結論
みらいワークスは、企業が必要とする高度な専門人材を、フリーランスや業務委託の形で供給する会社である。筆者の結論は「割高」だ。純現金が厚く、顧客と登録人材のネットワークにも一定の価値があるが、10年先の稼ぐ力を考えると、現在の時価総額を正当化するのは難しい。
同社の成長は目覚ましかった。2015年9月期に15億円程度だった売上高は、2025年9月期には111億円を超えた。しかし、営業利益は3億円弱にとどまる。売上が7倍以上になっても、利益の安定性や価格支配力が同じ速さで強くなったわけではない。2026年8月には業績予想と翌年度の事業計画を大きく下方修正し、営業人員の増加と生産性改善が想定ほど進んでいないことを明らかにした。
最大の問題は、売上の9割以上が外部専門人材の稼働契約に結び付いていることである。AIエージェントが資料作成、調査、基本設計、開発補助、プロジェクト管理の一部を代替すれば、企業が購入する人月そのものが減る。高い専門性を要する判断や実行責任は残るが、その需要を同社が従来の契約単位で獲得し続けられる保証はない。
中立では、実際の稼働契約数が縮小し、値上げも物価上昇に届かない10年を想定した。その結果、2036年の売上高は約92億円、純利益は約1.4億円にとどまる。現金の一部を加えても、将来の稼ぐ力から導かれる価値は十分ではない。無配が続き、創業者の持株比率が高いことも、少数株主が現金の価値を実現できる確実性を下げる。事業の消滅を予想しているのではなく、成長企業から成熟した仲介企業へ変わる過程を慎重に評価している。
バリュー投資の観点から
長く持つ株主の見方では、この会社に投資する理由は、企業が高い専門能力を必要とする限り、人材を探し、契約をまとめ、稼働を管理する仕事が残ることにある。大企業との取引関係や登録人材の蓄積には価値があり、事業を始めたばかりの競合が一朝一夕に同じ信頼を得られるわけではない。固定資産が軽く、借金にも依存していない点は評価できる。
しかし、10年間安心して利益を受け取り続けられる事業かと問われれば、答えは慎重になる。顧客は仲介会社を切り替えられ、人材も複数社に登録できる。高い手数料を払い続ける理由は、紹介の速さや管理品質にあるが、AIはその一部を安価に提供する。登録者数が増えても、必要な人月が減れば収益の基盤は縮む。
オーナー利益の観点でも、会計上の純利益をそのまま自由な現金と見ることはできない。優秀な営業担当者の採用と育成、顧客管理、システム投資、専門人材への支払いに継続的な資金が必要である。過去の増収に比べて利益が安定しなかったことは、成長投資から得られる限界利益に疑問を投げかける。
経営者が過半の株式を保有していることは長期投資を可能にする半面、少数株主が配当や自社株買いを求めても実行されるとは限らない。Greenroomの減損を踏まえると、買収による成長にも高い確信は持てない。現在の現金と将来利益を別々に評価し、現金については株主に戻る確実性を割り引く必要がある。
事業には一定の価値があるが、強い価格支配力を持つ企業とは言えない。投資先として評価が変わるのは、AI時代にも契約当たり粗利益を維持し、営業費用を抑え、蓄積した資本を適切に株主へ戻す実績が現れた時である。現状では、事業の将来を楽観的に信じるだけでは十分な安全域を得られない。
何で稼ぐ会社か
稼ぎの中心は「FreeConsultant.jp」と「みらいデジタル」を軸にしたプロフェッショナル人材事業である。大企業などがDX、ITシステム、経営企画、業務改革に必要な人材を求めると、同社は登録者から適任者を探す。業務委託による再委託や有期雇用による派遣を通じて、顧客から対価を受け取り、専門人材への支払いとの差額を粗利益として残す。
有価証券報告書では、顧客から発注される高度専門人材の人月単価を100万〜200万円程度としている。案件は3〜8か月程度の稼働が中心で、短時間稼働の契約もある。2025年9月期の同事業の売上高は約105億円で、全社の約94%を占める。決算説明資料の月平均契約数から年間約9,930契約月を推計すると、平均売上は1契約月当たり約106万円となる。登録人数ではなく、実際に顧客企業で稼働する契約数が収益の本体である。
地方創生事業は「Skill Shift」や「Glocal Mission Jobs」などを通じ、地域企業と都市部の副業人材、転職希望者を結び付ける。自治体の移住促進、地域企業の人材活用、金融機関との連携事業も請け負う。2025年9月期の売上高は約3.9億円であり、行政の委託事業を獲得する営業網には意味があるものの、現時点では赤字が続いている。
ソリューション事業は実践型リスキリングの「みらRe-skilling」、新規事業支援の「Booster」、社会課題解決支援などを提供する。2025年9月期の売上高は約2.4億円で、規模はまだ小さい。2025年3月に取得したGreenroomの広告・サステナビリティ支援もこの周辺に位置するが、2026年にのれんの減損が発生した。
