結論
エキサイトホールディングスは、ネット接続と人の相談で稼いだ現金を、オンライン診療支援と企業向けソフトに振り向ける事業持株会社である。結論は、現在の時価総額約49億円は10年先の利益と株主還元から見ておおむね適正だが、長く持つ株主が求める安全域は乏しい、というものだ。医療の急成長という魅力と、買収費用を取り戻せるかという不確実さが拮抗している。
2026年3月期は売上高約108億円まで拡大したのに、営業利益は約4.5億円にとどまった。ONE MEDICALの医療売上が3倍になったが、広告投資とのれん償却で同事業は赤字だった。対照的に、電話占いを中心とするカウンセリングとブロードバンドは合わせて約9.7億円の営業利益を生み、全社を支えている。買収を重ねた結果、純有利子負債は約32.5億円、のれんは約25.5億円に膨らんだ。
医療市場は拡大するが、患者を集める費用をGoogleなどの広告市場に依存する。2027年3月期第1四半期には顧客獲得単価の上昇から医療広告を抑制する一方、メディアの回復とSaaSの黒字化が確認された。短期の持ち直しは評価するものの、それだけで医療の利益率が10年間高止まりするとは考えない。
さらに、占い・相談、受託開発、操作画面を使う業務ソフトにはAIエージェントによる代替が迫る。通信回線と医師の診療そのものは残るが、周辺業務の単価と利用量は圧迫される。中立では2036年の売上高約121億円、営業利益約8.2億円を見込み、稼ぐ力の改善は織り込む。それでも買収のれんと借入金、株主が実際に受け取れる余剰現金まで考えると、現値から明白に安いとは言えない。
バリュー投資の観点から
長く持つ株主がまず確かめたいのは、会社が発表する売上の伸びではなく、稼いだお金を追加投資したときに何円戻るかである。ブロードバンドと電話占いは比較的小さな設備で継続収入を得ており、保守的な経営なら株主に現金を返せる。実際に増配と自己株買いを続けたことは評価したい。ただし、人の時間を売る相談と操作画面を売るSaaSは、10年後に同じ契約が残っている保証を持たない。
医療事業は、人生の切実な需要に触れるという意味で息が長い。しかし事業の本質は医師そのものではなく、提携先への集客と運営支援、薬の流通である。患者が定期的に使い続けるか、検索広告を買わずに再注文を獲得できるかによって、同じ売上でも所有者の利益はまったく違う。医療事業の売上は拡大したが、連結の償却後利益はまだ実力を示していない。筆者は収益力を確かめるまでは、この会社に広い堀があるとは評価しない。
2026年3月期末にはのれん約25.5億円と純負債約32.5億円が積み上がった。のれんの償却は非現金費用なので、営業キャッシュフローには利益より上積みがある。それでも、医療広告、薬の仕入れ、借入返済、新規買収を払った後に残る現金こそ株主のものだ。
中立の利益回復は合理的に望める。しかし悲観では広告費が上がり、人の相談がAIに取られ、のれんを減損した後に売れるものが少ない。上振れに参加する値打ちはある一方、下振れ時に元本を守る資産の厚みは見かけの自己資本ほど強くない。適正圏の値段でこの不確実さを引き受けるなら、将来の買収がすべて成功することを前提にせず、医療の獲得単価と負債の減少を継続して監視する必要がある。
何で稼ぐ会社か
稼ぎ方は四つの報告セグメントに分かれるが、経済性を読むには七つの事業に分けた方がよい。最も成長が速いメディカルでは、買収したONE MEDICALが提携クリニックに集客や診療周辺の運営、医薬品卸売を提供する。患者に診療と薬を提供する主体は医療機関であり、会社が医療行為を独占するわけではない。2026年3月期の売上高28.7億円に対し営業損失は1.6億円だった。実際の注文件数を公表していないため、医療関連の年間請求・処方12万件相当を売上単価約2.4万円に換算した仮の数量として使う。
プラットフォームの中心は「エキサイト電話占い」や「エキサイトお悩み相談室」である。利用者が相談時間に応じて払う料金の一部を占い師や相談員に渡し、運営会社が手数料相当の利益を得る。売上高22.3億円、営業利益4.2億円という高い収益性を持つが、鑑定者への報酬と集客費は不可欠だ。公開されている一分当たりの料金から年約557万有料分、一分約400円という販売量を推定した。M&A BASEなどの仲介サービスは別に売上高2.8億円で、成約件数を公表していないため八件相当の仮定から見る。
「ウーマンエキサイト」など自社メディアの売り物は記事ではなく広告表示枠だ。媒体売上高8.9億円、営業利益1.0億円で、Google検索の仕様変更による広告単価低下が2026年の減益を招いた。広告表示を年25億回相当、千回当たり収入約354円と仮置きし、閲覧量と売上単価を別々に考える。ブロードバンドは「BB.excite」などの接続・回線契約から月額収入を得る成熟事業で、売上高36.1億円、営業利益5.4億円を生む。回線契約とMVNOなどの混合売上を月額約2,737円の契約11万件相当に換算した。
成長投資のもう一つは、ウェビナー運営のFanGrowthと株主総会支援のSharelyを含むSaaSで、売上高5.3億円、営業損失0.9億円だった。DX受託開発の売上高3.9億円、営業利益0.2億円とは契約の性質が異なるので分ける。顧客数や人月の直接開示が乏しく、それぞれ年330契約相当と480人月相当から単価を逆算している。七事業の営業利益合計から本社費約4.1億円を差し引いたものが連結営業利益であり、部分の好調を全社の稼ぎと取り違えない。
優良さと弱いところ
同社の長所は、既存顧客が繰り返し料金を払う事業を持ち、その現金を新市場に移せることだ。電話占いには鑑定者との関係、ブロードバンドには利用者の解約手続きや接続設定の面倒さがある。ただし、いずれも顧客が長年高い値上げを受け入れるほどの独占力ではない。相談のブランドは利用者を集める助けになるが、相談そのものは他社の占い師やAIにも代わりうる。
医療の提携クリニック網と医薬品の供給体制には現場の運営知識が残る。ここは、単にソフトの画面を動かすだけの事業とは違う。しかし医療行為と許認可の主体は提携先であり、医師免許がそのまま持株会社の競争上の堀になるわけではない。自由診療では患者の継続率と広告からの獲得単価が収益を決めるが、競合に対して永続的に安く集客できる証拠はまだない。
FanGrowthやSharelyにも業務定着の利点はあるが、解約率が年5%未満という数字も、移行に年単位を要する共通基盤の証拠も確認できない。独自データと法対応の実績が二つそろった「記録の正本」には分類しない。画面操作や資料作成をAIが肩代わりすれば、契約数か単価のいずれかに圧力がかかる。一方で、2027年3月期第1四半期のSaaS黒字化とAI駆動開発による原価改善は、利益率を底上げする具体的な兆しだ。
資本効率はまだ買収の答えを出していない。2023年から2026年に売上は大きく伸びたが、営業利益は約6.2億円から約4.5億円へ減った。負債を増やして買った成長に十分な増分利益が伴ったとは言い切れない。自己資本に近い規模の純負債と多額ののれんを抱える以上、経営者の買収判断と診療広告費の規律が、ブランド以上に株主の成績を左右する。
