結論
三菱重工業は、火力・ガスタービン・原子力のエナジー、航空・防衛・宇宙、プラント・インフラ、物流・冷熱の4事業を持つ複合の重工業だ。2026年3月期は売上4.97兆円、純利益3,321億円で、最高益を4期続けた。
筆者の結論は、割高とみる、というものだ。確率で重みを付けた価値は、今の時価総額を3割半ほど下回る。
追い風は二つある。一つは、AIのデータセンター向けに電力需要が伸び、ガスタービンの受注が過去最高の水準にあることだ。もう一つは防衛で、防衛予算は9兆円規模に増え、重工大手3社の防衛の受注残は6兆円を超えた。
ただ、今のPERは38倍台、PBRは4倍台にある。10年後でも、中立の時価総額は今の9割弱にとどまる。今の値段を上回るのは、楽観とやや楽観の筋書きだけだ。二つの特需が長く続くという前提を、株価はかなり強く取り込んでいる。
堀は本物だ。ガスタービンは世界3社の寡占で、据付後の保守が続く。防衛は国の発注で、新規参入が難しい。それでも物流・冷熱などは値段を自分で決められず、スペースジェットの事業化中止や、H3ロケット初号機の失敗という、大型案件の失敗の前例もある。
バリュー投資の観点から
バリュー投資の観点では、三菱重工業の堀は防衛という許認可・安全保障上の参入障壁と、GTCC発電設備という据付後のアフター収益を伴う技術的な堀の2つに支えられていると評価できる。防衛予算の増額、データセンター向け電力需要という2つの構造的な追い風が同時に来ている巡り合わせは評価に値する。
ただし、オーナー利益の観点では、エナジー・防衛双方で生産能力増強のための大型投資が必要であり、稼いだ利益のすべてが株主に自由に回せる利益ではない。10年間の売上成長率が年2.08%にとどまっていたという実績を踏まえると、バリュー投資家なら今回の好循環がどこまで構造的に続くものかを厳しく吟味するはずだ。スペースジェットの事業化中止やH3ロケットの初号機失敗という大型プロジェクトの挫折の前例は、「10年後も予測できる事業か」という一次審査で警戒材料になる。
資本配分については、専門会社への事業再編という規律は評価できる一方、スペースジェットのような大型投資の失敗を繰り返さない保証はない。最後の安全域の判断では、今のトレーリングPER38倍台・PBR4倍台という評価は、GTCC・防衛という2つの特需がこのまま長く続くことをかなり強く前提にした値段であり、中立の筋書きで計算した本質価値が今の株価を大きく下回る以上、支払う値段に対する安全域は乏しいと判断するはずだ。
何で稼ぐ会社か
三菱重工業は4つの事業区分で構成される。エナジーはガスタービン・コンバインドサイクル(GTCC)発電設備、原子力発電プラント、環境・脱炭素関連のエンジニアリングを担い、AIデータセンターの急増する電力需要を受けて世界のガスタービン市場は年70〜100ギガワット規模まで拡大し、同社の受注残も前期から大きく積み上がっている。小型原子炉(SMR)など新しい電源形態との組み合わせも将来の成長領域として位置づけられている。
航空・防衛・宇宙は、日本の防衛予算増額を背景に25式地対艦誘導弾などの長射程ミサイル、護衛艦・潜水艦、豪州向け護衛艦のような輸出案件、H3ロケットなどの宇宙関連、さらにボーイング787の構造部材などの民間航空機部品から成る。2025年度に防衛・宇宙だけで初めて売上1兆円を超え、前年度比38%の拡大を記録した。
プラント・インフラは環境プラント・水処理・橋梁など社会インフラ関連のエンジニアリングを担う。物流・冷熱・ドライブシステムは、フォークリフト世界有数の三菱ロジスネクスト、ターボチャージャーの三菱重工エンジン&ターボチャージャー、カーエアコン用スクロール圧縮機を手がける三菱重工サーマルシステムズという3つの事業会社で構成され、自動車・物流という民生需要に近い一般機械の集合体になっている。顧客は電力会社・データセンター事業者(エナジー)、防衛省・海外政府(航空・防衛・宇宙)、インフラ事業者(プラント・インフラ)、自動車メーカー・物流事業者(物流・冷熱・ドライブシステム)と幅広く分散している。
優良さと弱いところ
三菱重工業の優良さは、単一事業ではなく防衛・エネルギー・民生機械という異なる循環を持つ事業を組み合わせたポートフォリオの分散にある。現状のROEは10.75%まで改善し、純有利子負債は実質無借金(ネットキャッシュ)の状態にあり、金利カバー(事業利益÷支払利息)は25倍超と財務の安全性は高い。防衛事業は政府需要であるため民間の資本投資サイクルより振れが小さく、長射程ミサイルや護衛艦のような大型案件は一度受注すれば複数年にわたり売上として積み上がる性質を持つ。GTCC事業も据付後の長期保守・部品のアフター収益が付随するため、装置売り切りだけでない収益の積み上がりが期待できる。
