結論
ラクスは、経費精算の楽楽精算、請求書の電子発行の楽楽明細、販売管理の楽楽販売など、企業の事務を画面で処理するクラウドを月額で売る会社である。営業利益は3年で3倍に伸び、ROEは5割に達した。
筆者の結論は、成長の質は高いが値段は大きく割高、である。経費精算も請求書発行も、人が画面を操作する定型の事務で、AI エージェントが直接こなしやすい。席(ID)に課金する売り方は、画面が飛ばされると数量も価格も保てない。電子帳簿保存やインボイスへの対応という追い風は、解約を減らす力であって成長を保つ力ではないとみた。
全体を席課金の型として、経費精算は数量0.88倍・価格1.13倍、請求書発行は0.86倍・1.12倍、販売管理は0.72倍・1.05倍、その他は0.65倍・1.0倍に置いた。中立の売上は名目で2割弱減り、実質では4割減になる。資本コストは基本7.5%に寿命の上乗せなどで1.25%を足した8.75%、長期の成長率は名目0〜−1%とした。
やや悲観・悲観の確率を合わせて39%置いた総合の価値は、今の時価総額を9割ほど下回る。AI エージェントを自社の売り物にして売上を出している開示は無いので、楽観でも数量は1.0倍以下である。悲観は売上が半分以下になる筋書きで、床は純現金のうち運転資金などを除いた100億円とした。
バリュー投資の観点から
バリュー投資の観点で、ラクスはよい事業である。毎月の利用料が積み上がり、解約は少なく、成長に大きな設備投資が要らない。稼いだ利益のうち、株主が自由に使える割合が高い。
問題は値段だ。今の時価総額は、特別利益を除いた来期の利益の約30倍に当たる。10年のうち前半は年14%台で伸び、その後は鈍るという中心の見立てを置いても、払った額の回収は年に6%台にとどまる。筆者が求める年7.75%に届かない。
堀の厚さは、年5%前後の解約と、単品の使いやすさが支えている。10年先も続くかを問うと、生成AIの影響と、束ね売りの競合が分かれ目になる。ここは確信を持てない。わからないものには、安全域を厚くとる。
経営者の資本の使い方は、採点が分かれる。IT人材事業を売って本業に絞ったのはよい。だが、その資金を他社の株に振り向けるなら、買う値段と、事業の連携が本当に生まれるかを見たい。今の株価は、これらの不確かさに対する余裕を残していない。
値段が下がれば、見方は変わる。事業の質は高く、10年後も存在している確度は高い。割安になった時に、もう一度見直したい会社である。
何で稼ぐ会社か
稼ぎの源は、顧客が毎月払う利用料である。主力は3つ。楽楽精算は、社員の交通費や出張費の精算をスマホと自動仕訳で済ませる。楽楽明細は、請求書や納品書を電子で作って送る。楽楽販売は、見積りから受注・請求までの管理を、プログラムを書かずに会社ごとに作れる。2026年3月期の売上は、楽楽精算が約207億円、楽楽明細が約131億円、楽楽販売が約72億円だった。
顧客の中心は、従業員が30人から数百人の中小・中堅企業である。利用社数は楽楽精算が約1.7万社、楽楽明細が約1.5万社、楽楽販売が約4,100社に達した。電子帳簿保存法とインボイス制度が、紙をやめる後押しになった。
売り方には特徴がある。広告で見込み客を集め、自社の営業が契約まで運ぶ。広告宣伝費は年に90億円ほどと大きい。この先行投資が、数年かけて利用料として戻ってくる。2026年3月期は広告の効率化で営業利益率が28.8%に上がり、直近の四半期は33%台に乗った。
2026年4月には、派遣のIT人材事業(ラクスパートナーズ)を売却した。売上は約85億円と全体の1割強で、利益率は15%と低かった。残るのはクラウド一本だ。ほかに、メール配信や勤怠管理、問い合わせ対応(旧メールディーラー)の製品がある。単価は低いが、同じ顧客に重ねて売る土台になる。
拠点は東京・大阪・名古屋・新潟などにあり、地方にも広げている。2026年には静岡・仙台・岡山に新しい拠点を開く。営業が足で稼ぐ部分も大きく、人の数が成長の速さを左右する。従業員は2026年3月期末で約3,600人で、売却後は約2,400人になる。
優良さと弱いところ
堀は深くない。だが、浅くもない。
強みは3つある。1つ目は解約の少なさだ。楽楽精算の四半期の解約率は1%台前半で、年に5%前後にとどまる。経費精算は承認の流れや仕訳のひも付けが会社ごとに作り込まれ、一度入れると乗り換えが面倒になる。2つ目は、広告と営業の仕組みだ。1社を取るのにいくらかけ、何年で戻るかを細かく測り、かけすぎない運用を磨いてきた。3つ目は、製品が増えたことだ。楽楽明細や楽楽販売を同じ顧客に売れば、1社あたりの単価が上がる。
弱みも書く。競合が多い。マネーフォワードクラウド、ジョブカン、SAP Concurなどが同じ領域に入り、調査によって1位の会社が入れ替わる。楽楽明細は、法改正の特需が一巡して新規の受注が弱くなった。
経営は、創業者で社長の中村崇則氏が3割台を握る筆頭株主として率いる。長期の判断はしやすい。反面、出資や買収の判断を外から見張る目は少ない。資本の使い方は、筆者がいちばん気にしている点だ。
