結論
中広は、地域の店舗や自治体の広告を家庭に直接届ける無料情報誌と、企業向けの販促支援で稼ぐ広告会社である。長く持つ株主の見方では、戸別配布網と地元広告主との関係に一定の価値があるものの、足元の時価総額約34億円は10年先の稼ぐ力に比べて割高と判断する。主力誌の発行規模が縮み始め、広告制作や運用の仕事にはAIによる代替が迫っているからだ。
同社と加盟企業は34都道府県で170誌、月間約1,175万部を発行する。家庭の郵便受けへ届ける広告は、検索しない消費者にも地元の店を知らせる点で、ネット広告と違う役割を果たす。ハイブリッド広告や独自システム「C-Brain」の活用も前進した。ただし2025年春には180誌、月間1,345万部だったため、わずか1年で発行規模が約13%縮んだ事実を見落とせない。地域の配布網が残っても、紙の広告に出稿する店舗が増えるとは限らない。
収益のもう一つの柱は販促企画、ネット広告、求人支援などである。ここは制作物や運用作業を人手で請け負う部分が多く、AIエージェントが案件数と手数料を圧迫しうる。会社は制作費の圧縮を実現しているが、同じ道具を広告主も使えることが競争上の難しさだ。2027年3月期の会社予想は増収増益でも、10年間それを延長するだけでは危うい。
中立では2036年の売上を約103億円、純利益を約2億円と見る。確率を加味した現在価値は約18億円で、基準時価総額を約47%下回る。買収で売上を増やす能力より、縮む紙市場で投下資本当たりの利益を維持できるかを重く見た結論である。
バリュー投資の観点から
バリュー投資の観点では、まず『この地域に同じ広告網を作るとしたら、いくらかかるか』を考える。編集室を置き、配布員を確保し、地元企業との関係を積み上げるには時間がかかる。家庭に毎月届く媒体が地域社会に果たす役割は、十年後も一部に残るだろう。この実物の配布網を買収で広げてきた点は、単なる制作代理店より評価できる。
だが所有したいのは『配布部数』でなく、配布網を維持する費用を払った後のオーナー利益だ。印刷・配達費の上昇と広告枠の売れ残りで利益が薄くなれば、見かけの営業利益もすぐに消える。2016年頃から売上は大幅に増えたのに、営業利益が同じ割合で増えなかった歴史は重い。固定費を節約した後の増分利益率と、既存顧客からの広告継続率を確認するまでは、堀が広がっているとは言い切れない。
AIも同じ物差しで見るべきだ。原稿制作を社内で自動化し、品質や速度を高めたことは評価する。しかし制作作業の値段そのものが下がれば、効率化の果実を広告主と競合に渡すことになる。固有の地域データは価値を持つものの、広告主の解約を防ぐ明確な数字はまだ乏しい。技術革新を楽観的な新収益に変換してしまうのは避けたい。
経営の判断力には条件付きの評価を与える。配当を続け、販路を補完する買収を進めた一方、利益率と資本効率の向上がまだ伴っていない。買収した媒体の強みを横断的な広告商品に変え、少ない資本で現金を生む姿が示されれば評価は上がる。今は事業を持つ価値と株式を買う値段の間に十分な安全域がなく、期待が現実になる前に高い値を払うべきではない。
何で稼ぐ会社か
稼ぎの中心は、自社が発行・運営する媒体の広告枠を地域の飲食店、美容院、住宅関連会社、医療機関、地方自治体などに販売する仕事だ。『地域みっちゃく生活情報誌』は生活圏ごとに配布エリアを細分し、広告主は必要な地域だけに出稿できる。2026年3月期の自社メディア広告売上は約67億円で、全体の55%を占めた。紙の雑誌にクーポンを載せるだけでなく、QRコードや検索、SNSへの誘導を組み合わせ、反響を見ながら次の広告を受注する。
配布を支えるのは地域の編集室、広告営業、印刷会社、配布員の網である。自社直営だけでなく、別会社がブランドとシステムを使って情報誌を発行するVC(ボランタリー・チェーン)の仕組みもある。加盟先からは商標使用料やシステム使用料が入り、直営に必要な資本を抑えて配布エリアを広げられる。ただし会社の公表する総部数にはVC先の発行分も含まれ、そこに載る広告代がすべて中広の連結売上になるわけではない。
もう一つは販促企画やネット広告の運用、イベントなどを扱う事業で、同年度売上は約53億円である。広告主の出稿を外部媒体へつなぐ部分と、デザインやキャンペーンを制作・運用する部分が重なる。2022年に取り込んだ中広メディアソリューションズ、2023年に連結子会社化した関西ぱど、2025年に取得した求人媒体『Workin』の事業がグループの販路を補強した。Workinには採用管理システム『TalentClip』もあり、画面や席課金が価値になりやすい業務はAI代替にさらされる。