法定開示上は経済的特徴が類似するため単一セグメントとして扱う一方、会社の決算説明では、この3事業の売上と利益を個別に公表している。本分析は後者の管理区分を使う。利益を生む主力、政策予算に左右される地域事業、先行投資と撤退判断が必要な新規事業では、10年先の経済性が異なるからである。
優良さと弱いところ
同社の強みは、高度人材と顧客企業の両方に築いた取引関係である。2026年には登録プロフェッショナル人材が約9.8万人に達し、大企業との継続的な接点もある。適切な人材を短期間で提案し、稼働後まで管理する機能には、顧客が自力で人材を探す手間を減らす価値がある。地域金融機関や自治体との関係も、新規参入者が一度に模倣することは難しい。
ただし、登録者数がそのまま強い競争上の堀になるわけではない。総登録者数には複数サービスの人材が含まれ、主力の「FreeConsultant.jp」の登録者は2025年時点で約2.6万人だった。専門人材は競合サービスにも登録でき、顧客は複数の仲介会社を使える。競合のINTLOOPも大規模な登録者基盤を持つ。双方を独占できない以上、ネットワーク効果には限界がある。
価格決定力についても強い証拠はない。決算説明資料に示される契約当たり粗利益は、2024年から2026年にかけておおむね月20万〜25万円台で推移している。登録者増加が顕著でも、粗利益単価の持続的な上昇は確認できない。顧客への請求単価を上げても、人材報酬や採用費が上がれば株主の利益は増えない。
資本効率にも注意が必要である。自己資本は2025年9月期に約13億円まで増えたが、ROEは約7%だった。2024年に5億円台だった営業利益は翌期に2億円台へ減少した。固定資産を大量に必要としない事業であるにもかかわらず、営業人員の採用、教育、販管費が利益を圧迫する。売上高の拡大だけでは、高い増分投下資本利益率を証明できていない。
総合すると、堀は弱い。取引関係と人材の目利き力には残存価値があるが、顧客の切り替えが難しい独占的基盤ではない。10年先に現在の仲介粗利益率を守れるかは、AIによる需要変化と営業生産性の改善に大きく左右される。
業界はいまどこにいて、どこへ向かうか
国内の専門人材・コンサルティング需要には、確かな成長要因がある。人手不足、企業のデジタル化、経営課題の高度化により、外部の専門能力を必要とする場面はなくならない。IDCは2025年の国内コンサルティング市場を約1兆4,554億円とし、2030年には約2兆2,897億円まで拡大すると予測している。ただし、これは専門人材の業務委託市場だけではなく、コンサルティング会社全体の市場である。
2025年の同社主力事業の売上約105億円は、この広い市場に対して約0.7%に相当する。市場区分と売上の計上方法が異なるため、厳密なシェアではない。それでも同社が市場支配力を持つほどの規模ではないことは分かる。競合にはINTLOOP、パーソルグループ、リクルートグループの各種専門人材サービス、さらにコンサルティング会社の直接採用・業務委託部門がある。INTLOOPの2026年7月期連結売上高は約404億円であり、同社より大きな事業基盤を持つ。
市場全体の成長と、人月で売る仲介会社の成長は同じではない。AIエージェントは調査、分析、議事録、資料作成、プログラム生成、基本設計などの時間を短縮する。顧客企業は従来5人で担当した業務を少人数で遂行できるようになる。コンサルティング支出そのものが増えても、それが専門人材の稼働契約数に比例するとは限らない。
他方、地方創生の需要は政府・自治体の予算に支えられる。2025年度には国の「新しい地方経済・生活環境創生交付金」に2,000億円が計上された。ただし、その全額が人材紹介や調査委託に向かうわけではない。地方創生事業の競争相手には地域金融機関、地元の人材紹介業者、自治体向けコンサルティング会社がある。案件の採択と入札で売上が変動するため、市場全体に占める同社の正確なシェアは確認できない。
10年後は、業界の名目支出額が伸びても、単純な人月契約数が減る可能性が高いと考える。成果物への責任、業界固有の知見、人間同士の調整を必要とする仕事は残る。しかし、同社がその価値を成果報酬や継続課金として獲得した実績はまだ十分ではない。顧客の課題解決需要が続くことと、現在の収益モデルが続くことを区別する必要がある。
資本政策と M&A
資本配分は慎重に評価したい。2025年9月期の自己資本は約13億円で、純有利子負債はマイナス約14.5億円だった。銀行借入への依存は小さいが、現金のすべてが自由に使えるわけではない。2025年9月末には売掛金・契約資産約12.6億円に対し、買掛金約13.9億円があり、専門人材への支払いや人件費に備える運転資金が必要である。
長年、普通配当は実施しておらず、2026年9月期も無配予定である。自社株買いによる継続的な還元実績も乏しい。2026年の自己株式処分は業績連動型株式報酬に関するものであり、少数株主への現金還元とは異なる。創業者が議決権の過半を保有し、上位10株主の保有比率も約68%であるため、蓄積した現金が株主に戻る確実性は低く評価する。
