結論
システムエグゼは、不動産、保険、製造業などの基幹システムを作り、直し、動かし続ける独立系の情報サービス会社だ。筆者の結論は適正圏である。ただし、本質価値に比べて十分な安全域はない。顧客との長年の取引と厚い純現金は評価するが、人の開発時間を売る仕組みをAIエージェントが根本から変える可能性を無視できない。
2026年3月期の売上の約半分は新規開発で、残りは保守・運用と既存システムの改修である。後者は継続案件と呼ばれるが、解約できない使用料収入とは違う。顧客がAIで開発とテストを内製化すれば、同じ顧客との契約が続いても請求できる工数は減る。業務知識が残ることと、現在の売上規模が残ることは別問題だ。
一方、純現金は約37億円あり、事業の運転に必要な資金を差し引いても相応の余力がある。上場で調達した資金を開発のAI化や人材に投じる方針も筋は通る。ただし、過去の営業利益率は6%台で、資本を追加した分だけ利益が着実に増えたとまでは確認できない。資本政策の約束が実現して初めて、現金は少数株主にとって確かな価値になる。
2036年3月期には、保守の必要性は残るが、新規開発を中心に有償工数が縮むとみる。十年先の五つの筋書きと配当等を資本コストで割り引くと、株主の本質価値は約46億円となる。添付の株数を基準にした足元の時価総額約47億円とほぼ釣り合い、安全域があるとは言い難い。強気の未来も見込むが、現時点でそれを基本線にはしない。
バリュー投資の観点から
長く持つ株主の見方では、IT投資が増えるかどうかより、十年後にも顧客がこの会社を離れられないかを問う。システムエグゼは基幹業務を知り、エンドユーザーの現場と直接話せる。これは見過ごせない競争力である。けれども、ソフトウエアそのものを保有して継続課金する会社ではなく、顧客の課題を解決する人の仕事に売上が結びついている。そのため価格を上げ続ける強固な堀と断定するのは難しい。
オーナー利益を考えると、人材を採り、訓練し、受託品質を保つための再投資を利益から引く必要がある。会計上の設備投資は大きくなくても、賃金と外注費の先払いは欠かせない。賃貸事務所の家賃も固定的な約束で、2027年以降の新リース基準によって貸借対照表の表示が変わっても、事業の価値自体が増すわけではない。現金が厚いという長所を評価しつつ、自由に配れる額は全額ではないと考える。
次に見るのは、稼いだ利益を再投資したときの利回りだ。従業員数は増えたが、足元の利益率は大きく改善していない。AI開発基盤で仕事を速くすれば原価は減るかもしれないが、顧客がその分の契約単価や工数を下げれば、株主に残る利幅は小さい。利益の伸びをROEから逆算せず、顧客に請求できる作業量と単価から見るのはそのためだ。
最も評価したいのは、赤字案件が出ても顧客対応を続けられる財務の厚さである。ただし、少数株主にとって現金は経営者が配るか、価値のある事業に投じてこそ意味を持つ。今後の増配や自社株買い、AIサービスの有料受注が確認できれば判断を変えられる。現段階では将来利益の不確かさが残り、本質価値に対して十分な安全域があるとは判断しない。
何で稼ぐ会社か
会社が法定開示する事業セグメントはシステムインテグレーション事業の一つである。実態をつかむには、会社が管理指標として示す三つのサービス区分の方が有用だ。2026年3月期の保守・運用は36.79億円、保守開発は23.85億円、新規開発は63.46億円である。前二者の合計は売上の48.9%を占めるが、どちらも基本的には人や委託先の作業と結びついた収益だ。
保守・運用は、既存の情報システムを止めないための監視、障害対応、運用改善を請け負う。保守開発は、稼働中のシステムに機能を足し、制度や業務手順の変更に合わせて直す。新規開発は、業務システムの新設や旧システムの大規模な再構築が中心となる。受注残高は継続性を見積もる手掛かりになるが、十年分の利用料金が保証されるわけではない。
顧客は三井不動産グループ、出光興産などの事業会社が中心で、直接取引が売上の約九割を占める。2026年3月期には三井不動産グループだけで売上の21.3%、出光興産が11.0%を占めた。顧客の不動産、製造、保険という業務知識を理解し、アプリケーションからデータベース、クラウドまで提案できることが、大手との継続取引を支えている。反面、大口顧客の情報システム投資計画が変われば業績への影響は大きい。
開発を担う連結エンジニアは734人で、そのうちベトナム拠点にも157人を抱える。発注規模や実際の請求工数は区分別に公表されていないため、数量は技術者の稼働人年に換算した推計とする。自社製品やAI関連サービスも手掛けるが、製品別の契約ID数、解約率、売上額が分からず、独立した高収益の定期課金事業として別建てにはしない。売上の中心は今なお受託型の仕事である。
優良さと弱いところ
