結論
Ubicomホールディングスは、フィリピンを拠点とするソフトウエア受託開発と、国内医療機関向けのレセプト点検ソフトを併営する会社である。筆者の結論は「適正」だが、長期保有に求める安全域は薄い。現在の時価総額約138億円に対し、10年先の事業と株主還元を割り引いた価値は約131億円となる。
医療事業の姿は受託開発とは違う。子会社エーアイエスの「Mighty」シリーズは病院の約半数、診療所の約18%で使われ、利用の継続率は99.6%と開示されている。診療報酬の複雑な規則と長年蓄積した医療データに支えられ、単なる画面操作型ソフトより守りは強い。売上では約3分の1でも、全社費用控除前の利益では4分の3近くを医療が稼ぐ。
ただし残る約3分の2の売上は、開発者の仕事量に依存しやすい。日本IBMのAI駆動開発への移行は現実の取り組みだが、受託工数が縮む以上、AIを使うだけで売上が増えるとは見込めない。病院・診療所向け販売代理店の買収も、規模の拡大と高い投資収益率が同義ではない。現金の厚さは下値を支えるが、買収資金と契約負債を差し引いた金額だけを株主の自由な資産とみる。
10年後に価値が大きく増えるには、医療の高継続率を保ちながら直販の利益を取り込み、受託事業を成果価値で売る商売に変える必要がある。中立では医療の収益を認めても、開発工数の減少と買収先の低い利益率が足を引っ張る。足元の株価から逆算した成長率を使わず、事業の数量と価格だけで判断すると、魅力的な医療製品を持つ会社でも無条件に割安とは言えない。
バリュー投資の観点から
長く持つ株主なら、最も高く評価するのは医療の解約しにくさである。毎月の診療報酬請求は医療機関の収入そのもので、請求漏れや査定の誤りを防ぐ仕組みを簡単には入れ替えられない。利用率が病院の約半数に達し、更新率が99%台という実績は、規模だけでなく現場の信頼も示している。40年以上の診療データや医療制度対応を収益に転換できるなら、10年後も顧客から対価を得られる。
ただし会社全体がその性質を持つわけではない。フィリピンの開発者が顧客のために書いてきたコードは、AIが大量の工程を代行できると従来の人月単価では売りにくくなる。顧客が同じ仕事に払う費用を減らせば、開発効率が上がっても受託会社の取り分は増えない。収益の源が人員数から顧客の成果に移った事実を確認するまで、将来の価値を先取りしすぎるべきではない。
買収についてはさらに厳しく見る。既存医療ソフトの高い利益率で買収先の利益率を飾らず、買った代理店がもともと販売していたMightyの社内取引を消去しても、どれだけ純粋な利益が増えたかを測る必要がある。取得額が伏せられたままでは買収による利回りを確信できない。事業に必要な資金と契約負債を除いた現金だけが持ち主の余裕である。
最終的には価値と払う値段の距離が肝心だ。ここでは医療の強さを正当に評価し、受託のAI代替を売上の数量と長期成長率に反映した。その結果、価値と今の時価総額は近い。よい医療資産を買うことと、十分な安全域を持つ投資とは別の判断になる。
何で稼ぐ会社か
収益源は二つに分かれる。テクノロジーコンサルティング事業は2026年7月に「AI Technology戦略事業」と改称したが、経済的な中身はフィリピン拠点の組込みソフト、企業向け開発、検証、保守である。主な相手は日本の製造業、金融、ITサービス企業で、開発者の稼働人月と契約単価が売上の土台となる。2026年3月期には売上40.43億円、セグメント営業利益4.30億円であり、前年から減収減益となった。
医療事業ではエーアイエスが「MightyChecker」で診療報酬明細書の誤りを点検し、「Mighty QUBE」で処方や診療行為の安全確認を助ける。制度改定への対応、レセプト点検結果、医療機関との接続実績が積み重なるため、販売して終わるのではなく継続課金・保守・追加機能で稼ぐ。2026年3月期の売上19.49億円に対してセグメント利益は12.26億円と高い。ただしここには保険会社向けデータ分析、受託開発やコンサルティングも含まれ、全額が純粋なソフト利用料ではない。
子会社エーアイエスの開示では、2026年6月末のMighty利用医療機関は約2.3万施設で、病院の約50%、診療所の約18%を占める。朝日生命など生命保険会社に展開する「保険ナレッジプラットフォーム」は医療データベースの新たな販売先だが、保険会社別の契約単価は非開示である。医療機関の件数は実数量として使い、1施設当たりの売上は受託等も混じる混合単価として扱う。
第三の収益の塊は、医療販売代理店を買収して連結することで生まれる。2025年にはISM、2026年4月にはラジエンスウエアを子会社化した。後者は電子カルテ・レセコンの導入や保守を担い、買収前の年間売上は約8.84億円、営業利益率は約17%と、既存Mightyソフトより利益率が低い。買収先の外部売上と既存ソフトの社内取引は区別し、売上増だけを高収益化と勘違いしない。
優良さと弱いところ