業界はいまどこにいて、どこへ向かうか
オンライン診療には実需の追い風がある。シード・プランニングは国内市場を2026年に1,248億円、うち自由診療を357億円、2030年の全体を1,735億円と予測する。DMMオンラインクリニック、クリニックフォア、SOKUYAKUなどが患者の利便性を競うが、診療科目や医薬品卸の計上法が異なり、競合各社の比較可能なシェアは公表されていない。2036年の自由診療市場を名目700億円と仮定すると、物価を除く実質数量は2026年の約1.46倍となる。同社の医療売上28.7億円を現在の自由診療357億円で割った約8%は規模感の参考にはなるが、卸売計上も含み正しい市場シェアではない。
相談と占いの需要は不況下でもゼロにはならないが、新しい担い手が生まれる。矢野経済研究所は電話や対面など主要六分野の占い市場を2023年度997億円と推計した。同社のカウンセリング売上22.3億円は広い市場の約2.2%に相当するが、電話占いだけの市場規模もココナラ、ヴェルニ、ピュアリなどの比較可能なシェアも公開資料では特定できない。2036年には利用者の一部が無料の生成AI相談へ移り、人の相談に払う時間は細ると見る。
ブロードバンドは成熟市場だ。国内FTTHの契約は2026年春に約4,168万件であり、NTT東西の回線は光コラボを含めて57.5%、NUROなどソニー系は4.1%を占め、KDDIやソフトバンクも全国的に競う。自社の回線契約数は詳細が非公表なので、11万契約相当の仮定を全国数で割った約0.3%は厳密な契約シェアではない。実質の接続人数は人口減と料金競争で伸びにくいが、回線を使う需要そのものは消えず、値付けは通信各社との競争に縛られる。
インターネット広告は2025年に約4兆円の巨大市場だが、広告枠の買い手と流通を握るGoogleやMetaに価格決定力が偏る。自社媒体の広告売上8.9億円は市場全体の数万分の一規模で、広告配信網のアルゴリズム変更を受けやすい。富士キメラ総研は国内企業向けソフト市場が2025年度の約3兆円から2030年度に約4.5兆円になると見るが、同社のウェビナー・総会ソフトはそのごく一部だ。MicrosoftやZoomなどとの機能競争に加え、AIエージェントが操作画面を飛ばすため、市場全体が拡大しても同社の課金契約が比例して伸びるとは限らない。M&A仲介でも日本M&Aセンターやストライクなどと競合し、人が行う資料作成や一次調査の単価が下がりうる。
資本政策と M&A
資本配分の転機は2018年に旧エキサイトを公開買付けで非上場化し、2023年に現在の持株会社を上場させたことだ。その後はONE MEDICALをはじめとする買収と新規事業に資金を振り向けてきた。2024年11月のONE MEDICAL取得では多額の借入を使い、2026年3月期末の純有利子負債は約32.5億円となった。同社単体の成長だけでなく、のれん償却後の連結利益と返済原資を生むかが買収の合否である。
中期経営計画「EXCITE300」は2028年3月期の売上高155億円、EBITDA23億円、営業利益16億円、純利益10億円を掲げる。内訳にはメディカル50億円、カウンセリング・メディアなど46億円、ブロードバンド39億円、SaaS・DX20億円がある。時価総額300億円も目標だが、これは経営者の希望であり本質価値の根拠にはしない。計画上のROE目標、総還元性向の確約、自社株買いの具体的な金額の約束は見当たらない。
株主還元には実行がある。会社は連結自己資本に対する配当額であるDOE4%を目安とし、2025年3月期に配当約1.45億円、2026年3月期に約1.51億円を支払った。自己株買いもそれぞれ約0.65億円と約0.97億円を実行したため、支配株主がいるから現金を戻さないという評価は適切でない。一方、成長投資とDOE配当を借入増加で同時に賄う状態は続けられない。借入の借り換え金利上昇による税前負担増を10年後に年約1億円見込み、還元を続ける条件は医療投資の回収とする。
強気の見方と慎重な見方
強気の見方
ONE MEDICALは、オンライン診療という便利な受診の形に加え、提携医療機関の運営支援と医薬品流通まで手掛ける。患者の継続利用が増えれば、初回広告で獲得した人から二回目以降も収益が得られ、広告費に頼る割合は下がる。2026年3月期の医療売上は前年の3倍となり、2026年2月と3月には同社が公表する調整後営業利益率が約20%に達した。これは少なくとも医療が常に赤字であると決まった事業ではないことを示している。診療科目の拡大と薬の取扱高の増加が続けば、連結償却を吸収してなお利益を残せる。
既存事業の価値も過小評価できない。電話占いとブロードバンドは毎年現金を生むため、医療の広告費が一時的に膨らんでもグループ全体を維持できる。2027年3月期第1四半期にはメディアの利益が回復し、FanGrowthとSharelyのSaaS事業も黒字化した。特に固定費削減とAI駆動開発の効率改善は、売上を大きく増やさなくても利益を押し上げる。2036年には診療支援の年間請求・処方件数が約25万件相当となり、医療だけで80億円以上の売上を得る余地はある。
経営者はM&Aを通じて古いポータル企業を異なる利益源を持つ会社へ変えた。現金の大部分を買収先に再投資するだけでなく、DOE4%を目安とする配当と自己株買いを継続している。この規律が保たれれば、事業が成熟した後も株主は利益の一部を受け取れる。AIの影響が小さな医療と通信回線を中核に移せれば、人の相談やソフトの成長が止まっても全社の稼ぐ力を高められる。
慎重な見方
医療市場が伸びても、その成長を株主が取れるとは限らない。ONE MEDICALの競争力は医師免許や病院施設を独占することではなく、集客と運営をうまく回すことにある。DMMオンラインクリニックやクリニックフォアなどが広告入札を増やせば、新患一人の獲得単価は上昇する。事実、2027年3月期第1四半期に会社は医療の顧客獲得単価上昇を認め、投資基準を厳しくして広告費を抑えた。成長が止まる時期に宣伝費と薬の仕入れ負担だけが残る危険がある。
もう一つの弱点は、2026年の売上の多くがAIに置き換わる業務に関わることだ。電話占いは人の共感を好む顧客を残せても、安価な対話AIが相談時間を奪う。M&A仲介の資料作成や調査、DX受託の実装と検証、ウェビナー運営や株主総会ソフトの操作も、AIエージェントが顧客の代わりに実行できる。広告メディアでは検索エンジンの要約が訪問者を減らす。独自の規制台帳や高い継続率といった固い堀の数字はまだ開示されていない。
財務の余裕も限定的だ。2026年3月期の営業利益は当初計画の約四分の三しか稼げず、過去の買収でできたのれん25億円超は自己資本の七割ほどを占める。純有利子負債は32億円超あり、金利上昇や追加買収によって返済余力がさらに細る。帳簿の自己資本36億円弱を清算したらそのまま株主に帰ると考えるのは危険だ。医療の競争敗北とAIによる既存事業の目減りが重なれば、大幅な減損、配当縮小、資金調達による既存株主の取り分低下が起こりうる。
