結論
ガーラは韓国子会社のオンラインゲームを中心に収益を得る会社で、主力はブラウザーで遊べる「Flyff Universe」だ。筆者の結論は「割高」である。2026年上期に営業黒字へ転じたことは大きな前進だが、株主に長く帰属する利益が今の約53億円の時価総額を支えるには、複数の新作と既存作品の長寿化を続けて成功させる必要がある。
強みは、長く運営してきた「Flyff」「Rappelz」の顧客基盤と、端末を選ばないHTML5ゲームの運営技術である。「Flyff Universe」は累積利用者500万人を突破し、2026年上期の同事業売上は前年同期比45.1%増えた。中国での正式展開も始まり、韓国と台湾などへ地域を広げる余地がある。ただし累積利用者は現在の課金者数ではない。権利を持つ他社や配信会社へのロイヤルティ、ゲーム開発費、販売促進費を引いて残る利益こそ株主の価値である。
財務は回復の途上にすぎない。2025年末の親会社株主に帰属する自己資本は約4.5億円まで減り、純有利子負債も重かった。2026年上期の子会社整理で自己資本は改善したが、VFXの受注はゼロとなり、売掛金が膨らむ中で営業キャッシュフローはなお流出した。実際の継続企業の前提に関する注記は「該当事項なし」だが、会社は重要な疑義を生じさせる状況自体は残ると説明している。
2035年末の中立では、既存ゲームの緩やかな拡大と管理費削減が利益につながる。それでも、利益の持続性と株主還元の実績が乏しく、現在の値段への安全域は薄い。新作が成功すれば上振れするが、成功しないと資本調達による既存株主の取り分の縮小まで考える必要がある。
バリュー投資の観点から
長く持つ株主なら、まず十年後にも使われるゲームがあるかを考える。「Flyff Universe」に五百万人超の累積利用者がいることは、何も持たない新興ゲーム会社にはない資産だ。しかし、その五百万人が毎年お金を払い続けるわけではない。利用者の維持率と、宣伝・開発・ロイヤルティを払った後の利益が分からなければ、目に見える売上をそのまま株主の稼ぎと呼べない。
次に考えるのは、稼いだお金を誰のために使うかである。長期無配の企業でも、留保した利益が高い利回りで再投資されるなら株主は報われる。だがガーラでは、ゲームの成功と並行してホテルやVFXへ投じた資金が減損され、過去に株式の希薄化も起きた。利益が一時的に出ても、他事業の失敗や増資で少数株主の取り分が薄くなる構図を無視できない。
2026年の整理は良い方向への変化である。不採算事業を切り離し、Gala Labのゲーム運営に資源を集中できれば、追加の資本をあまり使わずに利益を増やせるかもしれない。しかし評価すべきは計画ではなく、営業キャッシュフローが黒字で積み上がり、借入が減り、利用者の課金が再現される事実だ。支配株主の交代やブロック取引による思惑は、オーナー利益の代わりにはならない。
安全域を最後に点検すると、現在の約53億円の時価総額には、回復が相当長く続くという期待が含まれる。十年後の利益に価値を置くなら、低い予測可能性、過去の損失、資本配分の不確かさを補う余裕が必要だ。現段階でその余裕は十分でない。
何で稼ぐ会社か
収益の中心は韓国Gala Labのゲーム運営である。2025年12月期のHTML5ゲーム売上は約10.7億円、PCオンラインゲームは約5.6億円、スマートフォンアプリは約3.4億円だった。HTML5では「Flyff Universe」が中心で、課金アイテム、イベント、更新コンテンツを継続して販売する。オンラインゲームでは「Flyff Online」「Rappelz Online」を地域ごとに配信し、ライセンス契約やパブリッシングを通じて収入を得る。アプリにはゲームに加え、歩数・クイズ・アンケートで報酬を提供する「winwalk」「winQuiz」「Poll Cash」がある。
売上を決めるのは、実際にお金を使う利用者の人数と、一人が一年間に使う金額である。会社は「Flyff Universe」の累積利用者500万人超を開示しているが、タイトル別の年間課金者数と客単価は示していない。そのためモデル上の数量と単価は、開示売上から逆算した課金者換算の推計であり、確認済みの利用者統計とは区別する。配信先である中国や他地域では、認可取得、現地運営会社との収益分配、宣伝費が売上から利益への変換率を左右する。
ゲーム以外では、大学向け仮想キャンパス「UVERSE」をLG UplusとMegazoneと共同で提供するほか、ゲーム関連以外の商流支援や物販も手掛ける。2025年はVFX制作が約3.4億円、Meta Campusが約0.3億円、その他が約2.5億円だった。しかし2026年上期のVFX売上はゼロで、同子会社には従業員もいないと開示した。沖縄のツリーハウスリゾートを営んだ子会社も連結除外されている。過去の売上をそのまま十年先の事業規模として残せない事情がある。
2025年の韓国セグメントは黒字だったが、日本の持株会社と新規事業の費用が連結利益を圧迫した。製品別営業利益は開示されないため各製品への配分は推計とし、その合計と連結損益との差約4.7億円は主に本社・旧リゾート費用を含む調整分としてみる。2026年上期にはHTML5とアプリの増収、VFX費用の減少、不採算子会社の切り離しが重なり、連結営業利益は約2.1億円となった。この改善は評価するが、半期利益を二倍した数字が長期の実力とは限らない。
優良さと弱いところ
