結論
保土谷化学工業は、有機 EL 材料で稼ぐ化学メーカーだ。利益の大半は、韓国の連結子会社 SFC が作る青色の発光材料とその周辺が支えている。残りは染料、ウレタン原料、過酸化水素、除草剤、危険物の倉庫と幅が広い。
筆者の結論は、今の値段はやや割高だ。有機 EL 材料の成長は本物だが、顧客が偏り、財務の余力は買収で減る。10 年後の価値は、確率で重みづけると今の時価総額を 2 割あまり下回る。
強みは、青色材料の技術と、パネル会社との長い取引だ。弱みは三つある。顧客の偏り、値下げの圧力、そして 2026 年に完了した 160 億円超の買収と大型投資で、借金が増えることだ。
会社は 2031 年 3 月期に売上 800 億円、営業利益 100 億円を掲げる。前の計画は営業利益が目標の半分にとどまった。筆者は、今度の計画を大きく割り引いて中心に置く。
利益が伸びても、利払いと少数株主の取り分が先に出ていく。株主に残る利益の伸びは小さく、元手に対する稼ぎは資本コストに届かない。SFC の上場で値段が見えれば、評価が動く可能性はある。
バリュー投資の観点から
バリュー投資の観点では、これは「いい事業を一つ持つが、資本の使い方を見極めたい会社」だ。
有機 EL 材料は、10 年後も需要が残る。画面が有機 EL へ移る流れは、数年で止まる話ではない。青色材料の技術も、簡単にはまねできない。ここは持ち続けたい事業だ。
一方で、堀は顧客の信頼に頼っていて、法律や特許で守られているわけではない。売上の 7 割余りが一つの顧客の系列に集まるのは、オーナーとして眠りにくい。
資本配分には、もっと慎重になる。営業キャッシュフローの 7 割ほどにあたる額を、さらに借金で足して成長投資に回す。前の計画は、投資が先に出て利益が追いつかなかった。成功しても自己資本利益率は 8% で、資本コストには届かない。
安全域は薄い。今の時価総額は自己資本を下回るが、元手に対する稼ぎが資本コスト未満なら、帳簿より低くて当然だ。見方が変わるのは、SFC の上場で価値が確かめられた時と、買収の収益が数字に出てきた時だ。
何で稼ぐ会社か
稼ぎの柱は機能性色素だ。売上の約 54%、営業利益のほぼ全部を占める。
中心は有機 EL 材料である。スマートフォンなどの有機 EL ディスプレイの中で、光る層や電気を運ぶ層に使う材料で、主力は青色の発光材料だ。作るのは韓国の SFC で、保土谷が過半を持つ連結子会社になる。残りの色素には、スマホのアルミ筐体を染める染料、コピー機のトナーに使う電荷制御剤、遺伝子診断用のオリゴ(核酸)などがある。
次が機能性樹脂だ。ウレタン原料の PTG、建築用の防水材、ホスゲンから作る特殊化学品が入る。2026 年 3 月期は営業赤字だった。2026 年 8 月にハンガリーのホスゲン誘導体メーカー Framochem を買収し、ここに加える。
基礎化学品は、過酸化水素などの工業薬品で、半導体向けの高純度品を伸ばす。アグロサイエンスは除草剤と農業資材、物流関連は危険物の倉庫やタンクコンテナの保管を担う。
2026 年 3 月期の売上と営業利益(億円)は、色素 261・35、樹脂 77・−6、基礎化学品 73・3、農薬 51・1、物流 18・4。有機 EL とその他の色素の内訳は開示がなく、筆者の推定である。
優良さと弱いところ
堀は、有機 EL 材料の技術と、顧客に入り込んだ実績にある。青色の発光材料は、寿命と効率の要求が厳しく、パネル会社の評価を通るまで数年かかる。一度採用されると、すぐには変えにくい。SFC は青色で世界最高水準の技術を持つと自ら説明し、報道では売上の 7 割余りをサムスンディスプレイが占めるとされる。
これは強みであり、最大の弱みでもある。顧客が偏っているため、価格交渉力は弱く、採用が外れれば売上が大きく落ちる。
他の事業に堀は薄い。ウレタン原料の PTG は中国の汎用品に押されて赤字が続く。過酸化水素と除草剤は安定しているが、成長は小さい。ホスゲン誘導体は参入障壁が高く、100 年の経験があるので、ここは本物の強みだ。
資本の効率は低い。営業利益率は 15% 台の山から 7% 台に下がり、自己資本利益率は 6% 前後だ。有機 EL に設備と研究費を先に投じ、固定費が重くなった。前の中計は営業利益が目標の 49% で終わった。
経営が自ら課題を認め、中計を作り直した点は評価できる。ただ、5 年で借金を 300 億円超使う計画を、前の計画の実績から読む限り、筆者は慎重に見たい。
業界はいまどこにいて、どこへ向かうか
成長の舞台は、有機 EL ディスプレイの市場だ。
スマートフォンの画面は、2026 年に有機 EL の採用率が 5 割を超え、液晶を上回る見通しだ。次はタブレット、ノートパソコン、モニターなど中型の画面で、採用率はまだ 1 割に届かない。画面が大きく、層が増えるほど、材料の使用量は増える。保土谷の中計も、この流れを需要の核に置く。
