結論
コレックホールディングスは、営業受託と自社メディアに会員課金や住宅用エネルギーを重ねるサービス持株会社だ。10年のオーナー利益から見た結論は割高であり、現在の評価には十分な安全域がない。営業力を別の商品に転用する機動性は魅力だが、価格を自分で決められる事業がまだ小さく、買収で増やした売上が株主利益に結び付いていない。
かつて収益を支えたNHK関連業務は2023年に終了した。代わりに育ったアウトソーシングでは、自社の継続課金商品の会員数が2026年8月に4万人を超えた。メディアもゲーム攻略サイト「アルテマ」などを抱える。しかし営業受託の人手と広告運用はAIエージェントに置き換わり得るうえ、検索結果そのものが回答になる時代には自社サイトの流入も守られない。会員数の増加を、解約率の低さや値上げ力の証明と取り違えてはいけない。
直近ではエネルギー子会社Aoieの助成金申請問題が収益を直撃した。2027年2月期上期は33億円を売りながら営業損失が1億円台後半に達し、現金も借入れと一緒に膨らんだ。会社は通期黒字への巻き返しを見込むが、下期に必要な利益の段差は大きい。10年先には会員課金が成長しても、既存の営業・広告収益の減衰と本社費がそれを相殺すると考える。
現在の時価総額は約36億円で、5つの筋書きから求める現在価値は約20億円となる。会社の掲げる中期計画を否定するわけではない。ただし、先行投資と不祥事からの回復を伴う計画を、長期株主が無条件に買い取る理由はない。
バリュー投資の観点から
長く保有する株主がまず知りたいのは、売上を増やした翌年に、再投資を要しない現金がどれだけ残るかだ。コレックの営業受託には採用、教育、営業管理という見えにくい再投資が欠かせない。人を増やした段階では利益が出ず、退職すれば投じた費用を回収できない。事業が軽資産でも、経済的な意味で資本がいらないわけではない。
自社の会員課金は異なる。顧客が長く居続け、解約を防ぐ費用が小さければ、収益性の高い事業になり得る。しかし現在開示されるのは会員数と広い意味のストック売上比率であって、純粋な会員課金の売上、解約率、獲得費用と継続利益を結ぶ表ではない。値上げしても継続する実績も確認できない。この不足を、継続課金という名前の響きで埋めるべきではない。
媒体事業には約10年にわたる記事作りの経験があり、検索流入は顧客に届く独自の入口であった。だが検索結果の回答欄が顧客接点を奪うなら、記事の蓄積は将来の利益を保証しない。AIの導入で編集費が減る利益と、媒体への訪問そのものを失う損失を別々に見なければならない。広告を自ら買って送客する仕事も、同じAIで競争が激しくなる。
経営者にはNHK依存から事業を入れ替えた実行力がある。その一方で、Aoieの問題は買収後の監督と法令対応に弱さが残ることを示した。資産の下値は一定程度あっても、少数株主が現金の配分を自ら決められるわけではない。投下資本利益率が資本コストを持続的に上回り、会員課金の解約率が確認できるまで、支払う値段には大きな余裕を求めたい。
何で稼ぐ会社か
商売の起点は、個人の生活の変わり目をつかむ営業網とWeb媒体である。ノイアットなどのアウトソーシング事業は、電気、ガス、通信回線、ウォーターサーバー等の販促を企業から請け負い、成果報酬や継続的な業務受託料を得る。営業員の稼働と成約件数が数量になり、契約当たり報酬と受託料が単価になる。人員を増やすほど売上を増やしやすい反面、教育費と人件費を先払いしなければならない。
同じ事業に、自社企画の「コレクトエナジー」「福利セレクト」がある。前者は生活インフラ、後者は各種優待を扱う継続課金商品で、2026年2月末の会員2万6,405人が8月末に4万1,339人へ増えた。ただし会社のいうストック型売上には法人向け継続受託も含まれる。会員課金だけの売上額は非開示であり、会員数を全ストック売上で割って単価とするのは誤りである。
メディアプラットフォームでは「アルテマ」「イエプラ」などを運営し、検索流入から広告、送客、成約報酬を得る。加えて自ら広告費を投じて集客する広告出稿型の事業もあり、こちらは広告運用力と獲得費用が損益を左右する。2026年2月期にはSEO由来の収入と広告出稿由来の収入がほぼ半々になった。媒体数は期末47から翌8月末38へ減り、記事を増やすだけでは成長できない局面にある。
エネルギー事業ではC-clampとAoieが住宅用太陽光・蓄電池の営業から施工までを扱う。収益は施工完了した住宅の件数と1件当たり請負金額で決まる。さらに住宅リフォーム、岡山の系統用蓄電所へ進出するが、新分野の採算はまだ検証できない。2026年2月期の部門売上15.95億円に対し営業損失2.95億円だった。部門利益合計3.30億円から本社共通費・調整額2.67億円を引いた連結営業利益は0.63億円にとどまる。
優良さと弱いところ
最大の長所は、商品を仕入れて自前の接客・販売経路に載せる実行力だ。NHK業務の終了後もアウトソーシングを再構築し、メディアと生活関連サービスへ事業を移した。自社会員が積み上がれば獲得費用を回収した後の継続利益が生まれる。検索媒体を自社で保有している点も、外部広告枠を買うだけの代理店とは違う。
ただし、堀、つまり競合が奪えない強みを証明する数字は足りない。料金値上げ後の継続率、年間解約率、加入者獲得費用に対する顧客生涯利益、顧客が乗り換える費用は十分に開示されていない。企業の営業委託先は変更でき、生活インフラの契約や福利サービスも選択肢が多い。独自のデータを保有することと、法的な記録の正本として顧客が離れられないことは別物である。
