株譜
AI 銘柄分析 · 化学 · 試作

東ソー 4042

市況に振れるチェーン事業を、分離精製剤・水処理エンジニアリングの先端事業が補う。10 年の価値は今の値段とほぼ並ぶ(適正)

割安
  1. 割安
  2. やや割安
  3. 適正
  4. やや割高
  5. 割高
本質価値(今の値)3,735 円1.15 兆円10 年の 5 つの筋書きから
今の株価今の時価総額(2026-10-22)2,535 円7,805 億円差 +47.3%
10 年後から見ると 割安 価値 3,735 円1.15 兆円 · 差 +47.3% · 期待の年率 +10.8%
期待の年率リターン(10 年)+10.8%資本コスト比 +3.3 pt
推定の資本コスト7.5%期待の年率と比べる目安

期待の年率=今の値段で買い、5 つの筋書きを確率で加重した株価と配当を受け取った時の年率(配当込み)。資本コストより上なら緑、下なら赤。

投資の助言ではありません。AI(Claude)が公開情報から書いた推定で、誤りを含むことがあります。 前提は全社共通(物価 年 3%・10 年国債 3%・ドル円 150 円が 10 年続く)。「本質価値」は 5 つの筋書きの株価と配当を確率で加重し、資本コスト 7.5% で今の値に割り戻したものです。

時価総額で見ると株式分割に関係なく比べられます

結論

東ソーは、食塩電解とナフサ熱分解を起点とする一つながりのプロダクトチェーンから、石油化学(オレフィン・ポリマー)とクロル・アルカリ(苛性ソーダ・塩ビ・MDI・セメント)という社会に不可欠な基礎素材を産出し、その塩素・苛性・エチレンを原料に臭素・ハイアミン・クロロプレンゴムといった付加価値素材へつなげる総合化学メーカーである。これに加えて、半世紀の供給実績を持つ分離精製剤(バイオサイエンス)、半導体向け石英・薄膜材料や歯科材料向けジルコニア(高機能材料)、先端半導体工場向け超純水プラント(水処理エンジニアリング)という先端事業を育ててきた。2025年5月の中期経営計画で、会社は事業区分を「石油化学/クロル・アルカリ/機能商品/エンジニアリング」から「チェーン事業(基礎素材・付加価値素材)」「先端事業(バイオサイエンス・高機能材料・水処理エンジニアリング)」へ再編し、2030年度に先端事業の営業利益比率を65%へ引き上げる方針を掲げている。

2026年3月期は、中国不動産不況でクロル・アルカリの海外市況が急落し営業利益19億円(益率0.6%)まで沈む一方、機能商品(399億円・益率14.6%)と水処理中心のエンジニアリング(404億円・益率21.7%、先端半導体向け大型案件が牽引)が全社を支える年になった。ここでは旧4区分で数量×価格を積み、クロル・アルカリ・石油化学は市況連動のコモディティとして大きく変動させ、機能商品・水処理エンジニアリングはバイオ医薬品・半導体投資の構造的な成長を織り込んだ。倍率は利益ベースの正当化PER=(1−g÷RONIC)÷(k−g)で決め、正当化PERの下限1÷kを下回らせない範囲で、コモディティ色の重さを踏まえ上限の9割台半ばに置いた。

結果、中立は 10 年後に ROE 10.0%・PER 11.1 倍で時価総額約 12,332 億円(それまでの還元約 4,364 億円は別)。確率で重みづけた本質価値は今の時価総額(約 8,056 億円)より +8.0%、「適正」。前中計がクロル・アルカリの市況想定割れで営業利益目標を大幅に下回った実績を踏まえ、やや悲観・悲観の重みを厚めに置いた。資本コストは基本 7.5% に quality(循環 +1.0%)を足した 8.5%。

バリュー投資の観点から

バリュー投資の観点では、東ソーは「市況に揺れる基礎素材・付加価値素材(チェーン事業)が稼ぐキャッシュを、堀の深い先端事業に振り向けて全社の質を上げていく」という構図の会社とみるのが妥当だろう。チェーン事業のうち苛性・塩ビ・オレフィンは正味のコモディティで、中国の供給過剰が続く限り恒常的な価格決定力は望みにくい。一方でMDI・臭素・ハイアミン・クロロプレンといった付加価値素材は、原料塩素の自社調達という構造的な優位と、世界で数社しか作れない高度な製造技術に支えられた実質的な堀を持ち、コモディティと機能材が同じ事業区分に同居している点をどう評価するかが分析の分かれ目になる。

先端事業、とりわけ分離精製剤(半世紀の供給実績・デファクトスタンダード化した製品がある)と水処理エンジニアリング(高度にカスタマイズされた設備と継続的なアフターサービス)は、顧客が簡単には切り替えられない構造的な堀を持ち、長期的に評価してよい事業だと考える。ただし、水処理エンジニアリングは大型プラント案件の計上時期で利益が跳ねるロット性の強いビジネスでもあり、直近の高い利益率がそのまま定着するとは限らない点には注意がいる。

オーナー利益の観点では、自己資本比率59%・純有利子負債523億円という健全な財務に支えられ、総還元性向50%という還元方針のもとで事業に必要な再投資を終えた後の利益が株主に還元される仕組みは評価できる。安全域については、クロル・アルカリの市況変動が前中計のように会社の業績予想を大きく外した実績があることを踏まえ、悲観の筋書きの重みを厚めに取るべき局面にある。

何で稼ぐ会社か

東ソーは、食塩電解とナフサ熱分解を起点とする一つながりの「プロダクトチェーン」から、石油化学(オレフィン・ポリマー)とクロル・アルカリ(苛性ソーダ・塩ビ樹脂・MDI・セメント)という社会生活に不可欠な基礎素材を産出し、その塩素・苛性・エチレンを原料に、臭素・エチレンアミン・合成ゴム(クロロプレンゴム=CR、クロロスルホン化ポリエチレン=CSM)といった付加価値素材へと連鎖させる、垂直統合型の総合化学メーカーである。四日市(三重)はナフサクラッカーと電解を併せ持つ中京地区唯一の拠点、南陽(山口)は国内最大級の電解能力とセメント(工場廃棄物を原料化)を持つ拠点で、この2拠点が基礎素材・付加価値素材の収益基盤を支える。

この事業に加えて、会社は「先端事業」として、半世紀にわたりバイオ医薬品メーカーに供給してきた分離精製剤「トヨパール」を中心とするバイオサイエンス(分離精製剤・糖尿病診断システム・免疫診断システム)、半導体メーカー向けの石英素材・薄膜材料や歯科材料向けジルコニア粉末・自動車排ガス触媒向けハイシリカゼオライトを手がける高機能材料、先端半導体工場向け超純水プラントを中心とする水処理エンジニアリングの3事業を育ててきた。2025年5月の中期経営計画で、従来の「石油化学/クロル・アルカリ/機能商品/エンジニアリング」という4区分を、「チェーン事業(基礎素材・付加価値素材)」と「先端事業(バイオサイエンス・高機能材料・水処理エンジニアリング)」の2区分に再編し、2027年3月期から新区分での開示に移る方針を示している。

2026年3月期(本稿の「今」)を旧区分で見ると、石油化学は売上1,697億円・営業利益97億円(益率5.7%)、クロル・アルカリは売上3,460億円・営業利益19億円(益率0.6%、前年比8割減益)、機能商品は売上2,729億円・営業利益399億円(益率14.6%)、エンジニアリング(水処理中心)は売上1,864億円・営業利益404億円(益率21.7%、半導体工場向け大型案件の受注が続伸)という構図で、好調な先端事業(機能商品+エンジニアリングで営業利益803億円)が、中国不動産不況で急失速したクロル・アルカリ(同19億円)を支える年になった。

優良さと弱いところ

東ソーの優良さは事業ごとに大きく割れる。苛性・塩ビ・オレフィンは中国の大増設による世界的な供給過剰にさらされる正味のコモディティで、会社自身も「収益のボラティリティが高い」と認めるとおり、クロル・アルカリの営業利益率は2021年度14.6%から2024年度0.6%まで一年で急落するような市況連動事業である。これに対し、MDI(国内シェア50%超、原料塩素を自社電解で供給、世界のMDIメーカーは7社のみ)、臭素(国内シェア8割超、海水由来で原料制約なし)、エチレンアミンのハイアミン(EDC法メーカーは世界3社のみ)、クロロプレンゴムCR(ハイエンド向けは世界4社のみ)・CSM(ハイエンド向けは東ソー単独)といった付加価値素材は、原料塩素の自社調達と高度な製造技術が参入障壁となり、コモディティの中でも価格決定力を保っている。

先端事業はさらに質が高い。分離精製剤は大手バイオ医薬品メーカーへの半世紀にわたる供給実績があり、許認可の関係で一度採用されると切り替えが起きにくい。水処理エンジニアリングも、先端半導体メーカーの超純水プラントという高度にカスタマイズされた設備を納入し、アフターサービスで継続的に収益を得るビジネスで、切り替えコストの高さが堀になっている。ジルコニア粉末は歯科材料・装飾品向けで世界トップシェアを持つが、安価な模倣品による市場侵食という課題も抱える。

ROEは2026年3月期5.0%と資本コスト8.75%を下回り、過去10年も2022年3月期の15.2%(過去最高益の年)を除けば7〜10%台が中心という、市況に左右されやすい資本効率である。自己資本比率59.0%・純有利子負債523億円(時価総額比6.5%)と財務は健全で、構造的な存続リスクはない。経営の優良さを左右する最大の変数は、クロル・アルカリ・石油化学という市況連動のコモディティ事業の比率をどこまで下げ、先端事業の構造的な成長をどこまで取り込めるかにある。

業界はいまどこにいて、どこへ向かうか

東ソーの主戦場である苛性・塩ビ・オレフィンは、業種ノートが示すとおり、中国の大規模増設による世界的な供給過剰が構造的に続く業界にある。2024年度はこの中国不動産不況の影響で、クロル・アルカリの海外市況(苛性ソーダ・MDI)が会社の想定を大きく下回り、営業利益目標550億円に対し実績95億円という大幅未達に終わった。国内ではナフサクラッカーの統合・停止という10年単位の構造調整が続いており、四日市は中京地区唯一のクラッカーという立場を活かして誘導品強化・コンビナート各社との連携でフル稼働を維持する方針を掲げるが、業界共通の供給過剰という前提は変わらない。

一方、先端事業が向き合う市場は構造的な追い風が強い。会社自身の説明では、バイオ医薬品市場は年率10%、免疫診断市場は年率8%、糖尿病診断(患者数)は年率5%で成長する見通しで、半導体向け石英素材・薄膜材料の市場も年率7〜10%の成長が見込まれる。2024年度は「半導体市場が踊り場を迎え」機能商品(電子材料関連)が目標を大幅に下回ったが、会社は半導体市場の回復を2025年度後半と見込んでおり、AI向け投資を中心に先端半導体メーカーの設備投資は中長期で拡大が見込まれる。水処理エンジニアリングはこの先端半導体の投資拡大を追い風に、2022年度以降受注が急拡大し、2024年度には営業利益311億円(2015年度比8倍近く)まで伸びた。

会社は2030年度に向けたVision2030で、先端事業の営業利益比率を現在の約6割から65%まで引き上げ、2030年度の全社営業利益1,700億円(2024年度比ほぼ倍)を目指す方針を示しているが、2022〜2024年度の前中期経営計画は、クロル・アルカリの海外市況想定割れで営業利益目標1,500億円に対し実績989億円という大幅未達に終わった実績があり、コモディティ事業の市況変動が会社全体の業績予想を外しやすい構造であることは今後も変わらないとみられる。

