結論
共和電業は、物の曲がりや力を数字に変える「ひずみゲージ」とその応用機器を作る計測機器メーカーだ。売上は163億円、自己資本比率は77%、借金より現金が多い。同社は国内トップシェアを自称する。筆者の結論は、本質価値は今の値段をやや下回る、というものだ。堅実な会社だが、稼ぐ力の戻りが遅い。
事業は、自動車の衝突試験、工場の計測、ダムなどの監視、航空宇宙・鉄道の試験に広がる。受注生産が多く、大口案件の出方で利益が振れる。営業利益率は2015年の12%から、近年は8〜9%に落ちた。
2026年上期は、売上が横ばいで営業利益が3割減った。原価と販管費が先に上がり、価格に載せるのが遅れている。一方で受注残は14%増えた。足元の弱さと先の積み上がりが同居する。
還元は手厚い。2025年は自社株買いと配当で、純利益を上回る約16億円を返した。同じ年に株主優待も始めた。それでも事業の伸びが物価並みなら、倍率は上がりにくい。
10年後の姿を、筆者は売上225億円、営業利益20億円ほどと置く。数量の伸びは1割に届かず、増収の大半は物価の分だ。中立の姿でも、今の値段を大きく超える成長は見込みにくい。
バリュー投資の観点から
バリュー投資の観点では、この会社は「堅い守りと、薄い攻め」の会社だ。ひずみ計測は景気が悪くても完全には消えず、校正と保守の収入が土台を支える。借金がなく、現金も厚い。倒れる心配は小さい。
ただ、オーナーが手にするお金は多くない。受注生産で在庫と設備に資金が要り、設備投資は年7億円ほどかかる。純利益の6〜7割が自由に使える額と筆者は見る。経営の資本の使い方は評価できる。自社株買いと配当で、利益を上回る額を返している。優待の新設も、個人株主の多い会社らしい還元の工夫だ。
安全域は、見かけほど厚くない。10年先も利益率が8〜9%で、物価並みにしか伸びない会社に、高い倍率は払えない。持ち合い株の配当は利益にすでに入っている。現金の厚みは確かでも、本業が伸びなければ、価値は積み上がらない。値段が今より2割下がるなら、はじめて安全域を語れる。
何で稼ぐ会社か
共和電業は、ひずみゲージを核にした計測機器の会社だ。ひずみゲージとは、物に貼って、わずかな曲がりを電気の信号に変える小さな部品である。これを使い、荷重・圧力・加速度・トルクを測る変換器や、そのデータを集める測定器をそろえる。売上の9割強が計測機器で、残りの8%が構造物の調査などのコンサルティングだ。
売り方は三つに分かれる。汎用品は売上の4割強を占め、カタログ品として広い業種へ売る。特注・システム品は、顧客の試験に合わせて機器を組み、売上の3割強を稼ぐ。保守・修理と校正は、売った機器の面倒を長く見る仕事で、売上の1割弱だ。受注生産が基本で、在庫は売上の3分の1ほどある。
需要は四つの分野に広がる。自動車試験は、衝突試験で多数の信号を同時に測る。工業計測は、半導体関連や生産設備の力と圧力を測る。環境・防災・エネルギーは、ダムや橋、発電設備の監視だ。運輸・交通インフラは、航空宇宙の試験計測や鉄道、車両の重量計である。海外売上は1割強にとどまる。従業員は760人余りで、製造は山形・甲府の子会社が担ってきた。
2026年7月には、日章電機から多方向の力を測る検出器の事業を譲り受けた。また、完全子会社3社を2027年1月に合併する予定で、航空宇宙・防衛・原子力の受注増に備える。
優良さと弱いところ
この会社の強みは、70年を超える技術の蓄積と、特注品を組み上げる力だ。ひずみゲージは貼る相手や環境で性能が変わり、顧客の試験ごとに工夫が要る。自動車メーカーや航空宇宙の現場に入り込み、校正や保守まで面倒を見る。一度入れば、顧客は他社に替えにくい。ただ、これは堀というより信頼の蓄積に近い。汎用品は競合と値段で争う。
弱点は、利幅が戻らないことだ。営業利益率は2015年に12%あったが、2022年には4.7%まで落ち、いまは8%台に戻した。自己資本利益率は10年の中央値が5.7%で、資本コストを大きく下回る。理由は自己資本比率が77%と厚く、現金と投資株だけで自己資本の3分の1を占めるからだ。
校正や保守の収入は12億円ほどあり、景気の波を和らげる土台になる。ただ、全体の1割に満たず、利益の大半は新品の機器の売上に頼る。受注残は積み上がっても、粗利を食う原価高の転嫁は遅い。
経営は堅実で、買収で失敗した跡は見当たらない。還元にも前向きだが、受注が大口案件に左右されるため、利益の見通しはぶれやすい。筆者は、守りは強いが攻めの稼ぎが細いと評価する。
業界はいまどこにいて、どこへ向かうか
共和電業が戦うのは、需要は底堅いが成長が緩やかな計測の市場だ。日本電気計測器工業会によると、電気計測器の国内売上と輸出の合計は2024年度で約7,500億円。2029年度までの伸びは名目で年1.0%と、物価の上昇より低い。実質の数量は微減にとどまる。生成AIや脱炭素の投資が下支えするが、人口減が重しになる。
