結論
FIGは、タクシーやバスの通信・決済と、工場の自動化を手掛ける大分発の企業集団である。筆者の結論は割高だ。交通の現場に根を張る実力は認めるが、長く保有する株主が受け取れる利益に比べ、足元の時価総額にはロボット事業の成功が相当先取りされている。会社を単なる受託開発企業とみるのも、急成長するロボット専業とみるのも誤りである。
土台はモバイルクリエイトの車載通信、タクシー配車、バス運行管理と公共交通決済だ。導入車両は交通事業者の現場に組み込まれており、保守や月額利用料が積み上がる。2025年のサブスクリプション売上は44.7億円で、決済取扱高400億円は売上そのものではない。ホテル向け画面・客室設備と、REALIZEの半導体・自動車向け装置がこれに加わる。
懸念は資本の使い方にある。2022~2025年の成長投資33.8億円のうち、匠への投資19.9億円は既に全額評価損を計上した。2025年のROICは4.9%にとどまり、会社が示した資本コスト6%を下回る。2026年上期の営業利益は改善したものの、新株予約権の行使などで自己資本も増えた。好調な半年だけで高い投資利回りが定着したとは判断できない。
2035年の中立的な姿では、交通・決済の基盤を維持し、工場向けの受注が増えても、連結営業利益は約17.5億円、純利益は約12.6億円にとどまると考える。五つの筋書きから求めた現時点の価値は約99億円で、基準時価総額約258億円を約62%下回る。悲観には資産の処分価値を残し、楽観にはロボット量産の成功を十分に入れた。それでも長期保有に必要な安全域は見いだせない。
バリュー投資の観点から
長く持つ株主にとって、本当に所有したいのは、機器が更新されても交通事業者から繰り返し入ってくる現金である。バスの位置情報と運賃精算がひとつの仕組みで動くことには意味があり、端末を一度納めた後の通信料や保守料は事業を支える。だが、サブスク売上の全額が自由な現金ではない。通信網の維持、開発者の人件費、端末の更新、セキュリティ対応を払った残りだけが株主のものになる。
ロボットには巨大な市場があるが、競合の製品を上回る性能と保守体制を毎年つくる必要がある。新たな設備・ソフトへの投資額が、取得原価に基づく減価償却費を超える時期は、会計上の利益ほど手元に現金が残らない。2026年上期の減価償却は約2.4億円で、既存設備の償却は物価上昇で一律には膨らまない。これに対し、新たな工場設備や装置更新の費用は物価の高い水準で発生しうる。
過去の匠への投資損失は、再投資の利回りが資本コストを超えるとは限らないという警告である。2026年の自己資本増強は倒れにくさを増した一方、利益を分け合う株主も増やした。将来の買収で売上だけが伸びても、持分当たりのオーナー利益が伸びなければ価値は増えない。高い倍率を払えるのは、契約が残り、価格を上げられ、追加資本が少なくて済むと確認できた場合だけだ。現時点ではその証明が足りず、安全域を重視する。
何で稼ぐ会社か
稼ぎ方は、現場で使う機器を納め、その後の通信・保守・決済から継続収入を得る形が中心だ。2025年12月期の正式な報告区分はIoT事業が約92.8億円、マシーン事業が約40.4億円である。2026年からは名称をIoT・ペイメントとロボット・オートメーションに改めた。長期価値を考えるには、AIによる代替の強さが違うホテル向けを交通IoTから切り離す必要がある。
交通・物流側を担うモバイルクリエイトは、タクシーの車載無線と配車端末、バスの運行管理、物流向けIP無線を提供する。2024年末時点の顧客基盤はタクシー約2.77万台、バス約1.74万台、物流等約10.62万台で、車両・通信の合計は約15万回線に達する。配車ソフトだけを売るのではなく、端末の入替、通信料、機器保守、決済センター利用料、決済手数料で稼ぐ。横浜市の敬老パスIC化は自治体向けへの横展開の実例だが、取扱った運賃全額がFIGの収益になるわけではない。
ケイティーエスはホテル客室のマルチメディアや業務システムを手掛け、導入基盤は約6.2万室と公表されている。機器納入を含む事業だが、画面や客室操作の価値はAIエージェントに置き換えられやすい。2026年上期には同社の売上と粗利益が前年を下回り、再成長の道筋はまだ弱い。したがって単なる月額課金の値上げを長期の利益成長として扱わない。
REALIZEは半導体・自動車工場向けの専用装置、金型、精密加工を担う。搬送ロボットの制御開発と現場導入も進め、資本業務提携先の匠と連携するが、匠自身の売上を現段階でFIGの連結売上に足すことはできない。装置の製造・据付・保守には物理的な仕事が残り、業務画面の自動化とは別の需要である。ただし案件ごとの仕様調整が多く、量産品のような高い利益率を安定的に得られると決めつけることもできない。
優良さと弱いところ