強みは技術者の頭数そのものではなく、顧客の業務を知っていることだ。三井不動産グループのように複数会社で制度やシステムが絡み合う顧客では、外部から入った会社が短期間で仕様と運用上の例外を理解するのは難しい。直接取引が多いため、下請けとして価格を決められる立場よりは顧客の課題に近い。ただし、それは一律に値上げできる力とは異なり、単価改定の定量的実績は確認できない。
継続案件の売上比率は約半分だが、これを解約率の低いソフトウエア資産と同じ堀として扱わない。会社が管理するのは顧客ごとの開発・保守プロジェクトであり、独自データを独占したり、法令上の記録の正本を握ったりしているわけではない。年5%未満の解約率、規制対応を伴う年単位の移行、度重なる値上げの実績といった証拠も不足する。堀は普通の厚さで、長期には細る余地がある。
財務には明確な長所がある。直近の自己資本比率は70%を超え、純現金は約37億円だ。2024年3月期から2026年3月期にかけて自己資本は増えたが、純利益は減った。留保した利益の増分が高い追加投資利回りを生んだとは、まだ言えない。ROEが過去の一時的な高水準から落ちているため、成長投資より還元が合理的になる局面もある。
見落とせない弱点は受託品質である。会社は取引先に未払い報酬を請求する一方、相手から約2.63億円の返還・損害賠償を求められている。請求額は確定損失ではないが、案件失敗が過去の利益をまとめて傷つける性質を示す。AIを使うことで開発速度が上がっても、検収、セキュリティ、障害責任を引き受ける力が追いつかなければ、稼ぐ力はむしろ弱くなる。
業界はいまどこにいて、どこへ向かうか
国内のITサービス市場は2025年におおむね7.5兆円規模で、IDCの市場見通しでは2029年に9兆円台へ拡大する。基幹系の刷新、クラウド移行、データ整備、セキュリティ対策が需要を支える。競争相手はNTTデータ、富士通、NEC、TIS、野村総合研究所などの大手から、独立系中堅SIerまで幅広い。市場全体で見たシステムエグゼの売上相当シェアは約0.16%で、業界を左右する規模の企業ではない。
保守・運用、保守開発、新規開発の三分類に対応する独立した市場統計は見当たらない。比較のため国内市場を仮に33%、22%、45%へ分けると、それぞれの市場は約2.5兆円、1.7兆円、3.4兆円となり、同社の相当シェアは約0.15%、0.14%、0.19%だ。これは公表シェアではなく、市場を重複なく分けた場合の感度分析である。競合各社も同じ区分の売上を公開していないため、個社別の厳密なシェア順位は作れない。
需要の拡大が、そのまま受託会社の売上拡大になる時代ではなくなった。AIエージェントは要件整理、プログラム生成、テスト、運用手順の実行を一体で引き受け始めている。顧客は成果が同じなら人月を減らせるため、発注する工数や契約人数を見直す。保守・運用でも監視や定型対応は自動化され、保守開発でも改修の実働時間は短くなる。新規開発は案件そのものが残っても、請求できる工数が最も減りやすい。
逆に、情報漏えい対策、複雑な既存システムとの接続、障害時の責任分担は簡単には自動化できない。顧客が外注先を求める理由は消えないが、競争軸は技術者の人数から成果物の品質、責任負担、AIの活用能力に移るだろう。市場全体が物価込みで拡大しながら、従来型の受託工数市場に占める同社の取り分が減るという両立を、中立の筋書きとしている。2036年の市場額や個別シェアは推計であり、業界団体の予測値ではない。
資本政策と M&A
資本配分で最初に見るべきは、上場で得た現金の行き先だ。2026年4月の上場に際し、新株発行と自己株式の処分、第三者割当を実施し、手取金は合計約4.87億円となった。使途は開発標準基盤のAI化、AI新サービス、先端技術の研究開発、高度な人材の採用・育成と説明している。古い人月商売を続けるのではなく、自社の費用構造を変えようとする方向性は合理的である。
中期経営計画2026-2028は2029年3月期に売上高153億円、営業利益10億円、営業利益率6.5%を目標としている。主要約10社と戦略約20社の深耕、ベトナムでの開発、生成AIによる開発手法の標準化が柱だ。ROEの数値目標、自己株式取得額、総還元性向の数値約束は確認できない。売上目標の達成だけで資本効率が上がるとは限らない。
株主還元は連結配当性向40%以上、DOEすなわち自己資本に対する配当率3.5%以上の早期実現を掲げる。2026年3月期の実績配当性向は30%で、2027年3月期会社予想は40%だ。増配の実績があるため現金の還元価値を極端には切り下げないが、過去の配当性向が恒常的に五割以上だったわけではない。余剰現金には七五%の株主帰属率を用いる。
ウイングアーク1stとの資本業務提携、ベトナム開発体制の構築などは事業上の資産だが、巨額買収を成功させた長期実績は確認できない。上位株主の集中度は高く、現金を小規模な買収や自社製品へ振り向ける際には独立した資本規律が要る。訴訟や失敗案件への追加支出が増えたとき、配当を守るために本業投資を削るようなら再評価が必要だ。