ひずみゲージ式のセンサー市場は、世界でおよそ14億ドル、年3〜4%の成長といわれる。国内の競合は、東京測器研究所やミネベアミツミ。海外には、米国のビシェイや、共和電業が国内販売で提携する独HBM(現HBK)がいる。汎用品は競合との値段勝負、特注品は技術と実績の勝負だ。
分野ごとに事情は違う。自動車は電動化で衝突試験が増える一方、シミュレーションへの置き換えが進む。工業計測は半導体関連が動き、環境・防災は公共予算に左右される。橋やダムなど建設後50年を超える構造物が増え、監視と更新の需要は長く続く。航空宇宙と防衛は予算の増加で追い風が吹く。
価格は、原価が上がれば転嫁するのが基本だ。ただ、2026年上期は原価率の上昇が利益を削った。転嫁の遅れを取り戻せるかが、利益率の分かれ目になる。
資本政策と M&A
還元は手厚く、方針は累進配当だ。2025年は自社株買いに約10億円、配当に約6億円を支出し、純利益の1.5倍を返した。2024年は配当のみで7億円弱。2026年も12月までに8億円を上限に買う枠を持ち、8月末までに約3.2億円を実行した。
2025年8月には株主優待を新設した。200株以上でQUOカード(額面2千円分)、600株以上で5千円分が贈られ、年間の費用は1億円弱と筆者は推計する。個人株主が12,000名を超える会社らしい施策だ。
手元は現預金42億円、投資有価証券21億円で、借金はほぼない。M&Aは小さく、2026年に日章電機から検出器事業を譲り受けた。完全子会社3社の合併で、生産とサービスを一つにまとめる。大株主は事業会社と個人が分散し、光通信が純投資で約6%を持つ。中期計画では2027年に売上190億円、営業利益率10%、自己資本利益率8%を掲げるが、足元は届いていない。
強気の見方と慎重な見方
強気の見方
防衛と航空宇宙、そして電動化が重なる。これが上振れの核心だ。国の防衛費は増え、ロケットや航空機の試験では多方向の力を測る検出器が要る。日章電機から事業を譲り受けた効果が出れば、顧客の幅が広がる。受注残は2026年上期に61億円と14%増え、売上に変わる日が近い。
自動車では、EV開発で衝突試験が増えている。大口案件が出た2026年上期は、自動車試験の売上が18%伸びた。ダム観測の更新、鉄道車両の更新、半導体関連の計測と、需要の柱は複数ある。建設後50年を超える橋やトンネルが増えるため、監視の需要は長く続く。
値段も取れる。特注・システム品は原価を積んで売るので、物価の上昇を転嫁しやすい。校正と保守の厚みが増せば、利益は安定する。営業利益率は中計の10%を超えて11%に向かう。
還元の余力も大きい。純現金は38億円あり、借金はない。自社株買いと優待が続けば、株主の取り分は増える。今の値段は、利益率が10%に戻る前の水準にすぎない。
慎重な見方
利幅が戻らない。これが慎重な見方の核心だ。営業利益率は2015年の12%から、近年は8%台に落ち、2026年上期はさらに下がった。原価も販管費も物価で上がるのに、価格への転嫁は遅れている。上期の営業利益は3割減った。中計の目標である利益率10%は、足元から遠い。
需要の面にも不安がある。衝突試験はシミュレーションへの置き換えが進み、実車を壊して測る数は減るかもしれない。環境・防災は公共予算に依存し、ダム観測の大口案件の反動で上期に15%減った。工業計測の汎用品は、中国の安価なセンサーとの競争が避けられない。
受注生産のため、大口案件が出ない年は、固定費が利益を食う。自己資本利益率が資本コストを下回る状態は10年続いており、中計の目標8%も未達のままだ。自社株買いは評価できても、稼ぐ力そのものは増えない。
さらに、ひずみゲージ自体も、光ファイバーや微小な機械部品を使うセンサーに置き換わる恐れがある。70年の蓄積が、10年後も価格を支える保証はない。
どちらに重みを置いたか
どちらの言い分にも根拠があるが、慎重な指摘がやや強い。受注残の積み上がりと防衛・航空宇宙の追い風は確かな上振れ要因だ。ただ、利益率が10年間8〜9%で足踏みしてきた事実は重い。原価が先に上がる構造も変わらない。確率は、中立に4割弱、悲観寄りに3割台半ばを置いた。悲観は、シミュレーションと中国勢で構造的に負ける姿として12%を置いた。純現金が厚く、倒産には遠いからだ。楽観とやや楽観は合わせて3割弱とした。
10 年後の 5 つの筋書き(2035/12 期)
確率で加重した株価時価総額 811 円203 億円(+ 配当配当と自社株買いの合計 430 円108 億円)。 今の値に割り戻すと 693 円174 億円、今との差 −7.7%、 期待の年率 +5.1%(資本コスト 7.5%)→ 適正