この会社の堀、つまり他社が簡単には奪えない強みは医療の一部に偏っている。Mightyシリーズは病院への浸透率が高く、会社が示す継続率99.6%は切替の少なさを裏付ける。40年以上の医療データの蓄積と診療報酬改定への対応は、一般的な席課金ソフトより模倣しにくい。医療機関が払い過ぎや請求漏れを防げるなら、利用料より改善額を重視して更新する余地もある。
ただし価格を毎年物価以上に上げられた実績までは確認できない。病院で約50%の利用率があることは新規開拓の余地が限られるという意味でもあり、診療所も医師の引退・統廃合によって市場の件数が減りうる。AIが画面を使わず直接レセプトのルールを照合できれば、Mightyのデータ資産は強みとして残っても現在の販売形態は変わる。全社を強い堀の会社として扱わない理由である。
受託開発は顧客との長年の取引とフィリピンでの人材育成に価値があるものの、顧客が内製化しAIで試験・実装を自動化すれば、人月を従来どおり請求する力は弱まる。会社は70人のAIネイティブ技術者を育成し、日本IBMの「IBM Bob」「ALSEA」を大口案件で使い始めたが、成果報酬型の売上金額は公表していない。
財務は純現金約51億円、自己資本比率約76%と堅い。利益率も受託事業の鈍化下で全社21%台を維持した。ただし医療販売会社を多く取り込むほど同じ利益率は維持しにくく、のれん償却や統合作業が増える。財務の堅さと医療ソフトの高収益を評価しつつ、増分の投下資本利益率がこれまでと同じになるとは決めつけない。
業界はいまどこにいて、どこへ向かうか
国内ITサービス市場は2025年に約7.6兆円で、既存システム刷新や企業のAI投資を背景に2030年へ名目では拡大が予想される。Ubicomの受託開発売上は同市場の約0.05%にすぎず、案件を奪う余地自体は大きい。野村総合研究所、TIS、NSDのような国内企業に加え、インド系オフショアや顧客企業の内製化が競争相手となる。しかし市場支出の成長は、AIで必要な開発人月が減っても自社の販売人月が増えることを意味しない。
医療の市場は病院と診療所の実数で測る方が正確である。厚生労働省の施設統計を用いた会社資料では、病院は7,951、診療所は105,576施設であり、同社の導入件数はそれぞれ3,937、19,220施設に達している。残りの潜在顧客は多いが、病院ではすでに半数に導入されている。診療所は価格感応度が強く、顧客数だけで売上を予想すると大型病院の契約単価との違いを見誤る。
競争相手には電子カルテとレセコンを一体化する富士通JapanのHOPE、ウィーメックスのMedicom、エムスリーのM3デジカルがある。これらはMightyと全く同じレセプト点検専用ソフトではないため、電子カルテのシェアをレセプト点検のシェアとして比べない。競合各社のレセプト点検単体の契約件数と単価は公表が乏しく、施設シェア以外は推計にとどまる。
長期の変化は、2024年からの医師の時間外労働規制、2年ごとの診療報酬改定、電子カルテ標準化、AIによる自動請求である。レセプト制度への適合と医療データは価値を保ちやすいが、利用者が画面を開いて修正する作業の価格は下がりうる。医療販売代理店の買収は地域の顧客接点を広げるものの、買収先の電子カルテ販売と既存契約の重複に注意が要る。10年後には医療の構造的需要よりも、自社がどの工程の付加価値を保持できるかが収益を決める。
資本政策と M&A
経営陣は2025年から2030年に医療系販売代理店を累計8〜10社取り込む計画を掲げる。ISMとラジエンスウエアの買収は実行済みだが、後者の取得額は非開示であり、支払額に見合う増分ROICを断定できない。2027年3月期第1四半期には同社の連結で医療売上が伸びた一方、セグメント利益率は前年同期の66%から49%へ下がった。高い既存ソフトの収益性と買収した販売会社の利益率を混同しないことが必要だ。
会社の2027年3月期予想は売上73.83億円、営業利益15.11億円、純利益10.56億円である。事業計画の図では2029年3月期に営業利益23億円を目指すが、売上・ROEの確定した同年度数値目標は示していない。医療の2030年目標として直販比率35%、販売代理店の買収8〜10社という運営目標も掲げる。
株主還元では2025年3月期に大幅増配し、2026年3月期の配当総額は約4.84億円、配当性向54.4%に達した。会社は安定配当を基礎に中長期の配当性向50%以上を目安とする一方、具体的な自社株買い金額や総還元性向の約束はない。過去5年の配当性向中央値は約29%で継続した大規模自社株買いも確認できず、余剰現金は全額ではなく75%だけが最終的に株主に戻るものとみる。
2036年中立の累計純利益約117億円に対し、配当・自社株買い累計を約61億円とする。残りは直販網取得や開発投資、運転資金に回る。増資で希薄化する大型買収を前提にしないが、買収の値決めと後継経営体制が資本配分上の長期監視点となる。
強気の見方と慎重な見方
強気の見方
