結論
三谷産業は、化学品の商社を軸に、空調工事、情報システム、自動車向け樹脂、住宅設備、エネルギーまで手がける複合企業だ。1928 年に石炭の販売を金沢で始め、今は首都圏、北陸、ベトナムに拠点を持つ。売上は 1,175 億円(2026 年 3 月期)、営業利益は 33.8 億円。
筆者の結論は、10 年の価値が今の時価総額(472 億円)をかなり下回る、というものだ。いちばんの理由は、本業の利益率が薄いこと。営業利益率は 2.9% が過去最高で、ROE の 10 年の中央値は 5.5%、資本コストに届かない。
一方で、資産は厚い。純資産 570 億円のうち、政策保有株が 300 億円ほどある。ただし配当は純利益の 2 割強しか出ず、この株の価値は株主の手に届きにくい。売却も年に 10 億円ほどで、ペースは遅い。
2026 年 3 月期は、6 事業すべてが増収だった。営業利益は 62.9% 増え、過去最高を更新した。だが山の年とみる。情報システムの GIGA スクール案件は一回限りで、2027 年 3 月期の会社予想は営業利益 30 億円(11.2% 減)だ。
筆者がいちばん気にしているのは、全社の費用だ。6 事業の利益を足すと 58 億円あるが、全社費用などで 25 億円が消え、営業利益は 34 億円になる。物価で全社費用が増えると、事業の稼ぎが先に削られる。
バリュー投資の観点から
価値投資の目で見ると、三谷産業は「資産は厚いが、事業が資産を使いこなせていない」会社だ。
よい点は 4 つある。純負債が小さく、自己資本比率 55.9%。空調の受注残高が厚い。情報システムで北陸の自治体を押さえた。2026 年 3 月期は 6 事業すべてが増収で、営業利益が 62.9% 増えた。
気になる点は、本業の薄い利益率と、全社費用の重さ、住宅設備の赤字だ。営業利益率は過去 12 年で 1.1〜3.5% の幅にとどまり、ROE の 10 年の中央値は 5.5%。6 事業の利益を足すと 58 億円なのに、全社費用などで 25 億円が消える。
筆者は、中立で売上が 1,600 億円に伸びても、営業利益は 36 億円どまりと見る。ROE は 4% で、資本コスト 7.25% の半分に届かない。政策保有株は配当が少なく、売却も遅く、価値の半分しか株主に戻らない前提で測った。
市場は、純資産 570 億円の厚さと、2026 年 3 月期の過去最高益を織り込んでいるとみられる(kabufu の推計で 10 年以内の TOB・買収の確率は 19.6%)。時価総額は純資産を下回るが、その差は資産の使い方への評価だ。
何で稼ぐ会社か
三谷産業は、化学品を中心に 6 つの事業を持つ複合商社だ。起源は 1928 年に金沢で石炭・コークス・セメントの販売を始めた出張所で、1951 年に現在の社名になった。主な拠点は首都圏、北陸、ベトナム。連結従業員は 3,569 人で、樹脂 1,342、空調 999、化学 421、情報 359、住宅 195、エネルギー 82。
売上は 2026 年 3 月期で 1,175 億円。事業別(セグメント間の取引を消す前)は、化学品 447 億円、空調設備工事 207 億円、情報システム 170 億円、住宅設備機器 145 億円、樹脂・エレクトロニクス 122 億円、エネルギー 77 億円。営業利益は空調が 23.2 億円で最大、次が樹脂の 14.4 億円、情報の 14.2 億円、化学品の 9.5 億円。住宅設備は 7.0 億円の赤字。
化学品は、塩酸・硫酸などの化成品を売るだけでなく、医薬品原薬を作り、リサイクル炭素繊維や有価金属回収にも手を出す。情報システムは、石川・富山の自治体 34 のうち 26 から GIGA スクール案件を受けた。空調は、研究施設や病院の大型新築が中心で、受注残高は 220.7 億円。
財務は、現金 90.3 億円、有利子負債が 100 億円ほど(リースを含めて 116 億円)で、純負債は 25 億円と小さい。自己資本比率は 55.9%。投資有価証券は 361.8 億円で、その大半が上場株(33 銘柄で 300 億円ほど)。最大の保有は住友不動産で、時価に近い計上額が 82.7 億円。
配当は総額 8.0 億円で、配当性向は 22.1%。2026 年 3 月期の営業 CF は 85.6 億円と大きく、短期借入金の返済に回した。
優良さと弱いところ
堀は、北陸の官公庁・病院・企業との長い取引と、化学品の目利き。ただし事業の幅が広すぎて、どれも深い堀にはなっていない。
空調設備工事は、首都圏と北陸の両方で大型の新築を受注できている。受注残高は 220.7 億円と、売上の 1 年分を超える。情報システムは、自治体向けの GIGA スクールを北陸で 26 自治体獲得し、教育分野の DX 案件につなげた。
弱いのは、価格を決める力だ。化学品は営業利益率が 2.1%、エネルギーは 5.5%、全社でも 2.9%。商社の薄利の稼ぎで、仕入れ価格の上下に利益が左右される。樹脂は自動車向けで、顧客の価格要請が強い。住宅設備は、ブランドの販促費に見合う売上がまだ立たない。
財務は健全。自己資本比率 55.9% で、純負債は 25 億円。ただし資産の大半は政策保有株で、含み益にかかる繰延税金負債が 67.3 億円ある。市場が崩れれば、自己資本は 100 億円単位で減る。
業界はいまどこにいて、どこへ向かうか
三谷産業は、一つの業界の会社ではない。6 つの市場に別々の事情がある。
化学品の商社は、国内の工場の稼働と原料価格で利益が決まる。需要は景気に連動し、仕入れ価格の上昇を販売価格に移せるかが分かれ目になる。医薬品原薬の受託は、品質認証(GMP)が参入の壁になる。
