結論
アイズは、広告媒体を探す企業と媒体提供会社を結ぶ「メディアレーダー」、口コミ広告を仲介する「トラミー」、ファクタリング会社の比較サイト「ファクログ」を営む会社である。筆者の結論は「割高」だ。買収した金融分野には成長の芽があるものの、長年の稼ぎ頭である広告仲介の数量が減っており、現在の時価総額を支えるだけの持続的な利益を確認できない。
変化を象徴するのがメディアレーダーだ。2025年には課金対象の資料ダウンロード単価が上がったが、件数は大きく落ち込んだ。さらに2026年上期は売上が前年同期比33.1%減った。広告市場全体は拡大しているのに、顧客が資料を探す経路が変わり、同社の取り分が細っている。生成AIやAIエージェントが検索、比較、広告企画まで代行する時代には、掲載情報を集めて人に見せる仕組みだけでは値決め力を守りにくい。
一方、2025年に取得したファクログは2026年上期に約1.57億円を売り上げ、買収効果が現れている。2026年7月には売掛債権を直接買い取るレゾナスも始めた。しかし、比較サイトの送客収入と債権買取額はまったく違う。後者は信用損失や資金調達を伴うため、取扱額の増加をそのまま利益の成長とはみなせない。
2025年末の自己資本は約6億円、純現金は約3.4億円である。ただし、買収によるのれんが約1.77億円あり、現金には運転資金や債権買取事業の原資としての役目もある。過去の配当実績はなく、余剰資金が少数株主に十分戻るとも限らない。10年後の五つの筋書きを事業別に積み上げると、現在価値は約6.07億円となり、基準時価総額の約29.12億円を約79%下回る。事業が存続することと、今の値段で所有する価値があることは別の問題である。
バリュー投資の観点から
長く持つ株主が最初に確かめるべきなのは、10年後も顧客が同じ仲介料を払い続ける理由である。メディアレーダーは媒体情報を集め、広告主へ見込み顧客を届ける。広告主が紹介先から十分な受注を得られるなら、仲介料には実体がある。しかし、AIエージェントが比較と問い合わせを自動で済ませ、媒体社が直接顧客を獲得できるなら、これまでの閲覧回数は収益の保証にならない。
トラミーにも、実際に商品を試す人間の存在という強みはある。だが、手配と報告を人の工数で売る部分には自動化圧力が強い。ファクログは金融という違う需要をつかむ機会だが、そこで得る利益は比較サイトの検索順位や仲介料の維持に依存する。レゾナスではさらに、売掛先の信用を誤れば手数料収入を一度に失う。いずれも簡単に模倣できない独占的な事業とは言い難い。
所有者に帰属する利益を見ると、2025年は赤字であり、足元の黒字化も小さい。媒体開発や広告宣伝の支出は経費に含まれるため、会計上の純利益がすべて追加投資に消えるわけではないが、集客を止めてよい事業でもない。現金は存在するものの、金融事業の仕入れに当たる債権取得、借入金返済、将来の買収に使われれば配当として戻らない。
筆者はファクログの伸びを過小評価したくない。既存の集客基盤を使って新しい市場へ進出するのは合理的で、買収後の初期実績も確認できる。それでも、継続的な顧客獲得費用を差し引いた増分利益が資本コストを超えること、そして稼いだ現金の一部を所有者へ戻すことが確認できるまでは、高い価値を支払わない。事業の可能性よりも、支払う金額に対する安全域を優先する。
何で稼ぐ会社か
同社の収益構造は、大きな広告予算そのものを受け取る形ではない。広告主や広告会社から、見込み顧客を紹介した対価や口コミ施策を実施した対価を受け取る。財務報告上はプラットフォーム事業の単一セグメントだが、収益の耐久性が違うため、ここではサービスごとに分けて考える。
メディアレーダーでは、広告媒体や販促サービスを提供する企業が資料を掲載し、広告主や代理店が資料をダウンロードする。資料を掲載した企業は、見込み顧客の紹介に応じて料金を支払う。2025年の課金対象ダウンロードは約10.2万件で、平均単価は約3,890円だった。資料紹介のほかにもセミナーやイベント関連の収入があり、同サービス全体の売上は約4.89億円となる。会員の蓄積は強みだが、閲覧者が人間であることを前提とした導線はAIエージェントに迂回されうる。
トラミーでは、企業の商品やサービスを会員が体験し、SNSなどに口コミを投稿する。企業から案件単位で料金を受け取り、参加者の募集や運営を担う。2025年は628案件、平均案件単価は約59万円、売上は約3.71億円だった。実際に商品を試した人の体験には価値が残るが、参加者の募集、文章の下書き、報告書作成などの事務作業は自動化されやすい。
ファクログはファクタリング会社を比較する利用者を集め、提携業者へ送客する。2025年9月の買収に伴って計上された同年の売上は約0.14億円にすぎないが、2026年上期には約1.57億円に拡大した。初年度の短い連結期間を、そのまま通常の1年と比べてはならない。2026年7月に開始したレゾナスは自ら売掛債権を買い取るため、仲介手数料事業とは必要資本も損失構造も異なる。
その他には、広告運用、動画投稿者とのマッチング、周辺メディアなどがある。2025年の売上は約0.91億円だった。これらはブランドや独自の顧客基盤が確立していない限り、AIによる制作・運用の内製化と手数料競争にさらされる。会社が複数のサービスを持つこと自体は分散の利点だが、稼ぎ方が似ていれば技術変化による損失も同時に生じる。
優良さと弱いところ
アイズの最も評価できる資産は、広告媒体を探す利用者と掲載企業の双方を集めてきたネットワークである。メディアレーダーは2026年7月に会員14万人を突破した。既存顧客からの継続的な売上比率が高いという開示もあり、毎回ゼロから顧客を探す事業ではない。しかし、既存顧客売上の比率は解約率そのものではない。顧客が安く別の手段に乗り換えられないという証拠にもならない。