買収の成果にも課題がある。2025年3月にGreenroomを完全子会社化したが、2026年8月には収益回復が難しいと判断し、のれんの減損損失約1.14億円を計上した。新規事業への資本投入が直ちに株主価値を増やすわけではないことを示している。
2026年8月に修正した2027年9月期事業計画では、売上高125億円、営業利益6億円、当期純利益3.6億円を目標とする。従来の売上160億円、営業利益10億円から大幅に引き下げた。主力事業の年間契約数目標も1万1,000件へ修正している。配当性向、DOE、総還元性向、自社株買い金額については数字の約束がない。長期保有では、事業拡大よりも投資採算の確認と余剰現金の還元が重要になる。
強気の見方と慎重な見方
強気の見方
企業が必要とする高度な専門能力は、AIが普及してもなくならない。むしろAIを経営に組み込むには、業務の選別、組織変更、データ整備、導入後の運営責任が必要になる。経営陣は専門人材を常勤雇用するより、必要な期間だけ利用する方が合理的だ。みらいワークスはこうした需要に対応できる人材基盤と大企業との取引関係を持っている。
登録人材は約9.8万人に達し、法人への提案能力も改善余地がある。大手企業の深耕を進めれば、顧客数が大幅に増えなくても1社当たり契約数を増やせる。2026年に見られた営業担当者の育成遅れは恒久的な問題ではなく、研修や業務の標準化によって改善しうる。実際、同社はAIを用いた営業教育と案件情報の活用を進めている。
主力の人月数量が多少縮小しても、複雑な案件へ移り、単価が物価に沿って上昇すれば売上を維持できる。間接費を抑え、地方創生事業やソリューション事業の赤字を減らせば、全社営業利益率は2025年より高くなる可能性がある。豊富な現金は不況時にも事業を維持できる余力となり、将来の増配や自社株買いにもつながりうる。こうした改善が重なれば、現在の時価総額を上回る事業価値は十分に考えられる。
慎重な見方
最大の不安は、会社の成長を支えた人月契約が、AIによって構造的に少なくなることである。高度な専門家への需要は残っても、その専門家がAIを使えば、企業は従来より少ない人数と短い期間で仕事を終えられる。顧客の課題解決需要が増えても、仲介会社を通す契約月数は減りうる。
登録者数が増えていることは安心材料ではない。競合も同じ専門家を登録でき、企業は仲介サービスを複数利用できる。契約当たり粗利益が長期間ほぼ横ばいである事実は、同社に強い値上げ余地がないことを示している。INTLOOPや大手人材会社との競争が激しくなれば、顧客への請求単価と専門人材への支払単価の差は縮む。
さらに、近年の投資成果は芳しくない。2026年に主力事業の契約数が計画未達となり、翌年度計画も引き下げられた。Greenroomの買収後にはのれんを減損した。地方創生とソリューションの赤字も続き、売上の増加が利益に結び付いていない。こうした状態で新規事業や営業人員に投資を続ければ、資本効率はさらに低下する。
財務面では借金が少ないものの、現金の一部は買掛金などの運転負債によって支えられている。創業者の支配が強く、配当も行われていないため、少数株主が現金の価値を実現できるとは限らない。利益の縮小と還元不足が長期化すれば、純資産があることだけでは現在の時価総額を正当化できない。
どちらに重みを置いたか
事業の存続可能性では前向きな見方に分があるが、10年先の収益数量と資本効率では慎重な見方が優勢である。AIによる人月縮小は中立の数量と長期成長率に織り込んだため、確率で重ねて過度に悲観しない。ただし、2026年の計画未達、2027年計画の下方修正、買収の減損は同社固有の実行力の問題である。これらを理由として下側の確率を上側より高くした。期待する利益を実現しても、無配と資本効率の低下が続く限り、現在の株価には十分な安全域がないと判断する。
10 年後の 5 つの筋書き(2036/09 期)
確率で加重した現株数換算の終価現在株主分の終価 449 円24 億円(+ 還元の換算額還元の合計 0 円0 億円)。 今の値に割り戻すと 203 円11 億円、今との差 −52.8%、 期待の年率 +0.4%(資本コスト 8.3%)→ 割高
| 筋書き | 確率 | 10 年後の現株数換算の終価現在株主分の終価 | 還元の換算額還元の合計配当+自社株買い | トータルリターン10 年・還元込み | 年率 | 確率 × (終価+還元) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 楽観 | 8% | 1,108 円58 億円 | 0 円0 億円 | +157.1% | +9.9% | 89 円5 億円 |
| やや楽観 | 18% | 815 円43 億円 | 0 円0 億円 | +89.2% | +6.6% | 147 円8 億円 |
| 中立 | 33% | 433 円23 億円 | 0 円0 億円 | +0.6% | +0.1% | 143 円7 億円 |
