結論
アトラエは、IT人材の採用を仲介する「Green」と、社員の働きがいを継続的に測る「Wevox」を持つ人材テクノロジー企業である。結論は割高だ。後者の伸びと積極的な株主還元は評価するが、前者の成約減は既に数字に表れ、10年先のソフト利用料にはAIエージェントによる構造的な値下げ圧力がある。2025年9月期の売上は76億円、営業利益は19億円弱だが、これを高収益の安定成長企業と見なすには事業ごとの違いが大きすぎる。
Greenは2025年の入社人数が3,368人で前年比15.7%減り、2026年9月期の第3四半期累計でも前年同期比10.1%減った。企業の採用需要そのものよりも、応募後の書類選考通過率や求人企業の選択が売上を左右する。Wevoxは2025年に約29%増収し、翌期も三井住友フィナンシャルグループとの販売連携を追い風に伸びている。ただし、組織診断を操作画面から提供する仕組みは、顧客の人事AIが裏側で直接解析する時代にも同じ料金を取れるとは限らない。
財務の支えは確かだ。2025年9月期の純現金は約37億円、自己資本は約44億円あり、2023年以降の自社株買いと増配は少数株主への資本返還を裏付ける。しかし2026年の還元予定額は当期の稼ぎを大きく超え、永久に続く配り方ではない。中立の10年後はGreenの数量減、Wevoxの課金対象縮小、競争を受けた単価の伸び悩みを想定する。好調な直近のWevoxだけを10年間延長しないとき、確率加重した本質価値は現在の時価総額の半分ほどにとどまる。
バリュー投資の観点から
長く持つ株主が最初に問うのは、10年後も顧客が同じ対価を払い続けるかである。Greenの求人そのものはなくならない。だが顧客が買っているのはWebサイトの閲覧ではなく採用の成功であり、AIが候補者探索と初期選考を直接こなすほど媒体を介する理由は細る。求人企業の取引先と求職者の数は壁となるが、IT職種に集中した媒体には採用景気や技術変化の波を吸収しにくい面もある。
Wevoxで残る価値は、従業員の本音を継続して測り、組織の変化を安全に扱う信頼である。回答データや大学との共同研究は独自の蓄積を示しているが、既存の回答画面や集計ソフトそのものはAIに置き換えられる。雇用記録、給与計算の法定帳簿、決済の基盤のように、他のシステムが依拠せざるをえない証拠はまだ二つそろわない。真の堀を持てるとしたら、人事部門が改善策まで成果責任を委ね、その対価を継続して払う形への移行だろう。
経営陣が資本をどう扱うかにも良い点と留保がある。2023年以降の大量の自社株買いと配当開始は、余剰現金を漫然と抱える会社とは違う。ただし高いROEは自己株買いによる自己資本の減少でも押し上がり、営業の増分利益だけでは評価できない。過去のスポーツ事業への出資と撤退は、投資判断を取り違える余地があることも物語る。
筆者がオーナー利益として重視するのは、手数料収入と継続課金から販促費、機能開発費、顧客支援費を引いた、繰り返し取り出せる現金だ。2026年の一時的な新株予約権戻入益はこの稼ぐ力には含めない。会社の堀が今より狭くなる可能性に対し、優良企業としての高い値段を先に払わないことが、安全域の判断につながる。
何で稼ぐ会社か
主力のGreenは、IT・Web企業が求人を掲載し、求職者との接点を作る成功報酬型求人媒体である。採用に至った人数が稼ぎの中核であり、先払いの掲載・利用料等もあるため、売上を入社人数で割った額が厳密な成約手数料にはならない。2025年9月期には3,368人の入社で約44.26億円を売り上げ、全社売上の58%を占めた。企業側の求人原稿、選考行動、候補者の登録情報が媒体の厚みとなるが、求人企業と求職者が他のサービスも併用できる市場だ。
Wevoxは、従業員に短い調査を繰り返し、部署ごとのエンゲージメントや組織課題を見えるようにするクラウドサービスである。公表料金は1人当たり月600円で、150人未満でも月9万円の最低料金がある。2025年9月期の売上は約31.54億円、全社の41%で、同社が説明する導入社数は報告書提出時に累計4,100社を超えた。顧客が運用を続けるほど比較可能な時系列データがたまる点は強みだが、累計導入社数は同時点の課金ID数でも有料契約社数でもない。