競争上の強みはタイトルへの愛着と運営の積み重ねである。長期間遊んできた利用者には、ゲーム内で築いた人間関係やキャラクターを失いたくない理由がある。ブラウザーから始められる「Flyff Universe」は参入の手間も少なく、国・端末をまたいで利用者を集めやすい。2026年には累積利用者500万人を超え、既存IPを再生できる技術と運営力を示した。
しかし、他社が追いつけないほどの堀とは言い切れない。ユーザーは別のゲームへ容易に移れ、課金額を物価に沿って継続的に引き上げた実績も確認できない。競争相手は同じMMORPGだけではなく、配信動画、SNS、モバイルゲームなど利用時間のすべてを奪い合うサービスである。ゲームの熱量を保つにはイベント、更新、広告が欠かせず、見かけの粗利の多くは再投資で消える。
資本効率の歴史は厳しい。2023年3月期には黒字化したものの、その後は赤字が続き、2025年末の自己資本比率は12.2%に落ちた。過去には増資による希薄化があり、2024年から2025年にかけてリゾートやVFXへの投資が減損と事業整理につながった。2026年上期に韓国事業の採算が上がった点は確かだが、それだけで過去の増分投資が資本コストを超える利益を継続して生んだとは認めにくい。
したがって、堀の強さは「弱い」と判断する。ブランドと開発資産には価値があるが、利益を守るための支出が多く、作品の寿命も読みにくい。将来利益を高倍率で評価する根拠より、継続課金の定着を何年も確かめる必要の方が大きい。
業界はいまどこにいて、どこへ向かうか
ゲーム市場全体は成長している。Newzooは2026年の世界市場を2,139億ドル、うちPCを459億ドル、モバイルを1,211億ドルと見込む。円換算には共通前提の1ドル150円を使うと、市場全体は約32兆円になる。ガーラの売上はそのごく一部であり、全ゲーム市場に対する2025年売上の比率はおよそ0.01%に満たない。したがって世界市場が伸びることと、ガーラが市場シェアを伸ばすことは別の問いである。
PCオンラインゲームではNexonの「MapleStory」、NCSoftの「Lineage」、Gravityの「Ragnarok」、中国のTencent系タイトルなどが利用者の時間と課金を競う。Gala Labは「Ragnarok Universe」の開発についてGravityとWemade Connectと協業し、ライセンス元や配信会社の販路を使える。反面、その場合には他社IPの使用条件と収益分配が変わると利益も動く。「Flyff Universe」の中国配信は認可という壁を越えた好材料だが、現地パブリッシャーに依存する構造は残る。
長期の競争は、ゲームを次々と新しく作る会社と、一つの作品を継続運営する会社で異なる。ガーラは後者の色合いが濃く、更新や大会運営で遊び続ける理由を作る力がある。一方、古参ユーザーの高齢化、課金者の離脱、アプリストアや現地パブリッシャーの手数料、ゲームに使う時間の変化で収益は急に細る。生成AIは制作費を下げ得るが、競合の開発費も下げ、コンテンツの供給過多を招く。
小さな周辺事業ではAIエージェント代替を別に見る必要がある。画面を人が操作する前提の仮想キャンパスは自律的な学習支援・コミュニケーションへの置き換えにさらされる。受託型のVFX制作は生成AI映像で現実に受注を失った。ゲーム本体をAIが直ちに代替するとは見ないが、これらの事業の成長率をゲーム市場全体の伸びで救済してはならない。
資本政策と M&A
過去の資本配分は、長期株主から見て厳しく採点せざるを得ない。2024年には増資による株数増加があり、長期の無配が続く一方、ツリーハウスリゾートとVFX事業への投資は減損・再編に至った。2025年の減損損失は約5.3億円である。2026年4月にリゾート子会社を連結除外したことは固定費の削減につながるが、投じた資本が十分に回収された証拠にはならない。
2026年3月には資本金を約43.9億円減らし、資本準備金と合わせて欠損を填補した。これは会計上の資本振替であり、同額の現金が増えたわけではない。会社はゲーム事業の安定を見て配当を検討するとしているが、配当性向、DOE、総還元性向、自社株買いの額について数字の約束はない。公表された定量的な中期経営計画も確認できず、2026年通期の会社業績予想も見通しの困難さを理由に開示していない。
2026年8月の「公開買付けに準ずる買集め」は、Megazone Cloudから同一グループのMegazone Corporationへの大口株式の相対譲渡であり、一般株主向けTOBや上場廃止決定ではない。支配株主側の経営関与が強まる一方、少数株主への還元は実績で確かめる必要がある。2026年に設立を決めたEC・酒類販売の新子会社は成長の選択肢だが、過去の多角化の教訓から、まず投資額と黒字化までの現金の動きを監視したい。
強気の見方と慎重な見方
強気の見方
「Flyff Universe」は2022年の世界展開から年月がたっても伸びている。2026年上期のHTML5ゲーム売上は前年同期より45.1%増え、累積利用者も500万人を突破した。中国でのサービス開始と、台湾・香港・マカオへの既存作品の再展開は、過去に作ったゲーム資産を別の地域で再び稼がせる取り組みである。開発費が先にかかった作品でも、新しい配信先の売上は比較的高い限界利益を生む余地がある。
