結論
チェンジホールディングスは、ふるさと納税の取引基盤を収益源に、自治体向けソフト、企業の業務支援、M&A仲介を買収で広げてきた会社だ。長く持つ株主の目では、現在の評価はやや割高である。自治体との関係には価値があるが、それを今の利益率のまま十年間換金できるとは考えにくい。
目先の最大の問題は、単なる成長鈍化ではない。2026年10月20日、トラストバンクは約445万件の会員情報流出を公表した。関連サービスは前日から停止しており、公表資料では再開時期と業績影響が確定していない。利用者が戻る速さと、自治体が委託を継続する判断は、別々に見届ける必要がある。[資料3]
利益率には、事故とは別の下押しもある。自治体自身が寄附者を集める「チョイス3」は、通常の10%に対して手数料が3%となる仕組みだ。取扱高が増えても収入が同じ割合で増えるとは限らず、研修やBPOではAIが請求できる仕事量を減らす。買収先の立て直しが進まなければ、主力の稼ぎを新事業に回すほど資本効率が下がる。
中立では事業が消えるとは考えていないが、純利益は今より小さくなる。悲観にも資産価値による下支えを認めたうえで、複数の筋書きを含めた現在価値は、基準の時価総額を約22%下回る。信頼回復と買収先の収益改善が重なれば上振れは大きいものの、それを中心に据えるには証拠が足りない。のれんを除いた自己資本は下値の支えになるが、現在の価格に十分な安全域を作るほどではない。
バリュー投資の観点から
長く持つ株主にとって、人口減少は需要の追い風であると同時に、顧客の財布を細らせる力でもある。自治体や中小企業は省人化を必要とするが、必要な仕事が増えることと、仲介者が高い利益率を保つことは別である。AIが業務を簡単にすれば、顧客自身が仕事を済ませる範囲も広がる。
利益の質は、買収前の会社の姿ではなく、今の資金の使い道から判断したい。直近の営業キャッシュフローから現金設備投資とリース返済などを引くと、買収前の株主向け資金は約51億円という参考値になる。これは会計上の純利益より小さく、さらに買収を続ければ自由に配れる金額は減る。のれんは将来の稼ぎへの支払であり、利益が細ったときに換金して穴を埋められる預金ではない。[資料2]
この会社を理解するうえで、ITの技術予測より難しいのは経営者の再投資判断である。主力から得た現金を、資本コストを超える収益へ変えられなければ、成長は株主の豊かさにつながらない。中立では資本効率が低下し、追加投資を減らして還元へ回す必要性が高まる。
自治体との関係を無価値とは見ないが、現在の値段には十分な安全域がない。悲観でも倒産や投売りを前提にせず、残る事業資産の価値は認める。それでも、復旧後の顧客維持と買収先の資金回収を同時に信じる負担は軽くない。上振れの大きさより、外したときに何が残るかを重く見るべき局面だ。
何で稼ぐ会社か
稼ぎの中心は、IT技術者の派遣ではなく、自治体と寄附者を結ぶ取引の入口である。トラストバンクの「ふるさとチョイス」は、寄附の募集、受付、決済を自治体に提供し、取扱額に応じた手数料を得る。物流や観光などの周辺事業も地方創生領域に含まれ、寄附額の全額が会社の売上になるわけではない。[資料1]
自治体向けソフトは、取引手数料とは異なる稼ぎ方をする。LoGoチャットは職員間の連絡、LoGoフォームは申請や調査の電子化を担い、有償契約から利用料を受け取る。国や自治体への業務改革支援、東光コンピュータ・サービスの業務システムや教育ICTもあり、防衛省からの受注は公共分野の裾野を広げている。公共DXに含まれるリース会計の収入は、受託開発の人月とは分けて考える。[資料1][資料2]
民間向けの事業は、必要性があっても収益の守りやすさが違う。イー・ガーディアンの投稿監視や顧客対応は継続需要を持つが、AIによる省人化で有償の作業量が減りうる。fundbookはM&A成立時の成功報酬を得るため、案件の大型化と成約の時期で収入が振れる。研修、サイバー対策、ビーキャップの在席管理に加え、DFA Roboticsは実際の配膳・清掃を担う機械を販売する。[資料2]
会社全体を同じ成長率で見ると、こうした違いを見落とす。本社費を除く利益は公共側への依存が大きく、民間側の売上拡大が、そのまま利益の分散にはなっていない。分析上の内訳は会社の二つの報告セグメントを細分化したもので、未開示の台数や成約数は推定と明記した。公表されていない数量を、会社の実績として扱ってはいない。
優良さと弱いところ
最も価値のある資産は、自治体との長い取引関係である。ふるさとチョイスは多数の自治体と接点を持ち、寄附の受付だけでなく、商品登録や運営実務まで支える。LoGoにも自治体間で共通の道具を使う利点があり、新規参入者が営業先を一から開拓するより有利だ。ただし、自治体が複数のポータルを使える以上、その接点は独占とは違う。
値決め力の証拠は弱い。確認できた動きは広範な値上げではなく、自治体の直接集客を条件とした手数料の引下げである。LoGoや森林組合向けシステムにも業務上の蓄積はあるが、低い解約率や年単位の移行負担を示す数字は十分に確認できなかった。したがって、全社を「記録の正本」を握る強い独占基盤とは評価しない。
資本配分の成績は、過去の成長率ほど明快ではない。トラストバンクの取得は収益構造を変えたが、近年はEGとfundbookの計画未達が続き、買収投資の回収を確かめる段階にある。2021年以降の親会社利益の増分は、自己資本と純負債の増分に対して年率約6%台という粗い関係にとどまる。少数株主と取得時期をそろえた増分ROICではなく、追加投資の成功を断定できる数字でもない。[資料1][資料2]
今回の事故は、その強みの質を試す。安全性を売るグループ自身の取引基盤で情報が流出したため、復旧費用だけでなく、契約を任せる理由の修復が必要になる。残る顧客基盤は評価するが、堀が広がり続けているとは言い切れない。
業界はいまどこにいて、どこへ向かうか
ふるさと納税は大きな市場になったが、仲介会社の取り分まで守られた市場ではない。2025年度の寄附総額は約1.33兆円で、会社の四半期資料にもこの規模が示されている。地方創生売上を通常手数料から換算すると、同社の取扱シェアは約17%相当となるが、周辺収入を含む推定であり、公式シェアではない。楽天、さとふる、ふるなび、Amazonについても、同じ年度・同じ定義の取扱額シェアを確認できず、利用者アンケートの比率で代用しない。
競争の焦点は、ポイントから集客と費用へ移っている。ポイント付与の禁止は従来の競争を弱めるが、総務省の手数料引下げ要請は、残った収益にも圧力をかける。チョイス3は2026年8月時点で955団体が導入し、406団体で寄附実績がある。導入団体の比率と低料率の取扱額比率は別物であり、中立では制度全体の実質規模が一割広がる一方、同社の取扱シェアは約15%へ低下すると考える。
IT市場全体の伸びと、この会社が請求できる工数は一致しない。添付の業種前提は国内ITサービスを2025年に7.5兆円とし、名目成長を見込むが、AI代替の判断を優先すると受託・研修の有償工数は減る。BPOは国内約5.08兆円に対して同社は約0.2%の規模で、トランスコスモスやベルシステム24との競争にある。サイバー対策も市場の拡大は追い風だが、同社の広義市場シェアは約0.4%にすぎず、大手の販売網を凌ぐ保証はない。
小さな市場では、全国シェアより顧客ごとの定着を見るべきだ。LoGoの有償契約は広がっているが、TeamsやLINE WORKSなどへの代替と自治体の内製化が残る。M&A仲介の年間約6,000件という会社資料の市場に対し、fundbookの成約換算は約2%弱と推定する。ロボットや在席管理は独自の需要を持つものの、国内市場と競合シェアの比較可能な開示は不足しており、主力の減益を埋める大市場として先取りしない。
資本政策と M&A
資本配分は拡大一辺倒から修正に入った。2018年のトラストバンク取得は稼ぎの柱を作ったが、EGとfundbookの取得後は計画未達が目立つ。fundbookの取得対価は155億円で、のれんだけで約124億円を占めるため、売上規模ではなく買収資金の回収で成否を判断すべきだ。[資料2]
