結論
ガリレイは、スーパーやコンビニの冷蔵ショーケース、飲食店の業務用冷蔵庫、食品倉庫の冷凍パネルを作り、据え付けから保守まで請け負う会社だ。筆者の結論は割安である。稼ぐ力に比べて値段が低く、時価総額の 3 割が現金で、下値が浅いからだ。
稼ぎの土台は、国内の「冷やす」設備での首位級の地位にある。ショーケースは国内の 3 分の 1 強を握ると推定する。売った機械の保守は全国の拠点網で積み上がり、売上の 1 割を占めて利益率も新品より高い。
伸びは派手ではない。店の数は人口とともに細り、台数の伸びは小さい。それでも省エネ改装、冷媒のノンフロン化、低温物流の新設が続き、物価上昇の値上げも通せる。中立では 10 年で売上も営業利益も 1.5 倍強に伸びると見る。海外は売上の 5% 前後で、会社が掲げる 2030 年度 200 億円には届かず遅れると置いた。
気がかりは二つある。創業家が筆頭株主で、たまる現金が株主に戻るのか読みにくい。大手チェーンという買い手の値引き圧力も、利益率の天井になる。この二つを確率に織り込んでも、今の値段は安い側にある。
数字で言えば、営業利益は 5 期連続で増え、直近は 171 億円、利益率は 12% 台だ。現金を除いた事業の値段は、純利益の 8 倍ほどにすぎない。ただし創業家の会社で、現金が戻る保証はない。その分を割り引いて、筆者は「割安」と判断する。
バリュー投資の観点から
バリュー投資の観点では、ガリレイは「静かな複利の機械」に近い。冷蔵設備は目立たないが、店や工場は止められない。止められないから保守が続き、保守があるから次の機械も同じ会社に頼む。この循環が、10 年先も続くと見る。
オーナーの利益は、おおむね純利益の 7〜8 割だ。工場の増設や保守の車両に要る投資は大きくなく、利益の大半は現金として残る。問題は残った現金の行き先である。ためるだけなら、現金の運用益は 2% 程度で、ROE が薄まる。
経営の資本の使い方は、悪くないが及第点止まりだ。買収は小さく堅実で、配当は自己資本に連動させる。安全だが、株主の価値を大きく動かす意思は見えない。
安全域は厚い。時価総額の 3 割が現金で、残る事業部分は稼ぐ力の 8 倍強の値段にすぎない。中立の筋書きが 10 年続けば、時価総額は 2 倍を大きく超える。悲観でも、現金と保守の積み上げが床になる。
予測できる事業か、という問いには「はい」と答える。技術が一夜で変わる事業ではない。確信は高いが、創業家支配のため、現金が戻る確率は半分に割り引いた。
何で稼ぐ会社か
ガリレイは「冷やす」設備を、作る・据える・守るまで一貫して手がける。2026 年 3 月期の売上は 1,386 億円。販売区分で最大はショーケースの 543 億円で、4 割を占める。コンビニの飲料棚やスーパーの冷凍コーナーといえば分かりやすい。
次がフードサービス機器の 320 億円だ。飲食店の業務用冷蔵庫、製氷機、食器洗浄機を、全国の販売会社と営業所を通じて直接届ける。2024 年に日本洗浄機を取得し、洗浄機の品ぞろえを厚くした。
冷蔵パネル設備は大型 183 億円と小型 95 億円。食品工場や物流倉庫の巨大な冷凍庫を、断熱パネルから冷却機まで一式で請け負う。2013 年に取得した FSP(現ガリレイパネルクリエイト)が土台だ。薬品・電池・半導体の工場にも使い道が広がっている。
保守サービスは 158 億円。売った機械の点検と修理で、コンビニ向けは連絡から 90 分以内の駆けつけが求められる。このため専用のコールセンターと遠隔監視の仕組みを整えてから参入した。大型食品加工機械(トンネルフリーザーなど、2009 年取得の髙橋工業が源流)は 74 億円で、案件の波が大きい。
海外は売上の 5% ほどだ。インドネシア・タイ・ベトナムを軸にアジアに十数拠点を持ち、2026 年にはインドで現地生産を始める。2025 年に持株会社制へ移り、2026 年 7 月に社名をガリレイホールディングスに改めた。顧客に売上の 1 割を超える先はなく、大手外食・スーパー・ドラッグ・コンビニ・食品メーカーに広く分散している。
優良さと弱いところ
ガリレイの強さは、売ったあとにある。機械の稼働を遠隔で見張り、故障の兆しを AI で拾い、1 回の訪問で直せる率が高い。コンビニのように止められない客にとって、この保守網はそのまま乗り換えにくさになる。
国内首位級という位置も効いている。大手チェーンの標準仕様に入れば、全国の店舗に同じ機械を納め、同じ体制で守れる。新規の競合は、機械だけでなく保守網まで作らねばならない。
財務は堅い。自己資本比率は 7 割を超え、実質の借金はなく、営業利益率は 10% から 12% 台へ上がってきた。ROE は 10% 台前半で、安定しているが高くはない。現金をためる分だけ、資本の効率は薄まっている。
弱みは三つある。一つ目は買い手の力だ。コンビニ大手の数社が多くを占めるため、値引き交渉はきつい。二つ目は海外の小ささで、世界の冷凍冷蔵大手に比べると規模で見劣りする。三つ目は、保守の強みが「売った台数」に比例することだ。新品の販売が細れば、保守も遅れて細る。