利益の推移も優良企業の姿とは異なる。2020年と2022年2月期には営業赤字があり、2026年2月期の営業利益率も1%を下回った。アウトソーシングと媒体で計6億円台の部門利益を得ても、エネルギーの損失と共通費でほとんど消えた。売上が大きくなっても増分投下資本利益率が資本コストを超えたとは言いにくい。
手元資金はあるが、2026年8月末の純現金は借入れ控除後で5億円弱へ減り、自己資本も縮んだ。設備を持たない営業・媒体事業だけを見て無借金に近いと安心するのは危険だ。拠点家賃、優待費用、販売員の採用と教育、蓄電所の設備更新は将来の現金支出を伴う。
業界はいまどこにいて、どこへ向かうか
営業アウトソーシングには構造的な人手不足という追い風がある。矢野経済研究所の2024年度非IT系BPO市場は約1兆9,566億円で、同社の受託部門全体を機械的に割っても約0.16%にすぎない。比較対象には経理やコンタクトセンターも含まれ、厳密なシェアではない。トランスコスモス、ベルシステム24、アルティウスリンクなどの大手は規模と顧客基盤で上回るが、同社の生活関連商品の営業領域に限定した競合別シェアは公表されていない。
業務を外注する市場全体が伸びても、人が電話し、入力し、案内する件数が伸びるとは限らない。AIエージェントは見込み客探索、比較、広告制作、発注、問い合わせの一次応答を一続きで処理する。営業員の労働時間に近い売上は縮み、価格にも下げ圧力がかかる。現場での施工と対面説得は残るが、営業受託の一部だけに過去の伸びをそのまま延ばすことはできない。
電通推計では2025年の国内インターネット広告費は4兆459億円に達した。ところが媒体社は広告主の支出の全額を受け取るわけではなく、同社のメディア売上を市場全体で割った値は正確なシェアではない。ゲーム攻略情報ではGameWithやAppMedia、生活比較では大手ポータルと競う。検索エンジンや対話型AIが回答を直接示せば、広告市場の拡大と無関係にアルテマ等への来訪は減り得る。媒体ごとの訪問者シェアも開示されていない。
住宅向け太陽光は国の統計で2024年度に新規約22.6万件が運転を始めた。年間施工を仮に約650件とする同社の比率は約0.3%であり、蓄電池の既設住宅向け工事も混ざるため、これは規模感を測る参考値にすぎない。大手住宅会社、家電量販店、地域の施工業者との価格競争は厳しい。2036年には国内人口が減り、需要そのものよりも、補助金への依存を減らして粗利益を残せる施工会社が生き残るだろう。
資本政策と M&A
中期経営計画「CORREC Innovation 2029」は具体的である。2029年2月期に売上高120億円、EBITDA10.8億円、ROE20%、DOE5%、D/Eレシオ0.5倍、純有利子負債対EBITDA1倍を掲げる。部門別ではメディア31億円、アウトソーシング42億円、エネルギー47億円の売上を目指す。期間中の資金配分は、営業資金等25億円と借入れ20億円を原資に、戦略投資約40億円、配当約5億円という構想だった。自社株買いの金額や総還元性向について確約はない。
実際にはAoieの買収後に助成金の不適切申請が表面化し、C-clampの不振も続いた。CoCoXiaを2025年に売却した経緯もあり、買収額の拡大だけでは優れた資本配分の証拠にならない。2027年2月期の会社予想は売上81億円前後、営業利益2.3~2.7億円だが、上期の営業赤字1.75億円からの挽回が必要である。借入枠の確保と系統用蓄電所への投資は、将来の固定負担も増やす。
配当は復配後に増額され、直近の年間支払額は約0.66億円である。2月末と8月末に実施する株主優待のQUOカードも会社の費用になる。2026年2月末の株主数8,252人を参考に、実際の優待負担は年間約0.12~0.17億円と見積もる。利益が足りない悲観時までDOEを機械的に守るとは考えない。大株主の保有が集中するものの、増配実績があるため余剰現金の株主帰属率は1とする。
強気の見方と慎重な見方
強気の見方
経営の転換力は過小評価されている。NHK業務の終了で一時的に稼ぐ柱を失ったものの、現在はライフラインの営業受託、会員課金、デジタル媒体、住宅向け施工へ販路が広がった。2026年8月末の自社商品会員は4万人超で、半年で大幅に増えた。販売の初期費用を回収し終えれば、既存会員からの利益は加速する。自社の電力・福利サービスは人月だけで売る受託と違い、継続するほど顧客接点が資産になる。
媒体でも自分で広告を買って成約までつなぐ販路が育っている。検索流入の落ち込みがあっても、動画、SNS、直接取引に移せる柔軟性があり、既存の38媒体を整理すれば編集費を下げられる。AIで原稿作成や広告配信の作業を自動化できれば、少ない社員で高い採算を確保する余地がある。ただしAIそのものを有料商品として販売した金額は見えず、その上振れを基本収益には組み込めない。
住宅向けの太陽光、蓄電池、リフォームも需要そのものが消えるわけではない。Aoieの営業が再開し、C-clampと施工管理を統合できれば、赤字部門は利益を生む側へ転じる。岡山の系統用蓄電池設備が稼働し、電力取引収入を積み上げれば事業の幅はさらに広がる。2029年の中期目標を全面達成しなくても、会員が着実に増え、買収後の監督が改善すれば、今の時価総額に見合う利益を生み出せるかもしれない。