どちらに重みを置いたか
成長余地は医療にあり、既存事業の現金創出と株主還元は評価できる。一方、2027年3月期第1四半期にも医療の獲得費用が問題となり、純負債と多額ののれんが失敗時の回復力を弱めている。中立の相談、SaaS、DXにはすでにAIによる数量減を反映したので、確率でも同じ理由を二重に引かない。やや悲観と悲観を合わせて42%とし、楽観側24%より厚くした主因は医療集客費、買収対価の回収、借入返済の不確実さだ。結果はおおむね適正圏であり、上振れの夢だけで十分な安全域があるとは言えない。
10 年後の 5 つの筋書き(2036/03 期)
確率で加重した現株数換算の終価現在株主分の終価 1,659 円80 億円(+ 還元の換算額還元の合計 372 円18 億円)。 今の値に割り戻すと 1,022 円49 億円、今との差 +0.2%、 期待の年率 +8.0%(資本コスト 8.0%)→ 適正
| 筋書き | 確率 | 10 年後の現株数換算の終価現在株主分の終価 | 還元の換算額還元の合計配当+自社株買い | トータルリターン10 年・還元込み | 年率 | 確率 × (終価+還元) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 楽観 | 8% | 5,888 円283 億円 | 867 円42 億円 | +562.3% | +23.4% | 540 円26 億円 |
| やや楽観 | 16% | 4,012 円193 億円 | 645 円31 億円 | +356.6% | +18.4% | 745 円36 億円 |
| 中立 | 34% | 1,477 円71 億円 | 423 円20 億円 | +86.3% | +7.4% | 646 円31 億円 |
| やや悲観 | 26% | 134 円6 億円 | 187 円9 億円 | −68.5% | −14.2% | 83 円4 億円 |
| 悲観 | 16% | 59 円3 億円 | 42 円2 億円 | −90.1% | −23.5% | 16 円1 億円 |
| 加重平均 | 100% | 1,659 円80 億円 | 372 円18 億円 | +99.1% | +8.0% | 2,031 円98 億円 |
今の株価時価総額 1,020 円49 億円(2026-11-02)から見たトータルリターン。各行の年率は還元・追加負担を期間の中間時点に置く仮定のIRRです。最下段は期待CFから計算したIRRで、各行のIRRの加重平均ではありません。実際の配当時期を観測した値ではありません。
楽観 8% 医療が生活インフラ化し、既存事業も利益を守る 利益 19 億円 · PER 13.5 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 5,888 円283 億円
ONE MEDICALは提携クリニックとの処方・配送体制を広げ、患者の再利用から広告依存を薄める。2036年の年間請求・処方件数相当は25万件となり、診療科目の高度化と薬の構成変化で一件当たり認識売上も増える。DMMオンラインクリニックやクリニックフォアとの競争は続くが、運営効率が高まり医療単体の営業利益率は18%を実現する。追加の大型買収に頼らず、2024年のONE MEDICAL取得を資金の生む資産に変える10年だ。
電話占いは対面・人間の相談を好む層を確保し、有料相談分数を今と同じ557万分に保つ。AIは相談時間そのものを増やすのではなく、予約や運営費の削減に役立つ。自社メディアの表示量も維持し、回線契約相当は12.5万まで伸びる。FanGrowth、Sharely、DXの数量は今の水準以下で、AI製品から未公表の新規収入を見込まない。
事業全体の営業利益は約29.6億円となり、医療の高利益が固定費と借入金の負担を吸収する。10年間の純利益累計は約140億円、配当と自社株買いで約43億円を戻し、残りが自己資本を厚くする。新株予約権の行使による既存株主の希薄化は別に数え、楽観であっても全社の価値がそのまま既存株に属するとは考えない。
- メディカル(ONE MEDICAL等):数量 25.0(年間医療関連の請求・処方件数相当(万件、開示のないため推定))× 価格 33,000(売上認識ベースの1請求・処方相当額(円、医薬品卸を含む))→ 売上 83 億円・営業利益 15 億円。医療は提携クリニック拡大と再注文で25万件相当、構成単価上昇、営業利益率18%。2036年の自由診療の実質市場量を2026年の1.46倍と仮定すると、自社の件数相対シェア指数は1.43倍(実際の売上シェアではない)。
- 電話占い・カウンセリング:数量 557(年有料相談分数(万分、推定))× 価格 530(1有料相談分の会社売上換算料金(円/分))→ 売上 30 億円・営業利益 7 億円。人の相談557万分は2026年並みで、AIによる数量拡大を見ない。
- 自社メディア広告:数量 25.0(年間広告表示(億インプレッション、推定))× 価格 470(広告1,000回表示当たりの収入(円/CPM換算))→ 売上 12 億円・営業利益 2 億円。広告表示25億回を維持。AIによる自動運用利益は売上に加算しない。
- プラットフォームその他(M&A BASE等):数量 8.0(M&A仲介の成約件数換算(件相当、モデル仮定))× 価格 0.45(成約件数換算1件当たりの売上(億円))→ 売上 4 億円・営業利益 1 億円。M&A BASEなど8件相当は今の案件量の範囲で、手数料だけ改善。
- ブロードバンド(BB.exciteなど):数量 12.5(年間平均の有料回線・接続契約件数換算(万件、混合サービスの推定))× 価格 3,500(1回線換算当たり月額認識売上(円/月))→ 売上 53 億円・営業利益 9 億円。実物の接続契約12.5万件相当へ拡大。2036年の国内FTTH実質契約総量を今の1.08倍と仮定すると、自社の相対数量シェアは現在の1.05倍。
- 業務SaaS(FanGrowth・Sharely):数量 330(年間契約社数換算(社、複数契約をまとめた推定))× 価格 183(1契約社換算当たりの年間認識売上(万円/社))→ 売上 6 億円・営業利益 1 億円。SaaS数量330社相当は現状と同じ。画面操作のAI代替による伸びは見込まない。
- DX受託・開発支援:数量 480(年間提供人月換算(人月、推定))× 価格 105(1人月換算当たりの売上(万円/人月))→ 売上 5 億円・営業利益 1 億円。受託人月480は現状と同じ。AI開発による原価削減は利益率で表す。
