結論
GSIクレオスは、グンゼ産業を前身とする繊維と工業製品の専門商社だ。売上は1,887億円と大きいが、営業利益は36億円で、利益率は2%に満たない。筆者の結論は、今の値段はほぼ適正。薄利の大商いと、厚みのある小商いが同居する会社で、価値を決めるのは後者だ。
売上の63%を占めるファイバーは、原糸と繊維原料の輸出入だ。東レの香港法人とパシフィックテキスタイルズの2社で売上の4割を占め、利益率は0.5%しかない。利益を稼ぐのは、衣料のOEM(相手先ブランドでの受託生産)を担うアウター、ケミカル、ホビー&ライフ、マシナリーで、営業利益の大半を生む。
2025年に始めた中計は、2028年3月期に営業利益40億円、ROE10%超、配当性向50%以上を掲げる。ROEは足元で約8%、10年の中立でも8〜9%と、資本コスト8%のすぐ近くを動く。
10年後の中立は、営業利益57億円、純利益40億円。物価で売上も費用も同じ速さでふくらむため、利益率は2%台前半にとどまる。確率で重みを付けた本質価値は、今の時価総額とほぼ同じ水準になった。割安とも割高とも言いにくい、公正な値段の会社だ。
バリュー投資の観点から
バリュー投資の観点では、この会社は『公正な値段で買う並みの会社』だ。
よい点は、ROEが資本コストに迫り、配当性向が50%と高く、還元が約束されていることだ。仲立ちの商いは、少ない資本で大きな売上を回す。資本の効率が高まれば、利益の質が上がる。
気になる点は3つある。第1に、売上の6割が、利益率0.5%の少数顧客向けの取引だ。ここで損を出す年が出れば、全社の利益は簡単に半分になる。第2に、売上債権と在庫で600億円を超える運転資金を抱え、金利が上がれば、その分の利息が増える。第3に、本当に稼ぐ部分が小さく、伸ばすには買収が必要になる。
安全域は、並みの厚さだ。ROEが資本コストを超える見込みが薄いので、値段に大きな割安感は期待できない。ただし、配当性向と累進配当が続くかぎり、保有中の受取りは堅い。筆者は、この会社を大きな割安で買うのではなく、公正な値段で配当を受け取る存在と位置づける。
何で稼ぐ会社か
売上の8割は繊維事業だ。最大のファイバーは、ポリエステルなどの原糸や繊維原料を、日本とアジアの間で輸出入する。売上1,183億円に対し営業利益は6億円で、薄い口銭で大きな量をさばく商売だ。アウターは、アパレルのOEM・ODM(企画から請け負う生産)とテキスタイルの卸で、トリアセテート繊維の生産も手がける。売上267億円で、営業利益は16億円。インナーはインナー製品のOEMで、売上114億円。
工業製品事業は売上322億円と小さいが、利益率は高い。ケミカルは塗料原料などの化学品の輸出入に加え、機能性樹脂、フィルム、カーボンナノチューブ(炭素でできた極細の筒)を開発している。セミコンダクターは半導体製造装置用の部材を輸出入する。ホビー&ライフは、模型用塗料のMr.ホビーなど自社ブランドの商品と、化粧品原料を扱う。マシナリー&イクイップメントは、産業機械や理化学機器の輸入販売と、炭素繊維強化樹脂の製造だ。
国内9拠点、海外には24前後の拠点を持ち、連結の従業員は845人。2024年に紙管の子会社の株を田中紙管へ売り、事業の入れ替えも進めている。
優良さと弱いところ
堀は、薄い。ファイバーは、売り先も仕入れ先も少数の大手だ。東レの香港法人に売上の26%、パシフィックテキスタイルズに15%を依存し、どちらか一方が取引を見直せば、売上の1割以上が動く。利益率が0.5%と薄いので、動いても利益への影響は小さいが、ここで稼いだ大きな売上に、固定費の一部を負担させている面がある。
強いのは、小さい部分だ。アウターの営業利益率は6%、ホビー&ライフとマシナリーは7〜9%で、自社ブランドや専門の目利きが利益を支える。ケミカルとセミコンダクターは、半導体や化学品で専門性を磨ける領域だ。ここが売上に占める比率を上げるほど、全社の利益率は上がる。
財務は並みだ。自己資本比率は36%、純有利子負債は34億円で、営業利益は支払利息の15倍ある。売上債権452億円と在庫165億円を短期の借入で支えており、運転資金に利息がかかる体質は変わらない。ROEは過去10年の中央値で7%台。資本コストに近づいたが、まだ超えてはいない。
業界はいまどこにいて、どこへ向かうか
繊維の商社は、日本の繊維産業が縮んだあとの姿だ。国内の衣料は人口減で数量が減り、生産はアジアへ移った。GSIクレオスの繊維は、日本の中で売るより、アジアの生産者と日本・欧米のブランドをつなぐ仲立ちの色が濃い。仲立ちの料金は薄く、需給や為替に大きく左右される。ファイバーの売上は2026年3月期に19%増えたが、営業利益は1%しか増えなかった。量が増えても、儲けはほとんど増えない構造だ。
工業製品は、半導体と化学品の需要に連なる。AIの普及で半導体の製造装置が伸びれば、その部材の輸入も伸びる。ただし2026年3月期のセミコンダクターは、売上が43%減った。景気の波が荒い領域でもある。ホビーは国内の模型人気と海外のファンに支えられ、安定した小さな市場だ。