空調設備工事は、建設投資に連動する。首都圏の研究施設や病院、北陸の公共・民間の新築が受注を支える。職人の不足と建設費の上昇が、利益率を左右する。
情報システムは、自治体の GIGA スクールのような大型案件と、企業の基幹システムの更新で動く。大型案件の後は反動が出る。自動車向けの樹脂は、車の生産と為替、材料費で決まる。中東情勢でホルムズ海峡経由の調達が乱れると、材料と物流の費用が上がる。
エネルギーは、LP ガスの世帯数が人口減で細る一方、石油製品の需要は工場の稼働に連動する。住宅設備は、高級路線のブランド競争で、販促費が重い。
分かれ目は、事業の幅をどこまで残すか、全社の費用を事業の利益でまかなえるか、そして政策保有株をどのペースで現金に変えるかだ。
資本政策と M&A
配当は、安定配当を基本とする。2026 年 3 月期は総額 8.0 億円で、配当性向は 22.1%、純資産に対する配当率は 1.5% にとどまる。2027 年 3 月期の予想は据え置きで、純利益が減るため性向は 30.8% に上がる。年間配当総額の約 3 倍を配当積立金として持つ、という目標がある。自社株買いは開示されていない。
政策保有株は縮める方針で、2026 年 3 月期は 6 銘柄を売り、売却益は 7.9 億円だった。売却額は 9 億円ほどにすぎない。保有は上場 33 銘柄で 300 億円ほどあるので、このペースだと売り終わるまで 30 年かかる。次期の予想には、売却益を入れていない。
営業 CF は 85.6 億円と大きく、短期借入金を 55.8 億円減らした。設備投資は 26.0 億円(社内システム、リサイクル炭素繊維の設備、データセンター、ベトナムの生産設備など)。
筆者の見方では、余った資産は政策保有株で、税引き後 240 億円ほど。配当は低く、売却は遅い。株主に戻る割合は半分とした。含み益に頼る形で自己資本が膨らんでおり、資本の使い方が事業の稼ぎ方に追いついていない。
強気の見方と慎重な見方
強気の見方
業績の勢いは本物だ。2026 年 3 月期は売上が 14.0% 増の 1,175 億円、営業利益が 62.9% 増の 33.8 億円。売上は 6 期連続の増収、各段階の利益は 3 期連続の増益で、過去最高を更新した。
中身も広い。空調は受注残高が 22.4% 増の 220.7 億円。化学品は営業利益が 2.0 倍で、医薬品原薬の工場稼働率が上がった。樹脂は営業利益が 91.1% 増え、車載以外の新製品も立ち上がった。情報システムは、GIGA スクールを除いても過去最高だった。
2027 年 3 月期の第 1 四半期は、営業利益が 9.9 億円と 147% 増えた。会社予想は通期で営業利益 30 億円だが、第 1 四半期の進捗は 3 割を超える。
資産の面でも、含み益のある政策保有株が 300 億円ほどある。会社は資本効率の向上のために売却を続ける方針で、進めば自己資本が事業に回る。純資産は時価総額を上回っており、見直しの余地は大きい。強気側は、化学品と空調が伸び、全社費用を吸収し、営業利益が 90 億円近くに乗る筋書きだ。
慎重な見方
2026 年 3 月期の増益は、山の年とみるべきだ。営業利益率 2.9% は過去 12 年で最高で、2022〜2023 年 3 月期は 1% 台だった。
情報システムの売上増は GIGA スクールの納入という一回限りの要因が大きい。2027 年 3 月期の会社予想は、情報システムが 31.9% の減収、樹脂が 41.8% の営業減益。全体でも営業利益が 11.2% 減る。
事業の幅が広すぎる点も弱みだ。6 事業の利益を足すと 58 億円でも、全社費用などで 25 億円が消える。住宅設備は 7.0 億円の営業赤字が続き、ブランドの販促費がかさむ。
政策保有株の価値は、株式市場の水準に左右される。売却のペースは年に 9 億円ほどで遅い。配当は純利益の 2 割強しか出ない。含み益が増えても、株主の手元には届かない。市場が崩れれば、自己資本が 100 億円単位で減る。
純利益の中身にも注意がいる。2026 年 3 月期の純利益 36.3 億円は、営業利益 33.8 億円を上回った。営業外の配当と持分法の益、特別利益の投資有価証券売却益(7.9 億円)が上乗せされたからだ。この上乗せは毎年は続かない。売る株が減れば、売却益は先細りになる。
さらに、全社の費用は固定的だ。人員 3,569 人のうち、樹脂の 1,342 人と空調の 999 人が大半を占める。需要が落ちても、人員の調整には時間がかかる。利益率が 1% 台に落ちた 2022〜2023 年 3 月期の記憶は新しい。
どちらに重みを置いたか
2026 年 3 月期の業績の勢いと、厚い純資産は、強気の見方を支える。ただし利益率は薄く、増益は山の年に近い。全社費用も重く、政策保有株は株主に戻りにくい。中立では、売上は伸びても営業利益は 36 億円どまりで、ROE は 4%。資本コストを下回る、と筆者は見る。純資産の厚みは、売却と還元が進むまで評価に入れにくい。
10 年後の 5 つの筋書き(2036/03 期)
確率で加重した株価時価総額 946 円582 億円(+ 配当配当と自社株買いの合計 122 円75 億円)。 今の値に割り戻すと 556 円342 億円、今との差 −27.3%、 期待の年率 +3.4%(資本コスト 7.2%)→ やや割高