材料の市場は、定義によって規模が大きく違う。発光材料だけで 2025 年に 45 億ドルとする調査もある。最大手は米国の UDC(燐光材料)で、出光興産、メルク、Duksan、LG ケムなどが続く。青色の蛍光材料は、日韓のメーカーの得意分野だ。
逆風もある。パネル会社は材料の値下げを毎年求め、中国のパネルと材料メーカーが力をつけている。顧客の技術が燐光や TADF(熱で光る方式)へ移れば、青色蛍光材料の出番は減る。
他の事業の市場は小さい。ホスゲン誘導体は医薬・農薬・樹脂向けの中間体で、安全管理の壁が高く、需要は安定している。過酸化水素は、紙パルプから半導体向けへ用途が移る。ウレタン原料は、中国の増設で値崩れが続く。
筆者は、有機 EL 材料の数量が 10 年で実質 5 割増え、価格は物価に届かないと見る。
資本政策と M&A
資本の使い方は、いま大きな転換点にある。
新しい中計は、5 年間で営業キャッシュフロー約 430 億円に借金 300〜350 億円を足し、成長投資(買収を含む)約 390 億円、基盤投資約 300 億円、配当 60 億円以上に回す。自己資本比率は 6 割から 45% 程度へ下がる。会社は、自己資本を減らす縮小の道は採らず、借金を使うと明言している。
最初の大きな案件が、2026 年 8 月に完了した Framochem の買収だ。価格は持分で 8,700 万ユーロ、費用を入れて約 166 億円。相手は売上約 90 億円、営業利益率 2 割前後で、ホスゲン誘導体で保土谷と同じ技術を持つ。事業は堅実だが、買収価格は営業利益の 8〜9 倍で、安い買い物ではない。元手が借金になる点も重い。
還元は、累進配当を掲げ、2031 年 3 月期に純資産配当率(DOE)3% 以上にする。自己株の取得は「機動的に」にとどまる。持ち合い株を含む保有資産の売却も、財源に組み込んだ。
SFC は韓国での上場を準備している。保土谷は過半を持つが、上場で持ち分が薄まり、少数株主の取り分が増える。東ソーが約 8% を持つ主要株主で、再編や買収の話が出ても不思議はない。ただ価格は交渉で決まるため、価値には織り込まない。
強気の見方と慎重な見方
強気の見方
有機 EL への切り替えは、これから中型の画面で本格化する。スマートフォンは 2026 年に採用率が 5 割を超える見込みで、次のタブレットやノートパソコンは、画面が大きく層も多いので、材料の使用量が一気に増える。SFC は青色材料の技術で、この波の入口に立っている。
会社は 2031 年 3 月期に売上 800 億円、営業利益 100 億円、EBITDA 170 億円を掲げる。有機 EL に加え、アルミ着色用染料、核酸医薬の受託製造、半導体向け材料と、第 2・第 3 の柱が立ち上がる。
Framochem の買収は、営業利益率 2 割前後の事業を足し、赤字の樹脂部門を黒字に押し上げる。ホスゲン誘導体は参入障壁が高く、日欧の二つの拠点で供給の責任を果たせる。
SFC の韓国上場は、子会社の価値を市場が確かめる機会になる。時価総額が自己資本を下回る親会社の評価は、見直されうる。累進配当と DOE 3% への増配も、評価を支える。
自己資本比率が 45% まで下がっても、営業利益が計画の線に近づけば、財務は十分に耐える。
慎重な見方
計画が大きく未達になった前歴がある。前の中計は、営業利益が目標の 49% で終わった。有機 EL の設備と研究費が利益率を押し下げ、第 2・第 3 の柱は育たなかった。同じ構図が、規模を大きくして繰り返される恐れがある。
有機 EL 材料は、一つの顧客の系列に売上の 7 割余りが集まる。パネル会社は材料の値下げを毎年求め、中国のメーカーは追い上げる。技術の主役が燐光や TADF へ移れば、青色蛍光の出番は減る。
資本の使い方も不安だ。借金を 300 億円超使い、買収と大型投資を重ねる。Framochem の価格は営業利益の 8〜9 倍で、成功しても自己資本利益率は 8% どまり。資本コストを超えられない。2027 年 3 月期の純利益は、会社予想で 13 億円と、今の 4 割ほどに減る。
SFC は上場で持ち分が薄まり、少数株主の取り分が増える。利益が増えても、保土谷の株主に残る分は小さい。
ウレタン原料の赤字は長年の課題で、中国の増設が続く限り、黒字化の前提はもろい。
どちらに重みを置いたか
どちらにも根拠がある。上振れの根拠は有機 EL の中型画面への広がりと上場、下振れの根拠は顧客の偏り、値下げ、借金の重さだ。前の計画の未達という実績を踏まえ、会社の計画をそのまま信じる見方は退けた。楽観とやや楽観を合わせて 3 割、やや悲観と悲観を合わせて 3 割強に置いた。中立は 38%。同じ領域の会社に比べ、顧客の偏りと買収後の借金の分だけ、下振れをやや厚くしている。
10 年後の 5 つの筋書き(2036/03 期)
