結論
ティアンドエスグループは、重電・社会インフラと半導体工場のシステムを開発し、止めずに運用するIT会社だ。筆者の結論は割高である。キオクシアの工場システムに入り込んだ実績、自己資本比率の高さ、無借金の現金余力は確かな強みだが、それだけでは今の時価総額108億円を長期の稼ぐ力で説明しにくい。
2025年9月期は売上41億円、営業利益7.6億円まで育った。2026年6月までの9か月も半導体関連を中心に伸びた。ただし稼ぎの大半はソフトを作り、直し、運用する人の工数に結びついている。AIエージェントが画面操作やコード生成を直接こなす時代には、IT投資の市場が大きくなっても、会社が請求できる人年が増えるとは限らない。むしろ、顧客が工数削減の利益を受け取る可能性を中心に考えるべきだ。
2031年に売上100億円を目指す計画は野心的で、半導体の新規顧客と買収、価格改善への依存が大きい。対照的に、本分析の中立では工場運用の粘りを認めつつ、通常の受託開発が縮むと考える。上場株の評価益や新株予約権による資金も営業利益と混同しない。10年後の時価総額と期間中の還元を現在価値に直すと約37億円、現在の約34%にとどまる。魅力のある技術者集団ではあっても、持ち続ける株主が必要とする安全域には遠い。
バリュー投資の観点から
長く持つ株主の視点では、良い受託先を見つけることと、良い事業を保有することは違う。半導体工場のシステムが停止すれば損失は大きく、顧客は安さだけで保守業者を替えない。ここには再現しにくい信頼と現場知識がある。工場が存在する限り運用や改修は必要であり、同社にも10年先の仕事は残るだろう。
しかし、価値の中心が人の請求工数にある限り、その仕事の社会的な必要性と株主の取り分は一致しない。AIエージェントで必要工数が半分になり、発注者が同じ成果を少ない支払いで得られるなら、顧客の利益は増えても同社の売上は減る。技術者の教育、採用、賃上げは毎年の出費だ。工場特有の知識が勝ち残っても、独自製品の利用料を継続収受できる仕組みに変わらない限り、高い再投資利回りを永久に期待するのは危うい。
経営者が試されるのは資本配分である。余剰現金が厚いため資金繰りで無理な契約を取る必要はないが、買収に資金を使い、割安とは限らない値段で技術者を買い集めれば現金という安全網を失う。新株予約権による調達も既存株主の持分を薄める可能性がある。会社が示す高い時価総額目標より、買収後の現金創出、実際に通った単価、独自IPの売上を重視する。足元の株価にはそれらがすでに成功したかのような期待があり、安全域が認められない。
何で稼ぐ会社か
会計上はシステム開発・関連サービスの単一セグメントだが、顧客が払う理由は三つに分かれる。DXソリューションは日立・東芝グループ等の重電、公共性の高い設備、基幹業務を支える開発・運用保守が中心で、2025年9月期の売上は23.93億円だった。設備が動く間は改修も運用も続くが、新規開発と改修は仕事の量に応じて発注される。請負と技術者稼働の性質を持ち、独占的な製品使用料ではない。
半導体ソリューションは、半導体を製造する装置そのものの販売ではない。キオクシアなどが使う生産・製造管理システムの開発と保守を担い、2025年の売上は12.79億円だった。工場を止めないための運用手順や装置との接続には現場固有の知識が要る。2026年9月にはTMHと業務提携の基本合意を結び、半導体装置の保守とソフト運用を結ぶ案件開拓に踏み出した。ただし、提携はまだ新たな売上の確約ではない。
AIソリューションの2025年売上は4.32億円である。東北大学と画像認識、JAXAと宇宙探査用のエッジ処理を研究する一方、顧客向けにはAIモデル、画像認識、制御ソフト、最先端プロセッサの活用を支援する。研究の質は高くても、今の収益の中心は受託・研究支援であり、登録利用者が増えるほど自動的に収益が膨らむ独自製品ではない。会社全体の実働人員368人と協力会社の人年に、おおむね月85万〜106万円の請求単価を対応させると三つの実績売上を説明できる。ただしカテゴリー別の契約数と単価は未開示であり、この分解は推定にすぎない。
優良さと弱いところ
強みは、製造現場の情報システムを止めない経験が積み重なることだ。半導体の製造管理システムはラインの工程や設備と結びつき、引き継ぎを誤れば操業停止につながる。キオクシア向けの長い取引と、四日市・北上・諫早・熊本など工場立地に沿った拠点は、単純な低単価開発会社との差を作っている。2026年の半導体カテゴリーの伸びも、顧客から現実に選ばれている証拠だ。
しかし、それは会社全体を守る広い堀ではない。キオクシア単独で2025年売上の17.8%を占め、価格交渉力では大手発注者が上に立つ。契約の解約率が低いことを示す連続した数字、法規制による独占、顧客と共有する不可欠な独自データを会社は示していない。2031年計画にある価格改善も実現した値上げ実績ではない。したがって、工場運用の切替費用は認めても、非代替的な「記録の正本」の事業としては扱わない。