筆者は堀を普通と見る。強い堀と呼べるほど値段を自分で決められるわけではない。それでも、地味な設備を長く確実に守る事業としては、質のよい部類に入る。
経営の質では、持株会社化と人材育成に力を入れ、社長は若手の海外研修を重ねている。ただ、資本の使い方に大胆さはなく、「守りの優良企業」という評価が適当だ。
業界はいまどこにいて、どこへ向かうか
国内の冷蔵設備は、店の数でなく「店の中身の入れ替え」で動く。コンビニは 5 万店台で頭打ち、スーパーは再編で減る。一方でドラッグストアは食品を増やし、冷蔵と冷凍の棚を広げている。台数の伸びは小さいが、棚の質は上がり続ける。
追い風は三つある。一つ目は省エネ改装だ。電気代が上がり、古いオープンケースを扉付きや高効率機に替える動きが続く。二つ目は冷媒の転換で、フロン規制でノンフロン機への入れ替えが進む。三つ目は低温物流で、ネット通販と冷凍食品の伸びが、冷凍倉庫の新設と切り替えを呼んでいる。
飲食店向けは人手不足が追い風になる。洗浄・調理・保管を機械に任せる省人化の投資が増える。ただし店の数そのものは増えず、市場の数量は横ばいが基本だ。
競合はショーケースでパナソニック産機システムズと大和冷機工業、厨房機器で業界最大手のホシザキ、パネル設備や大型庫で中堅各社。価格だけで勝負する相手は少なく、保守と納期の競争になりやすい。中国・韓国メーカーは、まず海外とコスト面で圧力をかけてくる。
海外では、アジアの外食・小売チェーンが冷蔵を整える段階にある。電力の不安定さや衛生の遅れという課題が、日本流の省エネ・衛生機能の売りになる。ただし先に市場を取っているのは現地勢で、利益を出すには時間がかかる。
筆者は国内の台数を 10 年で横ばいから 1 割増、物価の値上げは通ると置いた。市場の見通しは業種ノートに合わせている。
資本政策と M&A
株主への還元は、DOE(自己資本に対する配当の割合)3% 程度を 2027 年 3 月期まで続ける方針だ。この基準だと、配当は自己資本とともに増える。2026 年 3 月期の配当性向は 3 割弱にとどまる。自己株式は 37 億円で動かず、買い入れの実績は乏しい。
現金は 480 億円ほどあり、純現金は時価総額の 3 割に達する。工場や物流センター、インドの現地法人への投資は動いているが、稼ぐ現金のほうが速くたまる。筆者は、この現金が将来どれだけ株主に戻るかを、最も気にしている。
株主は創業家の色が濃い。2024 年 3 月期の筆頭は福島機器販売で 21%、会長の福島裕氏も 5% 近く持つ。社長は福島豪氏だ。創業家が持ち続ける限り、敵対的な買収は成り立ちにくい。一方で、価値を引き出す圧力も働きにくい。
買収は小さく、堅実だった。2009 年の髙橋工業、2013 年の FSP、2024 年の日本洗浄機はどれも事業が近く、失敗の話は聞かない。社長は「無計画な M&A は避ける」と述べている。今後も同じ路線で、国内の隣接分野とアジアの現地企業を買う形が自然だ。
点検済み(見落とし点検 2026-10-19):起点の純利益 122 億円に特別益は見当たらない。余った現金は運転資金などを引いた 100 億円だけを分け、戻り方 0.5 を掛けた。数量は実質・価格は物価で二重がけなし。中立の営業利益率 12.3% は今と同じ水準。
強気の見方と慎重な見方
強気の見方
ガリレイは国内の冷やす設備で首位級を築き、売った機械の保守で稼ぎを積み上げている。営業利益は 5 期連続で増え、利益率は 12% 台まで上がった。省エネ改装、ノンフロン化、低温物流の新設という三つの需要が重なり、国内の台数が横ばいでも売上は伸び続ける。
会社は国内のショーケースで 5 割超のシェアを狙い、コンビニ向けで実績を作った。この標準仕様の席を守れば、保守も一緒に増える。大型パネルは物流倉庫のほか、薬品・電池・半導体の工場にも広がっている。
海外は小さいぶん伸びしろが大きい。2030 年度に 200 億円という目標が、インドの現地生産とインドネシア・タイ・ベトナムの拡大で達成できれば、全体の利益率を押し上げる。
しかも財務は無借金で、現金は時価総額の 3 割ある。DOE の基準が自己資本に連動するため、配当は増え続け、次の計画では還元を引き上げる余地が大きい。事業の稼ぐ力に対して値段は安く、安全域が厚い。
足元の受注もよい。大型食品加工機械は今期減収だったが、受注高は前期の 2.8 倍に増えた。国内のショーケースは新工場の増設で供給力も上がる。会社は 10 年先の成長の壁を超える投資を準備しており、投資が実れば保守と合わせて利益が伸びる。
慎重な見方
国内の台数は増えない。コンビニは頭打ち、スーパーは再編、外食店も飽和している。台数が横ばいなのに、毎年の値上げを通し続けるのは難しい。買い手は大手数社に集中しており、標準仕様の席は同時に値引き交渉の席でもある。
今期の好調には一時の要因が混じる。大型パネルは物流倉庫の新設ラッシュに乗った分で、案件の波が引けば反動が来る。大型食品加工機械は今期すでに減収だ。