会計上は『メディア広告事業』の単一セグメントだが、収益認識の注記から自社媒体広告、販促等、その他の三つに分けられる。その他は約1.8億円と小さく、VC使用料などを含む周辺業務の正確な構成比は非開示だ。従って全社の利益率を各事業へ機械的に配った数字は事業別の正式な収益ではなく、広告到達数、販促案件数、加盟媒体数に照らした分析上の推計である。
優良さと弱いところ
堀、つまり他社が容易にまねできない強みは、無料誌そのものより地域ごとの配布網と広告主との接点にある。中広の総部数は一千万部を超え、配布に関する問い合わせ窓口や厳しい掲載基準がある。地元の自治体と協働する活動も、地域への信用を支える。特定の生活圏をまとめて配り、検索を使わない人にも認知を届ける能力は、SNSの広告管理画面を複製するだけでは生まれない。
もっとも、配布先の住民と広告主の間に独占的な契約はない。広告主はチラシ配布、地域新聞社のような戸別配布媒体、GoogleやMetaの広告、LINE広告を比較できる。値上げの実績は媒体別に十分開示されておらず、価格を上げても出稿が減らないと断定できない。実際、2025年から2026年にかけて誌数は180から170へ、月間発行部数も縮小した。媒体網の広さは守りになるが、強固な価格決定権とは別物だ。
創刊を重ねていた2015〜2017年には営業利益率が6%を超えていたが、売上が大きく増えた直近では3%台にとどまる。買収で規模を拡大しても、印刷費、配布費、人件費、営業人員を負担するため、増分資本の利回りが資本コストを上回ったとはまだ証明できない。2025年には関西ぱどに関するのれんの減損もあった。媒体ブランドを取得することと、高い利潤を継続的に得ることは分けて考えたい。
自社開発のC-Brainには10万件超の原稿情報が蓄積され、AIの利用で制作費を約30%圧縮したという。これは社内生産性の証拠だが、法令対応の基盤や高い乗換費用、数値で確認できる低解約率がそろったわけではない。独自データがあるという一つの事実だけで、『記録の正本』型の永続的な高成長を認めるのは早い。
業界はいまどこにいて、どこへ向かうか
国内広告市場全体は拡大しているが、地元の紙媒体はその流れに乗れていない。電通の『2025年 日本の広告費』では総広告費が約8.1兆円、インターネット広告費が約4.0兆円へ伸びた。一方、フリーペーパー広告費は1,056億円で前年比19.1%減だった。この分類には無料雑誌やタブロイド紙などが含まれ、地域情報誌だけの市場を厳密に切り出した数字ではない。
中広の自社メディア広告売上約67億円は、この広い紙媒体市場と単純比較すれば約6%に当たる。ただし自社売上にはデジタル施策が混じり、VC加盟先の広告売上は連結されないため、これは正確な紙市場シェアではなく規模の比較にすぎない。家庭への配布という接点では1,175万部の実績が強いが、配布部数と読まれた人数、さらに広告の効果は同じではない。地域新聞社は千葉・茨城で週刊約174万部を配る有力競合であり、週刊と月刊の部数を直接比較することにも意味は薄い。
10年先の国内紙広告市場は、今の実質価格で測った需要の縮小を主因に、名目でも現在を下回ると見る。人口減少より、広告主がSNSや検索、動画、地図サービスへ予算を移す速度の方が大きい。紙媒体が残るのは住宅、医療、冠婚葬祭、自治体案内など、地域への到達を重んじる分野だろう。印刷や人件費を広告単価にすべて転嫁できるとは考えない。
販促制作・広告運用の競争相手は中小代理店にとどまらない。GoogleやMetaの自動運用機能に加え、広告主自身のAIエージェントが原稿、配信設定、効果検証を行えば、請け負う案件数と中間手数料が減る。地元の対面営業や配布網は残っても、制作・運用業務は別の経済性になる。地域限定のハイブリッド広告で効果を証明できるかが、媒体の生存と投資価値を分ける。
販促制作・運用だけを独立して集計した国内の統一市場統計は確認できない。ネット広告市場約4兆円と中広の販促等約53億円を比較しても、媒体費の総額と受託会社の売上では分子・分母が異なり、正確なシェアにはならない。GoogleやMetaの広告販売市場での国内シェア、地域の制作代理店別のシェアも、同じ範囲で検証できる数字は乏しいため推定値を断定しない。
資本政策と M&A
資本配分の中心は、地域媒体の創刊、他社媒体の取得、ネット広告・求人分野への拡張だった。中広メディアソリューションズ、関西ぱど、Workin事業の連結化により売上は増えたが、利益率はかつての高い水準へ戻っていない。関西ぱどののれん減損や、2026年3月期に計上した債権の回収懸念は、買収や取引先管理の質を点検する理由になる。次の買収でも売上規模ではなく、買値と買収後の現金創出力を確認すべきだ。
中期的な方向として、全国5,000万世帯への配布、営業利益10億円、営業利益率10%を目指すという過年度有報の記載がある。ただし達成年限を定めた正式な中期計画としての数値約束ではない。現行の2027年3月期会社予想は連結売上130億円、営業利益4.9億円、純利益3億円である。配当は安定継続を基本とし、次期は増配を見込むが、恒久的な配当性向、DOE、総還元性向、自社株買い額の数字の約束は確認できない。