FIGの最も確かな強みは、地方交通と物流の実際の運行に機器を据え付けてきたことだ。タクシーの導入車両は国内全体の約14%、乗合バスでは約31%に相当する。運行を止めずに端末と通信網を切り替える手間があるため、新規参入企業が一度に全顧客を奪うのは難しい。公共交通の運賃精算や自治体との接続も、汎用の業務アプリより現場の検証が重い。
しかし、これを値上げのできる強固な独占と呼ぶ証拠はない。解約率5%未満、法改正のたびの値上げ、年単位の移行負担といった定量開示は見当たらず、顧客基盤の厚さだけで価格決定力を過大評価できない。GOやS.RIDEなど配車プラットフォームとの接続は商機にもなるが、顧客との主導権をアプリ側に奪われる可能性もある。ホテル向けは取替可能な機器と操作画面が多く、同じ堀として評価してはいけない。
収益の質にもむらがある。2019年の営業利益はほぼゼロ、2020年は赤字で、2024年には投資損失で純損失が大きく膨らんだ。2025年に純利益は回復したが、特別利益を除くROEは会社試算で5.9%にとどまる。2026年6月末は増資と返済により純現金になったものの、過去の利益が高い増分ROICで再投資された実績はまだ乏しい。技術と営業網には価値があるが、少数株主にとっての堀は中程度だと考える。
業界はいまどこにいて、どこへ向かうか
FIGが向き合う市場は、一般的な国内IT受託開発市場ではなく、車両通信・交通決済と工場の装置需要である。国内のタクシーは約20万台、路線バスは約5.5万台という会社開示の母数から見て、同社の設置比率はすでに小さくない。人口減少で国内の車両総数が増えにくい以上、伸びしろは新しい端末台数よりも決済の導入率、物流向けの横展開、自治体案件の獲得にある。値段には物価高を一部転嫁できても、公共交通の入札と機器の性能競争は値上げの限界になる。
タクシー配車にはGO、S.RIDE、DiDi、Uberなどのアプリが競い、バスでは運行管理の専業各社や車載機器メーカーが存在する。ただしアプリ利用者のシェアと、FIGの無線・決済端末の設置シェアは別物である。会社が公表するホテル約6.2万室は国内のホテル・旅館客室の約3.5%に相当し、なお競争の余地は大きい。ホテルの管理画面と宿泊客の操作機能は、AIエージェントが既存画面を経由せず処理するようになるほど価値が薄れ、契約数と単価を同時に押し下げる。
もう一方の産業自動化には明らかな追い風がある。矢野経済研究所はAGV・AMRの世界メーカー出荷を2025年約28.6万台、2030年約138.1万台と予測している。製造業が需要の約8割を占め、人手不足が自動搬送への投資を促す。だがFIGのロボット単体の実出荷台数と世界シェアは未公表で、装置・金型を含むマシーン売上をロボット市場のシェアと取り違えられない。
オムロン、ダイフク、豊田自動織機に加え、中国系のGeek+なども価格と開発速度で競う。半導体・自動車メーカー向けの自動化装置は設備投資の山谷が大きく、受注残が積み上がっても量産能力と保守網が利益に結び付くかは別の問題だ。2035年まで市場そのものは広がると考えるが、FIGがその成長を比例的に取れるとは限らない。世界の追い風と個社の超過収益を切り分けることが必要だ。
資本政策と M&A
資本配分は、この会社の評価を最も下げる材料である。2022~2025年にはロボットと決済に合計33.8億円を投じ、そのうち匠への戦略投資19.9億円は2024年までに全額評価損となった。投資判断の修正を済ませたことは評価できるが、株主資金が十分な利益を生む前に失われた事実は消えない。2025年にはサブスク売上44.7億円、営業利益8.3億円と、前中計の両目標を下回った。
新中計は2028年に売上170億円、営業利益15億円、ROE10%、ROIC8%を掲げ、ロボット関連売上30億円、サブスク売上52億円超、キャッシュレス取扱高700億円を目指す。2030年には営業利益20億円、ROE11%以上を掲げる。ただし匠の買収や転換社債の行使は選択肢であって確定済みの業績ではない。2026年上期の新株発行や転換で自己資本は約113億円に増え、従来株主の利益の取り分を吟味する必要がある。
還元方針は連結配当性向30%以上で、2026年の配当見込みは現在の発行株式数から年約3.5億円に相当する。一定株数以上の保有者には優待ポイントも配るが、費用の実額は未開示である。対象者と交換率を仮定した年0.2億円の概算を採り、中立の十年間還元40億円には優待原価2億円を含める。大株主の集中は強くなく、配当実績はある一方、半分を超える継続的な総還元実績もないため、蓄積する余剰現金が株主に戻る比率は75%とみる。
強気の見方と慎重な見方
強気の見方
交通現場に深く据え付けた機器と長年の自治体実績は、数字以上の競争力である。タクシーと路線バスで既に大きな導入基盤を持ち、決済と動態管理を一緒に販売できる。横浜市の敬老パスIC化のような公共案件は、単なる配車アプリにはない信用を生む。決済取扱高が400億円から会社目標の700億円へ伸びる過程で、端末更新料だけでなくセンター利用料や手数料が厚くなる可能性がある。