| 筋書き | 確率 | 10 年後の株価時価総額 | 配当の合計還元の合計配当+自社株買い | トータルリターン10 年・配当込み | 年率 | 確率 × (株価+配当時価総額+還元) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 楽観 | 8% | 2,050 円1,262 億円 | 219 円135 億円 | +197.0% | +11.5% | 182 円112 億円 |
| やや楽観 | 20% | 1,413 円870 億円 | 171 円105 億円 | +107.3% | +7.6% | 317 円195 億円 |
| 中立 | 37% | 1,001 円617 億円 | 122 円75 億円 | +47.0% | +3.9% | 416 円256 億円 |
| やや悲観 | 24% | 448 円276 億円 | 86 円53 億円 | −30.1% | −3.5% | 128 円79 億円 |
| 悲観 | 11% | 192 円118 億円 | 42 円26 億円 | −69.4% | −11.2% | 26 円16 億円 |
| 加重平均 | 100% | 946 円582 億円 | 122 円75 億円 | +39.8% | +3.4% | 1,068 円657 億円 |
今の株価時価総額 764 円470 億円(2026-10-22)から見たトータルリターン。加重平均の年率がこの 10 年に期待できる年率で、資本コスト 7.2% を下回るほど割高。
楽観 8% 化学品と空調が伸び、全社の費用を吸収して営業利益が 90 億円に近づく 利益 67 億円 · PER 15.8 倍 · 株価時価総額 2,050 円1,262 億円
化学品が稼ぎ頭に変わる。医薬品原薬の工場が高い稼働率で回り、国内の化成品も新規開拓が進む。従業員は 1.35 倍に増え、1 人あたりの売上は物価を少し上回る。営業利益率は 3.5% に上がる。
空調設備工事は、首都圏と北陸の大型新築が続く。研究施設と病院の需要は底堅く、営業利益率は 11% を保つ。情報システムは、自治体の DX と基幹更新で 8% 台に乗る。
住宅設備の赤字は止まり、小さな黒字に変わる。全社の費用は物価並みに増えるが、事業の稼ぎがそれを上回る。営業利益は 88 億円、純利益は 67 億円。
配当は純利益の 3 割弱。政策保有株の売却も進み、自己資本は 900 億円を超える。それでも ROE は 7% 台で、資本コストには届かない。
- 化学品関連:数量 568(連結従業員数(人))× 価格 1.49(従業員 1 人あたり売上(億円・名目。生産性の伸びを含む))→ 売上 828 億円・営業利益 29 億円。人数 1.35 倍・1 人あたり売上 1.40 倍・営業利益率 3.5%
- 空調設備工事関連:数量 1,149(連結従業員数(人))× 価格 0.29(従業員 1 人あたり売上(億円・名目。生産性の伸びを含む))→ 売上 331 億円・営業利益 36 億円。人数 1.15 倍・1 人あたり売上 1.42 倍・営業利益率 11.0%
- 情報システム関連:数量 413(連結従業員数(人))× 価格 0.66(従業員 1 人あたり売上(億円・名目。生産性の伸びを含む))→ 売上 268 億円・営業利益 23 億円。人数 1.15 倍・1 人あたり売上 1.40 倍・営業利益率 8.5%
- 樹脂・エレクトロニクス関連:数量 1,610(連結従業員数(人))× 価格 0.13(従業員 1 人あたり売上(億円・名目。生産性の伸びを含む))→ 売上 198 億円・営業利益 20 億円。人数 1.20 倍・1 人あたり売上 1.38 倍・営業利益率 10.0%
- 住宅設備機器関連:数量 224(連結従業員数(人))× 価格 1.04(従業員 1 人あたり売上(億円・名目。生産性の伸びを含む))→ 売上 229 億円・営業利益 7 億円。人数 1.15 倍・1 人あたり売上 1.40 倍・営業利益率 3.0%
- エネルギー関連:数量 82.0(連結従業員数(人))× 価格 1.26(従業員 1 人あたり売上(億円・名目。生産性の伸びを含む))→ 売上 101 億円・営業利益 6 億円。人数 1.00 倍・1 人あたり売上 1.34 倍・営業利益率 6.0%
- その他(消耗品販売・人材派遣など):数量 42.0(連結従業員数(人))× 価格 1.00(従業員 1 人あたり売上(億円・名目。生産性の伸びを含む))→ 売上 41 億円・営業利益 0 億円。人数 1.00 倍・1 人あたり売上 1.34 倍・営業利益率 0.0%
倍率:事業の純利益 62 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 11.1% が k 7.25% を上回る。残る割合 0.50(moat=normal)で RONIC 9.2%、10 年より先の名目の伸び g 3.0% g_long の理由で から正当化 PER = (1−g÷RONIC)÷(k−g) = 15.8 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 15.8 倍 + 余った現金(戻り方込み)283 億円。全体の PER 15.84 倍、時価総額 1,262 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。
確率:2026/03 期は 6 事業すべてが増収で、営業利益は 5 事業が増益。空調の受注残は 22.4% 増の 220.7 億円と厚い。化学品の医薬品原薬は稼働率が上がり、利益が伸びる余地がある。ただし 10 年で営業利益が 2.6 倍になる筋書きなので、確率は 1 割弱にとどめた。
