結論
ほくやく・竹山HDは、北海道で薬と医療機器を病院や薬局へ届ける専門卸の持株会社だ。売上は3,000億円を超え、道内の医薬品卸では首位とみられる。2026年9月に社名をTSUMUGU HOLDINGSへ変えた。筆者の結論は、本質価値は今の値段をやや下回る、というものだ。最大の理由は、積み上げた資産が稼ぎにほとんど結びついていないことにある。
この会社は財務が異様に厚い。現預金は約170億円、投資有価証券は約190億円で、合計は時価総額を上回る。借金はほぼない。ただ、売上に対する営業利益率は0.6%しかなく、現金の利息は年0.1億円ほどだ。資本は大きいのに、自己資本利益率は2〜4%にとどまる。
事業の柱は医薬品卸(売上の7割)と医療機器卸(2割)だ。薬価は毎年下がり、人件費は物価で上がる。2026年3月期は全社員への特別手当などが重なり、営業利益が4割減った。10年後の利益は、費用高と薬価の引き下げをかろうじて跳ね返す程度と見る。
現金の戻り方が上振れの鍵になる。安定株主が厚く、外から還元を迫る圧力は弱い。それでも自己株式の取得は続いており、配当と合わせて利益の3〜5割を返している。持ち合い株の売却が進めば、価値は見直されうる。
バリュー投資の観点から
バリュー投資の観点では、この会社は「安全だが、持ち主の取り分が増えにくい会社」だ。10年後も薬は届け続けるので、事業は残る。借金がなく、倒れる心配はほとんどない。ただ、オーナーが自由に使えるお金は、純利益の半分に満たないと筆者は見る。物流センターや店舗に、毎年かなりの設備投資が要るからだ。
資本の使い方には疑問が残る。自己資本の半分以上が、ほぼ無利息の現金と、配当利回り2%ほどの持ち合い株に眠っている。この資産が資本コスト並みに回れば、利益は大きく増える。経営がその道を選ばない限り、倍率は上がらない。自己株式を買い続けている点は評価できる。
安全域は、数字の上では厚くない。今の時価総額は、現金と持ち合い株の合計より小さい。それでも持ち合い株は配当として利益にすでに入っており、現金の半分は事業の備えと見る。足し合わせると、安さは見かけほど大きくない。資産の価値が実現する道筋が見えない限り、積極的に評価する理由にはならない。
何で稼ぐ会社か
ほくやくは北海道に根を張る専門卸だ。事業は五つに分かれる。最大は医薬品卸売で、売上の約7割(2,232億円)を占める。製薬会社から薬を仕入れ、道内の病院・診療所・調剤薬局へ毎日配る。薬の価格は国が決める薬価で、卸の取り分は仕入れ値との差と物流の効率で決まる。営業利益率は0.5%台と薄い。
二つ目が医療機器卸売だ。子会社の竹山が、手術や検査で使う医療機器・診療材料を大学病院などへ届ける。売上は約700億円で、営業利益率は1.3%と医薬品卸の2倍以上ある。症例が増えれば売れる事業だ。
残りは小さな事業が並ぶ。薬局事業は「そえる薬局」の名で道内に展開し、売上は約130億円。2026年3月期は処方箋の枚数が7%減り、営業損失になった。介護事業は福祉用具のレンタルやサービス付き高齢者向け住宅を運営し、売上47億円で営業利益率は5%台と高い。ICT事業は病院向けシステムやパソコンの販売だ。
顧客は道内の医療機関が中心で、物流網の厚みが競争力になる。グループの従業員は千人規模で、道内の主要都市に支店を置き、離島や過疎地にも定期便を回す。受発注は電子化が進み、システムの安定がそのまま信用になる。2026年2月には旭川支店を新築移転し、倉庫を約1.5倍に広げた。災害時に動く自家発電も入れた。投資は重いが、薬を欠かさず届ける力はそのまま参入の壁になる。持株会社は、グループ各社の調達や情報システム、人材育成をまとめ、重なる費用を減らす役を担う。
優良さと弱いところ
この会社の強みは、道内に張りめぐらせた物流網と、首位のシェアである。道内の医薬品卸で4割前後を握るとみられ、20か所を超える支店から小口配送を毎日こなす。薬は欠品が許されない。確実に届くこと自体が価値になる。広い北海道で、全国の大手が同じ密度の網を一から築くのは難しい。ただ、これは堀というより参入の壁に近い。価格は国と製薬会社が決め、卸が値上げで利益を守る力は弱い。
弱みは利幅の薄さと資本の使い方にある。営業利益率は10年を通じて1%前後で、2026年3月期は0.6%に落ちた。自己資本利益率は10年の中央値が3.9%で、資本コストの半分ほどだ。理由は単純で、自己資本の半分以上が、利息を生まない現金と利回りの低い持ち合い株に寝ている。
物流の質も強みだ。薬の品質を守る国の指針に沿った倉庫を整え、災害時にも動く自家発電を備える。厳冬期の吹雪や広い道内の移動という、本州にはない条件を毎日さばく経験は、一朝一夕には身につかない。
経営は手堅い。借金はほぼなく、買収で大きく失敗した跡も見当たらない。一方で、現金を遊ばせ、成長投資も道内の物流と薬局・介護に限られる。守りは強いが、資本は働いていない。筆者はそう評価する。
業界はいまどこにいて、どこへ向かうか