| 筋書き | 確率 | 10 年後の株価時価総額 | 配当の合計還元の合計配当+自社株買い | トータルリターン10 年・配当込み | 年率 | 確率 × (株価+配当時価総額+還元) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 楽観 | 8% | 1,538 円385 億円 | 631 円158 億円 | +188.8% | +11.2% | 173 円43 億円 |
| やや楽観 | 20% | 1,188 円298 億円 | 531 円133 億円 | +129.0% | +8.6% | 344 円86 億円 |
| 中立 | 36% | 888 円223 億円 | 451 円113 億円 | +78.4% | +6.0% | 482 円121 億円 |
| やや悲観 | 24% | 444 円111 億円 | 343 円86 億円 | +4.9% | +0.5% | 189 円47 億円 |
| 悲観 | 12% | 197 円49 億円 | 236 円59 億円 | −42.4% | −5.4% | 52 円13 億円 |
| 加重平均 | 100% | 811 円203 億円 | 430 円108 億円 | +65.2% | +5.1% | 1,241 円311 億円 |
今の株価時価総額 751 円188 億円(2026-10-22)から見たトータルリターン。加重平均の年率がこの 10 年に期待できる年率で、資本コスト 7.5% を下回るほど割高。
楽観 8% 防衛・航空宇宙と電動化が重なり、利益率が戻る 利益 21 億円 · PER 17.5 倍 · 株価時価総額 1,538 円385 億円
防衛費の増加と航空宇宙の試験需要が、運輸・交通インフラの数量を4割押し上げる。日章電機から譲り受けた多方向の力を測る検出器が、ロケットや航空機の試験で顧客を広げる。自動車は電動化で衝突試験が増え、大口案件が毎年のように出る。
値段も取れる。特注・システム品は原価を積み上げて売るので、物価の上昇をそのまま価格に載せられる。校正と保守のサービスが厚くなり、収益が安定する。営業利益率は中計の10%を超えて、11%近くへ上がる。
還元も続く。累進配当と自社株買いで、10年の還元は150億円に達し、優待を加えても純利益の7割台を保つ。それでも純現金が厚く、自己資本利益率は13%にとどまる。完全子会社の合併で生産とサービスが一つにまとまり、固定費の効率も上がる。
- 自動車試験向け計測:数量 0.0(国内の電気計測器市場(実質、兆円)のうち該当分野の需要 × 自社シェア)× 価格 1.34(販売単価を今を1とした指数(物価・原価の上昇と、競争による値下げで動く))→ 売上 51 億円・営業利益 6 億円。数量 1.15 倍・価格 1.34 倍、営業利益率 11.0%
- 工業計測:数量 0.0(国内の電気計測器市場(実質、兆円)のうち該当分野の需要 × 自社シェア)× 価格 1.34(販売単価を今を1とした指数(物価・原価の上昇と、競争による値下げで動く))→ 売上 57 億円・営業利益 7 億円。数量 1.25 倍・価格 1.34 倍、営業利益率 11.5%
- 環境・防災・エネルギー:数量 0.0(国内の電気計測器市場(実質、兆円)のうち該当分野の需要 × 自社シェア)× 価格 1.34(販売単価を今を1とした指数(物価・原価の上昇と、競争による値下げで動く))→ 売上 44 億円・営業利益 5 億円。数量 1.05 倍・価格 1.34 倍、営業利益率 10.5%
- 運輸・交通インフラ:数量 0.0(国内の電気計測器市場(実質、兆円)のうち該当分野の需要 × 自社シェア)× 価格 1.34(販売単価を今を1とした指数(物価・原価の上昇と、競争による値下げで動く))→ 売上 41 億円・営業利益 5 億円。数量 1.40 倍・価格 1.34 倍、営業利益率 11.5%
- 校正・保守・その他の計測:数量 0.0(国内の電気計測器市場(実質、兆円)のうち該当分野の需要 × 自社シェア)× 価格 1.34(販売単価を今を1とした指数(物価・原価の上昇と、競争による値下げで動く))→ 売上 45 億円・営業利益 5 億円。数量 1.15 倍・価格 1.34 倍、営業利益率 10.0%
- コンサルティング:数量 0.0(国内の電気計測器市場(実質、兆円)のうち該当分野の需要 × 自社シェア)× 価格 1.34(販売単価を今を1とした指数(物価・原価の上昇と、競争による値下げで動く))→ 売上 17 億円・営業利益 1 億円。数量 1.00 倍・価格 1.34 倍、営業利益率 6.0%
倍率:事業の純利益 20 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 13.2% が k 7.50% を上回る。残る割合 0.50(moat=normal)で RONIC 10.3%、10 年より先の名目の伸び g 4.0% から正当化 PER = (1−g÷RONIC)÷(k−g) = 17.5 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 17.5 倍 + 余った現金(戻り方込み)30 億円。全体の PER 17.51 倍、時価総額 385 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。