2018年から2025年まで赤字はなく、営業利益率は1割弱から2割弱へ上がった。2025年末の純現金26億円、自己資本29.1億円という財務は小型受託企業として強い。ただし増分ROICが将来も20%前後を維持できるとは言い切れない。2020年からの自己資本増加に対する利益増分は良好だが、その期間はAIによる工数削減がまだ本格化していなかった。余った利益を成長買収と新技術に振り向ける際に、投じた資本が顧客から継続的に回収できるかが次の試験になる。
業界はいまどこにいて、どこへ向かうか
国内ITサービス市場は2025年に約7.57兆円だった。IDC Japanは2030年に約10.25兆円を見込み、古いシステムの刷新、クラウド移行、AI導入の支援が足元の需要を押し上げる。それでも市場の名目成長と、人月で請求する開発会社の収入は同じではない。顧客が生成AIを使って仕様作成、実装、試験、監視まで自動化すれば、投資総額が増えても外部へ売れる工数は細る。
大手の競争相手はTIS、野村総合研究所、日立グループ、富士通、NECなどである。参考としてTISの2026年3月期連結売上約5,965億円は、2025年の国内ITサービス市場を分母にすれば8%弱の規模に当たる。ただし海外・製品売上も含むため厳密な国内シェアではない。同じ粗い比較でティアンドエスグループ全体は約0.054%、DXだけなら約0.032%となる。半導体工場向けMES・運用とAI研究支援だけの国内市場規模、各社の厳密なシェアは公開資料では確認できないため、広い市場の比率をそのまま専門市場の支配力と呼ばない。
半導体向けは、キオクシアのNAND投資や工場稼働、国策による国内製造拠点の増加が追い風だ。反面、顧客の新工場建設やメモリ需給が弱れば新規開発を一度に失う。半導体の装置・データに接続する保守は通常の業務画面より粘るが、仕様書作成やコード修正は同じようにAIの対象になる。AI研究支援でも、大手基盤モデルの進歩により専門的な作業が汎用化する恐れがある。競争の中心は技術者数から、工場全体の成果や独自IPへの対価を誰が得るかへ移るとみる。
資本政策と M&A
2025年9月に公表した「T&S Growth Journey 2031」は、2031年9月期に売上100億円、EBITDA20億円、時価総額300億円を目標とする。売上増の内訳は既存半導体顧客の深耕6億円、新規半導体顧客23億円、AI6億円、価格改善10億円、M&A15億円である。DX50億円、半導体40億円、AI10億円を目指すが、ROEの数値目標や2031年までの配当性向・DOEの固定した数値の約束はない。時価総額300億円は企業価値の根拠ではなく経営目標である。
2025年の配当性向は14.9%、DOEは2.8%だった。2026年はそれぞれ15.2%、2.7%を見込み、累進配当を掲げる。2025年11月に上限3.22億円、23万株の自己株買いを決め、2026年6月末までに10万500株、約1.40億円を取得した。一方、2025年1月にはエクステージを買収して約0.87億円ののれんを計上した。買収が技術者を増やしても、AI時代の請求可能な工数まで増えるとは限らない。
横浜キャピタルとの提携では第6回新株予約権を発行し、行使されれば最大112万8,700株が増え、約13.5億円が入る。他の権利を含めた潜在株数は2025年末時点で117万1,900株だった。行使価額と株価条件、時期の制約があり、全額調達は確定していない。2025年末の大株主上位10名の合計は約55.5%である。配当は増えていても利益に対する還元比率はまだ低く、余剰現金がすべて少数株主に戻るとは仮定しない。
強気の見方と慎重な見方
強気の見方
工場の製造管理システムはAIが自動生成したコードをそのまま流し込める仕事ではない。MESの停止は出荷や歩留まりに直結するため、現場で培った運用手順、設備との接続、障害時の責任がものを言う。キオクシアへの売上は大きいが、四日市や北上を含む生産拠点への近さは容易に再現できない。国内半導体の政策支援やTMHの装置保守網との提携は、既存顧客の深耕だけでなく、装置・材料メーカーへの横展開を可能にする。
半導体向けの実績単価は一般的な業務システムより高い。国内のIT投資が伸びる間に、高度な現場サービスへ業務を組み替えられれば、作業の数が減っても粗利額を守れる。東北大学やJAXAとの共同研究は、汎用LLMだけでは解けない画像認識、消費電力や耐環境性の制約を扱う技術を育ててきた。AI研究をライセンスや工場向けIPへ展開できれば、従業員増なしで売上を積み上げる新しい道が見える。
貸借対照表にも余地がある。2025年の純現金は26億円に達し、2026年6月末には投資有価証券の含み益が増えた。借金による破綻リスクは小さく、景気の谷で優秀な技術者や小規模事業を買える。2031年計画のうち新規半導体顧客とM&Aがうまく働けば、計画より長い時間をかけて受託の質を上げることもできる。