倍率:資本コストk=8.0%、2036年の全社純利益19.30億円、自己資本133.00億円。売上成長に要る事業資本を控除した余剰現金推計約69.9億円を事業ROEの分母から分け、利息(税後1.4%)相当を純利益から引いた事業ROEは約29.0%。普通の堀で超過利回りが先で半分残るのでRONIC≈18.5%、AIエージェント代替後の長期名目成長g=1.0%。正当化PER=(1−g÷RONIC)÷(k−g)≈13.51倍の上限を採用し、時価総額は純利益×PER。今の株価・市場PERは根拠に使わない。蓄積する余剰現金の評価と利息調整は実装側のretain_ofに任せ、時価総額欄へ手で二重加算しない。
確率:自由診療と医薬品配送の成長が続き、Google広告の獲得単価を抑え、のれん償却後に医療18%の営業利益率を維持する必要がある。2026年の一時的な調整後好採算は証拠になるが、借入返済まで連続成功する確率は8%にとどめる。
やや楽観 16% 医療の採算が定着し、接続収入が安定 利益 13 億円 · PER 13.4 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 4,012 円193 億円
提携クリニックの利用が増え、ONE MEDICALの診療・卸売の請求量は22万件相当へ伸びる。薬のラインアップと再利用率が改善し、認識売上の増加に広告費が追いつかなくなる。医療は15%の営業利益率を確保するが、競争相手が多数いるため価格を自由に引き上げられるほどの堀は築かない。
通信契約は11.5万件相当へ微増し、国内回線市場の成熟にもかかわらずネット接続の安定需要を取り込む。人に相談する価値は残るものの、AIとの併用で有料相談量は490万分へ緩やかに減少する。SaaSは310契約相当、DXは420人月相当まで縮む一方、運用自動化で固定費が改善する。M&A BASEは外部の競争が強く、成約案件換算は7件と限定的だ。
本社費と借入金の利払いが増えても、2036年の連結営業利益は約20.6億円、純利益は約13.2億円に育つ。連続的な新規買収による売上上乗せは仮定せず、すでに持つ事業から利益を刈り取る。10年間の純利益約92億円から約32億円を株主に返し、残りを負債の返済余力と自己資本に積む。
- メディカル(ONE MEDICAL等):数量 22.0(年間医療関連の請求・処方件数相当(万件、開示のないため推定))× 価格 32,000(売上認識ベースの1請求・処方相当額(円、医薬品卸を含む))→ 売上 70 億円・営業利益 11 億円。医療22万件相当、単価32,000円、診療広告費の歩留まりが改善。2036年の自由診療の実質市場量を2026年の1.46倍と仮定すると、自社の件数相対シェア指数は1.26倍(実際の売上シェアではない)。
- 電話占い・カウンセリング:数量 490(年有料相談分数(万分、推定))× 価格 520(1有料相談分の会社売上換算料金(円/分))→ 売上 25 億円・営業利益 5 億円。相談分数490万、単価520円、人とAIの住み分けが進む。
- 自社メディア広告:数量 23.0(年間広告表示(億インプレッション、推定))× 価格 455(広告1,000回表示当たりの収入(円/CPM換算))→ 売上 10 億円・営業利益 2 億円。媒体表示23億回、単価455円、記事の忠実読者を保つ。
- プラットフォームその他(M&A BASE等):数量 7.0(M&A仲介の成約件数換算(件相当、モデル仮定))× 価格 0.43(成約件数換算1件当たりの売上(億円))→ 売上 3 億円・営業利益 0 億円。M&A関連案件換算7件、AIが調査工数を短縮する。
- ブロードバンド(BB.exciteなど):数量 11.5(年間平均の有料回線・接続契約件数換算(万件、混合サービスの推定))× 価格 3,300(1回線換算当たり月額認識売上(円/月))→ 売上 46 億円・営業利益 7 億円。回線相当11.5万、月収3,300円で付帯サービス比率上昇。2036年の国内FTTH実質契約総量を今の1.08倍と仮定すると、自社の相対数量シェアは現在の0.97倍。
- 業務SaaS(FanGrowth・Sharely):数量 310(年間契約社数換算(社、複数契約をまとめた推定))× 価格 180(1契約社換算当たりの年間認識売上(万円/社))→ 売上 6 億円・営業利益 1 億円。SaaS契約換算310社に限定、解約は完全には止まらない。
- DX受託・開発支援:数量 420(年間提供人月換算(人月、推定))× 価格 105(1人月換算当たりの売上(万円/人月))→ 売上 4 億円・営業利益 0 億円。DX420人月、単価105万円に対し原価の効率化を進める。
倍率:資本コストk=8.0%、2036年の全社純利益13.20億円、自己資本95.90億円。売上成長に要る事業資本を控除した余剰現金推計約41.4億円を事業ROEの分母から分け、利息(税後1.4%)相当を純利益から引いた事業ROEは約23.2%。普通の堀で超過利回りが先で半分残るのでRONIC≈15.6%、AIエージェント代替後の長期名目成長g=1.0%。正当化PER=(1−g÷RONIC)÷(k−g)≈13.37倍の上限を採用し、時価総額は純利益×PER。今の株価・市場PERは根拠に使わない。蓄積する余剰現金の評価と利息調整は実装側のretain_ofに任せ、時価総額欄へ手で二重加算しない。
確率:提携クリニック増と診療リピートで医療売上が拡大するが、獲得単価や人件費を完全には制御できない。短期黒字化を示したSaaSとメディアも定着には時間がかかるため、上振れ側のうち最も現実的な筋書きとして16%。
中立 34% 医療は育つが、AIで旧来の契約が細る 利益 5 億円 · PER 12.8 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 1,477 円71 億円
オンライン自由診療は2030年以降も残るが、提携クリニックの集客を各社が競い合う。ONE MEDICALの年間請求・処方件数換算は16万件になり、医療の認識売上は約48億円へ増える。ただし、Googleなどの広告入札価格は上がり続け、営業利益率は10%にとどまる。2028年の会社計画に届くほどの売上はつくれても、そこから利益率が一直線に高まるとは考えない。
有料相談は557万分から390万分へ減少する。人間に聞いてほしい需要は消えないものの、定型的な相談はAIエージェントに移り、一分当たり収入の上昇も物価上昇に遅れる。自社媒体の広告表示は17億回へ減り、SaaS契約換算は270社へ、DX受託人月は312へ縮む。いずれも新しいAI製品の売上を根拠なく足さず、同じ顧客業務をより少ない人手とIDで済ませる市場の変化を反映する。M&A仲介も資料作成や調査の自動化で案件換算が5.5件へ減る。
他方、ブロードバンドは接続の実需が残り、10万件相当の契約を維持する。医療成長と通信の現金収入を合わせ、2036年の売上高は約121億円、営業利益は約8.2億円、純利益は約5.0億円となる。借換金利の上昇を差し引き、10年間に約21億円を配当・自社株買いで株主に返す。新規買収を繰り返さず、手元で育てた事業の投下資本収益をようやく確保する道筋だ。