やや楽観 20% 空調と樹脂が高い利益率を保ち、営業利益が 60 億円ほどになる 利益 47 億円 · PER 14.5 倍 · 株価時価総額 1,413 円870 億円
空調の大型工事が計画どおり進み、受注残が売上に変わる。営業利益率は 10% を保つ。樹脂は、車載向けの回復に加えて、車載以外の新製品が育ち、8〜9% に戻る。
情報システムは、GIGA スクールの反動を基幹更新と DX で埋める。化学品は医薬品原薬の稼働率が上がり、2.8% まで利益率が上がる。
住宅設備は赤字がほぼ消える。全社費用は物価並みに増える。営業利益は 59 億円、純利益は 47 億円。
配当は純利益の 3 割弱。自己資本は 850 億円ほどに増え、ROE は 5〜6%。政策保有株の売却は少しずつ進む。
- 化学品関連:数量 514(連結従業員数(人))× 価格 1.47(従業員 1 人あたり売上(億円・名目。生産性の伸びを含む))→ 売上 738 億円・営業利益 21 億円。人数 1.22 倍・1 人あたり売上 1.38 倍・営業利益率 2.8%
- 空調設備工事関連:数量 1,079(連結従業員数(人))× 価格 0.29(従業員 1 人あたり売上(億円・名目。生産性の伸びを含む))→ 売上 302 億円・営業利益 30 億円。人数 1.08 倍・1 人あたり売上 1.38 倍・営業利益率 10.0%
- 情報システム関連:数量 388(連結従業員数(人))× 価格 0.63(従業員 1 人あたり売上(億円・名目。生産性の伸びを含む))→ 売上 241 億円・営業利益 18 億円。人数 1.08 倍・1 人あたり売上 1.34 倍・営業利益率 7.5%
- 樹脂・エレクトロニクス関連:数量 1,476(連結従業員数(人))× 価格 0.12(従業員 1 人あたり売上(億円・名目。生産性の伸びを含む))→ 売上 177 億円・営業利益 16 億円。人数 1.10 倍・1 人あたり売上 1.34 倍・営業利益率 9.0%
- 住宅設備機器関連:数量 211(連結従業員数(人))× 価格 1.00(従業員 1 人あたり売上(億円・名目。生産性の伸びを含む))→ 売上 205 億円・営業利益 2 億円。人数 1.08 倍・1 人あたり売上 1.34 倍・営業利益率 1.0%
- エネルギー関連:数量 77.9(連結従業員数(人))× 価格 1.22(従業員 1 人あたり売上(億円・名目。生産性の伸びを含む))→ 売上 93 億円・営業利益 5 億円。人数 0.95 倍・1 人あたり売上 1.30 倍・営業利益率 5.5%
- その他(消耗品販売・人材派遣など):数量 42.0(連結従業員数(人))× 価格 1.00(従業員 1 人あたり売上(億円・名目。生産性の伸びを含む))→ 売上 41 億円・営業利益 0 億円。人数 1.00 倍・1 人あたり売上 1.34 倍・営業利益率 0.0%
倍率:事業の純利益 42 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 8.4% が k 7.25% を上回る。残る割合 0.50(moat=normal)で RONIC 7.8%、10 年より先の名目の伸び g 3.0% g_long の理由で から正当化 PER = (1−g÷RONIC)÷(k−g) = 14.5 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 14.5 倍 + 余った現金(戻り方込み)263 億円。全体の PER 14.49 倍、時価総額 870 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。
確率:空調の大型工事が順調に進み、樹脂の新製品が車載の落ち込みを補い、情報システムの基幹更新が続く筋書き。2026/03 期の営業利益 33.8 億円が物価分だけ伸びる形で、強気側の中心として 2 割に置いた。
中立 37% 売上は伸びるが、物価と全社費用に利益が食われ、営業利益は 36 億円どまり 利益 31 億円 · PER 13.8 倍 · 株価時価総額 1,001 円617 億円
売上は 1,175 億円から 1,600 億円へ、10 年で 1.36 倍。物価並みの伸びで、数量はほとんど増えない。化学品の従業員が 1.1 倍に増える程度だ。
利益率は 2% 台前半。空調は 9.5%、樹脂は 8%、情報システムは 6.5% と、2026/03 期の山から戻る。化学品は 2% 台、住宅設備は −1% で赤字が残る。
全社の費用は、物価に沿って 25 億円から 33 億円に増える。営業利益は 36 億円、純利益は 31 億円。営業外の配当と持分法の益が、純利益を営業利益の 0.86 倍に押し上げる。
配当は純利益の 25% ほど。自己資本は 570 億円から 790 億円に増える。ROE は 4% で、資本コストを大きく下回る。
- 化学品関連:数量 463(連結従業員数(人))× 価格 1.42(従業員 1 人あたり売上(億円・名目。生産性の伸びを含む))→ 売上 646 億円・営業利益 14 億円。人数 1.10 倍・1 人あたり売上 1.34 倍・営業利益率 2.2%
- 空調設備工事関連:数量 999(連結従業員数(人))× 価格 0.28(従業員 1 人あたり売上(億円・名目。生産性の伸びを含む))→ 売上 272 億円・営業利益 26 億円。人数 1.00 倍・1 人あたり売上 1.34 倍・営業利益率 9.5%