慎重な見方
半導体向けでも、同社が設備や製造データを所有しているわけではない。顧客の情報システム部門と大手SI会社がAIエージェントを使い、開発、改修、テスト、監視を少人数で済ませれば、工場との長い取引だけでは請求単価を守れない。既存案件の継続と「同じ工数で売れ続けること」は別である。公表されたカテゴリー別の解約率や値上げ率もなく、価格決定力を独占的だとは言えない。
2025年のキオクシア単独向け売上比率は17.8%だった。NANDメモリの投資に陰りが出れば、開発案件と技術者稼働が同時に減る。会社が目標にした2031年の売上100億円には、15億円のM&Aと10億円のプライシング改善が含まれている。買収先の収入を足せても、それに見合う支払額、技術者の離職、のれんの減損を考えなければ価値の増加とは呼べない。
さらに、株価条件を満たせば新株予約権は最大で現在の発行済株数の約15%に相当する希薄化をもたらす。資金は入るが、利益を生む前の段階で株主の持分が薄まる。2026年6月末の上場有価証券の評価益も、市況で消えるもので、安定したオーナー利益と一緒にできない。現在の時価総額を正当化するには、単なる高稼働にとどまらず、労働から切り離された収益の立証が要る。
どちらに重みを置いたか
半導体工場の運用知識と純現金という強みは、最悪期の損失を抑える。だが10年後の価値では、独自AI製品の継続売上を数字で確認できず、受託工数への依存がなお大きい点を重視する。確率は楽観側29%、中立31%、慎重側40%とした。下に寄せるのはAIの縮小を二度数えたからではない。キオクシアへの集中、買収の成否、条件付きの潜在株式という会社固有の不確実性があるからだ。事業の善し悪しと払う値段を分ければ、現在の評価に安全域はない。
10 年後の 5 つの筋書き(2036/09 期)
確率で加重した現株数換算の終価現在株主分の終価 967 円72 億円(+ 還元の換算額還元の合計 131 円10 億円)。 今の値に割り戻すと 548 円41 億円、今との差 −61.6%、 期待の年率 −2.8%(資本コスト 7.8%)→ 割高
| 筋書き | 確率 | 10 年後の現株数換算の終価現在株主分の終価 | 還元の換算額還元の合計配当+自社株買い | トータルリターン10 年・還元込み | 年率 | 確率 × (終価+還元) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 楽観 | 10% | 1,808 円135 億円 | 231 円17 億円 | +42.8% | +3.9% | 204 円15 億円 |
| やや楽観 | 19% | 1,509 円113 億円 | 191 円14 億円 | +19.0% | +1.9% | 323 円24 億円 |
| 中立 | 31% | 994 円74 億円 | 137 円10 億円 | −20.8% | −2.4% | 351 円26 億円 |
| やや悲観 | 24% | 555 円42 億円 | 94 円7 億円 | −54.6% | −8.1% | 156 円12 億円 |
| 悲観 | 16% | 361 円27 億円 | 40 円3 億円 | −71.9% | −12.4% | 64 円5 億円 |
| 加重平均 | 100% | 967 円72 億円 | 131 円10 億円 | −23.2% | −2.8% | 1,097 円82 億円 |
今の株価時価総額 1,428 円107 億円(2026-11-02)から見たトータルリターン。各行の年率は還元・追加負担を期間の中間時点に置く仮定のIRRです。最下段は期待CFから計算したIRRで、各行のIRRの加重平均ではありません。実際の配当時期を観測した値ではありません。
楽観 10% 工場運用の粘りと単価上昇を両立 利益 8 億円 · PER 12.9 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 1,808 円135 億円
半導体の先端工場が国内で増え、キオクシア以外の装置・材料・製造拠点へと顧客が広がる。TMHとの協業も保守運用の足場になり、メーカーから頼まれる範囲は広がる。製造管理システムの停止を避ける責任はAIの普及後も残り、請求単価は品質保証と現場ノウハウの対価として物価上昇に追随する。
DXでは日立・東芝向けの大型案件が途切れず、AI導入による効率化の一部をサービス提供側が得る。AI部門も画像認識・エッジ制御で高度な研究支援案件を維持する。ただし独自のAIエージェント製品について、現在までに収益額が確認できない以上、仕事の実質請求人年を現状より増やす前提は採らない。今ある契約と同程度の仕事を、より少ない費用でこなせることが収益改善の源になる。