WevoxにはAI分析、現場管理職向けの支援、組織改善を伴走するサービスもある。三井住友系との合弁会社SMBC Wevoxは法人販売の有力な経路となり、2026年にはこの経路で獲得した案件の収益性が改善した。残りはビジネスマッチングアプリ「Yenta」や新しい「Qooa」などで、2025年の売上は約0.54億円と小さい。2026年には現場従業員向けの子会社micosも設立したが、収益の継続性はまだ証明されていない。
会社の法定報告セグメントはPeople Techの一つであり、Green、Wevox、新規事業の売上高は開示されるものの、製品別営業利益は開示されていない。本分析では採用件数、料金表、売上の実績から数量と単価を復元し、各製品の利益率と共通費は推定した。単純な人員派遣や人月販売の会社ではなく、Greenは自社媒体、Wevoxは席課金型の業務SaaSとして、AIの影響を分けて扱う。
優良さと弱いところ
堀、つまり競争相手が容易に奪えない強みは、GreenとWevoxで異なる。GreenにはIT人材に特化した求人と登録者の厚みがあるが、Indeed、ビズリーチ、Wantedlyなどへ同時出稿する顧客に対する独占力は弱い。2025年に入社人数と売上がともに減り、2026年にも採用成果が回復していないことは、現時点で値上げを通せる立場にはないという具体的な証拠だ。求人サイトの閲覧数ではなく、書類選考通過から入社までの改善が堀の広がりを測る物差しとなる。
Wevoxには導入組織の多さ、時系列の回答データ、組織分析に関する特許、SMBCの販売経路という利点がある。2023年度と2024年度の「組織診断系クラウド」出荷社数では首位とされ、ブランドの認知も進んだ。しかし公表料金には最低利用期間の縛りがなく、顧客が乗り換えるのに年単位の規制対応が必要な業務でもない。月次解約率の低さを示す資料があっても、それだけで年5%未満の継続率の証拠にはならない。独自の蓄積データという一つの有力な証拠はあるが、法定帳簿のような「記録の正本」として扱うには足りない。
2025年のROEは約27%と高いが、自己株買いで資本が縮んだ効果も含まれる。2019~2023年は売上拡大とともに営業利益率が低下した時期があり、増分投資が常に高利回りだったわけではない。2024年のバスケットボール事業の支配持分売却は非中核から撤退する判断として評価できる一方、経営陣や関係者が買い手となった取引であり、価格と少数株主の利害を点検し続けたい。現金の厚さだけでは将来の競争力を保証しない。
業界はいまどこにいて、どこへ向かうか
国内の求人情報提供サービス市場は、全国求人情報協会の2024年度推計で6,661億円である。別定義のアグリゲーターやソーシャル採用などを含めるとさらに大きいが、母集団が一致しないため一つの市場として足し合わせない。Greenの売上44億円強は前者の約0.66%に相当するものの、成功報酬と掲載課金が混じるため厳密なシェアではない。Indeedを擁するリクルート、Visionalのビズリーチ、Wantedly、パーソルのdodaやLinkedInが顧客の採用予算を奪い合い、同一定義の競合別数量シェアは開示がない。
数量の天井は求人広告の件数より、IT企業が実際に採用する人数で決まる。日本の生産年齢人口は減り、短期的にはエンジニア不足が続くが、AIが初級開発・採用事務を肩代わりすれば求人企業の採用総数も減りうる。市場全体の実質成約需要が10年でおおむね横ばいから小幅減となり、その中でGreenがシェアを維持できるかが焦点だ。中立では成約数が今より少なくなるが、単価には物価上昇の一部が残ると考える。