競争相手は、化学品では長瀬産業と稲畑産業、繊維では蝶理などの専門商社がいる。メーカーが直接輸出入を行うようになれば、仲立ちの出番は減る。中計で『進化×成長』を掲げる背景には、繊維依存から、工業製品と自社ブランドへ軸足を移す狙いがある。この移行がどこまで進むかが、利益の質を決める。
資本政策と M&A
還元は、会社の方針がはっきりしている。配当性向50%以上、年間の配当は下限を決めた累進型で、2026年3月期は増配して性向は50%ちょうどだった。2027年3月期も増配の予想だ。自社株買いは『機動的に行う』とされるが、開示から大きな実績は見えず、筆者は配当が中心と見ている。
中計は、成長投資に50億円とα(M&A)、人材とDXに10億円とαを見込む。M&Aは、化学品や半導体関連で専門性を足す案件が想定される。過去には2016年に大三紙化工の完全子会社化、2024年に同社株の売却と、入れ替えを繰り返してきた。
政策保有株は、上場16銘柄で41億円。グンゼ、東レ、CCI、みずほFG、三菱UFJFGなどで、2026年3月期は3銘柄を売った。大株主はみずほ銀行の3%が目立ち、買収されにくい株主構成だ。
株主優待(QUOカード)がある。費用は開示から読めないが、年1億円弱と推定して、10年の還元に9億円を足した。10年の還元は配当性向50%と自社株買い20億円の合計に、この優待分を加えている。
強気の見方と慎重な見方
強気の見方
中計が描く、繊維依存から工業製品へのシフトは、すでに数字に出ている。営業利益は2021年3月期の36億円から、2026年3月期にもう一度36億円へ戻し、2027年3月期は38億円を見込む。4〜6月は営業利益が11%増えた。ホビー&ライフ、ケミカル、マシナリーは利益率が高く、半導体向けの部材は、AIで製造装置が伸びる時に追い風を受ける。
配当性向50%以上と累進配当は、株主を守る約束だ。成長投資に50億円を用意し、化学品や半導体で専門性を足せば、小さく稼ぐ部分が太る。ROE10%超という目標は、利益率1.7%、総資産回転率2.2回、財務レバレッジ2.7倍の積み上げで見通しが立つ。
ファイバーは薄利でも、東レという最大の素材メーカーと組む安定した商いで、運転資金も短期で回収できる。物価が3%で続けば、売上は自動的に膨らみ、固定費を薄める。保有する政策株を売れば、自社株買いに回す余地もある。受取配当と売却益は、成長投資の原資にもなる。
慎重な見方
売上の6割を占めるファイバーは、利益率0.5%で、取引は少数の顧客に集中している。2026年3月期はこの部門だけで売上が19%増えたのに、営業利益は1%しか増えなかった。量を売れば売るほど運転資金が膨らみ、利息が増える。金利が3%台になる世界では、売上債権452億円と在庫165億円の資金コストがじわりと効く。
利益を稼ぐ部分は小さい。工業製品の売上は322億円で、前期より22億円減り、営業利益も3億円減った。セミコンダクターは売上が43%落ち、景気の波が荒い。AIの需要を取り込む実力が、まだ数字に出ていない。
中計の目標は、売上が1,770億円と今より減る前提で、利益は微増にすぎない。成長はほぼ物価の分だけだ。メーカーが直接輸出入をするようになれば、仲立ちは不要になる。ROEは8%で資本コストの8.5%に届かず、PBRの低さは割安の根拠にならない。配当性向が高いのは、再投資で稼げる先が乏しいことの裏返しでもある。
どちらに重みを置いたか
強気の見方は、利益率の高い小さな部分が太り、還元が約束されている点で説得力がある。慎重な見方は、薄利で少数顧客に偏った大きな部分と、金利上昇による運転資金の重さを突く。確率は中立を最も重く置き、強気側はやや厚めにした。計算の結論はほぼ適正で、大きな割安も割高もない。買収で専門性を足せるかが、上振れの分かれ目になる。
10 年後の 5 つの筋書き(2036/03 期)
確率で加重した株価時価総額 4,118 円497 億円(+ 配当配当と自社株買いの合計 1,450 円175 億円)。 今の値に割り戻すと 2,894 円349 億円、今との差 +20.1%、 期待の年率 +8.7%(資本コスト 8.0%)→ やや割安
| 筋書き | 確率 | 10 年後の株価時価総額 | 配当の合計還元の合計配当+自社株買い | トータルリターン10 年・配当込み | 年率 | 確率 × (株価+配当時価総額+還元) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 楽観 | 8% | 7,551 円911 億円 | 2,214 円267 億円 | +305.2% | +15.0% | 781 円94 億円 |
| やや楽観 | 21% | 5,729 円691 億円 | 1,874 円226 億円 | +215.5% | +12.2% | 1,597 円193 億円 |