ロボットを過小評価するべきではない。世界の無人搬送車市場は労働力不足と工場の自動化で伸びており、REALIZEは半導体・自動車製造の既存顧客を持つ。匠の自律走行技術と組み合わせれば、装置単体では取れなかった顧客の工場全体を受注できる。フィジカルAIは人が操作するソフトと違って物体を運ぶため、AIエージェントに仕事を奪われる側ではなく活用する側になれる。会社が2028年にロボット関連売上30億円を達成し、その後も据付と保守を拡大すれば、10年先の売上構成は一変しうる。
2024年の投資損失は既に会計に反映されており、同じ損失が必ず再発するわけではない。2026年上期の営業利益は前年同期比約5割増で、売上総利益と販管費の管理にも改善が見える。負債返済と資本増強により継続企業としての体力も高まった。顧客の現場から得た知識を新製品へ転用できれば、増分の資本利益率は過去を超える可能性があり、現状の評価を正当化する道筋は残っている。
慎重な見方
交通端末を持っていることと、交通データや顧客の意思決定を独占できることは違う。配車アプリが乗客との接点を握るほど、従来の車載機器は交換可能な周辺装置へ近づく。地方のバス・タクシー車両は人口減少で大きく増えず、公共調達では値上げも容易ではない。2025年のサブスク売上は前中計を下回り、既存基盤が自動的に成長するという考えは裏付けが弱い。
特にホテルの操作画面や業務ソフトは、AIエージェントが人の代わりに予約・設備操作・問い合わせ処理を行う時代に、利用席数と画面単価の双方が縮む。現場の通信回線や決済記録まですぐ消えるわけではないが、画面に払っていた対価が残る保証もない。ロボットでも中国勢や国内大手との価格競争が激しくなり、受注増が利益率の改善に直結しない可能性がある。半導体工場の投資延期が重なれば、製造子会社の設備と人員が固定費になる。
資本配分の結果はさらに重い。過去の戦略投資19.9億円が評価損になり、2025年のROICは資本コストに届かなかった。営業利益が回復した2026年には増資・転換も行われ、利益が増えたとしても既存株主の取り分は薄まっている。買収によるロボット売上の上積みには対価が必要であり、買う側の株主がその価値をすべて受け取れるわけではない。高い現時点の時価総額には、まだ実現していない製品量産と資本効率の改善が織り込まれすぎている。
どちらに重みを置いたか
交通・決済の実設置基盤には強みがあるため、事業消滅を中心にはしない。しかし収益化前のロボット成長とホテルのAI代替リスクに加え、投資評価損と資本効率の低さは会社固有の検証済みの弱点である。中立では既存設備の収益と産業自動化を残しつつ、楽観側27%よりも下側42%を厚くした。AIによる通常の縮みは数量と長期成長率に入れ、確率で同じ損失を重複して課していない。現在の時価総額を正当化できるのは量産と高収益を同時に実現するかなり強い筋書きであり、安全域がないという判断が勝る。
10 年後の 5 つの筋書き(2035/12 期)
確率で加重した現株数換算の終価現在株主分の終価 445 円156 億円(+ 還元の換算額還元の合計 104 円37 億円)。 今の値に割り戻すと 277 円97 億円、今との差 −61.7%、 期待の年率 −3.0%(資本コスト 8.0%)→ 割高
| 筋書き | 確率 | 10 年後の現株数換算の終価現在株主分の終価 | 還元の換算額還元の合計配当+自社株買い | トータルリターン10 年・還元込み | 年率 | 確率 × (終価+還元) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 楽観 | 9% | 1,404 円494 億円 | 256 円90 億円 | +129.6% | +9.6% | 149 円53 億円 |
| やや楽観 | 18% | 766 円269 億円 | 171 円60 億円 | +29.6% | +2.9% | 169 円59 億円 |
| 中立 | 31% | 448 円158 億円 | 114 円40 億円 | −22.2% | −2.7% | 174 円61 億円 |
| やや悲観 | 27% | 115 円40 億円 | 46 円16 億円 | −77.8% | −15.5% | 43 円15 億円 |
| 悲観 | 15% | 68 円24 億円 | 17 円6 億円 | −88.2% | −20.4% | 13 円5 億円 |
| 加重平均 | 100% | 445 円156 億円 | 104 円37 億円 | −24.1% | −3.0% | 548 円193 億円 |
今の株価時価総額 723 円254 億円(2026-11-02)から見たトータルリターン。各行の年率は還元・追加負担を期間の中間時点に置く仮定のIRRです。最下段は期待CFから計算したIRRで、各行のIRRの加重平均ではありません。実際の配当時期を観測した値ではありません。