確率で加重した株価時価総額 3,095 円493 億円(+ 配当配当と自社株買いの合計 876 円140 億円)。 今の値に割り戻すと 1,990 円317 億円、今との差 −2.4%、 期待の年率 +6.9%(資本コスト 8.3%)→ 適正
| 筋書き | 確率 | 10 年後の株価時価総額 | 配当の合計還元の合計配当+自社株買い | トータルリターン10 年・配当込み | 年率 | 確率 × (株価+配当時価総額+還元) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 楽観 | 9% | 6,420 円1,022 億円 | 1,382 円220 億円 | +282.4% | +14.4% | 702 円112 億円 |
| やや楽観 | 21% | 4,491 円715 億円 | 1,099 円175 億円 | +174.0% | +10.6% | 1,174 円187 億円 |
| 中立 | 38% | 3,577 円570 億円 | 942 円150 億円 | +121.5% | +8.3% | 1,717 円273 億円 |
| やや悲観 | 22% | 835 円133 億円 | 628 円100 億円 | −28.3% | −3.3% | 322 円51 億円 |
| 悲観 | 10% | 314 円50 億円 | 251 円40 億円 | −72.3% | −12.0% | 57 円9 億円 |
| 加重平均 | 100% | 3,095 円493 億円 | 876 円140 億円 | +94.7% | +6.9% | 3,972 円632 億円 |
今の株価時価総額 2,040 円325 億円(2026-10-22)から見たトータルリターン。加重平均の年率がこの 10 年に期待できる年率で、資本コスト 8.3% を下回るほど割高。
楽観 9% 楽観:有機 EL が中型画面へ広がり、新しい柱も立ち上がる 利益 80 億円 · PER 12.8 倍 · 株価時価総額 6,420 円1,022 億円
有機 EL の採用がタブレットとノートパソコンに広がり、材料の数量は今の 2 倍になる。SFC は青色に加え、新しい層の材料でも採用を増やす。パネル会社の値下げ圧力は残るが、新しいグレードの上乗せで、価格は 25% 上がる。
核酸医薬の受託製造と半導体向け材料が立ち上がり、その他の色素の売上は今の 2 倍を超える。Framochem は医薬向けに伸び、樹脂部門の営業利益率は 12% になる。
営業利益は 160 億円近くになる。SFC の上場で資金も入り、借金は減る。それでも自己資本利益率は 9% 台で、資本コストをわずかに上回る程度だ。
- 有機 EL・先端材料(SFC が中心):数量 127(出荷量(トン・推定))× 価格 3.75(1 トンあたり売上(億円・発光・輸送材料の混合))→ 売上 475 億円・営業利益 90 億円。数量 126.6 × 単価 3.75、営業利益率 19.0%
- その他の色素・バイオ:数量 639(出荷量(トン・推定))× 価格 0.27(1 トンあたり売上(億円・染料・電荷制御剤・オリゴなどの混合))→ 売上 171 億円・営業利益 19 億円。数量 639 × 単価 0.268、営業利益率 11.0%
- 機能性樹脂(PTG・建築材料・ホスゲン誘導体):数量 20,100(出荷量(トン・推定。Framochem 分を含む))× 価格 0.01(1 トンあたり売上(億円・混合))→ 売上 269 億円・営業利益 32 億円。数量は Framochem 分を含む実質(今 7,700 → 20100 トン)× 単価 0.0134、営業利益率 12.0%
- 基礎化学品(過酸化水素など):数量 16.8(出荷量(万トン・推定))× 価格 6.70(1 トンあたり売上(万円))→ 売上 112 億円・営業利益 6 億円。数量 16.79 × 単価 6.7、営業利益率 5.0%
- アグロサイエンス(除草剤・農業資材):数量 0.2(出荷量(万トン・推定))× 価格 402(1 トンあたり売上(万円))→ 売上 75 億円・営業利益 5 億円。数量 0.187 × 単価 402、営業利益率 7.0%
- 物流関連(危険物倉庫・タンクコンテナ保管):数量 7.2(取扱量(万トン・推定))× 価格 4.02(1 トンあたり売上(万円・保管料と運送取扱))→ 売上 29 億円・営業利益 6 億円。数量 7.2 × 単価 4.02、営業利益率 22.0%