| 中立 | 36% | 4,438 円535 億円 | 1,592 円192 億円 | +150.2% | +9.6% | 2,171 円262 億円 |
| やや悲観 | 23% | 2,579 円311 億円 | 1,020 円123 億円 | +49.3% | +4.1% | 828 円100 億円 |
| 悲観 | 12% | 995 円120 億円 | 597 円72 億円 | −33.9% | −4.1% | 191 円23 億円 |
| 加重平均 | 100% | 4,118 円497 億円 | 1,450 円175 億円 | +131.0% | +8.7% | 5,567 円672 億円 |
今の株価時価総額 2,410 円291 億円(2026-10-22)から見たトータルリターン。加重平均の年率がこの 10 年に期待できる年率で、資本コスト 8.0% を下回るほど割高。
楽観 8% 工業製品とホビーが太り、資本効率が目標を超える 利益 60 億円 · PER 15.1 倍 · 株価時価総額 7,551 円911 億円
AIの普及で半導体の製造装置が伸び、セミコンダクターの部材は2倍に、ケミカルは自社ラボのカーボンナノチューブと機能性樹脂で海外に広がる。ホビー&ライフは自社ブランドの世界展開が進み、マシナリーは塗布装置のソリューションを増やす。化学品と半導体の買収が1〜2件当たり、工業製品の売上は800億円台に乗る。営業利益は88億円、ROEは12%に達し、中計のROE10%超を恒常的に超える。政策保有株の売却は自社株買いに回り、評価は資本の効率を認める方向へ変わる10年になる。
(名目の前提)売上と費用は物価の動きを基準に置き、数量は実質で置いた。減価償却は有形固定資産が36億円と小さく、年間数億円で物価の影響がほぼ無いため、設備投資は償却と同程度として扱った。運転資金は売上の約12%を物価と数量の伸びに応じて増やし、借入の利息は3.5%で足した。
(自己資本の流れ)起点は2026年3月期の自己資本322億円と純利益25億円。今の自己資本に純利益の合計を足し、還元(配当性向と自社株買いと優待)を引いて流した。
- ファイバー:数量 21.0(取扱量(万トン、推定))× 価格 79(万円/トン(原糸・繊維原料の混合単価))→ 売上 1,665 億円・営業利益 11 億円。数量 1.05 倍・価格 1.34 倍(名目)・営業利益率 0.7%
- アウター:数量 920(取扱点数(万点、推定))× 価格 0.46(万円/点(衣料・生地の混合単価))→ 売上 421 億円・営業利益 27 億円。数量 1.15 倍・価格 1.37 倍(名目)・営業利益率 6.5%
- インナー:数量 475(取扱点数(万点、推定))× 価格 0.31(万円/点(インナー製品の混合単価))→ 売上 148 億円・営業利益 4 億円。数量 0.95 倍・価格 1.37 倍(名目)・営業利益率 2.6%
- ケミカル:数量 8.5(取扱量(万トン、推定))× 価格 41(万円/トン(化学品・樹脂・材料の混合単価))→ 売上 352 億円・営業利益 21 億円。数量 1.70 倍・価格 1.37 倍(名目)・営業利益率 6.0%
- セミコンダクター:数量 6.0(納入件数(万件、推定))× 価格 28(万円/件(部材の混合単価))→ 売上 167 億円・営業利益 6 億円。数量 2.00 倍・価格 1.37 倍(名目)・営業利益率 3.5%
- ホビー&ライフ:数量 375(出荷数量(万個、推定))× 価格 0.27(万円/個(商品の混合単価))→ 売上 103 億円・営業利益 11 億円。数量 1.50 倍・価格 1.37 倍(名目)・営業利益率 10.5%
- マシナリー&イクイップメント:数量 450(納入台数(台、推定))× 価格 2,785(万円/台(機器の混合単価))→ 売上 125 億円・営業利益 11 億円。数量 1.50 倍・価格 1.37 倍(名目)・営業利益率 9.0%
倍率:事業の純利益 60 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 12.3% が k 8.00% を上回る。残る割合 0.50(moat=normal)で RONIC 10.1%、10 年より先の名目の伸び g 4.0% から正当化 PER = (1−g÷RONIC)÷(k−g) = 15.1 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 15.1 倍。全体の PER 15.13 倍、時価総額 911 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。
確率:AIと半導体の需要で部材が伸び、化学品とホビーも海外で伸び、買収が当たるという複数の条件が重なる筋書き。中計の目標を超えて伸ばす必要があり、連続して当たる確率は低いので 8% に置いた。