- 情報システム関連:数量 359(連結従業員数(人))× 価格 0.61(従業員 1 人あたり売上(億円・名目。生産性の伸びを含む))→ 売上 213 億円・営業利益 14 億円。人数 1.00 倍・1 人あたり売上 1.28 倍・営業利益率 6.5%
- 樹脂・エレクトロニクス関連:数量 1,342(連結従業員数(人))× 価格 0.12(従業員 1 人あたり売上(億円・名目。生産性の伸びを含む))→ 売上 156 億円・営業利益 13 億円。人数 1.00 倍・1 人あたり売上 1.30 倍・営業利益率 8.0%
- 住宅設備機器関連:数量 195(連結従業員数(人))× 価格 0.97(従業員 1 人あたり売上(億円・名目。生産性の伸びを含む))→ 売上 185 億円・営業利益 −2 億円。人数 1.00 倍・1 人あたり売上 1.30 倍・営業利益率 -1.0%
- エネルギー関連:数量 73.8(連結従業員数(人))× 価格 1.22(従業員 1 人あたり売上(億円・名目。生産性の伸びを含む))→ 売上 88 億円・営業利益 4 億円。人数 0.90 倍・1 人あたり売上 1.30 倍・営業利益率 5.0%
- その他(消耗品販売・人材派遣など):数量 42.0(連結従業員数(人))× 価格 1.00(従業員 1 人あたり売上(億円・名目。生産性の伸びを含む))→ 売上 41 億円・営業利益 0 億円。人数 1.00 倍・1 人あたり売上 1.34 倍・営業利益率 0.0%
倍率:事業の純利益 26 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 5.8% が k 7.25% 以下。ためた利益は投じた額より値が低いので伸びは数えず、稼ぐ力の値 PER = 1÷(k−g)(g=0) = 13.8 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 13.8 倍 + 余った現金(戻り方込み)260 億円。全体の PER 13.79 倍、時価総額 617 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。
確率:2027/03 期の会社予想は営業利益 30 億円(11.2% 減)。樹脂と情報の山が引き、空調と化学が支える。過去 12 年の営業利益率の最高は 3.5% で、2.2% は平常の水準に近い。最もありそうな筋書きとして 37% を置いた。
やや悲観 24% 樹脂と情報の山が過ぎ、本社費が重く、営業利益がほぼゼロになる 利益 8 億円 · PBR 0.5 倍 · 株価時価総額 448 円276 億円
樹脂と情報の山が過ぎる。自動車向け樹脂成形品の需要は一巡し、為替と原材料の動きが利益を削る。情報システムは、GIGA スクールのような大型案件が出ない。
空調設備工事は、建設費の高止まりで受注が細る。営業利益率は 7% に下がる。住宅設備は赤字が深まり、ブランド販促費の重さが残る。
全社の費用は物価で増え、本社の人員を減らさない限り、事業の利益を食い尽くす。営業利益は 4 億円まで落ち、純利益は配当と持分法の益に支えられて 8 億円。
配当は純利益の 3 割で、利益が落ちても減らさない。自己資本は伸びず、ROE は 1% 台にとどまる。
- 化学品関連:数量 421(連結従業員数(人))× 価格 1.33(従業員 1 人あたり売上(億円・名目。生産性の伸びを含む))→ 売上 548 億円・営業利益 8 億円。人数 1.00 倍・1 人あたり売上 1.25 倍・営業利益率 1.5%
- 空調設備工事関連:数量 899(連結従業員数(人))× 価格 0.26(従業員 1 人あたり売上(億円・名目。生産性の伸びを含む))→ 売上 228 億円・営業利益 16 億円。人数 0.90 倍・1 人あたり売上 1.25 倍・営業利益率 7.0%
- 情報システム関連:数量 323(連結従業員数(人))× 価格 0.57(従業員 1 人あたり売上(億円・名目。生産性の伸びを含む))→ 売上 180 億円・営業利益 8 億円。人数 0.90 倍・1 人あたり売上 1.20 倍・営業利益率 4.5%
- 樹脂・エレクトロニクス関連:数量 1,275(連結従業員数(人))× 価格 0.10(従業員 1 人あたり売上(億円・名目。生産性の伸びを含む))→ 売上 131 億円・営業利益 7 億円。人数 0.95 倍・1 人あたり売上 1.15 倍・営業利益率 5.0%
- 住宅設備機器関連:数量 176(連結従業員数(人))× 価格 0.89(従業員 1 人あたり売上(億円・名目。生産性の伸びを含む))→ 売上 153 億円・営業利益 −5 億円。人数 0.90 倍・1 人あたり売上 1.20 倍・営業利益率 -3.0%
- エネルギー関連:数量 65.6(連結従業員数(人))× 価格 1.13(従業員 1 人あたり売上(億円・名目。生産性の伸びを含む))→ 売上 72 億円・営業利益 3 億円。人数 0.80 倍・1 人あたり売上 1.20 倍・営業利益率 4.0%
- その他(消耗品販売・人材派遣など):数量 42.0(連結従業員数(人))× 価格 0.93(従業員 1 人あたり売上(億円・名目。生産性の伸びを含む))→ 売上 38 億円・営業利益 0 億円。人数 1.00 倍・1 人あたり売上 1.25 倍・営業利益率 0.0%
倍率:事業の稼ぐ力はほぼ消え、値は売れる資産が決める。売れる資産から負債を引いた約 276 億円に合わせ、今の自己資本 567.7 億円に PBR 0.486 倍を掛けた 276 億円とした。