資本政策と M&A

株主還元は2025〜2027年度の中期経営計画で、総還元性向50%を基本とし、年間配当総額(今の株数ベースで約308億円)を下限としたうえで配当性向が50%未満なら自己株取得で50%まで引き上げる方針に転換した(前中計は配当性向30%目安)。これに加えて3ヶ年で500億円の自己株取得を追加的株主還元として計画しており、2022〜2024年度実績の3年累計配当性向50%超・2期連続の増配の流れを強化する内容になっている。

設備投資は2025〜2027年度に2,200〜2,500億円を計画し、チェーン事業(付加価値素材の増強。クロロプレンゴム第2系列・臭素能増・ハイアミン増産設備)に32%、先端事業(分離精製剤の四日市第5系列など、前中計の成長投資の刈り取りと2030年度を見据えた能力増強)に35%を配分する。M&Aについて、会社が買収する側として具体的な大型案件を進めている公表情報は見当たらず、今中計の成長投資は自社設備投資が中心である。東ソー自身が買収される側になる可能性(TOB)について市場で思惑が語られることはあるが、本稿で確認できる具体的な動きはなく、筋書きには織り込んでいない。前中計期間は投資キャッシュフローが営業キャッシュフロー・利益目標未達を上回り、借入等975億円で賄いながら増配した実績があり、収益性改善と並行した資本配分の規律が今後の分かれ目になる。

(点検済み:2026年3月期の純利益416億円は低い側で、起点は高くない。中立の営業利益率11.4%は過去10年の平均(11.5%)並み。クロル・アルカリは0.5%から5.5%への回復を置いたが、やや悲観・悲観に合わせて34%を割いた。還元は総還元性向50%の範囲。)

還元の点検(P3 2026-10-19):方針は総還元性向50%(配当総額約308億円が下限)+3年で自社株買い500億円。最初の3年は500億円上乗せ、以後は50%で、10年の平均は57%ほど。中立の還元を68%から57%に下げ、留保は自己資本に残した。

強気の見方と慎重な見方

強気の見方

先端事業は構造的な追い風の中にある。分離精製剤はバイオ医薬品市場の年率10%成長を背景に、南陽・四日市の2拠点体制で生産能力をほぼ倍増させる投資を進めており、2030年度には売上高を2025年度比2倍にする計画を掲げる。糖尿病診断・免疫診断システムは世界で数万台が稼働し、消耗品(試薬)で継続的に収益を得るビジネスモデルを持ち、日欧でのトップシェアを武器に新興国でも拡大できる。水処理エンジニアリングは、AI投資を背景にした先端半導体メーカーの設備投資拡大を追い風に、2022年度以降受注が急拡大しており、半導体の超微細化・大型化が続く限り、超純水プラントの需要は10年単位で拡大が見込める。

付加価値素材についても、臭素(国内シェア8割超)・ハイアミン(EDC法メーカーは世界3社のみ)・クロロプレンゴム(ハイエンド向けは世界4社のみ)は、いずれも原料塩素の自社調達という構造的な優位を持ち、需給タイト化が見込まれる中でタイムリーな能力増強を進めれば、コモディティ部分を補って余りある収益源になりうる。クロロプレンゴムは750億円を投じて南陽の生産能力を2.2万トン増強する計画で、医療用手袋向けなど新しい需要基盤の開拓も進む。

クロル・アルカリ・石油化学についても、2024年度の大幅な業績悪化は中国不動産不況という一時的要因の影響が大きく、中国の需給が循環的に戻れば、国内最大級の電解能力・四日市のクラッカーという規模の優位を生かして相応の収益回復が見込める。ベトナムへのMDI蒸留塔設置(2027年4月稼働予定)は、東南アジアの成長需要を取り込む布石であり、構造改革と成長投資が同時に進めば、2030年度の営業利益1,700億円という会社目標の達成も視野に入る。財務面でも自己資本比率59%・ほぼ無借金という健全性があり、総還元性向50%の還元方針を維持しながら成長投資を続けられる余力は十分にある。

慎重な見方

クロル・アルカリの収益はきわめて市況連動性が高く、2021年度の営業利益率14.6%から2024年度には0.6%まで一年で急落した実績がある。前中計(2022〜2024年度)も、クロアリ・MDIの海外市況が想定を大きく下回ったことで、営業利益目標1,500億円に対し実績989億円という大幅な未達に終わっており、中国の大規模増設による供給過剰は10年単位で続くとみられるため、同じパターンの業績予想外れが今後も起きうる。石油化学も、四日市のナフサクラッカーが中京地区唯一という立場はある一方、内需縮小の中でクラッカーの高稼働維持は他社との連携頼みであり、構造的な収益改善の道筋は明確ではない。

機能商品(電子材料関連)も、2024年度は「半導体市場が踊り場を迎え」目標を大幅に下回った実績があり、会社が見込む2025年度後半の半導体市場回復が計画どおり進む保証はない。水処理エンジニアリングの高い利益率(2024年度21.7%)は、先端半導体向けの大型案件受注という足元の好調に支えられたロット性の強い収益で、2027年度の会社目標(営業利益368億円)がむしろ現状(404億円)を下回っていることからも、現在の水準がそのまま定着するとは考えにくい。

ジルコニア粉末は安価な模倣品による市場侵食という課題を抱え、免疫診断の新製品AIA-CLは米国での認可取得が遅れている。会社全体で見ると、コモディティ色の強いチェーン事業(売上構成の約8割を基礎素材が占め、市況変動が大きい)の比率がなお大きく、ROEは2026年3月期に5.0%まで低下し、資本コスト8.75%を下回る水準が続いている。先端事業の構造的な成長が、クロル・アルカリ・石油化学の市況変動を打ち消すほどの規模に育つには時間がかかり、その間に中国の需給がさらに悪化すれば、会社の還元方針(総還元性向50%・3年500億円の自己株取得)の持続性にも疑問符がつく。

どちらに重みを置いたか

先端事業(分離精製剤・水処理エンジニアリング)の堀の強さと構造的な成長性では強気の見方に相応の根拠があるが、全社売上の過半を占めるチェーン事業(特にクロル・アルカリ)の市況連動性の高さと、前中計が大幅未達に終わった実績を踏まえると、慎重な見方の指摘も軽視できない。中立の10年後のROEは10%で資本コスト7.5%をわずかに上回る水準にとどまり、正当化PERの上限の9割に置いた。確率は中立を軸に、クロル・アルカリの市況変動の大きさを踏まえてやや悲観・悲観をやや厚めに置き、結果として本質価値は今の値段と大きくは乖離しない水準になった。

10 年後の 5 つの筋書き(2036/03 期)

確率で加重した株価時価総額 5,663 円1.74 兆円(+ 配当配当と自社株買いの合計 1,418 円4,365 億円)。 今の値に割り戻すと 3,735 円1.15 兆円、今との差 +47.3%、 期待の年率 +10.8%(資本コスト 7.5%)→ 割安

筋書き確率10 年後の株価時価総額配当の合計還元の合計配当+自社株買い トータルリターン10 年・配当込み年率確率 × (株価+配当時価総額+還元)
楽観 11% 13,351 円4.11 兆円 2,453 円7,553 億円 +523.4% +20.1% 1,738 円5,352 億円
やや楽観 22% 8,599 円2.65 兆円 1,842 円5,672 億円 +311.9% +15.2% 2,297 円7,072 億円
中立 33% 5,429 円1.67 兆円 1,417 円4,364 億円 +170.1% +10.4% 2,259 円6,956 億円
やや悲観 22% 1,703 円5,245 億円 1,019 円3,138 億円 +7.4% +0.7% 599 円1,844 億円
悲観 12% 1,137 円3,502 億円 422 円1,300 億円 −38.5% −4.7% 187 円576 億円
加重平均100% 5,663 円1.74 兆円1,418 円4,365 億円 +179.3% +10.8% 7,081 円2.18 兆円

今の株価時価総額 2,535 円7,805 億円(2026-10-22)から見たトータルリターン。加重平均の年率がこの 10 年に期待できる年率で、資本コスト 7.5% を下回るほど割高。

楽観 11% 先端事業がVision2030を上回って育ち、チェーン事業も構造改革が進む 利益 2,234 億円 · PER 18.4 倍 · 株価時価総額 13,351 円4.11 兆円

分離精製剤は2030年度売上2倍の計画を上回るペースで拡大し、糖尿病・免疫診断システムも新興国でシェアを広げる。水処理エンジニアリングはAI投資による半導体工場建設ラッシュを取り込み続けて益率24%を維持し、機能商品も電子材料・バイオサイエンスの成長で益率19%に達する。クロル・アルカリ・石油化学も、ベトナムMDI拠点の稼働や付加価値素材(臭素・ハイアミン・クロロプレン)へのシフトが進み益率11%台まで改善する。Vision2030が掲げる2030年度営業利益1,700億円を上回り、総還元性向50%を保ちながら成長投資を続けられる、会社にとって最も理想的な10年になる。

  • 石油化学(オレフィン・ポリマー):数量 160(エチレン換算の国内外販売数量(万トン、実質))× 価格 17(1トンあたり平均単価(万円、名目。ナフサ・市況連動))→ 売上 2,720 億円・営業利益 299 億円。益率11.0%、付加価値素材シフトが進展
  • クロル・アルカリ(苛性ソーダ・塩ビ・MDI・セメント):数量 330(苛性ソーダ・塩ビ・MDI・セメント等の出荷数量合計(万トン、実質))× 価格 17(1トンあたり平均単価(万円、名目。中国市況・原燃料連動))→ 売上 5,445 億円・営業利益 599 億円。益率11.0%、ベトナムMDI拠点が寄与
  • 機能商品(電子材料・バイオサイエンス・高機能材料):数量 36,000(対象市場の実質規模(億円、電子材料・分離精製剤・診断システム・ジルコニア等の合計、2026年の物価で))× 価格 16.5%(東ソーの取り分(シェア、物価の指数込み))→ 売上 5,940 億円・営業利益 1,129 億円。益率19.0%
  • 水処理エンジニアリング:数量 24,000(対象市場の実質規模(億円、半導体工場向け超純水プラント・一般産業向け水処理の合計))× 価格 19.5%(東ソーの取り分(シェア))→ 売上 4,680 億円・営業利益 1,123 億円。益率24.0%、半導体工場建設ラッシュが継続

倍率:事業の純利益 2,234 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 15.0% が k 7.50% を上回る。残る割合 0.50(moat=normal)で RONIC 11.2%、10 年より先の名目の伸び g 4.0% から正当化 PER = (1−g÷RONIC)÷(k−g) = 18.4 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 18.4 倍。全体の PER 18.4 倍、時価総額 41,106 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。

確率:先端事業がVision2030目標を上回る規模に育ち、かつチェーン事業の構造改革(付加価値素材比率の向上)も計画以上に進む必要があり、実現すれば非常に強いが連続成功の確度は高くない。

やや楽観 22% 先端事業がVision2030目標並みに育ち、チェーン事業も緩やかに改善 利益 1,574 億円 · PER 16.8 倍 · 株価時価総額 8,599 円2.65 兆円

分離精製剤・水処理エンジニアリングの成長が続き、先端事業(バイオサイエンス・高機能材料・水処理エンジニアリング)はおおむねVision2030目標並みの営業利益水準に達する。半導体・バイオ医薬品向けの需要拡大を着実に取り込み、糖尿病・免疫診断システムも新興国市場での採用が進む。クロル・アルカリ・石油化学は中国の供給過剰が緩和し益率8%前後まで改善するが、本格的な価格決定力の回復には至らず、付加価値素材へのシフトも計画ほどには進まない。全社としてROEが10%台前半まで改善し、会社の還元方針を維持しながら成長投資を継続する10年になる。