株主優待は継続保有の株主にクオカードを贈る制度で、最大限の対象者数からみても年0.16億円程度が費用の上限目安となる。本分析では実際の対象者がそれを下回ると考え、年約0.12億円を還元に含めた。2026年3月期の配当支払総額は約0.82億円である。自己株式を除く株数は約680万株で、発行済株式から自己株を二重に控除していない。
主要株主の保有が厚く、配当性向の直近中央値は50%に達しない一方、近年の増配実績はある。余った現金が常に全額返ると決めつけず、株主に帰る比率を75%と見る。現預金には定期預金が多いため、現金同等物だけから有利子負債を差し引いた数字を財務の全像と誤認しない。
強気の見方と慎重な見方
強気の見方
地域の情報が届く最後の一歩は、検索もSNSも使わない人へ直接配る力である。中広にはすでに全国規模の配布実績と、自治体や地域商店との営業関係がある。読者が情報を探しに来なくても知らせられる媒体は、地方の医療、住宅、催事、募集情報では役割が残る。紙とデジタルを組み合わせる商品が定着すれば、広告主は単に紙面の大きさではなく実際の来店や予約に対価を払うようになる。
2026年の資料には、C-Brainの原稿情報10万件超とAIによる制作費約30%削減が示されている。この実行力は、人件費が重い広告業で利益を守る手掛かりだ。紙媒体の縮小に合わせて採算の悪い版を閉じ、収益性の高い生活圏に営業を集中させれば、発行部数が伸びなくても利益率を回復できる。WorkinとTalentClip、ARIFTと地域情報誌を組み合わせた採用・集客提案には、従来の紙だけでは取り切れなかった需要がある。
買収による全国網の再編も選択肢だ。競合の紙媒体が採算難で撤退するほど、資金を持ち営業基盤を維持した会社が広告主を引き継げる。株主還元を途切れさせず、少額の投資で地域媒体の空白を埋めれば、少数の強い拠点から現金が出る。向こう10年の成長を、印刷物の増量ではなく配布網の価値を利用した単価と広告効果の改善で実現する余地がある。
慎重な見方
紙媒体の広告市場はすでに構造的な縮小に入っている。電通の2025年統計ではフリーペーパー広告費が1年で2割近く減り、中広の公表する発行部数も2025年から2026年に縮んだ。見た目には一千万部の巨大な媒体でも、印刷、配布、編集、営業に必要な人と設備が残れば、広告の減少が直接赤字につながる。地域内で配布できることと、その広告枠が値上げできることは同義ではない。
売上の4割を超えるセールスプロモーション等は別の危うさを抱える。文章、画像、広告配信、効果測定はAIエージェントに置き換えられやすく、地方の中小企業も低価格の自動運用サービスを利用できるようになる。C-Brainによる制作費削減は競争力の証拠だが、同じ技術が広告制作の取引単価を破壊する可能性もある。Workinの求人広告やATSの操作画面にも、採用業務全体を代行するAIが入り込む。
買収先の営業資産は、縮む市場ではむしろ固定費と減損の種になる。2025年の関西ぱど関連のれん減損や、2026年の債権回収懸念を軽視できない。会社全体では売上の増加ほど利益が伸びず、株主還元も大型の自己株買いより配当に偏っている。手元の預金には必要な運転資金が含まれ、帳簿の純資産がそのまま少数株主に帰ってくるわけではない。十分な安全域を求めるなら、紙離れとAI代替が同時に進む結末を中心に考えるべきだ。
どちらに重みを置いたか
地域への戸別配布網には実物の競争力があり、全社を単なるネット広告代理店とは扱わない。一方で、紙媒体の発行縮小はすでに数字で確認でき、販促制作・運用のAIエージェント代替は会社自身の省力化と同時に進む。強気側の再編余地は認めても、増分利益率と解約率が証明されるまでは慎重な見方を優先する。下側の確率を合わせて40%とし、上側28%より厚くしたのは、配布規模縮小と利益率低下という中広固有の実績があるためだ。
10 年後の 5 つの筋書き(2036/03 期)
確率で加重した現株数換算の終価現在株主分の終価 462 円31 億円(+ 還元の換算額還元の合計 125 円8 億円)。 今の値に割り戻すと 293 円20 億円、今との差 −41.0%、 期待の年率 +1.9%(資本コスト 8.3%)→ 割高
| 筋書き | 確率 | 10 年後の現株数換算の終価現在株主分の終価 | 還元の換算額還元の合計配当+自社株買い | トータルリターン10 年・還元込み | 年率 | 確率 × (終価+還元) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 楽観 | 10% | 939 円64 億円 | 213 円15 億円 | +132.3% | +10.0% | 115 円8 億円 |