北海道の医薬品卸は、数量が伸びにくく、価格が毎年下がる市場だ。全国の医療用医薬品は薬価ベースで約11.5兆円。道内はその約5%と置くと、0.5兆円台になる。高齢化で処方は増えるが、北海道は人口の減りが全国より速い。高齢者の数が頭打ちになる時期も早い。ほぼ横ばいが道内の数量の姿だと筆者は見る。
価格は薬価で決まる。2026年度の改定では、薬剤費ベースで約4%下がった。ジェネリックの供給混乱や、長期収載品への選定療養の導入も卸の売上を削っている。流通改善ガイドラインで単品ごとの価格交渉や経費の転嫁が進めば、粗利は守られる。進まなければ、人件費と物流費の上昇が利益を食う。
競争は全国大手との戦いだ。メディパル、アルフレッサ、スズケン、東邦が道内にも拠点を持ち、ほくやくは地場の首位として向き合う。大手4社の営業利益も2026年3月期は減った。卸全体が同じ圧力を受けている。
医療機器は別の動きをする。薬価制度の外にあり、手術や検査の件数で数量が決まる。ただし償還価格の引き下げと、国立大学病院など基幹病院の経営悪化が価格を抑える。備品の売上は前年の8割に落ちた。
介護は、85歳以上の人口が2040年に向けて増え、数量が伸びる数少ない領域だ。薬局は処方箋の枚数が減り、苦しい。
注意したいのは、卸が単独では価格を決められない点だ。製薬会社は仕切価で、国は薬価で、病院は値引き交渉で、それぞれ卸の取り分を挟む。この三方向の圧力が、薄い利幅の根にある。
資本政策と M&A
資本政策の特徴は、厚い財務と控えめな還元の組み合わせだ。配当は年間で約4億円、配当性向は2割台。加えて自己株式を2年続けて約4億円ずつ買った。合わせた総還元は、2026年3月期で純利益の約5割にあたる。自己株式はすでに発行済み株式の約16%に達している。
方針は「安定的で継続的な配当」と述べるだけで、性向や自己資本配当率の目標は示されていない。現金は5年で215億円から171億円に減ったが、主因は還元より設備投資だ。旭川支店の新築など、物流と介護の施設に毎年20〜30億円を投じている。
投資有価証券は194億円で、上場銘柄が11ある。受取配当は年4億円ほどだ。2026年3月期は約10億円を売り、7億円の売却益が出た。縮減の数値目標は確認できていない。
株主は安定している。有限会社2社が計約2割、取引銀行2行で約8%、製薬メーカーも名を連ねる。外から経営に迫る圧力は弱い。M&Aは、医療機器卸で業界再編を見据えて道内のシェアを広げると説明している。買う側にも、買われる側にもなりうる。
強気の見方と慎重な見方
強気の見方
資産の価値がまだ値段に表れていない。これが最大の上振れ要因だ。現預金は約170億円、投資有価証券は約190億円で、合わせると時価総額を上回る。借金はない。政策保有株の縮減は上場企業に共通する課題で、同社も2026年3月期に約10億円を売り、7億円の益を出した。売却が進み、代金が配当や自社株買いで返れば、1株の価値は一気に動く。自己株式の取得は2年続いている。
本業にも追い風がある。北海道の首位として、薬を欠品なく届ける力は他社が簡単にまねできない。バイオ医薬品や放射性医薬品など、扱いに手間のかかる高額薬が増えれば、卸の機能は薬価差でなく手数料に近い収益になる。流通改善ガイドラインが効き、単品ごとの価格交渉が定着すれば、営業利益率は1%近くまで戻る。2026年3月期の減益は、全社員への特別手当と情報セキュリティ強化の費用が主因で、構造の悪化ではない。
介護は2040年に向けて市場が広がり、すでに5%台の利益率を出す。薬局もブランドの統一が済み、店舗の整理が進めば赤字は止まる。医療機器は道内の症例が増え続け、業界再編が起きれば首位のシェアがさらに上がる。物流の自動化と拠点の集約が進めば、人手不足の中でも費用を抑えられる。利益が戻り、資産が働く方向に動くだけで、価値が今の2倍を超える姿もありうる。
慎重な見方
薄利は構造であり、資産は眠り続ける。これが慎重な見方の核心だ。医薬品卸の営業利益率は0.5%台で、薬価は毎年下がる。人件費と物流費は物価と同じ速さで上がる。2026年3月期は特別手当の支給で営業利益が4割減ったが、賃金は一度上げたら戻らない。流通改善ガイドラインへの期待は、これまでも裏切られてきた。
北海道は人口の減りが全国より速い。処方の数量は高齢者の数に頼っており、その伸びは2040年を待たず止まる。全国大手は同じ道内で攻め、薬局は処方箋が7%減って赤字になった。国立大学病院の経営悪化は、医療機器の価格交渉力をさらに弱める。
資産の話は、期待ほど確かではない。現金は設備投資と将来の買収に消える。上位10株主で約5割を占める会社が、持ち合い株を売ったからといって大きく株主に返す理由はない。現金の受取利息は年0.1億円しかなく、経営が資本を働かせてこなかったことは、すでに数字が示している。自己株式の取得は続くが、利益の3〜5割という水準は、資産の厚みから見れば小さい。しかも利益そのものが薄いため、返せる額も限られる。