さらに「Ragnarok Universe」はGravityの人気IP、Gala Labの開発能力、Wemade Connectの販売網を組み合わせる。自社IPだけでは届きにくい新規利用者を取り込めれば、長年の小規模事業から抜け出す可能性がある。2026年上期の韓国セグメント利益は約3.1億円で、リゾート子会社を除外した日本側の赤字も縮小した。韓国の改善が続けば、持株会社費用を吸収するだけでなく、借金を返し、将来の配当原資を作る転換期になる。市場シェアが極めて小さいため、世界ゲーム市場からわずかな利用者を獲得するだけでも収益の変化は大きい。
慎重な見方
会社の歴史は利益が一時的に出ても継続しなかった繰り返しである。2023年3月期には黒字だったが、2024年と2025年の赤字で親会社の自己資本は大きく減った。2026年上期は好転したものの、持分変動利益など一時的な項目が親会社純利益に混じり、営業キャッシュフローは依然赤字である。半年の転換を十年の定常利益とみなすのは早い。
「Flyff Universe」の累積利用者500万人は課金者数でも継続率でもない。古いMMORPGは人気の再燃が大きい反面、イベントが終われば課金が消えやすい。中国では現地会社との分配が必要で、「Ragnarok」の新作も他社のIPである。ゲームが当たってもロイヤルティや広告費で利益が細れば株主に残る現金は少ない。VFXの受注は生成AI映像の影響でゼロになり、周辺領域で技術変化の速さは既に顕在化した。短期借入金が現預金を上回る中、作品が外れる時期に資金が必要になれば、過去と同じく増資で既存株主の持分が削られうる。
どちらに重みを置いたか
2026年上期の黒字転換と中国展開は無視できないため、回復を認める楽観側にも確率を残す。ただし継続課金の維持率は非開示であり、二年連続の赤字、希薄化の履歴、VFXの消失、配当実績の欠如は会社固有の弱さである。下に寄せる理由は、ゲームの成功だけでは資本配分と借入の問題が解決しないことだ。やや悲観と悲観を合わせて42%とし、中立は改善が続くが過大なシェア獲得はしない筋書きとした。現在の価格に対しては慎重な評価が優勢である。
10 年後の 5 つの筋書き(2035/12 期)
確率で加重した現株数換算の終価現在株主分の終価 123 円35 億円(+ 還元の換算額還元の合計 4 円1 億円)。 今の値に割り戻すと 33 円9 億円、今との差 −82.9%、 期待の年率 −4.0%(資本コスト 15.0%)→ 割高
| 筋書き | 確率 | 10 年後の現株数換算の終価現在株主分の終価 | 還元の換算額還元の合計配当+自社株買い | トータルリターン10 年・還元込み | 年率 | 確率 × (終価+還元) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 楽観 | 12% | 385 円108 億円 | 25 円7 億円 | +114.4% | +8.2% | 49 円14 億円 |
| やや楽観 | 17% | 239 円67 億円 | 7 円2 億円 | +28.8% | +2.6% | 42 円12 億円 |
| 中立 | 29% | 115 円32 億円 | 0 円0 億円 | −39.7% | −4.9% | 33 円9 億円 |
| やや悲観 | 25% | 11 円3 億円 | 0 円0 億円 | −94.2% | −24.8% | 3 円1 億円 |
| 悲観 | 17% | 3 円1 億円 | 0 円0 億円 | −98.6% | −34.9% | 0 円0 億円 |
| 加重平均 | 100% | 123 円35 億円 | 4 円1 億円 | −33.2% | −4.0% | 128 円36 億円 |
今の株価時価総額 191 円54 億円(2026-11-02)から見たトータルリターン。各行の年率は還元・追加負担を期間の中間時点に置く仮定のIRRです。最下段は期待CFから計算したIRRで、各行のIRRの加重平均ではありません。実際の配当時期を観測した値ではありません。
楽観 12% 世界展開と新作が連続して定着 利益 10 億円 · PER 9.3 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 385 円108 億円
韓国、台湾に続いて中国での「Flyff Universe」の配信が定着し、複数の海外地域で新たな課金者が増える。「Ragnarok Universe」もGravityのIPの知名度とWemade Connectの運営網を生かし、ゲーム内課金と販売ライセンス収入を積み上げる。古い作品を新地域で遊び直してもらう循環が成立し、Flyffの更新と大会運営は定着した顧客の離脱を抑える。
スマートフォンアプリでも広告や報酬型サービスの収益化が進み、HTML5とPCを合わせた課金者換算数が現在より大きく増える。新作開発と販売促進費が必要だが、繰り返し使えるゲーム資産の追加売上が費用を上回る。日本の本社コストを吸収し、短期借入を返した後に初めて継続配当が始まる。VFXは主力事業には戻らず、メタバースも小さいままにとどまる。
ただしこれは例外的に良い筋書きだ。各国の規制、他社IPへの分配条件、競合による課金単価の下押しを乗り越え、過去に失敗した多角化に再び資金を失わないことが必要になる。持続的な強い利益を示せて初めて現在の時価総額を越える将来の企業価値が視野に入る。
- HTML5ゲーム:数量 135,000(年間課金者換算数(人、未開示のため推計))× 価格 4.30(課金者1人あたり年売上(万円、会社受取ベース))→ 売上 58 億円・営業利益 19 億円。利用料を払う顧客の増減、海外展開と長期の価格競争を分離する