楽観 9% 交通決済が横展開しロボット量産も定着 利益 36 億円 · PER 13.9 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 1,404 円494 億円
地方交通の通信・決済基盤を守りながら、自治体向けの新規案件と物流契約が増える。車載・決済の実質契約数は約19.5万回線へ拡大し、公共交通のキャッシュレス化がセンター利用料と継続保守収入を押し上げる。ホテルは画面のAI代替が進むものの、ホテル向けの周辺端末と独自の機器連携に販路を転換し、導入室数の大幅な減少を防ぐ。
世界のロボット需要をREALIZEと提携先の製品で取り込み、半導体・自動車工場向けの導入が量産に移る。案件換算の売上は現在の数倍になり、製造設計の共通化で営業利益率も上がる。匠との資本関係を整理する場合は株主価値を損なわない条件に限り、事業の数字に未連結の売上を無条件では足さない。
その結果、連結営業利益は約51億円となり、研究開発と生産設備を賄いながらも厚い配当と自社株買いを行う。長い目でみても技術投資の必要性は高いため、特別な独占企業のような値付けはしない。
- 交通・物流IoTと公共交通決済(ホテル除く):数量 195,000(車載通信契約・端末の稼働回線換算(回線/年))× 価格 63,800(1稼働回線当たり年間連結売上換算(円、端末・保守・決済を含む))→ 売上 124 億円・営業利益 33 億円。車載・通信契約の実質数量と端末・決済込みの名目年間売上。AIの配車画面への圧力も単価に含む。
- ホテル客室・業務画面システム(ケイティーエス):数量 59,000(ホテル・旅館の既存導入客室(室))× 価格 43,000(1導入室当たり年間売上換算(円、機器更新込み))→ 売上 25 億円・営業利益 2 億円。AIエージェント代替を受ける客室画面の数量・価格。中立は数量0.81倍、価格1.09倍。
- 産業装置・金型と物理ロボット自動化:数量 650(産業装置・金型・ロボットの受注案件換算(件/年、推定))× 価格 0.24(1案件当たり平均売上(億円、推定))→ 売上 156 億円・営業利益 34 億円。物理設備の案件換算であり、ロボット専用の実際の販売台数ではない。
倍率:資本コスト8.0%、十年後の事業ROE約15.8%、通常の堀の残存割合50%よりRONIC約11.9%とする。AI代替と成熟の影響を含む十年より先の名目g2.0%から、正当化PER=(1−g/RONIC)/(k−g)=13.86倍。上限を恣意的に割り引かず、利益の質はk・moat・gで表す。
確率:ロボット量産で大手工場の案件を相次いで獲得し、既存交通基盤も伸ばす複合成功が必要。物理ロボットはAIから恩恵を受け得るが、量産売上の数字はまだ十分なく、この確率を限定する。
やや楽観 18% 既存交通の増収と産業自動化が両立 利益 20 億円 · PER 13.2 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 766 円269 億円
タクシー・バスの既存顧客が更新契約を続け、横浜市の敬老パスIC化で培った運賃精算の仕組みが他の自治体にも広がる。物流向けIP無線も増え、車載系の契約換算は17.8万回線になる。AIエージェントが配車画面を代行する場面は増えるが、FIGは通信と決済を機器の裏側に残し、画面サービスの減収を補う。
ホテルでは人が触る画面への支出は縮み、導入室数は現在より少なくなる。それでもOEM機器や保守が一部を支え、事業は小幅な黒字を維持する。産業装置ではREALIZEの顧客が生産工程の自動搬送を広げ、ロボット売上が十分に育つ。
ロボットの製品共通化は進むが、国内大手との競争から、収益率は成功例ほど高くならない。再投資と増配を両立し、2035年の連結営業利益は約29億円まで増える。会社の2028年計画を超える持続力が確認された場合に近づく筋書きである。
- 交通・物流IoTと公共交通決済(ホテル除く):数量 178,000(車載通信契約・端末の稼働回線換算(回線/年))× 価格 58,000(1稼働回線当たり年間連結売上換算(円、端末・保守・決済を含む))→ 売上 103 億円・営業利益 26 億円。車載・通信契約の実質数量と端末・決済込みの名目年間売上。AIの配車画面への圧力も単価に含む。
- ホテル客室・業務画面システム(ケイティーエス):数量 55,500(ホテル・旅館の既存導入客室(室))× 価格 43,000(1導入室当たり年間売上換算(円、機器更新込み))→ 売上 24 億円・営業利益 1 億円。AIエージェント代替を受ける客室画面の数量・価格。中立は数量0.81倍、価格1.09倍。