値決め力の試験はすでに始まっている。2025年のメディアレーダーは資料ダウンロードの課金価格を引き上げたが、課金件数は前年より約29%減った。単価の上昇だけを成功とみなすべきではない。利用者がAIに広告媒体の調査を任せたり、媒体社が直接見込み客を獲得したりすれば、比較サイトを通過する取引自体が減る。特許や会員数は競争の助けにはなるが、法令対応を担う基幹システムのような強い乗り換え障壁ではない。
トラミーには実体験を伴う投稿の価値がある。虚偽の口コミを作るだけの生成AIとは違い、商品を実際に使った人の反応を集められる点は残りやすい。ただし、広告主にとって重要なのは案件数ではなく購買につながったかどうかである。投稿を募集し、監督し、成果をまとめる過程の多くは、将来の低価格な自動化手段と競争する。
資本効率はまだ安定していない。2022年には高いROEを記録したが、2023年と2024年は4%前後となり、2025年は赤字に転じた。2026年上期の黒字回復も、既存事業の反転より買収事業の寄与が大きい。ファクログに投じた資本が十分な増分利益を生むか、のれんを回収できるかは、今後数年を見なければ判断できない。持続的な超過収益が証明された企業と同じ評価は与えにくい。
業界はいまどこにいて、どこへ向かうか
市場全体の追い風と、仲介会社の収益の伸びは区別したい。電通によれば、2025年の国内インターネット広告費は4兆459億円で、前年を約11%上回った。ただし、この数字には広告媒体費や制作費などが含まれ、メディアレーダーが料金を受け取る資料ダウンロード市場とは範囲が違う。仮に同社の売上を広告市場全体で割っても、同社の正確な市場シェアにはならない。
メディアレーダーの競争相手は、同種の広告媒体情報サイトだけではない。ITmediaなどの見込み顧客紹介サービス、BOXILのような比較サイト、GoogleやMetaの広告商品、媒体社による直販も、広告主の予算や情報収集時間を奪い合う。2026年には同社が利用者調査に基づく認知・利用での優位を発表したが、調査対象者の回答を売上シェアと取り違えるべきではない。今後10年は、検索画面を訪れる人の数より、購買意思を持った顧客をどれだけ自社で獲得できるかが競争の中心になる。
口コミやインフルエンサー施策には需要の広がりがある。サイバー・バズとデジタルインファクトによる推計では、国内インフルエンサーマーケティング市場は2024年に860億円、2029年に1,645億円となる見通しだった。トラミーの売上を2024年の広い市場規模と単純比較すれば約0.4%程度にすぎないが、対象市場や年度が一致しないため厳密なシェアではない。サイバー・バズ、BitStar、toridoriなどの専門事業者も存在し、市場が増えても案件単価を守れるとは限らない。
金融比較では、ファクログの掲載会社が2026年7月に250社を超えた。だが、ファクットやファクコミなど他の比較サイトも数多くの業者を掲載しており、掲載社数だけでは取引シェアを測れない。ファクタリングの取扱債権総額と比較サイトの仲介売上を同じ市場規模として扱うこともできない。10年先には比較情報をAIが整理する一方、資金需要そのものや債権の信用審査は残る。アイズが金融仲介の集客力を生かして直接買取へ進んだことには意味があるが、取扱高の拡大は新たな信用リスクを引き受けることでもある。
規制面では、2023年に施行されたステルスマーケティング規制が口コミ広告に影響する。薬機法や医療広告に関わる案件では、投稿内容の確認を省けない。個人情報の利用制限や検索・SNSプラットフォームの仕様変更も、集客費用と案件数に直結する。広告市場の名目成長を、そのまま同社の数量の伸びには使わない理由である。
資本政策と M&A
資本配分はこの会社の価値を大きく左右する。2022年の上場前から続くメディアレーダーとトラミーに加え、2025年にはrimadを取得してファクログ事業を取り込んだ。さらに2026年7月には債権買取サービスのレゾナスを開始した。広告関連の軽い資産を持つ事業から、信用判断と資金調達が必要な事業へと、資本の使い道が広がっている。
2026年2月の「事業計画及び成長可能性に関する説明資料」は、既存サービスの拡大、新規サービス、M&Aの三つを成長戦略に掲げる。ただし、3~5年先の売上高、営業利益、ROEを拘束する中期目標や、配当性向、DOE、総還元性向、自社株買い額の具体的な数字の約束は確認できない。2026年12月期の単年度業績予想はあるが、これを長期の資本効率の約束とはみなさない。
過去5年間に配当はなく、まとまった自社株買いによる株数減少も見られない。直近の上位10株主の保有割合は約66.5%で、経営者の資産管理会社などの持分が大きい。この支配構造と還元実績の組み合わせから、事業に使わず残った現金が少数株主に戻る価値は帳簿額の半分とする。これは経営者による不適切な行動を断定するものではなく、還元の約束がない状態での所有者の取り分に関する保守的な判断である。
2025年末には純現金約3.4億円がある一方、のれん約1.77億円と借入金も抱える。ファクログの買収利益率が期待に届かなければ、再投資に加えて減損も株主資本を減らす。未行使の新株予約権による希薄化の可能性もある。今後の追加買収やTOBはありうるが、決まっていない再編による買収プレミアムを通常の事業価値には含めない。
強気の見方と慎重な見方
強気の見方
メディアレーダーには広告業界向けの情報が集まり、2026年7月には会員数が14万人に達した。媒体を探す側と紹介される側が同じ場所を使い続ける限り、ネットワークは容易に消えない。会社は2026年にサイトの全面改修やAI検索機能の拡充も進めた。利用者が単純な一括ダウンロードから、成約確度の高い個別資料請求へ移れば、件数が減っても広告主にとっての価値を維持できる可能性がある。
トラミーでは、AIが文章を作れても、商品を実際に使った人の体験や信頼まで代わりに作れるわけではない。案件運営と報告書作成を自動化すれば、従来の案件単価のままでも利益率を改善できる。ステルスマーケティング規制にきちんと対応できる運営体制は、小規模な仲介事業者との差になる。顧客が単なる投稿数でなく品質を重視するほど、一定の価格維持力が残る余地がある。