慎重な見方
売上の伸びが株主利益を生むという前提がまだ成立していない。2026年2月期は売上が増えたのに営業利益が急減し、翌上期は営業赤字に転落した。エネルギー子会社では不適切な助成金申請が判明し、販売停止と案件の減少につながった。これは単なる景気の谷でなく、買収先の内部統制と現場管理に関する失敗である。新たな蓄電所へ資金を出す前に、既存の損失が止まることを確かめる必要がある。
営業受託では、人月や工数で受ける仕事をAIエージェントが先に削る。顧客が見込み客の選定、広告制作、問い合わせ対応、申込みまでを自動化すれば、販促の外注そのものは続いても必要な社員数は減る。コレックが削減効果を顧客からの値上げとして取り戻せる証拠はない。会員課金も電力・福利サービスの競争が激しく、会員数の増加が将来の高収益を保証するわけではない。
媒体の売上も盤石ではない。検索エンジンや対話型AIが攻略法や生活情報を直接返答すれば、サイトへの訪問は減る。自社広告の運用はAIで内製化しやすく、広告主の費用対効果を改善しても媒体会社の取り分は必ずしも増えない。直近の媒体売上は伸びたが利益率は低下した。余剰現金も受注減と借入れ増加の中で薄くなっている。中期計画の高いEBITDA目標を先に評価せず、現在の稼ぐ力に対して大きい安全域を取るべきである。
どちらに重みを置いたか
会員課金の拡大と媒体の収益力には上振れの余地がある。しかし、現に確認できるのは会員数であって解約率や単価上昇ではない。判断を慎重側へ傾ける決め手は、Aoieの申請問題、売上が増えても縮む営業利益、直近の上期営業赤字である。AI代替の影響は中立の受託数量と長期成長率に織り込んでおり、確率で二度引きはしない。下側42%、上側26%としたのは、この会社に固有の事業再建と買収管理の不確実性のためだ。従って現在価値は時価総額を大きく下回る。
10 年後の 5 つの筋書き(2036/02 期)
確率で加重した現株数換算の終価現在株主分の終価 516 円38 億円(+ 還元の換算額還元の合計 103 円8 億円)。 今の値に割り戻すと 268 円20 億円、今との差 −44.7%、 期待の年率 +2.7%(資本コスト 9.8%)→ 割高
| 筋書き | 確率 | 10 年後の現株数換算の終価現在株主分の終価 | 還元の換算額還元の合計配当+自社株買い | トータルリターン10 年・還元込み | 年率 | 確率 × (終価+還元) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 楽観 | 10% | 1,909 円140 億円 | 245 円18 億円 | +344.2% | +17.6% | 215 円16 億円 |
| やや楽観 | 16% | 1,017 円75 億円 | 163 円12 億円 | +143.3% | +10.2% | 189 円14 億円 |
| 中立 | 32% | 378 円28 億円 | 109 円8 億円 | +0.3% | +0.0% | 156 円11 億円 |
| やや悲観 | 27% | 100 円7 億円 | 54 円4 億円 | −68.3% | −12.5% | 42 円3 億円 |
| 悲観 | 15% | 100 円7 億円 | 16 円1 億円 | −76.1% | −14.0% | 17 円1 億円 |
| 加重平均 | 100% | 516 円38 億円 | 103 円8 億円 | +27.6% | +2.7% | 619 円45 億円 |
今の株価時価総額 485 円36 億円(2026-11-02)から見たトータルリターン。各行の年率は還元・追加負担を期間の中間時点に置く仮定のIRRです。最下段は期待CFから計算したIRRで、各行のIRRの加重平均ではありません。実際の配当時期を観測した値ではありません。
楽観 10% 会員課金が定着し住宅施工も再建 利益 10 億円 · PER 12.1 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 1,909 円140 億円
自社の商品を使う会員が9万5千人へ増え、生活インフラの契約を継続する顧客が安定した粗利益を生む。媒体は検索流入の減少をSNSや直接取引で補い、サイト換算の集客力を維持する。アウトソーシングはAIエージェントに業務を奪われても、営業を現場へ集中させて人員当たりの生産性を高める。AI自体を売る収益は確認できないため、営業受託と広告出稿の数量は現在より増やさない。
Aoieの営業と内部統制が回復し、C-clampとの施工連携が進む。住宅向け工事の採算を守り、部門利益が全社へ寄与する。新しい蓄電所は投資回収が確認されたものだけが利益に残り、大型買収を急がない。増えた株主利益の一部を配当と買戻しで戻せるため、ROEと現金収支が両立する。
- アウトソーシング:自社会員サービス(分析上の推定区分):数量 95,000(自社商材のアクティブ会員数(人、会社開示))× 価格 0.00(会員1人当たり推定年間売上高(億円/人・年))→ 売上 29 億円・営業利益 7 億円。会員課金:生活インフラの実会員課金。解約率非開示
- アウトソーシング:営業受託・継続準委任:数量 271(受託営業従事者換算人数(人・年))× 価格 0.12(従事者1人当たり年間売上高(億円/人・年))→ 売上 33 億円・営業利益 3 億円。営業受託:AIエージェント代替の工数・広告型
