合わせた販売重量約150万トンと推定して割り、平均単価を出した。数量はPVCの撤退と受託の終了で減り、国内の電解需要も細る。単価は物価並みに上がるが、電力・原料の転嫁の遅れが利益率を削る。
ポリマー・オリゴマー(アクリルポリマー・高分子凝集剤・光硬化型樹脂)
アクリルポリマー(CMP用・電池結合剤・化粧品医薬用)、高分子凝集剤、光硬化型のオリゴマー。
| 数量販売重量(万トン。アクリルポリマー・凝集剤・オリゴマーの推定合計) | 価格1トンあたりの平均単価(万円、名目) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2025/12 | 14.5 | 25 | 362 | 30 |
| 10 年後 中立 | 18.0 | 33 | 602 | 63 |
取り方:売上362億円を、アクリルポリマー・凝集剤・オリゴマーの販売重量約14.5万トンと推定して割った。数量は半導体・車載・化粧品向けで伸び、凝集剤の事業譲受も加わる。高機能品の比率が上がるため、単価は物価に上積みされうる。
接着材料(アロンアルフア・機能性接着剤)
瞬間接着剤アロンアルフア、北米のKrazy Glue、車載向け機能性接着剤。
| 数量出荷単位数(百万個。瓶・チューブ・工業用の小分けを個数に換算した推定) | 価格1単位あたりの単価(円、名目) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2025/12 | 400 | 34 | 136 | 3 |
| 10 年後 中立 | 470 | 46 | 214 | 15 |
取り方:売上136億円を、小分け商品(家庭用の瓶・チューブ)と工業用の出荷を個数に換算した約4億個で割った。開示がないので推定である。数量は北米の立て直しと車載用接着剤で伸び、国内は人口減で細る。
高機能材料(高純度塩化水素・高純度カリ・無機機能材)
高純度液化塩化水素、高純度カリ、抗菌剤などの無機機能材。半導体向けが中心。
| 数量販売重量(万トン。高純度薬品・無機機能材の推定合計) | 価格1トンあたりの平均単価(万円、名目) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2025/12 | 2.5 | 41 | 102 | 12 |
| 10 年後 中立 | 3.6 | 55 | 197 | 29 |
取り方:売上102億円を、高純度液化塩化水素・高純度カリ・無機機能材の合計約2.5万トンで割った。数量は半導体投資の伸びに連動する。AI向けの投資は強いが、その他の半導体の回復が遅れたため2025年は減収だった。
樹脂加工製品(管工機材・下水道補修・建材・介護用品)
配管用の管工機材、下水道取付管の補修材、アロニックスシート、介護用品、エラストマーコンパウンド。
| 数量加工する樹脂の重量(万トン相当。管工機材・補修材・建材・介護用品の推定合計) | 価格1トンあたりの製品売上(万円、名目) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2025/12 | 6.5 | 43 | 282 | 28 |
| 10 年後 中立 | 7.3 | 58 | 424 | 45 |
取り方:売上282億円を、管工機材・補修材・建材・介護用品などに使う樹脂の重量約6.5万トン相当で割った。数量は下水道補修の増販で伸びる一方、建材と介護用品は人口減で細る。値上げが利益を押し上げた。
リスクと懸念
基幹化学品の採算が崩れる
売上の4割強を占める電解とアクリルは、堀が薄い。国内のカセイソーダ需要は細り、輸出は月ごとに2割動く。電力料金が上がれば、転嫁が遅れた分だけ利益が削れる。中国産の安いアクリル酸エステルが東南アジアに流れ込む構図も続く。この事業が崩れると、営業利益の過半が揺らぐ。
中期計画の未達が繰り返される
前の計画は営業利益200億円を掲げて142億円に終わった。2026年の増益は価格差49億円が大きく、数量の力は小さい。価格改定の効果が一巡すると、次の増益は新事業の数量に頼る。目標180億円に届かなければ、PBR1倍以上という経営目標も遠のく。