医療の継続率99.6%と病院シェア約50%は、小規模な上場IT会社では珍しい高い定着力を示す。診療報酬改定のたびに更新される点検ロジックと蓄積した医療データを自社で持つことは、一般の業務SaaSより価値が高い。人口が減っても医療請求の複雑さは消えず、病院の経営難は請求漏れを防ぐソフトの導入動機にもなる。診療所ではまだ8割近くがMighty未導入で、受注の余地は広い。
2025年のISM、2026年のラジエンスウエアの買収を起点に地域代理店を次々に取り込み、医療機関との接点を直接握れれば、販売手数料を外部に渡さずに済む。電子カルテやレセコンの保守契約も獲得でき、顧客当たりの売上とストック収益が増える。会社が目指す2030年の直販比率35%も、販売網を内製化した結果として十分に説明できる。
フィリピン事業についても、日本IBMのAI開発環境を早く取り入れた会社は、従来と同じ成果を少人数で出しながら高付加価値の設計や品質保証に人材を再配置できる。2026年夏の説明では大企業向け案件が実装段階に進み、70人のAI技術者育成も進む。契約の価格決定を成果側へ移せれば、従来型の受託市場が縮んでも利益率を高められる可能性がある。純現金も厚く、設備負担が軽いため、買収と還元を並行できる余力はある。
慎重な見方
2026年3月期の全社売上は減少し、受託開発のセグメント売上は前年から12%以上減った。市場そのものが拡大しても同社の販売工数は減りうるという事実がすでにある。AIエージェントによって設計、試験、保守まで自動化が進めば、顧客企業は開発外注の人数を減らし、フィリピンの低い人件費を使う優位も薄れる。AI開発の実証案件が動き出したことと、売上金額で成果報酬モデルへの転換が成功したことは別である。
医療でも、Mightyが独自のデータを持つことは競争力だが、医療機関の主たる記録を管理する電子カルテそのものをすべて握っているわけではない。富士通Japanやウィーメックスなどがレセプト点検機能を統合し、生成AIが請求業務を自律的に処理すれば、別製品として払われる金額は下がる。病院の半数に導入されているため、従来の新規導入件数の伸びも無限ではない。
さらに危ういのは買収による成長の見かけである。ラジエンスウエアの営業利益率は17%程度で、既存医療ソフトの6割超とは別物だ。取得額が非公表のまま8〜10社を買うと、のれんと統合費用だけが先に増え、販売会社の売上を足しても1株主当たりの利益は増えないことがありうる。買収で余剰現金を使った後に配当を維持できなければ、財務の安全性も株主の取り分も同時に細る。
どちらに重みを置いたか
医療ソフト単体の堀は強いが、受託開発まで含めた会社全体の永続性はそこまで高くない。医療の99.6%という継続率と独自データを重視し、受託工数には厳しいAI代替の前提を適用した。下側の確率を36%、上側を29%と少しだけ慎重に寄せたのは、既存医療事業ではなく、取得価格が不明な代理店買収とAI開発の収益化に未確認部分が残るためである。中立の価値は今に近く、どちらか一方の主張で極端な評価に振れるほどの証拠はない。
10 年後の 5 つの筋書き(2036/03 期)
確率で加重した現株数換算の終価現在株主分の終価 1,446 円175 億円(+ 還元の換算額還元の合計 460 円56 億円)。 今の値に割り戻すと 1,084 円131 億円、今との差 +1.8%、 期待の年率 +7.0%(資本コスト 6.8%)→ 適正
| 筋書き | 確率 | 10 年後の現株数換算の終価現在株主分の終価 | 還元の換算額還元の合計配当+自社株買い | トータルリターン10 年・還元込み | 年率 | 確率 × (終価+還元) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 楽観 | 8% | 3,023 円366 億円 | 812 円99 億円 | +260.1% | +16.1% | 307 円37 億円 |
| やや楽観 | 21% | 2,301 円279 億円 | 680 円82 億円 | +179.9% | +12.8% | 626 円76 億円 |
| 中立 | 35% | 1,513 円183 億円 | 503 円61 億円 | +89.3% | +7.7% | 706 円86 億円 |
| やや悲観 | 25% | 611 円74 億円 | 254 円31 億円 | −18.8% | −2.4% | 216 円26 億円 |
| 悲観 | 11% | 348 円42 億円 | 115 円14 億円 | −56.5% | −8.9% | 51 円6 億円 |
| 加重平均 | 100% | 1,446 円175 億円 | 460 円56 億円 | +78.9% | +7.0% | 1,906 円231 億円 |
今の株価時価総額 1,065 円129 億円(2026-11-02)から見たトータルリターン。各行の年率は還元・追加負担を期間の中間時点に置く仮定のIRRです。最下段は期待CFから計算したIRRで、各行のIRRの加重平均ではありません。実際の配当時期を観測した値ではありません。
