結論
モンスターラボは、企業のアプリ開発やデジタル変革を世界の技術者で請け負う会社だ。筆者の結論は割高である。新しいAIサービスの芽を認めても、銀行への返済と優先株主の権利を経た後に、今の普通株主へ残る利益があまりに薄い。2025年の売上は約78億円まで落ち、六期続けて営業赤字となった。2026年上期は営業黒字に戻したが、通期の営業利益予想は8月に引き下げられた。
変わり目は、受託開発を人月で売る商売そのものにある。顧客がAIエージェントを使えば、従来は数十人がかりだった開発や調査の工数を減らせる。同社もCodeRebuild AIとMonstarXを立ち上げ、顧客の古い基幹システムを刷新する仕事を取りに行く。ただし、独自AI製品がいくら売れたかの数字はまだない。AIを使うことと、AIで減る仕事を上回る収益を生むことは別である。
さらに、2025年に銀行が引き受けた33億円のA種優先株は、通常の借金ではないが、普通株に先立つ権利を持つ。転換されれば普通株の取り分が薄まり、転換されなければ残余財産や配当の優先権が残る。2026年6月末の現金は約37億円あるものの、借入金はそれを上回り、元本の返済猶予も続く。帳簿上の自己資本だけを安全域と呼ぶことはできない。
10年後の中立は、本業が小幅な黒字を維持しても、成長の果実が既存普通株主にはほとんど届かない筋書きだ。5つの将来を合わせた現在価値は約2.6億円となり、約47億円の基準時価総額を9割以上下回る。これは会社が必ず失敗するという判断ではない。株主の取り分が、事業の再建に成功した場合でさえ小さくなる資本構造を評価した結果である。
バリュー投資の観点から
バリュー投資の観点では、顧客の要求が存在することと、企業の株式を十年間安心して持てることは違う。古いシステムを使い続ける企業は世界に多く、複雑な業務の置き換えには専門家が要る。しかし顧客に開発の成果を渡した後、次の契約も同じ条件で取れるか。AIによって人の作業時間が短くなるほど、この問いへの答えは難しくなる。
同社の技術者は価値を生んでいる。それでも、再投資した利益が何年も資本コスト以上で回るという実績はない。2020年以降の営業損失、大幅な減損、金融機関の支援が示すのは、過去の成長が株主の自由になる現金へ結びつかなかったことだ。今の経営陣が大口顧客を増やし、本社費を下げ、黒字を定着させれば会社は立ち直れる。ただし、その成功を当然のこととして先払いする理由はない。
普通株主の最大の問題は権利の順番である。優先株は存続を支える資金をもたらしたが、33億円の先順位の回収権と将来の転換権も与えた。表面上の連結純利益に妥当な倍率を掛けただけでは、元からの株主の価値を過大評価する。さらに現金があっても借入金と運転資金がある以上、自由に配れる現金とは言えない。賃借した事務所の固定費や海外拠点の運転負担も消えない。
必要なのは華やかな市場規模より、解約しない重要顧客数、案件当たり粗利、継続収益の実額、営業キャッシュフローだ。これらが改善し、借入の返済猶予が解消し、普通株に帰属する利益が継続して初めて安全域を考えられる。今は成功の余地はあるが、株主利益への変換過程を理解できる範囲が狭い。
何で稼ぐ会社か
稼ぎの中心は、企業が新しいアプリや決済の仕組み、業務システムを作る際に、設計から開発、改善までを請け負うデジタルコンサルティングだ。2025年の売上約78億円のうち、約74億円を占める。日本、アジア、中東などのAPACが約63億円、北中南米のAMERが約11億円である。顧客から受ける対価は契約ごとに違うが、実態は技術者の働く時間と案件の難しさが利益を決める。
APACでは以前の主力であったアプリ開発の大型案件が終わり、次の案件への移行が遅れている。これに対し、老朽化した基幹システムをAIで解析して刷新するCodeRebuild AIを売り出した。米州では決済領域の顧客が柱となり、コロンビアなどの開発拠点を使うことで収益性を確保している。2026年上期の米州売上は前年同期より伸びたが、全社を支えるだけの規模にはまだ達していない。
残る数億円は自社ソフトや音楽関連などのその他事業だ。かつての飲食店向けサービスChowlyは投資資産として保有し、売上を継続的に生む主力子会社ではない。2026年にはRPA事業の組み替えを決め、経営資源をAI開発へ振り向けている。サービスの顔ぶれが変わりやすく、ここを安定した高収益の継続課金事業とみなす根拠は乏しい。
顧客が買うのはプログラムの行数ではなく、事業上の問題が解決した結果だ。だから高難度の刷新では人の設計力が残る。しかし価格交渉で強いのは、その問題を自社や別の開発会社、AIツールで解決できる顧客の側になりやすい。開発の再委託や海外拠点での工数管理がうまくいかなければ、売上が残っても利益率は一気に悪化する。
優良さと弱いところ