10年先を見れば、オンライン服薬指導やメーカーの直接配送が広がり、卸の機能が薄まる恐れもある。
どちらに重みを置いたか
どちらの言い分にも根拠があるが、慎重な指摘がやや強い。資産の厚みは本物でも、戻らなければ価値として表れない。安定株主が厚く、外から迫る力が弱いので、戻り方は半分と見た。本業は、薬価の下がりと費用高で利幅が細る側に傾く。確率は、中立に4割弱、悲観寄りに4割を置いた。10年の悲観は、薬価と中抜き、人口減で構造的に負ける姿として14%を置いた。上振れは、持ち合い株の売却と還元の厚みで価値が大きく動く可能性として、楽観とやや楽観を合わせて2割強を置いた。
10 年後の 5 つの筋書き(2036/03 期)
確率で加重した株価時価総額 1,306 円268 億円(+ 配当配当と自社株買いの合計 377 円77 億円)。 今の値に割り戻すと 861 円177 億円、今との差 −7.1%、 期待の年率 +6.1%(資本コスト 8.0%)→ 適正
| 筋書き | 確率 | 10 年後の株価時価総額 | 配当の合計還元の合計配当+自社株買い | トータルリターン10 年・配当込み | 年率 | 確率 × (株価+配当時価総額+還元) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 楽観 | 7% | 2,317 円476 億円 | 584 円120 億円 | +212.9% | +12.1% | 203 円42 億円 |
| やや楽観 | 17% | 1,914 円393 億円 | 486 円100 億円 | +158.9% | +10.0% | 408 円84 億円 |
| 中立 | 37% | 1,517 円312 億円 | 414 円85 億円 | +108.2% | +7.6% | 714 円147 億円 |
| やや悲観 | 25% | 757 円156 億円 | 292 円60 億円 | +13.1% | +1.2% | 262 円54 億円 |
| 悲観 | 14% | 486 円100 億円 | 195 円40 億円 | −26.5% | −3.0% | 95 円20 億円 |
| 加重平均 | 100% | 1,306 円268 億円 | 377 円77 億円 | +81.5% | +6.1% | 1,683 円346 億円 |
今の株価時価総額 927 円191 億円(2026-10-22)から見たトータルリターン。加重平均の年率がこの 10 年に期待できる年率で、資本コスト 8.0% を下回るほど割高。
楽観 7% 資産が働き始め、薬も機器も稼ぎが戻る 利益 32 億円 · PER 12.5 倍 · 株価時価総額 2,317 円476 億円
薬価の下がりを高額薬の取り扱いで補い、道内のシェアをさらに固める。バイオ医薬品や放射性医薬品の配送は温度管理と記録の手間が大きく、全国大手と組んでも、道内の網は代えがきかない。流通改善ガイドラインが定着し、医薬品卸の営業利益率は0.85%まで戻る。
医療機器は道内の業界再編で首位の地位を固め、利益率は1.7%に上がる。介護は2040年に向けた需要で、数量が3割増える。
経営も変わる。持ち合い株の縮減が進み、売却代金と余った現金が配当と自社株買いに回る。10年の還元は120億円に達し、純利益は30億円を超える。それでも自己資本利益率は5%に届かない。厚い自己資本が重しになるからだ。減価償却は新しい物流センターの分だけ増えるが、利益の伸びがそれを上回る。
- 医薬品卸売(ほくやく):数量 0.2(北海道の医療用医薬品市場(薬価ベース・実質、兆円)× 自社シェア)× 価格 0.97(薬価・売値の水準を今を1とした指数(薬価改定で下がり、高額薬で上がる。物価では動かない))→ 売上 2,338 億円・営業利益 20 億円。数量 1.08 倍・価格 0.97 倍、営業利益率 0.85%
- 医療機器卸売(竹山):数量 0.1(道内の医療機器・診療材料の卸経由の流通量(実質、兆円)× 自社シェア)× 価格 1.20(卸値の水準を今を1とした指数(償還価格の引き下げと、メーカーの値上げ・物価で動く))→ 売上 942 億円・営業利益 16 億円。数量 1.12 倍・価格 1.20 倍、営業利益率 1.70%
- 薬局(そえる薬局):数量 0.0(処方箋の取扱量(今の値段で測った兆円))× 価格 1.35(処方箋単価(薬剤料・技術料)を今を1とした指数)→ 売上 171 億円・営業利益 3 億円。数量 1.00 倍・価格 1.35 倍、営業利益率 2.00%
- 介護:数量 0.0(介護サービス・福祉用具の取扱量(今の値段で測った兆円))× 価格 1.30(介護報酬・レンタル単価を今を1とした指数)→ 売上 80 億円・営業利益 5 億円。数量 1.30 倍・価格 1.30 倍、営業利益率 6.50%
- ICT:数量 0.0(システム・機器販売の取扱量(今の値段で測った兆円))× 価格 1.34(販売単価を今を1とした指数)→ 売上 39 億円・営業利益 2 億円。数量 1.10 倍・価格 1.34 倍、営業利益率 6.00%