海外は 2030 年度 200 億円という目標が大きすぎる。いまは売上の 5% 前後で、利益率も低い。現地勢との競争やインドの現地生産の立ち上がりを考えると、期待ほど稼げず、減損になる恐れさえある。
そして最大の問題は現金である。創業家が筆頭株主で、配当は DOE 3% 程度の基準にとどまり、自己株式は動かない。現金は積み上がるだけで、ROE は低下する。時価総額の 3 割が現金でも、株主に届かなければ割安とは言えない。
加えて、保守の強みは売った台数に比例する。新品の販売が細れば、保守も遅れて細る。原材料と人件費の上昇も、値上げが遅れる局面では利益率を削る。強みは本物だが、10 年で利益が 5 割増えるという前提は、国内の人口を考えると強気すぎる。
どちらに重みを置いたか
強い側は慎重な見方の一部だ。国内の台数の増えない点、買い手の値引き圧力、現金が戻らない点は否定できない。そこで中立の利益は会社の計画よりかなり保守的に置き、余った現金は 100 億円だけ分けて戻り方を半分に割り引いた。
それでも、事業の稼ぐ力に対して値段が低く、悲観でも保守の積み上げと現金が下を支える。確率は中立 36%、やや楽観 25%、楽観 10% とし、やや悲観 21%、悲観 8% の合計を 3 割弱に抑えた。上の筋書きに少し厚く寄せた形である。
10 年後の 5 つの筋書き(2036/03 期)
確率で加重した株価時価総額 9,297 円3,730 億円(+ 配当配当と自社株買いの合計 1,593 円639 億円)。 今の値に割り戻すと 6,116 円2,454 億円、今との差 +77.5%、 期待の年率 +12.2%(資本コスト 6.5%)→ 割安
| 筋書き | 確率 | 10 年後の株価時価総額 | 配当の合計還元の合計配当+自社株買い | トータルリターン10 年・配当込み | 年率 | 確率 × (株価+配当時価総額+還元) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 楽観 | 10% | 15,174 円6,088 億円 | 2,056 円825 億円 | +400.2% | +17.5% | 1,723 円691 億円 |
| やや楽観 | 25% | 12,210 円4,898 億円 | 1,817 円729 億円 | +307.2% | +15.1% | 3,507 円1,407 億円 |
| 中立 | 36% | 9,935 円3,986 億円 | 1,630 円654 億円 | +235.7% | +12.9% | 4,163 円1,670 億円 |
| やや悲観 | 21% | 4,795 円1,924 億円 | 1,286 円516 億円 | +76.5% | +5.8% | 1,277 円512 億円 |
| 悲観 | 8% | 1,798 円721 億円 | 957 円384 億円 | −20.0% | −2.2% | 220 円88 億円 |
| 加重平均 | 100% | 9,297 円3,730 億円 | 1,593 円639 億円 | +216.1% | +12.2% | 10,890 円4,369 億円 |
今の株価時価総額 3,445 円1,382 億円(2026-10-22)から見たトータルリターン。加重平均の年率がこの 10 年に期待できる年率で、資本コスト 6.5% を下回るほど割高。
楽観 10% 標準仕様の席を取り、保守と海外が同時に伸びる 利益 285 億円 · PER 20.6 倍 · 株価時価総額 15,174 円6,088 億円
コンビニ大手の標準仕様をほぼ押さえ、国内ショーケースのシェアが 4 割を超える。保守の対象台数が増え、遠隔監視の追加契約が積み上がってサービスの伸びは国内の機械の台数を大きく上回る。低温物流と食品・薬品・電池工場のパネル需要も続き、物価を上回る値上げが通る。
海外はインドの現地生産が立ち上がり、アジアの現地チェーンを取り込んで、2030 年度の 200 億円という目標を前倒しで超える。利益率も二桁に乗る。営業利益率は 14% まで上がり、現金の一部は自己株式の買い入れに回る。
創業家の支配は変わらないが、DOE の引き上げで還元が厚くなり、ROE は 15% 近くまで戻る。
創業家が経営を握り続ける安定感が、長期の投資判断を支える。標準仕様の席を取った会社が、保守まで取り切る形だ。
- 国内の冷凍冷蔵ショーケース:数量 6.9(国内の出荷台数(万台・推定))× 価格 126(1 台あたりの納入額(万円・名目))→ 売上 871 億円・営業利益 131 億円。シェア 4 割超へ、利益率 15%
- 国内のフードサービス機器・医療理化学:数量 8.6(国内の出荷台数(万台・推定))× 価格 62(1 台あたりの納入額(万円・名目))→ 売上 534 億円・営業利益 70 億円。洗浄機と省人化の需要で伸びる
- 国内の冷蔵パネル設備:数量 68.4(施工した冷蔵パネルの面積(万平方メートル・推定))× 価格 6.90(1 平方メートルあたりの施工額(万円・名目))→ 売上 472 億円・営業利益 64 億円。物流と非食品の工場が続く