- 産業装置・金型と物理ロボット自動化:数量 485(産業装置・金型・ロボットの受注案件換算(件/年、推定))× 価格 0.22(1案件当たり平均売上(億円、推定))→ 売上 107 億円・営業利益 19 億円。物理設備の案件換算であり、ロボット専用の実際の販売台数ではない。
倍率:資本コスト8.0%、十年後の事業ROE約11.3%、通常の堀の残存割合50%よりRONIC約9.7%とする。AI代替と成熟の影響を含む十年より先の名目g2.0%から、正当化PER=(1−g/RONIC)/(k−g)=13.22倍。上限を恣意的に割り引かず、利益の質はk・moat・gで表す。
確率:自治体の交通決済とREALIZEの装置・搬送需要が伸びることは十分あり得る。ただし新しいロボットの粗利率と大量導入を確かめる前に、上側の主筋にはしない。
中立 31% 交通基盤を守り、装置で緩やかな増益 利益 13 億円 · PER 12.5 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 448 円158 億円
交通・物流では車載通信の契約基盤が大きく崩れず、自治体向けの決済や保守が追加される。人口減少でタクシーや路線バスの母数は細るが、物流・運賃精算の横展開により、契約換算数は15.7万回線と緩やかに増える。単価は物価上昇をすべて転嫁できず、競合端末と配車アプリの交渉力を受ける。
ホテルはAIエージェント代替によって操作画面の価値が落ち、導入基盤が約5万室へ縮む。室当たりの売上も物価より低い伸びにとどまり、収益はほぼ均衡する。一方、REALIZEは半導体・自動車向け装置の更新と工場自動化を取り込み、案件換算数を増やすが、競争と個別仕様対応で利益率には限界がある。
中計が示す2028年の利益改善をある程度取り込みつつ、2035年には高い成長が落ち着く。全社費用も人件費と物価を反映して増え、連結営業利益は約17.5億円となる。2025年の一過性利益は平常収益と区別し、増資後の自己資本に対するROEは8%弱にとどまる。
- 交通・物流IoTと公共交通決済(ホテル除く):数量 157,000(車載通信契約・端末の稼働回線換算(回線/年))× 価格 56,500(1稼働回線当たり年間連結売上換算(円、端末・保守・決済を含む))→ 売上 89 億円・営業利益 21 億円。車載・通信契約の実質数量と端末・決済込みの名目年間売上。AIの配車画面への圧力も単価に含む。
- ホテル客室・業務画面システム(ケイティーエス):数量 50,000(ホテル・旅館の既存導入客室(室))× 価格 42,600(1導入室当たり年間売上換算(円、機器更新込み))→ 売上 21 億円・営業利益 0 億円。AIエージェント代替を受ける客室画面の数量・価格。中立は数量0.81倍、価格1.09倍。
- 産業装置・金型と物理ロボット自動化:数量 390(産業装置・金型・ロボットの受注案件換算(件/年、推定))× 価格 0.21(1案件当たり平均売上(億円、推定))→ 売上 82 億円・営業利益 11 億円。物理設備の案件換算であり、ロボット専用の実際の販売台数ではない。
倍率:十年後ROE=12.61÷161=7.83%は資本コスト8.0%を下回る。追加投資で超過収益を生めないため、成長を価値として上乗せしない稼ぐ力の上限PER=1/k=12.50倍を適用。十年より先のg2%は将来の収益成長を楽観に寄せないための共通制約。
確率:下に寄せる理由:2024年の戦略投資19.9億円の評価損、2025年ROIC4.9%と資本コストの逆転、ホテルの減収がある。交通基盤の粘着性も見て、AIによる通常の縮みは既に数量・価格に織り込んだ中心像とする。
やや悲観 27% 配車競争とホテル縮小で収益が低迷 利益 −1 億円 · PBR 0.4 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 115 円40 億円
国内の路線縮小とタクシーの事業者再編が進み、FIGの端末が一部の車両から外される。配車プラットフォームが機器選択の主導権を強め、更新契約の価格も競争的になる。車載・決済の契約換算数は12.8万回線に後退し、利用者がいても収入単価は思うように伸びない。
ホテル事業は新規受注を十分に取れず、AIエージェント代替が進む操作画面を中心に契約が減る。REALIZEは半導体設備投資の波を受け、工場ロボットの受注が増えた年でも設計費と据付費が重い。匠の買収を急がず追加損失を避けたとしても、固定費が残るため十年末の営業損益は小幅な赤字になる。
途中の黒字期に配当は続くが、収益が細った後は大幅に減配する。保有する事業と資産を処分した場合の価値を重視し、過去の株価が安かったときの倍率を評価基準には使わない。