利益の質は高い。営業キャッシュフローは純利益と同じ水準で、売上の9割超が毎月の利用料で、景気が悪くなっても急には落ちにくい。ただし広告費と人件費という、先に払う費用が大きい。広告をやめれば利益率は上がるが、成長が止まる。この両立が、経営の腕の見せどころである。
業界はいまどこにいて、どこへ向かうか
国内のクラウド業務ソフトの市場は、年に1割ほど伸びる。ただし、ラクスの主戦場は成熟に近づいている。
会社の資料によれば、従業員200〜999人の中堅企業はクラウド化率が5割を超え、ラクスのシェアはすでに極めて高い。30〜199人の中小企業は、クラウド化率が5割に届かず、余地が残る。1,000人以上の大企業はクラウド化がほぼ済み、ラクスのシェアは低い。これからの伸びは、中小企業の残りのクラウド化と、大企業での置き換えと、1社あたりの単価の引き上げから来る。
競争の形も変わってきた。電子帳簿保存法とインボイスの対応が一巡し、制度が背中を押す需要は落ち着く。会計ソフトの大手は、会計・給与・経費をひとつのIDで束ねて売る。ラクスは単品の使いやすさで勝ってきたため、束ね売りには構えが要る。
生成AIは両面を持つ。領収書の読み取りや仕訳の自動化は、単価を上げる材料になる。一方、申請や承認の作業そのものが消えれば、ソフトの利用席が減りうる。経営陣は、足元で影響は限定的と説明している。筆者も短期はそう見る。だが10年先は読めない。
景気には比較的強い。経費精算や請求書は、会社が日々の業務で使うため、予算の削減対象になりにくい。ただし顧客は中小・中堅が中心で、不況では倒産や人員削減で利用人数が減る。新規の契約も止まりやすい。リーマン級の不況では、解約と新規の鈍化が同時に起きると見ておく。
資本政策と M&A
資本の使い方は、この数年で大きく変わった。
これまでは、稼いだお金の大半を広告と人に回し、配当と自社株買いで少し返す形だった。2026年3月期の営業キャッシュフローは約134億円、フリーキャッシュフローは約106億円。新しい中期計画は、ROE30%以上の維持、総還元性向20%以上、毎期の増配を掲げる。還元の水準は低い。
そこへ、IT人材事業の売却で得た資金と借入を使った出資が加わる。投資計画は約322億円だ。プラスアルファ・コンサルティングには、オアシス・マネジメント系のファンドから約231億円で株を買い、議決権の22%を持つ。freeeには約5%を約68億円で出資した。ロボットペイメントにも出す。どれも公開買付けではなく、相対の取得である。
中期計画の数字には、買収と値上げが入っていない。M&Aは成長の上振れ要因という位置づけだ。経営陣は、SaaS同士の再編で中核になりたいと語る。筆者は、本業の稼ぎを出資で薄めないかを見張る。買う値段が高ければ、資本の効率は下がる。
敵対的な買収は想定しにくい。創業者が3割台を持つ筆頭株主で、同意なしの買収は成り立ちにくいからだ。一方、出資先を増やす側として、再編の主役になる可能性はある。配当は増配が続く見込みで、還元は利益の成長に合わせて増える。
強気の見方と慎重な見方
強気の見方
ラクスは、成長と利益率を同時に伸ばしている数少ない会社だ。売上は2026年3月期に23%伸び、営業利益率は28.8%へ上がった。派遣事業を外した新しい形では、すでに33%台に乗っている。中期計画は、売上の年平均15%以上の伸びと、成長率と利益率の合計で50超を掲げる。この目標には、買収も値上げも入っていない。
顧客の基盤は厚い。楽楽精算は約1.7万社、楽楽明細は約1.5万社が使い、解約は年に5%前後と低い。価格を上げた後も、解約率は低いままだった。1社に複数の製品を売れば、単価はさらに上がる。生成AIで読み取りや仕訳が自動になれば、それは単価を上げる口実になる。
財務も強い。自己資本比率は7割を超え、営業キャッシュフローは約134億円ある。この資金で出資先を増やし、SaaS同士の再編の中核になれる。顧客が中堅に偏る弱点も、1,000人以上の大企業へ広げれば消える。これらが重なれば、利益は今の2倍を超える道がある。その時、今の値段は妥当になり、上振れる余地も出る。
市場の伸びも味方になる。国内のSaaS市場は年に1割ほど伸び、中小企業のクラウド化率はまだ5割に届かない。単価は物価の分だけでも上がる。数量と単価の両方が追い風という、恵まれた位置にいる。
慎重な見方
経費精算も請求書も、成熟に向かう市場である。電子帳簿保存法とインボイスの特需が終わり、楽楽明細は新しい受注が弱い。中堅企業のクラウド化率はすでに5割を超え、数を増やす余地は狭い。伸びを単価に頼れば、競合の値引きと束ね売りにぶつかる。
会計ソフトの大手は、経費・請求書・給与を1つのIDで売り始めた。ラクスは単品のよさで勝ってきたが、束ね売りでは分が悪い。生成AIは、申請や承認の作業そのものを減らす。ソフトの利用席が減れば、売上は縮む。会社は影響が限定的と言う。だが足元で見えないことと、10年先に無いことは違う。
資本の使い方にも不安がある。2026年に約322億円の出資を決めた。プラスアルファ・コンサルティングは、投資ファンドの保有株を引き受ける形で買った。値段が高く、連携の成果が見えないまま、持分法の損が積み上がる恐れがある。