強みは国境をまたいで技術者を組織し、構想から設計、実装までを一つの窓口で扱えることである。2026年上期の米州は、大口の決済案件とコロンビア、バングラデシュの開発拠点を生かして収益を伸ばした。基幹システムの刷新でも、既存業務を理解しながら新旧システムを移す力には価値がある。顧客が本番業務を預ける以上、実績を積めば次の契約につながる余地はある。
ただし、それは強い堀、つまり他社が容易に越えられない障壁とまでは言えない。上場企業の資料から、年間解約率が5%未満といった継続率、規制で守られる基盤、値上げを通した実績、顧客固有データの独占を二つ以上確認できない。Accenture、NTTデータ、Globant、EPAMに加え、顧客の内製チームも競争相手となる。高度な人材を抱えるだけでは、生成AIで増える生産性を自社の取り分にできる保証はない。
長期の資本効率にも厳しい。2020年から2025年まで営業損失が続き、2024年には大規模な減損が発生した。2025年には売上が減る中で損失が縮んだものの、これは強い価格決定力が証明された結果ではなく、不採算事業の縮小による部分が大きい。2026年上期の黒字幅も小さい。増分の投下資本が資本コストを安定して超えるとの証拠は、まだない。
財務はとくに弱い。2025年末の自己資本は約7億円、純有利子負債は約20億円である。2026年上期にも銀行の返済猶予が続き、会社自身は存続に重要な疑義を生じさせる状況を認めている。ただし正式な継続企業の前提に関する注記は該当なしとしている。両者を混同せず、売上回復と資金繰りを別々に確かめる必要がある。
業界はいまどこにいて、どこへ向かうか
市場には追い風と逆風が同時に吹く。国内のITサービス市場は2025年に約7兆5千億円とされ、古い基幹システムの更新やデータ連携には長期需要がある。一方、会社が示す世界のDX関連市場166兆円という数字は、ソフトや設備を幅広く含む大きな市場であり、同社が現実に受注できる分母ではない。その規模だけを根拠に、今の売上が何倍にもなるとは考えない。
競争の本丸は、工数に請求する価格が維持できるかだ。AIエージェントは仕様の読解、プログラム作成、単体試験、画面操作を自動化し、顧客が購入する人月そのものを減らす。企業が求めるIT支出の総額は拡大しても、従来の受託開発会社の売上数量は縮む可能性がある。筆者はこの会社の中立で開発人月を10年間に3割以上減らす。名目単価には物価上昇の余地を残すが、利益率が自動的に改善するとは考えない。
会社の成長可能性資料は2030年に年間売上5千万円以上の重要顧客を約50社から100社へ増やし、1社当たりの売上も拡大する目標を示す。これは経営の目指す方向であり、受注済みの金額ではない。CodeRebuild AIの診断から大規模刷新へつなぐ単価の帯も提示しているが、継続的な実績利益に転化したかは別途検証が要る。反対に、製造業の古いシステムには固有の業務知識が多く、全面的な自動化が難しいため、同社にも生き残る仕事は残る。
シェアの見通しは慎重である。APAC売上約63億円を日本のITサービス7兆5千億円と比べても1割のさらに下だが、APACには海外が入るため、これは正確な国内シェアではない。世界のDX関連市場との単純比較なら売上比率は約0.005%にすぎないが、こちらも広すぎる分母だ。主要競合の同じ地域・同じサービス単位の確定シェアは入手できず、数字を作らない。市場拡大以上に、受託案件を取る力と価格の維持を監視する。
資本政策と M&A
資本配分の履歴は、既存普通株主に厳しい。海外拠点と事業を広げた後に不採算事業を整理し、2024年には大きな損失を出した。2025年3月、山陰合同銀行を引受先として33億円のA種優先株を発行し、財務の立て直しを図った。危機対応としては必要だったが、会社の資金調達と普通株主の価値回復は同じではない。
この優先株は配当に優先権があり、残余財産の分配でも普通株より先に回収する。契約上、2028年3月以降には普通株式への転換請求が可能で、転換価額が変わらない場合、既存普通株主の持分は約65%へ薄まる。転換を選ばないときは33億円の先順位の請求権が残る。2026年上期には優先配当も発生したが、普通株の配当予想はゼロである。
2026年にはRPA事業を関連会社の持分と交換する再編を決めた。開発体制の重点を移す効果はあるが、売却益に当たる一時利益を恒常的な稼ぎと取り違えない。2026年8月の通期計画は売上80億円、営業利益2.2億円に下方修正された。2030年の顧客数の方向目標はある一方、ROEや配当性向、DOE、自社株買い額を伴う中期の株主還元の数字の約束はない。大型買収より先に、借入の正常返済と普通株が享受する利益を示すべき局面だ。
強気の見方と慎重な見方
強気の見方
再建は進んでいる。2024年に非効率な海外拠点を整理した結果、2025年の損失は大きく縮み、2026年上期には小幅ながら営業黒字へ戻った。特に米州の決済領域では大口案件が増え、低コストの海外開発拠点を使った収益性の改善が見える。APACでも製造業向けのCodeRebuild AIの受注が積み上がり、従来のアプリ開発から高難度の基幹系刷新へ収益源を移せる可能性がある。