確率:営業利益率は 2022〜2023 年 3 月期に 1% 台まで落ちた実績がある。売上が物価分も伸びず、全社費用が物価で増えると、営業利益がほぼ消える。すでに起きた水準に近いため、強気側より厚く 24% を置いた。
悲観 11% 自動車向けと建設が同時に崩れ、営業赤字になる 利益 −13 億円 · PBR 0.2 倍 · 株価時価総額 192 円118 億円
自動車向けと建設が同時に崩れる。樹脂の従業員 1,342 人の固定費が重く、需要が落ちると赤字になる。空調の大型工事が終わった後の受注が続かない。
住宅設備の赤字は広がり、減損が出る。化学品とエネルギーの利益も薄くなる。全社の費用は物価で増える。営業利益は −27 億円、純損失は 13 億円。
配当は純利益が赤字でも出す。自己資本は 600 億円ほどあり、財務は持つ。ただし事業の稼ぐ力は市場に評価されない。市場は、売れる資産と政策保有株の価値で値を付ける。
政策保有株は、株式市場が崩れる局面では、その価値が目減りする。含み益に頼る形は崩れる。
- 化学品関連:数量 358(連結従業員数(人))× 価格 1.17(従業員 1 人あたり売上(億円・名目。生産性の伸びを含む))→ 売上 410 億円・営業利益 2 億円。人数 0.85 倍・1 人あたり売上 1.10 倍・営業利益率 0.5%
- 空調設備工事関連:数量 749(連結従業員数(人))× 価格 0.23(従業員 1 人あたり売上(億円・名目。生産性の伸びを含む))→ 売上 167 億円・営業利益 7 億円。人数 0.75 倍・1 人あたり売上 1.10 倍・営業利益率 4.0%
- 情報システム関連:数量 269(連結従業員数(人))× 価格 0.50(従業員 1 人あたり売上(億円・名目。生産性の伸びを含む))→ 売上 131 億円・営業利益 3 億円。人数 0.75 倍・1 人あたり売上 1.05 倍・営業利益率 2.0%
- 樹脂・エレクトロニクス関連:数量 1,074(連結従業員数(人))× 価格 0.09(従業員 1 人あたり売上(億円・名目。生産性の伸びを含む))→ 売上 96 億円・営業利益 0 億円。人数 0.80 倍・1 人あたり売上 1.00 倍・営業利益率 0.0%
- 住宅設備機器関連:数量 137(連結従業員数(人))× 価格 0.78(従業員 1 人あたり売上(億円・名目。生産性の伸びを含む))→ 売上 104 億円・営業利益 −6 億円。人数 0.70 倍・1 人あたり売上 1.05 倍・営業利益率 -6.0%
- エネルギー関連:数量 53.3(連結従業員数(人))× 価格 1.03(従業員 1 人あたり売上(億円・名目。生産性の伸びを含む))→ 売上 54 億円・営業利益 1 億円。人数 0.65 倍・1 人あたり売上 1.10 倍・営業利益率 2.0%
- その他(消耗品販売・人材派遣など):数量 37.8(連結従業員数(人))× 価格 0.82(従業員 1 人あたり売上(億円・名目。生産性の伸びを含む))→ 売上 30 億円・営業利益 0 億円。人数 0.90 倍・1 人あたり売上 1.10 倍・営業利益率 0.0%
倍率:営業赤字で、稼ぐ力は値を支えない。売れる資産から負債を引いた約 118 億円に合わせ、今の自己資本 567.7 億円に PBR 0.208 倍を掛けた 118 億円とした。
確率:2009/03 期は純利益が赤字だった。自動車向け樹脂(従業員 1,342 人)と建設・空調が同時に落ち、住宅設備の赤字も拡大する筋書き。確率は低いが、前の谷が実際に起きているので 1 割強を置いた。
セグメント:数量 × 価格
いまの数量と価格、中立の筋書きの 10 年後。売上と営業利益は億円。
化学品関連
塩酸・硫酸などの化成品の販売、医薬品原薬の製造販売、機能性素材の受託製造、有価金属の回収、ベトナムでの化成品販売。連結で最大の事業で、売上の約 4 割。利益率は薄い。
| 数量連結従業員数(人) | 価格従業員 1 人あたり売上(億円・名目。生産性の伸びを含む) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/03 | 421 | 1.06 | 438 | 9 |
| 10 年後 中立 | 463 | 1.42 | 646 | 14 |
取り方:2026/03 期の売上 447.22 億円(セグメント間取引の消去 23.95 億円を各セグメントに按分して 0.98 倍に補正)、セグメント利益 9.45 億円(全社費用などを引く前)、連結従業員 421 人。数量・単価の開示がないため、数量は従業員数(実物)、価格は 1 人あたり売上(名目)で置いた。10 年の中立は、従業員 1.10 倍(国内の化成品の新規開拓、医薬品原薬の稼働率上昇)、1 人あたり売上 1.34 倍(物価並み)。営業利益率は 2.2%(2026/03 期は 2.1%)。2027/03 期の会社予想は売上 435 億円・営業利益 8.2 億円。 【数量・率の点検】数量は人数で、価格は名目。二重がけなし。
空調設備工事関連
首都圏と北陸で、空調・給排水・電気の設計施工を請け負う。研究施設や病院の大型新築が主。受注残高は 220.7 億円。ベトナム子会社の技術者(700 人超)が設計の BIM 業務を担う。
| 数量連結従業員数(人) | 価格従業員 1 人あたり売上(億円・名目。生産性の伸びを含む) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/03 | 999 | 0.21 | 203 | 23 |