今の株価は、2026年3月期の純利益の31倍だ。成長が15%から1ケタへ落ちる年に、倍率が先に縮む。利益が伸びても、株価が追いつかない10年になりうる。
創業者が3割台を握る支配構造も、規律の面で気になる。出資の失敗を、外部の株主が止めにくい。広告で顧客を買う仕組みは、競合が増えれば費用が膨らむ。強い数字の裏に、見えにくい固定費の重さがある。
AI エージェントが経費・請求・勤怠の事務を丸ごとこなす世界では、席と画面に払う理由が薄れる。成長を前提にした営業費の重さが残れば、利益は一気に消える。
AI エージェントが経費・請求・勤怠の事務を丸ごとこなす世界では、席と画面に払う理由が薄れる。成長を前提にした営業費の重さが残れば、利益は一気に消える。
AI エージェントが経費・請求・勤怠の事務を丸ごとこなす世界では、席と画面に払う理由が薄れる。成長を前提にした営業費の重さが残れば、利益は一気に消える。
AI エージェントが経費・請求・勤怠の事務を丸ごとこなす世界では、席と画面に払う理由が薄れる。成長を前提にした営業費の重さが残れば、利益は一気に消える。
AI エージェントが経費・請求・勤怠の事務を丸ごとこなす世界では、席と画面に払う理由が薄れる。成長を前提にした営業費の重さが残れば、利益は一気に消える。
AI エージェントが経費・請求・勤怠の事務を丸ごとこなす世界では、席と画面に払う理由が薄れる。成長を前提にした営業費の重さが残れば、利益は一気に消える。
どちらに重みを置いたか
高い成長と電子帳簿保存などの法対応では強気の見方が優勢だが、経費・請求の画面処理を AI エージェントが直接こなす筋書きでは慎重な見方が重い。席と画面に課金する売り方は、AI エージェントが画面を飛ばす世界で数量も価格も保ちにくい。資本コストは基本7.5%に1.25%を足して8.75%とし、長期の成長率は名目0〜−1%。やや悲観・悲観を合わせて39%の重みを置いた総合は、今の時価総額を9割ほど下回る。
10 年後の 5 つの筋書き(2036/03 期)
確率で加重した株価時価総額 378 円1,340 億円(+ 配当配当と自社株買いの合計 105 円373 億円)。 今の値に割り戻すと 257 円910 億円、今との差 −76.7%、 期待の年率 −7.9%(資本コスト 7.5%)→ 割高
| 筋書き | 確率 | 10 年後の株価時価総額 | 配当の合計還元の合計配当+自社株買い | トータルリターン10 年・配当込み | 年率 | 確率 × (株価+配当時価総額+還元) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 楽観 | 7% | 626 円2,218 億円 | 115 円408 億円 | −32.8% | −3.9% | 52 円184 億円 |
| やや楽観 | 18% | 543 円1,923 億円 | 110 円390 億円 | −40.8% | −5.1% | 118 円416 億円 |
| 中立 | 36% | 470 円1,666 億円 | 105 円373 億円 | −47.8% | −6.3% | 207 円734 億円 |
| やや悲観 | 26% | 245 円867 億円 | 106 円377 億円 | −68.2% | −10.8% | 91 円323 億円 |
| 悲観 | 13% | 28 円100 億円 | 91 円321 億円 | −89.2% | −20.0% | 15 円55 億円 |
| 加重平均 | 100% | 378 円1,340 億円 | 105 円373 億円 | −56.2% | −7.9% | 484 円1,712 億円 |
今の株価時価総額 1,104 円3,909 億円(2026-10-22)から見たトータルリターン。加重平均の年率がこの 10 年に期待できる年率で、資本コスト 7.5% を下回るほど割高。
楽観 7% AI 対応でも解約が少なく、法対応の需要が続く 利益 128 億円 · PER 13.3 倍 · 株価時価総額 626 円2,218 億円
電子帳簿保存やインボイスへの対応で、経費精算と請求書発行の需要はしばらく続く。AI エージェントが申請の下書きを作っても、法に沿った記録の置き場として楽楽精算を使う企業は多い。経費精算は数量1.0倍、価格は物価並みに近い1.2倍まで上がる。売上は今より1割弱増え、営業利益は170億円台を保つ。ただし AI エージェントを自社の売り物にして売上を出している開示は無く、楽観でも数量は1.0倍以下とみる。営業利益率は3割台後半に落ち着く。 最も大きい「楽楽精算」は、数量が今の1.00倍、価格が1.20倍になる。 10年後の売上は名目で今の0.92倍(実質0.68倍)、純利益は128億円になる。
- 楽楽精算(経費精算):数量 17,150(アクティブ顧客数(社))× 価格 0.01(1社あたり年間売上(億円))→ 売上 248 億円・営業利益 92 億円。数量1.00倍・価格1.20倍・営業利益率37%(AI エージェント代替の型:席課金)