強気の見方と慎重な見方
強気の見方
同社の価値は、単なる技術者派遣会社という見方では測れない。直接取引比率が約九割で、不動産、保険、製造、石油化学の大手顧客から長く仕事を任されている。既存システムは止められず、クラウドへの移行やセキュリティ強化も一度で終わらない。顧客の業務と障害の履歴を知る技術者がいなくなれば、発注者はむしろ高い移行費用を払うことになる。
保守・運用と保守開発を合わせた売上は六十億円を超える。新しい開発案件を毎年受注しなくても、既存顧客との接点から改修や更新の仕事が生まれる。大手競合は案件規模が大きい分、小回りの利く支援を求める顧客の仕事を取りこぼすこともある。システムエグゼは業務知識を生かした直接提案で、そのすき間に根を張れる。市場全体での規模が小さいことは、個別顧客の中での取引拡大余地が大きいことでもある。
AIの普及は脅威であると同時に、開発の手戻りや試験を減らす道具になる。会社が進める開発標準基盤の刷新とベトナム拠点の活用で、社員を増やさず品質を高められるかもしれない。ただし、新しいAI製品に既に大きな売上があるという前提は要らない。既存顧客向けに成果を出し、人件費上昇を価格に転嫁できれば、手元の純現金と配当収入を備えた魅力的な小型企業として評価できる。
慎重な見方
継続契約が約半分という数字は心強く見えるが、その中身は作業の継続発注である。会社自身が運用業務と保守開発を別々に定義し、契約ID数や解約率は公表していない。AIエージェントが既存コードの調査、テスト、問い合わせへの一次対応を代行すれば、顧客は同じシステムを維持しながら外注先への支払いを減らせる。特に売上の半分を占める新規開発は、工数の削減が直接売上の削減につながりやすい。
大口顧客への依存も大きい。三井不動産グループと出光興産だけで全社売上の約三分の一に達する。取引先の調達部門がAIによる生産性の向上を理由に単価を引き下げれば、それを埋める新規顧客がすぐ見つかるとは限らない。NTTデータ、富士通、NEC、TISなどの大手もAIを内製し、自社の顧客基盤に組み込むため、中堅会社だけが技術の恩恵を独占する構図は考えにくい。
過去にはシステム開発を巡る訴訟が生じており、相手先からの反訴額は約2.63億円に上る。完成責任を負う固定価格の請負案件では、工数が減っても障害や損害賠償のリスクが消えない。上場後の資金調達はAI投資に使われる予定だが、製品別の有料売上や投下資本利益率はまだ示されていない。赤字案件の増加と人月単価の低下が同時に起きれば、持っている現金を使って事業を延命する会社になりかねない。
どちらに重みを置いたか
既存顧客の業務理解と手元資金の厚さを評価するが、強い堀を示す解約率、値上げ、独自データの証拠は不足する。下に寄せる理由は、新規開発が売上の半分を超え、大口二顧客への依存も高いことだ。AIによる標準的な工数減少は既に中立の数量と長期成長率へ反映したため、その同じ理由で資本コストや確率を重ねて厳しくしてはいない。十年後の不確実性は個別顧客の発注変更、案件品質、投資配分に残る。下側の筋書きに43%、上側に27%を配した結果、純現金を悲観側の床に正しく反映すると本質価値は足元の時価総額に近づく。しかし今の価格に十分な安全域は見いだせない。
10 年後の 5 つの筋書き(2036/03 期)
確率で加重した現株数換算の終価現在株主分の終価 1,588 円80 億円(+ 還元の換算額還元の合計 370 円19 億円)。 今の値に割り戻すと 1,049 円53 億円、今との差 +13.5%、 期待の年率 +8.8%(資本コスト 7.2%)→ やや割安
| 筋書き | 確率 | 10 年後の現株数換算の終価現在株主分の終価 | 還元の換算額還元の合計配当+自社株買い | トータルリターン10 年・還元込み | 年率 | 確率 × (終価+還元) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 楽観 | 10% | 2,904 円146 億円 | 656 円33 億円 | +284.8% | +16.7% | 356 円18 億円 |
| やや楽観 | 17% | 2,356 円119 億円 | 556 円28 億円 | +214.9% | +14.0% | 495 円25 億円 |
| 中立 | 30% | 1,661 円84 億円 | 417 円21 億円 | +124.6% | +9.6% | 623 円31 億円 |
| やや悲観 | 28% | 1,031 円52 億円 | 238 円12 億円 | +37.2% | +3.6% | 355 円18 億円 |
| 悲観 | 15% | 737 円37 億円 | 119 円6 億円 | −7.4% | −0.8% | 128 円6 億円 |