- 国内の保守サービス:数量 60.3(保守対象の機器の台数(万台・推定))× 価格 5.32(1 台あたりの年間の保守売上(万円・名目))→ 売上 321 億円・営業利益 64 億円。対象台数と遠隔監視の契約が積み上がる
- 国内の大型食品加工機械:数量 48.1(大型ラインの受注件数(件・推定))× 価格 2.68(1 件あたりの売上(億円・名目))→ 売上 129 億円・営業利益 10 億円。受注が戻る
- 海外事業:数量 9.6(海外の出荷台数(万台・推定))× 価格 42(1 台あたりの納入額(万円・名目))→ 売上 404 億円・営業利益 45 億円。海外が 200 億円を前倒しで超え、利益率 11%
倍率:事業の純利益 278 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 14.9% が k 6.50% を上回る。残る割合 0.50(moat=normal)で RONIC 10.7%、10 年より先の名目の伸び g 3.0% から正当化 PER = (1−g÷RONIC)÷(k−g) = 20.5 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 20.5 倍 + 余った現金(戻り方込み)375 億円。全体の PER 20.55 倍、時価総額 6,088 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。
確率:ショーケースの首位級の地位と保守の積み上げは確かだが、海外の立ち上げと買い手の値引きの両方が上手くいく必要があり、確率は 1 割にとどめた。
やや楽観 25% 国内の首位を保ち、海外は目標に近づく 利益 237 億円 · PER 19.8 倍 · 株価時価総額 12,210 円4,898 億円
国内のショーケースはシェアを少しずつ伸ばし、省エネ改装とノンフロン化の需要が続く。保守のサービスは新品の積み上がりに合わせて伸び、全社の利益率を支える。大型パネルは物流の新設が一巡しても、冷凍への切り替えと非食品の工場で需要が残る。
物価並みの値上げは通り、買い手の値引きは一部を削る程度にとどまる。海外は 2030 年度に目標のおよそ 8 割まで進み、利益率は 9% 台に乗る。
営業利益率は 13% 台へゆるやかに上がる。DOE は自己資本の増加に合わせて配当を増やし、自己株式の買い入れも少しずつ入る。
創業家の経営は安定しており、現金の使い道は大きな賭けに向かわない。堅実だが派手さのない 10 年である。
- 国内の冷凍冷蔵ショーケース:数量 6.5(国内の出荷台数(万台・推定))× 価格 121(1 台あたりの納入額(万円・名目))→ 売上 778 億円・営業利益 109 億円。シェア 37% 前後、利益率 14%
- 国内のフードサービス機器・医療理化学:数量 7.9(国内の出荷台数(万台・推定))× 価格 60(1 台あたりの納入額(万円・名目))→ 売上 479 億円・営業利益 59 億円。国内の省人化の需要
- 国内の冷蔵パネル設備:数量 63.1(施工した冷蔵パネルの面積(万平方メートル・推定))× 価格 6.70(1 平方メートルあたりの施工額(万円・名目))→ 売上 423 億円・営業利益 54 億円。切り替え需要が残る
- 国内の保守サービス:数量 55.2(保守対象の機器の台数(万台・推定))× 価格 5.21(1 台あたりの年間の保守売上(万円・名目))→ 売上 288 億円・営業利益 56 億円。新品の積み上がりで伸びる
- 国内の大型食品加工機械:数量 42.6(大型ラインの受注件数(件・推定))× 価格 2.68(1 件あたりの売上(億円・名目))→ 売上 114 億円・営業利益 8 億円。受注が戻って小幅の伸び
- 海外事業:数量 7.9(海外の出荷台数(万台・推定))× 価格 41(1 台あたりの納入額(万円・名目))→ 売上 323 億円・営業利益 31 億円。目標の 8 割、利益率 9.5%
倍率:事業の純利益 231 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 13.0% が k 6.50% を上回る。残る割合 0.50(moat=normal)で RONIC 9.7%、10 年より先の名目の伸び g 3.0% から正当化 PER = (1−g÷RONIC)÷(k−g) = 19.8 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 19.8 倍 + 余った現金(戻り方込み)338 億円。全体の PER 19.77 倍、時価総額 4,898 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。