AIによってプログラムを書く費用が下がれば、顧客がこれまで採算に合わないと見送ったシステム更新を実施しやすくなる。会社の提案する診断から開発への商談を着実に獲得できれば、人月の減少を単価と付加価値で一部相殺できる。顧客ごとの業務理解が深まり、システム刷新の続きの改修や運用に残る契約を獲得することも考えられる。米州での支払・決済関連のノウハウが横展開されれば、小さいながら競争上の優位を得られる。
借入の返済猶予は無期限ではなく、営業現金の改善で解消できる。2025年の優先株調達により急激な資金流出を避けられたことには意味がある。今後さらに十年の利益を積み上げ、優先株が普通株に転換すれば、金銭的な先順位の請求権が消える。普通株主の持分が薄まっても、会社全体の事業価値が十分大きくなれば回復の余地は残る。成功した再建企業でよく見られる、小さい初期利益からの改善を否定すべきではない。
慎重な見方
業績回復が進んだという評価は、まだ暫定的だ。2026年上期は営業利益が前年を下回り、APACで従来の大型アプリ案件が複数終了した。これを埋めるAIモダナイゼーション案件の受注は増えているが、製品ごとの売上金額や継続課金、継続利益は開示されていない。売れるようになった技術と、全社の利益に寄与する技術を同一視することはできない。
従来の請求の軸は人が働いた時間である。AIエージェントによって顧客が同じ成果を少ない工数で得られるなら、技術者数を保っても売上が増えるとは限らない。単価の値上げにも上限があり、競合のAccentureやGlobant、顧客の内製部隊には開発生産性の改善を価格に反映する余力がある。人月減少への対応が遅れれば、利益の率ではなく利益の額が再び縮む。
最も見逃せないのは、少しの失敗で普通株の取り分が消えかねない資本構造だ。2026年上期末に金融機関からの借入金元本の返済猶予が続き、現金を上回る借入が残る。持ち株の評価には非上場の投資資産が含まれ、会計上の金額が清算時の回収額になる保証はない。優先株主には普通株より先の33億円の分配権があり、普通株への転換を請求する権利もある。救済資金が必要になる局面では普通株の追加増資が起こりうる。大口買収や上場廃止の決定は確認できないが、安価な資金で経営権が移る可能性を経済的には排除できない。
どちらに重みを置いたか
事業再建の余地は実在するが、普通株主の価値を決めるのは再建の成否だけではない。会社側の2026年通期予想は8月に引き下げられ、AI開発の新規売上も定量的には十分検証できない。加えて、返済猶予の継続と優先株33億円の先順位・転換権が普通株の下方を非対称にする。したがって、やや悲観と悲観を合わせて48%とし、楽観側の20%より厚くした。ただしAIによる工数縮小はすでに中立の数量と長期成長率に織り込み、確率でもう一度同じ理由を引いてはいない。結論は大幅な割高だ。
10 年後の 5 つの筋書き(2035/12 期)
確率で加重した現株数換算の終価現在株主分の終価 17 円11 億円(+ 還元の換算額還元の合計 0 円0 億円)。 今の値に割り戻すと 6 円4 億円、今との差 −90.7%、 期待の年率 −12.7%(資本コスト 11.0%)→ 割高
| 筋書き | 確率 | 10 年後の現株数換算の終価現在株主分の終価 | 還元の換算額還元の合計配当+自社株買い | トータルリターン10 年・還元込み | 年率 | 確率 × (終価+還元) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 楽観 | 7% | 80 円51 億円 | 3 円2 億円 | +25.1% | +2.3% | 6 円4 億円 |
| やや楽観 | 13% | 45 円29 億円 | 1 円1 億円 | −30.2% | −3.6% | 6 円4 億円 |
| 中立 | 32% | 13 円8 億円 | 0 円0 億円 | −80.3% | −15.0% | 4 円3 億円 |
| やや悲観 | 27% | 4 円3 億円 | 0 円0 億円 | −93.5% | −23.9% | 1 円1 億円 |
| 悲観 | 21% | 0 円0 億円 | 0 円0 億円 | −99.9% | −49.5% | 0 円0 億円 |
| 加重平均 | 100% | 17 円11 億円 | 0 円0 億円 | −74.1% | −12.7% | 17 円11 億円 |
今の株価時価総額 66 円43 億円(2026-11-02)から見たトータルリターン。各行の年率は還元・追加負担を期間の中間時点に置く仮定のIRRです。最下段は期待CFから計算したIRRで、各行のIRRの加重平均ではありません。実際の配当時期を観測した値ではありません。
楽観 7% 選び直される高難度の刷新企業 利益 7 億円 · PER 9.1 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 80 円51 億円