  • 石油化学(オレフィン・ポリマー):数量 155(エチレン換算の国内外販売数量(万トン、実質))× 価格 16(1トンあたり平均単価(万円、名目。ナフサ・市況連動))→ 売上 2,449 億円・営業利益 208 億円。益率8.5%
  • クロル・アルカリ(苛性ソーダ・塩ビ・MDI・セメント):数量 320(苛性ソーダ・塩ビ・MDI・セメント等の出荷数量合計(万トン、実質))× 価格 15(1トンあたり平均単価(万円、名目。中国市況・原燃料連動))→ 売上 4,896 億円・営業利益 392 億円。益率8.0%
  • 機能商品(電子材料・バイオサイエンス・高機能材料):数量 32,000(対象市場の実質規模(億円、電子材料・分離精製剤・診断システム・ジルコニア等の合計、2026年の物価で))× 価格 15.5%(東ソーの取り分(シェア、物価の指数込み))→ 売上 4,960 億円・営業利益 818 億円。益率16.5%
  • 水処理エンジニアリング:数量 21,000(対象市場の実質規模(億円、半導体工場向け超純水プラント・一般産業向け水処理の合計))× 価格 18.0%(東ソーの取り分(シェア))→ 売上 3,780 億円・営業利益 794 億円。益率21.0%

倍率:事業の純利益 1,574 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 11.9% が k 7.50% を上回る。残る割合 0.50(moat=normal)で RONIC 9.7%、10 年より先の名目の伸び g 4.0% から正当化 PER = (1−g÷RONIC)÷(k−g) = 16.8 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 16.8 倍。全体の PER 16.82 倍、時価総額 26,475 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。

確率:先端事業がおおむねVision2030目標(営業利益808億円)並みに育つという、会社の資本配分方針に沿った上位レンジの想定。

中立 33% 中立:先端事業がVision2030にやや届かず、チェーン事業は構造的な低成長 利益 1,115 億円 · PER 15.0 倍 · 株価時価総額 5,429 円1.67 兆円

10年後もクロル・アルカリ・石油化学は中国の過剰生産能力の影響が続き、構造改革は道半ばで益率5.5〜6%程度にとどまる。苛性・塩ビ・オレフィンの縮小を臭素・ハイアミン・クロロプレンなど付加価値素材の緩やかな成長が部分的に相殺する構図が続く。機能商品はバイオサイエンス・電子材料の着実な成長で益率14.5%に達し、水処理エンジニアリングも半導体投資の構造的な拡大を取り込みつつ大型案件のロット性で益率18%に落ち着く。会社のVision2030目標(営業利益1,700億円)にはやや届かないが、先端事業が全社利益の過半を支える主力として定着する10年になる。

  • 石油化学(オレフィン・ポリマー):数量 150(エチレン換算の国内外販売数量(万トン、実質))× 価格 15(1トンあたり平均単価(万円、名目。ナフサ・市況連動))→ 売上 2,250 億円・営業利益 135 億円。益率6.0%
  • クロル・アルカリ(苛性ソーダ・塩ビ・MDI・セメント):数量 310(苛性ソーダ・塩ビ・MDI・セメント等の出荷数量合計(万トン、実質))× 価格 15(1トンあたり平均単価(万円、名目。中国市況・原燃料連動))→ 売上 4,495 億円・営業利益 247 億円。益率5.5%
  • 機能商品(電子材料・バイオサイエンス・高機能材料):数量 29,000(対象市場の実質規模(億円、電子材料・分離精製剤・診断システム・ジルコニア等の合計、2026年の物価で))× 価格 14.8%(東ソーの取り分(シェア、物価の指数込み))→ 売上 4,292 億円・営業利益 622 億円。益率14.5%
  • 水処理エンジニアリング:数量 18,500(対象市場の実質規模(億円、半導体工場向け超純水プラント・一般産業向け水処理の合計))× 価格 16.8%(東ソーの取り分(シェア))→ 売上 3,108 億円・営業利益 559 億円。益率18.0%

倍率:事業の純利益 1,115 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 9.3% が k 7.50% を上回る。残る割合 0.50(moat=normal)で RONIC 8.4%、10 年より先の名目の伸び g 4.0% から正当化 PER = (1−g÷RONIC)÷(k−g) = 15.0 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 15.0 倍。全体の PER 14.99 倍、時価総額 16,714 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。

確率:先端事業の相対的な強さと、クロル・アルカリ・石油化学のコモディティ構造が10年単位で続くという業種ノートの中心的な見通しを組み合わせた中心シナリオ。前中計が大幅未達だった実績も踏まえた。

やや悲観 22% チェーン事業の低迷が長引き、先端事業の伸びも力不足 利益 596 億円 · PER 8.8 倍 · 株価時価総額 1,703 円5,245 億円

クロル・アルカリ・石油化学は中国メーカーの増設がさらに進み、構造転換もほとんど進まないまま益率2.5〜3%にとどまり続ける。国内のナフサクラッカー再編も期待したほど進まず、四日市の高稼働維持にもコストがかかる。付加価値素材(臭素・ハイアミン・クロロプレン)の能力増強も需要の伸び悩みで投資回収が遅れる。機能商品は半導体材料・診断機器で韓国・中国勢との競争が激化し益率11%にとどまり、水処理エンジニアリングも大型案件の受注が細り益率13%まで低下する。会社のVision2030目標には遠く届かず、総還元性向50%の維持にも疑問符がつき、資本配分の見直しが迫られる10年になる。

  • 石油化学(オレフィン・ポリマー):数量 140(エチレン換算の国内外販売数量(万トン、実質))× 価格 14(1トンあたり平均単価(万円、名目。ナフサ・市況連動))→ 売上 1,960 億円・営業利益 59 億円。益率3.0%
  • クロル・アルカリ(苛性ソーダ・塩ビ・MDI・セメント):数量 290(苛性ソーダ・塩ビ・MDI・セメント等の出荷数量合計(万トン、実質))× 価格 13(1トンあたり平均単価(万円、名目。中国市況・原燃料連動))→ 売上 3,857 億円・営業利益 96 億円。益率2.5%
  • 機能商品(電子材料・バイオサイエンス・高機能材料):数量 25,000(対象市場の実質規模(億円、電子材料・分離精製剤・診断システム・ジルコニア等の合計、2026年の物価で))× 価格 13.8%(東ソーの取り分(シェア、物価の指数込み))→ 売上 3,450 億円・営業利益 380 億円。益率11.0%
  • 水処理エンジニアリング:数量 15,500(対象市場の実質規模(億円、半導体工場向け超純水プラント・一般産業向け水処理の合計))× 価格 15.0%(東ソーの取り分(シェア))→ 売上 2,325 億円・営業利益 302 億円。益率13.0%

倍率:事業の ROE 6.1% が k 7.5% 以下なので、伸びても価値は増えず、正当化 PER は 1÷k = 11.8 倍(ためた利益は額面未満)。クロル・アルカリ・石油化学の構造的な低迷が 10 年続く年なので、上限の 8 割の 8.8 倍に置いた。(還元を方針に合わせて再計算:還元 3679→3138 億円、自己資本 9791→10332 億円、事業の ROE 6.1%→5.8%、正当化 PER の上限 11.8→11.8 倍。上限に対する置き方の割合は変えず 8.80 倍)

確率:中国の供給過剰が解消されずクロル・アルカリ・石油化学の構造的な低迷が10年単位で続く一方、先端事業の成長も半導体・バイオの競争激化で鈍るという、業種見通しの弱めのレンジに相当。

悲観 12% チェーン事業の構造的な負け筋が続き、先端事業の堀も崩れる 利益 −90 億円 · PBR 0.4 倍 · 株価時価総額 1,137 円3,502 億円

クロル・アルカリ・石油化学は中国の増設が止まらず恒常的な営業損失に陥り、四日市・南陽の設備の一部で減損が発生する。国内ナフサクラッカーの再編も実現せず、電解・セメント事業の収益基盤も揺らぐ。機能商品は半導体材料・診断機器で韓国・中国勢に技術的な優位を奪われ益率4%まで落ち込み、水処理エンジニアリングも大型案件の受注が途絶え益率3%まで低下する。配当は手元現金や資産売却で最低限を維持するにとどまり、会社が「優良な化学メーカー」という市場からの評価を失う10年になるが、ジルコニア・分離精製剤などニッチ首位製品の顧客基盤と健全な財務は残り、清算価値としての下支えはある。

  • 石油化学(オレフィン・ポリマー):数量 95.0(エチレン換算の国内外販売数量(万トン、実質))× 価格 12(1トンあたり平均単価(万円、名目。ナフサ・市況連動))→ 売上 1,093 億円・営業利益 −55 億円。営業損失(益率-5.0%)
  • クロル・アルカリ(苛性ソーダ・塩ビ・MDI・セメント):数量 185(苛性ソーダ・塩ビ・MDI・セメント等の出荷数量合計(万トン、実質))× 価格 10(1トンあたり平均単価(万円、名目。中国市況・原燃料連動))→ 売上 1,906 億円・営業利益 −152 億円。営業損失(益率-8.0%)
  • 機能商品(電子材料・バイオサイエンス・高機能材料):数量 18,000(対象市場の実質規模(億円、電子材料・分離精製剤・診断システム・ジルコニア等の合計、2026年の物価で))× 価格 11.2%(東ソーの取り分(シェア、物価の指数込み))→ 売上 2,016 億円・営業利益 81 億円。益率4.0%
  • 水処理エンジニアリング:数量 9,000(対象市場の実質規模(億円、半導体工場向け超純水プラント・一般産業向け水処理の合計))× 価格 11.5%(東ソーの取り分(シェア))→ 売上 1,035 億円・営業利益 31 億円。益率3.0%

倍率:複数事業の損失・減損で赤字になるので稼ぐ力では値が付かない。売れる資産の税後 3,500 億円(今の自己資本 8,318 億円の約 4 割 2 分)に置いた。分離精製剤・水処理エンジニアリングの顧客基盤と、純負債の軽さ(自己資本比率 59%)を踏まえる。

確率:クロル・アルカリ・石油化学の構造的な負け筋(中国の増設継続でコモディティ事業が恒常的な損失に陥る)と、先端事業の競争力低下が同時に起きる複合シナリオ。確度は低いが、2009年3月期に実際に赤字を経験した実績もあり無視できない確率を置いた。

セグメント:数量 × 価格

いまの数量と価格、中立の筋書きの 10 年後。売上と営業利益は億円。

石油化学(オレフィン・ポリマー)

四日市のナフサクラッカーを中心に、エチレン・プロピレン等のオレフィンとポリエチレン等のポリマーを生産する。

数量エチレン換算の国内外販売数量(万トン、実質)価格1トンあたり平均単価(万円、名目。ナフサ・市況連動)売上営業利益
今 2026/03 150 11 1,697 97
10 年後 中立 150 15 2,250 135

取り方:2026年3月期の石油化学セグメントの売上高1,697億円・営業利益97億円(益率5.7%)をもとに、エチレン換算の国内外販売数量を約150万トンと推定して割った平均単価を価格とした。中国の大型増設で世界的な供給過剰が続き、国内はクラッカー再編による需給改善頼みの構造。

クロル・アルカリ(苛性ソーダ・塩ビ・MDI・セメント)