一方で弱点もはっきりしている。10年間の売上成長率は年2.08%にとどまり、過去の実績は高成長企業ではなく、今回のGTCC・防衛の二重の特需が一時的な好循環である可能性を否定できない。スペースジェット(旧MRJ)は型式証明を取得できずに2020年に開発停止、2023年に事業化中止を正式表明した前例があり、H3ロケットも2023年の初号機打ち上げ失敗という技術的な挫折を経験している。大型プロジェクト型の事業は一つの失敗が業績・信用に長く影響を残しやすい構造的な弱さを持つ。物流・冷熱・ドライブシステムは自動車生産台数や中国景気に連動する一般機械であり、エナジー・防衛に比べて価格を決める力は弱い。経営の規律については、スペースジェットからの撤退判断自体は損切りとして評価できるが、巨額の開発費が最終的に回収できなかった事実は変わらない。
業界はいまどこにいて、どこへ向かうか
東証33業種「機械」の中で三菱重工業は、建設機械・工作機械のような資本投資サイクルに乗る会社とは異なり、①防衛という政府需要に支えられた構造的な成長テーマと、②データセンター向け電力需要というもう一つの構造的な成長テーマを同時に持つ点が特徴である。業種ノートで見たとおり、日本の防衛予算は2026年度に過去最大の9兆円規模(前年度比+3.8%)に拡大し、重工大手3社の防衛受注残は前期比15%増の6兆円超に達している。これは単年度の特需ではなく、複数年にわたる防衛力整備計画に沿った構造的な積み上がりである。
GTCC・原子力を含むエナジー事業では、AIデータセンターの電力需要拡大を受けてガスタービンの世界需要が70〜100ギガワット規模に拡大し、納期の長期化すら起きるほどの受注環境になっている。同業のIHI・川崎重工業も防衛・エネルギーの両方で追い風を受けており、業種内の競争関係というより、各社がそれぞれの持ち場で需要を取り込む構図に近い。
一方で民生の物流・冷熱・ドライブシステムは、建機・工作機械と同様に自動車生産・中国景気の循環に左右される。プラント・インフラも公共投資の規模に依存する。現在の業績好調はエナジー・防衛という2つの事業に強く依存しており、サイクルの現在地としては「拡大局面の初期〜中期」に位置するが、防衛予算は単年度主義で政策変更のリスクがあり、データセンター投資も過熱と反動のリスクを常に抱えている。
資本政策と M&A
株主還元はDOE(株主資本配当率)4%以上を目安とする累進配当方針を採用し、中期経営計画では複数年にわたる株主還元の拡大を計画している。配当は右肩上がりに増やしてきたが、配当性向自体はエナジー・防衛の成長投資(工場増強・研究開発)を優先するため高くはなく、内部留保による事業拡大を基本方針としている。
M&Aの歴史としては、物流・ターボチャージャー・カーエアコンをそれぞれ三菱ロジスネクスト・三菱重工エンジン&ターボチャージャー・三菱重工サーマルシステムズという専門会社に括り直す事業再編を進めてきた一方、民間航空機のスペースジェット事業は約10年にわたる開発投資の末に2023年に事業化中止を発表し、大型投資が実を結ばなかった事例も持つ。
今後の資本政策は、GTCC・防衛という成長事業への設備投資(生産能力増強)が最優先になると見られ、大型のM&Aより自社の事業拡大に資本を使う傾向が続くと考えられる。防衛・宇宙分野では政府主導の業界再編(他社との共同開発・事業統合)に加わる可能性も残る。
点検済み:中立の営業利益率10.0%は会社予想(27・28年3月期10.0%)と同じで、利益率は7年連続で改善している。数字は据え置く。
強気の見方と慎重な見方
強気の見方
防衛予算は2026年度に過去最大の9兆円規模に達し、重工大手3社の防衛受注残は前期比15%増の6兆円超に積み上がった。三菱重工は25式地対艦誘導弾などの長射程ミサイルを大量受注し、豪州向け護衛艦の輸出も取り込んでおり、防衛・宇宙事業は2025年度に単独で売上1兆円を初めて超え、前年度比38%という高い成長を記録した。防衛力整備計画は複数年にわたる予算の枠組みであり、単年度の特需ではなく構造的な受注の積み上がりと見てよい。
エナジー事業ではAIデータセンターの電力需要拡大を受けて世界のガスタービン市場が70〜100ギガワット規模に拡大し、納期の長期化すら起きるほどの受注環境になっている。エナジーの受注残は前期の4兆9184億円から6兆9832億円へさらに積み上がり、小型原子炉(SMR)などの新しい電源形態との組み合わせも将来の成長余地として残っている。これら2つの成長事業は、防衛・エネルギー安全保障という国家レベルの優先課題に支えられているため、通常の資本投資サイクルより息の長い成長が期待できる。