| 加重平均 | 100% | 1,588 円80 億円 | 370 円19 億円 | +111.7% | +8.8% | 1,958 円99 億円 |
今の株価時価総額 925 円47 億円(2026-11-02)から見たトータルリターン。各行の年率は還元・追加負担を期間の中間時点に置く仮定のIRRです。最下段は期待CFから計算したIRRで、各行のIRRの加重平均ではありません。実際の配当時期を観測した値ではありません。
楽観 10% 既存顧客の基幹業務を守り、高付加価値案件で改善 利益 8 億円 · PER 13.8 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 2,904 円146 億円
三井不動産グループや出光興産などの大口顧客が基幹システムの更新を続け、システムエグゼが重要な開発・保守の仕事を維持する。AIが単純作業を減らしても、複数の業務をまたぐ設計、移行計画、障害時の責任分担には人が必要である。顧客は人月だけでなく品質と成果も評価し、価格改定が物価上昇に沿って進む。
ベトナムの開発人材の育成が進み、設計と検収を国内で担う分業が定着する。開発標準基盤の刷新は手戻りを減らし、訴訟のような大型の案件損失が再発しない。自社製品は既存案件の付帯価値を高めるにとどめ、未開示のAI新サービス売上は計上しない。主要顧客向けの小規模な追加契約はあっても、稼働人年は全区分で現在を下回る。
保守契約の維持に加えて、新規開発の案件構成が改善し、営業利益率が今より高い水準に達する。現金の一部は採用と技術開発に使いながら、増配を続ける。大型買収をしなくても既存顧客の信頼で仕事がつながり、十年後も独立した有力中堅企業として残る筋書きである。
- 保守・運用:数量 209(担当稼働量を技術者1人の年間稼働に換算した人年(推計))× 価格 0.22(稼働1人年当たり名目売上(億円/人年、外注と付帯サービス込み))→ 売上 47 億円・営業利益 5 億円。稼働量は今の0.95倍、単価は物価相当の1.34倍。高難度案件の継続で利益率10%。
- 保守開発:数量 123(担当稼働量を技術者1人の年間稼働に換算した人年(推計))× 価格 0.23(稼働1人年当たり名目売上(億円/人年、外注と付帯サービス込み))→ 売上 28 億円・営業利益 3 億円。稼働量0.88倍、単価1.34倍。既存仕様への理解を対価に残す。
- 新規開発・基幹系再構築:数量 366(担当稼働量を技術者1人の年間稼働に換算した人年(推計))× 価格 0.23(稼働1人年当たり名目売上(億円/人年、外注と付帯サービス込み))→ 売上 83 億円・営業利益 6 億円。稼働量0.98倍、単価1.34倍。新規AI受注は足さず品質改善で採算を上げる。
倍率:k=7.25%、g_long=0%で正当化PER=(1−g/RONIC)/(k−g)=13.793倍。事業ROEは余剰現金を控除すればkを上回り、普通の堀の残存割合1/2をRONICに用いてもg=0なので式の上限は同じ。純利益8.45億円から余剰現金24億円の税後受取利息0.336億円を除き、事業利益にPERを掛けて余剰現金の株主帰属額18億円を足す。
確率:主要顧客の深耕、品質の安定、受託契約単価の物価並み引き上げが十年そろって成功する必要がある。AI新製品の売上金額は未開示なので、その上積みや有償工数の純増は見込まない。
やや楽観 17% 高付加価値化は進むが工数縮小も受け入れる 利益 6 億円 · PER 13.8 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 2,356 円119 億円
業務システムの保守、クラウド移行、データ活用の需要は続く。会社は主要約十社、戦略約二十社への提案を磨き、大手の基幹業務に関わる案件を維持する。ただし、AIによるコード作成や試験の自動化が進むため、作業量は現状を割り込む。請求できる工数の減少を、物価上昇分の単価改定と高度な設計・検収業務で部分的に補う。
新規開発の顧客が自ら簡易なシステムを作るようになり、受注案件は難しい統合案件へ寄る。ベトナムへの外注と社内開発基盤の標準化で採算性を守り、案件の遅延や不採算化は一定程度抑えられる。AI新サービスから予想外の収入が生まれる可能性はあるが、販売額が確認できないためここでは加えない。
営業利益は今の水準をやや上回り、配当性向の引き上げも持続する。資本を大きく増やす買収は行わず、再投資は主に人材育成と開発環境に向かう。成長株として大きく飛躍するわけではないが、顧客との継続関係が支えになる十年間である。
- 保守・運用:数量 187(担当稼働量を技術者1人の年間稼働に換算した人年(推計))× 価格 0.22(稼働1人年当たり名目売上(億円/人年、外注と付帯サービス込み))→ 売上 41 億円・営業利益 4 億円。稼働量0.85倍、単価1.32倍。大口顧客の運用改善を継続。