- 楽楽明細(請求書の電子発行):数量 14,530(アクティブ顧客数(社))× 価格 0.01(1社あたり年間売上(億円))→ 売上 153 億円・営業利益 54 億円。数量0.99倍・価格1.19倍・営業利益率35%(AI エージェント代替の型:席課金)
- 楽楽販売(販売管理):数量 3,399(アクティブ顧客数(社))× 価格 0.02(1社あたり年間売上(億円))→ 売上 66 億円・営業利益 18 億円。数量0.83倍・価格1.11倍・営業利益率27%(AI エージェント代替の型:席課金)
- その他クラウド(勤怠・自動応対・メール配信など):数量 16,190(契約社数の換算(社))× 価格 0.01(1社あたり年間売上(億円))→ 売上 86 億円・営業利益 19 億円。数量0.75倍・価格1.06倍・営業利益率22%(AI エージェント代替の型:席課金)
- IT人材事業(2026年4月に譲渡済み):数量 0.0(期末従業員数(人))× 価格 0.07(1人あたり年間売上(億円))→ 売上 0 億円・営業利益 0 億円。2026年4月に譲渡済み
倍率:事業の純利益 128 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 44.5% が k 7.50% を上回る。残る割合 0.50(moat=normal)で RONIC 26.0%、10 年より先の名目の伸び g 0.0% g_long の理由で から正当化 PER = (1−g÷RONIC)÷(k−g) = 13.3 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 13.3 倍。全体の PER 13.33 倍、時価総額 1,712 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。
確率:楽観でも数量は1.0倍以下。AI エージェントを自社の売り物にした売上の開示(金額)が無いので、今の高成長が続く筋書きにはしない。確率は小さく置いた。
やや楽観 18% 解約は少ないが、画面課金は値上げが通らない 利益 110 億円 · PER 13.3 倍 · 株価時価総額 543 円1,923 億円
法対応が追い風になって解約は少ないが、AI エージェントが申請や承認の画面操作を飛ばしはじめ、席に結びつけた課金は伸びない。経費精算は数量0.94倍、価格は1.17倍。メール配信や自動応対は生成AIに押されて縮む。売上は今より1割弱減り、営業利益は150億円前後。筆者は、高い成長を続けてきた会社だが、この筋書きでも今の値段の4分の1も正当化できないとみる。 最も大きい「楽楽精算」は、数量が今の0.94倍、価格が1.16倍になる。 10年後の売上は名目で今の0.83倍(実質0.62倍)、純利益は110億円になる。 営業利益は156億円で、今の173億円の90%に当たる。
- 楽楽精算(経費精算):数量 16,150(アクティブ顧客数(社))× 価格 0.01(1社あたり年間売上(億円))→ 売上 227 億円・営業利益 80 億円。数量0.94倍・価格1.16倍・営業利益率35%(AI エージェント代替の型:席課金)
- 楽楽明細(請求書の電子発行):数量 13,520(アクティブ顧客数(社))× 価格 0.01(1社あたり年間売上(億円))→ 売上 139 億円・営業利益 46 億円。数量0.92倍・価格1.15倍・営業利益率33%(AI エージェント代替の型:席課金)
- 楽楽販売(販売管理):数量 3,162(アクティブ顧客数(社))× 価格 0.02(1社あたり年間売上(億円))→ 売上 60 億円・営業利益 15 億円。数量0.77倍・価格1.08倍・営業利益率25%(AI エージェント代替の型:席課金)
- その他クラウド(勤怠・自動応対・メール配信など):数量 15,060(契約社数の換算(社))× 価格 0.01(1社あたり年間売上(億円))→ 売上 78 億円・営業利益 16 億円。数量0.70倍・価格1.03倍・営業利益率20%(AI エージェント代替の型:席課金)
- IT人材事業(2026年4月に譲渡済み):数量 0.0(期末従業員数(人))× 価格 0.07(1人あたり年間売上(億円))→ 売上 0 億円・営業利益 0 億円。2026年4月に譲渡済み
倍率:事業の純利益 110 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 37.6% が k 7.50% を上回る。残る割合 0.50(moat=normal)で RONIC 22.6%、10 年より先の名目の伸び g 0.0% g_long の理由で から正当化 PER = (1−g÷RONIC)÷(k−g) = 13.3 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 13.3 倍。全体の PER 13.33 倍、時価総額 1,460 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。