- メディア:自社SEO媒体の集客収入:数量 50.0(現在の1媒体に相当する実質集客・収益力のサイト換算数(サイト相当))× 価格 0.29(1サイト相当当たり年間SEO売上高(億円/サイト相当))→ 売上 15 億円・営業利益 4 億円。SEO媒体:自社媒体だがAI検索の訪問者流出を反映
- メディア:広告出稿・運用による獲得収入:数量 50,000(有償広告を起点とする年間成約リード件数(件・推定))× 価格 0.00(成約リード1件当たり売上高(億円/件))→ 売上 9 億円・営業利益 1 億円。広告運用:AIエージェント代替の工数・広告型
- 住宅太陽光・蓄電池販売施工:数量 850(住宅向け設備・リフォーム年間施工完了件数(件・推定))× 価格 0.03(施工完了1件当たり売上高(億円/件))→ 売上 28 億円・営業利益 3 億円。住宅施工:現場施工。補助金と競争で件数が変動
- その他:小規模IT・派遣関連:数量 7.0(業務提供者の年間稼働換算人数(人・推定))× 価格 0.07(稼働1人当たり年間売上高(億円/人年))→ 売上 0 億円・営業利益 0 億円。その他:AIエージェント代替の工数・広告型
倍率:g_longはAIエージェント代替を踏まえて名目0%。k8.25%であり、ROE9.65÷44.5=21.7%、弱い堀で残る超過ROEを3分の1としたRONICは約12.7%。正当化PER=(1−0÷RONIC)÷(0.0825−0)=12.12倍をそのまま使用。余剰現金2億円の税後利息0.028億円を事業利益から外し現金全額を加算。
確率:自社会員が9万5千人に伸び、Aoieの法令対応と施工再開が成功してエネルギーも黒字化する複数の条件が必要となる。受託人員はAI代替により現状を超えない。
やや楽観 16% 会員7万5千人と媒体再編が利益を支える 利益 5 億円 · PER 12.1 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 1,017 円75 億円
会員課金は7万5千人に増え、積み上がった契約の管理費が伸びないことで利益率が改善する。営業受託ではAIエージェントが電話や入力を代替するため、人数相当の仕事は現状より少ない。ただし現場での契約支援と法人向けの伴走が残り、賃金と物価の上昇を相応に価格へ反映できる。広告出稿の成約件数は減るが、獲得費用の見直しで赤字にはならない。
SEO媒体は整理されても、残るアルテマ等の利用者が広告主を引き付ける。Aoieの助成金申請に関する統制が定着し、住宅用蓄電池やリフォームの引き渡しが順調に戻る。大型M&Aによる売上の水増しを避け、採算の良い顧客に集中することで、本社費を吸収する利益を確保する。加えて、以前のように単一の大口委託元へ依存せず、会員・広告・施工の三つから現金が生まれる構成を維持する。
- アウトソーシング:自社会員サービス(分析上の推定区分):数量 75,000(自社商材のアクティブ会員数(人、会社開示))× 価格 0.00(会員1人当たり推定年間売上高(億円/人・年))→ 売上 22 億円・営業利益 4 億円。会員課金:生活インフラの実会員課金。解約率非開示
- アウトソーシング:営業受託・継続準委任:数量 220(受託営業従事者換算人数(人・年))× 価格 0.12(従事者1人当たり年間売上高(億円/人・年))→ 売上 26 億円・営業利益 2 億円。営業受託:AIエージェント代替の工数・広告型
- メディア:自社SEO媒体の集客収入:数量 38.0(現在の1媒体に相当する実質集客・収益力のサイト換算数(サイト相当))× 価格 0.28(1サイト相当当たり年間SEO売上高(億円/サイト相当))→ 売上 11 億円・営業利益 3 億円。SEO媒体:自社媒体だがAI検索の訪問者流出を反映
- メディア:広告出稿・運用による獲得収入:数量 40,000(有償広告を起点とする年間成約リード件数(件・推定))× 価格 0.00(成約リード1件当たり売上高(億円/件))→ 売上 7 億円・営業利益 1 億円。広告運用:AIエージェント代替の工数・広告型
- 住宅太陽光・蓄電池販売施工:数量 600(住宅向け設備・リフォーム年間施工完了件数(件・推定))× 価格 0.03(施工完了1件当たり売上高(億円/件))→ 売上 19 億円・営業利益 2 億円。住宅施工:現場施工。補助金と競争で件数が変動
- その他:小規模IT・派遣関連:数量 6.0(業務提供者の年間稼働換算人数(人・推定))× 価格 0.07(稼働1人当たり年間売上高(億円/人年))→ 売上 0 億円・営業利益 0 億円。その他:AIエージェント代替の工数・広告型
倍率:弱い堀でROE=5.12÷28.6=17.9%の超過分の3分の1だけを新規投資のRONICに残す。10年より先の名目gはAI代替で0%、k8.25%より正当化PER12.12倍が上限。ここから任意割引せず、余剰現金税後利息0.028億円を控除した純利益にPERを掛け、戻る現金2億円を加算。
確率:自社会員を大幅に積み上げ、広告費の効率と住宅施工の回復が同時に進む場合。ただし営業受託のAI代替と検索流入減は残り、楽観ほど余裕はない。
中立 32% 会員は増えるが営業工数・検索集客は縮む 利益 2 億円 · PER 12.1 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 378 円28 億円