- その他(子会社の経営指導):数量 0.0(取扱量(今の値段で測った兆円))× 価格 1.34(料金を今を1とした指数)→ 売上 24 億円・営業利益 0 億円。数量 1.00 倍・価格 1.34 倍、営業利益率 1.80%
倍率:事業の純利益 30 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 4.7% が k 8.00% 以下。ためた利益は投じた額より値が低いので伸びは数えず、稼ぐ力の値 PER = 1÷(k−g)(g=0) = 12.5 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 12.5 倍 + 余った現金(戻り方込み)100 億円。全体の PER 12.5 倍、時価総額 476 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。
確率:持ち合い株の売却と還元の厚みが、本業の戻りと重なる姿。前提がそろう必要があり、確率は1割に届かない。
やや楽観 17% 機器と介護が下支えし、医薬品卸は踏みとどまる 利益 25 億円 · PER 12.5 倍 · 株価時価総額 1,914 円393 億円
医薬品卸は営業利益率0.75%で踏みとどまり、医療機器と介護が全体を引き上げる。高額薬の増加が数量を支え、北海道の人口減を打ち消す。薬価の下がりは累計で5%にとどまる。
医療機器は症例の増加で数量が9%増え、利益率は1.5%を保つ。介護は85歳以上の増加で数量が2割増える。薬局は店舗の整理が終わり、赤字から抜ける。
還元は10年で100億円。持ち合い株の売却が一部進み、配当と自社株買いが少しずつ増える。純利益は25億円ほどで、自己資本利益率は4%に届かない。資本が働かない構図は変わらず、倍率は上限の8割強にとどまる。設備投資は物流センターの更新で年20億円台が続き、償却を上回る分は現金から出る。
- 医薬品卸売(ほくやく):数量 0.2(北海道の医療用医薬品市場(薬価ベース・実質、兆円)× 自社シェア)× 価格 0.95(薬価・売値の水準を今を1とした指数(薬価改定で下がり、高額薬で上がる。物価では動かない))→ 売上 2,226 億円・営業利益 17 億円。数量 1.05 倍・価格 0.95 倍、営業利益率 0.75%
- 医療機器卸売(竹山):数量 0.1(道内の医療機器・診療材料の卸経由の流通量(実質、兆円)× 自社シェア)× 価格 1.16(卸値の水準を今を1とした指数(償還価格の引き下げと、メーカーの値上げ・物価で動く))→ 売上 886 億円・営業利益 13 億円。数量 1.09 倍・価格 1.16 倍、営業利益率 1.50%
- 薬局(そえる薬局):数量 0.0(処方箋の取扱量(今の値段で測った兆円))× 価格 1.30(処方箋単価(薬剤料・技術料)を今を1とした指数)→ 売上 156 億円・営業利益 2 億円。数量 0.95 倍・価格 1.30 倍、営業利益率 1.40%
- 介護:数量 0.0(介護サービス・福祉用具の取扱量(今の値段で測った兆円))× 価格 1.27(介護報酬・レンタル単価を今を1とした指数)→ 売上 73 億円・営業利益 4 億円。数量 1.22 倍・価格 1.27 倍、営業利益率 6.00%
- ICT:数量 0.0(システム・機器販売の取扱量(今の値段で測った兆円))× 価格 1.30(販売単価を今を1とした指数)→ 売上 36 億円・営業利益 2 億円。数量 1.05 倍・価格 1.30 倍、営業利益率 5.00%
- その他(子会社の経営指導):数量 0.0(取扱量(今の値段で測った兆円))× 価格 1.34(料金を今を1とした指数)→ 売上 24 億円・営業利益 0 億円。数量 1.00 倍・価格 1.34 倍、営業利益率 1.80%
倍率:事業の純利益 24 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 3.7% が k 8.00% 以下。ためた利益は投じた額より値が低いので伸びは数えず、稼ぐ力の値 PER = 1÷(k−g)(g=0) = 12.5 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 12.5 倍 + 余った現金(戻り方込み)95 億円。全体の PER 12.5 倍、時価総額 393 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。
確率:医薬品卸が踏みとどまり、機器と介護が全体を引き上げる姿。安定株主が厚く経営の変化は遅いので、2割弱とした。
中立 37% 売上は微増にとどまり、利幅は費用高と拮抗する 利益 19 億円 · PER 12.5 倍 · 株価時価総額 1,517 円312 億円