- 保守開発:数量 109(担当稼働量を技術者1人の年間稼働に換算した人年(推計))× 価格 0.22(稼働1人年当たり名目売上(億円/人年、外注と付帯サービス込み))→ 売上 25 億円・営業利益 2 億円。稼働量0.78倍、単価1.32倍。制度対応と難しい改修は残る。
- 新規開発・基幹系再構築:数量 318(担当稼働量を技術者1人の年間稼働に換算した人年(推計))× 価格 0.22(稼働1人年当たり名目売上(億円/人年、外注と付帯サービス込み))→ 売上 70 億円・営業利益 4 億円。稼働量0.85倍、単価1.30倍。高難度の統合案件への集中。
倍率:2036年以降は人月型でg_long=0%。k7.25%と通常の堀に基づくRONICを使った正当化PERの上限は13.793倍であり、手で追加割引しない。事業利益は6.40−24×1.4%=6.064億円、余剰現金の株主帰属額は24×0.75=18億円。
確率:契約と価格の維持には十分な可能性があるが、直接顧客の調達交渉も強く、全区分の受託数量が今に近い規模で残るとは限らない。
中立 30% 開発工数は細り、保守が企業の芯として残る 利益 4 億円 · PER 13.8 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 1,661 円84 億円
顧客の情報システムは十年後も動いている。保守担当者は障害時の判断や複雑な連携先との調整を任されるが、監視や定型対応の多くはAIが処理する。保守開発でも改修の実働時間が減り、顧客は作業人数ではなく完了した変更の数を重視する。現在の技術者数を増やしただけで売上が伸びる構造は弱まる。
新規開発ではAIでプログラムを生成し、既存コードを調べ、テストを実施するようになる。会社は顧客の業務知識を武器に案件を獲得するが、同じ仕事に要る有償工数は大きく減る。物価上昇や高難度化に伴う単価改定は一部通るものの、工数減少の全額を価格に転嫁できない。顧客企業全体のIT支出が増えても、受託型サービスへの発注は減り得る。
会社は大きな買収をせずに人材の技能転換を進めるが、営業利益率は今より低い水準になる。中期計画の売上拡大は最初の数年間の案件獲得を示すものであり、その勢いを十年先まで延ばさない。保守業務の信用と厚い現金は残るが、ROEは資本コストを下回る。
- 保守・運用:数量 163(担当稼働量を技術者1人の年間稼働に換算した人年(推計))× 価格 0.22(稼働1人年当たり名目売上(億円/人年、外注と付帯サービス込み))→ 売上 35 億円・営業利益 3 億円。AIエージェント代替の人月型。稼働量0.741倍、単価1.30倍で保守責任の価値を残す。
- 保守開発:数量 94.0(担当稼働量を技術者1人の年間稼働に換算した人年(推計))× 価格 0.22(稼働1人年当たり名目売上(億円/人年、外注と付帯サービス込み))→ 売上 20 億円・営業利益 1 億円。稼働量0.671倍、単価1.28倍。自動生成と自動試験で改修工数が減少。
- 新規開発・基幹系再構築:数量 224(担当稼働量を技術者1人の年間稼働に換算した人年(推計))× 価格 0.22(稼働1人年当たり名目売上(億円/人年、外注と付帯サービス込み))→ 売上 49 億円・営業利益 2 億円。稼働量0.599倍、単価1.28倍。難しい統合案件以外は内製化が進む。
倍率:事業ROEは長期留保によって低下しk7.25%未満となるため、超過成長を認めず稼ぐ力の上限1/k=13.793倍を用いる。AIエージェント代替のg_long=0%であり、上限をさらに主観的に切り下げない。純利益3.95億円から余剰現金24億円の税後利息0.336億円を除き、事業に13.793倍、余剰現金に戻り方0.75を適用する。
確率:会社の開示する新規開発比率51.1%、保守・保守開発合計48.9%に応じてAI代替の深さを変えた。顧客の基幹業務は残るが、手作業の請求工数が維持されるとは考えない。
やや悲観 28% 主力顧客がAI内製化へ移り、開発採算が悪化 利益 2 億円 · PBR 0.6 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 1,031 円52 億円
大口顧客が自社の技術者とAIエージェントを組み合わせ、外部への開発発注を集約する。新規開発は案件そのものが他社や内製チームに移り、保守開発も要件定義からテストまでの作業量が減る。残った保守・運用契約は続くが、定型作業の削減分は次の更新で値下げを求められる。
競合のNTTデータや富士通、TISは大規模な運用基盤とAIへの投資を組み合わせ、価格と納期で攻勢をかける。システムエグゼは不動産・保険・製造の業務知識で一部の仕事を守るものの、規模の小ささから受注機会を広げられない。新しいソフトウエア製品にも目立った解約防止や独自データの効果が見られず、従来型契約を埋め合わせる収入には育たない。