確率:会社の目標に近い、堅実に進む筋書き。保守の積み上げと省エネ改装の需要は確かなので、確率を厚めに置いた。
中立 36% 国内は堅調、海外は遅れて、利益は着実に伸びる 利益 200 億円 · PER 19.0 倍 · 株価時価総額 9,935 円3,986 億円
国内の台数はほぼ横ばいから 1 割増にとどまるが、省エネ改装・ノンフロン化・低温物流の需要が続き、物価並みの値上げが通る。ショーケースのシェアは 35% から 36% 台へ少し上がる。保守は新品の積み上がりと契約の取り込みで、全体を上回って伸びる。
大型パネルは今期の山から落ち着き、案件の波を均して増える。大型食品加工機械は横ばいで、年ごとの振れは残る。
海外はアジアで拠点を増やすが、2030 年度に 200 億円には届かず、2033 年ごろに到達する。10 年後の海外は 250 億円ほど、利益率は 8% にとどまる。
営業利益率は 12% 台を保ち、売上と営業利益は 1.5 倍強になる。現金は配当と投資を引いても積み上がり、DOE の基準が自己資本に連動するため、配当はゆっくり増える。
つまり、国内の首位級の地位を保ちながら、海外と現金の使い方に大きな進歩はない 10 年だ。
- 国内の冷凍冷蔵ショーケース:数量 6.0(国内の出荷台数(万台・推定))× 価格 121(1 台あたりの納入額(万円・名目))→ 売上 729 億円・営業利益 95 億円。国内市場は横ばい、シェア 36%、利益率 13%
- 国内のフードサービス機器・医療理化学:数量 7.3(国内の出荷台数(万台・推定))× 価格 60(1 台あたりの納入額(万円・名目))→ 売上 439 億円・営業利益 51 億円。数量 1 割増、利益率 11.5%
- 国内の冷蔵パネル設備:数量 57.9(施工した冷蔵パネルの面積(万平方メートル・推定))× 価格 6.70(1 平方メートルあたりの施工額(万円・名目))→ 売上 388 億円・営業利益 47 億円。数量 1 割増、利益率 12%
- 国内の保守サービス:数量 50.6(保守対象の機器の台数(万台・推定))× 価格 5.09(1 台あたりの年間の保守売上(万円・名目))→ 売上 258 億円・営業利益 48 億円。数量 3 割増、利益率 18.5%
- 国内の大型食品加工機械:数量 37.0(大型ラインの受注件数(件・推定))× 価格 2.68(1 件あたりの売上(億円・名目))→ 売上 99 億円・営業利益 6 億円。数量横ばい、利益率 6%
- 海外事業:数量 6.2(海外の出荷台数(万台・推定))× 価格 40(1 台あたりの納入額(万円・名目))→ 売上 250 億円・営業利益 20 億円。海外 250 億円規模、利益率 8%
倍率:事業の純利益 194 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 11.3% が k 6.50% を上回る。残る割合 0.50(moat=normal)で RONIC 8.9%、10 年より先の名目の伸び g 3.0% から正当化 PER = (1−g÷RONIC)÷(k−g) = 19.0 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 19.0 倍 + 余った現金(戻り方込み)300 億円。全体の PER 18.96 倍、時価総額 3,986 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。
確率:首位級の地位と保守の積み上げに加え、買い手の値引きと海外の遅れが相殺する落としどころ。会社の予想に近く、最も確率が高い。
やや悲観 21% 買い手に押され、海外は遅れて、利益率が 1 割を割る 利益 131 億円 · PER 14.4 倍 · 株価時価総額 4,795 円1,924 億円
コンビニ・スーパーの閉店で国内の台数が 1 割ほど減り、大手チェーンは標準仕様の採用と引き換えに値引きを求め続ける。物価の値上げは 1.28 倍止まりで、鋼材や人件費の上昇を転嫁しきれない。ショーケースの利益率は 11% に下がる。
物流倉庫の新設ラッシュは一巡し、大型パネルは今期の山から 1 割減る。海外は拠点を増やしても現地勢に押され、売上は 1.5 倍の実質にとどまり利益率は 3% 台にすぎない。
営業利益率は 10% を割り、ROE は資本コストを下回る。現金は積み上がっても使い道がなく、買収もうまくいかない。
保守の積み上げだけが利益を支え、新品の販売の弱さを補いきれない。創業家は配当を DOE の基準にとどめ、現金の行き先は変わらない。
- 国内の冷凍冷蔵ショーケース:数量 5.5(国内の出荷台数(万台・推定))× 価格 115(1 台あたりの納入額(万円・名目))→ 売上 630 億円・営業利益 69 億円。台数 5% 減、値上げ 1.28 倍、利益率 11%
- 国内のフードサービス機器・医療理化学:数量 6.3(国内の出荷台数(万台・推定))× 価格 58(1 台あたりの納入額(万円・名目))→ 売上 362 億円・営業利益 34 億円。台数 5% 減、利益率 9.5%