やや楽観 21% 中計に近い形で工業製品が育つ 利益 49 億円 · PER 14.1 倍 · 株価時価総額 5,729 円691 億円
中計が掲げる2028年3月期の営業利益40億円を達成し、その後も工業製品が物価を上回って伸びる。セミコンダクターとケミカルは数量が5割ほど増え、ホビー&ライフとマシナリーは3割強伸びる。ファイバーは東レとの取引が安定し、アウターも収益を維持する。買収は小粒な案件が数件当たる。営業利益は71億円、ROEは10%で資本コストをわずかに上回る。成長は物価プラスアルファにとどまるが、利益率が少しずつ改善する10年になる。
(名目の前提)売上と費用は物価の動きを基準に置き、数量は実質で置いた。減価償却は有形固定資産が36億円と小さく、年間数億円で物価の影響がほぼ無いため、設備投資は償却と同程度として扱った。運転資金は売上の約12%を物価と数量の伸びに応じて増やし、借入の利息は3.5%で足した。
(自己資本の流れ)起点は2026年3月期の自己資本322億円と純利益25億円。今の自己資本に純利益の合計を足し、還元(配当性向と自社株買いと優待)を引いて流した。
- ファイバー:数量 20.0(取扱量(万トン、推定))× 価格 79(万円/トン(原糸・繊維原料の混合単価))→ 売上 1,585 億円・営業利益 10 億円。数量 1.00 倍・価格 1.34 倍(名目)・営業利益率 0.6%
- アウター:数量 864(取扱点数(万点、推定))× 価格 0.45(万円/点(衣料・生地の混合単価))→ 売上 389 億円・営業利益 25 億円。数量 1.08 倍・価格 1.35 倍(名目)・営業利益率 6.3%
- インナー:数量 450(取扱点数(万点、推定))× 価格 0.31(万円/点(インナー製品の混合単価))→ 売上 139 億円・営業利益 3 億円。数量 0.90 倍・価格 1.35 倍(名目)・営業利益率 2.4%
- ケミカル:数量 7.5(取扱量(万トン、推定))× 価格 41(万円/トン(化学品・樹脂・材料の混合単価))→ 売上 306 億円・営業利益 17 億円。数量 1.50 倍・価格 1.35 倍(名目)・営業利益率 5.4%
- セミコンダクター:数量 5.1(納入件数(万件、推定))× 価格 27(万円/件(部材の混合単価))→ 売上 140 億円・営業利益 4 億円。数量 1.70 倍・価格 1.35 倍(名目)・営業利益率 3.0%
- ホビー&ライフ:数量 338(出荷数量(万個、推定))× 価格 0.27(万円/個(商品の混合単価))→ 売上 91 億円・営業利益 9 億円。数量 1.35 倍・価格 1.35 倍(名目)・営業利益率 10.0%
- マシナリー&イクイップメント:数量 405(納入台数(台、推定))× 価格 2,745(万円/台(機器の混合単価))→ 売上 111 億円・営業利益 9 億円。数量 1.35 倍・価格 1.35 倍(名目)・営業利益率 8.2%
倍率:事業の純利益 49 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 10.4% が k 8.00% を上回る。残る割合 0.50(moat=normal)で RONIC 9.2%、10 年より先の名目の伸び g 4.0% から正当化 PER = (1−g÷RONIC)÷(k−g) = 14.1 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 14.1 倍。全体の PER 14.13 倍、時価総額 691 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。
確率:中計の営業利益 40 億円に届き、その後も工業製品が物価を上回って育つ筋書き。2021 年 3 月期に 36 億円を稼いだ実績があり、2 割強に置いた。
中立 36% 物価並みに伸び、利益率は2%台前半のまま 利益 40 億円 · PER 13.2 倍 · 株価時価総額 4,438 円535 億円
ファイバーとインナーは、国内衣料の縮小とアジアへの生産移転で数量が1〜2割減り、売上は物価の分で支えられる。アウターは横ばい、ケミカルは3割、セミコンダクターは4割、ホビー&ライフとマシナリーは15%、数量が増える。買収は50億円を投じ、小さな利益を足す。物価で売上も人件費も同じ速さで増えるため、利益率は2%台前半のまま。営業利益は57億円、純利益は40億円で、ROEは8%台後半。資本コストと同じ程度の可もなく不可もない会社として評価が落ち着く。
(名目の前提)売上と費用は物価の動きを基準に置き、数量は実質で置いた。減価償却は有形固定資産が36億円と小さく、年間数億円で物価の影響がほぼ無いため、設備投資は償却と同程度として扱った。運転資金は売上の約12%を物価と数量の伸びに応じて増やし、借入の利息は3.5%で足した。