| やや悲観 | 27% | 198 円10 億円 | 0 円0 億円 | −54.1% | −7.5% | 53 円3 億円 |
| 悲観 | 14% | 124 円7 億円 | 0 円0 億円 | −71.2% | −11.7% | 17 円1 億円 |
| 加重平均 | 100% | 449 円24 億円 | 0 円0 億円 | +4.2% | +0.4% | 449 円24 億円 |
今の株価時価総額 431 円23 億円(2026-11-02)から見たトータルリターン。各行の年率は還元・追加負担を期間の中間時点に置く仮定のIRRです。最下段は期待CFから計算したIRRで、各行のIRRの加重平均ではありません。実際の配当時期を観測した値ではありません。
楽観 8% 専門性の高い案件を維持し収益性を改善 利益 4 億円 · PER 12.1 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 1,108 円58 億円
企業のDXと組織変革は続き、AIが一部の実務を代替しても、経営判断、利害調整、変革の実行責任には高度な専門家が必要とされる。みらいワークスは大企業との既存関係を深め、1社当たり契約数を増やす。人材の目利きと稼働管理の品質を維持し、契約数は現在の約97%を保つ。
主力では顧客がより高度な能力を求めるようになり、平均売上単価は10年で物価並みに上昇する。AIを直接販売して数量が伸びるとは想定しない。営業教育の改善と採用の定着により、同じ規模の売上を少ない営業負担で扱えるようになる。地方創生事業では行政の継続案件を確保し、ソリューション事業では赤字の大きい案件から撤退する。
Greenroomの減損後は買収に慎重となり、既存事業への投資の採算を優先する。結果として売上高は約144億円、営業利益は約7億円に達し、ROEは資本コストを上回る。ただし成果報酬への全面転換は確認できていないため、10年後以降の高成長は見込まない。現金は厚く残るが、配当・自社株買いを当然視せず、株主還元は実績のない上振れ要因として保守的に扱う。
- プロフェッショナル人材事業:数量 9,632(年間稼働契約月数(契約月。月平均稼働契約数×12で推計))× 価格 0.01(稼働契約1件・1か月当たりの平均売上高(億円/契約月))→ 売上 137 億円・営業利益 7 億円。2025年度契約月数の97%、単価は約1.34倍。複雑案件へ集中し、営業人員の生産性改善で利益率約5.3%。
- 地方創生事業:数量 76.0(年間の自治体・地域企業向け換算受託案件数(件。推定))× 価格 0.07(換算受託案件1件当たり売上高(億円/件))→ 売上 5 億円・営業利益 0 億円。地域案件数は95%を維持し、名目単価が上昇。行政案件の採算改善で赤字縮小。
- ソリューション事業:数量 28.0(年間の研修・コンサルティング・広告等の換算受託案件数(件。推定))× 価格 0.10(換算案件1件当たり売上高(億円/件))→ 売上 3 億円・営業利益 0 億円。低採算案件から撤退し、残した研修・導入支援案件を黒字化。
倍率:資本コストk8.25%、10年後以降の名目成長率g_long0%で正当化PER=(1−g÷RONIC)÷(k−g)=1÷0.0825=12.12倍。事業のROEは4.05÷37.5で約10.8%、弱い堀の残存割合は1/3だが、gが0%のためPERは12.12倍となる。事業に不要な現金5億円の税後利息相当0.07億円を純利益から除き、戻り方0.5の現金価値2.5億円を別に足した。
確率:AI普及後も契約月数をほぼ維持し、複雑な経営課題への対応で物価並みの単価上昇を実現する必要がある。登録者基盤を持つ点は追い風だが、2026年の計画未達と収益性の不安定さを踏まえ、低めの確率とした。
やや楽観 18% 数量減少を単価と効率改善が補う 利益 3 億円 · PER 12.1 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 815 円43 億円
AIによる調査・設計・資料作成の効率化が進み、顧客が購入する専門人材の契約月数は減少する。しかし、企業の経営課題が複雑化するため、一定の外部専門人材の需要は残る。みらいワークスは大企業の既存顧客を深耕し、IT・DX案件の中でも判断と実行責任を伴う仕事への比重を高める。
主力の契約数量は現在の約88%になるが、顧客への単価は10年で約29%上昇する。営業担当者の育成を進め、契約管理と候補者選定を効率化することで、仲介粗利益の減少を一定程度抑える。地方創生事業は金融機関と自治体の関係を維持し、ソリューション事業では不採算契約の縮小が進む。
2026年の計画未達を受けて拡大速度より採算を重視する経営へ移り、買収にも慎重になる。主力事業で営業利益率5%程度を確保できれば、全社営業利益は約5億円となる。純利益は約2.9億円まで増加するが、利益の多くが内部留保され、自己資本も増えるため、ROEの改善は限定的である。事業は成長企業から成熟した専門人材仲介企業へ移行する。