確率:防衛・航空宇宙の受注増、EV開発の試験増、値上げの定着がそろう姿。前提が重なる必要があり、確率は1割に届かない。
やや楽観 20% 受注残が積み上がり、利益率が1割に届く 利益 18 億円 · PER 15.7 倍 · 株価時価総額 1,188 円298 億円
受注残は2026年上期で61億円と、前年から14%増えている。この積み上がりが売上に変わり、自動車試験と工業計測が伸びる。航空宇宙は汎用品が堅調で、鉄道は車両の更新需要が支える。
営業利益率は9.6%まで戻る。中計が掲げる10%にあと一歩のところだ。環境・防災分野は、ダム観測の更新が一巡して数量が横ばいになる。校正と保守の厚みが少しずつ増え、利益の土台が安定する。
還元は10年で125億円。優待は年に1億円弱で、株主への受け取りとして加わる。純利益は18億円ほどで、自己資本利益率は10%を超える。ただ、本業の伸びは物価の延長にとどまり、倍率は上限の9割強に置くのが精一杯だ。
- 自動車試験向け計測:数量 0.0(国内の電気計測器市場(実質、兆円)のうち該当分野の需要 × 自社シェア)× 価格 1.32(販売単価を今を1とした指数(物価・原価の上昇と、競争による値下げで動く))→ 売上 48 億円・営業利益 5 億円。数量 1.10 倍・価格 1.32 倍、営業利益率 10.0%
- 工業計測:数量 0.0(国内の電気計測器市場(実質、兆円)のうち該当分野の需要 × 自社シェア)× 価格 1.32(販売単価を今を1とした指数(物価・原価の上昇と、競争による値下げで動く))→ 売上 53 億円・営業利益 6 億円。数量 1.18 倍・価格 1.32 倍、営業利益率 10.5%
- 環境・防災・エネルギー:数量 0.0(国内の電気計測器市場(実質、兆円)のうち該当分野の需要 × 自社シェア)× 価格 1.32(販売単価を今を1とした指数(物価・原価の上昇と、競争による値下げで動く))→ 売上 41 億円・営業利益 4 億円。数量 1.00 倍・価格 1.32 倍、営業利益率 9.5%
- 運輸・交通インフラ:数量 0.0(国内の電気計測器市場(実質、兆円)のうち該当分野の需要 × 自社シェア)× 価格 1.34(販売単価を今を1とした指数(物価・原価の上昇と、競争による値下げで動く))→ 売上 38 億円・営業利益 4 億円。数量 1.30 倍・価格 1.34 倍、営業利益率 10.5%
- 校正・保守・その他の計測:数量 0.0(国内の電気計測器市場(実質、兆円)のうち該当分野の需要 × 自社シェア)× 価格 1.32(販売単価を今を1とした指数(物価・原価の上昇と、競争による値下げで動く))→ 売上 43 億円・営業利益 4 億円。数量 1.10 倍・価格 1.32 倍、営業利益率 9.0%
- コンサルティング:数量 0.0(国内の電気計測器市場(実質、兆円)のうち該当分野の需要 × 自社シェア)× 価格 1.34(販売単価を今を1とした指数(物価・原価の上昇と、競争による値下げで動く))→ 売上 17 億円・営業利益 1 億円。数量 1.00 倍・価格 1.34 倍、営業利益率 5.0%
倍率:事業の純利益 17 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 10.3% が k 7.50% を上回る。残る割合 0.50(moat=normal)で RONIC 8.9%、10 年より先の名目の伸び g 4.0% から正当化 PER = (1−g÷RONIC)÷(k−g) = 15.7 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 15.7 倍 + 余った現金(戻り方込み)25 億円。全体の PER 15.71 倍、時価総額 298 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。
確率:受注残が14%増えている現状から、大口案件の出方次第で利益率が10%近くに戻る姿。中計の目標に近く、2割とした。
中立 36% 売上は物価並みに伸び、利益率は今の水準を保つ 利益 15 億円 · PER 13.8 倍 · 株価時価総額 888 円223 億円
売上は10年で4割近く増え、225億円ほどになる。数量の伸びは1割に満たない。残りは物価の分で、価格が3割上がる。自動車試験と工業計測は穏やかに伸び、環境・防災はダムの反動で横ばいになる。航空宇宙と防衛が、数量の伸びを一番引っ張る。