- 国内の冷蔵パネル設備:数量 47.3(施工した冷蔵パネルの面積(万平方メートル・推定))× 価格 6.40(1 平方メートルあたりの施工額(万円・名目))→ 売上 303 億円・営業利益 29 億円。台数 1 割減、利益率 9.5%
- 国内の保守サービス:数量 44.7(保守対象の機器の台数(万台・推定))× 価格 4.94(1 台あたりの年間の保守売上(万円・名目))→ 売上 221 億円・営業利益 35 億円。伸びは弱く、利益率 16%
- 国内の大型食品加工機械:数量 33.3(大型ラインの受注件数(件・推定))× 価格 2.50(1 件あたりの売上(億円・名目))→ 売上 83 億円・営業利益 3 億円。受注が落ち、利益率 3%
- 海外事業:数量 4.2(海外の出荷台数(万台・推定))× 価格 38(1 台あたりの納入額(万円・名目))→ 売上 163 億円・営業利益 5 億円。実質 1.5 倍にとどまり、利益率 3%
倍率:ROE 7.1% が k 6.5% 以下で、ためた利益は額面を下回る価値なので PER は 1÷k = 13.3 倍まで。稼ぐ力に対しては頭を押さえ、その 9 割の 14.37 倍に置いた。余った現金は谷で使う前提で今の額の 0.75 倍(75 億円)、戻り方 0.5。
確率:国内の台数が細る中で、大手チェーンの値引きが強まる筋書きは現実味がある。海外の遅れと物流の反動が重なる形で、確率は 2 割ほどに置いた。
悲観 8% 標準仕様の席を失い、保守も縮み、海外は失敗する 利益 64 億円 · PER 11.0 倍 · 株価時価総額 1,798 円721 億円
大手チェーンが標準仕様を競合に切り替え、ショーケースのシェアが 3 割を割る。値引きが続き、値上げは 1.15 倍にとどまる。保守の対象台数は増えず、サービスの単価も圧力を受ける。
物流倉庫の投資は反動で急に落ち、大型パネルは 3 割減る。大型食品加工機械は 4 割減って赤字になる。海外はインドを含めて失敗し、減損を出して縮小する。
営業利益率は 6% 台まで落ち、構造的に利益を稼げない会社になる。ためた現金も買収の失敗で目減りし、ROE は 4% を割る。
筆者がもっとも警戒するのは、この筋書きが「保守の積み上げが崩れる」点で、ガリレイの強みそのものが失われることだ。標準仕様を失えば、遠隔監視の網は価値を失う。
- 国内の冷凍冷蔵ショーケース:数量 4.7(国内の出荷台数(万台・推定))× 価格 104(1 台あたりの納入額(万円・名目))→ 売上 489 億円・営業利益 37 億円。シェア 3 割割れ、値上げ 1.15 倍、利益率 7.5%
- 国内のフードサービス機器・医療理化学:数量 5.3(国内の出荷台数(万台・推定))× 価格 52(1 台あたりの納入額(万円・名目))→ 売上 274 億円・営業利益 18 億円。台数 2 割減、利益率 6.5%
- 国内の冷蔵パネル設備:数量 36.8(施工した冷蔵パネルの面積(万平方メートル・推定))× 価格 5.75(1 平方メートルあたりの施工額(万円・名目))→ 売上 212 億円・営業利益 11 億円。台数 3 割減、利益率 5%
- 国内の保守サービス:数量 38.9(保守対象の機器の台数(万台・推定))× 価格 4.56(1 台あたりの年間の保守売上(万円・名目))→ 売上 177 億円・営業利益 21 億円。台数が増えず、利益率 12%
- 国内の大型食品加工機械:数量 22.2(大型ラインの受注件数(件・推定))× 価格 2.20(1 件あたりの売上(億円・名目))→ 売上 49 億円・営業利益 −1 億円。4 割減で赤字
- 海外事業:数量 2.3(海外の出荷台数(万台・推定))× 価格 33(1 台あたりの納入額(万円・名目))→ 売上 75 億円・営業利益 −2 億円。失敗して縮小、赤字
倍率:ROE 3.8% が k 6.5% を大きく下回る構造的な負けの筋書き。稼ぐ力は小さく、PER は 1÷k = 13.3 倍までだが、その 8 割強の 11.0 倍に抑えた。余った現金は失敗した買収で今の額の半分(50 億円)に減る前提で、戻り方 0.5。
確率:コンビニ大手の乗り換えと現地勢の台頭が同時に起きる構造的な負けは、確率が低い。ただし起きれば保守の積み上げまで崩れるため、確率を 1 割弱に置いた。
セグメント:数量 × 価格
いまの数量と価格、中立の筋書きの 10 年後。売上と営業利益は億円。
国内の冷凍冷蔵ショーケース
スーパー・コンビニ・ドラッグストアの売り場に並ぶ冷蔵・冷凍ショーケースを作り、据え付けと改装まで請け負う事業。
| 数量国内の出荷台数(万台・推定) | 価格1 台あたりの納入額(万円・名目) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/03 | 5.8 | 90 | 518 | 68 |