確率:電子帳簿保存やインボイスの法対応が追い風になり、解約が少ない筋書き。開示が無いので数量は1.0倍以下に抑えた。
中立 36% 中立:売上は名目で3割弱減り、利益は3割減 利益 93 億円 · PER 13.3 倍 · 株価時価総額 470 円1,666 億円
経費精算の数量は0.88倍、請求書発行は0.86倍、販売管理は0.72倍に縮み、価格も物価に届かない。メール配信や自動応対などその他のクラウドは生成AIの直接の置き換えを受けて数量0.65倍。売上は名目で2割弱減り、実質では4割減になる。営業利益率は3割弱に落ちて、営業利益は125億円ほど。自己資本は厚くなるが、高かった ROE は名目の伸びが止まるので下がる。 最も大きい「楽楽精算」は、数量が今の0.88倍、価格が1.13倍になる。 10年後の売上は名目で今の0.76倍(実質0.56倍)、純利益は93億円になる。 営業利益は132億円で、今の173億円の76%に当たる。
- 楽楽精算(経費精算):数量 15,090(アクティブ顧客数(社))× 価格 0.01(1社あたり年間売上(億円))→ 売上 206 億円・営業利益 68 億円。数量0.88倍・価格1.13倍・営業利益率33%(AI エージェント代替の型:席課金)
- 楽楽明細(請求書の電子発行):数量 12,640(アクティブ顧客数(社))× 価格 0.01(1社あたり年間売上(億円))→ 売上 126 億円・営業利益 39 億円。数量0.86倍・価格1.12倍・営業利益率31%(AI エージェント代替の型:席課金)
- 楽楽販売(販売管理):数量 2,956(アクティブ顧客数(社))× 価格 0.02(1社あたり年間売上(億円))→ 売上 54 億円・営業利益 12 億円。数量0.72倍・価格1.05倍・営業利益率23%(AI エージェント代替の型:席課金)
- その他クラウド(勤怠・自動応対・メール配信など):数量 14,080(契約社数の換算(社))× 価格 0.01(1社あたり年間売上(億円))→ 売上 70 億円・営業利益 13 億円。数量0.65倍・価格1.00倍・営業利益率18%(AI エージェント代替の型:席課金)
- IT人材事業(2026年4月に譲渡済み):数量 0.0(期末従業員数(人))× 価格 0.07(1人あたり年間売上(億円))→ 売上 0 億円・営業利益 0 億円。2026年4月に譲渡済み
倍率:事業の純利益 93 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 31.7% が k 7.50% を上回る。残る割合 0.50(moat=normal)で RONIC 19.6%、10 年より先の名目の伸び g 0.0% g_long の理由で から正当化 PER = (1−g÷RONIC)÷(k−g) = 13.3 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 13.3 倍。全体の PER 13.33 倍、時価総額 1,240 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。
確率:画面課金の席が AI エージェントに少しずつ置き換わり、価格も物価に届かないという、最も重みを置く筋書き。
やや悲観 26% AI エージェントが申請・承認・請求を直接こなす 利益 55 億円 · PER 11.3 倍 · 株価時価総額 245 円867 億円
AI エージェントが経費の申請・承認から請求書の発行まで直接こなし、画面課金の席が解約される。大手の会計・ERP が AI エージェントを標準で付け、単価にも下げ圧力がかかる。売上は今より3割強減って営業利益率は2割台に落ち、営業利益は70億円台。新規の営業費をかけても解約を埋めきれず、成長で稼いできた高い利益率が崩れる。純利益は50億円ほどで、還元も減る。顧客の導入を手伝う営業と、解約を防ぐサポートの人件費が先に重くなる。 最も大きい「楽楽精算」は、数量が今の0.72倍、価格が1.07倍になる。 10年後の売上は名目で今の0.59倍(実質0.44倍)、純利益は55億円になる。
- 楽楽精算(経費精算):数量 12,370(アクティブ顧客数(社))× 価格 0.01(1社あたり年間売上(億円))→ 売上 160 億円・営業利益 42 億円。数量0.72倍・価格1.07倍・営業利益率26%(AI エージェント代替の型:席課金)
- 楽楽明細(請求書の電子発行):数量 10,360(アクティブ顧客数(社))× 価格 0.01(1社あたり年間売上(億円))→ 売上 98 億円・営業利益 24 億円。数量0.71倍・価格1.06倍・営業利益率24%(AI エージェント代替の型:席課金)
- 楽楽販売(販売管理):数量 2,424(アクティブ顧客数(社))× 価格 0.02(1社あたり年間売上(億円))→ 売上 42 億円・営業利益 7 億円。数量0.59倍・価格1.00倍・営業利益率16%(AI エージェント代替の型:席課金)