CodeRebuild AIが大手製造業の基幹系刷新で選ばれ、診断だけで終わらず大型の本開発と継続改修を受注する。導入先の現場業務を理解した技術者が提案から実装までを結びつけ、顧客の切替負担が比較的高い工程で仕事を守る。MonstarXにも有償採用が広がるが、現時点で定量的な売上実績が十分示されていないため、成長を丸ごと織り込まない。AIによって開発工程そのものは短くなり、人月が今より大幅に増える姿は想定しない。
米州の決済サービス開発は大口顧客との関係を深め、コロンビアやバングラデシュの開発拠点が安定した利益を生む。日本でのアプリ開発の落ち込みも、古いシステムの刷新と組み合わせた契約で補う。顧客を支える業務知識が蓄積され、受託企業としての弱い堀は一定程度補強される。本社費の増加を業務統合とAI化で抑え、資本コストを超える利益が定着する。
銀行の返済猶予が解消し、追加の救済増資を避けられることが前提だ。優先株が普通株に転換しても既存株主の取り分は小さくなるが、会社全体の利益が伸びたため一定の価値を取り戻す。優先配当後に普通株還元を再開できる。この筋書きは企業の再建成功を強く認めるが、AI製品の販売金額が立証されるまでは受託工数の急増を認めない。
- APACデジタルコンサルティング:数量 6,566(年換算の顧客請求人月(推定、人月))× 価格 0.01(請求人月当たり包括売上(億円/人月、外注・成果請負も含む))→ 売上 80 億円・営業利益 14 億円。2025年請求人月から0.95倍、単価は1.34倍。AIによる工数縮小、顧客更新契約と一部の高難度刷新を反映。
- AMERデジタルコンサルティング:数量 484(年換算の顧客請求人月(推定、人月))× 価格 0.03(請求人月当たり包括売上(億円/人月))→ 売上 14 億円・営業利益 3 億円。米州決済・海外開発を勘案し、請求人月0.95倍、名目単価1.34倍。
- その他・自社ソフトと関連サービス:数量 110(年間の有償契約・換算案件数(推定、件))× 価格 0.05(換算契約当たり年商(億円/件))→ 売上 5 億円・営業利益 1 億円。小規模UI・席型および周辺案件の年換算契約1.00倍、名目単価1.20倍。RPA事業再編を含む。
倍率:AIエージェント代替後の長期名目成長率g_long=0%、資本コストk=11%で、正当化PER=(1−g/RONIC)/(k−g)=1/0.11=9.0909倍。弱い堀の超過ROE残存1/3でもgが0なので分母・分子に追加プレミアムはない。純利益6.5億円に上限の約9.09倍を適用し、余剰現金0億円を加える。現在や過去の市場PERを参照しない。
確率:上振れには製造業での基幹系受注の定着、米州決済の横展開、借入条件正常化の全てが要る。AI製品単独の売上開示が乏しく、連続して達成する確率は7%に限る。
やや楽観 13% 大口顧客への深耕が収益に実る 利益 4 億円 · PER 9.1 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 45 円29 億円
アプリ開発から企業の基幹システム刷新へ仕事の中心を移すことに成功する。CodeRebuild AIが診断から本開発へつながり、重要顧客の契約金額が増える。顧客はAIにコードを書かせるだけでは現場の例外処理を理解できず、同社の設計者に対価を払う。とはいえ開発の人月が減る流れは止められず、APACの実質作業量は緩やかに縮む。
決済分野のAMERは、既存顧客との関係を生かしてAPACより多くの人月を守る。RPAなどの小さいその他事業は再編を経て収益性を改善するが、巨大な新たな柱にはならない。世界でインフレが続く中、複雑なシステムを扱う技術者への単価改定が一部認められる。ただし単価の改善は成果保証を伴い、利幅が無制限に広がるわけではない。
銀行との交渉がまとまり、資金繰りの切迫を脱する。経営は大型買収を控え、既存顧客の深耕に投資することで過去の失敗を繰り返さない。利益の一部をようやく普通株主へ還元できるが、A種優先株の転換がもたらす希薄化は残る。十年後の姿は安定した中堅受託会社であり、高い市場シェアを持つ独占事業ではない。
- APACデジタルコンサルティング:数量 5,530(年換算の顧客請求人月(推定、人月))× 価格 0.01(請求人月当たり包括売上(億円/人月、外注・成果請負も含む))→ 売上 67 億円・営業利益 11 億円。2025年請求人月から0.80倍、単価は1.34倍。AIによる工数縮小、顧客更新契約と一部の高難度刷新を反映。
- AMERデジタルコンサルティング:数量 433(年換算の顧客請求人月(推定、人月))× 価格 0.03(請求人月当たり包括売上(億円/人月))→ 売上 12 億円・営業利益 3 億円。米州決済・海外開発を勘案し、請求人月0.85倍、名目単価1.34倍。