2026年5月の修正計画は、2030年3月期の売上700億円と営業利益180億円を目標とする。純利益は110億円、ROEは16.5%である。営業利益目標の達成時期は二年延期され、M&A枠も300億円から130億円に縮小された。これらは会社の目標であり、中立の達成前提ではない。[資料1]
還元には数字の約束がある。計画期間の配当75億円と自社株買い50億円を掲げ、配当はDOE3.6%を基準にする。配当性向の下限は15%で、別途決議された取得枠20億円と実行済み約0.67億円は区別する。株主優待は四半期費用から年約5.46億円と推定するが、廃止しない約束は2029年6月基準までであり、その先の継続は見込みである。
資本の戻り方にはなお慎重さが要る。SBIの持分は約37%で、上場子会社EGには少数株主もいる。政策保有株は上場分と非上場分を合わせて約27億円あり、売却額の約束は確認できない。過去の増配と買戻しは評価するが、残る利益がすべて株主へ戻る会社としては扱わない。
強気の見方と慎重な見方
強気の見方
自治体との接点は、一度の事故や料金変更だけですべて消える資産ではない。ふるさとチョイスは寄附の受付を日常業務として支え、LoGoは別の業務にも入り込んでいる。安全性の検証を伴う復旧に成功すれば、自治体がすぐに全業務を他社へ移すとは限らない。ポイント競争の縮小も、返礼品の幅や自治体との関係を持つ事業者には有利に働きうる。
手数料引下げにも、利益を守る道がある。自治体が直接集客する寄附が増えれば、会社が負担する広告や誘導の費用を減らせる。低料率の取扱高を増やしながら、政策目的の寄附や企業版ふるさと納税へ広げられれば、率の低下を量と費用効率で補える。ロボットの保守網も、画面上のソフトとは異なる現場の仕事を残す。
買収先の不振が固定化していると決めつけるのは早い。fundbookでは複数成約を実現するアドバイザーが増え、金融機関経由の案件が収益になるまでには時間差がある。M&A予算を縮め、既存事業の改善に資金と経営資源を戻す判断も、過去の拡大策を修正する動きと読める。会社計画を無条件には採らなくても、投資済みの能力が遅れて利益になる余地はある。[資料1]
この道筋なら、主力の信頼回復と民間側の改善が同時に進む。追加の大規模増資に頼らず、配当と買戻しを行いながら現金を蓄えられる。上振れの源泉は、AIという看板に高値を付けることではなく、既存の顧客基盤から現金を取り戻せることにある。
慎重な見方
最も危ういのは、強みと見ていた自治体との関係が、そのまま高い手数料の防波堤にはならないことである。自治体は寄附を増やしたいと同時に、仲介費用を減らしたい顧客でもある。チョイス3はその方向を会社自身が制度化したものであり、契約団体数が維持されても利益が減る筋道がある。
情報流出は、この変化に重なって起きた。寄附者は別のポータルへ移りやすく、自治体側の契約が残っていても、実際に流れる寄附が戻るとは限らない。停止期間の売上逸失に加え、補償、監査、システム再構築の費用が生じる可能性がある。再開の発表だけで従来の収益力へ戻ったと判断するのは早い。[資料3]
新しい事業が主力を置き換える証拠もまだ弱い。EGとfundbookの未達によって中期目標が延期され、のれんと無形資産の大きさだけが残っている。BPOや研修はAIで作業時間が減れば、効率化の利益を顧客へ渡す競争になりやすい。サイバー対策の需要増も、少人数で多くの診断を行える技術が広がれば、人員数に比例した成長にはならない。
純負債の小ささだけで損失を軽く見てはいけない。多額の現金の裏側には借入と決済・運転資金があり、持株会社には本社費や株主還元の支出もある。ただし、収益力の低下と倒産寸前の資産処分は別であり、のれん以外の事業資産まで一括して無価値とするのも行き過ぎだ。現在の利益が十年後も続くという前提と、残る資産でどこまで損失を抑えられるかを分けて点検すべきである。
どちらに重みを置いたか
顧客基盤が残るという指摘には説得力があり、事故を理由に永久閉鎖を中立へ持ち込むべきではない。しかし、利益率まで回復するとの主張は、手数料の引下げと買収先の未達を十分に説明できない。事業の存続ではなく、残った資本がどれだけ稼ぐかという論点では慎重な見方が優る。
下方へ重みを寄せる理由は、今回の情報流出、料金制度の変更、投資済み事業の計画未達という会社固有の事実である。AIによる工数減少は既に中立の数量と長期成長へ反映し、確率や資本コストへ重ねて上乗せしていない。資産価値による下支えを含めても評価はやや割高であり、強い顧客接点だけを理由に安全域があるとは判断しない。
10 年後の 5 つの筋書き(2036/03 期)
確率で加重した株価時価総額 1,030 円716 億円(+ 配当配当と自社株買いの合計 345 円240 億円)。 今の値に割り戻すと 712 円495 億円、今との差 −21.8%、 期待の年率 +4.2%(資本コスト 8.0%)→ やや割高
| 筋書き | 確率 | 10 年後の株価時価総額 | 配当の合計還元の合計配当+自社株買い | トータルリターン10 年・配当込み | 年率 | 確率 × (株価+配当時価総額+還元) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 楽観 | 8% | 3,578 円2,487 億円 | 569 円396 億円 | +355.8% | +16.4% | 332 円231 億円 |
| やや楽観 | 18% | 2,214 円1,539 億円 | 509 円354 億円 | +199.3% | +11.6% | 490 円341 億円 |
| 中立 | 32% | 779 円542 億円 | 438 円305 億円 | +33.8% | +3.0% | 390 円271 億円 |
| やや悲観 | 25% | 228 円158 億円 | 208 円145 億円 | −52.1% | −7.1% | 109 円76 億円 |
| 悲観 | 17% | 228 円158 億円 | 94 円65 億円 | −64.7% | −9.9% | 55 円38 億円 |
| 加重平均 | 100% | 1,030 円716 億円 | 345 円240 億円 | +51.1% | +4.2% | 1,375 円956 億円 |
今の株価時価総額 910 円632 億円(2026-10-22)から見たトータルリターン。加重平均の年率がこの 10 年に期待できる年率で、資本コスト 8.0% を下回るほど割高。
楽観 8% 信頼回復と買収先の改善が両立する 利益 164 億円 · PER 13.2 倍 · 株価時価総額 3,578 円2,487 億円
安全性を確認した復旧によって、寄附者と自治体の信頼が戻る。ふるさと納税市場は実質で約三割強広がり、チョイスの取扱シェアも約19%へ上がる。低料率の導線は増えるが、主流の集客をポータルが担うため、平均料率の低下は限定的である。
民間側では、投資済みの人材と販売網がようやく稼ぎに結び付く。fundbookは大型案件の比率が改善し、EGは減った作業時間に合わせて費用を落とせる。研修や受託の数量をAI効果で膨らませなくても、単価と採算の回復が利益を押し上げる。DFA Roboticsは現場の導入と保守を広げ、機械の更新需要を取り込む。
買収は選別され、主力の現金を規模拡大だけに使わなくなる。継続的な増資を行わず、配当と計画内の買戻しを実施したあとにも余剰現金が積み上がる。この筋書きでも顧客接点を独占とまでは呼ばないが、会社は再投資先を選べる立場へ戻る。
- ふるさと納税・関連地域取引:数量 3,379(年間取扱額(2026年価格の億円、手数料換算の推定))× 価格 0.13(実質取扱額1円当たり名目売上(実効料率×物価倍率))→ 売上 427 億円・営業利益 205 億円。実質市場1.35倍、換算シェア18.8%。実効料率9.5%に物価倍率を掛ける。
- 観光マーケティング:数量 70.0(年間受注件数(標準案件換算、推定))× 価格 800(1案件当たり売上(万円))→ 売上 6 億円・営業利益 1 億円。制作量は増やさず、受注選別で採算改善。