楽観 8% 医療直販網が全国化し、AI開発が高付加価値化 利益 23 億円 · PER 16.0 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 3,023 円366 億円
医療の高い継続率が保たれ、病院では他社の電子カルテに組み込まれるだけではなく、Mightyの独自点検機能に追加料金を払う契約が続く。診療所でも新商品への移行が進み、保険会社向け医療データ基盤の課金が定着する。販売代理店はISMに続いてさらに8社を取得し、電子カルテの保守と医療ソフトの追加契約を全国で直接販売する。買収先の旧経営陣の退出や統合費用を吸収して利益率も改善する。
受託開発はIBMとのAI駆動開発を足掛かりに大口顧客の上流工程で対価を得る。AIが工数を減らすため販売人月そのものは増えないが、品質保証とシステム統合の成果への支払いが増え、単価と利益率が改善する。ただし開示済みのAI開発案件に受注金額がないので、AI効果を理由に販売人月を増やす想定にはしない。
営業利益は約33億円まで伸び、還元を継続しても医療とAI関連案件に資本を再投資できる。2036年の株主の持分は十分増える一方、買収先の売上全体を既存Mighty並みの利益率として評価することはしない。
- AI Technology戦略/旧テクノロジーコンサルティング:数量 8,000(外販可能な年間開発人月(人月、稼働換算))× 価格 0.01(開発人月当たりの平均売上(億円/人月、名目))→ 売上 54 億円・営業利益 10 億円。人月は現状と同じ。AI開発に金額開示がなく数量増は認めず、名目単価1.35倍、利益率18%。
- メディカル既存Mighty・医療データ事業:数量 22,900(Mightyシリーズ利用医療機関数(施設))× 価格 0.00(利用医療機関1施設当たり医療事業混合売上(億円/施設・年、名目))→ 売上 26 億円・営業利益 17 億円。既存施設数はほぼ横ばい。高機能化・直販で混合単価は現状の1.33倍。
- 医療販売代理店M&A/直販化の追加取得分:数量 8.0(2026年4月以降に新しく連結し、2036年にも残る地域販売会社数(社))× 価格 9.50(買収代理店1社当たり年間外部売上(億円/社、名目・グループ内Mighty取引除外))→ 売上 76 億円・営業利益 12 億円。ISMとは別に8社を追加取得。ラジエンスウエア級の外部売上が続き統合が成功。
倍率:k6.75%、長期g1%、普通の堀で超過収益の残存率1/2。事業純利益22.304億円÷事業自己資本126.7億円=ROE約17.60%、RONIC約12.18%で正当化PER=(1−0.01÷0.1218)÷(0.0675−0.01)=約15.96倍。明示した余剰現金14億円の税後利息0.196億円を除いた純利益にPERを掛け、現金は14億円×株主への戻り方0.75を別に足す。現行株価のPERを参照しない。
確率:既存Mightyの非常に高い継続率だけでなく、会社が掲げる8〜10社買収の大部分が期待どおり統合され、フィリピン開発の利益率が大幅上昇するという二つの成功を要するため8%に限った。
やや楽観 21% 医療買収の過半が成功し受託も守り切る 利益 17 億円 · PER 15.8 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 2,301 円279 億円
Mightyの病院顧客は概ね維持され、診療所での導入増が既存顧客の閉院を補う。クラウド製品への移行と医療データ活用で1施設当たりの支払いが増えるが、単価を上げすぎれば地域の中小医療機関が抵抗するため、価格上昇は物価よりやや弱い。保険ナレッジプラットフォームは大手生命保険会社での利用実績を基に増えるが、医療事業全体を牽引するほどには大きくしない。
追加の販売会社買収は6社にとどまり、同じ地域で電子カルテ保守とレセプト点検を併売する。買収先の利益率は既存ソフトに及ばないものの、仕入れ先・営業体制の共通化が進み、費用増を抑える。フィリピンの開発受託はAIによる人月圧縮を受けながら、大手顧客向けの設計と検証で単価を保つ。
収益は医療の比重がさらに高まり、配当性向50%以上の方針を維持できる。もっとも買収に追加の現金が必要となるため、純利益の全額が株主に自由に使える資金になるわけではない。
- AI Technology戦略/旧テクノロジーコンサルティング:数量 7,600(外販可能な年間開発人月(人月、稼働換算))× 価格 0.01(開発人月当たりの平均売上(億円/人月、名目))→ 売上 51 億円・営業利益 8 億円。工数は5%減、単価は1.32倍。上流工程の請求構成改善を想定する。
- メディカル既存Mighty・医療データ事業:数量 22,800(Mightyシリーズ利用医療機関数(施設))× 価格 0.00(利用医療機関1施設当たり医療事業混合売上(億円/施設・年、名目))→ 売上 25 億円・営業利益 15 億円。ユーザーほぼ維持、利用ミックス改善を含む価格1.28倍。