倍率:事業の純利益 80 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 9.3% が k 8.25% を上回る。残る割合 0.50(moat=normal)で RONIC 8.8%、10 年より先の名目の伸び g 4.0% から正当化 PER = (1−g÷RONIC)÷(k−g) = 12.8 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 12.8 倍。全体の PER 12.78 倍、時価総額 1,022 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。
確率:中型画面への切り替え、核酸医薬の受託・半導体材料の立ち上げ、買収の成功がそろう必要があり、条件が多い。ただ上場で資金が入る余地もあり、1 割弱を置く。
やや楽観 21% やや楽観:会社の計画の線に、少し遅れて届く 利益 59 億円 · PER 12.1 倍 · 株価時価総額 4,491 円715 億円
有機 EL 材料の数量は今の 1.75 倍になる。中型画面への切り替えが進み、価格は 18% 上がる。アルミ着色用染料が車載にも広がり、核酸医薬の受託製造は小さく立ち上がる。
Framochem は計画どおり利益を出し、樹脂部門の営業利益率は 10% になる。ウレタン原料の赤字は止まる。
営業利益は 120 億円。会社の 2031 年 3 月期の目標(100 億円)を、5 年ほど遅れて超える姿だ。借金の返済が進み、自己資本比率は 5 割に戻る。ただ、利払いと少数株主の取り分があり、株主に残る利益は営業利益のほぼ半分にとどまる。自己資本利益率は 7% 台。
- 有機 EL・先端材料(SFC が中心):数量 111(出荷量(トン・推定))× 価格 3.54(1 トンあたり売上(億円・発光・輸送材料の混合))→ 売上 392 億円・営業利益 67 億円。数量 110.775 × 単価 3.54、営業利益率 17.0%
- その他の色素・バイオ:数量 568(出荷量(トン・推定))× 価格 0.27(1 トンあたり売上(億円・染料・電荷制御剤・オリゴなどの混合))→ 売上 152 億円・営業利益 14 億円。数量 568 × 単価 0.268、営業利益率 9.0%
- 機能性樹脂(PTG・建築材料・ホスゲン誘導体):数量 19,000(出荷量(トン・推定。Framochem 分を含む))× 価格 0.01(1 トンあたり売上(億円・混合))→ 売上 255 億円・営業利益 26 億円。数量は Framochem 分を含む実質(今 7,700 → 19000 トン)× 単価 0.0134、営業利益率 10.0%
- 基礎化学品(過酸化水素など):数量 16.1(出荷量(万トン・推定))× 価格 6.70(1 トンあたり売上(万円))→ 売上 108 億円・営業利益 5 億円。数量 16.06 × 単価 6.7、営業利益率 4.5%
- アグロサイエンス(除草剤・農業資材):数量 0.2(出荷量(万トン・推定))× 価格 402(1 トンあたり売上(万円))→ 売上 72 億円・営業利益 4 億円。数量 0.179 × 単価 402、営業利益率 6.0%
- 物流関連(危険物倉庫・タンクコンテナ保管):数量 6.9(取扱量(万トン・推定))× 価格 4.02(1 トンあたり売上(万円・保管料と運送取扱))→ 売上 28 億円・営業利益 6 億円。数量 6.9 × 単価 4.02、営業利益率 22.0%
倍率:事業の純利益 59 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 7.3% が k 8.25% 以下。ためた利益は投じた額より値が低いので伸びは数えず、稼ぐ力の値 PER = 1÷(k−g)(g=0) = 12.1 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 12.1 倍。全体の PER 12.12 倍、時価総額 715 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。
確率:有機 EL の中型画面への広がりは中計も描く方向で、足元の販売も増えている。ただ前の計画は営業利益が目標の半分にとどまり、強くは寄せない。
中立 38% 中立:有機 EL の成長を、値下げと借金の利払いが削る 利益 47 億円 · PER 12.1 倍 · 株価時価総額 3,577 円570 億円
有機 EL 材料の数量は今の 1.5 倍に増える。ただ、パネル会社の値下げ圧力と中国勢の追い上げで、価格は物価に届かず 10% の上昇にとどまる。SFC の利益率は 15% 台を保つ。その他の色素は、車載向けの染料と核酸医薬が小さく育つ。
Framochem は堅調で、樹脂部門の赤字は止まる。基礎化学品は半導体向けの高純度品が支え、農薬と物流は横ばいに近い。