さらに強い材料はファクログだ。2025年に取得した事業が2026年上期には全社売上の約28%を担うまで育った。買収前に小さかったサービスを広告投資と営業によって拡大する能力が示されたとも言える。掲載金融機関が増え、比較利用者も増えれば、仲介の収益機会はまだ広がる。レゾナスでは紹介で獲得した資金需要家に自社でも買取サービスを提供でき、広告仲介だけでは得られなかった収益が加わる。
2025年に赤字でも、2026年上期には営業黒字へ戻った。既存事業の固定費をAIで減らし、金融比較の送客収入を伸ばせば、10年後の全社営業利益率が大きく改善する可能性がある。無理な大型買収を続けず、金融の信用管理にも成功するなら、将来の事業価値は現在の純資産を大きく上回りうる。
慎重な見方
広告市場全体が成長しているのに、メディアレーダーの課金ダウンロード件数は2025年に約29%減った。単価を引き上げても、利用量の減少を埋められていない。2026年上期には同サービスの売上がさらに33.1%減少した。これは不況で広告予算が一時的に止まっただけというより、人が比較サイトで資料を集める行動そのものが変わった可能性を示している。
AIエージェントは、複数の媒体の特徴を読み、広告主の条件に合った候補を整理し、直接問い合わせまで進められる。広告制作・運用の自動化も進めば、比較サイトへ足を運ぶ人も、外部の運用会社に発注する案件も減りうる。メディアレーダーの会員数は過去の登録の蓄積であり、毎年の有料送客件数とは違う。既存顧客の売上比率が高くても、顧客ごとの取引金額が減れば売上は縮む。
トラミーも無傷ではない。広告主は口コミを集めるだけでなく、投稿者の審査、広告表示の適法性、効果測定まで求める。AIによって運営原価が下がる利益は、競合との手数料競争を通じて顧客に移るかもしれない。口コミが商品販売につながらなければ、案件数自体が減る。2025年には案件数も単価も前年を下回っている。
買収事業が伸びても、既存事業の減収を永久に補えるわけではない。ファクログは検索流入と送客先の広告予算に依存し、他の金融比較サイトや直接集客との競争がある。レゾナスは手数料収入を得る代わりに信用損失と資金拘束を引き受ける。2025年末ののれんは約1.77億円あり、買収効果が続かなければ減損もありうる。配当がなく、経営者側の持分が厚く、新株予約権による希薄化も残る状況で、少数株主が将来の利益を十分受け取れると決めつけることはできない。
どちらに重みを置いたか
金融比較事業の成長は本物の実績として評価する。しかし、2026年上期の全社増収は買収寄与に支えられ、既存の二事業はともに減収だった。特に広告市場の拡大とメディアレーダーの利用減少が同時に起きたことは重い。中立では既存サービスの数量が縮み、金融分野がその一部を埋める筋書きとした。確率は上側30%、下側41%で慎重側に寄せる。下に寄せる理由は、既存事業の実際の減収、買収のれん、金融事業の信用リスク、還元の約束がない資本政策である。AI代替は各事業の数量と長期成長率にすでに反映しており、その同じ理由を資本コストや確率で重ねて引いていない。結論は現在の時価総額に対して割高である。
10 年後の 5 つの筋書き(2035/12 期)
確率で加重した現株数換算の終価現在株主分の終価 1,221 円13 億円(+ 還元の換算額還元の合計 18 円0 億円)。 今の値に割り戻すと 592 円6 億円、今との差 −78.8%、 期待の年率 −7.8%(資本コスト 7.8%)→ 割高
| 筋書き | 確率 | 10 年後の現株数換算の終価現在株主分の終価 | 還元の換算額還元の合計配当+自社株買い | トータルリターン10 年・還元込み | 年率 | 確率 × (終価+還元) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 楽観 | 10% | 4,626 円47 億円 | 111 円1 億円 | +69.7% | +5.5% | 474 円5 億円 |
| やや楽観 | 20% | 2,576 円26 億円 | 37 円0 億円 | −6.4% | −0.7% | 523 円5 億円 |
| 中立 | 29% | 539 円6 億円 | 0 円0 億円 | −80.7% | −15.2% | 156 円2 億円 |
| やや悲観 | 26% | 234 円2 億円 | 0 円0 億円 | −91.6% | −22.0% | 61 円1 億円 |
| 悲観 | 15% | 175 円2 億円 | 0 円0 億円 | −93.7% | −24.2% | 26 円0 億円 |
| 加重平均 | 100% | 1,221 円13 億円 | 18 円0 億円 | −55.6% | −7.8% | 1,240 円13 億円 |
今の株価時価総額 2,791 円29 億円(2026-11-02)から見たトータルリターン。各行の年率は還元・追加負担を期間の中間時点に置く仮定のIRRです。最下段は期待CFから計算したIRRで、各行のIRRの加重平均ではありません。実際の配当時期を観測した値ではありません。
楽観 10% 金融比較が主力となり既存プラットフォームも立ち直る 利益 4 億円 · PER 12.6 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 4,626 円47 億円
広告主は見込み顧客の質を重視するようになり、メディアレーダーは一括ダウンロードの量から商談につながる個別紹介へと収益構造を変える。2025年の利用件数に近い水準まで案件数が回復し、成約価値の高い紹介に対して追加料金を受け取れる。トラミーでも実際の商品体験や法令に沿った投稿管理が評価され、顧客単価を上げながら案件数を守る。