- プロフェッショナル人材事業:数量 8,740(年間稼働契約月数(契約月。月平均稼働契約数×12で推計))× 価格 0.01(稼働契約1件・1か月当たりの平均売上高(億円/契約月))→ 売上 119 億円・営業利益 6 億円。契約数量88%、単価約1.29倍。高付加価値案件の比率上昇と販管費管理で利益を確保。
- 地方創生事業:数量 72.0(年間の自治体・地域企業向け換算受託案件数(件。推定))× 価格 0.06(換算受託案件1件当たり売上高(億円/件))→ 売上 5 億円・営業利益 −1 億円。受託件数90%、単価約1.28倍。赤字は残るが改善。
- ソリューション事業:数量 26.0(年間の研修・コンサルティング・広告等の換算受託案件数(件。推定))× 価格 0.10(換算案件1件当たり売上高(億円/件))→ 売上 3 億円・営業利益 0 億円。広告・研修の案件を選別し、固定費負担を削減。
倍率:k8.25%、g_long0%の正当化PER上限12.12倍を採用。ROEは約9.1%となり資本コストを上回るが、人月型の10年後以降の成長率は0%に制限する。現金5億円の税後利息相当0.07億円を純利益から除外し、戻り方0.5を掛けた現金価値2.5億円を加える。市場の過去の倍率は根拠にしていない。
確率:AIによる工数削減が進む一方、高度専門家の必要性は残り、大企業との関係と営業改善で相応の数量を維持する筋書き。主力の登録者基盤があるため実現可能性はあるが、売上成長への転換には営業生産性の回復が必要である。
中立 33% AIによる人月減少と緩やかな収益縮小 利益 1 億円 · PER 12.1 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 433 円23 億円
専門人材への需要は残るが、顧客企業はAIエージェントの普及により、以前と同じ人数を同じ期間だけ雇う必要がなくなる。主力の契約数量は10年で現在の約68%となる。金融、製造、情報通信などの大企業で複雑な経営課題は続くものの、定型的な分析や実装作業はAIと社内人材に移っていく。
人材不足と賃金上昇により請求単価は上がるが、顧客のコスト削減要求と競合の存在により、物価上昇率を十分には転嫁できない。主力の平均単価は10年で約22%上昇する。契約数量の減少をすべて補えず、主力売上高は約87億円まで縮小する。
地方創生事業では自治体の人材支援需要が続くが、調査や資料作成の省力化によって受託件数が減る。ソリューション事業も研修・広告・コンサルティングの単純作業でAIの代替が進む。両事業は人件費と企画運営費を完全には削減できず、小規模な赤字が残る。
全社売上高は約92億円、営業利益は約2.5億円、純利益は約1.4億円となる。財務は維持できるが、無配によって内部留保が積み上がるため、自己資本に対する利益率は低下する。成長のための買収には慎重になり、事業は小規模ながら存続するものの、高い資本収益率を得る企業にはならない。
- プロフェッショナル人材事業:数量 6,752(年間稼働契約月数(契約月。月平均稼働契約数×12で推計))× 価格 0.01(稼働契約1件・1か月当たりの平均売上高(億円/契約月))→ 売上 87 億円・営業利益 4 億円。AIエージェント代替で契約月数0.68倍、単価は1.22倍。営業利益率は約4.3%。
- 地方創生事業:数量 56.0(年間の自治体・地域企業向け換算受託案件数(件。推定))× 価格 0.06(換算受託案件1件当たり売上高(億円/件))→ 売上 3 億円・営業利益 −1 億円。調査・事務業務の自動化と自治体予算の制約から案件数0.70倍、単価1.21倍。
- ソリューション事業:数量 19.5(年間の研修・コンサルティング・広告等の換算受託案件数(件。推定))× 価格 0.09(換算案件1件当たり売上高(億円/件))→ 売上 2 億円・営業利益 0 億円。人月・研修・広告制作運用の代替で数量0.65倍、単価約1.19倍。
倍率:k8.25%、g_long0%から正当化PERは12.12倍。全社ROEは1.42÷24.7で約5.7%となりkを下回るため、10年後以降に追加投資による超過利益を認めず、1÷kを上限とする。純利益から現金5億円の税後利息相当0.07億円を控除した事業利益約1.35億円にPERを適用し、回収率50%の余剰現金2.5億円を加えた。
確率:大企業との取引基盤は維持される一方、調査・設計・業務改革・プロジェクト管理の一部がAIに置き換わる。主力は完全には消えず、契約月数の減少と部分的な値上げが共存する中心的な筋書きと判断した。
やや悲観 27% AI代替と競争激化で利益が細る 利益 1 億円 · PER 12.1 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 198 円10 億円
AIエージェントの機能が拡大し、企業は専門人材を長期間雇うより、少人数の経験者と社内AIを組み合わせるようになる。主力の契約数量は現在の約58%まで減少する。INTLOOPなどの競合も顧客を奪い合い、専門人材の供給に対する仲介手数料率には低下圧力がかかる。