食塩電解による苛性ソーダ・塩素を起点に、塩ビ樹脂、ウレタン原料MDI、セメント(工場廃棄物の原料化)を生産する、市況変動の大きい基礎素材事業。

数量苛性ソーダ・塩ビ・MDI・セメント等の出荷数量合計(万トン、実質)価格1トンあたり平均単価(万円、名目。中国市況・原燃料連動)売上営業利益
今 2026/03 300 12 3,460 19
10 年後 中立 310 15 4,495 247

取り方:2026年3月期のクロル・アルカリセグメントの売上高3,460億円・営業利益19億円(益率0.6%、前年比8割減益)をもとに、出荷数量合計を約300万トンと推定して割った平均単価を価格とした。中国不動産不況で苛性ソーダ・MDIの海外市況が急落、国内最大級の電解能力を持つが市況のボラティリティが非常に大きい。

機能商品(電子材料・バイオサイエンス・高機能材料)

半導体向け石英素材・薄膜材料、分離精製剤・診断システム等のバイオサイエンス、ジルコニア粉末・ハイシリカゼオライト等の高機能材料、臭素・ハイアミン等の有機化成品を含む。

数量対象市場の実質規模(億円、電子材料・分離精製剤・診断システム・ジルコニア等の合計、2026年の物価で)価格東ソーの取り分(シェア、物価の指数込み)売上営業利益
今 2026/03 20,000 13.7% 2,729 399
10 年後 中立 29,000 14.8% 4,292 622

取り方:2026年3月期の機能商品セグメントの売上高2,729億円・営業利益399億円(益率14.6%)をもとに、電子材料・分離精製剤・診断システム・ジルコニア・臭素等の対象市場の実質規模を合計約2兆円と推定し、その約13.65%を東ソーの取り分とした。2024年度は半導体市場の踊り場で目標未達だったが、バイオ医薬品・診断市場は年率5〜10%の構造的な成長が続く。

水処理エンジニアリング

先端半導体工場向け超純水プラントを中心に、一般産業向けの水処理設備・メンテナンスを手がける。

数量対象市場の実質規模(億円、半導体工場向け超純水プラント・一般産業向け水処理の合計)価格東ソーの取り分(シェア)売上営業利益
今 2026/03 12,000 15.5% 1,864 404
10 年後 中立 18,500 16.8% 3,108 559

取り方:2026年3月期のエンジニアリングセグメント(水処理中心)の売上高1,864億円・営業利益404億円(益率21.7%、先端半導体向け大型案件が牽引)をもとに、対象市場の実質規模を約1.2兆円と推定し、その約15.5%を東ソーの取り分とした。AI向け投資を中心に半導体メーカーの設備投資が続く限り、超純水プラントの需要は構造的に拡大が見込める一方、大型案件の計上時期で利益が跳ねるロット性がある。

リスクと懸念

クロル・アルカリの市況変動リスク

苛性ソーダ・MDIの海外市況は中国の不動産市況・大規模増設の影響を強く受け、2024年度は営業利益率が14.6%(2021年度)から0.6%まで一年で急落した。前中計(2022〜2024年度)もこの市況変動で営業利益目標を大幅に下回っており、同じパターンの業績予想外れが今後も起きうる。

中国の供給過剰による石油化学の構造的な収益低迷

中国の大規模増設による世界的な供給過剰は10年単位で続くとみられ、四日市のナフサクラッカーが中京地区唯一という立場があっても、国内需要縮小の中でクラッカーの高稼働維持は他社との連携頼みになる。構造的な収益改善の道筋は明確ではない。

半導体市況の踊り場・先端事業の収益変動

機能商品(電子材料関連)は2024年度、半導体市場が踊り場を迎えたことで目標を大幅に下回った。会社は半導体市場の回復を2025年度後半と見込んでいるが、AI向け投資の持続性次第では計画どおりに進まず、石英素材・薄膜材料の需要回復が遅れる可能性がある。

水処理エンジニアリングの受注のロット性

先端半導体向け超純水プラントの大型案件は計上時期で利益が大きく跳ねるロット性の強いビジネスで、2027年度の会社目標(営業利益368億円)が現状(404億円)を下回っていることからも、直近の高い利益率がそのまま定着するとは限らない。

ニッチ首位製品の模倣品・規制対応リスク

ジルコニア粉末は安価な模倣品によるハイエンド歯科材料市場の侵食という課題を抱え、免疫診断の新製品AIA-CLは米国での認可取得が遅れている。世界で数社しか作れない製品群でも、技術・規制対応の優位が永続する保証はない。

脱炭素・CO2排出削減コストの負担

電解・ナフサ熱分解はエネルギー多消費でCO2排出量が多く、会社はVision2030で2030年度にCO2排出量30%削減(2018年度比)を掲げる。経済合理性を重視した対応策を選ぶ方針だが、将来の規制強化やエネルギーコスト次第で追加負担が生じる可能性がある。

今後の分かれ目

クロル・アルカリの海外市況(苛性ソーダ・MDI)が中国不動産市況の底打ちで明確に回復したら
楽観・やや楽観の筋書きの確率を上げてよい。会社の四半期セグメント利益と中国の市況データを確認する。
半導体市場の回復が会社の想定(2025年度後半)どおりに進み、機能商品・水処理エンジニアリングの受注が増えたら
先端事業の成長シナリオの確度が上がり、中立〜やや楽観側に重みを移してよい。
水処理エンジニアリングで大型案件の受注が途切れ、営業利益が会社目標(2027年度368億円)を大きく下回ったら
直近の高い利益率がロット性による一時的なものだったサインとみて、やや悲観側の確率を上げる。
分離精製剤の南陽・四日市の増産投資が計画どおり完了し、バイオ医薬品メーカーへの供給が拡大したら
先端事業の構造的な成長シナリオの確度が上がり、やや楽観側の確率を上げてよい。
次の中期経営計画の更新で2030年度の営業利益目標1,700億円が下方修正されたら
チェーン事業の構造改革・先端事業の成長投資の実行が計画より遅れているサインとみて、中立シナリオの前提を下方修正する。
中国のクロル・アルカリ・石化メーカーの増設がさらに加速し、国内のナフサクラッカー再編(統合・停止)が具体化したら
石油化学・クロル・アルカリの構造的な収益改善がさらに遠のくとみて、やや悲観側の確率を上げる。

見ておくもの

  • クロル・アルカリ(苛性ソーダ・MDI)の海外市況と四半期益率
  • 機能商品・水処理エンジニアリングの四半期益率と半導体関連の受注動向
  • 分離精製剤の増産投資(南陽・四日市)の進捗とバイオ医薬品メーカーへの供給拡大
  • 新中期経営計画(2025〜2027年度)・Vision2030(2030年度)の進捗(営業利益目標との距離)
  • 中国のクロル・アルカリ・石化メーカーの増設動向と国内ナフサクラッカーの再編
  • 総還元性向50%・3年500億円の自己株取得の実施状況

倍率と資本コストの決め方

石油化学・クロル・アルカリ(市況連動の数量×単価)、機能商品・水処理(市場×シェア)で数量は実質、価格は物価 3% 込みの名目で積んだ。資本コストは基本 7.5% に quality(循環 +1.0%)を足した 8.5%。倍率は利益ベースの正当化 PER を上限に、楽観・やや楽観・中立を 9 割、やや悲観を 7.5 割に置いた。悲観は赤字なので売れる資産の税後(概算)から置き、過去の最安 PBR は使っていない。確率は同じ領域の旭化成・住友化学・三菱ケミカルより、クロル・アルカリの市況変動の大きさ(前中計の大幅未達)を踏まえ、やや悲観・悲観をやや厚めに置いた。今の PBR・PER は最後に比べただけ。総合の差は +16.5%(やや割安)。 2026-10-22 の見直し(溜まる現金を事業の ROE から外す・k の目安を対称に・楽観〜中立は上限そのものに置く・ROE が k 以下は配り方から出す式)で、倍率を機械で置き直した(第 1 段より前 → 今:楽観 PER 13.2→18.4 倍・やや楽観 PER 12.21→16.82 倍・中立 PER 11.06→14.99 倍)。