買収したファクログは金融機関との提携を深め、比較情報だけでなく資金需要家との継続的な接点を持つようになる。課金送客は年間2万4,000件に広がる。レゾナスも審査と回収の精度を改善し、資金を大きく毀損せずに手数料収入を積み上げる。これはAIを自社の売り物にして収益を得るという未確認の期待ではなく、金融の実需と営業成果が積み重なる筋書きである。
自動化によって社内の報告業務や案件運営の人手が減り、拡大する売上に対して販管費を抑えられる。新たな大型買収を無理に重ねず、蓄積した現金の一部を株主へ還元する。広告関連事業の堀は以前ほど広くないが、顧客基盤の再活用に成功し、金融プラットフォーム企業として稼ぐ力を強めた状態になる。
- メディアレーダー:数量 100,000(年間の課金対象資料ダウンロード件数)× 価格 0.00(課金ダウンロード1件当たりの実効売上高(億円、イベント等の付随収入を含む))→ 売上 6 億円・営業利益 6 億円。数量は2025年の約0.98倍。質の高いリードへの価格改善とイベント収入を想定。
- トラミー:数量 600(年間の口コミ・モニター広告案件数)× 価格 0.01(1案件当たりの売上高(億円))→ 売上 5 億円・営業利益 4 億円。実体験案件を維持し、品質管理を付加価値化する。
- ファクログ:数量 24,000(年間の課金対象送客件数(推定))× 価格 0.00(課金送客1件当たりの実効売上高(億円、推定))→ 売上 7 億円・営業利益 7 億円。買収後の金融機関営業が広がり、課金送客が2026年の年換算を超えて増加。
- レゾナス:数量 1,500(年間の債権買取契約件数(分析上の想定))× 価格 0.00(1契約当たりの手数料売上高(億円、分析上の想定))→ 売上 2 億円・営業利益 1 億円。平均債権額と手数料の改善を想定。信用・調達原価を控除した粗利率50%。
- その他の広告運用・周辺媒体:数量 155(年間の有料案件・契約数(開示がないため分析上の仮定))× 価格 0.01(1案件・契約当たりの実効売上高(億円、推定))→ 売上 1 億円・営業利益 1 億円。人手の案件数は増やさず、実施品質と一部の追加サービスで単価を上げる。
倍率:資本コストk=7.75%、長期名目成長率g=-0.5%、通常の堀で増分超過利益の残存割合を1/2とする。2025年末の自己資本6.0億円を起点に、2026~2035年の純利益累計約16.0億円を加え、期間の株主還元1.2億円を控除するため、2035年末の自己資本は20.8億円となる。大型増資・評価差額・買収による資本の特別な増減は仮定しない。余剰現金1.5億円の税後金利寄与0.021億円を除いた事業純利益3.939億円と事業自己資本19.3億円から、事業ROEは約20.41%、RONIC=約14.08%。正当化PER=(1-g÷RONIC)÷(k-g)=約12.552倍を用いる。会社全体の2035年時価総額は3.939×12.552+1.5×戻り方0.5=約50.19233億円。新株予約権による既存株主の取り分の希薄化は別のholder_shareで反映する。
確率:ファクログの送客拡大、レゾナスの信用管理、広告仲介の数量回復、販管費の効率化が同時に成功する必要がある。2026年上期の金融比較の伸びは根拠になるが、既存広告二事業の減収が続いているため実現確率は限定する。
やや楽観 20% 金融比較の拡大が広告仲介の停滞を上回る 利益 2 億円 · PER 12.5 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 2,576 円26 億円
メディアレーダーは資料の一括ダウンロードをかつての水準まで取り戻せないが、個別の媒体比較に価値を感じる利用者を維持する。登録会員数は増えても、それがそのまま有料リード数を押し上げるわけではない。トラミーはステルスマーケティング規制に対応した案件管理を強みに、実体験を要する投稿案件を一定数残す。
成長を支えるのはファクログだ。提携金融機関への送客が年間2万件規模となり、実績のある金融比較分野での地位を強める。競合サイトが増えても広告主が紹介の質を評価し、料率の急落を避けられる。レゾナスの年間契約も増えるが、債権の信用管理と資金調達に費用がかかり、取扱額ほどには利益が増えない。
会社は既存のデジタル広告事業の集客費を見直し、定型的な案件運営を自動化することで利益率を回復させる。買収した事業ののれんを回収し、大きな追加減損は起こらない。ただし新規サービスへの投資が優先され、株主還元は小幅にとどまる。複数の事業を持つことで収益源は広がるものの、全社が強い独占力を獲得するわけではない。
- メディアレーダー:数量 94,000(年間の課金対象資料ダウンロード件数)× 価格 0.00(課金ダウンロード1件当たりの実効売上高(億円、イベント等の付随収入を含む))→ 売上 5 億円・営業利益 5 億円。2025年比数量0.92倍。単価の改善は成約価値の高い紹介が条件。
- トラミー:数量 560(年間の口コミ・モニター広告案件数)× 価格 0.01(1案件当たりの売上高(億円))→ 売上 4 億円・営業利益 3 億円。2025年比案件数0.89倍。手数料を一定程度維持する。
- ファクログ:数量 20,000(年間の課金対象送客件数(推定))× 価格 0.00(課金送客1件当たりの実効売上高(億円、推定))→ 売上 5 億円・営業利益 5 億円。取得後の年換算規模から、取引先の増加と送客の反復を見込む。
- レゾナス:数量 1,000(年間の債権買取契約件数(分析上の想定))× 価格 0.00(1契約当たりの手数料売上高(億円、分析上の想定))→ 売上 1 億円・営業利益 1 億円。信用審査を維持しつつ年間契約1,000件を獲得する。
- その他の広告運用・周辺媒体:数量 140(年間の有料案件・契約数(開示がないため分析上の仮定))× 価格 0.01(1案件・契約当たりの実効売上高(億円、推定))→ 売上 1 億円・営業利益 1 億円。数量縮小を単価改善が部分的に補う。