営業利益は 93 億円で、今の 2.5 倍になる。だが借金は 300 億円近くで高止まりし、利払いが 10 億円を超える。少数株主の取り分も大きい。株主に残る利益は 47 億円で、営業利益の半分ほどだ。配当は DOE 3% の目標を守る。自己資本利益率は 6% 台で、資本コストに届かない。
- 有機 EL・先端材料(SFC が中心):数量 95.0(出荷量(トン・推定))× 価格 3.30(1 トンあたり売上(億円・発光・輸送材料の混合))→ 売上 313 億円・営業利益 49 億円。数量 94.95 × 単価 3.3、営業利益率 15.5%
- その他の色素・バイオ:数量 497(出荷量(トン・推定))× 価格 0.27(1 トンあたり売上(億円・染料・電荷制御剤・オリゴなどの混合))→ 売上 133 億円・営業利益 9 億円。数量 497 × 単価 0.268、営業利益率 7.0%
- 機能性樹脂(PTG・建築材料・ホスゲン誘導体):数量 18,000(出荷量(トン・推定。Framochem 分を含む))× 価格 0.01(1 トンあたり売上(億円・混合))→ 売上 241 億円・営業利益 22 億円。数量は Framochem 分を含む実質(今 7,700 → 18000 トン)× 単価 0.0134、営業利益率 9.0%
- 基礎化学品(過酸化水素など):数量 15.3(出荷量(万トン・推定))× 価格 6.70(1 トンあたり売上(万円))→ 売上 103 億円・営業利益 4 億円。数量 15.33 × 単価 6.7、営業利益率 4.0%
- アグロサイエンス(除草剤・農業資材):数量 0.2(出荷量(万トン・推定))× 価格 402(1 トンあたり売上(万円))→ 売上 68 億円・営業利益 3 億円。数量 0.17 × 単価 402、営業利益率 5.0%
- 物流関連(危険物倉庫・タンクコンテナ保管):数量 6.6(取扱量(万トン・推定))× 価格 4.02(1 トンあたり売上(万円・保管料と運送取扱))→ 売上 27 億円・営業利益 6 億円。数量 6.6 × 単価 4.02、営業利益率 21.0%
倍率:事業の純利益 47 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 6.3% が k 8.25% 以下。ためた利益は投じた額より値が低いので伸びは数えず、稼ぐ力の値 PER = 1÷(k−g)(g=0) = 12.1 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 12.1 倍。全体の PER 12.12 倍、時価総額 570 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。
確率:数量は伸びるが、値下げと借金の利払いが削る。会社予想の 2028 年 3 月期の姿の延長で、最も起こりやすい。
やや悲観 22% やや悲観:顧客の値下げと中国勢で、有機 EL の伸びが止まる 利益 19 億円 · PER 7.0 倍 · 株価時価総額 835 円133 億円
有機 EL パネルの需要は伸びるが、材料の値下げと中国メーカーの追い上げで、SFC の数量は 15% しか増えず、価格は 5% 下がる。営業利益率は 11% に落ちる。核酸医薬と半導体材料は、立ち上がりが遅れる。
ウレタン原料は赤字が残り、樹脂部門の営業利益率は 6% にとどまる。Framochem は堅調だが、全体を支えきれない。
営業利益は 46 億円と、今から 2 割増えただけだ。借金は 280 億円ほど残り、利払いが重い。株主に残る利益は 19 億円で、配当は DOE の目標を下げざるをえない。自己資本利益率は 3% 台。
- 有機 EL・先端材料(SFC が中心):数量 72.8(出荷量(トン・推定))× 価格 2.85(1 トンあたり売上(億円・発光・輸送材料の混合))→ 売上 207 億円・営業利益 23 億円。数量 72.795 × 単価 2.85、営業利益率 11.0%
- その他の色素・バイオ:数量 391(出荷量(トン・推定))× 価格 0.26(1 トンあたり売上(億円・染料・電荷制御剤・オリゴなどの混合))→ 売上 102 億円・営業利益 3 億円。数量 390.5 × 単価 0.26、営業利益率 3.0%
- 機能性樹脂(PTG・建築材料・ホスゲン誘導体):数量 15,000(出荷量(トン・推定。Framochem 分を含む))× 価格 0.01(1 トンあたり売上(億円・混合))→ 売上 195 億円・営業利益 12 億円。数量は Framochem 分を含む実質(今 7,700 → 15000 トン)× 単価 0.013、営業利益率 6.0%
- 基礎化学品(過酸化水素など):数量 13.9(出荷量(万トン・推定))× 価格 6.50(1 トンあたり売上(万円))→ 売上 90 億円・営業利益 3 億円。数量 13.87 × 単価 6.5、営業利益率 3.0%