(自己資本の流れ)起点は2026年3月期の自己資本322億円と純利益25億円。今の自己資本に純利益の合計を足し、還元(配当性向と自社株買いと優待)を引いて流した。
- ファイバー:数量 18.0(取扱量(万トン、推定))× 価格 79(万円/トン(原糸・繊維原料の混合単価))→ 売上 1,427 億円・営業利益 9 億円。数量 0.90 倍・価格 1.34 倍(名目)・営業利益率 0.6%
- アウター:数量 800(取扱点数(万点、推定))× 価格 0.45(万円/点(衣料・生地の混合単価))→ 売上 358 億円・営業利益 22 億円。数量 1.00 倍・価格 1.34 倍(名目)・営業利益率 6.1%
- インナー:数量 425(取扱点数(万点、推定))× 価格 0.31(万円/点(インナー製品の混合単価))→ 売上 130 億円・営業利益 3 億円。数量 0.85 倍・価格 1.34 倍(名目)・営業利益率 2.2%
- ケミカル:数量 6.5(取扱量(万トン、推定))× 価格 40(万円/トン(化学品・樹脂・材料の混合単価))→ 売上 263 億円・営業利益 13 億円。数量 1.30 倍・価格 1.34 倍(名目)・営業利益率 5.0%
- セミコンダクター:数量 4.2(納入件数(万件、推定))× 価格 27(万円/件(部材の混合単価))→ 売上 114 億円・営業利益 3 億円。数量 1.40 倍・価格 1.34 倍(名目)・営業利益率 2.5%
- ホビー&ライフ:数量 288(出荷数量(万個、推定))× 価格 0.27(万円/個(商品の混合単価))→ 売上 77 億円・営業利益 7 億円。数量 1.15 倍・価格 1.34 倍(名目)・営業利益率 9.5%
- マシナリー&イクイップメント:数量 345(納入台数(台、推定))× 価格 2,724(万円/台(機器の混合単価))→ 売上 94 億円・営業利益 7 億円。数量 1.15 倍・価格 1.34 倍(名目)・営業利益率 7.6%
倍率:事業の純利益 40 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 8.9% が k 8.00% を上回る。残る割合 0.50(moat=normal)で RONIC 8.5%、10 年より先の名目の伸び g 4.0% から正当化 PER = (1−g÷RONIC)÷(k−g) = 13.2 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 13.2 倍。全体の PER 13.19 倍、時価総額 526 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。
確率:物価並みに売上が膨らみ、利益率が 2% 台前半で動かない筋書き。過去 12 年の営業利益率は 0.8〜3.1% の帯で、その中に収まる。最も重く置いた。
やや悲観 23% 繊維の取引が細り、工業製品の伸びも鈍る 利益 27 億円 · PER 9.5 倍 · 株価時価総額 2,579 円311 億円
繊維の取扱量が景気の悪化と為替で細り、国内の衣料の縮小も重なって、ファイバーとアウターの数量が1〜2割減る。ケミカルとセミコンダクターは伸びが鈍り、半導体向けは波の谷を引きずる。買収は期待どおりの利益を出さない。人件費と金利の上昇で、運転資金にかかる利息も増える。営業利益は38億円と今とほぼ同じ水準にとどまり、物価の分だけ実質で後退する。ROEは6%まで下がり、配当性向は守っても、自社株買いを止める10年になる。
(名目の前提)売上と費用は物価の動きを基準に置き、数量は実質で置いた。減価償却は有形固定資産が36億円と小さく、年間数億円で物価の影響がほぼ無いため、設備投資は償却と同程度として扱った。運転資金は売上の約12%を物価と数量の伸びに応じて増やし、借入の利息は3.5%で足した。
(自己資本の流れ)起点は2026年3月期の自己資本322億円と純利益25億円。今の自己資本に純利益の合計を足し、還元(配当性向と自社株買いと優待)を引いて流した。
- ファイバー:数量 16.0(取扱量(万トン、推定))× 価格 78(万円/トン(原糸・繊維原料の混合単価))→ 売上 1,249 億円・営業利益 6 億円。数量 0.80 倍・価格 1.32 倍(名目)・営業利益率 0.5%
- アウター:数量 720(取扱点数(万点、推定))× 価格 0.44(万円/点(衣料・生地の混合単価))→ 売上 317 億円・営業利益 17 億円。数量 0.90 倍・価格 1.32 倍(名目)・営業利益率 5.2%
- インナー:数量 375(取扱点数(万点、推定))× 価格 0.30(万円/点(インナー製品の混合単価))→ 売上 113 億円・営業利益 2 億円。数量 0.75 倍・価格 1.32 倍(名目)・営業利益率 1.7%