財務面では純有利子負債が実質無借金のネットキャッシュ状態にあり、金利カバーも25倍超と健全で、成長投資と株主還元を同時に進める余力がある。会社自身も2027年3月期に売上5兆4000億円・事業利益5400億円への拡大を計画しており、4期連続の最高益更新の勢いがさらに続く可能性は十分にある。
慎重な見方
今のトレーリングPER38倍台・PBR4倍台という評価は、重工業セクターとしては過去に例のない高さにある。これはGTCC・防衛という2つの特需がこのまま長く続くという前提を強く織り込んだ値段であり、過去10年間の売上成長率が年2.08%にとどまっていたという実績とは大きな落差がある。防衛予算は単年度主義であり、政権交代や財政事情次第で防衛力整備計画自体が見直される可能性は常にある。データセンター向け電力需要も、AI投資が過熱した反動で発電設備の投資計画が急速に止まるリスクを抱えている。
大型プロジェクト型の事業には挫折の前例がある。スペースジェット(旧MRJ)は型式証明を取得できず約10年にわたる開発投資の末に2020年に開発停止、2023年に事業化中止を正式表明した。H3ロケットも2023年の初号機打ち上げ失敗で株価が急落した経緯がある。防衛・宇宙、GTCCという今回の成長事業も、技術的な遅延や事故、海外案件での失敗が起きれば同様の挫折をたどる可能性がある。
プラント・インフラ、物流・冷熱・ドライブシステムは自動車生産・中国景気・公共投資に連動する一般機械であり、価格を決める力は弱い。全社の成長がエナジー・防衛という2つの事業に強く依存している以上、どちらか一方の前提が崩れただけで、会社全体の評価は大きく下がる。会社自身の2027年3月期計画(事業利益5400億円)ですら、今の株価が前提とする持続的な超高成長には届かず、その先も毎年同程度の拡大が続くという前提がなければ今の値段は正当化されない。
どちらに重みを置いたか
防衛費増額とデータセンター向けGTCC特需という2つの構造的な追い風では強気の見方に説得力があるが、株価の高さ(PER38倍台・PBR4倍台)と、スペースジェット・H3ロケットという大型プロジェクトの挫折の前例については慎重な見方の指摘が明確に勝っている。本質価値の計算では、資本コスト 7.5% にしても、中立の 10 年後の時価総額は今の 9 割弱で、今の値段を上回るのは楽観とやや楽観だけ。資本コストを超える新しい投資の稼ぎは先で薄れるとみたので、電力需要の長い伸びを入れて特需で ROE が 15〜18% に上がっても、倍率は PER 16〜19 倍にとどまる。確率は中立を軸に、大型案件の失敗の前例を踏まえて悲観側も厚めに置いた。
10 年後の 5 つの筋書き(2036/03 期)
確率で加重した株価時価総額 4,666 円15.68 兆円(+ 配当配当と自社株買いの合計 525 円1.77 兆円)。 今の値に割り戻すと 2,630 円8.84 兆円、今との差 −28.7%、 期待の年率 +3.5%(資本コスト 7.5%)→ やや割高
| 筋書き | 確率 | 10 年後の株価時価総額 | 配当の合計還元の合計配当+自社株買い | トータルリターン10 年・配当込み | 年率 | 確率 × (株価+配当時価総額+還元) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 楽観 | 12% | 12,973 円43.60 兆円 | 1,118 円3.76 兆円 | +282.1% | +14.3% | 1,691 円5.68 兆円 |
| やや楽観 | 22% | 7,440 円25.00 兆円 | 745 円2.50 兆円 | +121.9% | +8.3% | 1,801 円6.05 兆円 |
| 中立 | 30% | 4,002 円13.45 兆円 | 498 円1.68 兆円 | +22.0% | +2.0% | 1,350 円4.54 兆円 |
| やや悲観 | 22% | 873 円2.93 兆円 | 260 円8,727 億円 | −69.3% | −11.1% | 249 円8,376 億円 |
| 悲観 | 14% | 567 円1.91 兆円 | 148 円4,982 億円 | −80.6% | −15.1% | 100 円3,365 億円 |
| 加重平均 | 100% | 4,666 円15.68 兆円 | 525 円1.77 兆円 | +40.8% | +3.5% | 5,191 円17.44 兆円 |
今の株価時価総額 3,688 円12.39 兆円(2026-10-22)から見たトータルリターン。加重平均の年率がこの 10 年に期待できる年率で、資本コスト 7.5% を下回るほど割高。
楽観 12% 防衛・エネルギー安全保障の中核企業として定着 利益 21,725 億円 · PER 19.9 倍 · 株価時価総額 12,973 円43.60 兆円