- 民間DX・研修:数量 120(年間有償業務量(標準人年換算、推定))× 価格 2,768(1標準人年当たり売上(万円))→ 売上 33 億円・営業利益 7 億円。工数は増やさず、単価のみ物価並み。
- 物理ロボット販売・保守:数量 1,500(年間納入台数(保守込み標準納入換算、推定))× 価格 360(1台当たり売上(万円、関連保守込み))→ 売上 53 億円・営業利益 6 億円。現場導入と更新で2.5倍。AIサービス受注の仮定ではない。
- 在席管理ソフト:数量 100,000(年間平均有償利用ID(推定))× 価格 6,900(1有償ID当たり年間売上(円))→ 売上 7 億円・営業利益 2 億円。有償IDは現在以下、単価は1.15倍。
- ネット監視・顧客対応BPO:数量 2,025(有償業務量相当人員(人、非FTEの近似))× 価格 658(1人当たり年間売上(万円))→ 売上 132 億円・営業利益 18 億円。工数は増やさず、費用削減を伴う正常化。
- 事業承継M&A仲介:数量 100(年間成約組数(両当事者一組換算、推定))× 価格 8,189(1成約組当たり認識売上(万円))→ 売上 81 億円・営業利益 20 億円。成約100組相当を維持し、大型案件の構成で単価改善。
- サイバー対策:数量 180(年間提供業務量(ライセンス込み標準人年換算、推定))× 価格 2,678(1標準人年当たり認識売上(万円))→ 売上 48 億円・営業利益 9 億円。作業量は現在以下。ライセンス一括計上の恒久成長は見込まない。
- LoGo自治体ソフト:数量 1,731(年平均有償自治体・製品契約数(近似))× 価格 144(1自治体・製品契約当たり年間売上(万円))→ 売上 25 億円・営業利益 10 億円。契約数は現在以下、追加機能と有償化で価格上昇。
- 公共コンサル・システム支援:数量 160(年間有償業務量(標準人年換算、推定))× 価格 2,462(1標準人年当たり売上(万円))→ 売上 39 億円・営業利益 8 億円。工数は現在以下。公共調達の付加価値と採算改善。
- 公共・教育ICT機器:数量 16,100(当期売上認識の端末・周辺機器換算台数(推定))× 価格 12(1換算台当たり認識売上(万円))→ 売上 20 億円・営業利益 2 億円。機器更新と周辺需要で数量1.15倍。
倍率:k=8%、g=1%。期末の事業利益156.68億円を事業自己資本803.50億円で割ったROEは19.50%。残る割合1/2なのでRONIC=13.7499%。正当化PER=(1−0.01÷RONIC)÷(0.08−0.01)=13.246743倍の上限そのものを用いる。時価総額は(164.3601−548.5567×0.014)×PER+548.5567×0.75。自己資本は450.9333+累計報告利益1242.3272−総還元395.8039+費用計上済み優待54.60=1352.0567億円。還元の内訳は配当291.8706、新規買戻し49.3333、優待54.60億円。配当は期中平均自己資本の3.6%と利益の15%の大きい方。買戻しは計画50億円から既実行0.666689億円を除いた額のみ。留保資金から買収・純増投資等320億円と期首純負債約32.57億円を先に充当し、残額だけを期末余剰現金とした。2027~2036年の報告純利益の想定経路は順に50.0000、75.0000、95.0000、115.0000、130.0000、140.0000、151.0012、157.6446、164.3213、164.3601億円。会社の最新予想ではなく、事故後の影響と回復・縮小を織り込んだ分析上の仮定である。
確率:情報流出の影響が一時的な顧客離れで収まり、料金引下げも主に集客費の小さい取引に限定される場合。fundbookとEGの改善まで同時に必要なため8%にとどめる。AI商品売上の未確認を理由に人月型の数量を増やしてはいない。
やや楽観 18% 主力が持ち直し民間側も正常化する 利益 105 億円 · PER 13.0 倍 · 株価時価総額 2,214 円1,539 億円
ふるさとチョイスは利用者の一部を失うが、復旧後の運営が安定し、主要な自治体との取引を保つ。制度全体の実質規模が二割広がる中で、取扱シェアは約18%を維持する。手数料は低下しても、寄附の増加と集客費の抑制が利益を支える。
買収先は高成長企業へ戻るのではなく、通常の収益を得る会社へ立ち直る。fundbookの成約は今を超えないが、案件単価と稼働の偏りが改善する。BPOや受託では有償業務量が減っても、採用と外注を抑えて利益を残す。公共分野は既存契約を守り、物理ロボットが小さいながら成長を補う。
資本配分の修正も定着する。大型買収を繰り返すより、既存顧客への販売とサービス品質へ投資し、配当と買戻しを続ける。失われた信頼を取り戻す費用は必要だが、主力がその資金を生み、十年後には現金を持ちながら収益を保つ会社になる。
- ふるさと納税・関連地域取引:数量 2,816(年間取扱額(2026年価格の億円、手数料換算の推定))× 価格 0.11(実質取扱額1円当たり名目売上(実効料率×物価倍率))→ 売上 318 億円・営業利益 140 億円。実質市場1.20倍、換算シェア17.6%。実効料率8.5%。
- 観光マーケティング:数量 63.0(年間受注件数(標準案件換算、推定))× 価格 800(1案件当たり売上(万円))→ 売上 5 億円・営業利益 1 億円。案件量0.9倍、低料率の運用案件から選別。
- 民間DX・研修:数量 108(年間有償業務量(標準人年換算、推定))× 価格 2,678(1標準人年当たり売上(万円))→ 売上 29 億円・営業利益 5 億円。有償業務量0.9倍、単価1.3倍。
- 物理ロボット販売・保守:数量 1,080(年間納入台数(保守込み標準納入換算、推定))× 価格 360(1台当たり売上(万円、関連保守込み))→ 売上 38 億円・営業利益 4 億円。保守網と更新で数量1.8倍。
- 在席管理ソフト:数量 95,000(年間平均有償利用ID(推定))× 価格 6,900(1有償ID当たり年間売上(円))→ 売上 6 億円・営業利益 1 億円。IDは0.95倍、単価1.15倍。
- ネット監視・顧客対応BPO:数量 1,721(有償業務量相当人員(人、非FTEの近似))× 価格 637(1人当たり年間売上(万円))→ 売上 108 億円・営業利益 13 億円。有償業務量0.85倍に合わせて費用調整。
- 事業承継M&A仲介:数量 90.0(年間成約組数(両当事者一組換算、推定))× 価格 7,643(1成約組当たり認識売上(万円))→ 売上 68 億円・営業利益 14 億円。成約0.9倍、大型案件比率の回復。
- サイバー対策:数量 162(年間提供業務量(ライセンス込み標準人年換算、推定))× 価格 2,591(1標準人年当たり認識売上(万円))→ 売上 41 億円・営業利益 6 億円。業務量0.9倍で維持し、継続運用を増やす。
- LoGo自治体ソフト:数量 1,644(年平均有償自治体・製品契約数(近似))× 価格 144(1自治体・製品契約当たり年間売上(万円))→ 売上 23 億円・営業利益 8 億円。契約0.95倍、単価1.15倍。
- 公共コンサル・システム支援:数量 144(年間有償業務量(標準人年換算、推定))× 価格 2,381(1標準人年当たり売上(万円))→ 売上 34 億円・営業利益 6 億円。有償業務量0.9倍。大型受注の一部が継続。
- 公共・教育ICT機器:数量 14,700(当期売上認識の端末・周辺機器換算台数(推定))× 価格 12(1換算台当たり認識売上(万円))→ 売上 17 億円・営業利益 1 億円。数量1.05倍。大幅な全国シェア拡大は想定しない。