- アグロサイエンス(除草剤・農業資材):数量 0.2(出荷量(万トン・推定))× 価格 375(1 トンあたり売上(万円))→ 売上 61 億円・営業利益 1 億円。数量 0.162 × 単価 375、営業利益率 2.0%
- 物流関連(危険物倉庫・タンクコンテナ保管):数量 6.0(取扱量(万トン・推定))× 価格 3.90(1 トンあたり売上(万円・保管料と運送取扱))→ 売上 23 億円・営業利益 5 億円。数量 6 × 単価 3.9、営業利益率 20.0%
倍率:資本コスト 8.25%。事業の ROE 3.1% が k 以下で、PER の上限は 1÷k の約 11.1 倍。稼ぐ力が細り、借金も重い筋書きで、上限の約 6 割の 7.0 倍に置く。
確率:顧客の偏りと値下げ圧力、中国勢の追い上げは現実に進んでいる。前の計画の未達という実績もあり、やや厚く置く。
悲観 10% 悲観:主要顧客を失い、買収と設備投資が重荷になる 利益 5 億円 · PBR 0.1 倍 · 株価時価総額 314 円50 億円
主要顧客が材料の調達先を切り替え、SFC の数量は 2 割減り、価格も 15% 下がる。青色の蛍光材料は、燐光や TADF(熱で光る方式)に主役を譲る。営業利益率は 7% まで落ちる。
核酸医薬の工場と半導体材料は需要が育たず、その他の色素は赤字になる。ウレタン原料の赤字も続く。借金で買った Framochem ののれんの一部は減損となり、減損の総額は 150 億円規模になる。
営業利益は 17 億円まで細り、利払いを払うと純利益は 5 億円に満たない。借金は 250 億円ほど残り、財務の余裕は消える。会社は設備投資を絞り、配当も削る。もう成長する材料メーカーではなく、借金を抱えた化学会社として評価される。
- 有機 EL・先端材料(SFC が中心):数量 50.6(出荷量(トン・推定))× 価格 2.55(1 トンあたり売上(億円・発光・輸送材料の混合))→ 売上 129 億円・営業利益 9 億円。数量 50.64 × 単価 2.55、営業利益率 7.0%
- その他の色素・バイオ:数量 320(出荷量(トン・推定))× 価格 0.25(1 トンあたり売上(億円・染料・電荷制御剤・オリゴなどの混合))→ 売上 80 億円・営業利益 −2 億円。数量 319.5 × 単価 0.25、営業利益率 -2.0%
- 機能性樹脂(PTG・建築材料・ホスゲン誘導体):数量 13,000(出荷量(トン・推定。Framochem 分を含む))× 価格 0.01(1 トンあたり売上(億円・混合))→ 売上 162 億円・営業利益 5 億円。数量は Framochem 分を含む実質(今 7,700 → 13000 トン)× 単価 0.0125、営業利益率 3.0%
- 基礎化学品(過酸化水素など):数量 13.1(出荷量(万トン・推定))× 価格 6.00(1 トンあたり売上(万円))→ 売上 79 億円・営業利益 1 億円。数量 13.14 × 単価 6、営業利益率 1.0%
- アグロサイエンス(除草剤・農業資材):数量 0.2(出荷量(万トン・推定))× 価格 360(1 トンあたり売上(万円))→ 売上 55 億円・営業利益 0 億円。数量 0.153 × 単価 360、営業利益率 0.0%
- 物流関連(危険物倉庫・タンクコンテナ保管):数量 5.4(取扱量(万トン・推定))× 価格 3.75(1 トンあたり売上(万円・保管料と運送取扱))→ 売上 20 億円・営業利益 4 億円。数量 5.4 × 単価 3.75、営業利益率 18.0%
倍率:資本コスト 8.25%。事業の ROE 1% は k 以下で、PER の上限は 1÷k の約 11.1 倍。構造的に負けた筋書きで、稼ぐ力(純利益 4.5 億円÷k)は約 50 億円。売れる資産から借金を引いた残りも同じ水準なので、50 億円に置く(PBR は 50 億円を今の自己資本 526 億円で割った値)。
確率:主要顧客の切り替えと買収の失敗が同時に来る構造的な負け。ただ、安定した事業がいくつもあり、会社が傾くほどの確率は 1 割にとどめる。
セグメント:数量 × 価格
いまの数量と価格、中立の筋書きの 10 年後。売上と営業利益は億円。
有機 EL・先端材料(SFC が中心)
有機 EL ディスプレイの発光層・輸送層の材料。主力は青色の発光材料。韓国の連結子会社 SFC が作る。
| 数量出荷量(トン・推定) | 価格1 トンあたり売上(億円・発光・輸送材料の混合) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/03 | 63.3 | 3.00 | 190 | 34 |
| 10 年後 中立 | 95.0 | 3.30 | 313 | 49 |