買収先の離職や大きなのれん減損は起きず、横浜キャピタル向けを含む新株予約権はほぼすべて行使される。現金を増やしながら配当と機動的な自社株買いを行い、工場システムの専門企業として地位を保つ。2031年の売上100億円という会社目標には届かないが、AI代替を厳格に見た上限側でも良質の営業利益を稼ぐ筋書きである。
- DXソリューション:数量 235(受託・保守の有効請求人年(1人分の年稼働相当、社員と協力会社を合算))× 価格 0.14(1有効請求人年当たりの売上(億円・名目。人件費ではなく顧客への請求額))→ 売上 32 億円・営業利益 6 億円。AIエージェント代替を織り込んだ人月・工数型。実質数量は2025年の100%、名目単価は134%。物価並みの値上げが通る上側。
- 半導体ソリューション:数量 101(受託・保守の有効請求人年(1人分の年稼働相当、社員と協力会社を合算))× 価格 0.17(1有効請求人年当たりの売上(億円・名目。人件費ではなく顧客への請求額))→ 売上 17 億円・営業利益 5 億円。AIエージェント代替を織り込んだ人月・工数型。実質数量は2025年の100%、名目単価は134%。物価並みの値上げが通る上側。
- AIソリューション:数量 34.0(受託・保守の有効請求人年(1人分の年稼働相当、社員と協力会社を合算))× 価格 0.17(1有効請求人年当たりの売上(億円・名目。人件費ではなく顧客への請求額))→ 売上 6 億円・営業利益 1 億円。AIエージェント代替を織り込んだ人月・工数型。実質数量は2025年の100%、名目単価は134%。物価並みの値上げが通る上側。
倍率:名目の永続成長g_long=0%、k=7.75%で正当化PER=(1−g/RONIC)/(k−g)=1/k=12.90倍。工場運用を含めた堀は普通で残る割合1/2だが、g=0のためRONICの差で上限を人為的に下げない。将来の余剰現金60億円の税後利息0.84億円を純利益7.74億円から除いた事業利益6.90億円の価値は約89.0億円となる。余剰現金の回収可能額45億円を加え、上場有価証券は含み益課税後の売却価値と株主への帰属を保守的に評価する。合計時価総額145.2億円には、事業価値・現金・換金可能証券を含み、利益に証券売却益を重ねない。
確率:TMHとの販路連携、半導体工場の増設、AI研究支援の高付加価値化がそろう上限側。ただし自社エージェントの実証売上がないため請求人年は現在以下に限る。
やや楽観 19% 半導体の顧客開拓が受託縮小を補う 利益 6 億円 · PER 12.9 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 1,509 円113 億円
半導体工場の製造管理システムには人が現場で確かめる仕事が残り、既存の顧客基盤は崩れない。新しい工場が増え、TMHの営業網を通じて従来扱わなかった装置メーカーの改修案件も受注する。単価は物価程度に上がり、半導体カテゴリーの請求人年は現在から小幅な減少に収まる。
日立・東芝等のDX案件はAI支援によって作業時間が減るが、要求定義や導入後の責任を重視する顧客は離れない。AIカテゴリーは東北大学との研究成果を使って技術的に難しい画像認識とエッジ処理を請け負い、高度な案件を確保する。それでもAIエージェントを独自製品として大量販売した売上の証拠はないので、仕事量の実質拡大を見込まない。
小規模買収は財務を傷めず、価格交渉も一定程度成功する。新株予約権の一部が行使されるが、払込資金を人材教育や設備投資に回せる。会社計画のような爆発的成長ではなく、既存の信頼を守って採算を改善した10年間になる。
- DXソリューション:数量 200(受託・保守の有効請求人年(1人分の年稼働相当、社員と協力会社を合算))× 価格 0.14(1有効請求人年当たりの売上(億円・名目。人件費ではなく顧客への請求額))→ 売上 27 億円・営業利益 5 億円。AIエージェント代替を織り込んだ人月・工数型。実質数量は2025年の85%、名目単価は134%。物価並みの値上げが通る上側。
- 半導体ソリューション:数量 96.0(受託・保守の有効請求人年(1人分の年稼働相当、社員と協力会社を合算))× 価格 0.17(1有効請求人年当たりの売上(億円・名目。人件費ではなく顧客への請求額))→ 売上 16 億円・営業利益 4 億円。AIエージェント代替を織り込んだ人月・工数型。実質数量は2025年の95%、名目単価は134%。物価並みの値上げが通る上側。
- AIソリューション:数量 32.3(受託・保守の有効請求人年(1人分の年稼働相当、社員と協力会社を合算))× 価格 0.17(1有効請求人年当たりの売上(億円・名目。人件費ではなく顧客への請求額))→ 売上 6 億円・営業利益 1 億円。AIエージェント代替を織り込んだ人月・工数型。実質数量は2025年の95%、名目単価は134%。物価並みの値上げが通る上側。