- メディカル(ONE MEDICAL等):数量 16.0(年間医療関連の請求・処方件数相当(万件、開示のないため推定))× 価格 30,000(売上認識ベースの1請求・処方相当額(円、医薬品卸を含む))→ 売上 48 億円・営業利益 5 億円。メディカル16万件相当、単価30,000円。増収しても集客費が重く利幅10%。2036年の自由診療の実質市場量を2026年の1.46倍と仮定すると、自社の件数相対シェア指数は0.91倍(実際の売上シェアではない)。
- 電話占い・カウンセリング:数量 390(年有料相談分数(万分、推定))× 価格 500(1有料相談分の会社売上換算料金(円/分))→ 売上 20 億円・営業利益 3 億円。相談390万分=現在の0.70倍、単価500円=1.25倍。AIエージェント代替の工数型。
- 自社メディア広告:数量 17.0(年間広告表示(億インプレッション、推定))× 価格 425(広告1,000回表示当たりの収入(円/CPM換算))→ 売上 7 億円・営業利益 1 億円。媒体表示17億回、CPM425円。AI要約で閲覧が減り単価もCPIより鈍い。
- プラットフォームその他(M&A BASE等):数量 5.5(M&A仲介の成約件数換算(件相当、モデル仮定))× 価格 0.42(成約件数換算1件当たりの売上(億円))→ 売上 2 億円・営業利益 0 億円。M&A仲介など5.5件相当=0.69倍、手数料0.42億円、AIが人月の一部を代替。
- ブロードバンド(BB.exciteなど):数量 10.0(年間平均の有料回線・接続契約件数換算(万件、混合サービスの推定))× 価格 3,050(1回線換算当たり月額認識売上(円/月))→ 売上 37 億円・営業利益 5 億円。回線10万件相当=0.91倍、月額3,050円、価格は通信競争でCPI未満。2036年の国内FTTH実質契約総量を今の1.08倍と仮定すると、自社の相対数量シェアは現在の0.84倍。
- 業務SaaS(FanGrowth・Sharely):数量 270(年間契約社数換算(社、複数契約をまとめた推定))× 価格 172(1契約社換算当たりの年間認識売上(万円/社))→ 売上 5 億円・営業利益 0 億円。SaaS270社相当=0.82倍、年172万円=1.08倍。AIエージェントが席・UIを代替。
- DX受託・開発支援:数量 312(年間提供人月換算(人月、推定))× 価格 95(1人月換算当たりの売上(万円/人月))→ 売上 3 億円・営業利益 0 億円。DX312人月=0.65倍、単価95万円=1.17倍。AI開発が稼働人月を削る。
倍率:資本コストk=8.0%、2036年の全社純利益4.95億円、自己資本59.25億円。売上成長に要る事業資本を控除した余剰現金推計約19.2億円を事業ROEの分母から分け、利息(税後1.4%)相当を純利益から引いた事業ROEは約11.7%。普通の堀で超過利回りが先で半分残るのでRONIC≈9.8%、AIエージェント代替後の長期名目成長g=1.0%。正当化PER=(1−g÷RONIC)÷(k−g)≈12.83倍の上限を採用し、時価総額は純利益×PER。今の株価・市場PERは根拠に使わない。蓄積する余剰現金の評価と利息調整は実装側のretain_ofに任せ、時価総額欄へ手で二重加算しない。
確率:医療の需要拡大は外部市場調査と会社の直近の増収から支持されるが、2026年の利益計画未達と2027年第1四半期の獲得単価上昇から、採算改善は緩やかと見る。下に寄せる理由:純負債32.5億円とのれん25.5億円を背負い、診療広告費の回収が遅れると損失が大きくなるため、下側42%が上側24%より厚い。AI縮小は既に数量に組み込む中心筋書きとして34%。
やや悲観 26% 医療の獲得費用が高止まりし、旧来事業が減益 利益 0 億円 · PBR 0.2 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 134 円6 億円
提携クリニックを拡大しても競合の広告投下が先行し、ONE MEDICALは有利な条件で患者を集められない。請求・処方件数相当は11万件へ減り、医療の営業利益率は3%まで落ちる。医療行為自体は続くが、送客と卸売の利益が販促費に吸収される。2028年の成長計画は大きく未達となり、経営は追加買収を控えて既存事業の維持に資金を使う。
電話相談の有料分数は285万分まで落ち、AIと無料の相談窓口に顧客を奪われる。自社メディアの広告表示も12億回に縮小し、M&A仲介は年間3件相当しかまとまらない。SaaSは解約と値下げ競争で年間200契約相当、DX受託は240人月相当へ減る。ブロードバンドも8.8万契約相当となるが、継続収入があるため事業全体の資金ショートは回避する。
2036年の売上高は約84億円、営業利益は約0.8億円で、金利を負担すると純損失になる。10年間の前半の利益から9億円程度の配当・自社株買いを実施するが、後半はDOE配当の目安を維持できず縮小する。自己資本は約33億円であっても、その中に過去の買収で得た無形資産が含まれるため、清算時に同額が株主へ戻るわけではない。
- メディカル(ONE MEDICAL等):数量 11.0(年間医療関連の請求・処方件数相当(万件、開示のないため推定))× 価格 27,500(売上認識ベースの1請求・処方相当額(円、医薬品卸を含む))→ 売上 30 億円・営業利益 1 億円。医療11万件、単価27,500円、広告費と卸の原価が重い。2036年の自由診療の実質市場量を2026年の1.46倍と仮定すると、自社の件数相対シェア指数は0.63倍(実際の売上シェアではない)。
- 電話占い・カウンセリング:数量 285(年有料相談分数(万分、推定))× 価格 450(1有料相談分の会社売上換算料金(円/分))→ 売上 13 億円・営業利益 1 億円。電話相談285万分、単価450円へ縮小。
- 自社メディア広告:数量 12.0(年間広告表示(億インプレッション、推定))× 価格 375(広告1,000回表示当たりの収入(円/CPM換算))→ 売上 5 億円・営業利益 0 億円。媒体表示12億回、CPM375円、記事流入減の上に価格競争。
- プラットフォームその他(M&A BASE等):数量 3.0(M&A仲介の成約件数換算(件相当、モデル仮定))× 価格 0.32(成約件数換算1件当たりの売上(億円))→ 売上 1 億円・営業利益 0 億円。仲介換算3件、フィー0.32億円、調査受託のAI代替。
- ブロードバンド(BB.exciteなど):数量 8.8(年間平均の有料回線・接続契約件数換算(万件、混合サービスの推定))× 価格 2,900(1回線換算当たり月額認識売上(円/月))→ 売上 31 億円・営業利益 3 億円。通信8.8万契約相当、月額2,900円を確保。2036年の国内FTTH実質契約総量を今の1.08倍と仮定すると、自社の相対数量シェアは現在の0.74倍。