稼働率が下がっても採用・教育費用や家賃は急には減らせず、利益率は圧迫される。会社は大型買収を見送り、事業の縮小に合わせて配当も減らす。純現金の一部は再教育や取引先との紛争処理に使うが、売れる資産の一定額は残る。事業は存続するものの、以前の収益力には戻れない十年になる。
- 保守・運用:数量 132(担当稼働量を技術者1人の年間稼働に換算した人年(推計))× 価格 0.20(稼働1人年当たり名目売上(億円/人年、外注と付帯サービス込み))→ 売上 26 億円・営業利益 2 億円。稼働量0.60倍、単価1.20倍。主要顧客が監視業務を内製化。
- 保守開発:数量 70.0(担当稼働量を技術者1人の年間稼働に換算した人年(推計))× 価格 0.20(稼働1人年当たり名目売上(億円/人年、外注と付帯サービス込み))→ 売上 14 億円・営業利益 0 億円。稼働量0.50倍、単価1.18倍。改修の標準作業を失う。
- 新規開発・基幹系再構築:数量 168(担当稼働量を技術者1人の年間稼働に換算した人年(推計))× 価格 0.20(稼働1人年当たり名目売上(億円/人年、外注と付帯サービス込み))→ 売上 34 億円・営業利益 1 億円。稼働量0.45倍、単価1.18倍。新規発注の集約により採算が大幅悪化。
倍率:純利益1.70億円に縮んだときの稼ぐ力(余剰現金の利息を除いた事業利益×PER10.5倍+余剰現金の株主帰属額)は約28.7億円で、純現金37.1億円による資産床を下回る。そこで過去の市場PBRではなく、現在の自己資本58.2億円に対する床の換算倍率37.1÷58.2≒0.6375倍を使用する。2036年の自己資本87億円に掛けない。訴訟や撤退費用は利益率の悪化と10年間の還元減少に反映し、床から二重に控除しない。
確率:下に寄せる理由:三井不動産グループと出光興産の売上比率は合計32.3%で、二社が調達方式を変える影響が大きい。AI自体の標準的な代替効果は中立数量に織り込んでおり、ここでは顧客別のシェア喪失と契約条件悪化を追加事象としている。
悲観 15% 人月型の競争力が崩れ、売れる資産が価値を支える 利益 −2 億円 · PBR 0.6 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 737 円37 億円
三井不動産グループなどの大口顧客が外注先を見直し、重要案件が大手SIerや顧客自身のAI開発部隊に移る。保守は一部残るが、運用の自動化が進んで請求額は下がる。保守開発の仕様確認やテストもAIが実行し、新規開発では簡易なアプリケーションを顧客が作るようになる。売上は十年前の半分以下に減る。
残った開発案件でも見積り違いや品質問題が起き、人件費、外注先との契約、固定的な事務所家賃が利益を圧迫する。新しく採用した人材を十分に稼働させられず、受託開発は赤字化する。自社製品は顧客の法定記録を独占する基盤にはならず、顧客の乗り換えを妨げるほどの効果が出ない。買収による規模拡大も成功せず、主力の顧客基盤が細る。
経営は配当を縮小し、新規採用と投資を抑えながら現金で再建を試みる。十年の前半に一定の配当は支払えるが、後半は赤字が続き、長年の利益を高い倍率で買う根拠は失われる。会社の清算を機械的に仮定しない一方、長く積み上げてきた純現金が株式価値の下支えになる。新たな資金流出でその厚みが削られるなら、資産価値は見直さなければならない。
- 保守・運用:数量 106(担当稼働量を技術者1人の年間稼働に換算した人年(推計))× 価格 0.19(稼働1人年当たり名目売上(億円/人年、外注と付帯サービス込み))→ 売上 20 億円・営業利益 0 億円。稼働量0.48倍、単価1.12倍。運用が顧客と大手基盤へ移行。
- 保守開発:数量 49.0(担当稼働量を技術者1人の年間稼働に換算した人年(推計))× 価格 0.19(稼働1人年当たり名目売上(億円/人年、外注と付帯サービス込み))→ 売上 9 億円・営業利益 0 億円。稼働量0.35倍、単価1.12倍。設計とテストの有償工数を大半失う。
- 新規開発・基幹系再構築:数量 127(担当稼働量を技術者1人の年間稼働に換算した人年(推計))× 価格 0.18(稼働1人年当たり名目売上(億円/人年、外注と付帯サービス込み))→ 売上 23 億円・営業利益 −2 億円。稼働量0.34倍、単価1.08倍。競争激化と検収遅れで赤字。
倍率:2036年の事業純利益は−1.6億円となり利益倍率は適用できない。現在の純現金37.1億円を資産の床とし、現在の自己資本58.2億円に対する換算PBR37.1÷58.2≒0.6375倍を使う。2036年の自己資本77億円には掛けず、過去の市場PBRも根拠としない。係争・撤退支出は赤字と10年間の低い還元に反映し、床から二重控除しない。
