結論
創健社は、食品添加物を使わない自然食品を企画し、量販店や生協、自然食品店に届ける会社だ。55 年を超える歴史があり、自社ブランドの比率は 6 割台とされる。筆者は、今の値段を大幅な割高と見る。10 年後に積み上がる価値は、今の時価総額の 2 割に届かない。
理由は利益の薄さだ。売上は 47 億円あるのに、営業利益は 0.2 億円で、利益率は 0.4%。過去 10 年を見ても、利益率は 1% を超えたことがほとんどない。自己資本の利益率は 1% 台で、資本コストをはるかに下回る。
救いは財務の穏やかさだ。純現金を持ち、自己資本比率は 39%。配当は安定して続き、倒産の心配は小さい。ただ、ためた自己資本は価値を生まない。小さな専門市場で、価格交渉力の強い買い手に挟まれる構造は、10 年たっても変わらない。
数字で見ると、稼ぐ力に比べた今の値段の高さは、10 年を待たずに調整される可能性が高い。
一言でいえば、安心して持てるが、育たない会社だ。
バリュー投資の観点から
バリュー投資の観点では、創健社は「安心だが稼げない会社」だ。事業は 55 年続き、財務は堅く、配当も出す。しかし、10 年たっても利益が増える構造に見えない。
売上 47 億円で営業利益 0.2 億円。物価が上がっても、人件費と物流費が同じだけ上がる。自社ブランドの比率が 6 割台でも、利益率は 1% に届かない。商品の力が、値段に結びついていない。
自己資本は 12 億円あるが、自己資本利益率は 1% 台。ためた利益は、額面どおりの価値にならない。配当に回す割合は高いが、稼ぐ力が小さいため、配当の額も小さい。
払う値段に安全域はない。今の時価総額は、純利益の 100 倍を超える。純現金と配当で下支えされる額は、時価総額のごく一部だ。
要するに、持ち続けて育つ会社ではない。
経営が資本を増やす道は、自社ブランドの粗利を高めることしかない。
何で稼ぐ会社か
創健社は、自然食品の企画・開発・販売を行う会社だ。売上の約 4 分の 1 が粗利になり、売上の構成は調味料が約 3 分の 1、副食品が 4 分の 1、嗜好品・飲料が 2 割強を占める。販売先は、量販店、自然食品ショップ、生協の宅配、ネット通販、直販と広い。自社ブランドの商品の比率は 6 割を超える。
子会社の髙橋製麺は即席麺を製造し、他社ブランドの受託製造も手がける。単一の事業として開示されており、セグメントごとの利益は分かれていない。
強みは、不要な食品添加物を使わない自然食品専業という立ち位置と、55 年余の歴史だ。弱みは、規模の小ささだ。売上 47 億円では、仕入れの交渉力も物流の効率も大手に及ばない。会社は第 7 次中期経営計画で、オーガニックとプラントベース商品の比率を高める方針を示している。
商品の入れ替えが早く、新商品の投入が売上を支える。売れ筋の商品を育てられるかが、利益の山と谷を決める。
仕入れ先は、国内の中小の食品メーカーと農家系の加工業者が中心とみられる。原材料の相場と為替の影響を受けやすい調味料や油脂が多く、仕入れ値の上昇を販売価格に移せるかが利益を左右する。
優良さと弱いところ
優良さは低い。自然食品という切り口には、一定のファンがいる。添加物を嫌う顧客は、価格より安心を選ぶ。ただし、その市場は小さく、大手の食品メーカーやスーパーが、オーガニックとプラントベースの自社ブランドを増やしている。専門の強みは薄れやすい。
過去 10 年の営業利益率は、赤字から 1% 台前半まで動いた。直近の 2026 年 3 月期は 0.4% まで下がり、会社予想も下回った。売上は 45 億円から 50 億円の間で動き、成長していない。利益は、売上の増減ではなく、粗利率と販管費の差で決まる。
財務は堅い。自己資本比率は 39%、純現金を持つ。配当は性向 7 割と高く、株主還元の姿勢は悪くない。経営は、取引先持株会と代表者を中心とする安定した株主構成にある。
筆者は、資本コストの上乗せを付けなかった。景気に左右されにくい食品で、純現金であることが理由だ。
業界はいまどこにいて、どこへ向かうか
食品卸は、人口と食品消費で数量が決まる成熟市場だ。国内は人口減と高齢化で、数量は横ばいから微減。物価が 3% で続く世界では、仕入れ値と販売値が同時に上がり、金額は緩やかに増える。ただし、卸の営業利益率は 1〜3% が普通で、構造的に薄い。