営業利益率は8.8%。2015年の12%には戻らず、近年の水準を保つ。原価高を価格に載せるのに時間差があり、利益率の改善は鈍い。営業利益は約20億円、純利益は15億円ほどになる。
還元は10年で105億円に、優待が年に0.8億円ほど加わる。設備投資は年7億円前後で、減価償却は今ある設備の分は取得時の値段のまま、新しい設備の分だけ物価込みで積み上がる。純現金はほぼ今の水準を保つ。
- 自動車試験向け計測:数量 0.0(国内の電気計測器市場(実質、兆円)のうち該当分野の需要 × 自社シェア)× 価格 1.30(販売単価を今を1とした指数(物価・原価の上昇と、競争による値下げで動く))→ 売上 45 億円・営業利益 4 億円。数量 1.05 倍・価格 1.30 倍、営業利益率 9.0%
- 工業計測:数量 0.0(国内の電気計測器市場(実質、兆円)のうち該当分野の需要 × 自社シェア)× 価格 1.30(販売単価を今を1とした指数(物価・原価の上昇と、競争による値下げで動く))→ 売上 48 億円・営業利益 5 億円。数量 1.10 倍・価格 1.30 倍、営業利益率 9.5%
- 環境・防災・エネルギー:数量 0.0(国内の電気計測器市場(実質、兆円)のうち該当分野の需要 × 自社シェア)× 価格 1.30(販売単価を今を1とした指数(物価・原価の上昇と、競争による値下げで動く))→ 売上 39 億円・営業利益 4 億円。数量 0.97 倍・価格 1.30 倍、営業利益率 9.0%
- 運輸・交通インフラ:数量 0.0(国内の電気計測器市場(実質、兆円)のうち該当分野の需要 × 自社シェア)× 価格 1.34(販売単価を今を1とした指数(物価・原価の上昇と、競争による値下げで動く))→ 売上 35 億円・営業利益 4 億円。数量 1.20 倍・価格 1.34 倍、営業利益率 10.0%
- 校正・保守・その他の計測:数量 0.0(国内の電気計測器市場(実質、兆円)のうち該当分野の需要 × 自社シェア)× 価格 1.30(販売単価を今を1とした指数(物価・原価の上昇と、競争による値下げで動く))→ 売上 40 億円・営業利益 3 億円。数量 1.05 倍・価格 1.30 倍、営業利益率 8.5%
- コンサルティング:数量 0.0(国内の電気計測器市場(実質、兆円)のうち該当分野の需要 × 自社シェア)× 価格 1.34(販売単価を今を1とした指数(物価・原価の上昇と、競争による値下げで動く))→ 売上 17 億円・営業利益 1 億円。数量 0.95 倍・価格 1.34 倍、営業利益率 4.0%
倍率:事業の純利益14.9億円・事業 ROE 8.1%。RONIC=k 7.5%+1/2×(ROE−k)、g 4% から正当化 PER=12.6倍。ROE が k とほぼ並ぶ水準で、新たな投資の稼ぎは資本コストを少し上回る程度。上限の約10.0割の13.83倍に置いた。
確率:売上が物価並みに伸び、利益率は過去の中央値(8.7%)に落ち着く最も確からしい姿として、4割弱を置いた。
やや悲観 24% 原価高と大口案件の波で、利益率が痩せる 利益 11 億円 · PER 9.0 倍 · 株価時価総額 444 円111 億円
原価が先に上がり、価格への転嫁が遅れる状態が続く。2026年上期に見えた「売上は横ばい、利益は3割減」の姿が、10年にわたって尾を引く。営業利益率は7%台に下がる。
自動車は大口案件が出ない年に落ち込み、環境分野は公共事業の予算で数量が1割近く減る。航空宇宙は伸びるが、全体を支えるには規模が足りない。日章電機の事業譲受も、統合の費用が先に出て利益には効きにくい。
還元は10年で80億円に絞られ、優待も縮む。純利益は11億円ほどで、自己資本利益率は6%を割る。厚い現金は残るが、稼ぐ力が伸びないので、倍率は低く見られる。
- 自動車試験向け計測:数量 0.0(国内の電気計測器市場(実質、兆円)のうち該当分野の需要 × 自社シェア)× 価格 1.25(販売単価を今を1とした指数(物価・原価の上昇と、競争による値下げで動く))→ 売上 40 億円・営業利益 3 億円。数量 0.97 倍・価格 1.25 倍、営業利益率 7.5%
- 工業計測:数量 0.0(国内の電気計測器市場(実質、兆円)のうち該当分野の需要 × 自社シェア)× 価格 1.25(販売単価を今を1とした指数(物価・原価の上昇と、競争による値下げで動く))→ 売上 42 億円・営業利益 3 億円。数量 1.00 倍・価格 1.25 倍、営業利益率 8.0%
- 環境・防災・エネルギー:数量 0.0(国内の電気計測器市場(実質、兆円)のうち該当分野の需要 × 自社シェア)× 価格 1.25(販売単価を今を1とした指数(物価・原価の上昇と、競争による値下げで動く))→ 売上 36 億円・営業利益 3 億円。数量 0.92 倍・価格 1.25 倍、営業利益率 7.5%