- 業務SaaS(FanGrowth・Sharely):数量 200(年間契約社数換算(社、複数契約をまとめた推定))× 価格 155(1契約社換算当たりの年間認識売上(万円/社))→ 売上 3 億円・営業利益 0 億円。SaaS200社相当、単価155万円、解約が新規契約を超す。
- DX受託・開発支援:数量 240(年間提供人月換算(人月、推定))× 価格 82(1人月換算当たりの売上(万円/人月))→ 売上 2 億円・営業利益 0 億円。DX240人月、単価82万円、AIで提供業務の一部が消える。
倍率:2036年の純利益-0.25億円は赤字であり、永続PERでは稼ぐ力を適切に評価できない。悪化した事業の稼ぐ力と税後で売れる資産の床6.0億円を考慮し、現在の自己資本35.7億円を基準とするPBR0.18倍とした。時価総額35.7×0.18=6.426億円で、2036年の簿価32.85億円に機械的に掛けない。今または過去の市場PBRでなく、事業の劣化と売却可能資産から決めた。
確率:医療の広告市場でDMMやクリニックフォアなどとの競争が強まり、営業赤字直前まで採算が悪化する。AI縮小は中立に既に反映しており、これより弱い確率を増やす主因は32.5億円の純負債、医療広告費と買収資産の換金しにくさ。26%とする。
悲観 16% 診療の集客経済性が崩れ、買収価値を失う 利益 −3 億円 · PBR 0.1 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 59 円3 億円
オンライン診療の規制が厳しくなり、提携クリニックが患者募集を内製化する。薬の卸売も利益の薄い商品へ偏り、ONE MEDICALの年間請求・処方件数相当は5.5万件に減る。広告の入札単価だけは上がるため医療事業の営業利益率はマイナス10%へ落ちる。2029年頃には回収が見込めない買収資産について約12億円の追加減損を計上し、買収で広げた事業の一部を整理する。
電話占いはAI相談の普及で190万分へ落ち込み、メディアの広告表示は6億回まで減少する。M&A仲介も一件相当しか残らず、SaaSは年100契約相当、DXは100人月相当となる。接続サービスは7万件相当を維持するが、通信市場の値下げ圧力は受け続ける。残る収入の多くは低成長の通信で、グループが買収以前に築いた利益率を取り戻せない。
2036年の売上高は約45億円、営業損失約2.6億円、純損失約3.2億円となる。初期の配当など計2億円を除き、その後はDOE目標も実行できない。10年間の純損失合計は約29億円に達し、自己資本は約5億円まで減る。のれん減損は10年間の損益に一度だけ含み、2036年の定常損失と重複させない。新株予約権の行使は進まず、買収と広告の失敗が残存株主に集中する。
- メディカル(ONE MEDICAL等):数量 5.5(年間医療関連の請求・処方件数相当(万件、開示のないため推定))× 価格 21,000(売上認識ベースの1請求・処方相当額(円、医薬品卸を含む))→ 売上 12 億円・営業利益 −1 億円。医療5.5万件、単価21,000円、クリニック離脱と規制で売上半減以下。2036年の自由診療の実質市場量を2026年の1.46倍と仮定すると、自社の件数相対シェア指数は0.31倍(実際の売上シェアではない)。
- 電話占い・カウンセリング:数量 190(年有料相談分数(万分、推定))× 価格 380(1有料相談分の会社売上換算料金(円/分))→ 売上 7 億円・営業利益 0 億円。相談190万分、単価380円、AI利用が主流化。
- 自社メディア広告:数量 6.0(年間広告表示(億インプレッション、推定))× 価格 320(広告1,000回表示当たりの収入(円/CPM換算))→ 売上 2 億円・営業利益 0 億円。媒体表示6億回、CPM320円、検索の流入基盤が衰退。
- プラットフォームその他(M&A BASE等):数量 1.0(M&A仲介の成約件数換算(件相当、モデル仮定))× 価格 0.20(成約件数換算1件当たりの売上(億円))→ 売上 0 億円・営業利益 0 億円。仲介1件相当、フィー0.20億円、業務の大半が移管。
- ブロードバンド(BB.exciteなど):数量 7.0(年間平均の有料回線・接続契約件数換算(万件、混合サービスの推定))× 価格 2,700(1回線換算当たり月額認識売上(円/月))→ 売上 23 億円・営業利益 2 億円。通信7万件相当、月額2,700円、維持費で利幅8%。2036年の国内FTTH実質契約総量を今の1.08倍と仮定すると、自社の相対数量シェアは現在の0.59倍。
- 業務SaaS(FanGrowth・Sharely):数量 100(年間契約社数換算(社、複数契約をまとめた推定))× 価格 120(1契約社換算当たりの年間認識売上(万円/社))→ 売上 1 億円・営業利益 0 億円。SaaS100社相当、単価120万円で操作UIの需要が激減。
- DX受託・開発支援:数量 100(年間提供人月換算(人月、推定))× 価格 70(1人月換算当たりの売上(万円/人月))→ 売上 1 億円・営業利益 0 億円。DX100人月、単価70万円で受託市場から退出に近づく。
倍率:2036年の純利益-3.20億円は赤字であり、永続PERでは稼ぐ力を適切に評価できない。悪化した事業の稼ぐ力と税後で売れる資産の床2.5億円を考慮し、現在の自己資本35.7億円を基準とするPBR0.08倍とした。時価総額35.7×0.08=2.856億円で、2036年の簿価4.90億円に機械的に掛けない。今または過去の市場PBRでなく、事業の劣化と売却可能資産から決めた。
確率:医療の広告依存と規制変更、他社への患者流出が同時に起こり、営業損失と買収のれんの減損に至る複合事象である。2026年に25.5億円ののれんを持ち、純負債が自己資本の約9割あるため低頻度と切り捨てず16%。
セグメント:数量 × 価格
いまの数量と価格、中立の筋書きの 10 年後。売上と営業利益は億円。
メディカル(ONE MEDICAL等)
提携クリニックの自由診療支援と医薬品の卸売を担う。医療行為と患者への診療報酬の主体はクリニックで、会社の売上には卸の総額計上も含まれる。
| 数量年間医療関連の請求・処方件数相当(万件、開示のないため推定) | 価格売上認識ベースの1請求・処方相当額(円、医薬品卸を含む) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/03 | 12.0 | 23,950 | 29 | −2 |
| 10 年後 中立 | 16.0 | 30,000 | 48 | 5 |
取り方:2026年3月期通期説明資料のメディカル売上2,874百万円、営業損失155百万円。数量12万件は会社未公表のモデル仮定で、認識売上28.74億円÷12万件=約23,950円。ONE MEDICALは2025年6月の月間GMV2.39億円を開示するが、GMVは患者がクリニックに払う診療薬代と卸売総額を含み、医療売上に等しくないので掛けない。シード・プランニングは2026年の自由診療オンライン市場357億円と推計するが、同市場の取引額と会社の計上売上は非同質。医療本体と薬の配送はAIの人月代替型に当たらず、集客・受付の事務部分には影響がある。悲観の清算資産の床では2026年3月期の買収のれん約25.5億円を売れる資産から除く。