倍率:名目成長g_long=0%、資本コストk=7.75%から正当化PERの上限12.90倍を使用する。純利益6.02億円には将来の余剰現金50億円に対応する税後利息0.70億円が含まれるため、事業利益は5.32億円となる。事業価値は約68.6億円、余剰現金の回収可能額は37.5億円。残る上場有価証券は2026年6月の推定時価15.5億円から含み益課税、株価下落の可能性、換金の遅れを反映し、全額を無条件に計上しない。事業・現金・証券を合わせた時価総額は115.1億円で、証券売却益を将来の事業純利益に二重算入しない。
確率:半導体工場の保守は開発より代替が遅く、TMHの提携効果もあり得る。一方、AIの独自製品化は未達のため、楽観方向への重みは限定する。
中立 31% 顧客は残るが請求工数が減る 利益 3 億円 · PER 12.9 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 994 円74 億円
重電・インフラのIT投資そのものは国内で続く。しかし、仕様書作成、プログラム修正、試験、自動監視はAIエージェントが広く担い、外注先に求める有効請求人年が減っていく。DXの実質工数は2025年の約6割となり、値上げは物価の伸びに及ばない。既存顧客は残るが、顧客一社から得る収入は縮む。
半導体工場ではMESの運用や障害対応の安全性が重視され、DXほど急な置換は起きない。新工場向けの案件は増える反面、AIが設計・検証・保守の時間を短くし、実質請求人年は約7割に落ち着く。AI研究支援でも汎用モデルが作業の一部を代行し、人月売上は細る。専門性ゆえの単価維持が業界平均より効くものの、売上総額は小さくなる。
エクステージ以外の買収による成長は小幅で、2031年の売上100億円とEBITDA20億円の達成は見送る。累進配当は続くが自社株買いは控えめとなり、利益の多くは社内に残る。条件が満たされた時期に新株予約権の一部が行使され、受け取った資金は現金や人材施策に充てられる。
- DXソリューション:数量 146(受託・保守の有効請求人年(1人分の年稼働相当、社員と協力会社を合算))× 価格 0.13(1有効請求人年当たりの売上(億円・名目。人件費ではなく顧客への請求額))→ 売上 18 億円・営業利益 3 億円。AIエージェント代替を織り込んだ人月・工数型。実質数量は2025年の62%、名目単価は124%。大手発注者への値下げ圧力あり。
- 半導体ソリューション:数量 73.7(受託・保守の有効請求人年(1人分の年稼働相当、社員と協力会社を合算))× 価格 0.17(1有効請求人年当たりの売上(億円・名目。人件費ではなく顧客への請求額))→ 売上 13 億円・営業利益 2 億円。AIエージェント代替を織り込んだ人月・工数型。実質数量は2025年の73%、名目単価は134%。物価並みの値上げが通る上側。
- AIソリューション:数量 22.8(受託・保守の有効請求人年(1人分の年稼働相当、社員と協力会社を合算))× 価格 0.16(1有効請求人年当たりの売上(億円・名目。人件費ではなく顧客への請求額))→ 売上 4 億円・営業利益 0 億円。AIエージェント代替を織り込んだ人月・工数型。実質数量は2025年の67%、名目単価は125%。大手発注者への値下げ圧力あり。
倍率:中立では長期の名目成長率g_long=0%、資本コストk=7.75%で正当化PERは12.90倍。純利益3.13億円には余剰現金40億円の税後利息0.56億円が含まれるため、事業純利益は2.57億円となる。事業価値は2.57×12.90=約33.2億円。現金40億円の株主帰属価値は回収率0.75を適用した30億円である。上場有価証券は市況変動、税金、処分までの不確実性を考慮し、現時点の評価額をそのまま加えない。時価総額68.8億円にはこうした換金可能資産の保守的な価値を含むが、現金利息・証券売却益を事業価値に重ねてはいない。将来の自己資本66億円にPBRを掛けて評価を引き上げる方法は使用していない。
確率:工場運用の粘着性は確認できるが、開発・試験・監視をAIエージェントへ移す発注者の力が強い。現在のカテゴリー構成と契約慣行から最も自然な中立。
やや悲観 24% 外注工数の大幅削減と半導体投資鈍化 利益 1 億円 · PER 11.5 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 555 円42 億円
日立・東芝など大手発注者がAIエージェントを使う開発体制を内製化し、外注先へ残すのは難度の高い保守と例外対応だけになる。受託工数は全体に急減するが、既存の人員と間接部門の費用をすぐに圧縮できない。DXの利益率はひと桁まで低下し、会社が掲げていた価格改善は調達価格の引き下げに打ち消される。
キオクシアの設備投資が鈍り、新工場向け開発は延期される。工場の基幹システムは止められないため最低限の運用委託は継続するが、案件単価を引き上げる余地は乏しい。AI研究支援では大手モデル開発企業が同様の機能を廉価に提供し、研究の難しい一部を除いて請求可能な工数が減る。売上は2025年の約6割に落ち込む。