AIデータセンター向け電力需要が10年にわたり拡大を続け、三菱重工の年間受注容量は30GW相当に達し、エナジーの売上は8兆8333億円・営業利益率18%に達する。小型原子炉(SMR)など新しい電源形態の採用も進み、エナジー事業は発電設備の提案から保守まで一貫して担う存在になる。防衛予算は15兆円規模(今の値段で。名目では約20.2兆円)まで拡大し、長射程ミサイル・護衛艦・輸出案件が複数国に広がり、航空・防衛・宇宙の売上は5兆6158億円・営業利益率16%に達する。プラント・インフラ、物流・冷熱・ドライブシステムも世界的な設備投資とEV・自動化需要の拡大に乗って伸び、全社の事業利益は2兆6423億円に達する。スペースジェットの挫折は過去のものとなり、H3ロケットの後継機も安定稼働を続け、防衛・エネルギー安全保障の両分野で日本の中核企業としての地位を固める、同社にとって最も理想的な10年になる。
- エナジー(火力・GTCC・原子力):数量 30.0(世界のガスタービン等発電設備需要に対する三菱重工の年間受注容量(GW))× 価格 2,944(1GW当たりの受注・サービス収益(億円/GW))→ 売上 88,333 億円・営業利益 15,900 億円。受注容量30GW、営業利益率18%
- 航空・防衛・宇宙:数量 15.0(日本の防衛予算(兆円))× 価格 3,744(防衛予算1兆円当たりの売上(防衛・民間航空機部品・宇宙を含む全体、億円/兆円))→ 売上 56,158 億円・営業利益 8,985 億円。防衛予算15兆円、営業利益率16%
- プラント・インフラ:数量 720(年に引き渡すプラント・インフラの案件数(件、製鉄機械・環境プラント・交通システム・商船など、推定))× 価格 27(1 件あたりの平均売上(億円))→ 売上 19,710 億円・営業利益 1,774 億円。営業利益率9%
- 物流・冷熱・ドライブシステム:数量 1,000(フォークリフト・空調機・ターボチャージャーなどの出荷台数(万台、推定))× 価格 17(1 台あたりの平均販売単価(万円))→ 売上 16,796 億円・営業利益 2,184 億円。営業利益率13%
倍率:事業の純利益 21,725 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 18.9% が k 7.50% を上回る。残る割合 0.50(moat=normal)で RONIC 13.2%、10 年より先の名目の伸び g 4.0% から正当化 PER = (1−g÷RONIC)÷(k−g) = 19.9 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 19.9 倍。全体の PER 19.93 倍、時価総額 432,979 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。
確率:10年にわたり防衛予算増額とデータセンター向け電力需要の両方が構造的に拡大し続ける前提で、連続した上振れが必要なため確度は高くない。
やや楽観 22% 防衛・GTCCが主力事業として定着 利益 13,364 億円 · PER 18.6 倍 · 株価時価総額 7,440 円25.00 兆円
エナジーの年間受注容量は24GW相当まで拡大し、売上は6兆6250億円・営業利益率16%。防衛予算は13兆円規模(今の値段で。名目では約17.5兆円)に拡大し、航空・防衛・宇宙の売上は4兆1183億円・営業利益率14%となる。プラント・インフラ、物流・冷熱・ドライブシステムも堅調な伸びを続け、全社の事業利益は1兆6843億円に達する。GTCCの納期長期化が落ち着いた頃には次の電源形態(SMR等)への対応が進み、防衛も複数の輸出案件が定着する10年になる。会社の優良さ自体は保たれ、防衛・エネルギー関連の大型優良企業としての評価が定着する。
- エナジー(火力・GTCC・原子力):数量 24.0(世界のガスタービン等発電設備需要に対する三菱重工の年間受注容量(GW))× 価格 2,760(1GW当たりの受注・サービス収益(億円/GW))→ 売上 66,250 億円・営業利益 10,600 億円。営業利益率16%
- 航空・防衛・宇宙:数量 13.0(日本の防衛予算(兆円))× 価格 3,168(防衛予算1兆円当たりの売上(防衛・民間航空機部品・宇宙を含む全体、億円/兆円))→ 売上 41,183 億円・営業利益 5,766 億円。営業利益率14%
- プラント・インフラ:数量 600(年に引き渡すプラント・インフラの案件数(件、製鉄機械・環境プラント・交通システム・商船など、推定))× 価格 27(1 件あたりの平均売上(億円))→ 売上 16,425 億円・営業利益 1,150 億円。営業利益率7%