取り方:有機 EL 材料の部門別の開示はない。SFC の 2024 年度の売上が 172 億円、色素セグメントの売上が 261 億円であることから、有機 EL・先端材料を約 190 億円と置いた筆者の推定。発光・輸送材料の混合単価を 1 トンあたり約 3 億円(1 キログラム 30 万円)と置いて割り、出荷を約 63 トンとした。世界の市場は調査で幅が大きく、今の値段で 5,500 億円ほどと置くと、シェアは 3.5% 弱になる。営業利益 34 億円は色素の利益 35 億円の大半と見た推定。10 年後の価格は、パネル会社の毎年の値下げ要求と中国勢の追い上げで、物価並み(1.34 倍)には上がらず、中立で 1.10 倍と置く。
その他の色素・バイオ
アルミ着色用染料、コピートナー用の電荷制御剤、文具・毛髪用の染料、遺伝子診断用のオリゴ、新規の核酸医薬受託・半導体材料。
| 数量出荷量(トン・推定) | 価格1 トンあたり売上(億円・染料・電荷制御剤・オリゴなどの混合) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/03 | 355 | 0.20 | 71 | 1 |
| 10 年後 中立 | 497 | 0.27 | 133 | 9 |
取り方:色素セグメントの売上 261 億円から有機 EL・先端材料を除いた約 71 億円と置いた筆者の推定。混合単価を 1 キログラム約 2 万円(染料と電荷制御剤が中心、オリゴは高単価)と置き、出荷を約 355 トンとした。営業利益 1 億円は、色素の利益 35 億円から有機 EL を除いた残りで、新規事業の立ち上げ費用を含む。
機能性樹脂(PTG・建築材料・ホスゲン誘導体)
ウレタン原料の PTG、防水・止水の建築材料、ホスゲンから作る特殊化学品。2026 年 8 月に Framochem を買収。
| 数量出荷量(トン・推定。Framochem 分を含む) | 価格1 トンあたり売上(億円・混合) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/03 | 7,700 | 0.01 | 77 | −6 |
| 10 年後 中立 | 18,000 | 0.01 | 241 | 22 |
取り方:2026 年 3 月期の機能性樹脂セグメントの売上 77 億円・営業損失 6 億円の実績。PTG・防水材・ホスゲン誘導体の混合単価を 1 トンあたり約 100 万円と置き、出荷を約 7,700 トンとした筆者の推定。Framochem は期末より後の買収で今の数字には入っておらず、10 年後の数量に実質で約 95 億円分(約 9,500 トン)を加える。
基礎化学品(過酸化水素など)
過酸化水素、過炭酸ナトリウム、過酢酸などの工業薬品。用途は紙パルプから半導体向けの高純度品へ移る。
| 数量出荷量(万トン・推定) | 価格1 トンあたり売上(万円) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/03 | 14.6 | 5.00 | 73 | 3 |
| 10 年後 中立 | 15.3 | 6.70 | 103 | 4 |
取り方:2026 年 3 月期の基礎化学品セグメントの売上 73 億円・営業利益 3 億円の実績。単価を 1 トンあたり 5 万円(過酸化水素と誘導品の混合)と置き、出荷を約 14.6 万トンとした筆者の推定。
アグロサイエンス(除草剤・農業資材)
家庭園芸・鉄道・林地・ゴルフ場向けの除草剤と、酸素供給剤などの農業資材。
| 数量出荷量(万トン・推定) | 価格1 トンあたり売上(万円) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/03 | 0.2 | 300 | 51 | 1 |
| 10 年後 中立 | 0.2 | 402 | 68 | 3 |
取り方:2026 年 3 月期のアグロサイエンスセグメントの売上 51 億円・営業利益 1 億円の実績。除草剤と農業資材の混合単価を 1 トンあたり 300 万円と置き、出荷を約 1,700 トンとした筆者の推定。
物流関連(危険物倉庫・タンクコンテナ保管)
国内の化学工場内で、危険物・毒劇物を扱う倉庫と、ISO タンクコンテナの保管。
| 数量取扱量(万トン・推定) | 価格1 トンあたり売上(万円・保管料と運送取扱) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/03 | 6.0 | 3.00 | 18 | 4 |
| 10 年後 中立 | 6.6 | 4.02 | 27 | 6 |
取り方:2026 年 3 月期の物流関連セグメントの売上 18 億円・営業利益 4 億円の実績。1 トンあたり 3 万円の取扱料と置き、取扱量を約 6 万トンとした筆者の推定。