- PCオンラインゲーム:数量 36,000(年間課金者換算数(人、推計))× 価格 3.65(課金者1人あたり年売上(万円、会社受取ベース))→ 売上 13 億円・営業利益 3 億円。旧作の残存課金者と地域ライセンスの単価を区別する
- スマートフォンアプリ:数量 200,000(年間収益化利用者換算数(人、推計))× 価格 0.50(収益化利用者1人あたり年売上(万円、広告換算を含む))→ 売上 10 億円・営業利益 2 億円。報酬型アプリの広告収入とゲーム課金を含む換算
- Meta Campus(UVERSE):数量 8.0(有償契約校換算数(校、推計))× 価格 0.04(1校あたり年売上(億円、開発・保守込み))→ 売上 0 億円・営業利益 0 億円。AIエージェント代替により契約校の伸びを抑制
- VFX制作(ROAD101):数量 0.0(年間制作案件換算数(件、推計))× 価格 0.20(1件の売上(億円))→ 売上 0 億円・営業利益 0 億円。2026年上期に受注ゼロ。AI映像制作に置き換わり売上回復を想定しない
- その他(Shoport・旧リゾート・商流等):数量 2,500(年間販売・予約等の取引換算件数(件、推計))× 価格 0.00(1件あたり売上(億円、混合取引の換算))→ 売上 10 億円・営業利益 1 億円。旧リゾート連結除外を含め、商流・ECの将来取引件数を推計
倍率:新作と既存IPが同時に広がり、事業のROEが資本コストを大きく上回る。ただし弱い堀のため超過ROEの3分の2は長期に消えるとみる。2035年の親会社利益10.40億円、自己資本46.40億円、ROE22.4%、k11%、g_long1%。算式の上限PER9.3245倍を全額適用し、現金を二重加算しない。
確率:中国でのFlyff Universeの拡大に加え、Ragnarok Universeが他社IPへのロイヤルティを払った後でも黒字を生む必要がある。韓国で実績が出た半期の成長を複数の国と作品へ広げるが、連続成功には相当の難しさがある。
やや楽観 17% 主力IPの海外拡大が続く 利益 7 億円 · PER 9.2 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 239 円67 億円
「Flyff Universe」の中国配信が予定に近い成績を上げ、韓国と欧州など既存地域でも課金者が緩やかに増える。作品が大型ヒットになるほどではないが、ブラウザーゲームでの開発技術と運営ノウハウを他の自社作品にも活用できる。「Ragnarok Universe」は発売後に一定の利用者を確保し、版権料と販売費を差し引いた利益が積み上がる。
日本の不採算リゾート事業から離れた効果も続き、本社の費用負担は一定水準に抑えられる。PC版のFlyffとRappelzは急成長しないものの、地域ライセンスによって既存客を維持する。アプリ収益は広告市況で上下しながらも増え、VFXは長期の利益源としては回復しない。新規EC事業は小規模に黒字化するが、主力を乗り越えるほどではない。
この筋書きの条件は、定期的に新作を当てることよりも、既存IPの価値を安い追加費用で引き出し続けることだ。すべての地域で伸びる必要はないが、海外配信企業と版権元への支払い後にも利益率が保たれなければ、中立に戻る。
- HTML5ゲーム:数量 100,000(年間課金者換算数(人、未開示のため推計))× 価格 4.20(課金者1人あたり年売上(万円、会社受取ベース))→ 売上 42 億円・営業利益 12 億円。利用料を払う顧客の増減、海外展開と長期の価格競争を分離する
- PCオンラインゲーム:数量 31,000(年間課金者換算数(人、推計))× 価格 3.60(課金者1人あたり年売上(万円、会社受取ベース))→ 売上 11 億円・営業利益 2 億円。旧作の残存課金者と地域ライセンスの単価を区別する
- スマートフォンアプリ:数量 180,000(年間収益化利用者換算数(人、推計))× 価格 0.48(収益化利用者1人あたり年売上(万円、広告換算を含む))→ 売上 9 億円・営業利益 1 億円。報酬型アプリの広告収入とゲーム課金を含む換算
- Meta Campus(UVERSE):数量 8.0(有償契約校換算数(校、推計))× 価格 0.05(1校あたり年売上(億円、開発・保守込み))→ 売上 0 億円・営業利益 0 億円。AIエージェント代替により契約校の伸びを抑制
- VFX制作(ROAD101):数量 0.0(年間制作案件換算数(件、推計))× 価格 0.20(1件の売上(億円))→ 売上 0 億円・営業利益 0 億円。2026年上期に受注ゼロ。AI映像制作に置き換わり売上回復を想定しない
- その他(Shoport・旧リゾート・商流等):数量 1,500(年間販売・予約等の取引換算件数(件、推計))× 価格 0.00(1件あたり売上(億円、混合取引の換算))→ 売上 5 億円・営業利益 1 億円。旧リゾート連結除外を含め、商流・ECの将来取引件数を推計
倍率:営業利益から税、韓国子会社の非支配持分、利息を差し引いた親会社利益を評価する。弱い堀でRONICを逓減させ、名目1%の継続成長と資本コスト11%から正当化する。2035年の親会社利益6.60億円、自己資本39.80億円、ROE16.6%、k11%、g_long1%。算式の上限PER9.2225倍を全額適用し、現金を二重加算しない。