倍率:k=7.75%、g=-0.5%、余剰現金1.2億円の税後受取金利0.0168億円を除く事業純利益2.1832億円、事業自己資本9.8億円。事業ROEは約22.28%、超過利益の残存割合1/2からRONIC約15.01%。正当化PER=(1-g÷RONIC)÷(k-g)=約12.525倍とする。事業純利益×12.525倍+余剰現金1.2億円×戻り方0.5=27.94458億円。
確率:ファクログの2026年上期売上と提携先拡大には実績がある。既存事業の数量は大きく伸ばさず、金融送客とコスト効率化が一定程度続くという条件なら、楽観より現実的な可能性がある。
中立 29% 既存広告の縮小を金融比較が部分的に補う 利益 0 億円 · PER 12.1 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 539 円6 億円
10年後も広告媒体の比較と実際の口コミ施策には需要があるが、購入候補を探す作業の多くをAIエージェントが担う。メディアレーダーの課金ダウンロードは8万件へ減少する。利用者当たりの収益は少し上がるものの、件数の低下が売上を抑える。トラミーも実体験を伴う案件は残すが、運営の自動化と競争によって、案件数は440件に落ち着く。
ファクログは2025年の短い計上期間から通常運営へ移り、年間1万6,000件相当の課金送客を確保する。ただし、2026年上期の急拡大がそのまま10年続くわけではない。比較サイト間の競争やAIによる直接紹介があるため、営業活動で新しい掲載先を増やしても、成長率はやがて落ち着く。レゾナスは存続するが、資金拘束と信用審査費用のため、収益全体への貢献はまだ小さい。
営業部門の定型作業を自動化し、広告宣伝の効率を改善することで、既存事業の売上減少をある程度吸収する。2025年の販管費を単純に物価上昇させた金額より低く抑える必要があり、この点には実行上の不確実性が残る。会社は大きな配当や買い戻しを行わず、資金を新しいサービスと運転資金に回す。10年後には小幅ながら利益を出す会社として残るが、強い値決め力を持つ企業にはなっていない。
- メディアレーダー:数量 80,000(年間の課金対象資料ダウンロード件数)× 価格 0.00(課金ダウンロード1件当たりの実効売上高(億円、イベント等の付随収入を含む))→ 売上 4 億円・営業利益 4 億円。AIエージェント代替を反映し、数量2025年比0.78倍、実効単価1.09倍。
- トラミー:数量 440(年間の口コミ・モニター広告案件数)× 価格 0.01(1案件当たりの売上高(億円))→ 売上 3 億円・営業利益 2 億円。広告案件の制作・運用が自動化され、数量0.70倍、単価1.10倍。
- ファクログ:数量 16,000(年間の課金対象送客件数(推定))× 価格 0.00(課金送客1件当たりの実効売上高(億円、推定))→ 売上 4 億円・営業利益 4 億円。2025年は買収後の短期間のみ計上。2026年の稼働規模を起点に成長が鈍化。
- レゾナス:数量 600(年間の債権買取契約件数(分析上の想定))× 価格 0.00(1契約当たりの手数料売上高(億円、分析上の想定))→ 売上 1 億円・営業利益 0 億円。債権元本ではなく手数料売上。資金調達・信用費用を粗利段階から控除。
- その他の広告運用・周辺媒体:数量 105(年間の有料案件・契約数(開示がないため分析上の仮定))× 価格 0.01(1案件・契約当たりの実効売上高(億円、推定))→ 売上 1 億円・営業利益 0 億円。広告運用の内製化により数量0.66倍。価格上昇はほぼない。
倍率:k=7.75%、長期g=-0.5%。余剰現金1.0億円の税後利息0.014億円を除いた事業純利益0.441億円、事業自己資本7億円によるROEは6.30%でkを下回る。増分投資に超過利益を認めず、PERの上限を1÷(k-g)=12.121倍とする。事業純利益0.441億円×12.121倍+余剰現金1億円×戻り方0.5=約5.84536億円。
確率:メディアレーダーの数量減少、トラミーの案件減少、ファクログの取得後の実績を併せて考えた中心筋書き。新規金融事業の成功を過度に拡大せず、既存事業の構造変化が続くとみる。
やや悲観 26% 広告仲介の縮小に金融事業の停滞が重なる 利益 0 億円 · PBR 0.4 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 234 円2 億円
AIエージェントが広告媒体の選定や比較を代行し、メディアレーダーへの直接訪問がさらに減る。広告主が掲載資料より成果に応じた直接取引を選ぶため、有料の資料ダウンロードは年間6万1,000件まで減少する。トラミーでも広告主は自社で投稿者を募るようになり、案件数は360件に縮む。実体験に基づく投稿は必要でも、同社が仲介する割合は低下する。
ファクログは多数の金融機関を掲載しているものの、競合の比較サイトと直接広告に送客を奪われる。2026年の勢いが続かず、年間の課金送客は9,500件程度になる。レゾナスも信用管理と資金調達の制約から大きく伸びない。のれんを伴う買収事業の収益性は低下し、過去の投資回収が難しくなる。
会社は採算の悪い広告案件や周辺サービスから撤退し、販売促進費と人員を減らして現金流出を抑える。それでも2035年には小幅な赤字が残る。売れる事業資産と現金が一定程度残るため、事業価値をゼロとはしないが、過去のような成長企業の評価には戻らない。株主還元は行われず、余った資金も運営維持に使われる。
- メディアレーダー:数量 61,000(年間の課金対象資料ダウンロード件数)× 価格 0.00(課金ダウンロード1件当たりの実効売上高(億円、イベント等の付随収入を含む))→ 売上 3 億円・営業利益 3 億円。AIによる比較行動の中抜きが進み、課金数量は2025年比0.60倍。