電話占い・カウンセリング
エキサイト電話占いや悩み相談でユーザーの有料相談時間に応じて料金を得て、鑑定者・相談員に報酬を支払う。
| 数量年有料相談分数(万分、推定) | 価格1有料相談分の会社売上換算料金(円/分) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/03 | 557 | 400 | 22 | 4 |
| 10 年後 中立 | 390 | 500 | 20 | 3 |
取り方:決算説明資料のカウンセリング売上2,228百万円、営業利益424百万円。公式の電話占いは占い師別に料金が異なり、2026年公開料金はおおむね300〜500円台/分の鑑定者が存在する。会社は分数を未開示なので年間557万有料分×1分400円と推定した。相談者と鑑定者の両側に人間が必要で、AIエージェント代替表では人の工数・相談時間で売る型。中立の有料分数を現状の0.70倍、単価を1.25倍にとどめる。矢野経済研究所の占い主要六市場997億円は電話だけの市場ではない。
自社メディア広告
ウーマンエキサイト等に読者を集め、媒体に表示した広告枠の対価を広告主や配信事業者から得る。
| 数量年間広告表示(億インプレッション、推定) | 価格広告1,000回表示当たりの収入(円/CPM換算) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/03 | 25.0 | 354 | 9 | 1 |
| 10 年後 中立 | 17.0 | 425 | 7 | 1 |
取り方:決算説明資料のメディア売上886百万円、営業利益101百万円。広告表示数の直接開示がないため年25億回と推定し、千回当たり354.4円なら8.86億円。2026年は広告単価低下で売上▲11.3%、営業利益▲51.2%となった。自社の閲覧者を売る媒体枠型なので広告制作受託とは分け、AI検索による流入減を10年の中立表示数0.68倍に反映する。電通のインターネット広告市場は広すぎて媒体の厳密なシェア算定には使えない。
プラットフォームその他(M&A BASE等)
M&A BASEの仲介・助言やその他のプラットフォーム付帯業務から成約報酬や業務料を得る。
| 数量M&A仲介の成約件数換算(件相当、モデル仮定) | 価格成約件数換算1件当たりの売上(億円) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/03 | 8.0 | 0.35 | 3 | 0 |
| 10 年後 中立 | 5.5 | 0.42 | 2 | 0 |
取り方:通期資料の「その他」売上280百万円、営業利益23百万円。ここにはM&A BASE以外も含まれ得るため、実成約数を八件と断定せず、案件換算8×平均売上0.35億円という仮定に限る。2025年度の国内公表M&A約5,228件は全業種・全規模の市場で同社と完全に対応しない。AIエージェント代替表では資料作成・仲介・交渉の人月型として中立案件換算0.69倍、価格1.2倍。
ブロードバンド(BB.exciteなど)
光インターネット接続・ISP・MVNOの月額利用料金と関連サービスから継続収益を得る。
| 数量年間平均の有料回線・接続契約件数換算(万件、混合サービスの推定) | 価格1回線換算当たり月額認識売上(円/月) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/03 | 11.0 | 2,737 | 36 | 5 |
| 10 年後 中立 | 10.0 | 3,050 | 37 | 5 |
取り方:決算説明資料のブロードバンド売上3,613百万円、営業利益543百万円。ISP、通信回線とMVNOが混ざり加入者の同一単位の開示はないので、契約11万件相当×月2,737.1円×12か月=約36.13億円と推定した。国内FTTH回線約4,168万件(MM総研、2026年3月末)に対して0.3%弱は量の参考であって厳密な商品別シェアではない。2036年のFTTH実質契約量は今の1.08倍を中心仮定とし、地域の純増鈍化を考慮する。通信という物理的供給はAIエージェントによる人月・席の代替型ではない。
業務SaaS(FanGrowth・Sharely)
オンラインイベントや株主総会運営等の業務ソフトを企業に提供し、継続契約料や導入・運用支援料を受け取る。
| 数量年間契約社数換算(社、複数契約をまとめた推定) | 価格1契約社換算当たりの年間認識売上(万円/社) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/03 | 330 | 159 | 5 | −1 |
| 10 年後 中立 | 270 | 172 | 5 | 0 |
取り方:2026年3月期説明資料のSaaS売上525百万円、営業損失89百万円、開示ARR約5.58億円。ARRは期末ランレートで年間売上5.25億円と同じではない。契約社数は非開示なので330社相当×年159.09万円と仮定する。FanGrowthはウェビナー施策、Sharelyは株主総会支援の画面・運用であり、低解約率や独自規制データ等の堀の開示が二つないため「記録の正本」にはしない。AIエージェント代替表の席・UI型として中立契約量0.82倍、価格1.08倍。
DX受託・開発支援
企業向けシステム開発や業務改善を受託し、技術者・コンサルタントの稼働と成果物の納入から対価を得る。
| 数量年間提供人月換算(人月、推定) | 価格1人月換算当たりの売上(万円/人月) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/03 | 480 | 81 | 4 | 0 |
| 10 年後 中立 | 312 | 95 | 3 | 0 |
取り方:2026年3月期説明資料のDX売上390百万円、営業利益20百万円。受託の総提供人月は未公表なので年間480人月×平均81.25万円とした。2027年3月期第1四半期にはAI駆動開発で原価効率が改善したと会社は説明するが、AIエージェントを外部販売して新しい受注額を得たとの金額開示はない。したがって人月工数型として中立数量0.65倍、価格1.17倍、2036年以降の名目成長0%。
リスクと懸念
自由診療の顧客獲得費と医療規制
ONE MEDICALは患者の集客と医薬品の卸売が利益の源泉であり、医療行為を提供する免許そのものを所有しているわけではない。2027年3月期第1四半期にも広告の顧客獲得単価が上がって投資を抑制した。DMMオンラインクリニックやクリニックフォアとの広告競争、自由診療広告の規制強化、処方方法の変更が重なると、売上高が増えても利益が残らない。診療科目別の継続率と広告費回収期間が未開示なのもリスクだ。