医薬品卸の売上は、数量が3%増える一方、薬価が累計7%ほど下がり、横ばいに近い。費用は物価で3割以上増えるが、物流拠点の集約と自動化で販管費を抑え、営業利益率は0.65%で持ちこたえる。医療機器は数量が6%増え、価格は償還価格の下げで物価に届かず、利益率は1.3%を保つ。介護は数量が15%増える。
連結の営業利益は約20億円、純利益は約19億円。営業外の配当や賃貸収入、現金の利息が約11億円を足す。還元は10年で85億円。配当と自社株買いを今の水準のまま続ける。
減価償却は13億円から18億円へ、新しい物流センターの分だけ増える。設備投資は年20億円台が続き、償却を上回る分は現金から出る。現金はほぼ横ばいで、持ち合い株も今の規模を保つ。自己資本利益率は3%弱。これは今と変わらない。
- 医薬品卸売(ほくやく):数量 0.2(北海道の医療用医薬品市場(薬価ベース・実質、兆円)× 自社シェア)× 価格 0.93(薬価・売値の水準を今を1とした指数(薬価改定で下がり、高額薬で上がる。物価では動かない))→ 売上 2,138 億円・営業利益 14 億円。数量 1.03 倍・価格 0.93 倍、営業利益率 0.65%
- 医療機器卸売(竹山):数量 0.1(道内の医療機器・診療材料の卸経由の流通量(実質、兆円)× 自社シェア)× 価格 1.12(卸値の水準を今を1とした指数(償還価格の引き下げと、メーカーの値上げ・物価で動く))→ 売上 832 億円・営業利益 11 億円。数量 1.06 倍・価格 1.12 倍、営業利益率 1.30%
- 薬局(そえる薬局):数量 0.0(処方箋の取扱量(今の値段で測った兆円))× 価格 1.25(処方箋単価(薬剤料・技術料)を今を1とした指数)→ 売上 142 億円・営業利益 1 億円。数量 0.90 倍・価格 1.25 倍、営業利益率 0.60%
- 介護:数量 0.0(介護サービス・福祉用具の取扱量(今の値段で測った兆円))× 価格 1.20(介護報酬・レンタル単価を今を1とした指数)→ 売上 65 億円・営業利益 4 億円。数量 1.15 倍・価格 1.20 倍、営業利益率 5.50%
- ICT:数量 0.0(システム・機器販売の取扱量(今の値段で測った兆円))× 価格 1.20(販売単価を今を1とした指数)→ 売上 32 億円・営業利益 1 億円。数量 1.00 倍・価格 1.20 倍、営業利益率 4.50%
- その他(子会社の経営指導):数量 0.0(取扱量(今の値段で測った兆円))× 価格 1.34(料金を今を1とした指数)→ 売上 24 億円・営業利益 0 億円。数量 1.00 倍・価格 1.34 倍、営業利益率 1.80%
倍率:事業の純利益 18 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 2.8% が k 8.00% 以下。ためた利益は投じた額より値が低いので伸びは数えず、稼ぐ力の値 PER = 1÷(k−g)(g=0) = 12.5 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 12.5 倍 + 余った現金(戻り方込み)87 億円。全体の PER 12.5 倍、時価総額 312 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。
確率:薬価は毎年下がり、費用は物価で上がるが、拮抗する姿を最も確からしいと見て4割弱を置いた。
やや悲観 25% 薬価と賃金の綱引きに負け、利益が痩せる 利益 11 億円 · PER 8.8 倍 · 株価時価総額 757 円156 億円
薬価の下がりが毎年続き、累計で1割に達する。賃金と物流費は物価並みに上がり、卸は転嫁できない。医薬品卸の営業利益率は0.52%に下がり、営業利益は10億円ほどになる。
医療機器は、基幹病院の経営悪化で価格を叩かれ、利益率が1.0%に下がる。薬局は処方箋の減少が止まらず、赤字が続いて店舗を畳む。介護は堅調だが、規模が小さく全体を支えきれない。
純利益は11億円ほど。還元は60億円に減り、自己株式の取得を絞る。持ち合い株の配当も、取引先の業績悪化で減る。現金は設備投資と赤字の薬局に使われ、余った現金は今の4分の3になる。道内の物流網は守るが、旭川のような新しい拠点への投資は先送りされ、競争力の更新が遅れる。自己資本利益率は2%を割り、倍率は低く見られる。
- 医薬品卸売(ほくやく):数量 0.2(北海道の医療用医薬品市場(薬価ベース・実質、兆円)× 自社シェア)× 価格 0.90(薬価・売値の水準を今を1とした指数(薬価改定で下がり、高額薬で上がる。物価では動かない))→ 売上 1,989 億円・営業利益 10 億円。数量 0.99 倍・価格 0.90 倍、営業利益率 0.52%