| やや楽観 | 18% | 778 円53 億円 | 171 円12 億円 | +91.2% | +7.5% | 171 円12 億円 |
| 中立 | 32% | 470 円32 億円 | 154 円11 億円 | +25.9% | +2.7% | 200 円14 億円 |
| やや悲観 | 26% | 224 円15 億円 | 81 円6 億円 | −38.6% | −5.4% | 79 円5 億円 |
| 悲観 | 14% | 137 円9 億円 | 16 円1 億円 | −69.2% | −11.5% | 21 円1 億円 |
| 加重平均 | 100% | 462 円31 億円 | 125 円8 億円 | +18.2% | +1.9% | 586 円40 億円 |
今の株価時価総額 496 円34 億円(2026-11-02)から見たトータルリターン。各行の年率は還元・追加負担を期間の中間時点に置く仮定のIRRです。最下段は期待CFから計算したIRRで、各行のIRRの加重平均ではありません。実際の配当時期を観測した値ではありません。
楽観 10% 地域配布網の再編で収益力が回復 利益 5 億円 · PER 12.4 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 939 円64 億円
地域の紙媒体の撤退が進む中、収益性の高い生活圏を持つ中広へ広告主と編集人員が集まる。採算の悪い誌面を整理しながら、地方自治体、医療、住宅、求人の広告を紙とデジタルの組み合わせで受け止める。独自の配布網は再び拡大し、発行規模は現在を上回る。顧客が価値を認めるのは配達された冊数ではなく、集客の反響であり、連動したデジタル商品の広告単価も上がる。
Workinや関西ぱどなどの取得事業が地域網の不足部分を補い、C-Brainの制作費削減が営業余力を生む。AIを新たな売上の柱にできたと仮定するのではなく、同社がすでに実施した制作業務の効率化が継続する形だ。広告代理・制作の受託数量はAI代替のため現状維持までにとどめるが、印刷と配布の採算改善で全社営業利益率は約5%になる。企業価値は回復するものの、同じ成功を全地域で続けるのは容易ではない。
- 自社メディア広告(地域情報誌・ハイブリッド広告):数量 1,300(系列全体の月間発行部数(万部、直営とVCを含む到達網の代理指標))× 価格 0.07(月間1万部の配布規模に対応する年間自社広告収入(億円、反響型のデジタル商品も含む))→ 売上 96 億円・営業利益 7 億円。地域に届く実質数量×広告単価。VC含む発行規模に対する有効単価
- セールスプロモーション等(代理・制作・Web・求人):数量 12,000(広告・販促受注案件の年間換算件数(件、分析上の推定))× 価格 0.00(1案件当たりの連結売上(億円、外部媒体取扱いや制作を含む))→ 売上 55 億円・営業利益 2 億円。AIエージェント代替で件数・手数料を調整。AI収益の新規獲得を前提にしない
- その他・VC使用料を含む周辺業務:数量 220(系列誌数を用いた契約・周辺業務の換算単位(誌))× 価格 0.01(1誌相当当たりの年間周辺収入(億円、VC契約料そのものではない))→ 売上 3 億円・営業利益 0 億円。系列誌数を使う換算単位。VC料と周辺売上の内訳は不明
倍率:10年後のROE 11.48%、資本コスト8.25%、長期名目成長率g=1%。通常の堀の残存率1/2を用いると新規投資のRONIC=9.86%であり、正当化PER=(1−g/RONIC)/(k−g)の上限そのものを採る。分離した余剰現金3億円の税後利息相当を純利益から引き、帳簿額の75%を企業価値へ別途加算。現行・過去の市場PERは使用しない。
確率:高密度の配布地域で競合媒体が縮み、反響改善を価格へ転嫁できる場合。自社媒体の実質到達数を増やせる可能性はあるが、紙広告市場そのものが縮むため確率は低くした。
やや楽観 18% 既存網を維持し、ハイブリッド広告が浸透 利益 4 億円 · PER 12.3 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 778 円53 億円
無料誌の発行部数は現在の水準で持ちこたえ、地域の広告主が予約や来店に結びつくハイブリッド広告へ移る。紙だけの掲載料を大幅に上げるのではなく、反響を測り、地図、SNS、予約ページと組み合わせた商品で単価を維持する。版数を増やすより、採算の良い地域に人員を集中させる。地方で紙広告が一部残るという見方が当たり、中広の媒体群は細く長く稼ぐ。