- トラミー:数量 360(年間の口コミ・モニター広告案件数)× 価格 0.01(1案件当たりの売上高(億円))→ 売上 2 億円・営業利益 2 億円。広告主の内製化と競合増加で案件数が減少。
- ファクログ:数量 9,500(年間の課金対象送客件数(推定))× 価格 0.00(課金送客1件当たりの実効売上高(億円、推定))→ 売上 2 億円・営業利益 2 億円。買収後の拡大が止まり、比較サイトの送客料も下落。
- レゾナス:数量 200(年間の債権買取契約件数(分析上の想定))× 価格 0.00(1契約当たりの手数料売上高(億円、分析上の想定))→ 売上 0 億円・営業利益 0 億円。信用コストを警戒して債権買取を縮小。
- その他の広告運用・周辺媒体:数量 90.0(年間の有料案件・契約数(開示がないため分析上の仮定))× 価格 0.01(1案件・契約当たりの実効売上高(億円、推定))→ 売上 0 億円・営業利益 0 億円。広告運用・周辺サービスを整理する。
倍率:赤字で継続的な稼ぐ力に十分な価値を付けにくいため、過去の株価や谷のPBRではなく、正味換金可能資産2.4億円を価値の根拠とする。PBR表示の分母は2035年の自己資本5.2億円ではなく、基準時点の自己資本6.0億円であり、2.4÷6.0=0.40倍。のれんは換金価値を認めず、現金の消費と事業整理費を控除する。
確率:既存広告事業の実際の減収に加え、比較サイトの競争や買収事業の収益性が伸び悩む場合を考慮する。営業基盤と現金は残るが、追加の大きな利益は出ない筋書きである。
悲観 15% 比較サイトの役割が薄れ買収資産も傷む 利益 −1 億円 · PBR 0.3 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 175 円2 億円
広告媒体の探索と案件の初期選定はAIエージェントによる直接処理が一般化する。メディアレーダーは情報を掲載する場として残っても、課金ダウンロードは年間4万3,000件となり、単価も低下する。トラミーでは投稿募集と成果報告の自動化が進み、比較的小さな体験案件だけが残る。広告運用の周辺サービスも顧客企業への内製化が進む。
ファクログは検索流入と提携先の予算を失い、送客件数が落ち込む。比較利用者は金融機関の公式サイトやAIによる比較を選ぶようになる。レゾナスでは貸倒れや資金回収の遅れが生じ、新規の債権買取を停止する。買収時ののれんは収益回復を裏付けられず、減損する。新規M&Aで穴埋めすることは難しくなる。
会社は赤字部門の人員と集客費を大幅に削り、残るサービスの運営に集中する。それでも固定費と必要なシステム費用はゼロにならず、2035年の純損益は赤字となる。10年間の損失で自己資本と現金が減るため、昔の帳簿上の資産額は価値の床にならない。最終的に残る純現金と換金可能な資産を慎重に評価するが、広告プラットフォーム企業としての高い収益性は失われている。
- メディアレーダー:数量 43,000(年間の課金対象資料ダウンロード件数)× 価格 0.00(課金ダウンロード1件当たりの実効売上高(億円、イベント等の付随収入を含む))→ 売上 2 億円・営業利益 2 億円。有料ダウンロードは2025年比0.42倍、単価も下落。
- トラミー:数量 230(年間の口コミ・モニター広告案件数)× 価格 0.00(1案件当たりの売上高(億円))→ 売上 1 億円・営業利益 1 億円。体験型の一部案件を除き、広告主が手配・運用を内製化。
- ファクログ:数量 6,000(年間の課金対象送客件数(推定))× 価格 0.00(課金送客1件当たりの実効売上高(億円、推定))→ 売上 1 億円・営業利益 1 億円。比較サイト間の競争で送客件数と単価を失う。
- レゾナス:数量 0.0(年間の債権買取契約件数(分析上の想定))× 価格 0.00(1契約当たりの手数料売上高(億円、分析上の想定))→ 売上 0 億円・営業利益 0 億円。信用損失と資金制約で新規の債権買取を停止。
- その他の広告運用・周辺媒体:数量 55.0(年間の有料案件・契約数(開示がないため分析上の仮定))× 価格 0.00(1案件・契約当たりの実効売上高(億円、推定))→ 売上 0 億円・営業利益 0 億円。周辺広告事業の大半を整理する。
倍率:持続的な赤字となり、純利益にPERを掛けて価値を算出できない。過去の谷のPBRには依拠せず、10年後に残る純現金と換金可能資産の税後額1.8億円を価値の根拠とする。表示するPBRは今の自己資本6.0億円に対する1.8÷6.0=0.30倍であり、2035年の自己資本2.3億円に掛けた倍率ではない。
確率:AIによる情報比較の代替に加え、金融送客の失速、買収資産の減損、金融事業の信用損失が重なる場合を想定する。全面的な破綻を必然とはしないが、2025年の赤字と小さな自己資本から無視できない。
セグメント:数量 × 価格
いまの数量と価格、中立の筋書きの 10 年後。売上と営業利益は億円。
メディアレーダー
広告媒体の資料掲載、課金資料ダウンロード、広告主向けセミナー・イベントを通じた見込み顧客紹介。
| 数量年間の課金対象資料ダウンロード件数 | 価格課金ダウンロード1件当たりの実効売上高(億円、イベント等の付随収入を含む) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2025/12 | 102,125 | 0.00 | 5 | 5 |
| 10 年後 中立 | 80,000 | 0.00 | 4 | 4 |
取り方:2025年有価証券報告書のメディアレーダー売上4.89332億円、課金ダウンロード10万2,125件を使用。開示された課金平均単価は3,890円だが、同サービスにはイベント・セミナー等の収入も含まれるため、売上全体÷件数=約4,792円を実効単価とする。この差額は基本料金の値上げ実績とは混同しない。2024年の課金件数14万3,504件から減少した。2025年2月に標準課金料金を引き上げたものの、数量の減少を補いきれなかった。AIエージェント代替の型は『情報・調査サービスを中核とする自社プラットフォーム』と判断し、10年中立の数量は今の0.78倍、実効単価は1.09倍。会員は2026年7月時点で14万人だが、会員数と有料リード数は区別する。op_okuはセグメント営業利益の開示がないため、本社販管費控除前の粗利相当額の分析上の配賦値であり、会社開示の営業利益ではない。