- 医療販売代理店M&A/直販化の追加取得分:数量 6.0(2026年4月以降に新しく連結し、2036年にも残る地域販売会社数(社))× 価格 9.00(買収代理店1社当たり年間外部売上(億円/社、名目・グループ内Mighty取引除外))→ 売上 54 億円・営業利益 8 億円。追加6社の取得と内部取引消去後の外部売上。既存Mightyほど高収益ではない。
倍率:k6.75%、長期g1%、堀の残存率1/2。余剰現金14億円と利息0.196億円を外した事業ROE=(17.2−0.196)÷(127.7−14)=約14.95%、RONIC約10.85%。利益を超過に応じて評価する正当化PERの上限15.79倍を採用。時価総額には現金14億円×0.75を別建てで加算する。
確率:医療の強い継続収益は追い風だが、6件の新規買収とAI開発への転換が十年間安定するには追加の証拠が要る。積極シナリオに21%を配分する。
中立 35% 医療は残るが開発工数と買収効率が重い 利益 11 億円 · PER 15.4 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 1,513 円183 億円
診療報酬のルールが複雑なまま残り、Mightyの独自データと高い定着率は顧客維持に効き続ける。ただし、全国の病院数は減少し、レセプト点検の一部はAIエージェントが電子カルテと直接つなげて処理する。既存医療顧客の数量は現在の約95%に縮む。価格は物価ほどは上げられないが、新製品への移行がそれを補う。
医療の代理店買収は既存連結のISM以外に4社まで進む。2026年4月に買収したラジエンスウエアは事業に残るが、統合作業、人件費上昇、電子カルテ販売の薄い利幅を考慮すると、買収分の利益率は既存ソフトの水準には届かない。買収の売上成長がそのままROEを押し上げることもない。
テクノロジーコンサルティングでは顧客のシステム刷新需要が残るものの、AIによる自動化で請求できる人月が約3割減る。名目単価は物価以下の上昇を確保するが、売上は今より小さくなる。連結営業利益は約17億円、純利益は約11億円となり、2036年の自己資本は内部留保で約116億円に積み上がる。成長のための買収投資を続けるほど、利益に対するROEは現状より低くなる。
- AI Technology戦略/旧テクノロジーコンサルティング:数量 5,600(外販可能な年間開発人月(人月、稼働換算))× 価格 0.01(開発人月当たりの平均売上(億円/人月、名目))→ 売上 36 億円・営業利益 4 億円。人月型AI代替の中立数量0.70倍、単価1.28倍(物価1.34倍以下)。
- メディカル既存Mighty・医療データ事業:数量 21,800(Mightyシリーズ利用医療機関数(施設))× 価格 0.00(利用医療機関1施設当たり医療事業混合売上(億円/施設・年、名目))→ 売上 23 億円・営業利益 14 億円。規制・独自データ型。利用施設0.95倍、混合単価1.25倍、利益率59%。
- 医療販売代理店M&A/直販化の追加取得分:数量 4.0(2026年4月以降に新しく連結し、2036年にも残る地域販売会社数(社))× 価格 8.70(買収代理店1社当たり年間外部売上(億円/社、名目・グループ内Mighty取引除外))→ 売上 35 億円・営業利益 4 億円。追加4社の医療販売代理店の外部売上。AI導入・競争による単価抑制と低い利益率。
倍率:k6.75%、長期g1%、普通の堀(残る割合1/2)。現金14億円と税後利息0.196億円を除く事業ROE=(11.4−0.196)÷(116.2−14)=約10.96%、RONIC約8.86%。正当化PER=(1−g÷RONIC)÷(k−g)=約15.43倍の上限そのものを用い、(11.4−0.196)×15.43+14×0.75=約183.4億円。今のPERや同業の倍率は使わない。
確率:既存医療製品の高い継続率とM&Aの実行済み2案件を認めつつ、人月契約の中立数量0.70倍、買収は追加4社にとどまるとする中心。企業固有の証拠が最も揃うため35%。
やや悲観 25% 受託の単価が弱く、医療買収の収益が伸び悩む 利益 5 億円 · PER 14.8 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 611 円74 億円
受託開発ではAIの自動実装が定着し、顧客が発注する工数は4割減る。日本IBM関連の開発方式は作業を効率化するが、得られた生産性向上の大部分は顧客側の価格引下げに吸収される。小さなプロジェクトでは固定管理費を負担しきれず、同事業の営業利益率は低い水準に落ち着く。
医療では診療報酬の抑制や中小病院の再編が続き、Mightyの継続率が現在より低下する。既存の施設数は約85%となり、クラウド移行も利用料の値上げには直結しない。富士通Japanなど電子カルテ側でのレセプト点検の統合が進むため、単独製品としての交渉力も一部失う。