- ケミカル:数量 5.5(取扱量(万トン、推定))× 価格 40(万円/トン(化学品・樹脂・材料の混合単価))→ 売上 219 億円・営業利益 9 億円。数量 1.10 倍・価格 1.32 倍(名目)・営業利益率 4.0%
- セミコンダクター:数量 3.6(納入件数(万件、推定))× 価格 27(万円/件(部材の混合単価))→ 売上 97 億円・営業利益 2 億円。数量 1.20 倍・価格 1.32 倍(名目)・営業利益率 1.8%
- ホビー&ライフ:数量 250(出荷数量(万個、推定))× 価格 0.26(万円/個(商品の混合単価))→ 売上 66 億円・営業利益 6 億円。数量 1.00 倍・価格 1.32 倍(名目)・営業利益率 8.5%
- マシナリー&イクイップメント:数量 300(納入台数(台、推定))× 価格 2,684(万円/台(機器の混合単価))→ 売上 81 億円・営業利益 5 億円。数量 1.00 倍・価格 1.32 倍(名目)・営業利益率 6.5%
倍率:事業の ROE 6.0%(純利益÷自己資本)は資本コスト 8% 以下で、ためた利益は額面を下回る値打ち。PER は 1÷k=11.8 倍まで。口銭の薄い商いが売上の過半を占めるため、上限の約 8.1 割の 9.5 倍に置いた。余り資産は立てていない。
確率:景気の悪化や為替で、繊維の取扱量が細り、半導体向けも振れる筋書き。過去に何度も営業利益率が 1% 前後に落ちた実績があり、強気側と同じ程度に厚く置いた。
悲観 12% 少数の大口顧客が離れ、繊維の仲立ちが縮む 利益 11 億円 · PBR 0.4 倍 · 株価時価総額 995 円120 億円
東レの香港法人やパシフィックテキスタイルズが取引を絞り、メーカーの直接輸出入が広がる。ファイバーとインナーの数量は4割減り、アウターも3割減る。工業製品は半導体の谷が長引き、買収も失敗する。固定費が重く、営業利益は13億円に沈む。配当は性向を守れず減らし、自社株買いは止まる。残るのは、運転資金を回収した後の純資産と、持ち合い株の値打ちで、事業の稼ぐ力は評価されなくなる10年になる。
(名目の前提)売上と費用は物価の動きを基準に置き、数量は実質で置いた。減価償却は有形固定資産が36億円と小さく、年間数億円で物価の影響がほぼ無いため、設備投資は償却と同程度として扱った。運転資金は売上の約12%を物価と数量の伸びに応じて増やし、借入の利息は3.5%で足した。
(自己資本の流れ)起点は2026年3月期の自己資本322億円と純利益25億円。今の自己資本に純利益の合計を足し、還元(配当性向と自社株買いと優待)を引いて流した。
- ファイバー:数量 12.0(取扱量(万トン、推定))× 価格 76(万円/トン(原糸・繊維原料の混合単価))→ 売上 909 億円・営業利益 3 億円。数量 0.60 倍・価格 1.28 倍(名目)・営業利益率 0.3%
- アウター:数量 560(取扱点数(万点、推定))× 価格 0.43(万円/点(衣料・生地の混合単価))→ 売上 239 億円・営業利益 7 億円。数量 0.70 倍・価格 1.28 倍(名目)・営業利益率 3.0%
- インナー:数量 300(取扱点数(万点、推定))× 価格 0.29(万円/点(インナー製品の混合単価))→ 売上 88 億円・営業利益 1 億円。数量 0.60 倍・価格 1.28 倍(名目)・営業利益率 0.8%
- ケミカル:数量 4.5(取扱量(万トン、推定))× 価格 39(万円/トン(化学品・樹脂・材料の混合単価))→ 売上 174 億円・営業利益 5 億円。数量 0.90 倍・価格 1.28 倍(名目)・営業利益率 2.8%
- セミコンダクター:数量 2.7(納入件数(万件、推定))× 価格 26(万円/件(部材の混合単価))→ 売上 70 億円・営業利益 1 億円。数量 0.90 倍・価格 1.28 倍(名目)・営業利益率 1.0%
- ホビー&ライフ:数量 200(出荷数量(万個、推定))× 価格 0.26(万円/個(商品の混合単価))→ 売上 51 億円・営業利益 3 億円。数量 0.80 倍・価格 1.28 倍(名目)・営業利益率 6.0%
- マシナリー&イクイップメント:数量 240(納入台数(台、推定))× 価格 2,602(万円/台(機器の混合単価))→ 売上 63 億円・営業利益 3 億円。数量 0.80 倍・価格 1.28 倍(名目)・営業利益率 4.0%
倍率:この筋書きは純利益 11 億円で、稼ぐ力を k 8% で割ると約 125 億円。売れる資産の税後から有利子負債を引いた約 120 億円のほうが大きいので、床は売れる資産で置き、今の自己資本 322 億円に約 0.37 倍を掛けた。
確率:東レの香港法人やパシフィックテキスタイルズが取引を絞り、メーカーの直接取引も広がる複合の筋書き。売上の 4 割が 2 社に集中しているため無視できないが、同時に起きる確率は高くないので 12% に置いた。