買収を縮小して社内現金を温存する。増配の速度は止まり、利益の縮小で蓄積できる現金も少なくなる。第6回新株予約権は株価条件を満たさず行使されない。投資有価証券の売却余地と純現金が下支えになるものの、事業価値は以前よりかなり低くなる。固定費の整理と既存顧客の維持が経営の中心となり、高いROEを再び実現することは難しい。
- DXソリューション:数量 113(受託・保守の有効請求人年(1人分の年稼働相当、社員と協力会社を合算))× 価格 0.11(1有効請求人年当たりの売上(億円・名目。人件費ではなく顧客への請求額))→ 売上 13 億円・営業利益 1 億円。AIエージェント代替を織り込んだ人月・工数型。実質数量は2025年の48%、名目単価は112%。大手発注者への値下げ圧力あり。
- 半導体ソリューション:数量 55.6(受託・保守の有効請求人年(1人分の年稼働相当、社員と協力会社を合算))× 価格 0.15(1有効請求人年当たりの売上(億円・名目。人件費ではなく顧客への請求額))→ 売上 8 億円・営業利益 1 億円。AIエージェント代替を織り込んだ人月・工数型。実質数量は2025年の55%、名目単価は115%。大手発注者への値下げ圧力あり。
- AIソリューション:数量 16.3(受託・保守の有効請求人年(1人分の年稼働相当、社員と協力会社を合算))× 価格 0.14(1有効請求人年当たりの売上(億円・名目。人件費ではなく顧客への請求額))→ 売上 2 億円・営業利益 0 億円。AIエージェント代替を織り込んだ人月・工数型。実質数量は2025年の48%、名目単価は108%。大手発注者への値下げ圧力あり。
倍率:やや悲観では営業利益1.19億円まで収益力が落ちる。維持する現金からの利息によって純利益は1.00億円となるが、これは本業の競争力を意味しない。資本コストk=7.75%、永続成長率g=0%の正当化PER上限は12.90倍であり、価格交渉力の喪失と低ROEを反映する悲観側の事業倍率は11.5倍とする。余剰現金26億円の税後利息0.364億円を純利益から除くと事業純利益は0.636億円、事業価値は約7.3億円となる。余剰現金の株主帰属分19.5億円を加え、保有上場株も相場下落、税金、処分費用を考慮した換金価値の一部だけを認める。時価総額30.3億円は将来の自己資本51億円に倍率を掛けて求めたものではない。
確率:発注者側のAI内製化とメモリ投資減速が同時に起きるが、工場運用保守のすべてを自動化することまでは想定しない。
悲観 16% 受託モデルが構造的に負ける 利益 0 億円 · PBR 0.9 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 361 円27 億円
企業はアプリケーションの生成、試験、操作、運用監視の多くをAIエージェントに直接任せるようになる。日立・東芝の外注案件は大幅に減り、半導体工場でも標準化された制御・検証を外部の大手基盤や内製部門が引き受ける。キオクシアが設備投資を絞る時期と重なれば、同社には事故時の対応など少数の作業だけが残る。売上は2025年の半分弱になる。
固定的な人材費と管理費を調整しきれず、営業利益はほぼ消える。AI研究支援は顧客の研究予算縮小と汎用モデルの性能向上に挟まれ、事業単独では赤字になる。エクステージなどののれん減損や非中核投資の評価損も生じ、かつての高ROEは戻らない。2031年計画は実現しない。
資金調達の新株予約権は株価の条件を満たさず失効する。累進配当も長くは守れず、持株を売却して固定費と退職費用を賄う必要がある。倒産までは至らないが、最後に価値を守るのは将来の利益ではなく、すでに保有する現金と税引き後に換金できる証券の一部である。
- DXソリューション:数量 94.0(受託・保守の有効請求人年(1人分の年稼働相当、社員と協力会社を合算))× 価格 0.11(1有効請求人年当たりの売上(億円・名目。人件費ではなく顧客への請求額))→ 売上 11 億円・営業利益 1 億円。AIエージェント代替を織り込んだ人月・工数型。実質数量は2025年の40%、名目単価は110%。大手発注者への値下げ圧力あり。
- 半導体ソリューション:数量 44.4(受託・保守の有効請求人年(1人分の年稼働相当、社員と協力会社を合算))× 価格 0.15(1有効請求人年当たりの売上(億円・名目。人件費ではなく顧客への請求額))→ 売上 6 億円・営業利益 1 億円。AIエージェント代替を織り込んだ人月・工数型。実質数量は2025年の44%、名目単価は115%。大手発注者への値下げ圧力あり。
- AIソリューション:数量 13.6(受託・保守の有効請求人年(1人分の年稼働相当、社員と協力会社を合算))× 価格 0.14(1有効請求人年当たりの売上(億円・名目。人件費ではなく顧客への請求額))→ 売上 2 億円・営業利益 0 億円。AIエージェント代替を織り込んだ人月・工数型。実質数量は2025年の40%、名目単価は110%。大手発注者への値下げ圧力あり。