コレクトエナジー等の会員は5万5千人まで増え、既存契約の売上が利益の土台となる。一方、営業受託はAIエージェントが見込み客選別や電話応対を担い、必要な人員相当の数量が10年で約65%になる。人件費の物価上昇を全額価格へ転嫁できず、売上は伸び悩む。広告出稿型の成約も65%へ減り、利益は案件選別によって守る。
自社SEO媒体の訪問はAI回答に奪われ、現在の媒体に換算した集客力は約6割へ落ちる。エネルギーは助成金問題から一定の回復を果たすが、年間施工は推定350件にとどまる。売上全体は現在の規模を下回っても、継続課金と本社費の平準化で営業黒字を保つ。ただしこの程度の再建では、株主が現在の価格で引き受けるほど大きな余剰利益は生じない。
- アウトソーシング:自社会員サービス(分析上の推定区分):数量 55,000(自社商材のアクティブ会員数(人、会社開示))× 価格 0.00(会員1人当たり推定年間売上高(億円/人・年))→ 売上 15 億円・営業利益 3 億円。会員課金:生活インフラの実会員課金。解約率非開示
- アウトソーシング:営業受託・継続準委任:数量 176(受託営業従事者換算人数(人・年))× 価格 0.11(従事者1人当たり年間売上高(億円/人・年))→ 売上 20 億円・営業利益 2 億円。営業受託:AIエージェント代替の工数・広告型
- メディア:自社SEO媒体の集客収入:数量 28.0(現在の1媒体に相当する実質集客・収益力のサイト換算数(サイト相当))× 価格 0.25(1サイト相当当たり年間SEO売上高(億円/サイト相当))→ 売上 7 億円・営業利益 1 億円。SEO媒体:自社媒体だがAI検索の訪問者流出を反映
- メディア:広告出稿・運用による獲得収入:数量 32,500(有償広告を起点とする年間成約リード件数(件・推定))× 価格 0.00(成約リード1件当たり売上高(億円/件))→ 売上 6 億円・営業利益 1 億円。広告運用:AIエージェント代替の工数・広告型
- 住宅太陽光・蓄電池販売施工:数量 350(住宅向け設備・リフォーム年間施工完了件数(件・推定))× 価格 0.03(施工完了1件当たり売上高(億円/件))→ 売上 11 億円・営業利益 0 億円。住宅施工:現場施工。補助金と競争で件数が変動
- その他:小規模IT・派遣関連:数量 5.0(業務提供者の年間稼働換算人数(人・推定))× 価格 0.07(稼働1人当たり年間売上高(億円/人年))→ 売上 0 億円・営業利益 0 億円。その他:AIエージェント代替の工数・広告型
倍率:10年後ROEは1.91÷15.2=12.6%、資本コスト8.25%を上回るが、競争上の堀は弱く超過利益は増分投資で3分の1しか残らない。名目g_long=0%とすれば利益ベース正当化PERは12.12倍の上限。現在のPERを使わず、余剰現金2億円に対応する利息0.028億円を利益から控除して足し直す。
確率:営業委託先の成約効率改善とAIエージェント代替が併存する想定。会員成長は8月の実績41,339人から緩やかに上乗せし、住宅施工は部分的な回復にとどめる。
やや悲観 27% 会社再建は続くが薄利のまま 利益 0 億円 · PBR 0.7 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 100 円7 億円
会員は4万4千人で頭打ちとなり、福利サービスと電力料金の価格競争で単価も上がらない。営業受託で人の手が必要な仕事は約55%へ減り、受託先の大手が条件を厳しくする。自社SEO媒体は検索からの来訪を失い、換算集客力が20媒体分まで縮む。広告運用はAIエージェントによる内製化が進み、年間成約リードも半分に減る。
エネルギーは補助金申請体制を立て直すが、受注を戻し切れず、施工固定費を回収できない。営業利益が薄いためDOEの目標どおりに配当を続けることは難しく、優待も規模を縮小する。株主に残るのは小さな稼ぐ力と余った現金の一部であり、事業の拡大より既存顧客を守る10年となる。売上の伸びを求める新規買収も控え、手元資金の流出を抑えることが経営の優先事項になる。
- アウトソーシング:自社会員サービス(分析上の推定区分):数量 44,000(自社商材のアクティブ会員数(人、会社開示))× 価格 0.00(会員1人当たり推定年間売上高(億円/人・年))→ 売上 11 億円・営業利益 2 億円。会員課金:生活インフラの実会員課金。解約率非開示
- アウトソーシング:営業受託・継続準委任:数量 150(受託営業従事者換算人数(人・年))× 価格 0.11(従事者1人当たり年間売上高(億円/人・年))→ 売上 17 億円・営業利益 1 億円。営業受託:AIエージェント代替の工数・広告型
- メディア:自社SEO媒体の集客収入:数量 20.0(現在の1媒体に相当する実質集客・収益力のサイト換算数(サイト相当))× 価格 0.24(1サイト相当当たり年間SEO売上高(億円/サイト相当))→ 売上 5 億円・営業利益 1 億円。SEO媒体:自社媒体だがAI検索の訪問者流出を反映
- メディア:広告出稿・運用による獲得収入:数量 25,000(有償広告を起点とする年間成約リード件数(件・推定))× 価格 0.00(成約リード1件当たり売上高(億円/件))→ 売上 4 億円・営業利益 0 億円。広告運用:AIエージェント代替の工数・広告型