- 交通・物流IoTと公共交通決済(ホテル除く):数量 128,000(車載通信契約・端末の稼働回線換算(回線/年))× 価格 50,000(1稼働回線当たり年間連結売上換算(円、端末・保守・決済を含む))→ 売上 64 億円・営業利益 11 億円。車載・通信契約の実質数量と端末・決済込みの名目年間売上。AIの配車画面への圧力も単価に含む。
- ホテル客室・業務画面システム(ケイティーエス):数量 44,000(ホテル・旅館の既存導入客室(室))× 価格 40,700(1導入室当たり年間売上換算(円、機器更新込み))→ 売上 18 億円・営業利益 −1 億円。AIエージェント代替を受ける客室画面の数量・価格。中立は数量0.81倍、価格1.09倍。
- 産業装置・金型と物理ロボット自動化:数量 270(産業装置・金型・ロボットの受注案件換算(件/年、推定))× 価格 0.18(1案件当たり平均売上(億円、推定))→ 売上 49 億円・営業利益 2 億円。物理設備の案件換算であり、ロボット専用の実際の販売台数ではない。
倍率:2035年の純利益が赤字となるためPERは使わず、稼ぐ力と処分可能資産に基づく床のPBRで評価する。倍率を掛ける基準は2035年の自己資本117億円ではなく、SCHEMA §1-3に従い2025年12月期の実績自己資本87.3億円とする。技術ソフト、在庫、設備などは帳簿額をそのまま現金化できず、赤字が続く事業の回収可能価値は簿価を大きく下回る。PBR0.44倍による価値は87.3億円×0.44=38.412億円であり、時価総額38.41億円とする。2026年の増資による自己資本増加と十年間の留保利益を床の分母に重ねて計上しない。
確率:会社の過去の計画未達、車載端末の競争、ホテル業務画面の代替と産業機器の景気循環が組み合わさる可能性を評価する。下側の確率はAIの通常の数量縮小と重複させず、資本回収の弱さに置く。
悲観 15% 端末と装置の競争敗北、資産を毀損 利益 −10 億円 · PBR 0.4 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 68 円24 億円
通信・運賃精算の標準が大手プラットフォームに握られ、地方交通会社の車両減少も重なる。車載契約は約9万回線となり、入札による機器単価低下とAIによる操作画面の置換が収入を奪う。ホテルでは画面サービスが大幅に減少し、ケイティーエスの導入基盤は3万室を下回る。
製造側では中国勢を含む競合との競争に負け、既存装置の受注も半導体投資の縮小で減る。工場と開発要員の固定費を賄えず、連結営業損失は約12億円になる。技術ソフト、製品在庫、過去に取得した投資資産にも追加の評価損が生じ、自己資本は60億円程度まで傷む。匠を無理に買って売上を補う道は取らない。
黒字だった前半に小さな配当を残しても、後半は資金を守るため還元を止める。土地、処分可能な有価証券、残余現金などの税引後売却価値を床として扱い、将来の高成長や収益回復を清算価値へ紛れ込ませない。
資産の床を18億円としたのは、帳簿上ののれんやソフトが売れるとは限らず、赤字継続で現金も減るためである。倒産確定の想定ではなく、事業に失敗した少数株主に残る処分可能価値を示す。
- 交通・物流IoTと公共交通決済(ホテル除く):数量 90,000(車載通信契約・端末の稼働回線換算(回線/年))× 価格 44,000(1稼働回線当たり年間連結売上換算(円、端末・保守・決済を含む))→ 売上 40 億円・営業利益 4 億円。車載・通信契約の実質数量と端末・決済込みの名目年間売上。AIの配車画面への圧力も単価に含む。
- ホテル客室・業務画面システム(ケイティーエス):数量 29,000(ホテル・旅館の既存導入客室(室))× 価格 35,000(1導入室当たり年間売上換算(円、機器更新込み))→ 売上 10 億円・営業利益 −1 億円。AIエージェント代替を受ける客室画面の数量・価格。中立は数量0.81倍、価格1.09倍。
- 産業装置・金型と物理ロボット自動化:数量 160(産業装置・金型・ロボットの受注案件換算(件/年、推定))× 価格 0.17(1案件当たり平均売上(億円、推定))→ 売上 26 億円・営業利益 −2 億円。物理設備の案件換算であり、ロボット専用の実際の販売台数ではない。
倍率:十年間の赤字と技術ソフト・製品在庫の減損で自己資本は60億円まで縮む。そのうち税引後の処分可能額は40%相当の24億円とみる。2026年6月の純現金約13.5億円の一部は損失・開発・設備更新で減り、売却可能資産とあわせた将来の床18億円を下回らない。過去の株価のPBRは根拠にしない。
確率:交通インフラの顧客喪失とロボット量産の失敗、追加の減損が重なる厳しい複合事象。継続企業前提の注記は現時点でなく、直ちに破綻する確率とは異なる。
セグメント:数量 × 価格
いまの数量と価格、中立の筋書きの 10 年後。売上と営業利益は億円。
交通・物流IoTと公共交通決済(ホテル除く)