販促企画・ネット広告業務はAIエージェントによって案件数が減るが、地域の対面提案と成果測定は残る。制作効率を改善し、取扱額の減少以上に人件費を抑えれば、営業利益率は現在より改善する。買収済み子会社の経営統合が順調に進み、新たな高値買収や大型増資を避ける。利益を配当と小規模な再投資へ分ける安定企業となる筋書きだ。
- 自社メディア広告(地域情報誌・ハイブリッド広告):数量 1,175(系列全体の月間発行部数(万部、直営とVCを含む到達網の代理指標))× 価格 0.07(月間1万部の配布規模に対応する年間自社広告収入(億円、反響型のデジタル商品も含む))→ 売上 86 億円・営業利益 6 億円。地域に届く実質数量×広告単価。VC含む発行規模に対する有効単価
- セールスプロモーション等(代理・制作・Web・求人):数量 10,500(広告・販促受注案件の年間換算件数(件、分析上の推定))× 価格 0.00(1案件当たりの連結売上(億円、外部媒体取扱いや制作を含む))→ 売上 47 億円・営業利益 2 億円。AIエージェント代替で件数・手数料を調整。AI収益の新規獲得を前提にしない
- その他・VC使用料を含む周辺業務:数量 194(系列誌数を用いた契約・周辺業務の換算単位(誌))× 価格 0.01(1誌相当当たりの年間周辺収入(億円、VC契約料そのものではない))→ 売上 2 億円・営業利益 0 億円。系列誌数を使う換算単位。VC料と周辺売上の内訳は不明
倍率:10年後のROE 10.03%、資本コスト8.25%、長期名目成長率g=1%。通常の堀の残存率1/2を用いると新規投資のRONIC=9.14%であり、正当化PER=(1−g/RONIC)/(k−g)の上限そのものを採る。分離した余剰現金3億円の税後利息相当を純利益から引き、帳簿額の75%を企業価値へ別途加算。現行・過去の市場PERは使用しない。
確率:紙からデジタルへの移行を自社の反響型広告へ取り込めれば可能だが、出版部数がすでに減っており、制作・運用の収益縮小を全て相殺するほど楽観しない。
中立 32% 紙の数量が減り、販促代替を効率化で補う 利益 2 億円 · PER 12.1 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 470 円32 億円
地域無料誌はなくならないが、広告費の主戦場がネットへ移る流れは戻らない。中広は赤字エリアを閉じ、直営とVCを合わせた月間発行規模を今より約2割減らす。地域の住宅、医療、行政関連などでは紙の到達力が残り、QRや地図を組み合わせた商品で広告1件当たりの売上を物価上昇より少し低いペースで引き上げる。ただし誌数が縮めば広告営業の新規開拓余地も減る。
セールスプロモーション等はAIエージェントが原稿制作、効果分析、配信作業を代行し、受託件数は現在の約7割に減る。平均手数料も据え置きから微減となる。一方、同社自身もC-Brainの制作効率化を続けるため、販促業務を完全に失うわけではない。既存の求人事業とVCは横ばいに近い。全社の売上は約103億円、営業利益は約3.4億円で、長期のROEは資本コストに届かない。規模の拡大より、利益率を守る事業整理が中心になる10年だ。
- 自社メディア広告(地域情報誌・ハイブリッド広告):数量 915(系列全体の月間発行部数(万部、直営とVCを含む到達網の代理指標))× 価格 0.07(月間1万部の配布規模に対応する年間自社広告収入(億円、反響型のデジタル商品も含む))→ 売上 66 億円・営業利益 5 億円。地域に届く実質数量×広告単価。VC含む発行規模に対する有効単価
- セールスプロモーション等(代理・制作・Web・求人):数量 8,160(広告・販促受注案件の年間換算件数(件、分析上の推定))× 価格 0.00(1案件当たりの連結売上(億円、外部媒体取扱いや制作を含む))→ 売上 35 億円・営業利益 1 億円。AIエージェント代替で件数・手数料を調整。AI収益の新規獲得を前提にしない
- その他・VC使用料を含む周辺業務:数量 175(系列誌数を用いた契約・周辺業務の換算単位(誌))× 価格 0.01(1誌相当当たりの年間周辺収入(億円、VC契約料そのものではない))→ 売上 2 億円・営業利益 0 億円。系列誌数を使う換算単位。VC料と周辺売上の内訳は不明
倍率:10年後のROE 5.99%、資本コスト8.25%、長期名目成長率g=1%。ROEが資本コストを下回るため、新規投資の超過価値を見込まず正当化PERの上限1/kをそのまま採る。分離した余剰現金3億円の税後利息相当を純利益から引き、帳簿額の75%を企業価値へ別途加算。現行・過去の市場PERは使用しない。
確率:自社媒体は紙の需要減を十分避けられず、販促部門はAI代替型だが、実物の戸別配布網と効率化実績がある。下に寄せる理由:直近1年の系列誌数・月間部数の減少と、売上増に利益率改善が追いつかない歴史がある。