確率:2026年上期の増収と新作開発が年単位で続き、既存IPの利益率を改善する筋書き。ただし中国依存とゲーム更新負担は残る。
中立 29% ゲーム回復は続くが新作の波は穏やか 利益 3 億円 · PER 9.1 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 115 円32 億円
2026年の「Flyff Universe」の中国展開は一部の新規課金者を獲得するが、既存地域の成熟も進む。課金者換算は十年間で増えるものの、地域配信会社との分配があり、売上増がそのまま親会社の利益にはならない。「Ragnarok Universe」は一度は立ち上がるが、GravityとWemade Connectの持つIPと販売の取り分があるため、Gala Labの独占的な収益源には育たない。
古いPC作品は一定のファンを維持し、スマートフォンアプリでは広告型サービスが緩やかに拡大する。Meta Campusは画面型のサービスからAI支援に利用形態が変わり、有償校数が伸びない。生成AI動画との競争に敗れたVFXは売上ゼロのままとし、過去のホテル事業の売上も戻さない。日本側の固定費はリゾート撤退で軽くなるが、管理部門の費用を物価上昇に合わせて増やす。
十年後には連結営業利益が出るものの、企業規模に比べて十分大きいとはいえず、再投資利回りも資本コストをわずかに上回るにとどまる。貸借対照表の修復が先で、株主還元は実現しない。既存の作品が残るという想定をしても、利益の予測可能性はまだ低い。
- HTML5ゲーム:数量 67,000(年間課金者換算数(人、未開示のため推計))× 価格 4.05(課金者1人あたり年売上(万円、会社受取ベース))→ 売上 27 億円・営業利益 7 億円。利用料を払う顧客の増減、海外展開と長期の価格競争を分離する
- PCオンラインゲーム:数量 25,000(年間課金者換算数(人、推計))× 価格 3.40(課金者1人あたり年売上(万円、会社受取ベース))→ 売上 9 億円・営業利益 1 億円。旧作の残存課金者と地域ライセンスの単価を区別する
- スマートフォンアプリ:数量 145,000(年間収益化利用者換算数(人、推計))× 価格 0.44(収益化利用者1人あたり年売上(万円、広告換算を含む))→ 売上 6 億円・営業利益 1 億円。報酬型アプリの広告収入とゲーム課金を含む換算
- Meta Campus(UVERSE):数量 6.0(有償契約校換算数(校、推計))× 価格 0.04(1校あたり年売上(億円、開発・保守込み))→ 売上 0 億円・営業利益 0 億円。AIエージェント代替により契約校の伸びを抑制
- VFX制作(ROAD101):数量 0.0(年間制作案件換算数(件、推計))× 価格 0.20(1件の売上(億円))→ 売上 0 億円・営業利益 0 億円。2026年上期に受注ゼロ。AI映像制作に置き換わり売上回復を想定しない
- その他(Shoport・旧リゾート・商流等):数量 600(年間販売・予約等の取引換算件数(件、推計))× 価格 0.00(1件あたり売上(億円、混合取引の換算))→ 売上 2 億円・営業利益 0 億円。旧リゾート連結除外を含め、商流・ECの将来取引件数を推計
倍率:2035年のROEは約12%と資本コスト11%をわずかに上回る。超過分は弱い堀として3分の1だけ再投資収益に残す。g_long1%からPER上限の式をそのまま採用し、市場の倍率で加減しない。2035年の親会社利益3.40億円、自己資本28.90億円、ROE11.8%、k11%、g_long1%。算式の上限PER9.1115倍を全額適用し、現金を二重加算しない。
確率:中国展開の収入を認める一方、5年後以降の古参IPの成熟や権利者との分配を織り込んだ中心。2026年上期の好調をそのまま十年間延長しない。
やや悲観 25% IPの成熟と再建費用が重荷 利益 0 億円 · PER 9.1 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 11 円3 億円
「Flyff Universe」の中国版は一定の利用者を獲得するものの、既存地域の課金減少を補えない。ゲーム内アイテムへの支出が細り、更新や大会にかける費用は売上ほどには減らない。PCの「Flyff Online」と「Rappelz Online」は長く続くが、人口の入れ替わりに失敗し、課金者が減る。「Ragnarok Universe」も他社IPへの支払いが重く、次の主力にはならない。
アプリでは広告単価と利用頻度が落ち、Meta CampusはAIエージェントを使った教育・コミュニケーションへの置き換えで契約が減る。VFXは受注を回復できない。日本側の費用は大きく削減するが、上場維持と内部統制の費用は残るため利益率は低い。借入の返済に現金を使い、新規資金の確保が経営上の優先事項になる。
資金調達の一部を株式で行い、現在の株主の取り分は薄くなる。事業自体は残り、わずかな純利益を生むが、新しく投じた資本の利回りは資本コストを超えない。黒字が残ることと、長期株主が十分な価値を受け取ることは別である。
- HTML5ゲーム:数量 28,000(年間課金者換算数(人、未開示のため推計))× 価格 3.70(課金者1人あたり年売上(万円、会社受取ベース))→ 売上 10 億円・営業利益 2 億円。利用料を払う顧客の増減、海外展開と長期の価格競争を分離する