| 10 年後 中立 | 6.0 | 121 | 729 | 95 |
取り方:販売区分のショーケース 543 億円から海外の約 25 億円を除いた国内分。国内市場は開示がなく、推定 1,500 億円(実質)に当社シェア約 35% とした。会社は国内首位でシェア 5 割超を目指すと述べている。数量は『市場×シェア』を今の値段で測った実質、値段は指数。営業利益率 13.2% は全社 12.3% に合うよう置いた推定。 単位の置き方:国内市場は推定 1,500 億円(実質)、1 台 90 万円とすると約 16.7 万台、当社シェア約 35% で 5.76 万台。台数は実質の数量、単価は物価で上がる名目の値段。
国内のフードサービス機器・医療理化学
飲食店・病院・研究所向けの業務用冷蔵庫、製氷機、食器洗浄機、薬用保冷庫。
| 数量国内の出荷台数(万台・推定) | 価格1 台あたりの納入額(万円・名目) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/03 | 6.6 | 45 | 298 | 34 |
| 10 年後 中立 | 7.3 | 60 | 439 | 51 |
取り方:フードサービス 320 億円と医療・理化学 13 億円の合計 333 億円から海外の約 35 億円を除いた国内分。日本厨房工業会の国内市場 7,123 億円(2024 年度)に対しシェア約 4%。2024 年に取得した日本洗浄機が食器洗浄機の厚みを足している。営業利益率 11.5% は推定。 単位の置き方:日本厨房工業会の国内市場 7,123 億円(2024 年度)に対するシェア約 4%、1 台 45 万円として 6.62 万台と推定。
国内の冷蔵パネル設備
食品工場・物流倉庫・薬品や電池の工場に入る大型の冷凍冷蔵庫(パネル施工)と、店舗の小型パネル冷蔵庫。
| 数量施工した冷蔵パネルの面積(万平方メートル・推定) | 価格1 平方メートルあたりの施工額(万円・名目) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/03 | 52.6 | 5.00 | 263 | 32 |
| 10 年後 中立 | 57.9 | 6.70 | 388 | 47 |
取り方:大型パネル 183 億円と小型パネル 95 億円の合計 278 億円から海外の約 15 億円を除いた国内分。市場は推定 2,300 億円、当社シェア約 11%。今期は低温物流施設の新設で大型が 15.7% 増えたが、案件の波がある事業。営業利益率 12.0% は推定。 単位の置き方:冷蔵パネル設備の国内市場は推定 2,300 億円、当社シェア約 11%。1 平方メートル 5 万円として 52.6 万平方メートルと推定。
国内の保守サービス
売った機械の定期点検・修理・遠隔監視。全国の拠点網で受ける。
| 数量保守対象の機器の台数(万台・推定) | 価格1 台あたりの年間の保守売上(万円・名目) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/03 | 38.9 | 3.80 | 148 | 27 |
| 10 年後 中立 | 50.6 | 5.09 | 258 | 48 |
取り方:サービス売上 158 億円から海外の約 10 億円を除いた国内分。台数の開示がないので、稼働台数と契約の厚みを今の売上に等しい指数 148 とした。数量は新品が積み上がるのと保守契約の取り込みで伸びる。営業利益率 18.5% は新品販売より高いとの推定。 単位の置き方:台数の開示はない。1 台 3.8 万円として 38.9 万台と推定。台数は新品の積み上がりと契約の取り込みで増える。
国内の大型食品加工機械
食品工場に入るトンネルフリーザーなどの大型の冷凍・加工ライン(タカハシガリレイ)。
| 数量大型ラインの受注件数(件・推定) | 価格1 件あたりの売上(億円・名目) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/03 | 37.0 | 2.00 | 74 | 4 |
| 10 年後 中立 | 37.0 | 2.68 | 99 | 6 |
取り方:大型食品加工機械の売上 74 億円(前期比 11% 減。ただし受注高は前期の 2.8 倍に増えた)。1 件が大きく、年ごとの振れが大きい。営業利益率 6% は推定。 単位の置き方:年 37 件、1 件 2 億円と推定。1 件が大きく年ごとの振れが大きい。
海外事業
インドネシア・タイ・ベトナムなどアジアの業務用冷蔵・製氷機・ショーケース。2026 年にインドで現地生産を始める。
| 数量海外の出荷台数(万台・推定) | 価格1 台あたりの納入額(万円・名目) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/03 | 2.8 | 30 | 85 | 5 |
| 10 年後 中立 | 6.2 | 40 | 250 | 20 |