- 医療機器卸売(竹山):数量 0.1(道内の医療機器・診療材料の卸経由の流通量(実質、兆円)× 自社シェア)× 価格 1.05(卸値の水準を今を1とした指数(償還価格の引き下げと、メーカーの値上げ・物価で動く))→ 売上 751 億円・営業利益 8 億円。数量 1.02 倍・価格 1.05 倍、営業利益率 1.00%
- 薬局(そえる薬局):数量 0.0(処方箋の取扱量(今の値段で測った兆円))× 価格 1.15(処方箋単価(薬剤料・技術料)を今を1とした指数)→ 売上 119 億円・営業利益 0 億円。数量 0.82 倍・価格 1.15 倍、営業利益率 -0.30%
- 介護:数量 0.0(介護サービス・福祉用具の取扱量(今の値段で測った兆円))× 価格 1.12(介護報酬・レンタル単価を今を1とした指数)→ 売上 56 億円・営業利益 3 億円。数量 1.05 倍・価格 1.12 倍、営業利益率 4.50%
- ICT:数量 0.0(システム・機器販売の取扱量(今の値段で測った兆円))× 価格 1.10(販売単価を今を1とした指数)→ 売上 28 億円・営業利益 1 億円。数量 0.95 倍・価格 1.10 倍、営業利益率 3.00%
- その他(子会社の経営指導):数量 0.0(取扱量(今の値段で測った兆円))× 価格 1.34(料金を今を1とした指数)→ 売上 24 億円・営業利益 0 億円。数量 1.00 倍・価格 1.34 倍、営業利益率 1.20%
倍率:事業の純利益10.3億円・事業 ROE 1.6% は k 8% 以下なので、上限は 1÷k=13.3倍。成長が止まり、資本の稼ぎも薄いので、上限の約6.6割の8.8倍に置いた。余った現金は別に足している。
確率:2026年3月期の決算が示す方向(賃金の上昇と薬価の下がり)が続く姿で起きやすい。慎重な見方の方が強いと見て、2割台半ばを置いた。
悲観 14% 人口減と中抜きで卸の機能が縮む 利益 6 億円 · PBR 0.2 倍 · 株価時価総額 486 円100 億円
製薬会社が一部の薬を直接配送し、オンライン服薬指導も広がる。北海道の人口は10年で1割以上減り、処方の数量は落ちる。薬価は累計で15%下がる。医薬品卸の営業利益率は0.45%まで落ち、売上は2割近く減る。
医療機器も、大学病院の購買集約で利益率が0.9%に下がる。薬局は処方箋が3割減り、多くを閉じる。減損が続き、純利益は6億円ほどに縮む。もう優良な会社とは呼べない。
還元は10年で40億円に絞られる。取引関係の薄れで、持ち合い株の配当も減る。余った現金は、赤字の穴埋めと失敗した投資に使われ、今の半分以下になる。道内の物流網は残るが、規模の優位は価格に結びつかない。株主に残るのは、細る本業と、動かない現金だけだ。
- 医薬品卸売(ほくやく):数量 0.2(北海道の医療用医薬品市場(薬価ベース・実質、兆円)× 自社シェア)× 価格 0.85(薬価・売値の水準を今を1とした指数(薬価改定で下がり、高額薬で上がる。物価では動かない))→ 売上 1,764 億円・営業利益 8 億円。数量 0.93 倍・価格 0.85 倍、営業利益率 0.45%
- 医療機器卸売(竹山):数量 0.1(道内の医療機器・診療材料の卸経由の流通量(実質、兆円)× 自社シェア)× 価格 0.98(卸値の水準を今を1とした指数(償還価格の引き下げと、メーカーの値上げ・物価で動く))→ 売上 653 億円・営業利益 6 億円。数量 0.95 倍・価格 0.98 倍、営業利益率 0.90%
- 薬局(そえる薬局):数量 0.0(処方箋の取扱量(今の値段で測った兆円))× 価格 1.05(処方箋単価(薬剤料・技術料)を今を1とした指数)→ 売上 93 億円・営業利益 −1 億円。数量 0.70 倍・価格 1.05 倍、営業利益率 -1.00%
- 介護:数量 0.0(介護サービス・福祉用具の取扱量(今の値段で測った兆円))× 価格 1.05(介護報酬・レンタル単価を今を1とした指数)→ 売上 47 億円・営業利益 1 億円。数量 0.95 倍・価格 1.05 倍、営業利益率 3.00%
- ICT:数量 0.0(システム・機器販売の取扱量(今の値段で測った兆円))× 価格 1.00(販売単価を今を1とした指数)→ 売上 24 億円・営業利益 0 億円。数量 0.90 倍・価格 1.00 倍、営業利益率 1.50%
- その他(子会社の経営指導):数量 0.0(取扱量(今の値段で測った兆円))× 価格 1.20(料金を今を1とした指数)→ 売上 22 億円・営業利益 0 億円。数量 1.00 倍・価格 1.20 倍、営業利益率 0.50%
倍率:稼ぐ力(事業の純利益÷k)は小さく、価値は純現金と売れる資産の床で決まる。床は今の自己資本646億円に掛けた。余った現金45億円と持ち合い株の税引後約156億円に戻り方0.5を掛けた約100億円で、今の自己資本の約0.15倍。(2026-10-22 の式の直しで機械で置き直し、今は PBR 0.155 倍・時価総額 100 億円。上の倍率は置き直す前の値)