- PCオンラインゲーム:数量 16,000(年間課金者換算数(人、推計))× 価格 3.00(課金者1人あたり年売上(万円、会社受取ベース))→ 売上 5 億円・営業利益 1 億円。旧作の残存課金者と地域ライセンスの単価を区別する
- スマートフォンアプリ:数量 90,000(年間収益化利用者換算数(人、推計))× 価格 0.37(収益化利用者1人あたり年売上(万円、広告換算を含む))→ 売上 3 億円・営業利益 0 億円。報酬型アプリの広告収入とゲーム課金を含む換算
- Meta Campus(UVERSE):数量 3.0(有償契約校換算数(校、推計))× 価格 0.03(1校あたり年売上(億円、開発・保守込み))→ 売上 0 億円・営業利益 0 億円。AIエージェント代替により契約校の伸びを抑制
- VFX制作(ROAD101):数量 0.0(年間制作案件換算数(件、推計))× 価格 0.20(1件の売上(億円))→ 売上 0 億円・営業利益 0 億円。2026年上期に受注ゼロ。AI映像制作に置き換わり売上回復を想定しない
- その他(Shoport・旧リゾート・商流等):数量 300(年間販売・予約等の取引換算件数(件、推計))× 価格 0.00(1件あたり売上(億円、混合取引の換算))→ 売上 1 億円・営業利益 0 億円。旧リゾート連結除外を含め、商流・ECの将来取引件数を推計
倍率:ROEが資本コストを大きく下回るため、増分の成長には価値を加算しない。残る小幅な黒字の稼ぐ力を1/kで評価し、帳簿の自己資本を床として持ち上げない。2035年の親会社利益0.40億円、自己資本12.80億円、ROE3.1%、k11%、g_long1%。算式の上限PER9.0909倍を全額適用し、現金を二重加算しない。
確率:下に寄せる理由:実績のあるタイトルが少なく、過去の増資と二期連続の赤字、VFX消失で資本再建が必要になる可能性が残る。業績は薄い黒字にとどまる。
悲観 17% 作品が失速し再増資で持分が縮む 利益 −2 億円 · PBR 0.3 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 3 円1 億円
「Flyff Universe」の主要地域で課金者が離れ、中国展開も現地ライセンス料や販売促進費に見合う成果を生まない。古いPC作品は最低限のサービスを残すが、利用者の多くは他社ゲームへ移り、新たな大型作品も生まれない。「Ragnarok Universe」は期待された集客に失敗し、他社IPと開発費の負担だけが残る。
モバイルアプリは広告ネットワークの収益性が低下し、Meta CampusやVFXは事業を継続できない。上場管理と技術維持の固定費が削り切れず、営業赤字が続く。過去の多角化事業を売却しても、借入金、未払債務、従業員関係の費用を返すと株主に残る資産は少ない。資産の帳簿価額から直接将来の時価総額を推定することはできない。
財務再建のための追加発行で現在の株主の持分はさらに縮小し、損失によって自己資本も毀損する。存続か、より大きな他社との統合かは分からない。独立事業として稼ぐ力が失われた場合、支えになるのは厳しく見積もった資産処分価値だけになる。
- HTML5ゲーム:数量 10,000(年間課金者換算数(人、未開示のため推計))× 価格 3.30(課金者1人あたり年売上(万円、会社受取ベース))→ 売上 3 億円・営業利益 0 億円。利用料を払う顧客の増減、海外展開と長期の価格競争を分離する
- PCオンラインゲーム:数量 9,000(年間課金者換算数(人、推計))× 価格 2.80(課金者1人あたり年売上(万円、会社受取ベース))→ 売上 3 億円・営業利益 0 億円。旧作の残存課金者と地域ライセンスの単価を区別する
- スマートフォンアプリ:数量 65,000(年間収益化利用者換算数(人、推計))× 価格 0.32(収益化利用者1人あたり年売上(万円、広告換算を含む))→ 売上 2 億円・営業利益 0 億円。報酬型アプリの広告収入とゲーム課金を含む換算
- Meta Campus(UVERSE):数量 0.0(有償契約校換算数(校、推計))× 価格 0.03(1校あたり年売上(億円、開発・保守込み))→ 売上 0 億円・営業利益 0 億円。AIエージェント代替により契約校の伸びを抑制
- VFX制作(ROAD101):数量 0.0(年間制作案件換算数(件、推計))× 価格 0.20(1件の売上(億円))→ 売上 0 億円・営業利益 0 億円。2026年上期に受注ゼロ。AI映像制作に置き換わり売上回復を想定しない
- その他(Shoport・旧リゾート・商流等):数量 100(年間販売・予約等の取引換算件数(件、推計))× 価格 0.00(1件あたり売上(億円、混合取引の換算))→ 売上 0 億円・営業利益 0 億円。旧リゾート連結除外を含め、商流・ECの将来取引件数を推計
倍率:事業の親会社帰属純利益が赤字のためPERを使わない。2026年6月末時点の現預金、売掛金の回収見込み、土地・建物の処分見込み等から全負債を差し引いた保守的な残余資産価値を上限とする。2025年末の親会社帰属自己資本4.5億円を現在の保守的な基準とし、PBR0.25倍で約1.125億円。将来の減資や増資を加味した2035年の自己資本を過大な分母に使わない。