- 住宅太陽光・蓄電池販売施工:数量 200(住宅向け設備・リフォーム年間施工完了件数(件・推定))× 価格 0.03(施工完了1件当たり売上高(億円/件))→ 売上 6 億円・営業利益 0 億円。住宅施工:現場施工。補助金と競争で件数が変動
- その他:小規模IT・派遣関連:数量 4.0(業務提供者の年間稼働換算人数(人・推定))× 価格 0.06(稼働1人当たり年間売上高(億円/人年))→ 売上 0 億円・営業利益 0 億円。その他:AIエージェント代替の工数・広告型
倍率:10年後のROE0.46÷9.6=約4.8%は資本コスト8.25%を下回る。旧案の事業利益にPER11倍を当て、余剰現金を加えた稼ぐ力は約6.33億円だが、添付factsの2026年2月期の純現金7.3億円より小さい。そこで悲観側の床を優先し、基準期自己資本10.6億円に床相当のPBR0.69倍を掛けた7.314億円とした。過去の市場PBRは使わない。
確率:下に寄せる理由:Aoieの内部統制問題と上期営業赤字から、投資した資本が十分な利益を生まず、売上減でも本社費が残る固有の実績がある。AIの工数縮小自体は中立にも入れている。
悲観 15% 営業代替と買収失敗で構造的に縮小 利益 −2 億円 · PBR 0.7 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 100 円7 億円
AIエージェントが顧客との最初の接触や広告運用を内製化し、営業受託の人員相当の仕事が4割未満へ落ちる。ゲーム攻略や生活情報はAI検索に吸収され、自社媒体の収益力も4分の1へ下がる。会員商品は新規加入が減り、電力と福利サービスの競争によって解約が増える。住宅施工は補助金申請への信頼回復に失敗し、案件と粗利益を失う。
経営は拠点閉鎖と売れない事業の整理を迫られ、採用の停止で営業人数を減らす。しかし家賃と退職関連費用が残り、本社経費はすぐに消えない。配当と優待は早期に停止し、事業の終盤は赤字になる。残る価値は利益倍率でなく、借入金返済後の現預金と売却できる運転資産に限られる。将来の大きな資産売却益や買収されることを救済策にはしない。
- アウトソーシング:自社会員サービス(分析上の推定区分):数量 32,000(自社商材のアクティブ会員数(人、会社開示))× 価格 0.00(会員1人当たり推定年間売上高(億円/人・年))→ 売上 7 億円・営業利益 1 億円。会員課金:生活インフラの実会員課金。解約率非開示
- アウトソーシング:営業受託・継続準委任:数量 100(受託営業従事者換算人数(人・年))× 価格 0.10(従事者1人当たり年間売上高(億円/人・年))→ 売上 10 億円・営業利益 1 億円。営業受託:AIエージェント代替の工数・広告型
- メディア:自社SEO媒体の集客収入:数量 12.0(現在の1媒体に相当する実質集客・収益力のサイト換算数(サイト相当))× 価格 0.23(1サイト相当当たり年間SEO売上高(億円/サイト相当))→ 売上 3 億円・営業利益 0 億円。SEO媒体:自社媒体だがAI検索の訪問者流出を反映
- メディア:広告出稿・運用による獲得収入:数量 22,000(有償広告を起点とする年間成約リード件数(件・推定))× 価格 0.00(成約リード1件当たり売上高(億円/件))→ 売上 3 億円・営業利益 0 億円。広告運用:AIエージェント代替の工数・広告型
- 住宅太陽光・蓄電池販売施工:数量 170(住宅向け設備・リフォーム年間施工完了件数(件・推定))× 価格 0.03(施工完了1件当たり売上高(億円/件))→ 売上 5 億円・営業利益 −1 億円。住宅施工:現場施工。補助金と競争で件数が変動
- その他:小規模IT・派遣関連:数量 3.0(業務提供者の年間稼働換算人数(人・推定))× 価格 0.07(稼働1人当たり年間売上高(億円/人年))→ 売上 0 億円・営業利益 0 億円。その他:AIエージェント代替の工数・広告型
倍率:10年後には純損失1.65億円となるため、永続利益へのPER評価は適さない。添付factsの基準期純現金7.3億円を下回らないよう、2026年2月期の自己資本10.6億円に清算価値相当のPBR0.69倍を掛けて7.314億円とした。将来の自己資本5.4億円に掛けた値ではなく、過去の株価や過去のPBRの底から決めたものでもない。
確率:下に寄せる理由:買収子会社の法令違反、営業赤字、借入増加が重なり、信用毀損が他事業の取引条件にも波及する可能性を無視できない。極端な破綻ではなく事業を縮小する筋書き。
セグメント:数量 × 価格
いまの数量と価格、中立の筋書きの 10 年後。売上と営業利益は億円。
アウトソーシング:自社会員サービス(分析上の推定区分)
自社のコレクトエナジーと福利セレクト。電力・生活サービス契約と福利優待の会員課金。UI席課金の業務SaaSではなく生活サービスだが、解約率は未開示。
| 数量自社商材のアクティブ会員数(人、会社開示) | 価格会員1人当たり推定年間売上高(億円/人・年) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/02 | 26,405 | 0.00 | 6 | 1 |
| 10 年後 中立 | 55,000 | 0.00 | 15 | 3 |