トラミー
商品モニター・口コミ・SNS投稿の参加者募集と案件運営。広告主から案件単位で料金を受け取る。
| 数量年間の口コミ・モニター広告案件数 | 価格1案件当たりの売上高(億円) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2025/12 | 628 | 0.01 | 4 | 3 |
| 10 年後 中立 | 440 | 0.01 | 3 | 2 |
取り方:2025年有価証券報告書の案件数628件と売上高3.70911億円から、案件単価約59.1万円を算出した。案件数は2024年の670件から減り、単価も低下している。AIエージェント代替の型は『広告の制作・運用・人手による案件管理』とし、中立数量は0.70倍、単価は1.10倍とする。実体験の価値は残るが、募集、原稿の補助、審査、効果報告の自動化による手数料圧力を考慮する。2025年のop_okuは参加者報酬などの直接費を差し引いた粗利相当の推定値で、独立した営業利益の開示ではない。
ファクログ
ファクタリング会社を比較する利用者を集め、事業者への問い合わせ・見込み顧客紹介を収益化する。
| 数量年間の課金対象送客件数(推定) | 価格課金送客1件当たりの実効売上高(億円、推定) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2025/12 | 560 | 0.00 | 0 | 0 |
| 10 年後 中立 | 16,000 | 0.00 | 4 | 4 |
取り方:2025年9月取得の事業で、同年の会社計上売上高は0.14013億円。会社は実際の有料送客件数と単価を開示していないため、比較サービスでの送客課金例を参考に1件約2万5,000円と仮定し、売上÷仮定単価から約560件と逆算した。件数も単価も観測事実ではない。2026年上期の売上1.56577億円は取得後の通常運営を示す別の手掛かりで、同単価なら半期約6,260件に相当する。2025年の件数との大きな差はAIによる成長ではなく、初年度の計上期間が短いことと買収後の広告投資が原因である。2026年7月に掲載社数は250社を超えた。型は『自社プラットフォームの金融比較・送客』であり、AIによる比較サイトの中抜きを減点しつつ、取得後の営業拡大は別に考える。粗利相当のop_okuは会社未開示の分析上の推計。
レゾナス
売掛債権を自社で買い取るオンラインファクタリング。債権買取額ではなく、顧客から受け取る手数料等を売上とする。
| 数量年間の債権買取契約件数(分析上の想定) | 価格1契約当たりの手数料売上高(億円、分析上の想定) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2025/12 | 0.0 | 0.00 | 0 | 0 |
| 10 年後 中立 | 600 | 0.00 | 1 | 0 |
取り方:サービス開始は2026年7月で、2025年には売上も契約件数もない。2026年9月4日の会社発表によれば同年8月の債権買取額は2.5億円を超えたが、これは債権の額であって手数料売上ではない。会社の広告する手数料は1%からで、実際の平均買取額、手数料率、損失率は非開示。数量モデルでは平均買取債権額250万円、実効手数料率4%、1契約当たり約10万円を仮定するが、会社実績ではない。2035年の売上は契約件数×手数料で測り、買い取る債権元本を売上に含めない。AIリスクの中心は画面操作でなく、信用審査・資金調達・債務者の倒産である。会社発表:https://www.eyez.jp/info/20260904/ 。
その他の広告運用・周辺媒体
広告運用、動画投稿者とのマッチング、その他メディアや関連するマーケティング支援。
| 数量年間の有料案件・契約数(開示がないため分析上の仮定) | 価格1案件・契約当たりの実効売上高(億円、推定) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2025/12 | 160 | 0.01 | 1 | 1 |
| 10 年後 中立 | 105 | 0.01 | 1 | 0 |
取り方:2025年の全社売上9.65729億円からメディアレーダー4.89332億円、トラミー3.70911億円、ファクログ0.14013億円を引いた0.91473億円を計上する。案件数と単価の開示はないため、160案件、平均約57.2万円という仮の組み合わせで表した。実績として確認されたのは売上の残額のみである。AIエージェント代替の型は『広告制作・運用と人手によるマッチング』。中立数量は0.66倍、単価は約1.01倍とする。op_okuは粗利相当の配賦推計で、未開示のセグメント営業利益ではない。
リスクと懸念
AIエージェント代替による有料送客の減少
広告主がAIに媒体比較、資料要約、広告案作成、問い合わせを任せると、メディアレーダーのページ閲覧や課金ダウンロードの件数が減る。2025年には単価引き上げにもかかわらず課金件数が約29%減り、2026年上期の同サービス売上も33.1%減った。利用者数ではなく、有料の送客件数と顧客が支払う総額を監視する必要がある。
広告制作・口コミ運用の自動化と値下げ
トラミーには本物の使用体験を届ける役目があるが、参加者募集、文章作成支援、案件運営、効果報告の事務工数はAIに置き換わる。自動化によって同社の費用が減るだけでなく、競合にも同じ利益が生まれるため、成果報酬や手数料の引き下げ競争に移る可能性がある。ステルスマーケティング規制への対応費用も残る。