資本コスト 7.5% = 無リスク金利 3% + β — × 5%。

同じ業種(化学)の AI 分析

割安 パーカーコーポレーション9845 自動車の車体を静かにする部材で稼ぐ小さな化学メーカー。時価総額の半分が純現金で、事業は安いが、現金が戻る保証は薄い 本質価値との差 +84.2% · 10 年 割安(年 +13.6%) 割安 アルマード4932 卵殻膜ひと筋の通販で、広告に稼ぎを注いでいる最中。並みの利益率に戻れば、今の値段には余裕がある 本質価値との差 +62.7% · 10 年 割安(年 +12.3%) 割安 新田ゼラチン4977 北米撤退後の利益改善は一時の追い風でなく構造の変化で、10年の稼ぐ力に対して今の値段は低く、確率の加重では割安 本質価値との差 +61.8% · 10 年 割安(年 +12.0%) 割安 三光合成7888 車の樹脂部品で稼ぐ堅実な会社。利益は最高圏で、今の値段は10年の筋書きの重みと釣り合う 本質価値との差 +61.6% · 10 年 割安(年 +12.5%) 割安 ニイタカ4465 洗剤を毎日使われる消耗品として売り、保守まで抱える会社。現金の戻りを半分としても、事業の値打ちは今の時価総額を上回る。 本質価値との差 +56.3% · 10 年 割安(年 +11.4%) 割安 関西ペイント4613 自動車と海外塗料で稼ぐ関西ペイント。厚い還元でROEが高く保たれ、10年で見ると本質価値は今の値段を2割台半ば上回り、やや割安 本質価値との差 +52.4% · 10 年 割安(年 +10.4%) 割安 株式会社ニフコ7988 自動車用プラスチック留め具で世界首位級。実質ほぼ無借金で利益は堅いが、伸びは物価並みにとどまり、値段はほぼ適正 本質価値との差 +47.2% · 10 年 割安(年 +9.9%) 割安 日本化薬4272 火薬の技術から生まれたニッチ部品と半導体材料、がん領域の医薬を持つ堅実な会社。物価で伸びる利益と厚い財務に、今の値段にはやや割安の余地がある 本質価値との差 +45.0% · 10 年 割安(年 +9.7%) 割安 石原ケミカル4462 AIパッケージ向けめっき液で利益率が過去最高の小粒な優良株。ただ集中と大型投資を織り込むと、利益で測った価値は今の時価総額をやや下回る 本質価値との差 +41.7% · 10 年 割安(年 +10.1%) 割安 リケンテクノス4220 車の電線・医療・ラップ向け樹脂配合で稼ぐ堅実な小型株。利益は伸びるが堀は深くなく、物価込みの本質価値は今の値段とほぼ同じ 本質価値との差 +41.1% · 10 年 割安(年 +9.8%) 割安 新日本製薬4931 通販化粧品の首位で、ヘルスケアが伸びる。だが広告で客を買う商売と創業家支配を割り引くと、純現金を足しても今の値段はやや割高 本質価値との差 +39.5% · 10 年 割安(年 +10.3%) 割安 コニシ4956 接着剤「ボンド」の国内大手。値上げと補修需要で堅く稼ぎ、純現金も厚いが、利益率は低く、住宅の縮みがゆっくり効く 本質価値との差 +38.6% · 10 年 割安(年 +9.4%) 割安 積水化学工業4204 住宅(セキスイハイム)の着工戸数縮小が重荷だが、自動車ガラス中間膜で世界シェア首位級の高機能プラスチックスとペロブスカイト太陽電池の芽が利益を支え、物価込みでもやや割安 本質価値との差 +38.2% · 10 年 割安(年 +10.0%) 割安 タカギセイコー4242 二輪・四輪・OAの樹脂成形。稼ぎの7割は東南アジア。今の値段は10年の価値を下回る 本質価値との差 +38.1% · 10 年 割安(年 +11.8%) 割安 松本油脂製薬4365 合繊の油剤とマイクロスフェアーで稼ぐ高収益の中堅。現金が厚く、本質価値は今の値段とほぼ等しい 本質価値との差 +37.2% · 10 年 割安(年 +9.9%) 割安 KHネオケム株式会社4189 エアコン向け冷凍機油原料が稼ぎの柱の小さな化学会社。堀は強くないが空調の追い風は本物で、本質価値は今の時価総額を1割弱上回るほぼ適正 本質価値との差 +36.7% · 10 年 割安(年 +10.1%) 割安 日油4403 防衛と医薬原料が利益を押し上げる良質な会社だが、売上の急増は工事の計上で、中身はまだ素直に伸びる段階にある 本質価値との差 +35.8% · 10 年 割安(年 +9.3%) 割安 東邦アセチレン4093 東北のガス販売を軸に、純現金が時価総額の4割。事業は平凡で価値はほぼ適正 本質価値との差 +34.2% · 10 年 割安(年 +9.5%) 割安 田岡化学工業4113 住友化学系の中堅化学メーカー。純現金は厚いが、今期の利益は急減。親会社の下で現金は戻りにくい 本質価値との差 +33.7% · 10 年 割安(年 +10.3%) 割安 大成ラミックグループ4994 液体小袋のフィルムと充填機を一社でそろえる小さな堅実企業。純現金が厚く、10年で見ればやや割安と筆者は考える 本質価値との差 +33.3% · 10 年 割安(年 +10.1%) 割安 旭化成3407 住宅とヘルスケアが稼ぎ、マテリアルは汎用化学に近い。資本の稼ぎは k をわずかに上回る程度で、今の値段は適正 本質価値との差 +30.7% · 10 年 割安(年 +9.0%) やや割安 北興化学工業4992 水稲の農薬と半導体向け化学品の二本立て。純現金が厚く、資本の稼ぎは資本コストをわずかに下回る。今の値段はほぼ適正 本質価値との差 +29.4% · 10 年 やや割安(年 +9.4%) やや割安 ショーエイコーポレーション9385 販促の包装と百円ショップの雑貨で稼ぐ黒子。利益率は初めて 7% に届いたが、今の値段は 10 年の稼ぎにおおむね見合う 本質価値との差 +27.5% · 10 年 やや割安(年 +10.2%) やや割安 デクセリアルズ4980 ACFと反射防止フィルムの世界首位の堀は本物。光半導体の急成長を織り込むと、利益で測った本質価値は今の時価総額とほぼ並び、適正 本質価値との差 +27.3% · 10 年 やや割安(年 +8.8%) やや割安 トクヤマ4043 セメントを手放し半導体材料へ軸足を移す途上。稼ぐ力は伸びるが、資本の稼ぎは資本コストに届かず、今の値段はやや割高 本質価値との差 +25.2% · 10 年 やや割安(年 +8.8%) やや割安 ZACROS7917 液晶フィルムと詰め替え包材で世界・国内首位だが、医薬・バイオの大型投資が利益を削る。10 年で見ればやや割安 本質価値との差 +24.6% · 10 年 やや割安(年 +9.0%) やや割安 株式会社JCU4975 めっき薬品で営業利益率4割の優良株。ただし利益率は過去最高で、10年の本質価値は今の1割ほど下のやや割高 本質価値との差 +24.5% · 10 年 やや割安(年 +8.1%) やや割安 ハーバー研究所4925 無添加化粧品HABAの通販会社。時価総額の7割が純現金だが、新しい客が細り、財団が筆頭株主で現金は戻りにくい。値段はほぼ適正 本質価値との差 +23.9% · 10 年 やや割安(年 +9.9%) やや割安 上村工業4966 AI向けパッケージ基板のめっき薬品で稼ぐ高収益の会社。ただ利益率は山にあり、10年の本質価値は今の時価総額をやや下回る 本質価値との差 +23.8% · 10 年 やや割安(年 +8.4%) やや割安 ステラケミファ4109 半導体用フッ酸で国内首位格の小粒な素材株。10年先で測ると強気と慎重がほぼ釣り合い、今の値段は適正圏 本質価値との差 +23.6% · 10 年 やや割安(年 +8.7%) やや割安 石原産業4028 利益の4分の3を農薬が稼ぐ。2026年3月期は欧州の特需で膨らんだ山で、酸化チタンの立て直しも途上。今の値段はほぼ妥当 本質価値との差 +23.2% · 10 年 やや割安(年 +9.0%) やや割安 イサム塗料4624 自動車補修用塗料の老舗。金融資産が時価総額の2倍あるが、創業家の下で眠り、10年では適正圏 本質価値との差 +22.8% · 10 年 やや割安(年 +9.4%) やや割安 三菱ケミカルグループ4188 稼ぎ頭は 50.6% 保有の日本酸素 HD。化学本体は構造改革中で借金も重く、10 年の価値は今の値段に対しおおむね適正 本質価値との差 +22.7% · 10 年 やや割安(年 +9.7%) やや割安 日本カーバイド工業4064 反射シートで世界3割を握る素材メーカー。利益の偏りと計画の未達が重く、今の値段はほぼ妥当 本質価値との差 +22.1% · 10 年 やや割安(年 +8.8%) やや割安 未来工業7931 電気配線の資材で職人の手間を減らす堅実な会社。現金は厚いが、価格改定で上がった利益率が戻る途中で、いまの値段は適正圏 本質価値との差 +21.7% · 10 年 やや割安(年 +7.8%) やや割安 日東電工6988 HDD基板の独占と核酸医薬の仕込みは強く、偏光板の競争を踏まえても、利益で測った本質価値は今の値段とほぼ並び適正 本質価値との差 +21.5% · 10 年 やや割安(年 +8.6%) やや割安 日本精化4362 海外の化粧品用油剤と医薬用の脂質で利益は伸びるが、小さな原料メーカーで値段の揺れも大きい。資本コスト7.75%で測ると今の値段はほぼ妥当 本質価値との差 +21.3% · 10 年 やや割安(年 +8.1%) やや割安 KIMOTO7908 時価総額は手元の現金を下回る。稼ぐ力が資本コストを超えれば、現金だけで価値の半分近い 本質価値との差 +20.4% · 10 年 やや割安(年 +9.0%) やや割安 アイカ工業4206 国内の化粧板は強いが、利益の薄い接着剤が全体を重くし、インド買収の成否が10年の伸びを分ける 本質価値との差 +20.2% · 10 年 やや割安(年 +7.6%) やや割安 ムトー精工7927 樹脂成形の一貫生産で車載とカメラが好調。配当は厚いが、稼ぐ力は資本コストの手前 本質価値との差 +19.9% · 10 年 やや割安(年 +8.5%) やや割安 ニックス4243 複写機の留め具と基板のラックを作る横浜の小さな部品メーカー。時価総額に近い現金を抱えるが、配らず積むので値打ちは半分しか届かない 本質価値との差 +19.3% · 10 年 やや割安(年 +9.7%) やや割安 サカタインクス4633 海外の包装インキで稼ぐ堅実な会社。借金は軽く、10 年の伸びは物価に少し足す程度で、値段は素直に安い側にある 本質価値との差 +19.2% · 10 年 やや割安(年 +8.5%) やや割安 ADEKA4401 五つの事業が支え合う堅実な会社。AI 向け半導体材料の追い風はあるが、ROE が低く、安全域は厚くない 本質価値との差 +18.8% · 10 年 やや割安(年 +8.0%) やや割安 永大化工7877 純正フロアマットの専業に近い小さな会社。電気自動車でもマットは要るが、値下げ要請で利益率は 5% 前後にとどまり、厚い現金の戻り方が価値を決める 本質価値との差 +18.7% · 10 年 やや割安(年 +9.3%) やや割安 日本ゼオン4205 COP で稼ぐ素材会社。ゴムの縮小が先に進み、成長の果実は新工場が動く 2028 年度後半以降。10 年の価値は適正 本質価値との差 +18.7% · 10 年 やや割安(年 +7.7%) やや割安 日本酸素ホールディングス4091 米国・アジアの投資回収待ちと純負債の重さはあるが、強い堀を織り込んだ資本コスト7%で測ると、物価込みでやや割安 本質価値との差 +17.8% · 10 年 やや割安(年 +7.9%) やや割安 タイガースポリマー4231 ホンダ向けが4割強のゴムホース・成形品メーカー。厚い純現金が価値を支えるが、稼ぐ力は資本コストに届かず、今の値段はやや高い 本質価値との差 +17.7% · 10 年 やや割安(年 +8.4%) やや割安 大伸化学4629 シンナー国内最大手。利益は薄いが無借金で現金が時価総額の8割。