追加の販売会社取得は2社で止まり、残った買収先も人件費と営業所維持費に利益を圧迫される。本社費を削りきれないまま全社営業利益は約7億円、純利益は約5億円に縮む。会社は配当方針を縮小しながらも一部を守り、医療の信用と現金が事業の存続を支える。
- AI Technology戦略/旧テクノロジーコンサルティング:数量 4,800(外販可能な年間開発人月(人月、稼働換算))× 価格 0.01(開発人月当たりの平均売上(億円/人月、名目))→ 売上 28 億円・営業利益 2 億円。AI代替で工数0.60倍、単価1.17倍にとどまる。
- メディカル既存Mighty・医療データ事業:数量 19,500(Mightyシリーズ利用医療機関数(施設))× 価格 0.00(利用医療機関1施設当たり医療事業混合売上(億円/施設・年、名目))→ 売上 19 億円・営業利益 9 億円。施設数0.85倍。新規製品への移行が進まず利益率45%。
- 医療販売代理店M&A/直販化の追加取得分:数量 2.0(2026年4月以降に新しく連結し、2036年にも残る地域販売会社数(社))× 価格 7.80(買収代理店1社当たり年間外部売上(億円/社、名目・グループ内Mighty取引除外))→ 売上 16 億円・営業利益 1 億円。買収追加2社のみ、電子カルテ導入の低採算が続く。
倍率:2036年ROE約4.9%は資本コスト6.75%より低く、成長による超過価値は数えない。稼ぐ力の上限PER=1÷0.0675=14.81倍。余剰現金11億円は税後利息0.154億円を純利益から控除し、戻り方0.75で別に加えるため、(4.6−0.154)×14.81+11×0.75=約74.1億円。純現金などの税後処分価値40億円を下回らない。
確率:Mighty基盤は残るものの、AIが開発工数を削り、医療の価格転嫁が遅れる可能性は現実的である。買収後の利益率低下も既に開示されており、25%を配分した。
悲観 11% 人月商売が崩れ、医療の独立製品価値も失う 利益 −2 億円 · PBR 0.7 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 348 円42 億円
企業のソフト開発とテストの多くをAIエージェントが直接請け負い、顧客はフィリピンに発注する工数を大幅に減らす。残るのは例外処理や製造装置との接続といった手間のかかる仕事で、稼働率を維持できず人員削減費用も生じる。受託の販売人月は現在の4割まで落ち、赤字に転じる。
医療では標準電子カルテと自動請求が普及し、Mightyの画面を使った別契約の付加価値が薄れる。データ蓄積は残っても医療機関が単独ソフトへ支払う価格は下がり、施設数も約6割に縮む。保険向け分析も大手ベンダーとの競争により十分な収益源にならない。
追加買収はラジエンスウエア級の1社で止まり、買収済み資産の一部には約8億円の減損が必要となる。本社費と保守の固定費を落としきれず、営業損失が残る。会社は配当を停止・削減するが、今ある現金のうち契約上の義務を除いた部分は事業継続の土台となる。売上は現在の約半分に落ち、かつての高ROE企業としての優良さは失われる。
- AI Technology戦略/旧テクノロジーコンサルティング:数量 3,200(外販可能な年間開発人月(人月、稼働換算))× 価格 0.01(開発人月当たりの平均売上(億円/人月、名目))→ 売上 17 億円・営業利益 −1 億円。AI代替で人月0.40倍、稼働悪化と人員整理で赤字。
- メディカル既存Mighty・医療データ事業:数量 14,000(Mightyシリーズ利用医療機関数(施設))× 価格 0.00(利用医療機関1施設当たり医療事業混合売上(億円/施設・年、名目))→ 売上 11 億円・営業利益 3 億円。別製品の価値が縮み、数量0.61倍・単価0.89倍。
- 医療販売代理店M&A/直販化の追加取得分:数量 1.0(2026年4月以降に新しく連結し、2036年にも残る地域販売会社数(社))× 価格 5.00(買収代理店1社当たり年間外部売上(億円/社、名目・グループ内Mighty取引除外))→ 売上 5 億円・営業利益 −1 億円。初期の1件のみ残り、統合費用と顧客減少に苦しむ。
倍率:事業が赤字のため利益PERではなく売却可能資産の床を使う。現時点の自己資本60.2億円を分母としたPBR0.70による42.14億円で、2026年3月末の純現金50.7億円から契約負債8.0億円、税2.3億円、運転資金2.0億円を引き投資の税後売却価値約1.6億円を足した床約40億円より上。2036年の自己資本60.8億円へPBRを掛けることはしない。
確率:AIが受託工数の過半を置き換え、医療レセプト点検が電子カルテ内蔵機能に吸収される複合的な構造敗北である。医療データと既存シェアがある分、確率を11%に抑える。
セグメント:数量 × 価格