セグメント:数量 × 価格
いまの数量と価格、中立の筋書きの 10 年後。売上と営業利益は億円。
ファイバー
原糸・繊維原料の国内外の輸出入と、メディカル繊維の加工・販売。東レの香港法人などが主な取引先。
| 数量取扱量(万トン、推定) | 価格万円/トン(原糸・繊維原料の混合単価) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/03 | 20.0 | 59 | 1,183 | 6 |
| 10 年後 中立 | 18.0 | 79 | 1,427 | 9 |
取り方:ファイバーの売上 1,183 億円(2026/03 期)を、取扱量 20 万トン(推定。開示は無い)で割った混合単価。営業利益は 6.4 億円(有報のセグメント)。数量は国内衣料の縮小とアジア生産の移転で減り、単価は物価に連れて上がる。
アウター
アパレルのOEM・ODM、テキスタイル卸、トリアセテート繊維の生産・販売。
| 数量取扱点数(万点、推定) | 価格万円/点(衣料・生地の混合単価) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/03 | 800 | 0.33 | 267 | 16 |
| 10 年後 中立 | 800 | 0.45 | 358 | 22 |
取り方:アウターの売上 267 億円(2026/03 期)を、取扱点数 800 万点(推定)で割った混合単価。営業利益 16.3 億円(利益率 6.1%)。数量は横ばい、単価は物価に連れて上がる。
インナー
インナー製品のOEM・ODMと、インナー用生地の開発。
| 数量取扱点数(万点、推定) | 価格万円/点(インナー製品の混合単価) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/03 | 500 | 0.23 | 114 | 2 |
| 10 年後 中立 | 425 | 0.31 | 130 | 3 |
取り方:インナーの売上 114 億円(2026/03 期)を、取扱点数 500 万点(推定)で割った混合単価。営業利益 2.4 億円(利益率 2.1%)。国内の縮小と生産拠点の再構築で数量は減る。
ケミカル
塗料原料や化学品の輸出入、機能性樹脂・フィルム・カーボンナノチューブの開発・製造・販売。
| 数量取扱量(万トン、推定) | 価格万円/トン(化学品・樹脂・材料の混合単価) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/03 | 5.0 | 30 | 151 | 7 |
| 10 年後 中立 | 6.5 | 40 | 263 | 13 |
取り方:ケミカルの売上 151 億円(2026/03 期)を、取扱量 5 万トン(推定)で割った混合単価。営業利益 7.2 億円(利益率 4.8%)。自社ラボの開発品と買収で数量が増える。
セミコンダクター
半導体製造装置用部材や汎用半導体部材の輸出入。
| 数量納入件数(万件、推定) | 価格万円/件(部材の混合単価) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/03 | 3.0 | 20 | 61 | 1 |
| 10 年後 中立 | 4.2 | 27 | 114 | 3 |
取り方:セミコンダクターの売上 61 億円(2026/03 期。前期比 43% 減)を、納入件数 3 万件(推定)で割った混合単価。営業利益 1.2 億円。半導体の製造装置の需要に合わせて数量が増える。
ホビー&ライフ
模型用塗料など自社ブランドのホビー関連商材、化粧品原料、健康食品の販売。
| 数量出荷数量(万個、推定) | 価格万円/個(商品の混合単価) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/03 | 250 | 0.20 | 50 | 5 |
| 10 年後 中立 | 288 | 0.27 | 77 | 7 |
取り方:ホビー&ライフの売上 50 億円(2026/03 期)を、出荷数量 250 万個(推定)で割った混合単価。営業利益 4.7 億円は、工業製品事業の営業利益 17.7 億円から他の 3 部門を引いた残りの推定。自社ブランドの海外展開で数量が増える。
マシナリー&イクイップメント
産業機械・理化学機器の輸入販売と、炭素繊維強化樹脂の開発・製造・販売。
| 数量納入台数(台、推定) | 価格万円/台(機器の混合単価) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/03 | 300 | 2,033 | 61 | 5 |
| 10 年後 中立 | 345 | 2,724 | 94 | 7 |