| 10 年後 中立 | 999 | 0.28 | 272 | 26 |
取り方:2026/03 期の売上 206.80 億円(セグメント間取引の消去 23.95 億円を各セグメントに按分して 0.98 倍に補正)、セグメント利益 23.20 億円(全社費用などを引く前)、連結従業員 999 人。数量・単価の開示がないため、数量は従業員数(実物)、価格は 1 人あたり売上(名目)で置いた。10 年の中立は、従業員 1.00 倍(人手が制約)、1 人あたり売上 1.34 倍。営業利益率は 9.5%(2026/03 期の過去最高 11.2% から戻す。2027/03 期の会社予想は売上 214 億円・営業利益 23 億円で 10.7%)。 【数量・率の点検】数量は人数で、価格は名目。二重がけなし。
情報システム関連
石川・富山の自治体向けの GIGA スクール端末、企業の基幹システム更新、グループウェア「POWER EGG」(導入 1,600 社超)、クラウドとデータセンター。
| 数量連結従業員数(人) | 価格従業員 1 人あたり売上(億円・名目。生産性の伸びを含む) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/03 | 359 | 0.47 | 167 | 14 |
| 10 年後 中立 | 359 | 0.61 | 213 | 14 |
取り方:2026/03 期の売上 169.99 億円(セグメント間取引の消去 23.95 億円を各セグメントに按分して 0.98 倍に補正)、セグメント利益 14.19 億円(全社費用などを引く前)、連結従業員 359 人。数量・単価の開示がないため、数量は従業員数(実物)、価格は 1 人あたり売上(名目)で置いた。10 年の中立は、従業員 1.00 倍、1 人あたり売上 1.28 倍(物価より低い。GIGA スクールの大型案件は一回限りで、2027/03 期の会社予想は売上 31.9% 減)。営業利益率は 6.5%(2026/03 期は 8.3%)。 【数量・率の点検】数量は人数で、価格は名目。二重がけなし。
樹脂・エレクトロニクス関連
自動車向け樹脂成形品と金型。拠点は主にベトナム。従業員が 1,342 人と全社で最も多い。AI 外観検査機の導入を進める。
| 数量連結従業員数(人) | 価格従業員 1 人あたり売上(億円・名目。生産性の伸びを含む) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/03 | 1,342 | 0.09 | 120 | 14 |
| 10 年後 中立 | 1,342 | 0.12 | 156 | 13 |
取り方:2026/03 期の売上 122.30 億円(セグメント間取引の消去 23.95 億円を各セグメントに按分して 0.98 倍に補正)、セグメント利益 14.44 億円(全社費用などを引く前)、連結従業員 1,342 人。数量・単価の開示がないため、数量は従業員数(実物)、価格は 1 人あたり売上(名目)で置いた。10 年の中立は、従業員 1.00 倍、1 人あたり売上 1.30 倍。営業利益率は 8.0%(2026/03 期は 11.8% の過去最高。2027/03 期の会社予想は中東情勢による材料・物流費の増加で営業利益 8.4 億円、6.6%)。 【数量・率の点検】数量は人数で、価格は名目。二重がけなし。
住宅設備機器関連
高級バスタブ、システムキッチン、家具の自社ブランドを売る。ショールームを石川県野々市市に開いた。営業赤字が続く。
| 数量連結従業員数(人) | 価格従業員 1 人あたり売上(億円・名目。生産性の伸びを含む) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/03 | 195 | 0.74 | 142 | −7 |
| 10 年後 中立 | 195 | 0.97 | 185 | −2 |
取り方:2026/03 期の売上 144.82 億円(セグメント間取引の消去 23.95 億円を各セグメントに按分して 0.98 倍に補正)、セグメント利益 -6.98 億円(全社費用などを引く前)、連結従業員 195 人。数量・単価の開示がないため、数量は従業員数(実物)、価格は 1 人あたり売上(名目)で置いた。10 年の中立は、従業員 1.00 倍、1 人あたり売上 1.30 倍。営業利益率は −1.0%(赤字が縮まる。2027/03 期の会社予想は営業損失 2.9 億円)。 【数量・率の点検】数量は人数で、価格は名目。二重がけなし。
エネルギー関連
石油製品(A 重油・灯油・軽油)と民生用 LP ガス、太陽光関連(ソーラーカーポート)。
| 数量連結従業員数(人) | 価格従業員 1 人あたり売上(億円・名目。生産性の伸びを含む) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/03 | 82.0 | 0.94 | 75 | 4 |
| 10 年後 中立 | 73.8 | 1.22 | 88 | 4 |