自然食品の市場は、一般の食品よりも伸びが高いとされる。オーガニックとプラントベースの需要は増えており、生協の宅配と自然食品店は、安定した販売先だ。しかし、市場が広がるほど、大手が参入する。大手のスーパーは自社ブランドでオーガニック商品を揃え、専門卸の棚を奪う。
競争の形は、規模の小さな専門メーカー兼卸が、価格交渉力の強い買い手に挟まれる構図だ。生き残る条件は、他社が作れない商品を持つことだ。創健社の自社ブランド比率は 6 割台とされるが、それが利益率に反映されていない。
市場の伸びを取り込む力は、規模ではなく、独自の商品を作れるかで決まる。
宅配の生協は、組合員の高齢化と加入者の減少という構造的な課題を抱える。自然食品店も店舗数が減る傾向にあり、専門の販売先は縮む。量販店とネット通販に販路を広げることが、数量を守る条件になる。
資本政策と M&A
配当性向は 7 割に近い。安定配当を基本とし、純利益が薄い年も配当を続けてきた。自社株買いの実績は薄く、株数は 70 万株ほどと少ない。
成長投資は、第 7 次中期経営計画の下で、自社ブランドの強化とオーガニック商品の拡大に向ける方針だ。設備投資の額は大きくない。
M&A の観点では、時価総額が 20 億円と小さく、買い手が現れる余地はある。ただし、公開買付けや非公開化の報道は確認できない。株主構成は、取引先持株会と代表者が中心で、安定している。
時価総額が小さいため、資本政策の選択肢は限られる。増資は考えにくく、借入も使っていない。
強気の見方と慎重な見方
強気の見方
自然食品は、添加物を避けたい顧客の需要が底堅く、オーガニックとプラントベースは世界的に伸びている。創健社は 55 年の実績と、6 割台とされる自社ブランドを持つ。第 7 次中期経営計画では、オーガニックの構成比を 16% まで高める目標を置く。粗利率の高い自社商品が増えれば、営業利益率は 1% 台に上がる。
財務は純現金で、倒産の心配が小さい。配当性向は 7 割と高く、株主還元に積極的だ。時価総額が小さく、自己資本の 1.7 倍という今の値段は、成長の期待が織り込まれた結果だ。
売上は 47 億円と小さいが、小さいからこそ、1 つの大型商品や 1 つの大口取引先で、利益が大きく動く可能性がある。
生協の宅配と自然食品店という安定した販売先があるため、売上の急落は起きにくい。
大手が参入するということは、市場が育った証拠でもある。専門の目利きと 55 年の信用は、大手が短期間でまねできない。
会社は 2027 年 3 月期に売上 49 億円への回復を計画しており、第 1 四半期も大きく崩れていない。
慎重な見方
数字は、割高を示している。営業利益 0.2 億円に対して、時価総額は 21 億円。利益の 100 倍だ。自己資本の利益率は 1% 台で、資本コストをはるかに下回る。過去 10 年、利益率が 1% を超えたことはほとんどなく、構造が変わる兆しがない。
自然食品の市場が広がるほど、大手のスーパーと食品メーカーが参入する。専門卸の棚は奪われ、価格交渉力は弱まる。2026 年 3 月期は、会社予想を大きく下回り、営業利益が 7 割減った。
財務の堅さは、事業の強さと別だ。純現金は 1.6 億円しかなく、時価総額の 1 割にも満たない。配当の額も小さく、値段を支えるには足りない。
物価が上がる世界でも、買い手が値上げを受け入れなければ、利益率は上がらない。
過去 10 年に、赤字の年が複数ある。利益の山が低く、谷が深い構造は、10 年後も続くと見るのが自然だ。
会社は 2027 年 3 月期に売上の回復を見込むが、第 1 四半期は売上が前年を下回った。回復の道は簡単ではない。
どちらに重みを置いたか
稼ぐ力の議論は、慎重な見方が圧倒的に強い。利益の薄さと ROE の低さは、数字で確かめられる。強気の見方には、自社ブランドの比率上昇を利益率に変えた実績が無い。やや悲観に 30%、悲観に 12%、中立に 38% を置き、楽観とやや楽観に 20% を残した。結果として、価値は今の値段の 2 割以下に出た。
大幅な割高という結論は、数字の 1 つ 1 つから積み上げた。
10 年後の 5 つの筋書き(2036/03 期)
確率で加重した株価時価総額 672 円5 億円(+ 配当配当と自社株買いの合計 240 円2 億円)。 今の値に割り戻すと 475 円3 億円、今との差 −84.0%、 期待の年率 −11.1%(資本コスト 8.0%)→ 割高