取り方:マシナリー&イクイップメントの売上 61 億円(2026/03 期)を、納入台数 300 台(推定)で割った売上単価。営業利益 4.6 億円(利益率 7.6%)。塗布装置などのソリューションで数量が増える。
リスクと懸念
少数の大口顧客に集中
東レの香港法人に売上の26%、パシフィックテキスタイルズに15%を依存する。どちらかが取引を絞ると、ファイバーの売上は大きく動く。利益率が0.5%と薄いため、利益は大きく減らなくても、固定費を負担させている売上が欠ける。
運転資金の重さと金利上昇
売上債権452億円と在庫165億円を、短期の借入103億円などで支えている。金利が3%台に上がれば、運転資金にかかる利息が増える。売上が物価で増えると、運転資金もふくらみ、現金の余りは細る。
仲立ちの中抜き
メーカーが直接、輸出入を手がけると、仲立ちの出番が減る。繊維は特にアジアのメーカーが日欧のブランドと直接取引をする動きが強く、薄利の口銭がさらに削られる危険がある。
半導体と化学品の波
セミコンダクターの売上は2026年3月期に43%減り、工業製品全体の営業利益も3億円減った。成長の期待が大きい領域ほど、景気と設備投資の波も荒い。利益が出ない年が重なると、中計の構図が崩れる。
買収の実行リスク
中計は成長投資に50億円とαを見込む。専門性を足せる案件が見つからない、高値でつかむ、のれんの減損を出すなどの失敗が起きうる。過去には紙管の子会社の入れ替えもあり、事業の入れ替えに失敗した例もある。
為替と原油価格
2027年3月期の予想は、中東情勢と原油価格の変動を厳しい要因として置いている。繊維原料と化学品は原油に連動する品が多く、為替と合わせて口銭と在庫の評価損益に響く。
今後の分かれ目
- 2027年3月期の営業利益が会社予想の38億円を上回り、40億円に近づいたら
- 中計の営業利益40億円に前倒しで届く形で、中立からやや楽観へ確率を寄せる。工業製品の利益が伸びたのか、ファイバーの量が増えただけかを区別する。
- 東レの香港法人やパシフィックテキスタイルズの売上比率が10ポイント以上動いたら
- ファイバーの取引が構造的に変わったとみて、やや悲観・悲観の重みを上げる。比率が下がって他の顧客が増えた場合は、集中リスクが減ったとみる。
- 化学品や半導体関連で50億円規模の買収が発表されたら
- 買収額と買収先の営業利益を確かめ、税引き後の稼ぎが買値の8%を超えるかを見る。超えなければ価値を壊す買収とみて、中立の確率を下げる。
- セミコンダクターの売上が前期比で5割以上増えたら
- AIの製造装置の波に乗ったとみて、楽観・やや楽観の重みを上げる。一過性の注文でないかを受注残で確かめる。
- 政策保有株の売却が加速し、自社株買いに回されたら
- 資本の効率を上げる行動の証拠とみて、還元側の価値を上方に直す。
- 運転資金の借入が営業利益の増加を上回って増えたら
- 金利上昇の負担が重くなる局面とみて、純利益の見通しを下げる。
見ておくもの
- 工業製品事業の営業利益と、各部門(ケミカル・セミコンダクター・ホビー・マシナリー)の利益率
- ファイバーの売上と営業利益の関係(量が増えて利益が増えるか)
- 東レの香港法人とパシフィックテキスタイルズの売上比率
- 中計の2028年3月期の目標(営業利益40億円、ROE10%超)に対する進捗
- 運転資金(売上債権・在庫)と短期借入の水準
- 成長投資(買収)の実行と、政策保有株の売却額
倍率と資本コストの決め方
今の株価やPERから筋書きを作らず、7つの部門の数量と名目の単価から売上を積み、部門ごとの営業利益率で利益を出した。倍率は利益ベースで、ROEが資本コストと近いので、中立は正当化PERの9割強に置いた。資本コストは基本7.5%に循環と値決めの+1.0%を足した8.5%で、同じ領域の長瀬産業・蝶理・稲畑産業と同じ。利益が出る部分が小さく、集中と薄利を価格に反映するため、同領域の中でやや保守的に置いた。持ち合い株は稼ぎ(配当)が利益に入っているので、余り資産には足さず、悲観の床だけに使った。借入が運転資金に偏るため、新リース会計の影響は小さい。結論はほぼ適正。 2026-10-22 の見直し(溜まる現金を事業の ROE から外す・k の目安を対称に・楽観〜中立は上限そのものに置く・ROE が k 以下は配り方から出す式)で、倍率を機械で置き直した(第 1 段より前 → 今:楽観 PER 13→15.13 倍・やや楽観 PER 11.8→14.13 倍・中立 PER 10.8→13.19 倍)。
資本コスト 8.0% = 無リスク金利 3% + β — × 5%。k は基本 7.5% に quality +1.0% を足した 8.5%。事業は傾いていないので extra は置かない。同じ領域の長瀬産業・蝶理・稲畑産業と同じ。 2026-10-22 に循環と借金を過去の数字で付け直し、k は 8.50% → 8.00%。