倍率:悲観では純利益がほぼ消えるため、将来の積み上がった自己資本にはPBRを掛けない。2025/09の今の自己資本29.1億円を基礎に、2026/06時点の純現金・税後換金可能証券から事業継続費用とのれん約0.8億円を除いた換金床27.0億円に相当する0.927835倍とした。過去のPBRの底は使用していない。将来の稼ぐ力は純利益0.07億円と小さいため、資産の税後換金可能価値が下支えとなる。
確率:キオクシア向けの依存、少数顧客への偏り、工数への価格圧力が同時に悪化し、独自IPの継続収入へ転換できない構造的な負け筋。
セグメント:数量 × 価格
いまの数量と価格、中立の筋書きの 10 年後。売上と営業利益は億円。
DXソリューション
日立・東芝などの重電、社会インフラ、企業の基幹系に関する受託開発・運用保守。
| 数量受託・保守の有効請求人年(1人分の年稼働相当、社員と協力会社を合算) | 価格1有効請求人年当たりの売上(億円・名目。人件費ではなく顧客への請求額) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2025/09 | 235 | 0.10 | 24 | 4 |
| 10 年後 中立 | 146 | 0.13 | 18 | 3 |
取り方:235人年は2025年の実績カテゴリー売上23.929億円と、有報の全社従業員368人、協力会社の活用、国内SEの月額受託単価を照合した請求工数換算の推定であり、会社が開示するカテゴリー別人員ではない。厚生労働省の情報処理・通信技術者の派遣料金は2024年度平均1日34,382円(税込)であり、請負責任や高難度案件を含む当社の年間実効請求を月約85万円と推定した。カテゴリー別営業利益は非開示なのでDX4.09億円、半導体3.08億円、AI0.89億円と仮配分し、共通費0.50億円を控除して全社実績7.56億円に合わせる。これらは実績利益の配賦であり部門開示値ではない。顧客が購入するのは実際の労働時間だけではなく検収成果と運用責任で、価格はそれを含む。IDCの国内ITサービス市場2025年7兆5,663億円に対するDX単独の比率は約0.032%で、分母が広い参考値にすぎない。
半導体ソリューション
キオクシア等の半導体工場におけるMES・製造管理・生産管理の開発、運用、保守。
| 数量受託・保守の有効請求人年(1人分の年稼働相当、社員と協力会社を合算) | 価格1有効請求人年当たりの売上(億円・名目。人件費ではなく顧客への請求額) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2025/09 | 101 | 0.13 | 13 | 3 |
| 10 年後 中立 | 73.7 | 0.17 | 13 | 2 |
取り方:2025年カテゴリー売上12.785億円を、高度な工場設備連携とオンサイトの保守負担を反映した実効単価約105.5万円/月=0.12659億円/人年で割り、101人年相当と推定。会社は実際の技術者数や契約単価を開示しない。キオクシア単独向け7.297億円・全社17.8%は有報実績だが、半導体カテゴリー全体の顧客別売上とは同一ではない。国内の半導体工場IT運用に限定した公開TAMと競合シェアは確認できず、広義国内IT市場に対する売上比0.017%を参考にとどめる。
AIソリューション
東北大学・JAXAとの研究を生かす画像認識、エッジAI、ハードウエア制御の受託・研究開発支援。
| 数量受託・保守の有効請求人年(1人分の年稼働相当、社員と協力会社を合算) | 価格1有効請求人年当たりの売上(億円・名目。人件費ではなく顧客への請求額) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2025/09 | 34.0 | 0.13 | 4 | 1 |
| 10 年後 中立 | 22.8 | 0.16 | 4 | 0 |
取り方:2025年カテゴリー売上4.319億円を、AI研究支援と制御ソフトの技術者の実効請求単価約106万円/月=0.12702億円/人年で割って34人年相当と推定。大学との共同研究・研究開発費約0.067億円は技術力の裏付けだが、独自AIエージェント製品の継続課金売上の金額を裏付けない。数量は契約した専門作業の人年換算であってAI製品ID数ではない。広義ITサービス市場との比率約0.0057%は便宜的な参考値で、AI専用市場でのシェアではない。
リスクと懸念
AIエージェント代替と人月売上の収縮
開発・試験・監視・運用の一部をAIエージェントが置き換えると、顧客が同じ成果を少ない工数で購入できる。全三カテゴリーの収入に工数型の性格があり、専門性が高くても独占的な継続課金製品は確認できない。人員数を維持したまま請求量が減れば利益率も下がる。