やや悲観 26% 出稿減と手数料圧縮で利益が細る 利益 1 億円 · PER 12.1 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 224 円15 億円
SNS、地図検索、動画への広告予算移行が続き、無料情報誌の広告主が減る。地方の人口減少も重なり、複数の地方版を休刊する。配布部数は現在の6割弱まで落ちるが、印刷・配送の費用削減は遅れ、広告単価も物価ほどは上げられない。全国ブランドの看板は残っても、その下の配布網は濃淡が大きくなる。
広告制作や運用はAIエージェントによる内製化が速まり、販促受注が約4割減る。Workinなど採用関連の画面や求人広告も、自動採用サービスに価格を押される。買収した媒体の営業資産は一部統合するが、営業利益は大きく減少し、新規買収は慎重になる。配当は利益に合わせて削る。主要株主が引き続き事業継続を重視するため、保有預金の全額が直ちに一般株主へ返るとも考えない。
- 自社メディア広告(地域情報誌・ハイブリッド広告):数量 690(系列全体の月間発行部数(万部、直営とVCを含む到達網の代理指標))× 価格 0.07(月間1万部の配布規模に対応する年間自社広告収入(億円、反響型のデジタル商品も含む))→ 売上 46 億円・営業利益 2 億円。地域に届く実質数量×広告単価。VC含む発行規模に対する有効単価
- セールスプロモーション等(代理・制作・Web・求人):数量 7,200(広告・販促受注案件の年間換算件数(件、分析上の推定))× 価格 0.00(1案件当たりの連結売上(億円、外部媒体取扱いや制作を含む))→ 売上 30 億円・営業利益 0 億円。AIエージェント代替で件数・手数料を調整。AI収益の新規獲得を前提にしない
- その他・VC使用料を含む周辺業務:数量 150(系列誌数を用いた契約・周辺業務の換算単位(誌))× 価格 0.01(1誌相当当たりの年間周辺収入(億円、VC契約料そのものではない))→ 売上 2 億円・営業利益 0 億円。系列誌数を使う換算単位。VC料と周辺売上の内訳は不明
倍率:10年後のROE 2.81%、資本コスト8.25%、長期名目成長率g=1%。ROEが資本コストを下回るため、新規投資の超過価値を見込まず正当化PERの上限1/kをそのまま採る。分離した余剰現金2.25億円の税後利息相当を純利益から引き、帳簿額の75%を企業価値へ別途加算。現行・過去の市場PERは使用しない。
確率:直近の媒体規模の縮小と広告市場の落ち込みが継続し、AIによる案件減も進む場合。閉鎖・統合が進むことで赤字にはならないが、事業の採算性は大幅に悪化する。
悲観 14% 紙と販促の双方で構造的に敗れる 利益 −2 億円 · PBR 0.4 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 137 円9 億円
紙媒体の休刊が連鎖し、残る誌面も広告枠が埋まらない。地域の飲食店や小売店は広告制作から配信・集客分析までAIに任せ、かつて代理店に支払っていた手数料を削る。家庭への配達網は人口の薄い地域から維持が困難になり、発行規模は現在の4割弱となる。価格転嫁はできず、印刷・配布の固定費を負担した自社媒体が赤字へ転落する。
Workinの求人媒体やセールスプロモーションの案件も減少し、子会社統合と人員縮小が必要になる。過去に買った媒体には減損の危険があり、株主還元は早い段階で縮む。資金繰りの破綻までは想定しないが、利益に倍率を掛けられる事業ではなくなる。価値の床は現在の現預金から借入を控除した残額と、売却可能な上場株式の税後価値を中心に測り、将来積み上がるはずの自己資本をそのまま残すような楽観はしない。
- 自社メディア広告(地域情報誌・ハイブリッド広告):数量 430(系列全体の月間発行部数(万部、直営とVCを含む到達網の代理指標))× 価格 0.06(月間1万部の配布規模に対応する年間自社広告収入(億円、反響型のデジタル商品も含む))→ 売上 24 億円・営業利益 −1 億円。地域に届く実質数量×広告単価。VC含む発行規模に対する有効単価
- セールスプロモーション等(代理・制作・Web・求人):数量 6,600(広告・販促受注案件の年間換算件数(件、分析上の推定))× 価格 0.00(1案件当たりの連結売上(億円、外部媒体取扱いや制作を含む))→ 売上 25 億円・営業利益 −1 億円。AIエージェント代替で件数・手数料を調整。AI収益の新規獲得を前提にしない
- その他・VC使用料を含む周辺業務:数量 120(系列誌数を用いた契約・周辺業務の換算単位(誌))× 価格 0.01(1誌相当当たりの年間周辺収入(億円、VC契約料そのものではない))→ 売上 1 億円・営業利益 0 億円。系列誌数を使う換算単位。VC料と周辺売上の内訳は不明