いまの数量と価格、中立の筋書きの 10 年後。売上と営業利益は億円。
AI Technology戦略/旧テクノロジーコンサルティング
フィリピンを中心に、企業向け・組込みソフトの受託開発、試験・保守を提供する。契約工数の対価が収益の中心となる。
| 数量外販可能な年間開発人月(人月、稼働換算) | 価格開発人月当たりの平均売上(億円/人月、名目) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/03 | 8,000 | 0.01 | 40 | 4 |
| 10 年後 中立 | 5,600 | 0.01 | 36 | 4 |
取り方:会社開示の同セグメント従業員約928人を参考に、非請求人員、休暇、稼働の谷を差し引いた年間外販工数を8,000人月と推計した。年間928×12=11,136人月の約72%相当である。会社は人月総数と請求単価を開示しないため、セグメント売上40.43億円を8,000人月で割った平均50.5万円は分析用の推計値であり、公表契約単価ではない。国内ITサービス市場約7.57兆円に対する同社売上シェアは約0.05%。AIエージェント代替の型は人月・工数型で、中立の実質販売数量は現在の0.70倍、価格は物価1.34倍以下、10年後以降の名目成長率は0%とする。IBMのAI駆動開発は本開発へ進んだが、成果報酬の売上金額は未開示なので楽観でも工数数量は増やさない。
メディカル既存Mighty・医療データ事業
診療報酬の点検、医療安全チェック、医療データ分析、保険の給付査定支援等を医療機関・保険会社に提供する既存基盤。
| 数量Mightyシリーズ利用医療機関数(施設) | 価格利用医療機関1施設当たり医療事業混合売上(億円/施設・年、名目) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/03 | 22,912 | 0.00 | 19 | 12 |
| 10 年後 中立 | 21,800 | 0.00 | 23 | 14 |
取り方:2026年3月末の会社公表Mighty導入施設22,912を実数量とした。2026年3月期の医療セグメント売上19.49億円÷22,912施設=1施設当たり約8.51万円。これは保険会社向けデータ分析、開発・相談料、2025年連結のISM売上も含む混合収益指標で、Mighty単体の契約料金ではない。2026年6月末は23,157施設、病院3,937/7,951、診療所19,220/105,576(会社資料、厚労省施設数)である。病院と診療所の単価別開示はない。現在の平均単価を全113,527施設へ機械適用すると年約97億円の粗い上限規模だが、診療所の比重が高く実際の市場単価は低くなる可能性がある。AI代替の型は、99.6%の継続率と40年超の独自医療DBが明示された規制・独自データ基盤であり、例外的に『記録の正本・規制対応』へ分類。中立の施設数量0.95倍、混合単価1.25倍、10年より先の名目成長1〜2%を想定する。
医療販売代理店M&A/直販化の追加取得分
2026年4月以降に連結する地域代理店の電子カルテ、レセコン、周辺機器導入、保守の外部売上を別立てにする。
| 数量2026年4月以降に新しく連結し、2036年にも残る地域販売会社数(社) | 価格買収代理店1社当たり年間外部売上(億円/社、名目・グループ内Mighty取引除外) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/03 | 0.0 | 8.84 | 0 | 0 |
| 10 年後 中立 | 4.0 | 8.70 | 35 | 4 |
取り方:2026年3月期に既に連結されているISMの売上はMighty側の医療セグメントに含むため、ここで二重計上しない。2026年4月に連結したラジエンスウエアの買収前年の売上8.84億円、営業利益1.53億円、顧客約475件を1社の実例とした。同社は2026年3月期の連結対象外なので起点の社数・売上はゼロ。2025〜2030年の累計8〜10社という会社目標に対し、中立ではISMを除いた追加4社しか買収・維持できないとした。電子カルテなど現場導入・機器保守と人による販売が混じるため、『記録の正本』の堀を無条件に移さない。AIエージェント代替が進む書類設定・導入作業の売上単価と利益率を保守的に扱い、会社数は買収で増えた件数であって労働人月の増加を意味しない。社内向けMighty再販は連結消去後の外部売上に限る想定である。
リスクと懸念
AIエージェント代替による人月型収益の侵食
2026年3月期の売上の約67%を占める開発受託は、顧客が必要な工数を減らすと売上が縮む。IBMのAI開発基盤を利用するだけで対価が増えるわけではない。中立で販売人月を約3割減とし、値上げと高収益化でどれだけ補えるかを厳しく見た。成果報酬型の契約金額が開示されるまでは、AIを楽観の数量拡大理由にしない。