倍率:k=8%、g=1%。期末の事業利益101.22億円を事業自己資本733.50億円で割ったROEは13.80%。残る割合1/2なのでRONIC=10.9001%。正当化PER=(1−0.01÷RONIC)÷(0.08−0.01)=12.975107倍の上限そのものを用いる。時価総額は(105.4374−300.9521×0.014)×PER+300.9521×0.75。自己資本は450.9333+累計報告利益882.9406−総還元354.0218+費用計上済み優待54.60=1034.4521億円。還元の内訳は配当250.0885、新規買戻し49.3333、優待54.60億円。配当は期中平均自己資本の3.6%と利益の15%の大きい方。買戻しは計画50億円から既実行0.666689億円を除いた額のみ。留保資金から買収・純増投資等250億円と期首純負債約32.57億円を先に充当し、残額だけを期末余剰現金とした。2027~2036年の報告純利益の想定経路は順に45.0000、65.0000、78.0000、85.0000、92.0000、98.0000、102.1292、105.1660、107.2079、105.4374億円。会社の最新予想ではなく、事故後の影響と回復・縮小を織り込んだ分析上の仮定である。
確率:自治体との関係と既存サービスの定着に支えられ、復旧後の離反が抑えられる場合を18%とする。手数料の低下は続くが、費用削減と民間事業の収益正常化が補う。全面的なシェア奪回までは必要としない。
中立 32% 必要な事業は残るが取り分と資本効率は低下する 利益 43 億円 · PER 12.5 倍 · 株価時価総額 779 円542 億円
会社の事業は残るが、以前の利益率には戻らない。ふるさと納税の実質市場は一割広がっても、寄附者の移動によって同社の取扱シェアは約15%へ下がる。自治体が自ら集客する割合が増え、平均料率は低下する。契約団体数だけを見れば安定していても、利益への転換は弱くなる。
人手を省くサービスは売れるが、会社が売れる人の仕事量は減る。研修、監視、受託開発ではAIへの移行が進み、LoGoも利用契約と単価の両面で競争を受ける。公共業務と物理ロボットには需要が残り、全社の売上は名目では大きく崩れない。それでも本社費や安全性への支出が重く、利益は縮む。
M&Aは縮小されるが、計画済みの投資と事業維持に資金が必要となる。配当と買戻しを続けても自己資本が積み上がり、追加投資の収益力は資本コストを下回る。成長企業という評価より、主力の現金を守って配れるかを問われる会社になる。
- ふるさと納税・関連地域取引:数量 2,140(年間取扱額(2026年価格の億円、手数料換算の推定))× 価格 0.10(実質取扱額1円当たり名目売上(実効料率×物価倍率))→ 売上 213 億円・営業利益 75 億円。実質市場1.10倍、換算シェア14.6%。料率7.5%は3%導線の構成拡大を反映。
- 観光マーケティング:数量 45.5(年間受注件数(標準案件換算、推定))× 価格 800(1案件当たり売上(万円))→ 売上 4 億円・営業利益 0 億円。AI制作・運用代替。数量0.65倍、手数料に物価を掛けない。
- 民間DX・研修:数量 78.0(年間有償業務量(標準人年換算、推定))× 価格 2,678(1標準人年当たり売上(万円))→ 売上 21 億円・営業利益 2 億円。AI代替の人月型。数量0.65倍、価格1.30倍。
- 物理ロボット販売・保守:数量 840(年間納入台数(保守込み標準納入換算、推定))× 価格 345(1台当たり売上(万円、関連保守込み))→ 売上 29 億円・営業利益 2 億円。現場の機械更新は残る。数量1.40倍、価格1.15倍。
- 在席管理ソフト:数量 85,000(年間平均有償利用ID(推定))× 価格 6,600(1有償ID当たり年間売上(円))→ 売上 6 億円・営業利益 1 億円。席・画面型。数量0.85倍、価格1.10倍。
- ネット監視・顧客対応BPO:数量 1,215(有償業務量相当人員(人、非FTEの近似))× 価格 612(1人当たり年間売上(万円))→ 売上 74 億円・営業利益 6 億円。AI代替の人月型。数量0.60倍、価格1.25倍。
- 事業承継M&A仲介:数量 75.0(年間成約組数(両当事者一組換算、推定))× 価格 7,336(1成約組当たり認識売上(万円))→ 売上 54 億円・営業利益 5 億円。成約数量0.75倍。成功報酬単価は物価並み。
- サイバー対策:数量 135(年間提供業務量(ライセンス込み標準人年換算、推定))× 価格 2,591(1標準人年当たり認識売上(万円))→ 売上 35 億円・営業利益 3 億円。人月型の上限側。数量0.75倍、価格1.30倍。
- LoGo自治体ソフト:数量 1,471(年平均有償自治体・製品契約数(近似))× 価格 138(1自治体・製品契約当たり年間売上(万円))→ 売上 20 億円・営業利益 6 億円。席・画面型。契約0.85倍、価格1.10倍。
- 公共コンサル・システム支援:数量 112(年間有償業務量(標準人年換算、推定))× 価格 2,462(1標準人年当たり売上(万円))→ 売上 27 億円・営業利益 3 億円。人月型。数量0.70倍、価格は物価並み。
- 公共・教育ICT機器:数量 11,900(当期売上認識の端末・周辺機器換算台数(推定))× 価格 11(1換算台当たり認識売上(万円))→ 売上 14 億円・営業利益 1 億円。人口減と更新周期。数量0.85倍、価格1.15倍。
倍率:k=8%、g=1%。期末の事業利益42.43億円を事業自己資本663.50億円で割ったROEは6.39%。事業ROEがk以下なので、指定ルールの上限1÷k=12.5倍をそのまま用いる。成長による割増はしない。時価総額は(42.6365−15.0351×0.014)×PER+15.0351×0.75。自己資本は450.9333+累計報告利益477.6365−総還元304.6347+費用計上済み優待54.60=678.5351億円。還元の内訳は配当200.7014、新規買戻し49.3333、優待54.60億円。配当は期中平均自己資本の3.6%と利益の15%の大きい方。買戻しは計画50億円から既実行0.666689億円を除いた額のみ。留保資金から買収・純増投資等180億円と期首純負債約32.57億円を先に充当し、残額だけを期末余剰現金とした。2027~2036年の報告純利益の想定経路は順に35.0000、45.0000、52.0000、55.0000、53.0000、51.0000、49.0000、48.0000、47.0000、42.6365億円。会社の最新予想ではなく、事故後の影響と回復・縮小を織り込んだ分析上の仮定である。
確率:中心の見通しとして32%。事故後にサービスは継続できるが、寄附者の一部は戻らず、低料率取引とAIによる工数削減が進む。中立自体にAI代替を反映済みである。下に寄せる理由:10月の情報流出、チョイス3の拡大、EG・fundbookの計画未達によって、回復が遅れる余地が上振れより大きい。
やや悲観 25% 顧客流出の後に縮小して利益を残す 利益 11 億円 · PBR 0.3 倍 · 株価時価総額 228 円158 億円
復旧しても、寄附の流れは十分には戻らない。制度全体の実質規模が横ばいとなる中で、同社の取扱シェアは約13%へ下がる。競合に移った寄附者を取り戻す費用がかかり、自治体の直接集客による低料率取引も増える。主力は規模を保つより、利益の残る契約を選ぶ段階に入る。
民間側は主力を補えず、BPOや研修の人員と拠点を削る。fundbookは小さな組織へ戻り、公共案件も大型受注の継続を見込めなくなる。ただし、顧客と売上が完全に消えるわけではない。不採算契約からの撤退によって、十年後には小幅の利益を残す。
経営は買収と自己株買いを止め、計画期間の後にはDOE中心の配当を利益連動へ切り替える。優待も縮小され、本社費は組織の縮小で抑える。これは一時的な不況ではなく、規模と値決め力を失ったあとの再出発であり、以前の資本に対する収益率は戻らない。継続の利益だけでなく、残る事業資産の価値も株主価値を支える。
- ふるさと納税・関連地域取引:数量 1,689(年間取扱額(2026年価格の億円、手数料換算の推定))× 価格 0.08(実質取扱額1円当たり名目売上(実効料率×物価倍率))→ 売上 135 億円・営業利益 38 億円。実質市場横ばい、換算シェア12.7%。料率6%。直接集客と契約選別で残る利益を守る。