倍率:営業赤字の構造的敗北で利益還元法を使えないため、現在の資産のうち確実性の高い換金額に着目する。2026年3月期現預金20.78億円から借入12.65億円・預り金0.48億円を控除した資金と、政策保有株の税後換価額等の合計約9.3億円が床。2026年3月期の自己資本約21.74億円に掛かるPBR約0.4277で示し、2036年の自己資本には掛けない。過去の市場PBRの谷からは決めていない。
確率:紙広告の急減と広告代理・求人業務のAIによる内製化が同時進行する複合事象。現有事業の縮小だけでなく、買収資産の減損や固定費削減の遅れも要るため中程度以下の確率とする。
セグメント:数量 × 価格
いまの数量と価格、中立の筋書きの 10 年後。売上と営業利益は億円。
自社メディア広告(地域情報誌・ハイブリッド広告)
自社の無料誌と連動するデジタル広告を、地域の店舗・自治体へ販売する。年間売上にはVC先の広告の全額は含まない。
| 数量系列全体の月間発行部数(万部、直営とVCを含む到達網の代理指標) | 価格月間1万部の配布規模に対応する年間自社広告収入(億円、反響型のデジタル商品も含む) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/03 | 1,175 | 0.06 | 67 | 5 |
| 10 年後 中立 | 915 | 0.07 | 66 | 5 |
取り方:決算短信の「自社メディア広告」6,693,644千円を採用。会社公表の2026年3月末170誌・月間1,175万部から、連結収入を系列月間1万部あたり年約570万円に換算した分析上の有効広告単価。VC加盟社の配布分まで分母に入るが、その広告売上の大部分は連結対象外なので、実際の直営誌一部当たり広告単価より低めに出る点に注意する。2025年3月末1,345万部からの減少実績を数量に反映。営業利益4.5億円は会社が事業別に非開示のため推計。
セールスプロモーション等(代理・制作・Web・求人)
外部広告枠の取扱い、デザイン・販促企画、広告運用、求人メディア・採用支援などに関連する案件を扱う。求人関連の正確な収益区分は非開示。
| 数量広告・販促受注案件の年間換算件数(件、分析上の推定) | 価格1案件当たりの連結売上(億円、外部媒体取扱いや制作を含む) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/03 | 12,000 | 0.00 | 53 | 1 |
| 10 年後 中立 | 8,160 | 0.00 | 35 | 1 |
取り方:決算短信のセールスプロモーション等5,280,268千円が売上の正本。案件数は未開示。2026年3月時点グループ人員730人のうち約350人を営業・制作等の収益案件に関与する人員と仮定し、年間約34件/人として12,000案件へ換算した。平均約44万円/件は逆算した参考単価であり、実績契約数でも公式料金表でもない。制作とWeb運用はAIエージェント代替の「広告の制作・運用」型とし、中立数量を0.68倍、手数料単価を0.98倍とした。WorkinやTalentClipの内訳は非開示で、席課金相当を別途高成長とは認めない。営業利益0.6億円は推計。
その他・VC使用料を含む周辺業務
VCの商標・システム使用料、通販など、正式開示の「その他」に含まれる小規模な収益。
| 数量系列誌数を用いた契約・周辺業務の換算単位(誌) | 価格1誌相当当たりの年間周辺収入(億円、VC契約料そのものではない) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/03 | 170 | 0.01 | 2 | 0 |
| 10 年後 中立 | 175 | 0.01 | 2 | 0 |
取り方:決算短信のその他179,516千円を採用し、公表170誌を便宜上の単位とした。1誌相当の年約106万円は連結の「その他」全体を誌数でならした代理単価で、VC加盟料の契約単価が実際にこの額と開示されているわけではない。VCの加盟社数、個別料率、通販の寄与は非開示のため、事業全体の伸びに安易に用いない。営業利益0.1億円は推計。
リスクと懸念
紙広告市場の収縮と発行エリアの縮小
電通の2025年統計ではフリーペーパー広告費が前年比19.1%減だった。同社の公表部数も1,345万部から1,175万部へ減少した。休刊や配布エリアの縮小が続けば、広告主への到達価値が弱まり、印刷・配布費を価格へ転嫁できなくなる。広告主の出稿数と単価を切り離して検証する必要がある。
AIエージェント代替による広告業務の単価下落