確率:主力大口顧客の離反に加え、不採算請負案件が重なり、AIへの事業転換にも失敗する複合事象を想定する。純現金が厚く資金繰りの破綻は直ちには想定しないため、赤字の継続による現金消耗を含めて評価する。
セグメント:数量 × 価格
いまの数量と価格、中立の筋書きの 10 年後。売上と営業利益は億円。
保守・運用
顧客の稼働中の情報システムの監視、障害対応、日常運用と運用改善。継続案件だが席課金SaaSではなく、人月・工数で売る支援が主体となる。
| 数量担当稼働量を技術者1人の年間稼働に換算した人年(推計) | 価格稼働1人年当たり名目売上(億円/人年、外注と付帯サービス込み) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/03 | 220 | 0.17 | 37 | 3 |
| 10 年後 中立 | 163 | 0.22 | 35 | 3 |
取り方:有価証券報告書の保守・運用売上3,679百万円を使用。連結エンジニア734人を保守・運用220人年、保守開発140人年、新規開発374人年に売上構成と稼働負荷を考慮して仮配賦した。36.79億円÷220人年=0.167227億円/人年。実際の契約人数、単価、利益は非開示であり、外注費・ライセンスを含む売上換算値である。AIエージェント代替では『人月・工数型』、中立の人年163/220=0.741倍、単価1.30倍、g_long0%。IDCの国内ITサービス市場約7.57兆円の33%を仮の運用市場2.50兆円とすれば、同社の相当シェアは約0.147%であり、公式の市場区分ではない。
保守開発
既存の基幹システムに機能を追加し、制度改正や業務変更に合わせて改修する。顧客に蓄積された仕様知識は強みだが、テストや修正作業はAIエージェントの直接の対象となる。
| 数量担当稼働量を技術者1人の年間稼働に換算した人年(推計) | 価格稼働1人年当たり名目売上(億円/人年、外注と付帯サービス込み) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/03 | 140 | 0.17 | 24 | 2 |
| 10 年後 中立 | 94.0 | 0.22 | 20 | 1 |
取り方:有価証券報告書の保守開発売上2,385百万円と技術者734人のうち140人年を仮配賦した。23.85億円÷140人年=0.170357億円/人年であり、実契約単価ではない。保守開発部門の独立利益も非開示なので、現状営業利益1.8億円は全社8.0億円の仮配賦。AIエージェント代替は人月・工数型で、中立94/140=0.671倍、単価1.28倍、g_long0%。国内ITサービス市場の22%を改修市場約1.67兆円として試算すれば相当シェア約0.143%。市場の配賦割合は公的な個別統計ではなく感度分析である。
新規開発・基幹系再構築
アプリケーションや基幹システムの新設、レガシーシステムの再構築、クラウドやデータ基盤の開発。流動的な新規受注への依存が最も強い。
| 数量担当稼働量を技術者1人の年間稼働に換算した人年(推計) | 価格稼働1人年当たり名目売上(億円/人年、外注と付帯サービス込み) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/03 | 374 | 0.17 | 63 | 3 |
| 10 年後 中立 | 224 | 0.22 | 49 | 2 |
取り方:有価証券報告書の新規開発売上6,346百万円と技術者734人のうち374人年を仮配賦し、63.46億円÷374人年=0.169679億円/人年と推計した。実際の案件件数、工数単価、製品別収益は非開示。AIエージェント代替の人月・工数型とし、中立の数量224/374=0.599倍、単価1.28倍、g_long0%。国内ITサービス市場の45%を新規開発市場約3.41兆円と仮置きすると相当シェアは約0.186%となる。市場配賦や競合別シェアは未公表であるため確度の低い推計とする。
リスクと懸念
AIエージェント代替による有償工数の消失
プログラム生成、既存コードの理解、試験、障害対応をAIが一括実行すれば、基幹システムそのものは残っても受託会社が請求できる工数は減る。新規開発が売上の半分を超えるため影響が大きく、保守・運用も単なる席課金の安定収入ではない。自社のAI活用が進んでも発注額が同じだけ減れば収益は守れない。
大口顧客への依存と外注先変更
三井不動産グループの売上構成比は21.3%、出光興産は11.0%であり、二社で約三分の一を占める。顧客が情報システム投資を抑えるだけでなく、AI内製化や調達先集約を決めれば保守から新規開発まで連鎖して失注する。売上上位三十社への集中度も高く、個社のシェアを保てるかが十年先を左右する。
システム品質と係争中の反訴