- 観光マーケティング:数量 35.0(年間受注件数(標準案件換算、推定))× 価格 760(1案件当たり売上(万円))→ 売上 3 億円・営業利益 0 億円。案件量半減、採算は損益分岐。
- 民間DX・研修:数量 60.0(年間有償業務量(標準人年換算、推定))× 価格 2,472(1標準人年当たり売上(万円))→ 売上 15 億円・営業利益 1 億円。業務量半減、外注と採用を縮小。
- 物理ロボット販売・保守:数量 600(年間納入台数(保守込み標準納入換算、推定))× 価格 315(1台当たり売上(万円、関連保守込み))→ 売上 19 億円・営業利益 1 億円。導入台数は横ばい、競争で利幅低下。
- 在席管理ソフト:数量 75,000(年間平均有償利用ID(推定))× 価格 6,300(1有償ID当たり年間売上(円))→ 売上 5 億円・営業利益 0 億円。ID0.75倍、値上げは限定的。
- ネット監視・顧客対応BPO:数量 911(有償業務量相当人員(人、非FTEの近似))× 価格 563(1人当たり年間売上(万円))→ 売上 51 億円・営業利益 1 億円。業務量0.45倍。拠点縮小後も利幅は薄い。
- 事業承継M&A仲介:数量 55.0(年間成約組数(両当事者一組換算、推定))× 価格 6,551(1成約組当たり認識売上(万円))→ 売上 36 億円・営業利益 1 億円。成約0.55倍、組織縮小で赤字を回避。
- サイバー対策:数量 108(年間提供業務量(ライセンス込み標準人年換算、推定))× 価格 2,391(1標準人年当たり認識売上(万円))→ 売上 26 億円・営業利益 1 億円。業務量0.60倍。競合への流出が続く。
- LoGo自治体ソフト:数量 1,298(年平均有償自治体・製品契約数(近似))× 価格 132(1自治体・製品契約当たり年間売上(万円))→ 売上 17 億円・営業利益 3 億円。契約0.75倍、価格1.05倍。
- 公共コンサル・システム支援:数量 88.0(年間有償業務量(標準人年換算、推定))× 価格 2,198(1標準人年当たり売上(万円))→ 売上 19 億円・営業利益 1 億円。業務量0.55倍。低収益案件から撤退。
- 公共・教育ICT機器:数量 10,500(当期売上認識の端末・周辺機器換算台数(推定))× 価格 11(1換算台当たり認識売上(万円))→ 売上 11 億円・営業利益 0 億円。更新台数0.75倍、入札の利幅縮小。
倍率:事業の稼ぐ力による値は、(11.3100−9.1543×0.014)÷0.08+9.1543×0.75=約146.639億円。これを、のれん控除後の現在自己資本による床158.2633億円と比較し、大きい床を採用する。表示上のPBRは158.263311÷現在自己資本467.6=0.338458749倍であり、期末自己資本532.6543億円には掛けない。床に期末余剰現金9.1543億円や留保利益を別途足すこともしない。 自己資本は450.9333+累計報告利益185.3100−総還元144.5390+費用計上済み優待40.95=532.6543億円。還元の内訳は配当103.5890、新規買戻し0、優待40.95億円。前半五年はDOEを維持するが、後半は利益の30%配当に変更する想定。新規投資は40億円で打ち切り、優待は後半に半減する。2027~2036年の報告純利益の想定経路は順に20.0000、30.0000、28.0000、25.0000、20.0000、15.0000、13.0000、12.0000、11.0000、11.3100億円。会社の最新予想ではなく、事故後の影響と回復・縮小を織り込んだ分析上の仮定である。
確率:25%。下に寄せる理由:停止後の寄附者流出が長引き、自治体の低料率導線が拡大する一方、買収先の立て直しも予定ほど進まない。ただし、撤退と本社の縮小を選べる財務余力は残り、破綻ではなく低収益企業への変化を想定する。
悲観 17% 信頼と主力の採算を失い資産保全を優先する 利益 −24 億円 · PBR 0.3 倍 · 株価時価総額 228 円158 億円
ふるさとチョイスは名前を残しても、寄附の入口としての存在感を失う。実質市場も縮み、同社の取扱シェアは約11%へ下がる。低い手数料で契約を守っても、システムの安全性と運営体制に必要な費用を賄えない。これは停止中の短期損失ではなく、復旧しても従来の採算が戻らない筋書きである。
買収した人材・顧客基盤も、期待した収益を生まない。BPOと受託は業務量を失い、M&A仲介は案件を維持する費用が成功報酬を上回る。のれんの減損を行っても現金は戻らず、縮小の費用も必要となる。機器の納入や一部の自治体ソフトは残るが、全社売上は現在のほぼ半分になる。
経営は利益が細る段階でDOE配当の維持をやめ、新規買収と自己株買いも止める。十年後の全社利益はなお赤字だが、不採算事業の撤退や事業単位の譲渡へ移り、残る資産を取り崩し続けない。倒産や投売りではなく、取得時に期待した超過収益は失われても、識別できる事業資産を保全する再編となる。収益力の喪失と、株主に帰属する資産価値の消滅を同じものとは扱わない。
- ふるさと納税・関連地域取引:数量 1,352(年間取扱額(2026年価格の億円、手数料換算の推定))× 価格 0.07(実質取扱額1円当たり名目売上(実効料率×物価倍率))→ 売上 99 億円・営業利益 5 億円。実質市場0.90倍、換算シェア11.3%。料率5.5%では安全管理費と固定費を吸収できない。
- 観光マーケティング:数量 28.0(年間受注件数(標準案件換算、推定))× 価格 720(1案件当たり売上(万円))→ 売上 2 億円・営業利益 0 億円。制作運用量0.40倍、撤退費用が残る。
- 民間DX・研修:数量 54.0(年間有償業務量(標準人年換算、推定))× 価格 2,266(1標準人年当たり売上(万円))→ 売上 12 億円・営業利益 −1 億円。業務量0.45倍。人員調整の遅れで赤字。
- 物理ロボット販売・保守:数量 480(年間納入台数(保守込み標準納入換算、推定))× 価格 285(1台当たり売上(万円、関連保守込み))→ 売上 14 億円・営業利益 0 億円。数量0.80倍、仕入先と価格競争で利益を失う。
- 在席管理ソフト:数量 65,000(年間平均有償利用ID(推定))× 価格 6,000(1有償ID当たり年間売上(円))→ 売上 4 億円・営業利益 0 億円。ID0.65倍、保守費を吸収できない。
- ネット監視・顧客対応BPO:数量 911(有償業務量相当人員(人、非FTEの近似))× 価格 539(1人当たり年間売上(万円))→ 売上 49 億円・営業利益 −1 億円。業務量0.45倍。固定費削減が追い付かない。
- 事業承継M&A仲介:数量 45.0(年間成約組数(両当事者一組換算、推定))× 価格 6,005(1成約組当たり認識売上(万円))→ 売上 27 億円・営業利益 −1 億円。成約0.45倍。成功報酬で営業費用を回収できない。
- サイバー対策:数量 90.0(年間提供業務量(ライセンス込み標準人年換算、推定))× 価格 2,192(1標準人年当たり認識売上(万円))→ 売上 20 億円・営業利益 0 億円。作業量半減。専門人材と監視基盤の費用が残る。
- LoGo自治体ソフト:数量 1,039(年平均有償自治体・製品契約数(近似))× 価格 126(1自治体・製品契約当たり年間売上(万円))→ 売上 13 億円・営業利益 1 億円。契約0.60倍。基盤を残しても利益は小さい。
- 公共コンサル・システム支援:数量 80.0(年間有償業務量(標準人年換算、推定))× 価格 2,015(1標準人年当たり売上(万円))→ 売上 16 億円・営業利益 0 億円。工数半減。維持費の回収が限界となる。
- 公共・教育ICT機器:数量 9,100(当期売上認識の端末・周辺機器換算台数(推定))× 価格 9.99(1換算台当たり認識売上(万円))→ 売上 9 億円・営業利益 0 億円。更新数量0.65倍。低価格入札で利益を失う。