取り方:海外売上は 2024 年度 72 億円(統合報告書)から 85 億円前後と推定し、各区分から切り出した。会社は 2030 年度に 200 億円・営業利益率 10% を掲げる。今は利益率が低い推定 5.5%。 単位の置き方:海外売上 85 億円前後(推定)を 1 台 30 万円として 2.83 万台と推定。 数量は台数(実物)で、名目の市場の伸びから置いたものではない。会社の海外目標(2030 年度に売上 200 億円)を 3 年ほど遅れて超える置き方。価格は物価の 1.34 倍。
リスクと懸念
買い手の大手チェーンの値引き圧力
コンビニ・ドラッグ・スーパーの大手数社が、標準仕様の採用と引き換えに値下げを求め続ける。台数が増えない中では、利益率の天井になる。同じ客に納める競合が増えれば、価格競争が保守の稼ぎまで削る。
国内の台数が想定より細る
コンビニの閉店、スーパーの再編、外食の閉店が重なると、省エネ改装の需要を上回って台数が減る。人口の減少は避けられず、大都市以外では店そのものが減る。
物流倉庫の新設ラッシュの反動
大型パネルは低温物流施設の新設に乗って今期 15.7% 増えた。倉庫の建設が一巡し、補助金や優遇が薄れると、案件が急に減る。工事を伴う大型案件は売上の波が大きい。
海外が収益化しない
2030 年度に海外 200 億円・利益率 10% という目標は、今の 2 倍超の売上と利益率の倍増を要する。現地勢との競争やインドの立ち上げが遅れれば、投資が回収できず、減損になる可能性がある。
現金が株主に戻らない
創業家が筆頭株主で、現金は積み上がり続ける。使い道が M&A の失敗や低い利回りの運用に流れれば、ROE が下がる。配当は DOE 基準で自己資本に連動するため、増配の速さも自己資本の増えるペースに縛られる。
冷媒規制と原材料・人件費の上昇
冷媒の規制対応や新機種の開発費は先行して出る。鋼材・断熱材・施工の人件費が上がっても、値上げが遅れる局面では利益率が一時的に下がる。
今後の分かれ目
- DOE の目安を引き上げる、または自己株式の買い入れを定期的に始める
- 現金の戻り方を 1.0 に近づけてよい。中立の時価総額を現金の分だけ上げ、やや楽観以上の確率を厚くする。
- コンビニ大手の標準仕様で、ショーケースのシェアが 4 割を超えたことが確認される
- 楽観・やや楽観の確率を上げる。保守の対象台数が増え、サービス売上の伸びが 1 割に近づくかを併せて見る。
- 大型パネルの受注が 2 期連続で減り、営業利益率が 11% を割る
- 新設ラッシュの反動とみて、やや悲観の確率を上げる。サービスの粗利が下支えするかを確認する。
- 海外の営業利益率が 5% 台を脱し、インドの生産が計画どおり立ち上がる
- 海外の数量の倍率を上げる。2030 年度 200 億円の達成が見えるなら、やや楽観の置き方を中立に近づける。
- 大型の海外買収(売上の 1 割を超える規模)を発表する
- 資本の使い方の質を点検する。事業が近く価格が妥当なら中立、割高で統合が重いならやや悲観の確率を上げる。
- 創業家の持ち株比率が大きく動く、または非公開化の話が出る
- 現金の戻り方と株主構成を見直す。TOB が出れば価格は上がるが、実現の確率が高くない限り中立の確率は動かさない。
見ておくもの
- ショーケースとサービスの売上の伸び、国内の営業利益率(12% 台を保てるか)
- 大型パネルと大型食品加工機械の受注残
- DOE の目安の変更と自己株式の買い入れ
- 海外売上と海外営業利益率(2030 年度 200 億円・10% の進み具合)
倍率と資本コストの決め方
セグメントごとに、国内の市場とシェアの推定、保守の積み上げ、海外の伸びを別々に置き、10 年後の利益を作った。倍率は正当化 PER = (1 − g÷RONIC)÷(k − g)(k 6.5%、g 4.0%)の上限の 8.5 割(やや悲観・悲観は ROE が k を下回るため 1÷k 以下)に置き、市場の値付けは使っていない。今の株価・PER を見て筋書きを変えていない。余った現金は 100 億円だけ分け、戻り方を 0.5 とした。新リース会計基準で営業所の賃借が BS に載るが、数字は今と同じ形(家賃を営業費用に入れた形)でそろえた。 2026-10-22 の見直し(溜まる現金を事業の ROE から外す・k の目安を対称に・楽観〜中立は上限そのものに置く・ROE が k 以下は配り方から出す式)で、倍率を機械で置き直した(第 1 段より前 → 今:楽観 PER 15.6→20.55 倍・やや楽観 PER 14.8→19.77 倍・中立 PER 13.96→18.96 倍・やや悲観 PER 12→14.37 倍)。
資本コスト 6.5% = 無リスク金利 3% + β — × 5%。k = 基本 7.5% + quality 0% = 7.5%。創業家支配や現金の使い道の読みにくさは k に足さず、筋書きと確率に入れた。 2026-10-22 に循環と借金を過去の数字で付け直し、k は 7.50% → 6.50%。