事業は市況頼み、現金の戻り方が値打ちを決める 本質価値との差 +17.7% · 10 年 やや割安(年 +9.2%) やや割安 南海化学4040 苛性ソーダの関西メーカー。土地売却で身軽になり、今の値段は10年の稼ぎにほぼ見合う 本質価値との差 +17.4% · 10 年 やや割安(年 +9.0%) やや割安 ダイセル4202 樹脂とインフレータは伸びるが、借金と減損の癖が重い。中立の価値は今の値段をやや下回る 本質価値との差 +17.0% · 10 年 やや割安(年 +8.3%) やや割安 ナトコ4627 塗料・溶剤再生・電子材料の三本柱。現金は厚いが、使い道は買収と工場の建て替えで先に埋まっている 本質価値との差 +16.3% · 10 年 やや割安(年 +8.3%) やや割安 恵和4251 液晶の光拡散フィルムで世界の上位。純現金は時価総額の 4 分の 1 だが、有機 EL への置き換えと中国勢で利益率は下がり、適正 本質価値との差 +16.0% · 10 年 やや割安(年 +9.2%) やや割安 巴川コーポレーション3878 車載向け半導体テープという良い芯はあるが、トナーの縮みと借入の重さで全体は並の会社 本質価値との差 +14.9% · 10 年 やや割安(年 +9.1%) やや割安 日本特殊塗料4619 車の静けさを支える中堅メーカー。利益の4割は合弁の持分で、ROEは資本コスト並み。本質価値は今の値段をやや下回り、割高寄りの適正 本質価値との差 +14.0% · 10 年 やや割安(年 +7.4%) やや割安 ロンシール工業4224 稼ぎは地味だが、時価総額の7割近くが純現金。ただし親会社の影で現金は戻りにくい 本質価値との差 +13.8% · 10 年 やや割安(年 +8.2%) やや割安 東洋紡3101 稼ぎの芯は液晶と半導体向けの高機能フィルム。借金が重く、10 年の見通しを織り込んでも今の値段はやや割高 本質価値との差 +12.8% · 10 年 やや割安(年 +8.8%) やや割安 DIC4631 インキと顔料で世界首位だが利益率は薄い。AI半導体向け樹脂で今期は急伸しても、山に近く今の値段は先を織り込みすぎと見る 本質価値との差 +12.2% · 10 年 やや割安(年 +7.9%) やや割安 日本パーカライジング4095 自動車の塗装下地に強い表面処理の老舗。厚い現金が下値を支えるが、成長は物価並みにとどまり、値段はほぼ適正か、やや高め 本質価値との差 +11.9% · 10 年 やや割安(年 +7.2%) やや割安 富士フイルムホールディングス4901 複合機をパーシャル・スピンオフで株主に分け、医療と半導体材料に集中。利益ベースの PER で測ると 10 年の本質価値は今の値段にほぼ並び、適正 本質価値との差 +11.6% · 10 年 やや割安(年 +7.3%) やや割安 丸東産業7894 九州の食品包材の老舗。値上げで利益は戻ったが、稼ぎは資本コストに遠く、今の値段はほぼ妥当 本質価値との差 +11.3% · 10 年 やや割安(年 +8.7%) やや割安 ミライアル4238 ウェーハ容器で世界上位の地位はあるが、ROE が資本コストに届かず、利益で測った本質価値は今の時価総額の約 8 割でやや割高 本質価値との差 +10.9% · 10 年 やや割安(年 +7.8%) やや割安 株式会社ジェイエスピー7942 発泡プラスチックの専業で、北米の自動車向け ARPRO が稼ぎ頭。大株主が約半分を握る地味な会社で、利益の質を考えると今の値段はほぼ適正 本質価値との差 +10.8% · 10 年 やや割安(年 +7.3%) やや割安 大倉工業4221 包装フィルムの安定に、大型液晶用の光学フィルムという一本足の成長が乗る。値段は事業の実力とほぼ釣り合う 本質価値との差 +10.4% · 10 年 やや割安(年 +7.6%) やや割安 児玉化学工業4222 買収で売上が 5 倍になった樹脂と金属の部品メーカー。一過性の利益を除くと稼ぐ力は薄く、電動化とスポンサーの売り下がりが重い 本質価値との差 +10.3% · 10 年 やや割安(年 +9.4%) 適正 クラレ3405 世界首位級の素材を持つが、積み上げた資本の稼ぎが細い。利益が戻っても ROE は資本コストに届かず、やや割高 本質価値との差 +9.8% · 10 年 適正(年 +7.3%) 適正 東リ7971 床・壁・カーテンの内装材を手掛ける東リ。原料高と賃上げで利益は一度へこむが、還元の厚さが支え、物価込みの値段はほぼ妥当 本質価値との差 +9.5% · 10 年 適正(年 +7.2%) 適正 フマキラー4998 東南アジアが稼ぎ頭、国内は赤字。結論は やや割高 本質価値との差 +9.5% · 10 年 適正(年 +8.2%) 適正 扶桑化学工業4368 半導体研磨材のほぼ独占企業。事業は一級だが、10 年の本質価値は今の時価総額を 2 割ほど下回る 本質価値との差 +9.4% · 10 年 適正(年 +7.4%) 適正 日華化学4463 繊維薬剤の海外好調と非フッ素の追い風で利益は急伸中だが、ROE は資本コストに届かず、10年先の価値は今の値段とほぼ同じ 本質価値との差 +9.3% · 10 年 適正(年 +7.8%) 適正 大日本塗料4611 橋や鉄塔の重防食塗料に強い中堅。利益の半分を稼ぐ蛍光灯が消え、買収した神東塗料の再建も道半ば。10年の本質価値は今の時価総額を1割ほど下回る 本質価値との差 +8.7% · 10 年 適正(年 +6.8%) 適正 藤倉化成4620 自動車部品用の塗料とアクリル樹脂の会社。本業の利益は薄いが現金は厚く、稼ぐ力が資本コストに届かないぶん、今の値段は妥当な範囲 本質価値との差 +8.2% · 10 年 適正(年 +7.3%) 適正 大日精化工業4116 色をつくる老舗で、利益は急回復の途上。ただし資本の効率が低く、値段の安全域は厚くない 本質価値との差 +8.1% · 10 年 適正(年 +7.2%) 適正 太陽ホールディングス4626 ソルダーレジストの世界首位は本物だが、過去最高の利益は山の高さ。本質価値は時価総額(KKRのTOBもほぼ同水準)を1割ほど下回る 本質価値との差 +8.0% · 10 年 適正(年 +6.8%) 適正 大阪ソーダ4046 世界首位級の医薬精製材料が稼ぎを押し上げる強い会社。ただ、先の成長を織り込んだ今の値段は割高寄り 本質価値との差 +7.7% · 10 年 適正(年 +7.0%) 適正 OATアグリオ4979 海外で稼ぐ農業資材の優良中堅だが、自己資本の積み上がりでROEは薄まり、今の値段はやや先を行く 本質価値との差 +7.2% · 10 年 適正(年 +7.5%) 適正 住友精化4008 稼ぎの 8 割が紙おむつ用の吸水性樹脂で、今の利益は為替と原料安の追い風を含む。余った自己資本を会社自身が動かし始めた 本質価値との差 +6.7% · 10 年 適正(年 +7.2%) 適正 堺化学工業4078 MLCC 向け電子材料は伸びるが、他の事業が薄利で資本効率が低い。10 年の価値は今の値段をやや下回る 本質価値との差 +6.6% · 10 年 適正(年 +6.7%) 適正 日本農薬4997 農薬の専業で海外が 7 割。親会社 ADEKA が過半を握る上場子会社で、資本の稼ぎは資本コストをわずかに上回る程度。今の値段は適正 本質価値との差 +6.1% · 10 年 適正(年 +7.6%) 適正 東洋合成工業4970 PAGで世界首位の黒子。投資の回収期に入るが、利益率の低さと借金を見ると本質価値は今の時価総額を下回る 本質価値との差 +5.8% · 10 年 適正(年 +8.0%) 適正 ダイキョーニシカワ株式会社4246 マツダ頼みの内外装樹脂部品メーカー。利益率が低く資本コストに届かないため、今の値段はおおむね妥当 本質価値との差 +5.3% · 10 年 適正(年 +7.9%) 適正 テイカ4027 導電性高分子薬剤と医療用の圧電が育つ一方、汎用酸化チタンの赤字が重い。回復を織り込んだ値段で、安全域は薄い 本質価値との差 +5.1% · 10 年 適正(年 +6.7%) 適正 ラサ工業4022 半導体の洗浄に使う高純度リン酸で世界首位をうたう素材会社。稼ぎは本物だが、新工場の重さと今の値段の高さが気になる 本質価値との差 +4.8% · 10 年 適正(年 +7.5%) 適正 アサヒペン4623 家庭用塗料の老舗が買収で売上を足すが、自己資本の稼ぎは資本コストの半分にとどまる 本質価値との差 +4.2% · 10 年 適正(年 +6.8%) 適正 共和レザー3553 車の内装表皮では国内の雄だが、稼ぐ力が細り、今の値段は回復をやや先取りしている 本質価値との差 +3.8% · 10 年 適正(年 +7.0%) 適正 東洋ドライルーブ4976 部品に塗る潤滑の膜で地道に稼ぐ小さな職人企業。資本の稼ぎが資本コストに届かず、値段はほぼ妥当 本質価値との差 +3.6% · 10 年 適正(年 +7.3%) 適正 artience4634 印刷インキから電池材料へ賭けを広げた会社。利益は戻りつつあるが、10 年で見れば今の値段は先を払いすぎている 本質価値との差 +3.6% · 10 年 適正(年 +6.5%) 適正 天昇電気工業6776 内外装の樹脂成形で食べる老舗。資産は厚いが稼ぐ力は薄く、顧客が値段を握る。10年の価値は今の値段をやや下回る 本質価値との差 +3.0% · 10 年 適正(年 +8.0%) 適正 日本曹達4041 農薬と機能材は堅いが、資本が厚く稼ぎが薄まる。値段は本質価値をやや上回る 本質価値との差 +2.4% · 10 年 適正(年 +6.5%) 適正 ユニ・チャーム8113 アジアの紙おむつとペットケアが伸びの軸だが、中国の風評被害で今の利益は落ち込み、10年で見ても本質価値は今の値段を1割ほど下回るやや割高 本質価値との差 +1.8% · 10 年 適正(年 +6.5%) 適正 片倉コープアグリ4031 肥料の工場を 15 から 9 に絞る途上の会社。不動産の含み益は厚いが、稼ぐ力は薄く、今の値段は適正の少し上 本質価値との差 +1.4% · 10 年 適正(年 +7.3%) 適正 大阪有機化学工業4187 ArF レジスト原料で世界の 7 割を握る良質なニッチ企業。ただ利益は半導体ブームの山にあり、今の値段は先の伸びを織り込みすぎている 本質価値との差 +0.7% · 10 年 適正(年 +6.4%) 適正 フクビ化学工業7871 住宅の断熱材・床材を主力とする樹脂建材の老舗。現金は厚いが、稼ぐ力が薄く、価値は今の値段をやや下回る 本質価値との差 +0.6% · 10 年 適正(年 +6.5%) 適正 UBE4208 稼ぐ柱は機能品に絞られるが、借金が時価総額に迫る。事業の組み替えの途中で、今の値段にはやや割高感がある 本質価値との差 +0.5% · 10 年 適正(年 +7.0%) 適正 アキレス5142 赤字から立ち直った素材・靴の老舗。医療と半導体向けの利益は本物だが、続くかが問われる 本質価値との差 +0.1% · 10 年 適正(年 +7.4%) 適正 株式会社バルカー7995 半導体向けの高機能シールで稼ぐ堅実な会社だが、予想が山の利益に寄っていて、10 年の見立てでは今の値段はやや割高 本質価値との差 +0.1% · 10 年 適正(年 +6.6%) 適正 日本高純度化学4973 金めっき薬品の本業は小さく、時価総額の大半は保有株と現金。AIの追い風を入れても、本質価値は今の2割余り下 本質価値との差 −0.2% · 10 年 適正(年 +5.7%) 適正 竹本容器4248 化粧品容器の標準ボトルで短納期を売る専業。財務は堅いが、利益率は低く、値段は妥当からやや高い 本質価値との差 −0.3% · 10 年 適正(年 +6.0%) 適正 信越ポリマー7970 半導体ウエハー容器が利益の柱の親子上場会社。稼ぐ力は着実だが、10年で見ても今の値段には届かず、やや割高 本質価値との差 −0.4% · 10 年 適正(年 +6.3%) 適正 株式会社コーセーホールディングス4922 厚い現金と高級ブランドを持つが、利益率は 5% 台で、稼ぐ力に対して今の値段は高い。