倍率:営業赤字に利益倍率は掛けず、のれん控除後の現在自己資本による床158.263311億円を採用する。表示上のPBRは158.263311÷現在自己資本467.6=0.338458749倍。現在自己資本を分母とするため、2036年の自己資本219.6086億円にこの倍率を掛けない。床に余剰現金、将来の留保利益、事業の利益還元価値を重ねて加算しない。 資産保全と整合させるため、配当は最初の二年だけ期中平均自己資本に対するDOE3.6%を適用し、三年目から黒字年の利益の15%へ切り替える。これは会社の発表済み方針ではなく、悲観時の資金防衛策の仮定である。配当は2027年16.2118、2028年16.2573、2029年3.0000、2030年0、2031年1.5000、2032年0.7500、以後0億円で、累計37.7191億円。新規買戻しはゼロ、費用計上済み優待は累計27.30億円とし、総還元は65.0191億円となる。 自己資本は450.933311+累計報告利益−193.6056−総還元65.0191297+費用計上済み優待27.30=219.6085813億円。2027~2036年の報告純利益の想定経路は順に15.0000、20.0000、20.0000、−225.0000、10.0000、5.0000、0.0000、−5.0000、−10.0000、−23.6056億円。四年目の損失には、のれん240億円の非現金減損を含む。追加取得なしで残るのれん52.67億円を期末自己資本から除くと166.9386億円で、採用した起点の床158.2633億円を上回る。差額の留保利益は床に加えない。時価総額と総還元の合計223.2824億円は、基準の時価総額632.4923億円を下回る。
確率:17%。下に寄せる理由:情報流出の長期化による顧客離反と料率低下が重なり、買収先も主力に代わる現金を生まない場合を独立した尾として残す。AI代替を追加の確率理由にはしない。構造的な収益力の毀損は想定するが、倒産・投売りは想定せず、買収中止と早期の還元削減によって残る資産価値を保全する。
セグメント:数量 × 価格
いまの数量と価格、中立の筋書きの 10 年後。売上と営業利益は億円。
ふるさと納税・関連地域取引
パブリテックの主力。寄附受付・決済と周辺運営から手数料を得る自社取引基盤であり、人月・席課金型ではない。
| 数量年間取扱額(2026年価格の億円、手数料換算の推定) | 価格実質取扱額1円当たり名目売上(実効料率×物価倍率) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/03 | 2,253 | 0.10 | 223 | 111 |
| 10 年後 中立 | 2,140 | 0.10 | 213 | 75 |
取り方:資料1の地方創生230.85億円からOnwordsの連結寄与5.60億円を除いた225.25億円を起点とする。物流・観光等の未分離収入を含むため、これをふるさと納税だけの実績とは呼ばない。トラストバンクの2026年5月28日公表にある通常料率10%を使い、取扱額を2,252.5億円相当と再構成した。実際のGMVと平均料率は非開示で、国の寄附総額13,314.3億円に対する約16.9%は換算シェアにすぎない。料率を8~10%とすれば数量・シェアの出発点も動く。価格の物価分と数量の実質分を分け、今後の料率を別に設定する。補助資料:https://www.trustbank.co.jp/newsroom/newsrelease/press1012/ および https://www.trustbank.co.jp/newsroom/news/news260901/ 。同社の直接集客は広告制作の受託ではないが、AIによる比較・誘導の変化は数量へ反映した。分析用細分化であり、内訳営業利益は非開示部分の推定。全内訳の売上合計534.26億円と添付連結売上528.3億円の差は内部取引・その他・丸め差として、換算係数0.988844383をrev_factorに共通で含めた。セグメント間の厳密な外部売上配分は不明である。
観光マーケティング
Onwordsを中心とする自治体・民間向けの観光誘客と制作運用。AI エージェント代替の広告制作・運用型を適用する。
| 数量年間受注件数(標準案件換算、推定) | 価格1案件当たり売上(万円) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/03 | 70.0 | 800 | 6 | 1 |
| 10 年後 中立 | 45.5 | 800 | 4 | 0 |
取り方:資料1の新規連結寄与5.6億円と、2026年9月2日の会社発表にある累計600件の実績、50万円からのパッケージを参照した。年間の実案件数と平均契約額は非開示なので、自治体の複合事業を含む標準案件70件、平均800万円という分析上の推定で再現した。50万円は入口商品であり、800万円が会社の公表単価ではない。観光消費9兆円台を広告市場の大きさと取り違えず、この分野の正確な市場シェアは不明とする。中立の数量0.65倍、価格据置き、長期成長0%は制作・運用の代替を反映する。補助資料:https://www.changeholdings.co.jp/news/315/ 。内部取引等を除く換算係数は主力区分と共通。内訳営業利益は分析上の推定。
民間DX・研修
民間企業の業務改革支援と人材育成。AI エージェント代替の人月・工数型。
| 数量年間有償業務量(標準人年換算、推定) | 価格1標準人年当たり売上(万円) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/03 | 120 | 2,060 | 24 | 2 |
| 10 年後 中立 | 78.0 | 2,678 | 21 | 2 |
取り方:資料1の四半期内訳からDX・研修・ツール等を48.72億円と集計した。ロボット18億円、ビーキャップ6億円を分析上分離し、残る24.72億円を120人年と年単価2,060万円で表した。120人は公表在籍数ではなく、有報の人件費水準も踏まえた外注込みの標準業務量である。前二者の売上が未開示なので、この区分の精度は低い。国内ITサービス7.5兆円に対して約0.03%の広義市場規模にとどまり、NRIやTISと同じ価格決定力は付与しない。中立は数量0.65倍、価格1.30倍、長期成長0%。有料AIエージェントの売上金額を区分して確認できず、楽観でも数量は現在以下に制限する。内部取引等を除く換算係数は主力区分と共通。内訳営業利益は分析上の推定。
物理ロボット販売・保守
DFA Roboticsの配膳・清掃などの機械と保守。物理的な現場作業はAIエージェントによる画面操作代替の対象外。
| 数量年間納入台数(保守込み標準納入換算、推定) | 価格1台当たり売上(万円、関連保守込み) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/03 | 600 | 300 | 18 | 2 |
| 10 年後 中立 | 840 | 345 | 29 | 2 |
取り方:同社2026年3月説明資料の累計導入4,700台にはトライアルを含む。公式価格案内の本体200~400万円を参照し、年600台、平均300万円で18億円と推定した。600台は実績開示ではなく、累計台数の単純な前年差でもない。売上12~24億円程度の幅がある区分として扱い、残額は民間DXへ帰属させる。国内配膳ロボットの年間市場と同社の実売シェアは確認できず、世界のサービスロボット総数から日本シェアを算出しない。中立では設置先の拡大と更新で数量1.4倍、海外製品の価格競争により価格は1.15倍にとどめる。補助資料:https://speakerdeck.com/dfarobotics_inc/zhu-shi-hui-she-dfa-robotics-hui-she-shuo-ming-zi-liao および https://dfarobotics.com/column/w_8yykhla/ 。内部取引等を除く換算係数は主力区分と共通。内訳営業利益は分析上の推定。
在席管理ソフト