検索流入への依存と金融比較の競争
ファクログは買収後に急成長したが、利用者が検索エンジンや比較サイト経由で訪れることを前提にしている。AI検索が外部サイトへの訪問を減らすほか、競合比較サイトが紹介料を下げる可能性がある。掲載金融機関が増えても、実際の送客件数や成約単価が改善しなければ収益力は強まらない。
レゾナスの債権買取と信用損失
自社で売掛債権を買い取る事業は、広告仲介とは違って資金を先に支払う。2026年8月の買取額2.5億円超を売上や利益と誤認してはならない。売掛先の倒産、請求の真正性、回収遅延、資金調達金利の上昇により、わずかな手数料収入が信用損失で消える可能性がある。
買収のれんと追加投資の回収
2025年末ののれんは約1.77億円で、自己資本約6億円に対して小さくない。ファクログの送客成長が止まれば、過去の買収価額を利益によって回収できなくなる。将来の新規買収まで同じ資金配分を繰り返すと、稼いだ現金を資本コスト以下の投資に使うおそれがある。
支配構造、無配と潜在株式の希薄化
上位10株主の持分が過半を大きく超え、過去の配当実績もない。利益が生じても、少数株主は現金を払い戻す時期や規模を決められない。新株予約権約5万8,940株が行使されれば既存株主の取り分は約94.6%へ薄まる。株式の買い戻しや増配が実行されればこの評価は見直せるが、現状では未実現の還元を先取りしない。
今後の分かれ目
- メディアレーダーの年間課金ダウンロードが再び10万件前後へ戻り、実効単価も維持できたら
- AIによる比較サイトの中抜きが想定より軽いと判断し、中立の数量と稼ぐ力を引き上げる。単なる登録会員数の増加だけでは変更しない。
- メディアレーダーの有料リード件数が年間6万件台以下へ落ち込み、単価も低下したら
- 事業の値決め力が崩れていると見て、やや悲観の数量・価格とその実現可能性を再検討する。広告市場全体が好調であるほど会社固有の競争力の問題と判断する。
- トラミーの案件数が減っても、案件単価と顧客の継続利用が改善し、営業利益率も上がったら
- 品質を重視する広告主の需要と自動化によるコスト優位が確認できるため、トラミーの収益率を上方修正する。
- ファクログの売上成長とともに課金送客件数、契約単価、顧客獲得費用が継続開示され、投下資本利益率が資本コストを超えたら
- 買収による成長が既存株主の価値を高めていると判断し、金融比較の長期数量と利益率を引き上げる。売上のみの伸びでは十分な証拠としない。
- レゾナスの債権買取額だけが増え、手数料利益や貸倒率の開示が伴わなかったら
- 資金拘束と信用リスクが見えにくいと判断し、買取額を売上へ換算して評価しない。信用損失の発生や調達金利の上昇を悲観の純利益に反映する。
- 配当方針や自社株買い額に数値目標を掲げ、実際に増配や有意な株数減少を続けたら
- 余剰現金が少数株主に戻る確実性が高まるため、excess_cash_returnを0.5から0.75または1.0へ見直す。
見ておくもの
- メディアレーダーの課金ダウンロード件数、平均課金単価、イベント・セミナー収入の推移
- メディアレーダーの会員数と実際に課金される有効リード件数の乖離
- トラミーの年間案件数、案件単価、広告主の継続利用率、案件運営の自動化による費用削減
- ファクログの有料送客件数、1件当たり課金額、提携金融機関数、顧客獲得費用
- レゾナスの債権買取額、実際の手数料売上、平均手数料率、貸倒率、資金調達残高
- のれんの残高と減損の有無、買収した事業の営業利益と投下資本利益率
- 現金・借入金・売掛債権の増減、配当・自社株買いの実施、潜在株式の行使状況
- AI検索機能や広告支援サービスの導入後に、実際の有料受注額がどれだけ増えたか
- 広告表示規制、個人情報保護規制、ファクタリングの信用・法的取扱いに関する制度変更
倍率と資本コストの決め方
売上はメディアレーダーの課金ダウンロード、トラミーの案件数、ファクログの推定送客件数、レゾナスの推定買取契約件数に分けて積み上げた。会社が開示しないファクログと周辺事業の数量・単価は推計である。各サービスのop_okuは本社販管費控除前の粗利相当額で、全社営業利益はadjust_okuで販管費を引いた後の値である。2025年販管費約9.29億円を物価3%で10年増やすと約12.46億円になるが、中立のadjust_okuは10.56億円で、AIによる案件運営・報告作業の省力化や広告宣伝費の見直しによって約1.90億円を節約できると仮定した。この節約は未確定の実行リスクであり、悲観側で事業の縮小と残る固定費を評価する。
倍率は現在や過去のPER・PBRから逆算していない。k=7.75%、事業ごとの持続性から決めたg=-0.5%、ROEから算出するRONICを用い、楽観から中立は正当化PERの上限に合わせた。悲観側は過去の市場PBRではなく、赤字後に残る換金可能資産を直接評価した。余剰現金への戻り方0.5と新株予約権による希薄化も別に反映した。2027年4月以後開始する年度に適用される新リース会計基準で貸借対照表の表示は変わりうるが、ここでは賃料を営業費用とする現在の利益表示で10年をそろえ、会計変更による見かけの増益を価値に加えていない。
基準時価総額は29.11788億円。各筋書きの2035年時価総額と期間還元を確率で重み付けし、時価総額は10年、還元は平均5年で割り引き、既存株主の取り分を反映した現在価値は約6.07億円となる。差は約-79.2%で、判定は「割高」である。現在の株価が変わっても、数量・価格・費用・正当化倍率の事業仮定は自動的には変えない。
資本コスト 7.8% = 無リスク金利 3% + β — × 5%。基本資本コスト7.5%に、循環+0.5%、値決め力0%、純現金-0.25%、寿命0%を加えた7.75%。2025年は赤字だが2026年上期に営業黒字へ回復しており、継続的な財務危機とは判断せず、追加の財務困窮プレミアムは課さない。