- 物流・冷熱・ドライブシステム:数量 800(フォークリフト・空調機・ターボチャージャーなどの出荷台数(万台、推定))× 価格 17(1 台あたりの平均販売単価(万円))→ 売上 13,437 億円・営業利益 1,344 億円。営業利益率10%
倍率:事業の純利益 13,364 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 15.4% が k 7.50% を上回る。残る割合 0.50(moat=normal)で RONIC 11.4%、10 年より先の名目の伸び g 4.0% から正当化 PER = (1−g÷RONIC)÷(k−g) = 18.6 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 18.6 倍。全体の PER 18.57 倍、時価総額 248,170 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。
確率:防衛・エネルギー安全保障という2つのテーマが主力事業として定着し、他事業の緩やかな成長も加わる、業界見通しの上位レンジに近い想定。
中立 30% 中立:2つの特需は続くが倍率は平常化 利益 7,847 億円 · PER 16.7 倍 · 株価時価総額 4,002 円13.45 兆円
10年後のエナジーの年間受注容量は19GW相当に拡大し、売上は4兆9687億円・営業利益率14%。防衛予算は11.5兆円規模(今の値段で。名目では約15.5兆円)まで拡大するが、過去10年の低成長の実績も踏まえて伸びは緩やかになり、航空・防衛・宇宙の売上は2兆9950億円・営業利益率12%となる。プラント・インフラ、物流・冷熱・ドライブシステムは公共投資・自動車生産に連動した緩やかな伸びにとどまり、全社の事業利益は1兆386億円となる。PBR4倍台・PER38倍台という今のような評価は剥がれ、分散の効いた重工業コングロマリットとして標準的な倍率で評価される10年になる。防衛・エネルギー安全保障という2つのテーマは確かな成長の柱として残るが、超成長企業としての特別な評価は過去のものになる。
- エナジー(火力・GTCC・原子力):数量 19.0(世界のガスタービン等発電設備需要に対する三菱重工の年間受注容量(GW))× 価格 2,615(1GW当たりの受注・サービス収益(億円/GW))→ 売上 49,687 億円・営業利益 6,956 億円。営業利益率14%
- 航空・防衛・宇宙:数量 11.5(日本の防衛予算(兆円))× 価格 2,604(防衛予算1兆円当たりの売上(防衛・民間航空機部品・宇宙を含む全体、億円/兆円))→ 売上 29,951 億円・営業利益 3,594 億円。営業利益率12%
- プラント・インフラ:数量 500(年に引き渡すプラント・インフラの案件数(件、製鉄機械・環境プラント・交通システム・商船など、推定))× 価格 27(1 件あたりの平均売上(億円))→ 売上 13,688 億円・営業利益 685 億円。営業利益率5%
- 物流・冷熱・ドライブシステム:数量 650(フォークリフト・空調機・ターボチャージャーなどの出荷台数(万台、推定))× 価格 17(1 台あたりの平均販売単価(万円))→ 売上 10,918 億円・営業利益 764 億円。営業利益率7%
倍率:事業の純利益 7,847 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 11.8% が k 7.50% を上回る。残る割合 0.50(moat=normal)で RONIC 9.7%、10 年より先の名目の伸び g 4.0% から正当化 PER = (1−g÷RONIC)÷(k−g) = 16.7 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 16.7 倍。全体の PER 16.74 倍、時価総額 131,359 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。
確率:防衛予算増額とデータセンター向け電力需要の拡大という中心的な見通しに、重工業として標準的な倍率への平常化を組み合わせた中心シナリオ。
やや悲観 22% 防衛・GTCCの拡大ペースが鈍化 利益 2,497 億円 · PER 10.0 倍 · 株価時価総額 873 円2.93 兆円