| 筋書き | 確率 | 10 年後の株価時価総額 | 配当の合計還元の合計配当+自社株買い | トータルリターン10 年・配当込み | 年率 | 確率 × (株価+配当時価総額+還元) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 楽観 | 5% | 1,915 円13 億円 | 572 円4 億円 | −16.4% | −1.8% | 124 円1 億円 |
| やや楽観 | 15% | 1,201 円8 億円 | 429 円3 億円 | −45.3% | −5.8% | 244 円2 億円 |
| 中立 | 38% | 700 円5 億円 | 257 円2 億円 | −67.8% | −10.7% | 364 円3 億円 |
| やや悲観 | 30% | 343 円2 億円 | 143 円1 億円 | −83.7% | −16.6% | 146 円1 億円 |
| 悲観 | 12% | 229 円2 億円 | 57 円0 億円 | −90.4% | −20.9% | 34 円0 億円 |
| 加重平均 | 100% | 672 円5 億円 | 240 円2 億円 | −69.3% | −11.1% | 913 円6 億円 |
今の株価時価総額 2,976 円21 億円(2026-10-22)から見たトータルリターン。加重平均の年率がこの 10 年に期待できる年率で、資本コスト 8.0% を下回るほど割高。
楽観 5% 自社ブランドとオーガニックが伸び、利益率が 2% に 利益 1 億円 · PER 12.5 倍 · 株価時価総額 1,915 円13 億円
プライベートブランドの比率がさらに上がり、オーガニックとプラントベースの商品が量販店とネット通販で伸びる。仕入れた商品を売る卸から、自社で企画した商品を売るメーカーに近づき、粗利率が上がる。営業利益率は 2% に乗り、売上は 75 億円を超える。配当は物価に合わせて増える。それでも売上の規模が小さく、ROE は資本コストをわずかに上回る程度にとどまる。設備投資は自社ブランドの商品開発に回り、借入は使わない。配当は純利益の 4 割に下がるが、額は増える。生協宅配と量販店の双方で、自社ブランドの棚を確保できる。
- 自然食品の企画・販売:数量 1,495(販売点数(万点))× 価格 0.05(1 点あたりの売上(億円 ÷ 万点))→ 売上 76 億円・営業利益 2 億円
倍率:事業の純利益 1 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 7.6% が k 8.00% 以下。ためた利益は投じた額より値が低いので伸びは数えず、稼ぐ力の値 PER = 1÷(k−g)(g=0) = 12.5 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 12.5 倍。全体の PER 12.5 倍、時価総額 13 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。
確率:利益率が過去の最高(1.3%)の 1.5 倍に上がる筋は、実績が乏しい。5% にとどめた。
やや楽観 15% やや楽観:自社ブランドの比率が上がり、利益率は 1% 台前半 利益 1 億円 · PER 12.5 倍 · 株価時価総額 1,201 円8 億円
プライベートブランドの比率が高まり、オーガニック商品の売上も伸びる。数量は 5% ほど増え、単価は物価に沿って上がる。営業利益率は過去の最高に近い 1% 台前半まで上がる。生協宅配と自然食品店の取引が安定し、量販店の棚の確保も進む。配当は安定して続く。配当は純利益の 7 割前後を保ち、額は物価に合わせて増える。自社ブランドの粗利率が上がり、売上の伸び以上に利益が増える。量販店向けの自社ブランドの棚が増え、生協宅配の取引も広がる。数量の増加は自社ブランドの棚の拡大によるもので、仕入れ商品の卸は横ばいにとどまる。粗利率が上がる分、利益が売上より速く増える。
- 自然食品の企画・販売:数量 1,365(販売点数(万点))× 価格 0.05(1 点あたりの売上(億円 ÷ 万点))→ 売上 68 億円・営業利益 1 億円