AIエージェント代替による人月・席・検索流入の縮小
電話占いは人間の相談時間、M&A仲介とDX受託は調査・開発の工数、FanGrowthとSharelyは画面操作と契約席数を収益の根拠にする。AIエージェントが同じ仕事を少ない時間と契約で済ませるため、中立でも10年の数量を相談0.70倍、仲介0.69倍、DX0.65倍、SaaS0.82倍とした。自社メディアもAI検索の要約で来訪が減る。医療行為と物理回線は同じ代替型ではなく、業務ごとに分けた。
借入金の金利更改と医療投資の資金繰り
2026年3月期末の純有利子負債は32.5億円で、自己資本35.7億円の約9割に当たる。短期金利が2%、10年国債が3%の世界では、借り換えを通じて税前利払いが年約1億円増える見通しだ。医療の広告費や薬の仕入れが先に出る間に回収が遅れると、DOE4%を目安とする配当と借入返済を同時には維持しにくくなる。新たな買収による負債追加を楽観視しない。
のれんと買収の資本収益率
2026年3月期末ののれんは約25.5億円で、自己資本の約7割に当たる。ONE MEDICALの買収のれんは10年償却だが、償却が非現金だからといって買収対価が安かったことにはならない。新しい医療集客の利益が想定に届かなければ減損が起こり、貸借対照表の厚みが急に失われる。悲観の資産の床ではのれんを現金と同じに数えず、税後の売却可能資産だけを残す。
Google依存による媒体単価と集客費の両面損失
2026年3月期に自社メディアの売上は11.3%減り、広告単価の下落が利益を半減させた。医療は一方でGoogleなどの広告枠を買って患者を集める立場にある。検索仕様の変更やAI要約によるページ閲覧減と、医療キーワードの広告入札激化が同時に起こると、売る広告の単価は下がり、買う広告の価格は上がる。片方の回復だけではグループ全体の収益力は保証されない。
創業者側の支配と新株予約権の希薄化
CASKと経営者らに持ち株が集中しており、M&Aや資本政策の議決権で少数株主の影響力は小さい。ただし過去には実際に増配と自己株買いを行ったため、支配だけを理由に現金を半額評価はしない。新株予約権の行使が進めば発行済みの株数が増え、事業価値が同じでも既存株主の取り分が減る。基本ケースでは潜在株式の近似で既存株主の持分を96.88%と見た。
通信市場の成熟と本社固定費の硬さ
ブロードバンドは安定的に利益を稼ぐが、光回線は全国大手との料金競争が強く、契約数が大きく伸びる市場ではない。自社の回線契約換算が現在の11万件から減ると、維持すべき接続費用と顧客対応費が残る。本社費は2026年3月期に約4.1億円あり、インフレ3%の世界では基本的に増える。悲観では一部整理できても、縮んだ売上に合わせて同じ速さでは削れない。
今後の分かれ目
- ONE MEDICALの診療科目別獲得単価が低下し、広告を抑えても医療売上が二桁成長したら
- リピート顧客からの売上と集客効率が改善した証拠として、やや楽観・楽観の医療営業利益率とその確率を上げる。単月の調整後利益より、のれん償却後の通期連結利益を重視する。
- 2028年3月期に中計の営業利益16億円と純利益10億円を、追加大型買収なしで実現したら
- 医療の利益率が費用と金利を吸収した事実として、10年の中立営業利益と増分投下資本利益を引き上げる。時価総額300億円という経営目標は倍率の根拠にはしない。
- 電話占いの有料分数やSaaSの有料契約数がAI普及後も維持され、実際の値上げが続いたら
- AI代替の数量縮小を緩めてよい。ただし継続率、平均単価、解約率の定量開示がなければ「記録の正本」の型や長期成長率を安易に高くしない。
- 医療広告費率が上がり、診療支援売上が伸びてもメディカルの営業損失が継続したら
- 獲得単価に利益を奪われていると判断し、中立の医療営業利益率を下げる。のれんの減損可能性、借入返済と配当の両立を再計算し、悲観側の確率を上げる。
- 純有利子負債が20億円を下回り、同時にDOE4%配当と黒字を維持したら
- 買収対価の回収が進んだ証拠として財務リスクの評価を改善する。現金の増減だけでなく、医療広告投資を賄った後のフリーキャッシュフローで確かめる。
- 株主総会SaaSの更新率が95%以上で数年続き、規制対応の移行障壁も定量的に確認できたら
- Sharelyの当該部分だけ「記録の正本」の可能性を再検証する。市場全体のSaaSや人月型DXまで一括して競争優位が強いとは扱わない。
- メディアの検索流入が再減少し、通信契約換算も年率数%ずつ減る状態が続いたら
- 安定収入を持つ既存事業という前提を弱める。本社費の削減可能額を確認し、無形資産の売却可能額を引き下げて、やや悲観と悲観を厚くする。
見ておくもの
- メディカルの診療科目別の請求・処方量、再注文率、広告費率、顧客獲得単価と回収期間
- ONE MEDICALの調整後営業利益と、連結のれん償却後営業利益の差
- 2028年3月期中計EXCITE300の売上155億円・営業利益16億円への進捗と修正
- 電話占いの有料利用分数と一分当たり平均収入、AI相談への顧客流出
- FanGrowth・SharelyのARR、有料契約・解約率とAIエージェントによる画面操作需要の変化
- ウーマンエキサイトなどのPV・広告CPMとGoogle検索更新の影響
- 純有利子負債、支払利息、営業キャッシュフロー、のれん残高、DOE配当と自社株買い
- 潜在株式の残高と新株予約権の実際の行使株数、主要株主の売買
倍率と資本コストの決め方
数量は開示された七つの事業売上を実際の請求・有料分・広告表示・案件・回線・契約・人月の推定単位に落とし、物価上昇は価格の側だけに入れた。中立の相談量0.70倍、SaaS契約量0.82倍、DX人月0.65倍はAIエージェント代替の決まりに対応し、10年より先の名目成長gは1%である。資本コスト8.0%は循環−0.5、値決め力+0.5、借金+0.5という事業の性質から出した。中立の正当化PERは余剰現金と税後利息を事業資本から分けたROE、普通の堀のRONIC、gから約13倍とした。最新株価や過去・競合の市場PERから逆算していない。悲観ではのれん25.5億円を換金可能資産に数えない。将来溜まる余剰現金は戻り方1.0で別計算し、現時点の純負債を余剰現金と誤認しない。2027年4月開始年度からの新リース会計でBSの表示が変わっても、10年の営業利益は現在と同じ賃借費用を含む比較可能な形とする。
資本コスト 8.0% = 無リスク金利 3% + β — × 5%。基本7.5%に、過去の利益変動−0.5%、価格競争+0.5%、純負債負担+0.5%、事業寿命0%を加えた。医療広告と買収の個別実行リスクは利益の筋書きと確率で扱い、資本コストに加算しない。
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