請求単価は名目で上昇するものの、10年間で約12%にとどまる。人件費や営業管理費の上昇を十分に吸収できず、主力の営業利益率は約3%へ低下する。営業担当者を減らして費用を削減するが、顧客の維持にも一定の人員が必要となるため、売上の減少ほど固定費を減らすことはできない。
地方創生事業では自治体予算と入札競争の影響で受託数が減り、赤字が続く。ソリューション事業も一部のサービスを撤退するが、残る研修や支援案件の利益は小さい。買収による成長を断念し、既存事業の維持を優先する。
全社売上は約72億円、営業利益は約1億円、純利益は約0.6億円に縮小する。赤字転落は避けるものの、資本収益率は極めて低い。蓄積された現金は営業体制の縮小や既存契約の処理に使われ、少数株主への還元には結び付かない。事業の継続は可能だが、株主に帰属する将来利益の価値は小さくなる。
- プロフェッショナル人材事業:数量 5,759(年間稼働契約月数(契約月。月平均稼働契約数×12で推計))× 価格 0.01(稼働契約1件・1か月当たりの平均売上高(億円/契約月))→ 売上 68 億円・営業利益 2 億円。数量0.58倍、価格1.12倍。低採算案件と営業固定費が利益を圧迫。
- 地方創生事業:数量 48.0(年間の自治体・地域企業向け換算受託案件数(件。推定))× 価格 0.06(換算受託案件1件当たり売上高(億円/件))→ 売上 3 億円・営業利益 −1 億円。受託件数0.60倍。行政案件の受注選別で赤字縮小するが黒字化には届かない。
- ソリューション事業:数量 15.0(年間の研修・コンサルティング・広告等の換算受託案件数(件。推定))× 価格 0.09(換算案件1件当たり売上高(億円/件))→ 売上 1 億円・営業利益 0 億円。受託数量は半減。事業縮小後も残存固定費を負担。
倍率:ROEは約2.9%とk8.25%を大きく下回る。長期成長率は0%で、稼ぐ力の上限は純利益の事業部分÷kに相当するPER12.12倍。余剰現金は弱い筋書きとして当初5億円の75%に減らし、その税後利息相当0.0525億円を除いた事業利益0.5475億円へPERを適用する。残る余剰現金3.75億円の株主回収率を50%とした。資産床8億円も下回らない。
確率:下に寄せる理由:2026年の契約数と営業人員の計画未達、2027年計画の大幅な引き下げ、Greenroomの減損という会社固有の実行上の問題がある。中立のAI数量減少とは別に、顧客深耕やコスト削減が進まない確率を評価した。
悲観 14% 人月モデルが構造的に劣後し縮小均衡 利益 −1 億円 · PBR 0.5 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 124 円7 億円
AIエージェントによる調査、資料作成、基本設計、プロジェクト管理の自動化が進み、顧客は外部コンサルタントの契約を大幅に減らす。高度な専門家を必要とする仕事は残るが、従来の仲介会社を通さず、専門家へ直接発注する取引も増える。みらいワークスは登録者を維持しても案件を獲得できず、主力の契約数量は現在の42%まで縮小する。
請求単価も競争と利用時間の短縮によって低迷し、物価上昇をほとんど転嫁できない。主力売上高は約44億円に減少する。営業体制を縮小しても、人材管理、法令対応、顧客維持、システム運用の固定費が残り、主力事業は営業赤字になる。
地方創生事業では自治体が人材紹介を内製化するほか、AIによる調査・事務処理を導入する。ソリューション事業の広告・研修案件も大幅に減少し、一部サービスの撤退が必要になる。M&Aで拡大していた周辺事業は整理され、無形資産の一部が価値を失う。
10年後の売上高は約46億円、営業損失は約1.3億円、純損失は約0.8億円となる。途中年度の撤退費用や損失によって自己資本も減少する。ただし、現時点の現金と売掛金から負債を精算した後に一定の資産が残るため、完全な株主価値の消滅は想定しない。株主還元はなく、事業の稼ぐ力ではなく、残存する売却可能資産が価値を支える。
- プロフェッショナル人材事業:数量 4,171(年間稼働契約月数(契約月。月平均稼働契約数×12で推計))× 価格 0.01(稼働契約1件・1か月当たりの平均売上高(億円/契約月))→ 売上 44 億円・営業利益 0 億円。AIエージェント代替と直接発注で数量0.42倍。単価も現在以下となり、固定費を吸収できない。
- 地方創生事業:数量 30.0(年間の自治体・地域企業向け換算受託案件数(件。推定))× 価格 0.05(換算受託案件1件当たり売上高(億円/件))→ 売上 2 億円・営業利益 −1 億円。自治体案件が大幅減少し、拠点・運営費の負担が残る。
- ソリューション事業:数量 10.0(年間の研修・コンサルティング・広告等の換算受託案件数(件。推定))× 価格 0.08(換算案件1件当たり売上高(億円/件))→ 売上 1 億円・営業利益 0 億円。広告・研修の多くが代替され、事業の縮小・撤退を進める。