ビーキャップのオフィス可視化サービス。センサーを使うが利用者課金と操作画面への依存があり、席課金型を適用する。
| 数量年間平均有償利用ID(推定) | 価格1有償ID当たり年間売上(円) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/03 | 100,000 | 6,000 | 6 | 1 |
| 10 年後 中立 | 85,000 | 6,600 | 6 | 1 |
取り方:公式サイトの利用者16万人は有償の年平均IDではないため、そのまま課金数にしない。有償平均10万ID、年6,000円を仮定し、6億円を民間DXの開示額から分離した。料金の個別見積りと大口割引があるため、ID数・単価・売上のいずれもこの内訳では推定である。在席情報の独自性はあるが、低解約率や移行期間を含む二つ以上の強い証拠は確認できず、記録の正本型にはしない。中立は数量0.85倍、価格1.10倍、長期成長−0.5%。国内市場額とMicrosoft等の競合シェアは同じ定義で比較できない。補助資料:https://jp.beacapp-here.com/ 。内部取引等を除く換算係数は主力区分と共通。内訳営業利益は分析上の推定。
ネット監視・顧客対応BPO
EGグループの投稿監視、顧客対応、運用支援。AI エージェント代替の人月・工数型。
| 数量有償業務量相当人員(人、非FTEの近似) | 価格1人当たり年間売上(万円) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/03 | 2,025 | 490 | 98 | 5 |
| 10 年後 中立 | 1,215 | 612 | 74 | 6 |
取り方:資料1の四半期BPO売上を合計すると99.18億円。資料2のEGほか5社の就業人員288人と平均臨時雇用1,737人を合わせ、2,025人相当で割った。正社員の期末数と臨時人員の年平均を混ぜた近似であり、労働時間をそろえたFTEではない。矢野経済研究所の2024年度BPO市場50,786.5億円と比べた広義シェアは約0.2%で、監視専業市場のシェアとは異なる。中立は有償業務量0.60倍、単価1.25倍。自動化の節約を顧客へ渡す競争を想定するが、全社費用への追加AI割引は行わない。補助資料:https://www.yano.co.jp/press-release/show/press_id/3973 。内部取引等を除く換算係数は主力区分と共通。内訳営業利益は分析上の推定。
事業承継M&A仲介
fundbookの成功報酬型仲介。対価は成果連動だが、調査・資料作成・候補探索はAI代替の対象として扱う。
| 数量年間成約組数(両当事者一組換算、推定) | 価格1成約組当たり認識売上(万円) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/03 | 100 | 5,459 | 54 | 0 |
| 10 年後 中立 | 75.0 | 7,336 | 54 | 5 |
取り方:資料1の四半期M&A売上を合計して54.59億円。複数成約を行ったアドバイザー46人という開示を参考に、年間100組、組当たり5,459万円と推定する。成約組数そのものは非開示であり、担当者数を成約件数と同一視しない。会社計画資料の国内年間約6,000件に対して約1.7%の成約換算となるが、日本M&Aセンター等の片手・両手の違う件数とは直接比較しない。中立は数量0.75倍、価格は物価並み。既に成功報酬であることを根拠に上方では大型案件比率による単価上振れを認めるが、AIによる成約数量の増加は先取りしない。内部取引等を除く換算係数は主力区分と共通。内訳営業利益は分析上の推定。
サイバー対策
診断、監視、導入支援と関連ライセンスの販売。作業部分を人月型とし、需要増だけを理由に代替対象から外さない。
| 数量年間提供業務量(ライセンス込み標準人年換算、推定) | 価格1標準人年当たり認識売上(万円) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/03 | 180 | 1,993 | 35 | 3 |
| 10 年後 中立 | 135 | 2,591 | 35 | 3 |
取り方:資料1のサイバー対策35.87億円を、診断・導入・監視と関連ライセンスを含む180標準人年で表した。これは実際の技術者数ではない。複数年一括ライセンスが売上に含まれるため、全額を安定した継続課金ともみなさない。会社計画が引用する国内市場の2023年6,526億円、2029年9,599億円の間を補間すると2026年は約8,000億円で、同社は約0.4%となる。NRIセキュア、NTT系、LAC等の比較可能なシェアは未確認。製品再販を含むことを考慮して人月型の数量上限側である中立0.75倍とし、価格1.30倍、長期成長0%。AIコンサルの案件数は開示されても、独立したエージェント商品の有料売上は確認できない。内部取引等を除く換算係数は主力区分と共通。内訳営業利益は分析上の推定。
LoGo自治体ソフト
LoGoチャットとLoGoフォームの有償利用料。共通基盤の利点はあるが、確認できた堀の証拠だけでは席・画面型から格上げしない。
| 数量年平均有償自治体・製品契約数(近似) | 価格1自治体・製品契約当たり年間売上(万円) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/03 | 1,731 | 126 | 22 | 8 |
| 10 年後 中立 | 1,471 | 138 | 20 | 6 |
取り方:資料1の有償契約は2026年4月末でチャット1,018、フォーム799。前年の926と719を含めた前後平均を1,731契約とし、四半期売上合計21.75億円から年単価を得た。これは二製品の契約を合計した数で、固有の自治体数ではない。自治体等約1,788を便宜的な分母とすれば単品の普及率は約57%と45%だが、関連団体を含むため厳密な全国シェアではない。庁内の共同利用は確認できるものの、低い解約率、長期の移行負担、継続的な法改正値上げの数値は不足する。AI エージェント代替の席・画面型として中立の数量0.85倍、価格1.10倍、長期成長−0.5%。AIアシスタントの導入団体数だけでAI売上増を仮定しない。内部取引等を除く換算係数は主力区分と共通。内訳営業利益は分析上の推定。
公共コンサル・システム支援
国・自治体への業務改革、受託システムと教育ICTの作業部分。人月・工数型を適用する。
| 数量年間有償業務量(標準人年換算、推定) | 価格1標準人年当たり売上(万円) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/03 | 160 | 1,832 | 29 | 4 |
| 10 年後 中立 | 112 | 2,462 | 27 | 3 |
取り方:資料1のBPR・コンサル19.26億円と文教ICT23.98億円に丸め差を含めた43.30億円から、資料2のその他源泉収入13.99億円を、リースを含む機器寄り収入の上限近似として分離した。その他源泉の全額と公共DXの機器売上が一致するという開示はなく、この対応は分析上の仮定である。残る29.31億円を160標準人年で表す。国・自治体の個別契約は規模が大きく違い、この人年は公表人員ではない。防衛省受注残23億円は実需の証拠だが、AIエージェント単体の受注金額ではない。国内ITサービス市場に対して約0.04%の広義規模であり、富士通、NEC、NTTデータ等との個別入札競争になる。TCSの森林組合向けシステムの実績も、全体の二重の堀の証明とはせず、中立は数量0.70倍、価格1.343916倍、長期成長0%。内部取引等を除く換算係数は主力区分と共通。内訳営業利益は分析上の推定。
公共・教育ICT機器
公共DXのリース収入を含む機器寄りの分析上の区分。物理機器の納入自体には人月型のAI縮小率を掛けない。