設備投資が稼げない
3年で590億円の設備投資は過去最大級だ。医薬・化粧品向けポリマー、高純度カリ、凝集剤の生産集約に使う。需要が想定に届かなければ、稼働率が上がらず減価償却だけが残る。自己資本の厚さが減損を吸収するので財務は傷まないが、利益が増えないままROEがさらに下がる点が問題になる。
半導体需要の偏りと中国の追い上げ
高純度塩化水素などの需要はAI向けに偏る。2025年は、その他の半導体の回復が遅れて高機能材料が減収になった。中国メーカーが中位の品質まで追い上げれば、世界首位でも価格が下がる。事業規模が約100億円と小さく、全社の利益を補う力にも限りがある。
接着材料の米国事業
接着材料の営業利益率は2025年で2%台と低い。会社は北米の瞬間接着剤事業の立て直しを掲げ、製販一貫体制をつくった。海外売上の目標(2028年度に400億円)には米国が欠かせない。立て直しが遅れれば、アロンアルフアの国内ブランドの強さが打ち消される。
政策保有株と資本効率
政策保有株は売却を続けているが、株価の上昇で残高は減りにくい。売却益で純利益が営業利益より厚く見える年もある。この益は繰り返せず、2026年の純利益は減る見込みだ。利益が伸びない中で総還元性向約9割を保てば、自己資本は減らず、ROEは6%台にとどまる。
今後の分かれ目
- 高機能材料と樹脂加工製品の営業利益が、2026年の予想を超えて2027年も伸び続けたら
- 楽観・やや楽観の確率を上げてよい。小さな強い事業の伸びが基幹化学品の細りを上回る証拠になる。
- 基幹化学品の営業利益が、会社の見込みを超えて70億円を割り込んだら
- やや悲観・悲観の確率を上げる。電解とアクリルの採算が構造的に崩れ始めたと読む。
- 米国の接着剤事業が黒字化し、接着材料の営業利益率が7%を超えたら
- 接着材料の益率を上方に修正する。海外売上の拡大が、収益にも結びついたと読める。
- 590億円の設備投資のうち、半導体・ポリマー向けの新設備で減損が出たら
- 悲観の確率を上げる。新事業の需要が想定に届かなかった証拠で、ROEの回復も遠のく。
- 会社が売上100億円規模以上の事業譲受や大型M&Aを発表したら
- 価格と、買った事業の益率を確かめる。資本の稼ぎが資本コストを超える事業なら評価できるが、高値の買収なら資本効率はさらに下がる。
- 政策保有株の売却が加速し、対自己資本比率が10%を下回ったら
- 資本の効率改善の第一歩として受け止める。売却資金が還元か高い稼ぎの事業に向かうかを見る。
見ておくもの
- 四半期ごとの基幹化学品の営業利益と、カセイソーダの輸出数量(日本ソーダ工業会)
- 高機能材料・ポリマー・オリゴマーの益率と、半導体向けの受注
- 樹脂加工製品の下水道補修の販売数量
- 接着材料の北米事業の営業利益率
- 中期計画の営業利益180億円(2028年度)と海外売上400億円への進捗
- 政策保有株の残高と、自己株買い・配当の方針
倍率と資本コストの決め方
倍率は正当化 PER = (1 − g÷RONIC)÷(k − g) から置いた。ROE が k に届かない中立〜悲観側は、式の値の 7〜9 割に置いた。今の株価・今の PER・過去の PBR・同業の倍率は参照していない。悲観は営業利益 20 億円前後で稼ぐ力に値が付かないので、純現金・政策保有株・売れる設備の税後を下値にした。10 年は同領域の会社(クラレ・トクヤマ・デンカ)の置き方に合わせ、k は quality +0.5% で 8.0% にした。最後に今の時価総額と比べた。 2026-10-22 の見直し(溜まる現金を事業の ROE から外す・k の目安を対称に・楽観〜中立は上限そのものに置く・ROE が k 以下は配り方から出す式)で、倍率を機械で置き直した(第 1 段より前 → 今:楽観 PER 12.5→16.83 倍・やや楽観 PER 10.7→15.35 倍・中立 PER 10→14.29 倍)。
資本コスト 7.0% = 無リスク金利 3% + β — × 5%。