- 運輸・交通インフラ:数量 0.0(国内の電気計測器市場(実質、兆円)のうち該当分野の需要 × 自社シェア)× 価格 1.30(販売単価を今を1とした指数(物価・原価の上昇と、競争による値下げで動く))→ 売上 31 億円・営業利益 3 億円。数量 1.08 倍・価格 1.30 倍、営業利益率 8.5%
- 校正・保守・その他の計測:数量 0.0(国内の電気計測器市場(実質、兆円)のうち該当分野の需要 × 自社シェア)× 価格 1.25(販売単価を今を1とした指数(物価・原価の上昇と、競争による値下げで動く))→ 売上 36 億円・営業利益 3 億円。数量 0.98 倍・価格 1.25 倍、営業利益率 7.0%
- コンサルティング:数量 0.0(国内の電気計測器市場(実質、兆円)のうち該当分野の需要 × 自社シェア)× 価格 1.30(販売単価を今を1とした指数(物価・原価の上昇と、競争による値下げで動く))→ 売上 15 億円・営業利益 1 億円。数量 0.90 倍・価格 1.30 倍、営業利益率 3.0%
倍率:事業の純利益10.9億円・事業 ROE 5.7% は k 7.5% 以下なので、上限は 1÷k=12.5倍。成長は物価並みで、資本の稼ぎは k を下回る。上限の約7.2割の9.0倍に置いた。
確率:2026年上期は売上が横ばいで営業利益が3割減った。原価高を価格に載せきれない現状が続く姿で、慎重な見方がやや強いと見て、2割台半ばを置いた。
悲観 12% シミュレーションと中国勢に押され、計測の値段が崩れる 利益 6 億円 · PER 7.0 倍 · 株価時価総額 197 円49 億円
衝突試験の多くがシミュレーションに置き換わり、実車を壊して測る需要が細る。中国の安価なひずみゲージとセンサーが、汎用品の価格を押し下げる。ひずみゲージ自体も、光ファイバーや微小な機械部品との競争を受ける。
売上は物価の伸びを下回って1割増にとどまり、営業利益率は5%を割る。2022年の4.7%を再び見る水準だ。受注生産で在庫と人員が重く、固定費が利益を食う。
還元は10年で55億円に抑えられ、優待も縮む。純利益は6億円ほどで、もう優良な計測機器メーカーとは呼べない。厚い現金と70年の技術の蓄積は残るが、稼ぐ力は細る。
- 自動車試験向け計測:数量 0.0(国内の電気計測器市場(実質、兆円)のうち該当分野の需要 × 自社シェア)× 価格 1.15(販売単価を今を1とした指数(物価・原価の上昇と、競争による値下げで動く))→ 売上 33 億円・営業利益 2 億円。数量 0.85 倍・価格 1.15 倍、営業利益率 5.0%
- 工業計測:数量 0.0(国内の電気計測器市場(実質、兆円)のうち該当分野の需要 × 自社シェア)× 価格 1.15(販売単価を今を1とした指数(物価・原価の上昇と、競争による値下げで動く))→ 売上 34 億円・営業利益 2 億円。数量 0.88 倍・価格 1.15 倍、営業利益率 5.5%
- 環境・防災・エネルギー:数量 0.0(国内の電気計測器市場(実質、兆円)のうち該当分野の需要 × 自社シェア)× 価格 1.15(販売単価を今を1とした指数(物価・原価の上昇と、競争による値下げで動く))→ 売上 30 億円・営業利益 2 億円。数量 0.85 倍・価格 1.15 倍、営業利益率 5.0%
- 運輸・交通インフラ:数量 0.0(国内の電気計測器市場(実質、兆円)のうち該当分野の需要 × 自社シェア)× 価格 1.20(販売単価を今を1とした指数(物価・原価の上昇と、競争による値下げで動く))→ 売上 25 億円・営業利益 2 億円。数量 0.95 倍・価格 1.20 倍、営業利益率 6.0%
- 校正・保守・その他の計測:数量 0.0(国内の電気計測器市場(実質、兆円)のうち該当分野の需要 × 自社シェア)× 価格 1.15(販売単価を今を1とした指数(物価・原価の上昇と、競争による値下げで動く))→ 売上 30 億円・営業利益 1 億円。数量 0.88 倍・価格 1.15 倍、営業利益率 4.5%
- コンサルティング:数量 0.0(国内の電気計測器市場(実質、兆円)のうち該当分野の需要 × 自社シェア)× 価格 1.20(販売単価を今を1とした指数(物価・原価の上昇と、競争による値下げで動く))→ 売上 13 億円・営業利益 0 億円。数量 0.80 倍・価格 1.20 倍、営業利益率 1.0%
倍率:事業の純利益5.8億円・事業 ROE 2.9% は k 7.5% 以下なので、上限は 1÷k=12.5倍。構造的に負けた筋書きで、利益も薄い。上限の約5.6割の7.0倍に置いた。厚い純現金は余った現金として別に足している。
確率:10年の悲観は、衝突試験などのシミュレーション化と中国勢の安価な計測器で、値段もシェアも失う構造的な負け。純現金が厚く倒産には遠いので、1割強とした。