リスクと懸念
主要顧客への偏り
有機 EL 材料の売上は、報道では 7 割余りがサムスンディスプレイの系列に集まる。採用の見直しや発注の減少は、利益の柱をそのまま細らせる。価格交渉でも、売り手の立場は弱い。
値下げ圧力と技術の移り変わり
パネル会社は材料の値下げを毎年求める。中国のメーカーも追い上げる。顧客の技術が燐光や TADF に移れば、青色蛍光材料の出番は減る。単価の下落は、数量の伸びを打ち消す。
買収と借金
2026 年 8 月に約 166 億円で Framochem を買収し、5 年で借金を 300〜350 億円使う計画だ。自己資本比率は 6 割から 45% 程度へ下がる。投資の収益が出なければ、利払いが利益を削る。
新事業の実行力
核酸医薬の受託製造と半導体材料は、これから立ち上げる事業で、実績がない。前の中計は営業利益が目標の 49% にとどまり、第 2・第 3 の柱は育たなかった。同じことが繰り返される恐れがある。
SFC の上場と少数株主
SFC は韓国での上場を準備している。上場で保土谷の持ち分は薄まり、少数株主の取り分が増える。SFC の利益が伸びても、保土谷の株主に届く利益は小さくなる。
樹脂部門の赤字
ウレタン原料の PTG は、中国の増設で値崩れが続き、機能性樹脂は 2026 年 3 月期に営業赤字だった。黒字化の道筋は、再販する製品の需要と Framochem の利益頼みになる。
ホスゲンを扱う工場の安全
ホスゲンは毒性が高く、厳しい安全管理が欠かせない。国内の工場と買収した欧州の工場で、事故や操業停止が起きれば、利益と信用に大きく響く。
今後の分かれ目
- タブレットやノートパソコンで有機 EL の採用が加速し、SFC の出荷が計画を上回る
- 有機 EL 材料の数量が上振れし、やや楽観から楽観の筋書きに近づく。
- 主要顧客が青色材料の調達先を見直す、または SFC の売上が前年を割り込む
- 利益の柱が細り、やや悲観から悲観の筋書きに寄る。
- SFC の上場で資金が入り、借金が減る
- 利払いの負担が軽くなり、株主に残る利益が営業利益に近づく。ただし持ち分は薄まる。
- 核酸医薬の受託製造が顧客を獲得し、初めて黒字になる
- 第 2 の柱の見込みが立ち、中立の利益率を上げてよい。
- ウレタン原料の赤字が止まらず、Framochem の利益も伸びない
- 樹脂部門が足を引っ張り、買収は資本コストに届かない。のれんの減損を警戒する。
- 自社株買いや増配が、累進配当を超える規模で実行される
- 還元の前提を上げる。ただ利益そのものは変わらず、本質価値の変化は小さい。
見ておくもの
- 有機 EL 材料(SFC)の売上と営業利益率、主要顧客の発注
- SFC の上場時期と、保土谷の持ち分の変化
- Framochem の売上・営業利益率と、のれんの扱い
- 機能性樹脂セグメントの営業損益
- 純有利子負債と自己資本比率(目安は 45%)
- 核酸医薬の受託製造と半導体材料の初の受注
倍率と資本コストの決め方
今の株価・PER には寄せていない。6 つのセグメントを数量(トン・実質)と単価(物価並みの 1.34 倍が基本、有機 EL は値下げ圧力で 1.10 倍)で積み、10 年の売上と利益を出した。純利益は、買収後の借金の利払い・税・SFC の少数株主の取り分を引き、営業利益の約半分とした(会社予想の 2028 年 3 月期は約 4 割)。Framochem は決算期末より後の買収で、期末の純負債 11 億円に入っていないため、借金に約 166 億円を足して利払いを入れた。のれんの償却は 10 年で終わる前提で、10 年後の利益には響かない。中立の事業の ROE は 6% 台で資本コスト 8.25% に届かず、PER は 1÷k の約 11.1 倍の約 8 割に置いた。悲観は稼ぐ力と、売れる資産から借金を引いた額で置いた。SFC の上場の報道(時価総額の見込み)は、倍率の根拠にしていない。新リース会計基準の影響は小さく、数字は今と同じ形でそろえた。 2026-10-22 の見直し(溜まる現金を事業の ROE から外す・k の目安を対称に・楽観〜中立は上限そのものに置く・ROE が k 以下は配り方から出す式)で、倍率を機械で置き直した(第 1 段より前 → 今:楽観 PER 10.5→12.78 倍・やや楽観 PER 9.5→12.12 倍・中立 PER 8.9→12.12 倍)。
資本コスト 8.3% = 無リスク金利 3% + β — × 5%。基本 7.5% に quality +1.5% を足した 9.0%。同じ領域の DIC や荒川化学工業(ともに+1.2%)より、顧客の偏りと買収後の借金の分だけ高く置く。 2026-10-22 に循環と借金を過去の数字で付け直し、k は 9.00% → 8.25%。