倍率:赤字であるため正当化PERを使わず、純現金と売却可能資産の税後価値を基礎とする。現在の自己資本約13.07億円に対し、将来の残存資産床6.5億円に相当するPBR約0.497倍とした。赤字の10年間に積み上がる仮想的な自己資本へ倍率を掛ける方法は採用しない。過去のPBRの谷は根拠にしていない。
確率:主力の人月契約においてAIと顧客内製化による代替が深く進み、競合との価格競争も激化する筋書き。完全な倒産ではなく、縮小過程で営業損失と資産の消耗が生じる事態を想定した。
セグメント:数量 × 価格
いまの数量と価格、中立の筋書きの 10 年後。売上と営業利益は億円。
プロフェッショナル人材事業
FreeConsultant.jp、みらいデジタルを中心に、DX・IT・経営企画などの専門人材を業務委託や派遣で供給する。売上の約94%を占め、AIエージェント代替では人月・工数型に分類する。
| 数量年間稼働契約月数(契約月。月平均稼働契約数×12で推計) | 価格稼働契約1件・1か月当たりの平均売上高(億円/契約月) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2025/09 | 9,930 | 0.01 | 105 | 5 |
| 10 年後 中立 | 6,752 | 0.01 | 87 | 4 |
取り方:2026年8月14日の決算説明資料16頁にある2025年9月期の四半期売上高26.80、27.19、25.30、25.77億円を合計し105.06億円とした。同資料21頁の月平均契約数を各四半期828、855、798、829件と読み、各3か月を掛けて年間約9,930契約月と推計した。売上を契約月数で割ると約105.8万円となる。有報には高度人材の顧客請求単価100万〜200万円、人材稼働期間3〜8か月との説明がある。2025年度の事業別営業利益は四半期開示を合計した約5.05億円。AIエージェント代替の中立数量は今の0.68倍、単価は1.22倍であり、人月・工数型の規定内である。
地方創生事業
Skill Shift、Glocal Mission Jobs、自治体向け移住促進事業、地域企業の人材採用支援など。官公庁・自治体・地域金融機関との関係を持つが、研修・人材仲介・運営業務としてAI代替の影響を受ける。
| 数量年間の自治体・地域企業向け換算受託案件数(件。推定) | 価格換算受託案件1件当たり売上高(億円/件) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2025/09 | 80.0 | 0.05 | 4 | −2 |
| 10 年後 中立 | 56.0 | 0.06 | 3 | −1 |
取り方:2026年8月14日決算説明資料16頁の2025年9月期四半期売上高0.90、1.02、0.74、1.28億円の合計3.94億円を使用。年間受託件数・案件別契約金額は非開示のため、同資料にある複数地域の自治体受託例と業務規模を踏まえ、80件の換算案件、平均492.5万円とする明示的な推計であり実数ではない。営業損失は四半期合計約1.58億円。AIエージェント代替の中立数量は0.70倍、単価は1.21倍で、事務・調査・仲介型として設定した。自治体の総予算をそのまま市場シェアに換算しない。
ソリューション事業
みらRe-skilling、Booster、ソーシャルデザイン、Greenroom関連の広告・サステナビリティ支援を含む。研修・コンサルティング・広告制作運営というAIエージェント代替の人月・工数型と広告運用型に分類する。
| 数量年間の研修・コンサルティング・広告等の換算受託案件数(件。推定) | 価格換算案件1件当たり売上高(億円/件) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2025/09 | 30.0 | 0.08 | 2 | 0 |
| 10 年後 中立 | 19.5 | 0.09 | 2 | 0 |
取り方:2026年8月14日決算説明資料16頁の2025年9月期四半期売上高0.71、0.55、0.45、0.66億円を合計し2.37億円とした。実際の受託件数と個別価格は非開示のため、研修・新規事業支援・広告案件を年間30件、平均790万円の換算単位にした推計である。営業損失は約0.49億円。2026年にはGreenroomののれん減損約1.14億円が発生した。AI代替の中立数量は0.65倍、単価は1.19倍とした。
リスクと懸念
AIエージェント代替による人月契約数の減少
主力の大部分は専門人材の稼働月数に連動する売上であり、AIによる調査、分析、資料作成、基本設計、プログラム生成、管理業務の省力化が契約月数を減らす。登録人材の数が増えても実稼働契約数が減れば、売上と粗利益は縮小する。成果報酬型への転換が進まない限り、従来の成長率を長期に延長できない。
営業生産性と人件費の不均衡