キオクシアへの集中と半導体投資の谷
2025年のキオクシア単独向け売上は7.30億円で17.8%を占めた。半導体カテゴリー全体も約3割を占める。NAND投資が止まれば新工場の開発案件が先に消え、運用保守だけが残る。複数工場への進出が顧客集中の解消と同義とは限らない。
単価を決めるのは巨大発注者
日立、東芝、半導体メーカーは自社開発部隊と複数SI会社を持つ。2031年計画にある価格改善10億円は経営目標であり、顧客が値上げを受け入れた実績ではない。AI導入で開発者の生産性が増せば、その節約分を購買部門が値下げとして取り込むことも考えられる。
買収と新株予約権の資本配分
2031年計画はM&Aによる売上15億円を想定する。2025年買収のエクステージではのれんが発生した。技術者の流出や案件減少があれば買収益は得られず、評価損が出る。加えて潜在株式117万株超が行使されれば既存株主の取り分が薄まり、調達金の用途が成果に結びつくか検証が要る。
有価証券の含み益と本業価値の混同
2026年6月末には投資その他の資産が大幅に増え、その他有価証券評価差額金が約9.77億円となった。この増分は現金を稼いだ結果ではなく価格変動による。税負担や売却制約、株価下落を控除しないで全部を本業の評価に加えると、現金の安全余力を誇張する。
人材確保とシステム障害
368人規模で多数の大手顧客に対応するため、熟練者の採用・定着が途切れると工場固有の知識の引継ぎが難しくなる。AIを業務に取り込む開発体制への再教育費も要る。一度の重大な生産システム障害や情報漏えいで、取引継続の優位が一気に失われる可能性がある。
今後の分かれ目
- 半導体工場の運用保守契約がAI導入後も更新され、契約単価と解約率の継続開示が始まったら
- 半導体カテゴリーの数量減少を緩め、堀を強く評価できるか再検証する。単価上昇と低解約率を二種類以上確かめるまではg_longは0%のままとする。
- 独自AIエージェントまたは画像認識IPの有償ライセンス・継続売上が金額付きで開示されたら
- 実証売上部分を受託人月から独立させて数量・利益率を作り直す。利益率の高い製品への転換が確認できるまでは上側の数量1.0倍超を見込まない。
- キオクシア向け売上が減り、半導体カテゴリーの年間売上も二期連続で縮んだら
- 工場運用の粘りを再評価し、やや悲観・悲観の重みを増す。受注だけでなく採用・稼働率と営業利益率を同時に確認する。
- 2031年計画の価格改善10億円と新規半導体顧客23億円が受注・契約額で裏付けられたら
- 人月単価と顧客シェアの前提を引き上げる。M&Aで買った売上を含む場合は買収対価と追加投資を別に差し引く。
- 第6回新株予約権の行使が進み、買収・設備・IP事業化に使った資金の投下利益率が資本コストを超えたら
- 希薄化後の株数を再計算したうえで再投資利益を増やす。行使代金そのものを利益と二重に数えず、実際のキャッシュフローで判定する。
- 保有上場株の時価が大幅に下がるか売却して還元する方針が公表されたら
- 売却税・実現損益を更新し、holdingsの市場価値と回収率を変える。株式評価差額の増減は営業利益の見通しには混ぜない。
見ておくもの
- 3カテゴリー別売上高と半導体保守運用・新規開発の内訳、継続契約率
- キオクシア、東芝、日立グループへの売上構成比と個別顧客集中の変化
- 稼働技術者数と協力会社への発注工数、エンジニア月額単価・値上げ実績
- 独自AI/IPの有償契約額、継続売上とAI研究開発費・製品化進捗
- 第6回新株予約権の行使個数、自己株式取得額、買収対価・のれんの増減
- 上場有価証券の期末評価額、売却状況と2026年6月末からの評価差額
- 2031年計画の進捗(新規半導体顧客・価格改善・M&Aのそれぞれの寄与)
倍率と資本コストの決め方
現在の株価や過去・同業PERから倍率を決めていない。2025年度のカテゴリー別実績売上を有効請求人年と年間請求単価に分解し、厚労省のIT技術者料金と全社従業員数で数量の桁を確認した。AIエージェント代替は中立の請求人年0.62/0.73/0.67と、10年より先の名目成長率0%だけで表し、資本コストの寿命上乗せでは重ねていない。中立・楽観のPERはk7.75%とg0%から12.90倍の式の上限とした。証券の含み益と現預金は営業利益とは別に税後・回収率付きで評価し、シナリオ間で換金できる割合が異なると考えた。悲観は将来の積み上がった自己資本にPBRを掛けず、2025年の自己資本と2026年の換金可能資産を点検した。新株予約権の行使代金を会社側に加え、既存株主の取り分だけ別途調整する。新リース基準適用後も家賃を営業費用に含む同じ形で営業利益を比較する。
資本コスト 7.8% = 無リスク金利 3% + β — × 5%。国債3%と株式プレミアム4.5%の基本7.5%に、事業の4要素合計+0.25%を加えた。個別のM&A失敗やAI代替を上乗せ金利で重ねない。