取り方:2026/03 期の売上 76.88 億円(セグメント間取引の消去 23.95 億円を各セグメントに按分して 0.98 倍に補正)、セグメント利益 4.20 億円(全社費用などを引く前)、連結従業員 82 人。数量・単価の開示がないため、数量は従業員数(実物)、価格は 1 人あたり売上(名目)で置いた。10 年の中立は、従業員 0.90 倍(LP ガスの世帯減)、1 人あたり売上 1.30 倍(物価より低い)。営業利益率は 5.0%(2026/03 期は 5.5%)。 【数量・率の点検】数量は人数で、価格は名目。二重がけなし。
その他(消耗品販売・人材派遣など)
消耗品の販売や人材派遣など。
| 数量連結従業員数(人) | 価格従業員 1 人あたり売上(億円・名目。生産性の伸びを含む) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/03 | 42.0 | 0.74 | 31 | 0 |
| 10 年後 中立 | 42.0 | 1.00 | 41 | 0 |
取り方:2026/03 期の売上 31.21 億円(セグメント間取引の消去 23.95 億円を各セグメントに按分して 0.98 倍に補正)、セグメント利益 0.00 億円(全社費用などを引く前)、連結従業員 42 人。数量・単価の開示がないため、数量は従業員数(実物)、価格は 1 人あたり売上(名目)で置いた。10 年の中立は、従業員・1 人あたり売上とも物価並みで、利益は出ない。 【数量・率の点検】数量は人数で、価格は名目。二重がけなし。
リスクと懸念
利益率が薄い
営業利益率は 2026 年 3 月期で 2.9% と過去 12 年で最高、最低は 1.1%。商社の薄利で、仕入れ価格や為替の動きがそのまま利益に響く。
全社費用の重さ
6 事業の利益を足すと 58 億円あるのに、全社費用などで 25 億円が消える。物価で増えると、事業が稼ぐ前に利益が削られる。
山の年の反動
情報システムの GIGA スクール案件は一回限りで、2027 年 3 月期の会社予想は 31.9% の減収。樹脂も中東情勢の材料費で営業利益が 41.8% 減る予想。
住宅設備の赤字
営業損失は 7.0 億円(前期 4.7 億円)。ブランドの販促費がかさみ、売上が伸びても黒字に届かない。減損が出る可能性がある。
政策保有株の価格変動
上場 33 銘柄で 300 億円ほど。含み益にかかる繰延税金負債が 67.3 億円ある。市場が崩れれば自己資本が減り、配当も少ないので株主の取り分にならない。
海外と災害
樹脂とエネルギー、化学品に中東情勢の影響が及ぶ。ベトナムのカントリーリスクもある。首都直下や南海トラフの地震、豪雨での拠点停止のリスクを会社自身が挙げている。
今後の分かれ目
- 2027 年 3 月期の営業利益が会社予想(30 億円)を大きく上回り、第 1 四半期の勢いが続く
- 利益率が山でなく水準である証拠になり、中立を 2.5% 台に上げる。強気側の筋書きに寄る。
- 空調の受注残高が前年を割り、営業利益率が 9% を下回る
- 大型新築の波が終わった兆し。中立の空調の利益率を下げ、慎重側に寄る。
- 政策保有株の売却を年 50 億円以上に増やす、または売却益を使った自社株買いを発表する
- 厚い資産が株主に戻る道が開く。余った資産の戻りを 0.5 から 1.0 に見直す。
- 住宅設備の営業損失が 2 年続けて拡大する、または撤退・縮小を発表する
- 赤字の止血で全社費用の重さが和らぐ。または減損で自己資本が減る。どちらかを確認する。
- 配当性向を 40% 以上に上げる、DOE の目標を掲げる
- 資本の使い方が株主寄りに変わる。強気側に寄る。
- 自動車向け樹脂の売上が 2 期連続で減る
- 車載の波が終わった兆し。樹脂の人員 1,342 人の固定費が重くなる。慎重側に寄る。
見ておくもの
- 営業利益(2027 年 3 月期の会社予想は 30 億円)と、第 2 四半期の進捗
- 全社費用などの調整額(2026 年 3 月期は −24.7 億円)と、住宅設備の営業損益(−7.0 億円)
- 空調の受注残高(220.7 億円)と、樹脂・情報システムの受注
- 政策保有株の売却額(2026 年 3 月期は 9 億円ほど)と売却益
- 配当性向(2026 年 3 月期は 22.1%)と、配当積立金・自社株買いの方針
- 有利子負債と現金(純負債は 25 億円)、営業 CF(85.6 億円)
倍率と資本コストの決め方
7 つのセグメントを、従業員数(実物)と 1 人あたり売上(名目)に分けて積んだ。数量・単価の開示がないための代用で、売上の合計は実績どおり。価格は 10 年 1.28〜1.34 倍。営業利益率は 2026 年 3 月期の山(2.9%)から戻し、2.2% に置いた。全社費用は物価で 1.34 倍に増やした。資本コストは基本 7.5% に quality +1.0% で k は 7.25%。倍率は事業の ROE から式で出し、今の PER や PBR からは置かなかった。政策保有株は税引き後 240 億円を余った資産とし、配当は事業の利益から除き、二重に数えていない。戻りは半分。悲観の 2 つは売れる資産から負債を引いた値に合わせた。結果、価値は時価総額 472 億円をかなり下回った。市場は純資産の厚さと過去最高益を織り込んでいるとみられるが、中立には入れていない。 2026-10-22 の見直し(溜まる現金を事業の ROE から外す・k の目安を対称に・楽観〜中立は上限そのものに置く・ROE が k 以下は配り方から出す式)で、倍率を機械で置き直した(第 1 段より前 → 今:楽観 PER 11.3→15.84 倍・やや楽観 PER 10.5→14.49 倍・中立 PER 9.5→13.79 倍)。
資本コスト 7.2% = 無リスク金利 3% + β — × 5%。