データセンター向け電源の一部が再エネ・蓄電池・他社のガスタービンに代替され、三菱重工の年間受注容量は13GW相当にとどまり、エナジーの売上は3兆3125億円・営業利益率9%に落ちる。防衛予算の伸びも構造的に鈍化して9.5兆円規模(今の値段で。名目では約12.8兆円)にとどまり、航空・防衛・宇宙の売上は1兆8719億円・営業利益率7%となる。プラント・インフラ、物流・冷熱・ドライブシステムも中国景気の弱さ・自動車のEV化の遅れを受けて伸びが止まり、全社の事業利益は3587億円まで後退する。4期連続の最高益更新という実績は遠い過去の話になり、投資家の見る目も「成長株」から「循環株」へと変わっていく10年になる。
- エナジー(火力・GTCC・原子力):数量 13.0(世界のガスタービン等発電設備需要に対する三菱重工の年間受注容量(GW))× 価格 2,548(1GW当たりの受注・サービス収益(億円/GW))→ 売上 33,125 億円・営業利益 2,981 億円。営業利益率9%
- 航空・防衛・宇宙:数量 9.5(日本の防衛予算(兆円))× 価格 1,970(防衛予算1兆円当たりの売上(防衛・民間航空機部品・宇宙を含む全体、億円/兆円))→ 売上 18,719 億円・営業利益 1,310 億円。営業利益率7%
- プラント・インフラ:数量 400(年に引き渡すプラント・インフラの案件数(件、製鉄機械・環境プラント・交通システム・商船など、推定))× 価格 27(1 件あたりの平均売上(億円))→ 売上 10,950 億円・営業利益 219 億円。営業利益率2%
- 物流・冷熱・ドライブシステム:数量 450(フォークリフト・空調機・ターボチャージャーなどの出荷台数(万台、推定))× 価格 17(1 台あたりの平均販売単価(万円))→ 売上 7,558 億円・営業利益 151 億円。営業利益率2%
倍率:事業の ROE 4.9% は k 7.5% 以下なので、PER の上限は 1÷k の 14.3 倍。防衛・GTCC の拡大が鈍り、4 事業のうち 3 つの利益率が 2% 前後まで落ちる筋書きで、中立(14.1 倍)より低くなければつじつまが合わない。価値は稼ぐ力(純利益÷k)で測り、成長の上乗せは付けず、上限の 7.0 割の 10.0 倍に置いた。
確率:防衛予算の伸びが構造的に鈍化し、データセンター向け電源の一部が再エネ・蓄電池に代替される想定。寡占的な好循環でも10年で鈍化する例は十分あり得る。
悲観 14% 構造的に優位性を失う 利益 −136 億円 · PBR 0.6 倍 · 株価時価総額 567 円1.91 兆円
データセンター電源は蓄電池・再エネ・他社製ガスタービンへの置き換えが進み、三菱重工の年間受注容量は7GW相当まで縮小、エナジーの売上は1兆6562億円・営業利益率3%に落ち込む。防衛予算も政策転換で7兆円規模(今の値段で。名目では約9.4兆円)に縮小し、海外案件での技術的失敗も重なって航空・防衛・宇宙の売上は9360億円・営業利益率1%にとどまる。プラント・インフラ、物流・冷熱・ドライブシステムは赤字が続き、全社は事業利益・純利益ともに小幅な赤字に転落する。スペースジェット・H3ロケットに続く新たな大型プロジェクトの挫折が重なり、かつての4期連続最高益という評価は過去のものになる10年になる。 赤字の年も配当は手元資金で払い、政策保有株や不採算事業の売却も充てる。
- エナジー(火力・GTCC・原子力):数量 7.0(世界のガスタービン等発電設備需要に対する三菱重工の年間受注容量(GW))× 価格 2,366(1GW当たりの受注・サービス収益(億円/GW))→ 売上 16,562 億円・営業利益 497 億円。営業利益率3%
- 航空・防衛・宇宙:数量 7.0(日本の防衛予算(兆円))× 価格 1,337(防衛予算1兆円当たりの売上(防衛・民間航空機部品・宇宙を含む全体、億円/兆円))→ 売上 9,360 億円・営業利益 94 億円。営業利益率1%
- プラント・インフラ:数量 280(年に引き渡すプラント・インフラの案件数(件、製鉄機械・環境プラント・交通システム・商船など、推定))× 価格 27(1 件あたりの平均売上(億円))→ 売上 7,666 億円・営業利益 −230 億円。営業利益率-3%
- 物流・冷熱・ドライブシステム:数量 250(フォークリフト・空調機・ターボチャージャーなどの出荷台数(万台、推定))× 価格 17(1 台あたりの平均販売単価(万円))→ 売上 4,200 億円・営業利益 −210 億円。営業利益率-5%
倍率:赤字のため稼ぐ力では測れず、売れる資産の床で置く。純現金 4,586 億円は全額、事業用資産(今の自己資本から純現金を引いた 26,300 億円)は簿価の 55% で売れると仮定すると 4,586+14,465=19,051 億円で、今の自己資本 30,886 億円の 0.62 倍にあたる。発電所の保守契約・防衛の設備・土地と政策保有株の含み益が下支えになるが、市場の値付けは根拠にしていない。