納品した受託システムを巡り、会社は未収請負代金約0.94億円を請求し、相手先は合計約2.63億円の返還・損害賠償を反訴している。反訴額は確定損失ではないが、長期化した案件では一件の検収遅延や不具合が複数期分の利益を傷つけ得る。品質管理と引当の変化を継続的に確認したい。
自社ソフト・AI新製品の収益化未証明
会社は開発基盤のAI化や自社製品の機能拡張を進めるが、製品別有料契約件数、解約率、価格改定、AI関連の受注売上額は十分には開示されていない。席数を売るソフトは操作そのものをAIが代替する危険もあり、規制対応の記録の正本や独自データという二つ以上の堀の証拠なしに定期課金収益を過大評価できない。
現金が少数株主に還元されない危険
多額の純現金と高い自己資本比率は財務破綻の危険を下げるが、上位株主の集中度が高く、現金の投資先を少数株主が決められるわけではない。AI投資や買収に費やした資金の利回りが資本コストを下回れば、帳簿上の現金が高い価値を持つとは言えなくなる。配当性向40%以上とDOE3.5%以上の実行を検証する必要がある。
採用、オフショア、固定費の硬直性
エンジニアの採用と育成は先行投資で、受託量が減っても給与や事務所家賃は直ちには減らない。ベトナム開発は開発コストを抑える一方、賃金上昇、品質、為替、労務管理の影響を受ける。新リース会計基準による負債の表示増加は価値の減少そのものではないが、解約しにくい賃借契約は悲観時の現金流出要因になる。
今後の分かれ目
- 保守・運用と保守開発の継続収入比率が50%台後半に上がり、総売上と単価も増えるなら
- 顧客との結びつきがAI下でも収益を守れていると判断し、中立の稼働量と利益率を上方修正する。値上げの実績と継続契約件数の開示を合わせて確認する。
- AI関連製品の有料売上・受注金額、低解約率、独自データの利用実績が開示されたなら
- 実証された製品売上だけを受託人月型から切り分ける。記録の正本に必要な証拠が二つそろった部分に限り、長期成長率と堀の判断を改める。
- 三井不動産グループまたは出光興産向けの売上が大きく減り、同じ顧客内の保守も失注するなら
- 一般的なAI工数削減とは別の顧客シェア喪失と認め、やや悲観と悲観の確率を引き上げる。受注残高と相手先別の売上開示で確認する。
- 2029年3月期の営業利益10億円計画が達成され、同時にROEが上昇するなら
- 単なる売上拡大ではなく、再投資の生産性改善が証明されたと見て利益率と将来の資本効率を見直す。人月の数量が増えただけなら上限倍率は変えない。
- 係争中の反訴が不利に確定し、品質関連の追加費用も続くなら
- 稼働率が落ちるうえ固定費が増えるとみて悲観側の利益率を引き下げ、現金の売却可能額の床から確定支払額を控除する。
- 配当性向40%以上とDOE3.5%以上が定着し、増配や自己株買いが続くなら
- 余剰現金が株主へ戻る実績として、帳簿の余剰現金に掛ける還元価値を0.75から1.0へ見直す余地がある。
見ておくもの
- 2027年3月期以降の保守・運用、保守開発、新規開発の売上と継続案件比率
- 直接取引比率、三井不動産グループ・出光興産向け売上、上位30顧客の集中度
- 受注高と受注残高、案件遅延と稼働率、固定価格案件の利益率
- AIを使う開発標準基盤の生産性、AI新製品の有料受注額と契約継続率
- 2029年3月期中期計画の売上153億円・営業利益10億円と実際のROE
- 連結配当性向40%以上、DOE3.5%以上の実績、自社株買いの有無
- 係争中の未収請負代金と反訴の判決・和解、訴訟関連費用
- 現金預金と定期預金の残高、上場調達資金の使途と投資効果
倍率と資本コストの決め方
市場株価を見て利益や倍率を逆算していない。2026年3月期の会社開示サービス別売上とエンジニア734人を使い、区分別の稼働人年と単価を推計した。中立の稼働量は人月型AIエージェント代替の範囲に収め、名目価格は物価3%を大きく超えない。2036年以降のg_longは0%、kは7.25%なので、楽観から中立の正当化PERは13.79倍が上限となる。悲観側は稼ぐ力より純現金の床37.1億円が高くなるため、両方の時価総額を37.1億円にそろえた。床のPBRは現在の自己資本58.2億円への換算にすぎず、将来の自己資本には掛けない。2027年3月期からのリース会計変更は家賃を費用扱いする同一基準で比較する。株数は添付factsとbriefに従い、発行済5,401,400株から自己株式367,100株を一度だけ控除した5,034,300株を採用する。時価総額は約47.27億円。五つの筋書きの現在価値は約46.19億円、差は約−2.3%であり、適正に分類される。
資本コスト 7.2% = 無リスク金利 3% + β — × 5%。10年国債3%、株式リスクプレミアム4.5%の基礎7.5%から純現金の健全性0.25ポイントを控除する。単発の開発訴訟は事業の確率分布と利益率で扱い、資本コストに重ねて加算しない。