従業員エンゲージメント診断・サーベイクラウド市場は、矢野経済研究所の2025年推計で133.2億円、前年比19.7%増だった。Wevoxの売上31.54億円を単純に割ると23.7%になるが、同社の組織改善支援や各調査の対象範囲の違いがあるため、厳密な市場占有率とは言えない。競合はリンクアンドモチベーションの「モチベーションクラウド」、HRBrain、ラフールなどで、SmartHRやカオナビの人事基盤も調査機能を取り込める。各社の同一範囲でのシェア実数は確認できない。
今後の争いは、調査を実施する画面をどこが提供するかではなく、従業員の情報から改善策を実行する主体を誰が握るかに移る。顧客側のAIエージェントが人事データベースを読んで調査、分析、配信を自動化すれば、専用ID料金には下押しがかかる。中立では国内市場の名目規模は10年後に約220億円程度まで拡大しても、Wevoxの対応する売上比率は粗い計算で現在の約24%から13%前後へ縮むとみる。高い成長率を市場全体に認めても、独立した調査SaaSの取り分が増えるとは限らない。
資本政策と M&A
資本配分は近年明確に株主側へ向いた。会社の開示では2023年9月期に約10億円、2024年に約13億円、2025年に約11億円の自己株式を取得した。2025年は配当約7.07億円と合わせて総還元性向154.7%となった。2026年は増配後の配当総額を約8.5億円、配当性向70.6%、自社株買い上限10億円、総還元性向153.5%と見込むが、上限取得を前提とする予想であり、利益を超す還元を恒久化できるわけではない。
中期の経営目標では2027年9月期の全社売上成長率30%以上、ROEとROIC各20%以上、Wevoxの増収継続を掲げている。2027年の売上・営業利益の絶対額や長期のDOE、配当性向の固定下限、総還元性向の恒久目標については数字の約束がない。2026年には新たな自己株買い上限5億円と最大5億円の借入を合わせて決議した。2024年にアルティーリの持分86%を約5.16億円で譲渡し、その後も持分の一部を保有するが、成長投資が非中核事業へ戻らないかは確認を要する。
2026年に株主優待ポイントが拡充された。ただし対象株主数と実際の償還率が公表されていないため、10年間の優待コストは中立で総額約5億円と仮定し、筋書きの株主還元額に含めた。利益の下がる筋書きでは買い戻しと増配を抑え、還元総額も落とす。株式の消却済み分は現在株数に反映済みで、価値と還元の双方には二重計上しない。
強気の見方と慎重な見方
強気の見方
Greenは長年ITエンジニアやデジタル人材に特化し、顧客企業の募集条件、候補者属性、選考と入社の実績をためてきた。単なる求人広告と違って成功報酬の比重が大きく、採用結果を改善できれば顧客は価格だけでは選ばない。2026年に顧客支援と営業体制をWevoxと統合したことは、別々に顧客を獲得していた二つの製品を一緒に売る出発点になりうる。SMBC Wevoxを通じた企業接点がGreenにも広がれば、採用の成約率が上がる余地がある。
Wevoxは設置して終わる業務ソフトではなく、従業員の回答から組織ごとの問題を捉え、具体的な改善へつなげる仕組みになろうとしている。組織診断系クラウドの出荷社数での首位、継続した増収、三井住友系の法人網は、中堅の独立サービスが容易には再現できない利点だ。micosによる現場従業員への横展開も、机上で作業する従業員以外に市場を広げる。回答データを学習素材として使い続けるための同意と安全管理が確立できれば、データを外部AIと接続する側として残れる。
自己株買いと増配に踏み切った財務姿勢も評価に値する。高い固定資産を必要とせず、2025年末時点では純現金を持つため、採用市場が悪化しても資金ショートの危険は限られる。経営が余剰資金を株主に返しながら、GreenとWevoxの営業組織を束ねる改革に成功すれば、今の販管費を売上の増加よりゆっくり伸ばすことができる。製品価値を人事の意思決定と成果に結び付けられれば、AI普及は調査ソフトの終わりではなく、業務を引き受ける接点の増加にもなりうる。