- その他クラウド(勤怠・自動応対・メール配信など):数量 11,540(契約社数の換算(社))× 価格 0.00(1社あたり年間売上(億円))→ 売上 55 億円・営業利益 6 億円。数量0.53倍・価格0.95倍・営業利益率11%(AI エージェント代替の型:席課金)
- IT人材事業(2026年4月に譲渡済み):数量 0.0(期末従業員数(人))× 価格 0.07(1人あたり年間売上(億円))→ 売上 0 億円・営業利益 0 億円。2026年4月に譲渡済み
倍率:事業の純利益 55 億円(現金の税後利息を除く)・事業の ROE 6.6%。AI エージェント代替で経費精算・請求書発行などの席(ID)課金が AI エージェントに置き換わり、数量が縮み価格も物価に届かない(席・画面を前提にした型)とみて。長期の成長率 g を名目 -1.0% と置き、RONIC = k 7.5% + 残る割合 0.50 ×(ROE − k)= 8.8%、正当化 PER = (1 − g ÷ RONIC) ÷ (k − g) = 11.4 倍。上限の 8.5 割に置き、事業 55 億円 × 11.33 倍 + 余った現金 0 億円(戻り方込み)で時価総額 619 億円、全体の PER に直して 11.33 倍。
確率:経費精算や請求書発行は定型業務で、AI エージェントが直接こなしやすい。実現しやすいと見て2割台半ばに置いた。
悲観 13% AI エージェントが事務を丸ごと肩代わりし、売上は3分の1以下 利益 11 億円 · PBR 0.4 倍 · 株価時価総額 28 円100 億円
AI エージェントが事務を丸ごと肩代わりし、画面と席に払う理由が薄れる。売上は今の3分の1以下、営業利益は15億円に細る。成長を前提にした営業費の重さで利益が出なくなる。それでも実質無借金で純現金があるので、株主の取り分の床は純現金のうち運転資金と前受の利用料を除いた100億円ほど残る。稼ぐ力ではなく、この小さな資産の厚さが悲観の値段を決める。事業を畳むほどではないが、成長の物語は終わる。 最も大きい「楽楽精算」は、数量が今の0.40倍、価格が0.96倍になる。 10年後の売上は名目で今の0.29倍(実質0.22倍)、純利益は11億円になる。 営業利益は16億円で、今の173億円の9%に当たる。
- 楽楽精算(経費精算):数量 6,790(アクティブ顧客数(社))× 価格 0.01(1社あたり年間売上(億円))→ 売上 79 億円・営業利益 10 億円。数量0.40倍・価格0.96倍・営業利益率13%(AI エージェント代替の型:席課金)
- 楽楽明細(請求書の電子発行):数量 5,687(アクティブ顧客数(社))× 価格 0.01(1社あたり年間売上(億円))→ 売上 48 億円・営業利益 5 億円。数量0.39倍・価格0.95倍・営業利益率11%(AI エージェント代替の型:席課金)
- 楽楽販売(販売管理):数量 1,330(アクティブ顧客数(社))× 価格 0.02(1社あたり年間売上(億円))→ 売上 21 億円・営業利益 1 億円。数量0.32倍・価格0.89倍・営業利益率3%(AI エージェント代替の型:席課金)
- その他クラウド(勤怠・自動応対・メール配信など):数量 6,336(契約社数の換算(社))× 価格 0.00(1社あたり年間売上(億円))→ 売上 27 億円・営業利益 −1 億円。数量0.29倍・価格0.85倍・営業利益率-2%(AI エージェント代替の型:席課金)
- IT人材事業(2026年4月に譲渡済み):数量 0.0(期末従業員数(人))× 価格 0.07(1人あたり年間売上(億円))→ 売上 0 億円・営業利益 0 億円。2026年4月に譲渡済み
倍率:悲観は売上が 10 年で半分以下になる筋書き。純現金+売れる資産の税後 100 億円(純現金139億円のうち、顧客から前払いで受け取っている利用料と運転に要る売上1.)を床として、今の自己資本 260 億円に対する PBR 0.38 倍で時価総額 100 億円とした。AI エージェント代替で経費・請求・勤怠の画面と席が使われなくなり、売上が半分以下に縮む。稼ぐ力そのものが崩れる筋書きなので、事業の利益には値を付けない。
確率:AI エージェントが申請・承認・請求・勤怠を直接こなし、画面課金が半分以下に縮む筋書き。やや悲観と合わせて3割台後半にとどめた(中立の数量・価格に縮みを入れたので、確率では重ねない)。
セグメント:数量 × 価格
いまの数量と価格、中立の筋書きの 10 年後。売上と営業利益は億円。
楽楽精算(経費精算)
交通費・出張費・立替経費の申請から承認・仕訳・支払いまでを自動化する月額制のクラウド。主力で、顧客数は約1.7万社。
| 数量アクティブ顧客数(社) | 価格1社あたり年間売上(億円) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/03 | 17,147 | 0.01 | 207 | 75 |
| 10 年後 中立 | 15,090 | 0.01 | 206 | 68 |