確率:10年の悲観は、薬価の下がりに人口減とメーカーの直接配送が重なり、構造的に負ける姿。北海道は人口減が速く、利幅も薄いので、1割台前半を置いた。
セグメント:数量 × 価格
いまの数量と価格、中立の筋書きの 10 年後。売上と営業利益は億円。
医薬品卸売(ほくやく)
製薬会社から薬を仕入れ、道内の病院・診療所・調剤薬局へ毎日配送する。売上の7割で、北海道首位。
| 数量北海道の医療用医薬品市場(薬価ベース・実質、兆円)× 自社シェア | 価格薬価・売値の水準を今を1とした指数(薬価改定で下がり、高額薬で上がる。物価では動かない) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/03 | 0.2 | 1.00 | 2,232 | 12 |
| 10 年後 中立 | 0.2 | 0.93 | 2,138 | 14 |
取り方:北海道の医療用医薬品市場を、全国約11.5兆円(IQVIA 2024年度、薬価ベース)の約5%、約0.55兆円と推定した(道内の開示は無い)。医薬品卸売の売上2,232億円はその約4割で、日経が報じた道内シェア「4割弱」と整合する。売上には試薬等も含むので概算。数量は市場0.55兆円×シェア約40.6%=0.2232兆円分の取扱量、価格は薬価・売値の指数で今を1。1兆円=10,000億円で換算。
医療機器卸売(竹山)
手術・検査で使う医療機器、診療材料を大学病院など道内の基幹病院へ届ける。
| 数量道内の医療機器・診療材料の卸経由の流通量(実質、兆円)× 自社シェア | 価格卸値の水準を今を1とした指数(償還価格の引き下げと、メーカーの値上げ・物価で動く) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/03 | 0.1 | 1.00 | 701 | 9 |
| 10 年後 中立 | 0.1 | 1.12 | 832 | 11 |
取り方:道内の医療機器・診療材料の卸経由の流通を約0.2兆円、竹山の売上701億円をそのうち約35%と筆者が推定した(開示は無く、根拠は薄い)。数量は0.2兆円×35%=0.0701兆円分の取扱量、価格は卸値の指数で今を1。
薬局(そえる薬局)
道内で調剤薬局を営む。2026年3月期に全店名を「そえる薬局」に統一した。
| 数量処方箋の取扱量(今の値段で測った兆円) | 価格処方箋単価(薬剤料・技術料)を今を1とした指数 | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/03 | 0.0 | 1.00 | 127 | −1 |
| 10 年後 中立 | 0.0 | 1.25 | 142 | 1 |
取り方:開示に市場規模とシェアが無いので、取扱量は今の売上126億円分(0.01265兆円)を基準にした推計とする。処方箋枚数は7.1%減、単価は6.5%上がった。
介護
福祉用具のレンタル、サービス付き高齢者向け住宅、看護小規模多機能型居宅介護などを運営する(マルベリーなど)。
| 数量介護サービス・福祉用具の取扱量(今の値段で測った兆円) | 価格介護報酬・レンタル単価を今を1とした指数 | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/03 | 0.0 | 1.00 | 47 | 3 |
| 10 年後 中立 | 0.0 | 1.20 | 65 | 4 |
取り方:開示に市場規模とシェアが無いので、取扱量は今の売上47億円分(0.00474兆円)を基準にした推計とする。85歳以上人口の増加で数量が伸び、価格は介護報酬の改定で物価に届きにくい。
ICT
病院向けシステムやパソコンなどの販売・保守。グループ内の基幹システムも担う。
| 数量システム・機器販売の取扱量(今の値段で測った兆円) | 価格販売単価を今を1とした指数 | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/03 | 0.0 | 1.00 | 27 | 2 |
| 10 年後 中立 | 0.0 | 1.20 | 32 | 1 |
取り方:開示に市場規模とシェアが無いので、取扱量は今の売上27億円分(0.00267兆円)を基準にした推計とする。2026年3月期はWindows10の更新需要で一時的に利益が増えた。
その他(子会社の経営指導)
グループ会社の経営指導などの収入。連結ではほぼ内部取引。
| 数量取扱量(今の値段で測った兆円) | 価格料金を今を1とした指数 | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/03 | 0.0 | 1.00 | 18 | 0 |
| 10 年後 中立 | 0.0 | 1.34 | 24 | 0 |
取り方:今の売上18億円分(0.00181兆円)を基準にした推計。グループ内の収入が中心なので、数量は横ばい、価格は物価並みとした。