セグメント:数量 × 価格
いまの数量と価格、中立の筋書きの 10 年後。売上と営業利益は億円。
自動車試験向け計測
衝突試験や走行試験でひずみ・荷重・加速度を測る機器とシステム。EV開発で衝突試験が増える。
| 数量国内の電気計測器市場(実質、兆円)のうち該当分野の需要 × 自社シェア | 価格販売単価を今を1とした指数(物価・原価の上昇と、競争による値下げで動く) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2025/12 | 0.0 | 1.00 | 33 | 3 |
| 10 年後 中立 | 0.0 | 1.30 | 45 | 4 |
取り方:開示は分野別の売上が半期ごとのみ。2025年12月期の分野別は、2026年上期の売上と前年比から2025年上期を逆算し、年に引き伸ばした推計(約33億円)。営業利益は分野別に開示が無いので、計測機器の営業利益率8.9%で按分した。数量は今の売上基準の取扱量、価格は販売単価の指数で今を1。
工業計測
生産設備、半導体関連装置、材料試験などの荷重・圧力・ひずみの計測。汎用品が中心。
| 数量国内の電気計測器市場(実質、兆円)のうち該当分野の需要 × 自社シェア | 価格販売単価を今を1とした指数(物価・原価の上昇と、競争による値下げで動く) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2025/12 | 0.0 | 1.00 | 34 | 3 |
| 10 年後 中立 | 0.0 | 1.30 | 48 | 5 |
取り方:2026年上期の工業計測16.3億円(前年比−2.3%)から年に引き伸ばした推計(約34億円)。営業利益は計測機器の利益率で按分。JEMIMAの電気計測器市場は国内売上+輸出で約7,500億円、同社の計測機器149億円はその約2%。市場の名目の伸びは年1.0%で、実質は微減。
環境・防災・エネルギー
ダムの堤体観測、橋・トンネルなどの構造物の監視、原子力・発電設備の計測。
| 数量国内の電気計測器市場(実質、兆円)のうち該当分野の需要 × 自社シェア | 価格販売単価を今を1とした指数(物価・原価の上昇と、競争による値下げで動く) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2025/12 | 0.0 | 1.00 | 31 | 3 |
| 10 年後 中立 | 0.0 | 1.30 | 39 | 4 |
取り方:2026年上期の環境・防災・エネルギー13.0億円(前年比−14.8%、前期のダム大口の反動)から前年上期を逆算し、年に引き伸ばした推計(約31億円)。営業利益は按分。
運輸・交通インフラ
航空宇宙の試験計測、鉄道車両の試験・軌道計測、設置型の車両重量計など。
| 数量国内の電気計測器市場(実質、兆円)のうち該当分野の需要 × 自社シェア | 価格販売単価を今を1とした指数(物価・原価の上昇と、競争による値下げで動く) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2025/12 | 0.0 | 1.00 | 22 | 2 |
| 10 年後 中立 | 0.0 | 1.34 | 35 | 4 |
取り方:2026年上期の運輸・交通インフラ10.7億円(前年比−0.8%)から年に引き伸ばした推計(約22億円)。航空宇宙の汎用品が堅調で、鉄道の更新需要が増えている。営業利益は按分。
校正・保守・その他の計測
校正や保守修理のサービス、上の分野に入らない計測機器。
| 数量国内の電気計測器市場(実質、兆円)のうち該当分野の需要 × 自社シェア | 価格販売単価を今を1とした指数(物価・原価の上昇と、競争による値下げで動く) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2025/12 | 0.0 | 1.00 | 29 | 3 |
| 10 年後 中立 | 0.0 | 1.30 | 40 | 3 |
取り方:計測機器セグメント149億円から、上の4分野の推計合計(約120億円)を引いた残り(約29億円)。校正・保守・分野に入らない機器。営業利益は按分。
コンサルティング
構造物の調査・診断などの技術サービス(計測データを活用する)。
| 数量国内の電気計測器市場(実質、兆円)のうち該当分野の需要 × 自社シェア | 価格販売単価を今を1とした指数(物価・原価の上昇と、競争による値下げで動く) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2025/12 | 0.0 | 1.00 | 13 | 1 |
| 10 年後 中立 | 0.0 | 1.34 | 17 | 1 |