確率:防衛予算の政策転換、データセンター電源の技術置き換え、大型プロジェクトでの新たな技術的失敗が重なる複合シナリオ。重工業コングロマリットが10年で優位性を失う例は過去にもあり無視できない確率を置いた。
セグメント:数量 × 価格
いまの数量と価格、中立の筋書きの 10 年後。売上と営業利益は億円。
エナジー(火力・GTCC・原子力)
ガスタービン・コンバインドサイクル(GTCC)発電設備、原子力発電プラント、環境・脱炭素関連のエンジニアリング事業。
| 数量世界のガスタービン等発電設備需要に対する三菱重工の年間受注容量(GW) | 価格1GW当たりの受注・サービス収益(億円/GW) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/03 | 12.0 | 1,712 | 20,540 | 2,670 |
| 10 年後 中立 | 19.0 | 2,615 | 49,687 | 6,956 |
取り方:会社開示のエナジー売上収益2兆540億円を、AIデータセンター向け電力需要拡大の受注環境から年間受注容量12GW相当と仮置きし、1GW当たり収益を逆算。事業利益2672億円(前期比+30%)から営業利益率約13%を置いた。 数量(年間受注容量 GW)は実物で、名目の市場の伸びから置いたものではない。価格(1GW 当たりの受注・サービス収益)が物価(10 年 1.34 倍)を上回る分(中立 1.53 倍)は、導入済み設備の保守・サービス収益が受注に積み上がるため(積み上げ型への転換)。
航空・防衛・宇宙
長射程ミサイル・護衛艦・潜水艦などの防衛装備、H3ロケットなど宇宙関連、ボーイング787構造部材などの民間航空機部品事業。
| 数量日本の防衛予算(兆円) | 価格防衛予算1兆円当たりの売上(防衛・民間航空機部品・宇宙を含む全体、億円/兆円) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/03 | 9.0 | 1,540 | 13,929 | 1,515 |
| 10 年後 中立 | 11.5 | 2,604 | 29,951 | 3,594 |
取り方:2026年度の日本の防衛予算9.04兆円を基準に、会社開示の航空・防衛・宇宙売上収益1兆3929億円(防衛・宇宙のみで1兆1445億円、民間航空機部品を含めた全体)から予算1兆円当たりの売上を逆算。事業利益1515億円から営業利益率約11%を置いた。
プラント・インフラ
環境プラント・水処理・橋梁など社会インフラ関連のエンジニアリング事業。
| 数量年に引き渡すプラント・インフラの案件数(件、製鉄機械・環境プラント・交通システム・商船など、推定) | 価格1 件あたりの平均売上(億円) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/03 | 400 | 20 | 8,148 | 326 |
| 10 年後 中立 | 500 | 27 | 13,688 | 685 |
取り方:プラント・インフラの売上 8,148 億円を、製鉄機械(プライメタルズ)・ごみ焼却などの環境プラント・新交通システム・商船・機械システムを合わせた年約 400 件(推定)の引き渡しで割り、1 件あたり約 20 億円と置いた。件数は国内のインフラ更新と海外の製鉄・環境投資に沿い、価格は物価並み(鋼材・人件費の上昇を契約に織り込む)。
物流・冷熱・ドライブシステム
フォークリフト(三菱ロジスネクスト)、ターボチャージャー(三菱重工エンジン&ターボチャージャー)、カーエアコン用圧縮機(三菱重工サーマルシステムズ)事業。
| 数量フォークリフト・空調機・ターボチャージャーなどの出荷台数(万台、推定) | 価格1 台あたりの平均販売単価(万円) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/03 | 500 | 13 | 6,249 | 437 |
| 10 年後 中立 | 650 | 17 | 10,918 | 764 |
取り方:物流・冷熱・ドライブシステムの売上 6,249 億円を、フォークリフト・家庭用と業務用の空調機・車両用ターボチャージャーなど年約 500 万台(推定、台数の多いターボを含む)で割り、1 台あたり約 12.5 万円と置いた。台数は自動車生産と物流投資に沿い、価格は物価並み。
リスクと懸念
防衛予算の政策変更リスク
日本の防衛予算は単年度主義で決まるため、政権交代や財政事情の変化によって防衛力整備計画そのものが見直される可能性が常にある。防衛・宇宙事業の受注残は複数年の計画に支えられているが、計画自体が変われば受注残の前提も崩れる。
データセンター投資の過熱と反動