2026年には営業人員数と契約数が計画を下回り、営業担当者の育成遅れが業績予想の下方修正につながった。人件費が増えても契約当たり粗利益が伸びなければ、利益率は急速に低下する。今後の採用強化が利益に結び付くには、離職抑制と一人当たり契約数の改善を確認する必要がある。
買収・新規事業の投資採算
Greenroomの取得後にのれんの減損が発生し、買収による成長が期待した利益につながらなかった。地方創生事業とソリューション事業も赤字であり、事業拡大を優先して投資を続ければ、既存株主の資本収益率が低下する。買収価格だけでなく、取得後の人件費、統合費用、売上の持続性を見極める必要がある。
無配・創業者支配と現金の実現価値
長年無配で、自社株買いによる継続的な還元実績も乏しい。創業者の持株比率が過半であるため、少数株主が資本配分を左右することは難しい。純現金の額が大きくても、運転資金や買収、新規事業に使われれば株主に戻らない。現金の帳簿価値をそのまま投資価値に足すことは避ける。
顧客の切り替えと仲介手数料率の低下
専門人材は複数の仲介会社へ登録でき、顧客企業もINTLOOPや大手人材サービスを併用できる。AIによる人材検索・候補者評価が普及すれば、従来の仲介機能に支払う手数料を顧客が削減する可能性がある。契約当たりの粗利益単価が下がれば、登録者数や売上高が維持されても営業利益は悪化する。
自治体予算と周辺事業の固定費
地方創生事業は国の政策、自治体予算、入札結果によって受託量が変わる。研修や地域振興の需要が残っても、案件ごとの採算管理が不十分なら赤字が続く。ソリューション事業も事業撤退に伴う費用や従業員の再配置負担があり、売上減少に合わせてすぐに固定費を削減できるとは限らない。
今後の分かれ目
- 月平均契約数が継続して900件を超え、1契約当たり粗利益も増加したら
- 主力の取引基盤と値決め力が想定より強い可能性がある。やや楽観側の数量・利益率を見直し、持続性を確認する。
- AI導入後に契約数が700件を下回り、粗利益単価も低下したら
- 中立より速く人月モデルが縮小していると判断する。やや悲観・悲観の数量と利益率を重視する。
- 2027年9月期の売上125億円・営業利益6億円を達成し、営業利益率の改善が続いたら
- 2026年の計画未達が一時的だった可能性が高まる。営業人員当たりの契約数と販管費率も改善していれば、利益の持続性を上方修正する。
- 地方創生とソリューションの両事業で営業黒字が定着したら
- 全社利益率の改善と資本配分の規律を評価し、中立の営業利益を引き上げる。ただしAI代替を受ける主力の数量前提は別に確認する。
- 配当開始や自己株買いが実施され、余剰現金の還元が継続したら
- 少数株主への現金回収の確実性が改善する。余剰現金の戻り方を0.5から0.75または1.0へ見直す根拠となる。
- 新規の大型買収でのれんが増え、その後に収益計画が下方修正されたら
- 買収に使った現金の回収可能性を引き下げ、悲観側の資産床と利益の両方を見直す。
見ておくもの
- 主力事業の月平均契約数。2026年9月期第3四半期は826件
- 1契約当たり売上総利益。2026年9月期第3四半期は約24.8万円
- 直接営業人員数と営業1人当たり契約数の四半期推移
- 2027年9月期修正計画の売上125億円、営業利益6億円、純利益3.6億円の達成状況
- 売上高3,000億円以上の大企業との取引社数と1社当たり契約数
- 地方創生事業・ソリューション事業の営業損益と撤退費用
- AI利用による顧客の外部人材契約期間の短縮と成果報酬契約の実績
- 現金預金、売掛金、買掛金の増減と営業キャッシュフロー
- 配当開始、自社株買い、業績連動型株式報酬による株数変動
- 新規買収の取得額、のれん残高、その後の減損発生
倍率と資本コストの決め方
基準株価445円と自己株式控除後の株数523万5392株による時価総額は約23.30億円である。先に2025年9月期の会社開示から3事業の売上を分け、主力は年間約9,930契約月と平均売上約106万円を起点にした。地方創生とソリューションの数量・単価は開示がないため、換算受託件数による推計であり実数ではないことを明示した。AIエージェント代替は中立の数量と価格、および10年後以降のg_long0%に反映し、資本コストの寿命や悲観確率へ機械的に重ねていない。資本コスト8.25%から楽観〜中立の正当化PERは12.12倍とした。現在や過去の株価倍率は使用していない。悲観は稼ぐ力でなく、負債精算後の売却可能資産と縮小過程の費用から評価した。余剰現金は事業利益から利息を除いたうえで別に評価し、創業者支配と還元実績に基づき戻り方0.5を適用する。新リース会計基準の適用で将来の貸借対照表の表示は変わるが、賃料を営業費用に含めた利益の基準はそろえる。
資本コスト 8.3% = 無リスク金利 3% + β — × 5%。無リスク金利3%と株式リスクプレミアム4.5%の基本7.5%に、事業の循環・価格決定力・財務を評価した品質上乗せ0.75%を加えた。個別の買収失敗や営業人員不足は確率と利益に織り込み、資本コストへ追加していない。