取り方:自社会員数は2026年2月末26,405人、翌8月末41,339人で会社の開示値。アウトソーシング31.32億円の20%を自社会員商品とみなす分析上の仮配分(6.32億円)であり、同社は単独売上を開示していない。推定単価は年約2.39万円/人。ストック売上比率65%は法人の準委任契約を含むため、会員収入と同一視しない。会員の実質数量には物価を入れない。営業利益の配分は部門合計2.40億円を会員課金1.00億円と受託1.40億円に仮配賦した分析上の推定であり、会社の内訳開示ではない。
アウトソーシング:営業受託・継続準委任
訪問・電話・催事・インサイド営業、企業向け営業代行および法人継続受託。AIエージェント代替の人月・工数型。
| 数量受託営業従事者換算人数(人・年) | 価格従事者1人当たり年間売上高(億円/人・年) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/02 | 271 | 0.09 | 25 | 1 |
| 10 年後 中立 | 176 | 0.11 | 20 | 2 |
取り方:2026年2月期のアウトソーシング売上31.32億円から、会員課金仮配分6.32億円を引いた25.00億円。人数271人はフィスコ2026年6月4日企業分析8頁のアウトソーシング事業KPIにある期末人員。会員外にも継続契約があるため人件費に連動するBPOとみなす。単価は25÷271で年約922万円。AIエージェント代替により中立の数量を0.65倍、価格を1.22倍とした。営業利益の配分は部門合計2.40億円を会員課金1.00億円と受託1.40億円に仮配賦した分析上の推定であり、会社の内訳開示ではない。
メディア:自社SEO媒体の集客収入
アルテマ・イエプラ等の自社Web媒体の検索流入からの広告・送客収益。自社集客基盤型だがAI検索に弱い。
| 数量現在の1媒体に相当する実質集客・収益力のサイト換算数(サイト相当) | 価格1サイト相当当たり年間SEO売上高(億円/サイト相当) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/02 | 47.0 | 0.22 | 10 | 3 |
| 10 年後 中立 | 28.0 | 0.25 | 7 | 1 |
取り方:2026年2月期SEO由来の売上10.47億円はフィスコ2026年6月4日分析9頁。期末媒体数47件は2026年4月決算資料。全媒体数47を割り戻して現在の1媒体当たり約0.223億円とする分析上の換算であり、媒体の実際の個別売上は非開示。翌8月末は38媒体。将来のサイト換算数は物理的サイト数ではなくAI検索による来訪減や統廃合を含む実質集客単位。営業利益の配分はメディア部門合計4.10億円をSEO2.50億円と広告出稿1.60億円に仮配賦した分析上の推定であり、会社の内訳開示ではない。
メディア:広告出稿・運用による獲得収入
広告を買い付けてユーザーを獲得するマーケティングと送客。広告制作・運用はAIエージェント代替型。
| 数量有償広告を起点とする年間成約リード件数(件・推定) | 価格成約リード1件当たり売上高(億円/件) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/02 | 50,000 | 0.00 | 9 | 2 |
| 10 年後 中立 | 32,500 | 0.00 | 6 | 1 |
取り方:2026年2月期の広告出稿起点売上8.63億円はフィスコ2026年6月4日分析9頁。成約件数は非開示なので、単価約1.73万円/件とすれば年間5万件に相当すると逆算した感応度用の仮定。広告市場2025年4兆459億円(電通)全体の市場シェアと混同しない。AIエージェント代替のため、中立数量0.65倍、単価は物価未満とし、楽観も成約件数を現状以下とした。営業利益の配分はメディア部門合計4.10億円をSEO2.50億円と広告出稿1.60億円に仮配賦した分析上の推定であり、会社の内訳開示ではない。
住宅太陽光・蓄電池販売施工
C-clamp、Aoieによる家庭向け太陽光発電、蓄電池等の販売から引き渡しまでの工事。現場施工はAI代替対象外。
| 数量住宅向け設備・リフォーム年間施工完了件数(件・推定) | 価格施工完了1件当たり売上高(億円/件) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/02 | 650 | 0.02 | 16 | −3 |
| 10 年後 中立 | 350 | 0.03 | 11 | 0 |
取り方:2026年2月期エネルギー部門売上15.95億円(フィスコ9頁)。工事件数は非開示なので1件当たり約245万円と仮定し約650件と逆算。経済産業省2026年6月資料では2024年度の住宅用FIT/FIP新規稼働は225,734件で当社規模は概算0.29%。蓄電池と既築改修を含むため分母は完全一致しない。価格は資材・施工費の物価上昇を含む。現場工事はAIエージェント代替の工数型の対象外とし、間接事務だけ将来の効率化を考える。
その他:小規模IT・派遣関連
報告上のその他事業を人員稼働に換算した小規模サービス群。AI代替する人月・工数の型で扱う。
| 数量業務提供者の年間稼働換算人数(人・推定) | 価格稼働1人当たり年間売上高(億円/人年) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/02 | 7.0 | 0.06 | 0 | 0 |