確率:下に寄せる理由:過去の度重なる赤字、薄い自己資本とVFXの受注消失が示す事業寿命の不確実性を考慮する。完全な倒産を前提にはしないが、損失と増資を避けにくい。
セグメント:数量 × 価格
いまの数量と価格、中立の筋書きの 10 年後。売上と営業利益は億円。
HTML5ゲーム
主にFlyff Universe。ゲーム内課金、イベント、地域パブリッシングによる売上。
| 数量年間課金者換算数(人、未開示のため推計) | 価格課金者1人あたり年売上(万円、会社受取ベース) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2025/12 | 35,561 | 3.00 | 11 | 3 |
| 10 年後 中立 | 67,000 | 4.05 | 27 | 7 |
取り方:2025年有報のHTML5ゲーム売上10.66835億円を正本とする。会社開示の累積500万人はサービス開始以来の利用者で、年間課金者数ではない。課金額の開示がないため、年3万円という年額を仮定し約3.56万人の課金者換算数を逆算した。どちらも推計であり、今後MAU・課金率が開示されたら置き換える。年額は現地販売会社への分配後にガーラへ帰属する売上の換算値。
PCオンラインゲーム
Flyff Online・Rappelz Onlineを各国にライセンスまたは直接展開する。
| 数量年間課金者換算数(人、推計) | 価格課金者1人あたり年売上(万円、会社受取ベース) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2025/12 | 20,000 | 2.79 | 6 | 1 |
| 10 年後 中立 | 25,000 | 3.40 | 9 | 1 |
取り方:有報のPCオンラインゲーム売上5.58286億円。タイトル別課金者は非開示なので年約2.79万円を仮定し2万人の年課金者に相当すると逆算する。PC/MMORPG市場における僅少なシェアで、利用者の維持が今後の数量を左右する。
スマートフォンアプリ
Flyff Legacy等のゲームと、winwalk・winQuiz・Poll Cash等の広告や報酬型アプリ。
| 数量年間収益化利用者換算数(人、推計) | 価格収益化利用者1人あたり年売上(万円、広告換算を含む) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2025/12 | 100,000 | 0.34 | 3 | 1 |
| 10 年後 中立 | 145,000 | 0.44 | 6 | 1 |
取り方:2025年のスマートフォンアプリ売上3.39216億円を、年10万人の収益化アカウント相当、1人約3392円と仮定して分解。広告閲覧とアンケート報酬の対価も一人当たり売上に含む換算で、実際のアクティブ数・広告単価の開示ではない。
Meta Campus(UVERSE)
韓国の大学向け仮想キャンパス。LG Uplusが学校誘致、Megazoneがクラウド、Gala Labが開発。
| 数量有償契約校換算数(校、推計) | 価格1校あたり年売上(億円、開発・保守込み) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2025/12 | 8.0 | 0.04 | 0 | 0 |
| 10 年後 中立 | 6.0 | 0.04 | 0 | 0 |
取り方:有報の2025年売上0.30174億円と、会社沿革にある2024年の複数大学(延世大学を含む8大学)への展開を手掛かりに、8校が有償契約相当と仮定。現在の有償校数や席課金は未開示であり、この数量はあくまで換算。AIエージェント代替の型は画面価値中心の業務ソフト・制作工数混在とみなす。
VFX制作(ROAD101)
映像・広告等の受託VFX制作。2026年上期は受注消失で売上ゼロ。
| 数量年間制作案件換算数(件、推計) | 価格1件の売上(億円) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2025/12 | 20.0 | 0.17 | 3 | −2 |
| 10 年後 中立 | 0.0 | 0.20 | 0 | 0 |
取り方:2025年VFX売上3.43052億円を、1件約1715万円として約20件に換算した推計。実案件数と契約単価は非開示。2026年中間期は受注ゼロ、従業員不在と会社が説明しているため、通常の受託工数型の中立数量0.55〜0.75倍よりさらに悪い実態として、2035年の売上をゼロにする。生成AI映像によるAIエージェント代替が顕在化した領域。
その他(Shoport・旧リゾート・商流等)
韓国商材の販売支援や新規商流、2026年4月までのツリーハウスリゾートを含む旧事業。
| 数量年間販売・予約等の取引換算件数(件、推計) | 価格1件あたり売上(億円、混合取引の換算) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2025/12 | 1,000 | 0.00 | 3 | 0 |
| 10 年後 中立 | 600 | 0.00 | 2 | 0 |
取り方:2025年のその他売上2.51762億円を取引換算1000件、1件約25万円として分解。商品の卸売、販売支援、リゾート宿泊が混じるため件数は実績ではなく合成した経済単位。2026年4月のリゾート連結除外後は旧売上を継続扱いしない。Shoportの受託ローカライズ等はAIエージェント代替の人月型とみて保守的に扱い、新規ECは別途実績が出るまで控えめに評価する。