取り方:売上は決算説明資料の207.2億円。数量は2026/03末の課金中の顧客数17,147社、価格はその売上を期末顧客数で割った1社あたりの年間売上。営業利益は製品別の開示が無いため、クラウド事業の営業利益160.3億円を成熟度(広告の負担の軽さ)で配分した推定。 数量は実物(契約社数で、伸びは年に数% に鈍る)。1 社あたり売上は物価 1.34 倍に、複数製品の併売と上位プランへの移行による上乗せが加わり 1.50 倍とした。 型は席(ID)課金の業務SaaS。AI エージェント代替で、経費の申請・承認の画面操作が減るので数量0.85倍、電子帳簿保存の法対応で価格は1.12倍まで。売上の約34%がこの型。 型は席(ID)課金の業務SaaS。AI エージェント代替で、経費の申請・承認の画面操作が減るので数量0.88倍、電子帳簿保存の法対応が半分は記録の正本として効くので価格は1.13倍まで。売上の約34%がこの型。
楽楽明細(請求書の電子発行)
請求書・納品書などを電子で発行して送る月額制のクラウド。電子帳簿保存法・インボイスの対応需要で伸びた。
| 数量アクティブ顧客数(社) | 価格1社あたり年間売上(億円) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/03 | 14,694 | 0.01 | 131 | 44 |
| 10 年後 中立 | 12,640 | 0.01 | 126 | 39 |
取り方:売上は決算説明資料の130.6億円。数量は2026/03末の顧客数14,694社、価格は売上を期末顧客数で割った値。営業利益は製品別の開示が無いため、クラウド事業の営業利益を配分した推定。 数量は実物(契約社数)。1 社あたり売上は物価 1.34 倍に、複数製品の併売による上乗せが加わり 1.50 倍とした。 型は席・契約課金の業務SaaS。請求書の発行と配信を AI エージェントが直接こなすので数量0.80倍・価格1.08倍と置いた。売上の約22%がこの型。 型は席・契約課金の業務SaaS。請求書の発行と配信を AI エージェントが直接こなすので数量0.86倍・価格1.12倍(インボイス対応の記録として半分は残る)と置いた。売上の約22%がこの型。
楽楽販売(販売管理)
見積り・受注・請求などの販売管理を、プログラムを書かずに会社ごとに作れるクラウド。解約率はやや高い。
| 数量アクティブ顧客数(社) | 価格1社あたり年間売上(億円) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/03 | 4,105 | 0.02 | 72 | 19 |
| 10 年後 中立 | 2,956 | 0.02 | 54 | 12 |
取り方:売上は決算説明資料の71.6億円。数量は2026/03末の顧客数4,105社、価格は売上を期末顧客数で割った値。営業利益は投資段階のため利益率を低めに置いた推定。 数量は実物(契約社数。販売管理が中心の製品に育つ)。1 社あたり売上は物価 1.34 倍に、中堅向けの比重の上がりと併売による上乗せが加わり 1.45 倍とした。 型は席課金の業務SaaS(販売管理)。画面操作が価値の中心で、AI エージェントが飛ばしやすいので数量0.72倍・価格1.05倍と置いた。売上の約12%がこの型。
その他クラウド(勤怠・自動応対・メール配信など)
勤怠管理(楽楽勤怠)、問い合わせ対応(楽楽自動応対)、メール配信、その他の合計。単価が低く、顧客数は開示が無い。
| 数量契約社数の換算(社) | 価格1社あたり年間売上(億円) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/03 | 21,660 | 0.01 | 108 | 23 |
| 10 年後 中立 | 14,080 | 0.01 | 70 | 13 |
取り方:売上は決算説明資料の合計108.3億円(勤怠20.4・自動応対34.3・メール配信41.0・その他12.6)。顧客数の開示が無いため、1社あたり年間約50万円と置いて約2.2万社相当に換算した推定。営業利益は残りの配分。 数量は実物(契約社数の換算)。1 社あたり売上は物価 1.34 倍に、低単価製品の併売の上乗せが小さく加わり 1.40 倍とした。 型は席課金の業務SaaS(勤怠・自動応対・メール配信)。自動応対やメール配信は生成AIの直接の置き換え対象なので数量0.65倍・価格1.0倍と置いた。売上の約18%がこの型。
IT人材事業(2026年4月に譲渡済み)
ITエンジニアの派遣を行う子会社ラクスパートナーズ。2026年4月1日に株式を譲渡し、2027年3月期から連結に入らない。
| 数量期末従業員数(人) | 価格1人あたり年間売上(億円) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/03 | 1,252 | 0.07 | 85 | 13 |
| 10 年後 中立 | 0.0 | 0.07 | 0 | 0 |