販促企画、原稿・画像制作、ネット広告運用、求人・ATSの画面操作はAIが代行しやすい。C-Brainの制作費削減効果は確認できるが、顧客側にも同じ技術が普及する。受注作業量が減ると、効率化しても請求できる案件数や手数料が下がり、従来の人員体制を維持できない。
買収後の増分利益率と減損
中広メディアソリューションズ、関西ぱど、Workinの取得で売上は伸びたが、全社利益率は低い。関西ぱどに関するのれん減損も過去に計上した。採算の悪い地域版や新規事業が増えると、売上の見かけの伸びより投下資本や固定費が増え、株主が使える現金が減る。
印刷・配送・賃料と金利の固定負担
用紙代、印刷外注費、各戸配布の人件費、編集室の賃料は発行部数が減っても同じ率では減らない。短期借入と長期借入は借り換えで金利負担が増える可能性があり、利益率の薄い事業には効く。2028年3月期からは新リース会計基準で賃借の見え方も変わる。
現預金の流動性と預り金の変動
2026年3月期の現預金約20.8億円には現金同等物ではない定期預金が多い。2026年6月末には預り金が急増し、現預金増加の一部は顧客資金に対応する。一見厚い預金を全額余剰と扱えば、清算価値や成長投資余力を過大評価するため、預金の用途と運転資金の拘束を追う。
少数株主と資本配分のずれ
主要株主の持分が厚く、事業取得や政策保有株の維持が少数株主の利回りより優先される可能性がある。配当は続いているが、大型の自己株買いの継続方針は見えない。保有する地域新聞社などの上場株式も売却方針がない限り現金として重ねて足せず、投資効果を検証する必要がある。
今後の分かれ目
- 月間発行部数が今後3年でさらに2割超減り、自社メディア広告売上も減収に転じたら
- 紙媒体の競争力低下が実際に売上へ波及したと判断し、中立の到達部数と媒体利益率を引き下げ、悲観側の確率を上げる。
- 紙とデジタルを組み合わせた広告の反響が継続的に開示され、広告単価と継続率が上がったら
- 地域配布網が価格決定力に変わった証拠として自社媒体の10年単価と営業利益率を引き上げ、堀の強さを再評価する。
- 販促事業の受注件数が減っても人員削減と単価維持により営業利益が増えたら
- AIによる生産性向上が競争の値下げ圧力を上回ったと判断し、販促部門の利益率を見直す。ただしAI関連売上が実証されるまで数量の成長は仮定しない。
- Workinや関西ぱどの統合効果が数年間続き、全社営業利益率が5%を超えて定着したら
- 買収後の増分資本利回りが改善した可能性を評価し、楽観・やや楽観の重みを引き上げる。追加買収の買値と現金創出も併せて調べる。
- 定期預金の拘束が小さいと確認でき、自己株買いまたは増配による還元が大幅に増えたら
- 余剰現金が株主へ戻る比率を75%から100%へ改める余地を検討する。運転資金と顧客預り金は先に控除する。
- 新たな中期計画で期限付きの利益目標と配当性向またはDOEの数値約束が公表されたら
- 願望と計画の区別を改め、進捗率と実績で検証する。具体的な還元計画があれば10年間のpayoutを更新する。
見ておくもの
- 自社メディア広告の売上高と、販促等の売上高の別々の増減
- 地域みっちゃく生活情報誌の発行誌数、月間部数、直営とVCの構成
- 媒体ごとの広告主継続率、出稿件数、紙とデジタルの反響指標
- C-Brainの制作コスト削減と外販実績、販促事業の案件数・手数料
- Workin・関西ぱどなど買収子会社の利益と減損の有無
- 定期預金、預り金、有利子負債、配当、自社株買いの推移
- 正式な中期経営計画の目標期限、資本効率と還元の数字の約束
倍率と資本コストの決め方
出発点は現在の株価ではなく、月間1,175万部という配布基盤、自社媒体広告約67億円、販促等約53億円という事業の数量・価格である。紙の需要縮小とAIエージェントによる作業代替を10年の数量、価格、10年以降のg_longに反映し、寿命の加算や下側確率で同じ損失を三重には引いていない。
資本コストは基本7.5%に事業の利益変動と値決め力の弱さを合わせた1%から、定期預金を含む純現金の財務上の利点0.25%を差し引いて8.25%とした。楽観から中立までのPERはROE、堀の残存割合と名目長期成長率1%による正当化式の上限をそのまま使用し、過去の市場PERには寄せない。余剰現金3億円は純利益から税後利息相当を外して75%だけ足す。悲観は今の自己資本を基準にした資産売却価値とし、増えた将来自己資本へ床のPBRを掛けない。
2028年3月期に適用される新リース会計基準は賃料と負債の表示を変えるが、将来の営業利益は現在と同じ家賃費用計上ベースで比較した。基準株価と株数は添付の値をそのまま使い、数量、資本コスト、倍率を先に定めてから差を計算した。
資本コスト 8.3% = 無リスク金利 3% + β — × 5%。