リスクと懸念
Flyff Universeへの集中と課金者の離脱
HTML5ゲームは2026年上期の増収を牽引したが、会社が示す累積利用者500万人は現時点の課金者数ではない。新規流入を保つためのイベント費用や広告宣伝費が増える一方、古参顧客が退会すれば売上と利益が同時に縮む。タイトル別の継続率、課金率、課金者一人当たり売上を確認できないこと自体が予測上の大きな弱点である。
短期借入と営業キャッシュフロー
2026年6月末には現預金約7億円に対し短期借入約11.8億円があり、営業キャッシュフローも上期に小幅な流出だった。売上債権の増加によって会計上の黒字が即座に現金に変わらない可能性がある。更新投資と資金返済が重なると、新作が不調な時に借入条件や増資に左右される。
AIエージェント代替とVFX事業の消失
従来の映像制作を人の工数で受託するVFX事業は、生成AI動画技術による市場の変化で2026年上期の受注が消失し、従業員も不在となった。仮想キャンパスも画面操作や制作受託が収益の中心なら、AIエージェントが利用を代替し、席や工数の単価を圧迫する。将来のAIコンテンツ開発構想には現時点で継続売上の裏付けがない。
海外配信・知的財産権とゲーム規制
中国のFlyff Universe、他地域のRappelz、Ragnarok Universeはいずれも現地運営会社やIP権利者との契約条件に左右される。規制変更、配信の延期、ゲーム内課金への制約、分配料率の変更は、利用者の伸びがあっても親会社に帰属する利益を削る。競合他社の現地販売網と比べると交渉力の差が大きい。
親会社の支配と既存株主の希薄化
2026年にはMegazone系列内で大口株式が移動し、支配関係の再編が進んだ。過去には複数回の増資で株数が増えている。営業赤字が再発すれば、新株発行や転換型の資金調達が既存株主の持分を薄める。企業全体の事業が残っても、現在の株主がその利益を同じ割合で享受できるとは限らない。
資本配分の逸脱と新規事業の失敗
ツリーハウスリゾートとVFXを巡る減損は、ゲームから離れた事業への投資が期待通りの利益を生まなかった証拠である。2026年に新設を決めたGala NextのEC・酒類販売も、競争の激しい商流を新しく作る試みである。ゲームの利益で新しい赤字を補填する状態が続けば、成長しても株主価値は増えにくい。
今後の分かれ目
- Flyff Universeの年間課金者数と一人当たり課金額が開示され、二年以上そろって増加したら
- 一過性イベントではないと確認できる。HTML5の数量と価格の両方を引き上げ、やや楽観側の重みを増やす。
- 中国展開の売上とRagnarok Universeのロイヤルティ控除後の利益が二期連続で開示されたら
- 新作や海外契約が再投資コストを上回っているかを見て、利益率の持続と競争上の堀を再評価する。
- 通期の営業キャッシュフローが黒字で、短期借入金が現預金を下回ったら
- 資金繰りと追加増資の懸念を弱め、財務再建の上乗せと悲観側の確率を見直す。
- VFXの事業転換で継続契約・実売上が確認されず、Meta Campusの有償校数も減少したら
- AIエージェント代替の型に従い周辺領域の数量をさらに減らし、含み益のない資産として評価する。
- ゲームの成長に伴う利益が再び大型の非ゲーム事業投資や損失補填に使われたら
- 増分投資の利回りが資本コストに届かないと判断し、上振れの利益を取り消して資本配分の評価を下げる。
- 第三者割当増資や転換証券の発行が決まり、既存株主の取り分が減少したら
- 企業全体の時価総額とは分けて既存株主のholder_shareを更新し、株数増加による価値の分配を反映する。
見ておくもの
- Flyff Universeの月間アクティブ利用者・課金者・課金率・一人当たり売上の開示
- HTML5ゲーム売上の四半期前年比と中国正式配信後の地域別収入
- Ragnarok Universeの正式配信時期、Gravity・Wemade Connectへの分配条件と実績
- 韓国セグメント利益と日本セグメントの上場管理費の推移
- 営業キャッシュフロー、売掛金残高、短期借入金、現預金の変化
- 新規事業の投資額、配当・自己株買いの具体化、支配株主の追加取引
倍率と資本コストの決め方
会社が2026年通期の正式な業績予想を開示していないため、添付の2026・2027年の予想値を経営者の約束として扱わなかった。セグメントの売上は2025年有報の実績を起点とし、2026年の地域展開とVFX消失を反映した。年間課金者数や契約単価は非開示なので「実績」と「推計」をhowで明確に分けている。倍率は現行株価・過去のPBR・同業の取引倍率から逆算せず、資本コスト11%、長期成長1%、弱い堀による増分ROEの低下から算出した。悲観は旧来のPBRの谷を使わず、現在の売れる資産と債務の差を床とした。2026年中間期の正式な継続企業の前提注記は「該当事項なし」だが、重要な疑義を生じさせる状況は残る。2027年度以降の新リース会計基準が資産と負債の表示を変えても、家賃を二重に費用計上しない。
資本コスト 15.0% = 無リスク金利 3% + β — × 5% + 上乗せ 1.5%。基本7.5%+事業品質2.0%+財務と事業の再建に伴う上乗せ1.5%で11.0%。規模・株価変動率・個別の支配株主リスクは上乗せしない。