取り方:2026年3月期の売上85.2億円・営業利益13.2億円は決算説明資料の値。数量は期末従業員1,252人、価格は売上を割った値。譲渡済みのため今後は0。 2026年4月に譲渡済みで、将来の売上は置かない。
リスクと懸念
AI エージェントによる経費・請求の画面処理の置き換え
経費の申請・承認や請求書の発行は定型的な画面処理で、AI エージェントが直接こなしやすい。席(ID)に課金する売り方は、画面が飛ばされると数量も価格も保てない。大手の会計・ERP が AI エージェントを標準で付ければ値下げ圧力も強まる。売上の全体が席課金の型で、10年の売上は名目で2割弱減、実質で4割減とみた。
束ね売りの競合と値下げ圧力
マネーフォワードやfreeeなど会計ソフトの大手は、会計・給与・経費・請求書を1つのIDで束ねて売る。ラクスは単品の使いやすさで勝ってきたため、束ね売りが広がれば新規の獲得が重くなり、値下げ圧力も強まる。顧客が複数の製品を1社でそろえたがる流れは、すでに始まっている。
楽楽明細の需要の一巡
電子帳簿保存法とインボイスの対応で伸びた楽楽明細は、新規の受注が弱くなった。2025年10月に価格を改定したが、顧客社数の伸びが鈍れば、売上の伸びも単価の引き上げだけに頼ることになる。値上げは何度も使える手ではなく、解約率の動きを見守る必要がある。
出資の成否と借入
約322億円の出資計画は、借入を使って進める。プラスアルファ・コンサルティングへの約231億円が代表例だ。値段が高ければ資本の効率が落ち、出資先の株価が下がれば評価損や持分法の損が出る。株価の下落が続けば、本業の稼ぎを帳消しにしかねない。
広告と人への依存
広告宣伝費は年に90億円ほどで、成長は広告で顧客を集める仕組みに支えられる。広告の単価が上がれば、同じ成長に必要な費用が増える。人件費も上がり続けており、固定費として重く効く。広告をやめれば利益率は上がるが、成長も止まる。
創業者の支配と見張りの弱さ
創業者で社長の中村崇則氏は、3割台を保有する筆頭株主とされる(第三者の集計)。長期の判断はしやすいが、出資や買収の判断を外から見張る目は少ない。資本の使い方の誤りが修正されにくい。後継者や持分の動きにも注意がいる。
倍率の縮み
今の時価総額は、特別利益を除く利益の約30倍である。利益が計画どおり伸びても、成長が1ケタに落ちる局面では倍率が先に縮みうる。株価は業績の悪化より先に下がる場面がある。強い成長が前提の値段は、わずかな減速にも敏感に反応する。
今後の分かれ目
- 楽楽精算の四半期の純増が、300社台まで下がったら
- 新規の獲得力が落ちている合図。やや悲観の筋書きの確率を上げて見直す。
- 楽楽精算の四半期の解約率が、1.5%を超えて続いたら
- 競合や景気の影響が出始めている。値上げの余地が狭まり、悲観側へ確率を移す。
- 成長率と営業利益率の合計が、50を超えて定着したら
- 中期計画の目標が現実になった合図。楽観とやや楽観の確率を上げる。
- プラスアルファ・コンサルティングなどへの出資比率が、さらに高まったら
- 買収に向かうなら、買う値段と事業の連携を確かめ直す。資本の効率が下がるなら悲観側へ。
- 大企業(従業員1,000人以上)の受注が、数字で見えてきたら
- 成長の余地が広がる。ただし顧客あたりの獲得費用を確認する。
- 景気が急に悪化し、中小企業の廃業が増えたら
- 新規が止まり解約が増える。悲観の筋書きに近づく。
- 楽楽シリーズに組み込んだ AI エージェント機能が、金額で開示できる売上や受注として積み上がったら
- 楽観・やや楽観の数量を1.0倍超に直し、確率を上げて見直す。開示が無い間は楽観も数量1.0倍以下にとどめる。
見ておくもの
- 楽楽精算・楽楽明細・楽楽販売の顧客の純増と、四半期の解約率
- ARRの成長率と、成長率+営業利益率の合計(Rule of 50)
- 広告宣伝費の売上比と、従業員1人あたりの売上
- プラスアルファ・コンサルティング・freeeなど出資先の持分法損益と評価損
- 借入残高と自己資本比率
倍率と資本コストの決め方
経費精算・請求書発行・販売管理・その他に分け、AI エージェント代替の型(席課金)で数量・価格・利益率を置いた。売却済みの IT 人材事業は売上に置かない。倍率は式(正当化PER=(1−g÷RONIC)÷(k−g)、k7.5%、g名目0〜−1%)に対する位置で置き、楽観〜中立は上限の9.5割、やや悲観は8.5割。悲観は稼ぐ力ではなく純現金+売れる資産の床。今の株価や過去・同業の倍率は見ていない。 2026-10-22 の見直し(溜まる現金を事業の ROE から外す・k の目安を対称に・楽観〜中立は上限そのものに置く・ROE が k 以下は配り方から出す式)で、倍率を機械で置き直した(第 1 段より前 → 今:楽観 PER 10.86→13.33 倍・やや楽観 PER 10.86→13.33 倍・中立 PER 10.86→13.33 倍・やや悲観 PER 9.71→11.33 倍)。
資本コスト 7.5% = 無リスク金利 3% + β — × 5%。