慎重な見方
Greenの数字にはすでに採用仲介の難しさが表れている。2025年の成約人数は前年比15.7%減り、2026年の第3四半期累計も10.1%減少した。応募を集めても書類選考を通り、実際に入社する人が増えなければ成功報酬は入らない。Indeed、ビズリーチ、Wantedlyなどへの多重出稿が容易であり、媒体に替えの利かない地位はない。AIが候補者探索、面談調整、企業への直接提案を一気通貫で行えば、企業が求人媒体に残す予算そのものが細る。
より大きな問題はWevoxの課金の単位だ。月額600円の従業員IDを一つ売る仕組みでは、顧客が社内AIエージェントに調査と分析を任せたり、SmartHRなど既存の人事データベースから同等の分析を得たりすれば、請求できるID数と単価の双方が圧迫される。最低利用期間はなく、法定帳簿として継続しなければならない義務もない。月次解約率が低くても10年後の競争力を保証しないし、販売提携先の顧客網は商品選択を固定する契約とは異なる。
2026年のWevoxの急成長と、2027年の30%成長目標をそのまま10年延長すると、資本をほとんど使わずに利益が際限なく膨らむ結論になる。それは価格競争とAIによる仕事のやり方の変化を見落としている。研究開発・広告・伴走支援には人件費がかかり、インフレ下では費用が上がる。成長率の落ちる時に固定的な営業組織を残せば、利益率は売上以上に痛む。過去の買い戻しと配当も、事業の利益が細った後には同じ金額を続けられない。
どちらに重みを置いたか
直近の実績で判定すると、Wevoxの販売経路と増収実績には説得力がある。しかしGreenの成約減は仮定ではなく現実であり、Wevoxは規制上の記録基盤ではなく席課金の業務ソフトである。AIの影響は中立の数量・単価と長期成長率に織り込み、資本コストに再び足してはいない。下側の確率を40%、上側を25%としたのは、AIの同じ不安を重複計上したためでなく、採用成果の回復がまだ数字に表れず、事業転換と販売改革の成否が未確定だからだ。還元と現金を加えても、現時点の時価総額は本質価値を大きく上回る。
10 年後の 5 つの筋書き(2035/09 期)
確率で加重した現株数換算の終価現在株主分の終価 627 円140 億円(+ 還元の換算額還元の合計 295 円66 億円)。 今の値に割り戻すと 519 円116 億円、今との差 −38.6%、 期待の年率 +1.0%(資本コスト 7.2%)→ 割高
| 筋書き | 確率 | 10 年後の現株数換算の終価現在株主分の終価 | 還元の換算額還元の合計配当+自社株買い | トータルリターン10 年・還元込み | 年率 | 確率 × (終価+還元) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 楽観 | 7% | 1,266 円283 億円 | 515 円115 億円 | +110.6% | +9.4% | 125 円28 億円 |
| やや楽観 | 18% | 1,047 円234 億円 | 426 円95 億円 | +74.1% | +6.8% | 265 円59 億円 |
| 中立 | 35% | 714 円159 億円 | 323 円72 億円 | +22.5% | +2.5% | 363 円81 億円 |
| やや悲観 | 25% | 282 円63 億円 | 197 円44 億円 | −43.4% | −6.7% | 120 円27 億円 |
| 悲観 | 15% | 195 円44 億円 | 134 円30 億円 | −61.1% | −10.8% | 49 円11 億円 |
| 加重平均 | 100% | 627 円140 億円 | 295 円66 億円 | +9.0% | +1.0% | 922 円206 億円 |