タクシー・路線バス・物流の車載通信や動態管理、公共交通の決済端末・センター・保守の売上。業務画面を使う配車機能はAI代替の対象だが、物理端末・運賃精算・通信は別に残る。
| 数量車載通信契約・端末の稼働回線換算(回線/年) | 価格1稼働回線当たり年間連結売上換算(円、端末・保守・決済を含む) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2025/12 | 150,000 | 45,747 | 69 | 16 |
| 10 年後 中立 | 157,000 | 56,500 | 89 | 21 |
取り方:2025年IoTセグメント売上92.82億円から、ケイティーエスの2025年グループ会社別売上24.20億円を便宜的に控除して68.62億円とする。2024年末のタクシー27,700台・路線バス17,400台・物流等106,200台、計151,300台から稼働契約約15万回線を採用([資料3] 30頁)。端末更新・決済と通信が混在するため単価45,747円は68.62億÷15万回線の売上換算値で、実際のサブスク契約単価ではない。IoTのセグメント利益15.27億円からホテル側推定−0.93億円を切り分けて16.20億円とした推計。決済取扱高400億円は通過額でありFIGの売上ではない。AIエージェント代替を受ける配車画面の契約・開発部分は数値内訳未開示のため、全体の価格を物価より低く抑えて影響を織り込む。
ホテル客室・業務画面システム(ケイティーエス)
客室マルチメディア、宿泊施設向け操作画面、保守、OEM・ODM機器。AIエージェント代替の対象は画面・ID課金に相当する部分であり、端末機器も競争の影響を受ける。
| 数量ホテル・旅館の既存導入客室(室) | 価格1導入室当たり年間売上換算(円、機器更新込み) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2025/12 | 62,000 | 39,032 | 24 | −1 |
| 10 年後 中立 | 50,000 | 42,600 | 21 | 0 |
取り方:会社資料[資料3]30頁に2024年末の導入約62,000室、国内ホテル・旅館客室約177万室に対しシェア3.5%とある。2025年のケイティーエス子会社売上24.20億円を当てると年間室当たり約39,032円となる。機器製造・システム販売も含み契約料金の開示値ではない。子会社の営業利益額は単独で開示されておらず、営業費用込み−0.93億円を仮の配賦とし、IoT事業の開示営業利益15.27億円との合計整合を取った。AIエージェント代替の型は操作画面・席課金に準じ、中立の実質数量0.70~0.90倍、価格1.00~1.15倍、十年より先のg0~−1%で置く。
産業装置・金型と物理ロボット自動化
REALIZEの半導体・自動車向け装置・金型、精密加工、搬送ロボット・制御系の現場実装。物理的な製造・据付はAIエージェント代替の対象外。
| 数量産業装置・金型・ロボットの受注案件換算(件/年、推定) | 価格1案件当たり平均売上(億円、推定) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2025/12 | 250 | 0.16 | 40 | 4 |
| 10 年後 中立 | 390 | 0.21 | 82 | 11 |
取り方:会社公式セグメント情報の2025年マシーン事業売上40.35億円、利益4.10億円を基準とした。ロボット台数も加工装置の納入件数も開示されないので年250件は推計上の受注案件換算であり「ロボット250台の実績」ではない。平均単価0.1614億円はその前提からの換算値。REALIZEの半導体・自動車装置とロボット売上は二重に足さない。矢野経済研究所(https://www.yano.co.jp/press-release/show/press_id/4005)の2025年AGV・AMR世界出荷28.6万台/2030年138.1万台は潜在市場の参考で、FIG単独の販売シェアは未開示と扱う。
リスクと懸念
AI エージェント代替でホテルの画面価値が縮む
ケイティーエスの客室マルチメディアや業務操作画面は、ホテル従業員と宿泊客が端末を操作する前提で売ってきた部分がある。AIエージェントが予約、問い合わせ、設備制御を代行すれば、必要な画面・席の契約数が減り、単価も抑えられる。2026年上期にはホテル子会社の減収と粗利益減が既に起きており、記録の正本と呼べる解約率や値上げ実績も未確認である。
ロボット事業の量産と競争の壁
搬送ロボットの世界需要は増えるが、FIGのロボット単独出荷台数や市場シェアは開示されていない。匠の受注見込みやREALIZEの既存装置売上だけで量産後の粗利益は証明されない。オムロンやダイフク、中国系の大手が値段と保守網で先行すれば、市場拡大局面でもFIGは赤字の個別仕様案件だけを抱えるおそれがある。