医療ソフトの機能統合と診療所の閉院
レセプト点検の記録・データには堀があっても、電子カルテ事業者やAIエージェントが同じ機能を組み込むと、別製品としての契約単価が下がる。診療所の数も高齢化と医師の引退で減りうる。病院のシェアは既に約50%なので新規件数には上限があり、解約率と契約単価の両方を追う必要がある。
8〜10社買収による投下資本効率の低下
直販を増やす買収は合理性があるが、取得対価が非公表だと買収後の増分ROICを評価しにくい。ラジエンスウエアを連結した直後は医療セグメント利益率が低下した。電子カルテや機器保守の薄い利益を既存Mightyと同じ利益率で扱うと本質価値を過大評価する。のれんの減損や二重の顧客計上にも注意する。
診療報酬改定・医療情報の規制と漏えい
診療報酬は原則2年ごとに見直され、引下げが続けば医療機関のIT予算を圧迫する。クラウド型のMightyと保険向けデータ分析では機微な医療情報を扱うため、情報漏えい、診療データ利用規制の強化、病院側の接続仕様変更によって販売が停止する可能性がある。規制対応力が堀であると同時に費用負担にもなる。
純現金の見かけの厚さと配当の持続力
期末純現金約51億円は強いが、顧客から先に受け取った契約負債約8億円、納税・給与・買収資金まで自由な余剰ではない。2026年4月の買収後には現金が減り借入が増えた。配当性向50%以上の目標を守ろうとしてAI投資や統合費用を削れば、長期の競争力を損なう恐れがある。
経営者の影響力と少数株主の資本配分
創業者経営者の議決権比率は高く、経営上の意思決定を長く主導できる。買収の対価や統合成果が十分に開示されないと、少数株主は手元現金が高い利回りで再投資されているか確認できない。大株主構成だけで現金を半値とする根拠はないが、還元実績とM&Aの利回りを継続監視する必要がある。
今後の分かれ目
- Mightyシリーズの年次継続率が99%を割り、施設数も減少に転じたら
- 独自データと乗換え費用の堀が傷み始めたと判断する。医療施設数量と価格の前提を下げ、長期gを1%から0%近くへ見直す。
- 買収した医療販売会社の直販比率と統合後営業利益が同時に上昇したら
- 取得価格に対する増分ROICを算出して、追加M&Aの採算性を確認する。営業利益の増加が純利益と営業現金収入にも及ぶなら上側の確率を増やす。
- IBM関連のAI駆動開発で成果報酬型・固定成果型の受注金額が開示されたら
- 人月の縮小を成果価値の販売で補う実績ができる。技術事業の数量減少と利益率の想定を、契約単位の実績に沿って再評価する。
- 医療セグメント利益率が直近の49%からさらに低下し続けたら
- 低利益率の買収先が高収益Mightyの強みを薄めている可能性が高い。買収会社当たりの収益単価・利益率を下げ、将来ののれん減損も検討する。
- 買収の累積支払額と増分営業利益が開示され、資本コストを上回る収益率が確認できたら
- 余剰現金の使途に関する不確実性が減る。計画どおりの買収件数だけでなく、回収期間を確認したうえで投資価値を上方修正する。
- 受託開発の販売人月が2期連続で急減し、単価の上昇でも補えなくなったら
- AIエージェント代替が中立より速いと判断する。受託事業の数量をやや悲観側に寄せ、本社費用の削減可能性と配当余力を点検する。
見ておくもの
- Mightyの病院・診療所別の導入件数、継続率99.6%の変化、顧客別混合単価
- M&A件数、取得対価、直販比率(2030年目標35%)と買収後増分利益
- メディカル事業の利益率と新規のれん・無形資産の増減
- AI駆動開発のPoCから本受注に進んだ案件の金額と人月稼働数
- 純現金、顧客契約負債、営業キャッシュフローと配当性向
- 2029年3月期の営業利益23億円という事業計画イメージの実現度
倍率と資本コストの決め方
2026年3月期のセグメント外部売上40.43億円と19.49億円を起点に、受託は開発人月、Mightyは医療機関数、買収先は連結取得社数と1社売上を使って10年後の営業利益を積み上げた。AIリスクは受託の数量0.70倍、価格1.28倍および会社全体の長期g1%に入れ、kの寿命に重ねていない。資本コスト6.75%と事業ROEから、楽観から中立までは正当化PERの上限そのものを採用した。現金の税後利息は事業純利益から外し、余剰現金の75%だけを別に加算。悲観PBRは将来の増加した自己資本ではなく現在の60.2億円に掛け、売却可能な資産の床40億円を確認した。M&A支出を現金と利益の両方に足さず、株式の希薄化も根拠なく仮定しなかった。日本基準の新リース会計でBSの表示が変わっても、賃借費用を既に差し引いた営業利益の経済価値は二重には変えない。現在の株価と同業のPERを倍率の根拠にせず、計算後に初めて約138億円と比較した。
資本コスト 6.8% = 無リスク金利 3% + β — × 5%。国債3%と株式リスクプレミアム4.5%を合計した基本7.5%から、利益変動の小ささ0.5%と純現金の厚さ0.25%を差し引く。