| 10 年後 中立 | 5.0 | 0.07 | 0 | 0 |
取り方:2026年2月期のその他売上0.42億円を、稼働者7人、年600万円/人と仮定。業種・人数内訳は非開示のため仮定であり、全体の価値への感応度は小さい。中立数量5人は人月の0.71倍でAIエージェント代替の指定範囲。
リスクと懸念
AIエージェント代替で受託工数が減る
営業受託の法人向け準委任や接触先の選別、広告制作・運用は、AIエージェントで自動化されやすい。非IT系BPOの総市場が伸びても必要な人月は減り得る。中立では人員相当の数量を10年で65%へ落とす。顧客が成果単価を引き下げれば名目価格も物価に追い付かない。
自社媒体の検索流入と広告単価の同時低下
AI検索がゲーム攻略や比較情報を直接返すと、「アルテマ」などの媒体は記事を保有しても集客力を失う。広告出稿型の送客もプラットフォームの競争や広告運用の内製化で手数料が細る。サイト数でなく検索経由の成約と媒体別粗利益を見る必要がある。情報の更新だけでなく、広告主との直接契約が増えるかが分岐点になる。
Aoieの助成金申請問題と買収後管理
買収した施工会社で不適切な助成金申請が判明し、新規営業の停止や受注残減少につながった。再開後に施工数が戻っても、適正な手続き・品質保証・顧客対応コストが増せば以前の採算には戻らない。別の買収案件でも同様の内部統制不備が起きる可能性がある。経営陣が買収時の審査と監査手続きを改善した証拠が必要だ。
会員数と継続利益を混同する危険
自社商材の会員は4万人を超えたが、会員課金の単独売上、獲得費用、解約率、値上げ実績は非開示である。ストック型売上には法人の継続受託も入るため、70%という比率をそのまま高い乗換費用と見なせない。競合する新電力や福利厚生サービスへの流出で期待利益が消える。
財務負担と蓄電所への投資
8月末の現金は大きいが借入金も12億円規模に達し、純現金は5億円弱である。営業キャッシュフローがマイナスの中、岡山の系統用蓄電所や買収に資金を投入すると、金利3%の長期国債を上回る調達費用と更新投資が重なる。家賃も解約の難しい固定費として残る。
配当・優待と本業利益の不均衡
DOE5%を目安とした配当に株主優待が加わり、現状の年間還元は利益に対して重い。株主数の急増が優待費用を増やす一方で営業損失が続けば、還元の継続が手元資金を削る。配当を維持できないこと自体より、事業再建よりも見かけの利回りを優先する判断を警戒したい。
今後の分かれ目
- 自社商材の継続会員が5万人を超え、解約率・獲得費用・会員当たり粗利益が同時に開示されたら
- 会員課金の利益の持続性を確認し、継続課金の数量と利益率を上方修正する。解約率が年5%未満で値上げ実績もあれば堀を再判定する。
- 2027年2月期下期の営業利益が4億円規模に届かず、会社予想の挽回が実現しなかったら
- エネルギーの回復時期と共通費の固定性を見直し、中立からやや悲観側へ確率を移す。
- 営業受託の人員当たり売上が改善しても、部門利益が人件費増に押され続けたら
- AIエージェント代替と顧客の交渉力が強まるとみて、10年後の受託数量と単価を引き下げる。
- 検索流入媒体の訪問者とSEO由来売上が2期連続で減少し、広告出稿の採算も悪化したら
- 自社媒体のサイト換算数を減らし、編集負担の削減を織り込んでも価値が残るか調べ直す。
- Aoieの適法な新規受注と施工完了数が回復し、エネルギー部門で通期黒字が定着したら
- 住宅施工の数量と固定費の仮定を改善し、損失による現金流出を減らして上側の価値を引き上げる。
- 系統用蓄電所の実際の売電・調整力収入と投資回収が開示され、資本コスト超えが確認されたら
- 新事業を独立した数量・単価のセグメントへ切り出して再評価する。稼働予定だけでは価値に足さない。
見ておくもの
- 自社商材のアクティブ会員数、単独売上高、年間解約率、獲得費用
- 受託部門の従業員数・ストック型売上構成比・人員当たり営業利益
- アルテマ等のサイト換算数、SEO由来売上、広告出稿起点の成約費用
- Aoieの新規受注、施工完了件数、補助金適正化対応とエネルギー営業損益
- 2027年2月期下期営業利益と中期計画の修正・達成度
- 営業キャッシュフロー、総借入、優待負担、岡山蓄電所の実績利回り
倍率と資本コストの決め方
基準株価490円と基準株数734万8,900株の約36.01億円は、すべての事業価値を作った最後にだけ比較した。2026年6月には発行株数が742万2,400株に増え、最新の時価総額は約1%上振れる点を認識している。倍率は市場のPER・PBRを参照せず、資本コスト8.25%、10年後以降の名目成長0%、弱い堀を前提とする利益還元式で計算した。中立の12.12倍は上限そのものであり手で割り引いていない。余剰現金2億円と利息を二重に数えない。悲観側の床は、添付factsの2026年2月期純現金7.3億円を基準とした。8月末の純現金約4.87億円とは時点が異なる。悲観とやや悲観は稼ぐ力よりこの床が高いため、過去の株価に頼らず基準期自己資本に対するPBRで評価した。新リース会計で負債表示が増えても賃料を営業費用とする評価は変えない。
資本コスト 9.8% = 無リスク金利 3% + β — × 5%。無リスク金利3%と株式プレミアム4.5%の計7.5%に、事業の質による0.75%を加える。足元上期の赤字はあるが継続した債務超過やGC注記はないため困窮上乗せはしない。