| 数量当期売上認識の端末・周辺機器換算台数(推定) | 価格1換算台当たり認識売上(万円) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/03 | 14,000 | 9.99 | 14 | 1 |
| 10 年後 中立 | 11,900 | 11 | 14 | 1 |
取り方:資料2はその他源泉収入13.99億円にIFRS16リース収入が含まれ、公共DXにもリース収入があると説明する。ただし両者の金額の完全な対応は非開示なので、13.99億円を機器寄り収入の上限近似として分離する。契約台数と機器構成は非開示のため、周辺設定を含む1台約10万円、当期認識14,000台相当と推定した。文部科学省の更新端末補助基準5.5万円は裸の端末に近い価格の参考であり、当社の実売単価ではない。複数年契約の総額と毎年の賃料を重ねて計上せず、売上認識量の換算として使う。市場シェアは確認できない。中立の数量0.85倍は児童生徒数と更新需要、価格1.15倍は入札とハード価格低下を反映する。補助資料:https://www.mext.go.jp/content/250908-mxt_shuukyo01-000044482_007.pdf 。内部取引等を除く換算係数は主力区分と共通。内訳営業利益は分析上の推定。
リスクと懸念
情報流出と信頼回復の長期化
2026年10月の情報流出は、停止期間の売上だけで終わらない可能性がある。再開後も寄附者が競合へ残り、自治体が新規事業の委託を控えれば、主力と周辺サービスの両方に響く。補償や再構築費用は公表資料では確定しておらず、回収額を断定できない。復旧日と顧客維持率を分けて確認する必要がある。[資料3]
制度が残っても手数料の取り分が縮む
寄附市場の成長は仲介会社の成長を保証しない。チョイス3の普及や手数料引下げ要請で、取扱額を維持しても平均料率が下がる。自治体が他社と併用できることも値上げを難しくする。政策目的の寄附を増やせても、それが高い手数料を維持できる証拠になるわけではなく、実効料率と集客費の差を見る必要がある。
AI エージェント代替
研修、受託、監視BPO、広告運用では、必要な仕事が残っても請求できる工数が減る。LoGoや在席管理も、エージェントが画面操作を代行すればID数や単価の維持が難しくなる。AI導入団体数や相談案件数は、有料エージェント商品の収益を証明しない。数量と長期成長には織り込むが、同じ理由を金利と確率に重ねない。
買収価格を回収できない
fundbookやEGが想定した利益を生まなければ、のれんの減損だけでなく、再建への追加支出が続く。帳簿上の損失は非現金でも、最初の買収資金は既に流出している。買収予算を縮めたことは改善だが、過去の投資が回収できた証拠ではない。売上の増分より、買収後の現金収益と追加投入額を確かめるべきである。[資料1][資料2]
持株会社と少数株主の取り分
SBIとの連携は案件紹介の機会になるが、少数株主のための現金還元や買収価格を保証するものではない。EGには外部株主がおり、連結利益と親会社株主が受け取れる利益は異なる。株式取得や組織再編の条件次第では価値が移転するため、SBIによる買収プレミアムを現在価値へ先取りせず、関連当事者取引を確認する。[資料2]
還元と投資が現金を同時に使う
DOE配当は利益が減ってもすぐには減らず、株主優待にも継続的な費用がかかる。買収、システム更新、リース返済と重なれば、純負債が小さい現在でも余力は細る。悲観の資産保全には、還元削減と赤字事業の撤退を遅らせないことが必要だ。現在自己資本から求めた床は現金の保証ではなく、残存資産の回収可能性も点検する。
未開示の数量に対する推定誤差
実際のGMVと料率、fundbookの成約組数、ロボットの年間出荷、ビーキャップの有償平均IDは確認できる形では開示されていない。分析では会社の事業別売上と外部の単価情報から再構成したが、精密な実績ではない。周辺収入や内外取引の配分が変われば個別の利益率も動くため、小数点の細かさを予測精度と取り違えない。
今後の分かれ目
- 安全性の検証を伴うサービス再開後、寄附取扱高が制度全体を上回って回復し、翌年も顧客維持が続いたら
- 事故が恒久的なシェア喪失へつながる確率を下げる。再開の発表だけではなく、寄附者と自治体の両方が戻ったことを確認して上方の筋書きを重くする。
- チョイス3が拡大しても実効料率と集客費を引いた利益が維持されたら
- 手数料低下を単純な減益とみる前提を緩める。数量と料率を別に開示できれば、取扱量の増加がどこまで利益を補えるかを見直す。
- 平均料率が6%以下へ低下し、取扱シェアも回復しなかったら
- 中立よりやや悲観に近い状態と判断する。自治体契約の総数が増えていても、取引の単価と利益率を引き下げ、継続投資の回収可能性を再点検する。
- EGとfundbookが二年以上、追加買収なしで現金利益を増やし、追加投資に対する収益が8%を超えたら
- 買収統合が資本コストを超える価値を生んでいる証拠として評価する。売上の連結期間差や一過性大型案件を除き、民間事業の利益率と再投資の評価を上方へ直す。
- 有料AIエージェント商品の売上金額、継続率、粗利益が独立して開示され、作業時間の減少を収益で補ったら
- 確認できた事業だけ数量や課金方法の仮定を変更する。導入先の件数や実証実験だけでは、人月型の縮小前提を外さない。
- 買収枠が実際に抑えられ、余剰資金が追加の買戻しや配当へ継続して戻されたら
- 再投資に吸収される金額と現金の戻り方を見直す。ただし、既に実行された還元を将来分へ重ねず、増えた還元の分だけ自己資本と現金を減らす。
- 追加の情報流出、営業損失による現金流出、残存資産の回収不能や条件付き新株予約権の行使が判明したら
- 残る資産と既存株主の取り分を再計算する。のれんの会計減損だけでは、床から既に控除した同じ額を再度引かない。床に残した資産の回収不能や追加の資金流出が確認された場合に、その具体額を反映する。
見ておくもの
- サービス再開の条件、外部専門家の検証範囲、補償・復旧費用、事故後の寄附者維持率。
- 寄附取扱高の市場対比、実効手数料率、チョイス3経由の金額構成、広告費控除後の利益。
- LoGoの有償契約・解約・単価と、AIアシスタントの金額ベースの継続収入。
- EGの有償業務量と費用、fundbookの成約組数・単価・担当者稼働、買収前後の現金収益。
- 本社費、株主優待の年間実費、設備・ソフト投資、リース返済後に残る現金と資産保全の進捗。
- 自己株取得の実行額、政策保有株の売却、関連当事者取引、条件付き新株予約権の判定。
倍率と資本コストの決め方
起点の財務・株数・株価は添付を採用し、外部決算で上書きしていない。数量と単価を先に積み、k=8%、g=1%と事業ROEから上限PERを決めた。悲観は倒産・投売りではなく、既払還元後の現在自己資本からのれんだけを除いた額を床とし、一律処分損や現金の戻り方を重ねない。将来の留保利益で床を膨らませず、還元削減後の自己資本とも照合した。物価年3%、ドル円150円を固定し、物価は価格だけに入れる。IFRS適用済みなので新リース基準による利益増はない。今のPERや過去のPBRは使わず、株価が倍でも半分でも事業価値は変えない。
資本コスト 8.0% = 無リスク金利 3% + β — × 5%。基本7.5%にqualityの0.5%を加算。情報流出、買収統合、支配株主との関係は利益と確率で扱い、個別リスクの追加金利は課さない。
同じ業種(情報・通信業)の AI 分析
読んだ資料
- 資料1:チェンジホールディングス「2026年3月期決算説明及び中期経営計画の修正について」2026年5月14日。事業別売上、数量情報、新旧費用配賦、2030年目標、投資・還元方針。
- 資料2:チェンジホールディングス 第24期有価証券報告書、2026年6月24日。買収、資産の内訳、株主、キャッシュフロー、配当、条件付き新株予約権。悲観の床に用いる資産内訳は59頁、のれん・無形資産は92頁、のれんの事業別内訳は94頁を確認。連結の基準財務は添付を優先。
- 資料3:トラストバンク「不正アクセスによる寄附者様情報の外部流出に関するお詫びとお知らせ」2026年10月20日。停止、流出件数、再開時期未定の確認。