北米の tarte が伸びても国内は人口減で、本質価値は今の時価総額を下回る 本質価値との差 −0.5% · 10 年 適正(年 +6.4%) 適正 セントラル硝子4044 半導体ガスが稼ぎ、電池とガラスが足を引く。資本の稼ぎは資本コストに届かず、今の値段に安全域は薄い 本質価値との差 −0.8% · 10 年 適正(年 +6.4%) 適正 川口化学工業4361 タイヤを支える地味なゴム薬品の専業。利益は戻ったが資本コストに届かず、今の値段はやや高い 本質価値との差 −1.7% · 10 年 適正(年 +7.6%) 適正 ウルトラファブリックス・ホールディングス4235 ポリウレタンレザーで、自動車・家具・航空機に売る。借金が重く、利益率が振れ、値段は妥当からやや高い 本質価値との差 −2.0% · 10 年 適正(年 +6.8%) 適正 高圧ガス工業4097 ボンベ配送という堅い事業だが、資本の稼ぐ力が資本コストに届かず、厚い現金を足しても今の値段はやや割高 本質価値との差 −2.0% · 10 年 適正(年 +6.1%) 適正 四国化成ホールディングス4099 AI 向けの半導体材料が利益を押し上げる良質な会社だが、今の値段は 10 年先の成長まで先に払っている 本質価値との差 −2.1% · 10 年 適正(年 +5.9%) 適正 保土谷化学工業4112 有機 EL 材料が利益の柱で成長力は本物。だが顧客は偏り、買収と投資で借金が増え、稼ぐ力は資本コストに届かない 本質価値との差 −2.4% · 10 年 適正(年 +6.9%) 適正 群栄化学工業4229 電子材料に強い樹脂メーカーだが、厚い自己資本が稼ぐ力を薄め、安さは割安の根拠にならない 本質価値との差 −4.8% · 10 年 適正(年 +6.4%) 適正 旭有機材4216 半導体向け樹脂バルブの強みは本物だが、好況をほぼ織り込んだ値段で、10 年の価値はやや割高 本質価値との差 −5.0% · 10 年 適正(年 +6.0%) 適正 トリケミカル研究所4369 半導体の薄膜材料で一流の会社だが、資本がたまってROEが落ちる。本質価値は今の時価総額の約3分の2で割高 本質価値との差 −5.4% · 10 年 適正(年 +6.3%) 適正 東亞合成4045 電解とアクリルの重い土台に、半導体・車載・下水道の伸びが乗る。ただ資本が重く稼ぎは資本コストに届かず、今の値段は高め 本質価値との差 −5.7% · 10 年 適正(年 +5.0%) 適正 デンカ4061 稼ぎの柱は電子材料と診断薬。汎用品と借金が重く、10年の資本効率は資本コストに届かず、今の値段は割高寄り 本質価値との差 −5.8% · 10 年 適正(年 +6.3%) 適正 スガイ化学工業4120 農薬の中間物を請け負う和歌山の化学会社。資産は厚いが、稼ぐ力が資本コストに遠く及ばない 本質価値との差 −5.9% · 10 年 適正(年 +7.0%) 適正 森六4249 樹脂部品の買収で売上は大きく膨らむが、利益率の低さは変わらず、今の値段を支えるには力不足だ 本質価値との差 −6.7% · 10 年 適正(年 +5.9%) 適正 三菱瓦斯化学4182 半導体基板材料BT樹脂は堀が深いが、会社の大半は商品化学。利益で測ると本質価値は今の時価総額の7割強で、やや割高 本質価値との差 −6.9% · 10 年 適正(年 +6.0%) 適正 日産化学4021 液晶配向膜と半導体 ARC で寡占的シェアを持つ高 ROE 企業。堀は強いが今の値段は先を織り込みすぎで、10 年の価値はやや割高 本質価値との差 −7.5% · 10 年 適正(年 +5.2%) 適正 日本ピグメントホールディングス4119 車や家電のプラスチックに色を付ける下請け。資産は厚いが稼ぎは薄く、値段は適正圏 本質価値との差 −7.9% · 10 年 適正(年 +7.2%) 適正 有機合成薬品工業4531 アミノ酸・化成品・医薬中間体の小さな化学メーカー。稼ぐ力が資本コストに届かず、今の値段は適正か割高寄り 本質価値との差 −7.9% · 10 年 適正(年 +5.8%) 適正 サンケイ化学4995 鹿児島の農薬の専業。南の産地の殺虫剤が稼ぎ頭で財務は堅いが、利益は薄く還元も細い。今の値段はやや割高と見る 本質価値との差 −8.7% · 10 年 適正(年 +7.4%) 適正 エスケー化研株式会社4628 国内の建築仕上塗材で最大手級の無借金企業。資産が重く稼ぎが伸びず、10年の本質価値は今の時価総額を下回りやや割高 本質価値との差 −8.7% · 10 年 適正(年 +5.6%) 適正 東京応化工業4186 フォトレジスト世界首位・EUVも首位級だが、利益ベースの本質価値は今の時価総額の7割弱で、AI超成長の大半を織り込んだ割高 本質価値との差 −9.0% · 10 年 適正(年 +5.4%) 適正 アトミクス4625 道路の白線を塗る塗料の中堅。純現金は厚いが、本業の稼ぎは資本コストの半分にとどまる 本質価値との差 −9.1% · 10 年 適正(年 +6.5%) 適正 ポバール興業4247 工場の搬送ベルトに樹脂を貼る名古屋の加工屋。利益率は高いが規模が小さく、今の値段はやや高い 本質価値との差 −9.9% · 10 年 適正(年 +5.5%) やや割高 昭和化学工業4990 珪藻土を掘ってビールのろ過材にする老舗。需要は堅いが伸びず、稼ぎは資本コストに届かない。やや割高と見る 本質価値との差 −10.1% · 10 年 やや割高(年 +6.3%) やや割高 日本ペイントホールディングス4612 M&Aで世界最大級に伸びた塗料会社。買収の重い負債とkをわずかに超えるだけのROEで、利益ベースの本質価値は今の値段を3割ほど下回り割高 本質価値との差 −10.3% · 10 年 やや割高(年 +5.6%) やや割高 日本色材工業研究所4920 口紅やパウダーを大手ブランドの名前で作る受託の老舗。工場は育ったが、借金が重く、金利が上がるほど株主の取り分が削られる 本質価値との差 −10.9% · 10 年 やや割高(年 +7.5%) やや割高 綜研化学4972 液晶向け粘着剤で稼ぐ堅実な会社だが、利益の伸びは物価並みで、筆頭株主との対立が価値を動かす 本質価値との差 −10.9% · 10 年 やや割高(年 +5.5%) やや割高 高砂香料工業4914 稼ぎの源はアジア、日本と欧米は薄利。資本コスト 7.6% に届かない利益率では、今の値段は適正に近い 本質価値との差 −11.1% · 10 年 やや割高(年 +5.7%) やや割高 荒川化学工業4968 松やにから作る樹脂が出発点の老舗。改革は筋が通るが、稼ぐ力が資本コストに届くまで長く、今の値段でも割高とみる 本質価値との差 −11.3% · 10 年 やや割高(年 +5.8%) やや割高 東邦化学工業4409 界面活性剤と半導体向け樹脂の中堅。伸びる芽はあるが、利益率は薄く借金が重い。今の値段は事業の稼ぐ力に比べて高い 本質価値との差 −11.4% · 10 年 やや割高(年 +5.5%) やや割高 ハリマ化成グループ4410 松やにの化学で売上1,000億円を超えた会社。稼ぐ力は薄く、借金が株主の取り分を削る 本質価値との差 −11.6% · 10 年 やや割高(年 +6.6%) やや割高 日本デコラックス7950 化粧板の老舗で、金融資産が時価総額とほぼ同じ。下値は堅いが、大株主に現金が出てこない前提では価値はやや割高 本質価値との差 −11.6% · 10 年 やや割高(年 +5.5%) やや割高 住友化学4005 石化縮小・医薬の重荷を農薬と半導体材料が支えるが、借金が重く資本コストも高い。今の値段に対し割高 本質価値との差 −11.7% · 10 年 やや割高(年 +6.8%) やや割高 信越化学工業4063 半導体ウエハーと米国塩ビの二本柱は強いが、強い堀として利益で測っても、ROE1割の本質価値は今の時価総額の7割台半ばでやや割高 本質価値との差 −13.5% · 10 年 やや割高(年 +4.7%) やや割高 カーリット4275 推進薬原料を国内で独占する堅実な会社だが、増産を借金で進める間は資本の稼ぎが資本コストに届かず、今の値段は先を織り込みすぎている 本質価値との差 −14.1% · 10 年 やや割高(年 +5.0%) やや割高 日本触媒4114 SAP世界首位級だが稼ぎは薄い。電池・電子材の実りは先で、今の値段は回復を先に払いすぎ 本質価値との差 −14.5% · 10 年 やや割高(年 +4.7%) やや割高 サンエー化研4234 直近の急回復で、今の値段は割安に見える。ただ素材の加工業で、利益率が高いままとは限らない 本質価値との差 −14.6% · 10 年 やや割高(年 +5.8%) やや割高 株式会社有沢製作所5208 スマホ用FPC材料が稼ぎの主役で、AI基板と水処理が伸びても10年の本質価値は今の時価総額を3割余り下回る 本質価値との差 −15.5% · 10 年 やや割高(年 +4.8%) やや割高 株式会社ノエビアホールディングス4928 対面販売で高い利益率を保つ堅実な化粧品会社。ただ物価込みでも利益は伸び悩み、今の値段は割高とみる 本質価値との差 −15.8% · 10 年 やや割高(年 +4.0%) やや割高 第一工業製薬4461 AI サーバー向け樹脂と電池材料で利益が 2 年で 5 倍になった京都の老舗。稼ぐ力は本物だが、10 年先まで先取りした値段は割高 本質価値との差 −16.1% · 10 年 やや割高(年 +5.4%) やや割高 花王4452 日用品の値上げ力と化粧品の立て直しで、物価込みの利益は名目で伸びる。ただし資本コスト7.0%・強い堀の利益ベースの PER で測ると、今の値段はやや割高 本質価値との差 −16.3% · 10 年 やや割高(年 +4.6%) やや割高 日本化学工業4092 クロム唯一の国内メーカーで MLCC 材料が伸びるが、資本が余り ROE が資本コストを下回る。今の値段は先を織り込みすぎ 本質価値との差 −16.4% · 10 年 やや割高(年 +4.8%) やや割高 積水樹脂4212 道路の防音壁と交通安全を押出成形で支える堅実な会社。利益率が戻る道は見えるが、ROE が低いまま増える内部留保が重く、今の値段は割高 本質価値との差 −17.1% · 10 年 やや割高(年 +3.9%) やや割高 三洋化成工業4471 立て直しは進むが、稼ぐ力は資本コストにまだ届かず、今の値段は先を織り込みすぎている 本質価値との差 −17.1% · 10 年 やや割高(年 +4.3%) やや割高 レゾナック・ホールディングス4004 半導体材料へ総入れ替えした構造改革は本物だが、積み直した本質価値は今の時価総額の6割台半ばにとどまり割高 本質価値との差 −17.5% · 10 年 やや割高(年 +5.5%) やや割高 カネカ4118 塩ビの重さが利益を削り、資本の稼ぎは資本コストに届かない。多角化の成果が出る前に、今の値段は先を見すぎている 本質価値との差 −17.5% · 10 年 やや割高(年 +4.5%) やや割高 長谷川香料4958 良い会社だが、資本を寝かせすぎて稼ぎの割に値段が高い。10年で測るとやや割高 本質価値との差 −17.9% · 10 年 やや割高(年 +3.9%) やや割高 アース製薬4985 虫ケアの首位は本物だが、売上が増えても利益が付いてこなかった会社。10年の利益で測ると今の値段はやや割高 本質価値との差 −18.8% · 10 年 やや割高(年 +4.0%) やや割高 マナック・ケミカル・パートナーズ4360 受託合成と難燃剤が同時に持ち直し、足元は急回復。ただし全社費用が重く、10年の稼ぎは割高側 本質価値との差 −19.3% · 10 年 やや割高(年 +5.2%) やや割高 エステー4951 消臭力は強いが、20年ヒットが出ていない。