- その他・自社ソフトと関連サービス:数量 105(年間の有償契約・換算案件数(推定、件))× 価格 0.05(換算契約当たり年商(億円/件))→ 売上 5 億円・営業利益 1 億円。小規模UI・席型および周辺案件の年換算契約0.95倍、名目単価1.15倍。RPA事業再編を含む。
倍率:AIエージェント代替後の長期名目成長率g_long=0%、資本コストk=11%で、正当化PER=(1−g/RONIC)/(k−g)=1/0.11=9.0909倍。弱い堀の超過ROE残存1/3でもgが0なので分母・分子に追加プレミアムはない。純利益3.5億円に上限の約9.09倍を適用し、余剰現金0億円を加える。現在や過去の市場PERを参照しない。
確率:米州の2026年上期の高成長やCRA受注という具体的な兆しがあり、再建はありうる。ただし普通株の優先権劣後と過去の損失を踏まえ、上振れは13%とする。
中立 32% 再建後も小さな利益にとどまる 利益 1 億円 · PER 9.1 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 13 円8 億円
従来の受託開発に対する企業の支出は残るが、顧客がAIエージェントを使い始めるにつれ、同じシステムを作るのに必要な人月は減る。APACでは大口案件の終了と基幹系刷新への移行が綱引きになり、営業の案件獲得が続いても実質の仕事量は十年で約3分の2となる。単価は物価上昇と難易度の高い仕事で一定程度増えるが、削減工数の全てを成果報酬で取り返すことはできない。
AMERでは決済顧客との継続開発が残り、APACより人月の減少が緩やかになる。その他はRPAの再編と業務ソフトの競争で細り、自社製品が新しい大黒柱になるとは考えない。リストラとAI活用により本社費を一定の範囲に抑え、全社として少額の営業黒字を確保する。過去の拡大局面と違い、規模を追わず黒字を守る経営が中心になる。
それでも純有利子負債の利払いが純利益を圧迫する。2026年8月時点の銀行返済猶予は十年の途中で条件を付けて解消すると想定し、新たな大幅希薄化は含めない。普通株の配当を再開する余裕はなく、利益は自己資本の回復に回る。収益がゼロより少し上に残ることと、普通株主が大きな資産価値を得ることには距離がある。
- APACデジタルコンサルティング:数量 4,493(年換算の顧客請求人月(推定、人月))× 価格 0.01(請求人月当たり包括売上(億円/人月、外注・成果請負も含む))→ 売上 54 億円・営業利益 8 億円。2025年請求人月から0.65倍、単価は1.32倍。AIによる工数縮小、顧客更新契約と一部の高難度刷新を反映。
- AMERデジタルコンサルティング:数量 382(年換算の顧客請求人月(推定、人月))× 価格 0.03(請求人月当たり包括売上(億円/人月))→ 売上 11 億円・営業利益 2 億円。米州決済・海外開発を勘案し、請求人月0.75倍、名目単価1.28倍。
- その他・自社ソフトと関連サービス:数量 88.0(年間の有償契約・換算案件数(推定、件))× 価格 0.04(換算契約当たり年商(億円/件))→ 売上 4 億円・営業利益 1 億円。小規模UI・席型および周辺案件の年換算契約0.80倍、名目単価1.10倍。RPA事業再編を含む。
倍率:AIエージェント代替後の長期名目成長率g_long=0%、資本コストk=11%で、正当化PER=(1−g/RONIC)/(k−g)=1/0.11=9.0909倍。弱い堀の超過ROE残存1/3でもgが0なので分母・分子に追加プレミアムはない。純利益0.8億円に上限の約9.09倍を適用し、余剰現金0億円を加える。現在や過去の市場PERを参照しない。
確率:2026年通期の修正予想がなお小幅黒字であり、事業撤退で費用が減ったことから、中立は存続と少額の黒字を中心に32%とする。人月の減少はすでに数量へ織り込んだ。
やや悲観 27% 工数の縮小が再建効果を食う 利益 0 億円 · PER 6.5 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 4 円3 億円
AIエージェントによる開発生産性の改善が顧客側に還元され、受託会社の請求人月が予想より早く減る。APACの大型アプリ案件は同社への継続委託を減らし、古いシステムの刷新案件も大手SIと顧客の内製チームが奪う。単価は名目では上昇するものの、人月の減少に追い付かない。価格の交渉力が弱いため、仕事の量を減らしても高い営業利益率を維持できない。
AMERの決済サービスには一定の知識が残るが、同じく開発の自動化を受ける。自社ソフトのその他事業はUI操作中心の製品が置き換えられ、契約件数が縮む。経営は早い段階で海外拠点と管理費を切り、赤字を避けようとする。その努力が奏功して小幅な黒字を残すが、組織を縮めること自体に費用が掛かり、これ以上の利益増は見込めない。