今の株価時価総額 846 円189 億円(2026-11-02)から見たトータルリターン。各行の年率は還元・追加負担を期間の中間時点に置く仮定のIRRです。最下段は期待CFから計算したIRRで、各行のIRRの加重平均ではありません。実際の配当時期を観測した値ではありません。
楽観 7% 媒体回復とWevoxの持続的活用 利益 18 億円 · PER 14.4 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 1,266 円283 億円
Greenの採用成果を営業改革で立て直し、IT業界の専門求人媒体として今と同じ成約人数を10年後も維持する。求人全体は人口減少とAIによって伸びないが、応募者が選考を通過しやすい仕事に集中し、Indeedやビズリーチから案件を取り返す。採用単価は人手不足と物価高で上がり、掲載と採用成功の両方から利益を得る。競争の厳しさは残るため、単価上昇が大きくても業界全体を超える成約数の拡大までは見込まない。
WevoxではSMBCとの販売協力が定着し、累積した組織回答データがAIによる改善提案の精度を高める。雇用記録そのものを支配するわけではないが、顧客は診断より継続した組織改善の成果に代金を払う。現場向けのmicosが収益を補助し、既存の有料ID換算数量が維持される。新しいAIサービスが収益化しても、開示済みの収益規模がないため、新規事業の売上数量には拡大を前提としない。
不要な買収はせず、販管費を抑えながら製品投資と顧客支援に資本を集中する。利益の改善を増配と買い戻しで返し、純現金の安全域も残す。10年後も資本効率が高いが、製品の独占や法定帳簿としての優位までは得ていない。
- Green(IT人材採用の成功報酬型媒体):数量 3,368(年間入社成約人数(人・実績))× 価格 0.02(入社1人当たりの売上高換算(億円/人、掲載・先払い料金を含む))→ 売上 59 億円・営業利益 21 億円。実質の成約件数は2025年並み。売上単価は物価相当の1.34倍に回復。営業利益率36%。
- Wevox(従業員調査・組織改善SaaS):数量 438,089(年間課金ID相当数(人・年、料金表から逆算した実ID数ではない換算数量))× 価格 0.00(年間課金ID相当1人分の売上(億円/人年、月額600円×12か月換算))→ 売上 36 億円・営業利益 13 億円。AIによる値下げを受けても有料ID相当数量を維持。価格は1.15倍が上限、営業利益率35%。
- Yenta・Qooa等の新規サービス:数量 100(有料契約換算(契約年・便宜上の推定、実件数は非開示))× 価格 0.01(推定有料契約換算1件の年間売上(億円/契約年))→ 売上 1 億円・営業利益 0 億円。新規AI収益は独立開示がないため数量増を見込まず、価格に物価分だけ反映。
倍率:資本コストk7.25%、余剰現金15億円を事業価値から分離。事業純利益17.52−15×1.4%=17.31億円、事業自己資本82.5−15=67.5億円よりROE25.64%。堀は普通でRONIC16.45%、AIエージェント代替を考慮した10年後以降の名目g0.5%。PER=(1−0.005/RONIC)/(0.0725−0.005)=14.3644倍の上限。事業利益×PER+余剰現金15億円で263.65億円。
確率:Greenの成約数回復、価格改善とWevox課金相当数量の維持、販管費の抑制が同時に成立する必要がある。独立したAI新サービスの大型売上は未確認なので7%。
やや楽観 18% 採用改善と組織診断の底堅さ 利益 14 億円 · PER 14.3 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 1,047 円234 億円
Greenでは採用側の書類選考通過率が回復し、2025年に減った人数の大部分を取り戻す。SMBC Wevox経由の顧客接点や社内の共通営業体制によって、求人企業が採用決定まで使い続ける率が上がる。国内IT人材の需給は急には緩まず、1件当たりの売上も物価の上昇に近いペースで改善する。それでもIndeedやビズリーチとの競争を考え、入社人数を過去の成長軌道へ戻し切る前提は採らない。