リスクと懸念
薬価の引き下げと流通改善の不発
薬価は毎年のように改定され、2026年度は薬剤費ベースで約4%下がった。流通改善ガイドラインで単品ごとの価格交渉や経費の転嫁が進まなければ、卸の粗利は細る。医薬品卸の営業利益率が0.5%台から0.3%台に落ちるだけで、連結の営業利益は3割近く減る。卸は価格を決める側でなく、受け手に回る。
賃金と物流費の上昇
2026年3月期は、全従業員への物価対策の特別手当と情報セキュリティの強化費で、営業利益が4割減った。賃金は一度上げたら戻らず、運転手と倉庫の人手不足も続く。薬価は上げられないので、拠点の集約と自動化が追いつかなければ、利益は削られ続ける。道内は冬の配送費も重い。
北海道の人口減
道内は人口の減りが全国より速く、高齢者の数が頭打ちになる時期も早い。処方の数量は高齢者に頼っているため、10年の途中で伸びが止まる恐れがある。事業の地域が一つに限られるので、全国に分散する大手のような逃げ場がない。薬局や介護の拠点も、人口の減る地方では維持が難しくなる。
資本が働かない状態の固定化
現預金約170億円と投資有価証券約190億円のうち、現金の利息は年0.1億円、持ち合い株の配当利回りは2%ほどだ。上位10株主で約5割を占め、外から還元を迫られにくい。経営が方針を変えなければ、自己資本利益率は資本コストを大きく下回り続ける。
薬局・介護の不採算
薬局は処方箋が7%減り、2026年3月期は営業損失となった。減損も毎年2〜3億円出ている。店舗の整理が遅れれば、連結の利益に響く。ブランド統一の費用も、すぐには回収できない。介護は利益率が高いが売上は47億円と小さく、全体を支えるには規模が足りない。
システムとサイバーの事故
医薬品の受発注は電子化が進み、止まれば医療現場に直接響く。同社は2026年3月期に情報セキュリティ体制を強化した。大規模な障害や情報漏えいが起きれば、信用と費用の両面で打撃になる。医療現場は止まれない前提で動いており、復旧の遅れは取引の切り替えに直結する。
今後の分かれ目
- 流通改善ガイドラインが効き、単品ごとの価格交渉と経費の転嫁が道内で定着した
- 医薬品卸の利益率が0.7%台に戻る。楽観とやや楽観の確率を上げ、倍率も上限寄りに置く。
- 薬価の中間年改定が毎年の本格改定になり、下げ幅も深まった
- 卸の売上と粗利が同時に削られる。やや悲観と悲観の確率を厚くし、医薬品卸の利益率を0.4%台で見る。
- 持ち合い株の売却について、数値目標と売却代金の使い道が示された
- 売る方針が数字で開示されたことになり、余り資産として別に足せる。還元の合計も上方に直す。
- 自己株式の取得と配当が拡大し、総還元性向の目標が示された
- 現金の戻り方を半分から1に近づける。株主への取り分が増え、価値は動く。
- 全国大手が道内の物流を増強し、地場の取引先を奪い始めた
- 首位のシェアが崩れる。医薬品卸の数量を下方に直し、悲観の確率を上げる。
- 医療機器卸で業界再編が起き、同社が買う側または買われる側になった
- 買う側なら規模の拡大で利益率が上がりうる。買われる側なら、現金と持ち合い株の価値が実現する可能性が出る。
見ておくもの
- 第7次の中期経営計画(2027年度から)の営業利益・自己資本利益率・還元の目標
- 持ち合い株の売却額と、売却代金の使い道
- 薬価改定の下げ幅と、流通改善ガイドラインの運用
- 医薬品卸(0.5%台)と医療機器卸(1.3%)の営業利益率の推移
- 現預金の水準と、自己株式の取得枠
- 道内の人口と、全国大手の道内での物流投資
倍率と資本コストの決め方
倍率は今の株価に寄せず、事業の経済性だけで置いた。自己資本利益率が資本コスト8%に届かないため、PER の上限は 1÷k の13.3倍で、中立は7.5割の10.0倍。余った現金は87億円とし、戻り方を半分で足した。持ち合い株194億円は配当が利益に入っているので、価値を別に足していない(売却方針が数字で開示されていない)。この扱いが、現金と持ち合い株の合計が時価総額を上回る事実を、価値に反映しにくくしている点は自覚している。店舗・事務所の賃借料は年2.9億円と小さく、新リース会計(2028年3月期から)の影響は軽い。10年後の数字は賃借料を営業費用に入れた今と同じ形でそろえた。 2026-10-22 の見直し(溜まる現金を事業の ROE から外す・k の目安を対称に・楽観〜中立は上限そのものに置く・ROE が k 以下は配り方から出す式)で、倍率を機械で置き直した(第 1 段より前 → 今:楽観 PER 11.5→12.5 倍・やや楽観 PER 11→12.5 倍・中立 PER 10→12.5 倍)。
資本コスト 8.0% = 無リスク金利 3% + β — × 5%。基本 7.5% に quality を足した(決まり v2)。個別の事業リスクは筋書きと確率で表す。 2026-10-22 に循環と借金を過去の数字で付け直し、k は 7.50% → 8.00%。