取り方:コンサルティングセグメントの売上13億円(2025年12月期)。2026年上期は6.7億円(前年比−7.0%)。営業利益は開示が無く、全社の営業利益13.85億円との差から約0.5億円と推計した。
リスクと懸念
原価高と価格転嫁の遅れ
2026年上期は売上が横ばいで営業利益が3割減った。原価率と販管費が先に上がり、価格の改定が追いついていない。受注生産では、受けた時点の価格で数か月先に作るため、転嫁にどうしても時間差が出る。営業利益率が1ポイント下がると、営業利益は1割以上減る。
大口案件への依存
自動車の衝突試験や、ダム観測の大口案件で、分野の売上は年ごとに大きく振れる。2026年上期は自動車が18%増え、環境・防災が15%減った。大口が出ない年は、固定費が利益を削る。受注の山谷を均す手段は、校正や保守の厚みしかない。
シミュレーションと新しいセンサー
衝突試験は計算機上の再現が進み、実車を壊す数は減りうる。ひずみゲージは、光ファイバーや微小な機械部品を使うセンサーとの競争も受ける。置き換えが早まれば、主力の汎用品と自動車向けの数量が10年の途中で落ちる。
中国勢と汎用品の価格競争
汎用品は売上の4割強を占める。中国メーカーの安価なひずみゲージやロードセルが、価格を押し下げる。特注品で差をつけられなければ、利益率が4%台まで下がった2022年の姿に近づく。校正や保守で顧客をつなぎとめられるかが問われる。
事業再編の実行
2026年7月に日章電機から検出器の事業を譲り受け、2027年1月には完全子会社3社を合併する。製造とサービスの一体化は狙いどおりでも、統合の費用が先に出る。譲受の金額は開示されておらず、収益への貢献は確かめにくい。人員の配置や拠点の整理が、納期に響かないかも見ておく必要がある。
公共予算と為替
環境・防災の需要は、国のダムや橋の更新予算に左右される。海外売上は1割強で、円高になれば円換算の収益が減る。2025年12月期も、為替差損が経常利益の伸びを抑えた。公共事業の予算が減る年は、大口案件の穴を埋める手段が乏しい。
今後の分かれ目
- 価格の改定が定着し、営業利益率が2027年に10%へ戻った
- 中計の目標に届いたことになり、楽観とやや楽観の確率を上げる。倍率も上限寄りに置く。
- 受注残が売上に変わらず、受注高の伸びが止まった
- 大口案件の期待が外れたと判断し、やや悲観と悲観の確率を厚くする。
- 防衛・航空宇宙の受注が毎年二桁で増え、運輸・交通インフラの数量が3割伸びる道筋が見えた
- 楽観の筋書きを実現に近づける。日章電機の事業の貢献を利益に織り込む。
- 自動車メーカーが衝突試験のシミュレーション比率を大きく引き上げると発表した
- 自動車試験の数量を下方に直す。悲観の確率を上げる。
- 自社株買いの枠が増額され、総還元性向の目標が示された
- 還元の合計を上方に直す。ただし稼ぐ力は変わらないので、倍率は据え置く。
- 投資有価証券の売却方針が数字で示され、売却代金の使い道が明らかになった
- 売る方針が開示されたことになり、持ち合い株の税引後の価値を余り資産として別に足せる。
見ておくもの
- 受注高・受注残の推移(2026年上期は90.8億円・61.0億円)
- 営業利益率(2026年12月期は8.8%予想、中計の目標は2027年に10%)
- 自動車試験・環境防災・運輸の分野別売上
- 自社株買いの進み方(8億円の枠、2026年12月18日まで)
- 日章電機から譲り受けた検出器の事業と、合併後の費用
- 株主優待の継続と、株主数の動き
倍率と資本コストの決め方
倍率は今の株価に寄せず、式と事業の経済性から置いた。資本コストは7.5%(基本7.5%、quality +0.5%)。中立の事業 ROE は k とほぼ並ぶので、正当化 PER の約86%の10.8倍に置いた。余った現金は、月商1.3か月分の備えを引いた17億円を、戻す実績を認めて満額で足した。持ち合い株は配当が利益に入っているため、価値を別に足していない。自己株式の取得は実行済みの約3.2億円を自己資本と還元の両方から外した。優待は年0.8億円と推計し、還元に加えた。賃借料は小さく、新リース会計の影響は軽い。 2026-10-22 の見直し(溜まる現金を事業の ROE から外す・k の目安を対称に・楽観〜中立は上限そのものに置く・ROE が k 以下は配り方から出す式)で、倍率を機械で置き直した(第 1 段より前 → 今:楽観 PER 13.5→17.51 倍・やや楽観 PER 12.8→15.71 倍・中立 PER 12.5→13.83 倍)。
資本コスト 7.5% = 無リスク金利 3% + β — × 5%。基本 7.5% に quality を足した(決まり v2)。個別の事業リスクは筋書きと確率で表す。 2026-10-22 に循環と借金を過去の数字で付け直し、k は 8.00% → 7.50%。