倍率:事業の純利益 1 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 5.1% が k 8.00% 以下。ためた利益は投じた額より値が低いので伸びは数えず、稼ぐ力の値 PER = 1÷(k−g)(g=0) = 12.5 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 12.5 倍。全体の PER 12.5 倍、時価総額 8 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。
確率:第 7 次中期経営計画が部分的に実現する筋で、十分ありうる。
中立 38% 中立:数量は人口並みに細るが値上げで売上を保ち、利益率は 1% 前後 利益 0 億円 · PER 12.5 倍 · 株価時価総額 700 円5 億円
自然食品という領域は、10 年たっても小さな専門市場にとどまる。数量は人口減で 3% ほど細るが、価格は物価に沿って上がり、売上は 60 億円前後になる。自社ブランドの比率は上がるものの、量販店や生協の価格交渉力が強く、利益率は 1% 前後で止まる。物流費と人件費は物価で膨らむ。配当は純利益の 7 割前後を続け、自己資本は少しずつ積み上がるが、ROE は 3% 台にとどまる。工場と倉庫の更新は、物価と建築費の上昇で重くなる。減価償却は取得時の値段のままで、会計の利益は見かけ上厚くなるが、更新投資で現金は細る。配当は純利益の 7 割前後を続け、自己資本は少しずつ積み上がる。
- 自然食品の企画・販売:数量 1,261(販売点数(万点))× 価格 0.05(1 点あたりの売上(億円 ÷ 万点))→ 売上 62 億円・営業利益 1 億円
倍率:事業の純利益 0 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 3.0% が k 8.00% 以下。ためた利益は投じた額より値が低いので伸びは数えず、稼ぐ力の値 PER = 1÷(k−g)(g=0) = 12.5 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 12.5 倍。全体の PER 12.5 倍、時価総額 5 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。
確率:過去 10 年の営業利益率は 0〜1% 台で推移した。構造が変わらないとして最も厚い 38%。
やや悲観 30% やや悲観:量販店の自社ブランドに押され、営業赤字に近づく 利益 0 億円 · PBR 0.2 倍 · 株価時価総額 343 円2 億円
大手の食品メーカーとスーパーが、オーガニックとプラントベースの自社商品を増やし、専門卸の棚を奪う。数量は 15% 減り、単価は物価ほどには上がらない。粗利率が下がり、人件費と物流費の上昇に追いつかず、営業赤字になる。配当は維持できず、減らす。会社の価値は、事業の稼ぐ力ではなく純現金と資産に近づく。配当は維持が苦しくなり、減らす。純現金を取り崩して赤字を埋める年も出る。取引先の値引き要求が強まり、粗利率が 1 ポイントほど下がる。売上の減少に対して、物流費と人件費は減らせない。自然食品店と生協の販売先も縮み、量販店頼みになる。
- 自然食品の企画・販売:数量 1,105(販売点数(万点))× 価格 0.05(1 点あたりの売上(億円 ÷ 万点))→ 売上 52 億円・営業利益 0 億円
倍率:営業赤字のため PER は使えない。今の自己資本 11.8 億円に PBR 0.2 倍を掛ける形で置いた。純現金と資産の床に近い構造の負けの筋。
確率:2026/03 期は営業利益が 7 割減り、会社予想も下回った。この筋は起こりやすく 30%。
悲観 12% 悲観:自然食品の専門卸が成り立たなくなり、純現金だけが残る 利益 −1 億円 · PBR 0.1 倍 · 株価時価総額 229 円2 億円
メーカーと小売の直接取引が広がり、専門卸の仕入れ値と販売値の差が縮む。数量は 3 割減り、固定費を削れないまま赤字が数年続く。髙橋製麺の工場も稼働が下がる。配当はほぼ止まる。会社の価値は、事業の稼ぐ力ではなく、持っている純現金と換金できる資産で測るしかなくなる。配当はほぼ止まり、純現金を取り崩して固定費を払う。専門卸の棚が量販店から消え、売上が 3 割減る。固定費の削減は遅れ、赤字が続く。髙橋製麺の工場は稼働率が落ち、人員の整理が必要になる。会社は固定費を減らしながら、縮小均衡に向かう。10 年の終わりには、売上は 40 億円前後まで縮み、会社は純現金と配当の維持を最優先にして、新商品の開発を絞る。