AIデータセンター向け電力需要の拡大がガスタービン事業の受注環境を過去最高水準に押し上げているが、AI投資が過熱した反動でデータセンター事業者・電力会社の投資計画が急速に見直されるリスクがある。発電設備は据付まで数年かかるため、需要の変化が納期の長期化と後からの受注取消の両方として現れやすい。
大型プロジェクトの技術的挫折
スペースジェット(旧MRJ)は型式証明を取得できず約10年にわたる開発投資の末に2020年に開発停止、2023年に事業化中止を正式表明した。H3ロケットも2023年の初号機打ち上げ失敗で株価が急落した経緯がある。防衛・宇宙、GTCCのような大型プロジェクト型の事業は、一つの技術的失敗や事故が業績・信用に長く影響を残しやすい。
民生の一般機械事業の循環リスク
物流・冷熱・ドライブシステムは自動車生産台数や中国景気に連動する一般機械であり、エナジー・防衛に比べて価格を決める力が弱い。世界的な自動車生産の低迷や中国の需要縮小が続けば、この事業の収益はエナジー・防衛の成長で覆い隠せないほど悪化する可能性がある。
輸出規制・地政学リスク
豪州向け護衛艦のような防衛装備の輸出は日本の防衛装備移転三原則の運用に左右され、将来の規制強化や対象国との関係変化によって輸出案件が止まるリスクがある。防衛・宇宙事業の成長の一部は輸出の拡大を前提にしており、地政学的な緊張の変化が直接業績に影響する。
原子力・SMR事業の規制・社会的合意リスク
原子力発電所の新設・小型原子炉(SMR)の導入は、安全規制の審査や地元合意形成に長い時間がかかり、政策の転換(原子力推進から慎重姿勢への転換など)によって計画が止まるリスクがある。データセンター向け電源としての期待が規制・合意形成の遅れで実現しない可能性も残る。
今後の分かれ目
- 防衛予算が2027年度以降も増額を続け、防衛・宇宙の受注残がさらに積み上がったら
- やや楽観・楽観側の筋書きの確率を上げてよい。防衛予算の閲議決定・中期防の更新内容で確認する。
- AIデータセンター向けの発電設備投資に急な見直しの動きが複数の顧客から報告されたら
- やや悲観・悲観側の筋書きに重みを移す。エナジーの受注高・受注残の四半期開示で確認する。
- 防衛・宇宙、GTCCのいずれかで新たな大型プロジェクトの技術的失敗(打ち上げ失敗・性能不足・重大な事故)が起きたら
- スペースジェット・H3ロケットの前例を踏まえ、悲観側の確率を上げ、該当事業の評価を個別に見直す。
- 小型原子炉(SMR)や次世代電源での大型受注・政府の後押しが具体化したら
- エナジー事業の長期の成長前提を上方修正してよい。受注の規模と採算(営業利益率)を個別に確認する。
- 豪州向け護衛艦に続く大型の防衛装備輸出案件が新たに成立したら
- 輸出の拡大を前提にした楽観側の筋書きの確率を上げてよい。輸出先国との関係の安定性も合わせて見る。
- 物流・冷熱・ドライブシステムで自動車生産の世界的な低迷が長期化したら
- 民生の一般機械事業の前提を下方修正し、全社の分散効果が弱まっていると見て悲観側にやや寄せる。
見ておくもの
- 四半期ごとのエナジー・航空・防衛・宇宙の受注高・受注残の開示
- 日本の防衛予算・中期防衛力整備計画の閲議決定内容
- ガスタービン業界全体の納期動向とデータセンター事業者の投資計画
- H3ロケットの打ち上げ実績、スペースジェット撤退のような大型プロジェクトの新たな動き
- 中期経営計画の更新タイミングとROE・事業利益目標の見直し
倍率と資本コストの決め方
エナジーは受注容量×1GW当たり収益、航空・防衛・宇宙は実質の防衛予算×予算1兆円当たり売上で数量と価格を先に積み上げ、利益ベースの正当化 PER=(1−g÷RONIC)÷(k−g)(RONIC は k を超える分の半分が残る値、k 7.5%、g はエナジーの構造的な伸びでも k−g≥3.5% を守って 3.5%)を引き、上限の 8〜9 割に楽観〜中立を置いた。やや悲観は ROE が k を下回るので稼ぐ力(純利益÷k)、悲観は赤字なので純現金と売れる資産の仮定の床で置き、過去や今の PER・PBR は根拠にしていない。今の株価(PER 38 倍台・PBR 4 倍台)に寄せた所はなく、割高の向きは変わらない。 2026-10-22 の見直し(溜まる現金を事業の ROE から外す・k の目安を対称に・楽観〜中立は上限そのものに置く・ROE が k 以下は配り方から出す式)で、倍率を機械で置き直した(第 1 段より前 → 今:楽観 PER 18.6→19.93 倍・やや楽観 PER 16.5→18.57 倍・中立 PER 14.1→16.74 倍)。
資本コスト 7.5% = 無リスク金利 3% + β — × 5%。k=基本 7.5%+quality -0.5%=7.0%。内訳と理由は quality_why。 2026-10-22 に循環と借金を過去の数字で付け直し、k は 7.00% → 7.50%。