銀行の返済条件は厳しく、株主還元を見送って資金繰りを維持する。Chowly等の非上場投資資産をすぐ額面通りには売れず、貸借対照表に残るのれんも普通株の床にはならない。優先株は転換と先順位請求のどちらを選んでも普通株に不利となる。企業そのものは存続するが、普通株主の経済的利益がほとんど残らない筋書きである。
- APACデジタルコンサルティング:数量 3,802(年換算の顧客請求人月(推定、人月))× 価格 0.01(請求人月当たり包括売上(億円/人月、外注・成果請負も含む))→ 売上 42 億円・営業利益 5 億円。2025年請求人月から0.55倍、単価は1.22倍。AIによる工数縮小、顧客更新契約と一部の高難度刷新を反映。
- AMERデジタルコンサルティング:数量 305(年換算の顧客請求人月(推定、人月))× 価格 0.03(請求人月当たり包括売上(億円/人月))→ 売上 8 億円・営業利益 1 億円。米州決済・海外開発を勘案し、請求人月0.60倍、名目単価1.20倍。
- その他・自社ソフトと関連サービス:数量 77.0(年間の有償契約・換算案件数(推定、件))× 価格 0.04(換算契約当たり年商(億円/件))→ 売上 3 億円・営業利益 0 億円。小規模UI・席型および周辺案件の年換算契約0.70倍、名目単価1.08倍。RPA事業再編を含む。
倍率:資本コスト11%、g_long=0%の事業利益上限は1/k=9.09倍だが、返済条件が厳しく利益が持続しにくい、売れる資産の床も0というやや悲観の稼ぐ力を6.5倍に下げて表す。純利益0.2億円×6.5倍=1.3億円。市場倍率は用いない。
確率:下に寄せる理由:会社の6期連続営業赤字、2026年8月の通期予想下方修正、借入返済猶予、普通株に優先する33億円の種類株式が固有の不確実性を生む。27%。
悲観 21% 債務と優先権の前で普通株の価値がほぼ消える 利益 −6 億円 · PBR 0.0 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 0 円0 億円
受託開発の基本となる工数の多くがAIエージェントに置き換えられる。APACでは大口案件の切り替えに失敗し、従来のアプリ開発も基幹系刷新も競合へ移る。決済関連で比較的健闘していたAMERも、顧客の内製化と低単価の競争で案件が縮小する。名目単価にも値下げ圧力がかかり、会社全体の売上は現状の半分以下へ落ちる。RPAなどの小規模製品はUIの操作そのものが自動化され、収益の柱にならない。
拠点削減と人員整理を繰り返しても、本社・管理費と過去の契約に伴う支払いは残る。営業利益は再び赤字となり、企業にとって重要な資金調達は自力で行えない。金融機関の返済猶予が終了して追加の増資や支配権の移転を伴う再編が必要になる。これは現在発表されたTOBや上場廃止の予定を意味せず、将来の財務悪化に備えた構造的な負け筋である。
事業の売却や清算となっても、銀行への返済とA種優先株の先順位請求が先に来る。帳簿にあるのれんや、非上場投資の評価額は現金に戻る保証がない。たとえ会社の取引や技術が一部残っても、元からの普通株主の残余持分はほぼ消失しうる。十年後の評価は上場廃止の決定に基づくものではなく、企業価値と普通株の取り分を分けた判断である。
- APACデジタルコンサルティング:数量 2,765(年換算の顧客請求人月(推定、人月))× 価格 0.01(請求人月当たり包括売上(億円/人月、外注・成果請負も含む))→ 売上 25 億円・営業利益 1 億円。2025年請求人月から0.40倍、単価は1.00倍。AIによる工数縮小、顧客更新契約と一部の高難度刷新を反映。
- AMERデジタルコンサルティング:数量 229(年換算の顧客請求人月(推定、人月))× 価格 0.02(請求人月当たり包括売上(億円/人月))→ 売上 5 億円・営業利益 0 億円。米州決済・海外開発を勘案し、請求人月0.45倍、名目単価0.95倍。
- その他・自社ソフトと関連サービス:数量 49.5(年間の有償契約・換算案件数(推定、件))× 価格 0.04(換算契約当たり年商(億円/件))→ 売上 2 億円・営業利益 0 億円。小規模UI・席型および周辺案件の年換算契約0.45倍、名目単価0.92倍。RPA事業再編を含む。
倍率:事業の純利益はマイナスであり、継続企業の財務再編と普通株主の大幅な価値毀損を想定する。ただしSCHEMAの倒産に近い悲観でも時価総額は正の数とする規則に従い、再建によって普通株に残るごく小さな残余請求権を評価する。2025年末の現在自己資本約7億円に対してPBR0.01倍を適用し、時価総額は0.07億円とする。2035年の自己資本はマイナス18億円と見込むため、将来自己資本にはPBRを掛けない。現在の自己資本も、その中にA種優先株の払込額が含まれ、普通株の清算価値を保証するものではない。現金約37億円から借入約58億円を控除すると純現金はマイナスであり、さらに優先株の先順位請求が残る。0.01倍は過去の市場PBRを根拠とせず、ほぼ全ての残余価値を失う財務再編下で普通株に残るごく小さな経済的請求権を表す。