- 自然食品の企画・販売:数量 910(販売点数(万点))× 価格 0.05(1 点あたりの売上(億円 ÷ 万点))→ 売上 42 億円・営業利益 −1 億円
倍率:赤字で PER は使えない。純現金 1.6 億円の床を今の自己資本 11.8 億円に掛ける形で置いた(PBR 約 0.14 倍)。事業の稼ぐ力は価値にならない構造の負け。(2026-10-22 の式の直しで機械で置き直し、今は PBR 0.136 倍・時価総額 2 億円。上の倍率は置き直す前の値)
確率:専門卸の中抜きが進む構造的な負けの筋。12% は、売上 50 億円規模の卸に置く水準として低すぎない。
セグメント:数量 × 価格
いまの数量と価格、中立の筋書きの 10 年後。売上と営業利益は億円。
自然食品の企画・販売
添加物を使わない自然食品の自社ブランドと、他社商品の卸。子会社で即席麺も製造する。単一セグメント。
| 数量販売点数(万点) | 価格1 点あたりの売上(億円 ÷ 万点) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/03 | 1,300 | 0.04 | 48 | 0 |
| 10 年後 中立 | 1,261 | 0.05 | 62 | 1 |
取り方:売上 47.5 億円を、1 点あたり約 0.037 万円(調味料・副食品・飲料などの混合)と置いて 1,300 万点と推定した。販売点数は開示がなく、売上からの推定。単一セグメントのため営業利益は連結の値(0.21 億円)。
リスクと懸念
大手の自社ブランドとの競争
スーパーと食品メーカーが、オーガニックとプラントベースの自社商品を増やす。専門卸の棚が減り、価格交渉力が弱まる。
利益率の薄さ
営業利益率は 0.4% と低く、人件費・物流費・原材料の上昇で、簡単に赤字になる。過去にも赤字の年が複数ある。
買い手の価格交渉力
量販店と生協は、取引の規模が大きく、値下げや協賛金を求める力が強い。創健社の売上は 47 億円と小さい。
会社予想の未達
2026 年 3 月期は売上・利益とも会社予想を下回った。第 7 次中期経営計画の目標に届かない可能性がある。
製造子会社の収益
髙橋製麺の即席麺は、受託製造の価格競争と原材料の上昇にさらされる。稼働が下がれば固定費が重い。
小型株の流動性
株数が 70 万株と少なく、売買は薄い。値段は少量の売買で大きく動くことがある。
今後の分かれ目
- 営業利益率が 1.5% を超えて 2 期続く
- やや楽観・楽観の確率を上げる。自社ブランドの利益貢献が数字に出た証拠になる。
- 自社ブランドの比率が 70% を超え、粗利率が 26% を超える
- 中立の利益率を少し上げる。
- 営業赤字が 2 期続く
- やや悲観と悲観の確率を上げる。配当の削減も視野に入れる。
- 大口の取引先(量販店・生協)の取引が大きく変わる
- 数量の見立てを組み替える。売上の 1 割を動かす取引は、利益に直結する。
- 公開買付けや非公開化の発表がある
- 筋書きの前提が変わるので、分析を作り直す。
見ておくもの
- 営業利益率と粗利率
- 自社ブランドの比率
- 会社予想の達成度
- 髙橋製麺の損益
- 配当と純現金
倍率と資本コストの決め方
倍率は ROE が k を下回る事業の上限 1÷k から、利益の質に応じて置いた。今の株価や同業の倍率は使っていない。数量は販売点数の推定で、売上から割り戻した。純現金は時価総額の 1 割未満なので、余った現金には分けなかった。新リース会計基準の影響は小さいとみて、10 年後の数字は今と同じ形(家賃を営業費用に入れた形)でそろえた。 2026-10-22 の見直し(溜まる現金を事業の ROE から外す・k の目安を対称に・楽観〜中立は上限そのものに置く・ROE が k 以下は配り方から出す式)で、倍率を機械で置き直した(第 1 段より前 → 今:楽観 PER 12→12.5 倍・やや楽観 PER 10→12.5 倍・中立 PER 9.5→12.5 倍)。
資本コスト 8.0% = 無リスク金利 3% + β — × 5%。