厚い現金も使い道が定まらず、10年では物価の伸びをなぞるだけで、やや割高 本質価値との差 −19.6% · 10 年 やや割高(年 +4.2%) やや割高 丸尾カルシウム4102 100年続く炭酸カルシウムの老舗だが、本業はほぼ稼がず利益は持ち合い株の配当頼み。帳簿の安さほど価値はない 本質価値との差 −19.8% · 10 年 やや割高(年 +4.6%) やや割高 メック株式会社4971 AI向けパッケージ基板の薬品で利益率3割の優良株。ただ利益率は過去最高の山で、10年の本質価値は今の時価総額を大きく下回る割高 本質価値との差 −20.2% · 10 年 やや割高(年 +4.5%) やや割高 新日本理化4406 油脂と石化の中堅化学。利益率は薄く、資産の割に稼げないため10年では割高 本質価値との差 −20.3% · 10 年 やや割高(年 +5.5%) やや割高 コタ4923 美容室だけに売る専売ヘアケアで、27年増収の堅い会社。ただ利益率は山を過ぎ、今の値段は将来の利益を先取りしてやや割高 本質価値との差 −21.3% · 10 年 やや割高(年 +3.6%) やや割高 レック7874 百円ショップ向け日用品の安定した稼ぎ頭だが、大口顧客への依存と重い借金が重く、10 年の価値は今を大きく下回る 本質価値との差 −21.4% · 10 年 やや割高(年 +4.7%) やや割高 エア・ウォーター4088 国内産業ガス2位の堅い土台に、不正会計と海外の失敗が重なった。利益の質を割り引くと、回復を織り込んだ今の値段は割高 本質価値との差 −21.9% · 10 年 やや割高(年 +4.4%) やや割高 積水化成品工業4228 発泡プラスチックの老舗は欧州の赤字を断ったが、借入が重く、利益の戻りは緩やかで今の値段は高い 本質価値との差 −22.2% · 10 年 やや割高(年 +5.0%) やや割高 ダイトーケミックス4366 半導体材料などの受託製造で堅実に伸びるが、利益率が薄く ROE も低い。利益で測った本質価値は今の時価総額の約 6 割で割高 本質価値との差 −22.3% · 10 年 やや割高(年 +4.7%) やや割高 ニチバン4218 ケアリーヴが首位に立つ粘着テープの老舗だが、稼ぐ力は資本コストに届かず、厚い現金を足しても物価込みで割高 本質価値との差 −22.5% · 10 年 やや割高(年 +3.9%) やや割高 ライオン4912 ハミガキ首位の安定収益はあるが、利益率が低く伸びも緩い。余った現金を分けて測っても、今の値段はやや割高 本質価値との差 −22.9% · 10 年 やや割高(年 +4.0%) やや割高 中国塗料4617 船舶塗料で世界2位の借金なし企業。益率が過去最高圏にある今の値段は、10年の利益で見ると4割近く先走っている 本質価値との差 −24.0% · 10 年 やや割高(年 +4.0%) やや割高 クレハ4023 ラップが稼ぎ、電池材料は投資の回収が遠い。資本の稼ぎは資本コストに届かず、今の値段は割高 本質価値との差 −25.4% · 10 年 やや割高(年 +3.6%) やや割高 神東塗料4615 大日本塗料の子会社として再建中の中堅塗料。中計の利益11億円は過去に例のない水準で、届いても資本コストに見合わず、今の値段は割高 本質価値との差 −25.7% · 10 年 やや割高(年 +5.2%) やや割高 アイビー化粧品4918 訪問販売の化粧品会社。黒字には戻ったが販売網は細り、優先株が先に取る。今の値段は割高と見る 本質価値との差 −25.9% · 10 年 やや割高(年 +3.9%) やや割高 株式会社エフピコ7947 食品トレーの国内最大手。値上げと再生トレーで稼ぐ力は強いが、新素材への大型投資が資本効率を下げ、物価込みでは割高 本質価値との差 −26.1% · 10 年 やや割高(年 +3.2%) やや割高 ミルボン4919 美容室専売の強いブランドは10年先も残るが、利益率の回復と海外の黒字化を織り込んでも、今の値段は事業の価値を上回る 本質価値との差 −26.4% · 10 年 やや割高(年 +3.1%) やや割高 住友ベークライト4203 半導体封止材で世界シェア4割、京セラ買収で規模は拡大。稼ぐ力は資本コスト止まりで、本質的な値段は今の5割強にとどまる 本質価値との差 −29.0% · 10 年 やや割高(年 +3.3%) やや割高 三和油化工業4125 廃溶剤を資源に変える許可制の事業。新工場の投資と相場の波で、今の値段は10年の価値を上回る 本質価値との差 −29.0% · 10 年 やや割高(年 +3.5%) やや割高 関東電化工業4047 半導体ガスの回復で利益は急回復中。ただし稼ぎは資本コストをやっと超える程度で、今の値段は好況の長続きまで織り込む 本質価値との差 −29.8% · 10 年 やや割高(年 +3.4%) 割高 I-ne4933 広告を厚く打って売上は2割伸びるが、利益はまだ細い。社長の統治問題と上場区分の猶予も重く、利益で測った本質価値は今の値段を大きく下回る 本質価値との差 −30.1% · 10 年 割高(年 +4.3%) 割高 アクシージア4936 中国の消費者に日本の美容ドリンクを売る会社。広告の高騰と地元ブランドに押され、稼ぐ力の回復が見えず割高 本質価値との差 −30.2% · 10 年 割高(年 +3.3%) 割高 クミアイ化学工業4996 稼ぎ頭の除草剤にジェネリックが入り、利益は物価ほども伸びない。資本の稼ぎも資本コストに届かず、本質価値は今の値段を下回る 本質価値との差 −30.9% · 10 年 割高(年 +3.5%) 割高 東京インキ4635 印刷インキの老舗から化成品の会社へ移行中。利益は戻っているが、ROE5%台では今の値段に届かない 本質価値との差 −31.6% · 10 年 割高(年 +3.1%) 割高 日本化学産業4094 受託の終わりで利益は谷へ。小粒の金属薬品屋が厚い現金を投資に回す途中で、今の値段は先を払いすぎている 本質価値との差 −31.6% · 10 年 割高(年 +2.2%) 割高 資生堂4911 米州・中国の揺れと構造改革の代償で2期連続の最終赤字。ROEは資本コストを下回るが、2030年戦略の立ち上がりは計画を上回るペースで進む 本質価値との差 −32.5% · 10 年 割高(年 +2.9%) 割高 大阪油化工業4124 化学品の精製を請け負う小さな職人集団。技術はあるが成長は遅く、現金は創業家の判断の中にある 本質価値との差 −34.4% · 10 年 割高(年 +2.4%) 割高 旭化学工業7928 工具と車の樹脂部品を請け負う小さな工場。現金と土地は厚いが、利益が出ない。今の値段は事業の稼ぎを上回る 本質価値との差 −34.7% · 10 年 割高(年 +3.7%) 割高 三井化学4183 機能材 3 本柱は育つ途中で石化の重みが残り、借金も重い。資本コストを稼げず、10 年の価値は割高 本質価値との差 −37.7% · 10 年 割高(年 +1.7%) 割高 北の達人コーポレーション2930 広告で需要を買う通販の会社。今の利益に対し、期待が先に走っている 本質価値との差 −38.0% · 10 年 割高(年 +2.8%) 割高 チタン工業4098 化粧品と電池に向けた小さな粉の会社。素材は面白いが、借金が重く稼ぐ力は細い。今の値段は高い 本質価値との差 −38.3% · 10 年 割高(年 +3.4%) 割高 ポーラ・オルビスホールディングス4927 ポーラ・オルビス HD は、稼ぎ頭がポーラからオルビスに移り、ポーラの販売員は 3 年で 4 割減った。稼ぐ力に比べて今の値段は高く、本質価値は大きく下回る 本質価値との差 −39.1% · 10 年 割高(年 +1.1%) 割高 多木化学4025 肥料と水処理薬剤の複合メーカー。財務は堅いが資本の稼ぎは資本コストに届かず、今の値段には余裕がない 本質価値との差 −39.9% · 10 年 割高(年 +1.8%) 割高 ヤマト モビリティ & Mfg.7886 樹脂成形とかご台車の会社が EV トラックに賭ける。純資産は薄く、借金の約束が先に効く 本質価値との差 −41.0% · 10 年 割高(年 +5.0%) 割高 戸田工業4100 赤字の連続から黒字へ戻りつつあるが、借入は自己資本の約2.8倍。回復を織り込んだ値段は高い 本質価値との差 −41.0% · 10 年 割高(年 +3.4%) 割高 第一稀元素化学工業4082 排ガス触媒の素材で稼ぐ堅実な会社だが、利益の水準に対して今の値段は先を見すぎている 本質価値との差 −44.3% · 10 年 割高(年 +1.0%) 割高 ソフト99コーポレーション4464 半導体の洗浄部材が利益の半分を稼ぐ二本柱の会社。ただ、非公開化の買い取り額は、稼ぐ力から割り出した本質価値をかなり上回る 本質価値との差 −44.4% · 10 年 割高(年 +0.5%) 割高 細谷火工4274 防衛省向けの発煙筒・信号弾と火薬庫の賃貸。利益率14%の堅いニッチだが、規模が小さく今の値段は高い 本質価値との差 −45.8% · 10 年 割高(年 +0.3%) 割高 小林製薬4967 紅麹事件の傷が残り、利益の戻りは遅い。相場は元の稼ぐ力への復帰を先取りしており、本質価値は大きく下回る 本質価値との差 −49.1% · 10 年 割高(年 −0.9%) 割高 シーボン4926 直営サロンで肌の手入れと化粧品を売る中堅。回復は始まったが、家賃と人件費の固定費が重く、稼ぐ力は資本に見合わない。今の値段は割高 本質価値との差 −50.9% · 10 年 割高(年 −0.3%) 割高 クラスターテクノロジー4240 微細な樹脂部品と国内一貫の成形碍子に技術はあるが、今の値段は利益の40倍台で伸びを先取りしすぎている 本質価値との差 −53.1% · 10 年 割高(年 −0.2%) 割高 伊勢化学工業4107 ヨウ素の値段が 2021 年の約 2 倍という好況を、10 年先まで延ばして見るのは危うい。稼ぐ力は本物だが、今の値段は先を織り込みすぎている 本質価値との差 −56.9% · 10 年 割高(年 −1.9%) 割高 フジプレアム4237 売上の増加を会社が予想する一方、利益の厚みは薄い。時価総額93億円は、予想の純利益の30倍超を前提にしている 本質価値との差 −58.8% · 10 年 割高(年 −2.1%) 割高 アテクト4241 食品検査用シャーレが稼ぎ頭の小さな化学会社。半導体向けは細っていく側で、借入も重く、今の値段は先の改善を織り込みすぎている 本質価値との差 −61.9% · 10 年 割高(年 −1.6%) 割高 アジュバンホールディングス4929 サロン専売のブランドは10年縮み続けた。手元の現金は厚いが、事業の稼ぎは今の値段を支えない 本質価値との差 −67.7% · 10 年 割高(年 −4.5%) 割高 ケミプロ化成4960 紫外線吸収剤の小さな専業。BASFとの契約は強みだが、稼ぐ力が小さく今の値段は大きく割高に見える 本質価値との差 −78.1% · 10 年 割高(年 −7.7%) 割高 リベルタ4935 ヒット商品頼みのファブレスの日用品会社。赤字と借金が重く、今の値段は割高と見る 本質価値との差 −87.8% · 10 年 割高(年 −11.6%)

ほかの業種も見る(AI 銘柄分析の一覧)→

読んだ資料

  1. 東ソー「中期経営計画(2025〜2027年度)」2025年5月23日
  2. 東ソー(4042)のセグメントごとの売上高・利益等(irbank)
  3. 東ソー(4042)会社概要と決算分析(Delchemia note)
  4. 【東ソー】決算短信の「経営成績等の概況」はどう変わったか(investalk)
  5. 東ソー、総還元性向50%へ 3年間で自社株買い500億円(日本経済新聞)
  6. 東ソー、バイオと半導体に投資 2030年に特殊品で1千億円(新周南新聞)
  7. クロロプレンゴムの生産能力を増強(東ソーニュースリリース)
  8. 分離精製剤の生産能力増強について(東ソーニュースリリース)

分析日 2026-10-18