確率:下に寄せる理由:純負債が自己資本を大きく超え、非上場投資と無形資産の換金可能性も乏しい。再建の追加資金調達に普通株主が不利な条件で応じる事態を21%とする。AI工数縮小を確率に重ねて数えていない。
セグメント:数量 × 価格
いまの数量と価格、中立の筋書きの 10 年後。売上と営業利益は億円。
APACデジタルコンサルティング
日本・アジア・中東を中心としたアプリ受託、業務刷新、AIエージェント導入。人月・成果請負が混在し、AIエージェント代替の工数型とする。
| 数量年換算の顧客請求人月(推定、人月) | 価格請求人月当たり包括売上(億円/人月、外注・成果請負も含む) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2025/12 | 6,912 | 0.01 | 63 | 5 |
| 10 年後 中立 | 4,493 | 0.01 | 54 | 8 |
取り方:2025年APAC外部売上約62.56億円は会社の地域別開示。デジタルコンサルの従業員合計773人を会社は地域別に分けていないため、APAC720人、年間12か月、請求稼働率80%と推定して6912人月、単価は売上÷人月=約90.5万円と逆算した。地域別の人数・価格・営業利益4.72億円は未開示であり推定値。将来数量は実質の請求人月で、価格は名目。AIエージェント代替の工数型に分類し、中立の人月0.65倍、価格は1.32倍(3%物価の1.34倍以下)。
AMERデジタルコンサルティング
北中南米の決済や商取引の受託開発。米州顧客への高難度開発を海外デリバリーセンターで実施する人月型。
| 数量年換算の顧客請求人月(推定、人月) | 価格請求人月当たり包括売上(億円/人月) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2025/12 | 509 | 0.02 | 11 | 1 |
| 10 年後 中立 | 382 | 0.03 | 11 | 2 |
取り方:2025年AMER売上約10.95億円は開示。従業員773人のうちAPAC仮定720人を除く53人をAMER担当と仮置きし、12か月×80%稼働で508.8人月、端数を丸め509人月とした。人月平均は約215万円で、現地にいる社員数そのものでも開示済み契約単価でもない。AMERの損益0.828億円はデジタル事業利益を売上比で仮配分した値。中立はAIエージェント代替で人月0.75倍、価格1.28倍。決済顧客の知識が残る分だけAPACより工数減少を浅くした。
その他・自社ソフトと関連サービス
旧RPA製品、音楽関連、周辺サービスなどの小規模事業。2026年にはRPA子会社の持分を再編。画面・席課金型やサービス案件の混合。
| 数量年間の有償契約・換算案件数(推定、件) | 価格換算契約当たり年商(億円/件) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2025/12 | 110 | 0.04 | 4 | 0 |
| 10 年後 中立 | 88.0 | 0.04 | 4 | 1 |
取り方:2025年その他・地域外調整込みの売上4.44億円。会社は契約数・課金ID数を未開示。仮に年間換算の有償案件110件とすれば単価404万円となる粗い感度分析で、真の客単価ではない。RPA市場2025年予想1114.7億円(MIC、https://mic-r.co.jp/pressrelease/2025/20251106/)に対し全売上をRPAとみなしても0.4%未満だが、実際は他の商品を含み同社RPAシェアではない。2026年のRPA再編も見込み、中立ではUI・席型の数量0.8倍、価格1.10倍。記録の正本の堀は確認できない。
リスクと懸念
AI エージェント代替
受託開発とコンサルの収益の軸は、技術者が案件に使う時間である。AIエージェントが仕様読解、設計支援、画面生成、テストを自動化すれば、顧客が必要とする人月が減る。新しいAI製品の売上額は十分な定量開示がなく、現状では代替による減収を上回るか不明だ。中立の実質人月減少と長期成長率0%に反映し、資本コストの寿命には重ねない。
銀行借入と返済猶予
2026年上期末の現金は約37億円だが、社債・借入金は約58億円あり、元本の返済猶予を受けている。会社はGCに重要な疑義を生じさせる状況を認めつつ、正式な継続企業の前提の注記は該当なしとする。重要な違いだが、返済条件が通常に戻れば資金繰りの余地は細り、追加増資や再編の可能性が高まる。
優先株33億円と普通株の希薄化