戦略投資と買収による資本毀損
前中計では匠関連投資19.9億円が評価損となり、2025年ROICは4.9%で会社想定WACCの6%を下回った。匠を買収する場合も、既存の転換社債と事業価値をどう評価するかで株主の取り分が変わる。買収費用や追加増資で売上だけが増えると、十年後のROEは伸びず、1株当たり価値を壊しうる。
交通会社の人口減と配車プラットフォームへの依存
タクシーと路線バスは人口減少、人手不足、路線縮小が逆風であり、導入済み端末の更新案件が続いても車両の純増は期待しにくい。GOやS.RIDEなどが利用者との接点を握れば、無線端末と配車システムの価格交渉力が落ちる。一方で交通費決済や自治体パスの契約が維持されれば下振れは軽くなるため、両者を分けて追う必要がある。
半導体・自動車装置受注の変動と固定費
REALIZEの専用装置や金型は、半導体・自動車メーカーの設備投資判断で受注が大きく変わる。人員と工場設備は需要減の翌四半期からすぐには減らせず、営業利益率の下振れが大きい。更新設備の購入価格は物価上昇で上がる一方、過去設備の減価償却は取得原価のままなので、会計上の利益より現金創出力が弱くなる時期がある。
新株発行と自己資本の膨張
2026年上期の転換社債転換や新株予約権行使などで株式数と自己資本が増えた。借入を減らす効果はあるが、会社全体の利益が同じなら既存株主の取り分は減る。現在の基準株数には実行済みの増加を含めているものの、将来の資本調達や株式対価の買収が必要になれば追加希薄化を別途評価する必要がある。
今後の分かれ目
- 2028年の実績で営業利益15億円、ROIC8%、ロボット関連売上30億円をおおむね達成したら
- 資本コストを超える再投資と量産の証拠がそろう。楽観・やや楽観の確率を引き上げ、案件の保証・保守費用まで確認して長期利益率を再評価する。
- IoTサブスクが2028年に52億円を超え、公共交通の手数料と継続契約が増えたら
- 交通・決済の継続収益の質が強まるため、通信回線当たり売上と収益率を上方修正する。ただし決済取扱高そのものを売上に足さない。
- ホテルの契約室数が4万室台へ落ち、ケイティーエスの減収が継続したら
- AIエージェント代替と顧客流出が早まったとみなし、ホテルの数量・単価を悲観側に寄せる。実際の解約率と契約更新単価が開示されれば判断材料とする。
- 匠の買収や持分変更が正式決定し、対価と連結範囲が開示されたら
- 買収後の連結売上・利益、現金支出、増資による取り分を同時に組み直す。現在は提携先の売上をFIGの売上に無償で加えていない。
- 年度を通じて営業キャッシュフローが設備・ソフト投資と株主還元を継続的に上回ったら
- 会計利益が自由現金へ変わる証拠となる。特にロボット受注増と同時に達成すれば、オーナー利益の持続性と現金の株主への戻り方を見直す。
- タクシー・バスで利用料の値上げと低解約率が複数年度の数値で示されたら
- 単なる設置台数ではなく値決め力と切替障壁が確認できる。交通インフラ部分に限って強い堀の適用を再検討し、長期利益の質を引き上げる。
見ておくもの
- 車載通信の契約基盤:約15万回線の推移とタクシー・路線バスの設置割合
- 会社のサブスクリプション売上:2025年44.7億円から2028年52億円への進捗とホテルの内訳
- キャッシュレス取扱高400億円から700億円への進捗と、手数料・保守としてFIGに残る売上
- ロボット関連の実売上・出荷台数・受注残・粗利率、提携先匠の買収・転換の条件
- ROICの実績と会社のWACC6%・2028年目標8%の差、営業利益に対する投資支出
- 2026年以後の発行済株式数・現金と借入、株主還元総額および優待費の推移
倍率と資本コストの決め方
売上は2025年の実績133.2億円を交通・決済68.62億円、ホテル24.20億円、装置・ロボット40.35億円へ分け、開示された導入数と推定案件数で数量と単価を別々に扱った。AIエージェント代替はホテルの数量0.81倍・単価1.09倍と10年より先のg2%に反映し、資本コストの寿命で重ねていない。中立のPERはROEがk8%以下のため上限1/k=12.5倍、楽観側はRONICを用いる利益ベースの式から直接導いた。やや悲観のPBRは2035年の自己資本117億円ではなく、最新実績期の自己資本87.3億円を分母にして評価した。現在のPERや株価推移、会社の市場評価目標は倍率の根拠にしていない。将来のリース会計表示変更による負債の見え方は、旧来の家賃を営業費用に含める経済的前提へそろえて比較する。
資本コスト 8.0% = 無リスク金利 3% + β — × 5%。共通の基本7.5%に、営業利益の振れからみた循環リスク0.5%を加えた8.0%。個別の買収失敗やAI代替は筋書きと数量・gに反映し、追加の上乗せにはしない。