2025年発行のA種優先株は配当と残余財産の受け取りで普通株より優先する。一定の条件のもと2028年以降、普通株への転換請求もできる。当初転換価額のままなら既存株主の取り分は約65%へ薄まり、未転換なら33億円の先順位が残る。株主全体の利益と現在の普通株主の利益を区別する必要がある。
米州大口案件への依存
2026年上期に米州の決済関連案件は好調だったが、売上規模はAPACより小さい。大口顧客の開発期間が終わるだけで売上が大きく落ちる可能性がある。APACでは実際に複数の大型アプリ案件が終了し、後続のAI案件への移行が想定より遅れた。顧客が内製化や競合へ移れば、海外の技術者を維持する費用だけが残る。
非上場投資と過去の減損
大きな損失を生んだChowlyなどの非上場投資は、会計上の評価額を額面通りに売却できるとは限らない。会社の貸借対照表にはのれんも残る。これらは成長投資の成果になる可能性はあっても、普通株を守る換金可能な床としては慎重に扱う。追加の評価損が出れば、薄い自己資本の回復も遅れる。
2030年顧客目標と実績の隔たり
会社の成長可能性資料は重要顧客数を2025年の約50社から2030年には約100社へ増やす方針を示す。しかし、2026年8月には通期営業利益見通しが下方修正された。顧客数が増えても受託工数、案件粗利、継続率が落ちれば株主利益は増えない。目標を中立の確実な受注として扱わず、達成の過程を四半期ごとに確認する。
今後の分かれ目
- CodeRebuild AIの有償受注額と、診断から本開発へ移った契約金額が継続開示されたら
- 単なる製品発表から実際の収益源へ評価を進める。成果報酬や顧客当たりの粗利益が伸びる証拠まで揃えば、やや楽観の数量・利益率を再点検する。
- 銀行の元本返済猶予が終了し、営業キャッシュフローで通常返済を続けられたら
- 再建の財務危機上乗せと下振れの財務リスクを見直す。ただしA種優先株の先順位と将来の転換権は別の問題で、消滅したか確認する。
- A種優先株が普通株へ転換されるか、会社が買い戻す条件が開示されたら
- 当初転換価額95.9円、追加交付株数、累積優先配当や買戻資金を確認し、既存普通株の取り分を改めて計算する。株主優先権を二重に足し引きしない。
- APACの売上減少が止まり、重要顧客数と顧客当たり売上が2期続けて改善したら
- 古いアプリ案件の終了を基幹系刷新が補い始めた証拠になる。顧客単価だけでなく請求人月の減少と案件粗利を照合し、中立の営業利益を見直す。
- その他事業のRPA再編後に、継続課金売上と解約率の数字が開示されたら
- その他を一括した席・UI型ではなく、規制や顧客独自データで守られる部分と代替される部分へ分解する。確認できない限り堀の格上げはしない。
- 追加の普通株増資、債務の株式化、持分移転または上場廃止に関する正式決定が出たら
- 現状の希薄化係数と普通株への支払い順位を破棄し、発行条件または決定された取引対価に基づいて評価を更新する。正式な上場廃止予定なら通常の10年分析の対象外とする。
見ておくもの
- 四半期のAPAC・AMER別の売上、営業利益、案件終了と更新状況
- CodeRebuild AIとMonstarXの有償受注額、継続売上、顧客への成果報酬の実額
- 重要顧客(年商5000万円以上)の数と重要顧客当たり売上、粗利率
- 銀行の借入元本返済猶予の期限、借換え条件、手元現金と営業キャッシュフロー
- A種優先株の転換価額、未払配当、転換・買戻しの実行と希薄化
- 非上場投資Chowly等の評価差額、売却代金、金融資産の実際の換金額
- 普通株配当や自社株買い開始の有無、普通株に帰属する資本効率
- 貸借対照表の実質自己資本、事業継続の正式注記や上場維持要件の発表
倍率と資本コストの決め方
2025年売上の地域別開示とコンサル従業員773人から請求人月を仮定し、先にAIエージェント代替後の数量と物価を含む単価を別々に予測した。中立APAC人月0.65倍、AMER0.75倍、価格は1.32倍と1.28倍で、旧来の人月商売が失う作業を隠さない。本社費は一過性評価損を外した2026年上期の年率約7.8億円を基準に、物価高を合理化で相殺する。2035年以降の名目成長0%と資本コスト11%により、楽観から中立の正当化PERは9.09倍。悲観側には売れる資産の床0億円と銀行返済・優先株の先順位を適用する。最悪の悲観では現在自己資本約7億円に正のPBR0.01倍を適用し、時価総額を0.07億円とした。将来のマイナス自己資本には掛けていない。2025年通常純利益の起点1億円から十年の利益を平均的に積み、自己資本は今の7億円+累積純利益-普通株還元と整合させた。33億円のA種優先株の潜在希薄化は会社の時価総額に手掛けせず、最後に普通株の持分65.3%を適用する。株価73円や過去のPBRを倍率の決定に用いていない。
資本コスト 11.0% = 無リスク金利 3% + β — × 5% + 上乗せ 1.5%。基準7.5%+事業品質2.0%+経営再建に伴う財務危機1.5%=11.0%。β・時価総額規模の加算は行わない。