Wevoxは企業の組織改善予算のなかで有力な独立ブランドとして残る。回答データの蓄積と組織分析の知見が、単なる調査画面ではない価値を支える。だが顧客の人事AIや大手人事基盤の機能内製化が進み、席課金相当数量は現在から小幅に下がる。価格も10年間の物価上昇すべてを顧客へ転嫁することはできず、上昇幅はそれを下回る。
成長投資は既存顧客への販売とプロダクト改善に絞り、スポーツ事業のような本業から離れた資本投下を繰り返さない。高い売上総利益率を背景に一定の営業利幅を維持し、利益の相当部分を株主に返しながら自己資本を積み上げる。
- Green(IT人材採用の成功報酬型媒体):数量 3,200(年間入社成約人数(人・実績))× 価格 0.02(入社1人当たりの売上高換算(億円/人、掲載・先払い料金を含む))→ 売上 53 億円・営業利益 18 億円。成約3,200人、実質数量0.95倍、価格1.27倍。営業利益率33%。
- Wevox(従業員調査・組織改善SaaS):数量 416,185(年間課金ID相当数(人・年、料金表から逆算した実ID数ではない換算数量))× 価格 0.00(年間課金ID相当1人分の売上(億円/人年、月額600円×12か月換算))→ 売上 34 億円・営業利益 11 億円。課金ID相当0.95倍、価格1.13倍。SMBC販路で契約減を緩和。
- Yenta・Qooa等の新規サービス:数量 100(有料契約換算(契約年・便宜上の推定、実件数は非開示))× 価格 0.01(推定有料契約換算1件の年間売上(億円/契約年))→ 売上 1 億円・営業利益 0 億円。新規の大成功を前提とせず実質数量横ばい。
倍率:余剰現金15億円に対応する税後利息0.21億円を除くと事業純利益13.68億円。事業ROE22.24%、普通の堀でRONIC14.73%、k7.25%と長期g0.5%から正当化PER14.3125倍。市場の過去PERとは無関係に上限を使用し、事業利益×PER+15億円で約210.80億円。
確率:Wevoxの販売実績とSMBCのチャネルには強みがあるが、Greenの選考率改善がまだ確認できない。既存顧客拡販に成功する上向き筋書きとして18%。
中立 35% Greenは緩やかに縮小しWevoxも席課金が鈍化 利益 9 億円 · PER 14.2 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 714 円159 億円
Greenは10年後もIT人材の専門採用媒体として存在するが、企業の採用作業がAIに移り、入社成約人数は2025年の約85%に減る。競争で成功報酬を自由に引き上げられず、一人当たり売上の伸びは10年間の物価上昇を下回る。市場そのものの採用件数が伸びないうえ、Indeed、ビズリーチ、LinkedInなどに予算が分散する。社内の営業統合は効果を出すが、数量の長期縮小を覆すほどではない。
Wevoxは組織診断の必要性そのものに支えられて存続する。SMBC系チャネルやデータベースの厚みが契約の一部を守るものの、調査の配布、集計、提案を顧客のAIエージェントが代行し始める。独立の画面を使う有料ID換算数量は現在の82%となり、単価も10年で10%しか上がらない。2026年の高い増収率を長期の定常成長率とはみなさない。
販促・開発・伴走支援に使う人件費は上昇し、本社共通費も名目で増える。利益は2025年実績から目減りして自己資本が積み上がるため、ROEは過去の長期中央値に近づく。自社株買いと増配は継続しても、2026年のように利益を大幅に超える還元は毎年続けない。
- Green(IT人材採用の成功報酬型媒体):数量 2,863(年間入社成約人数(人・実績))× 価格 0.02(入社1人当たりの売上高換算(億円/人、掲載・先払い料金を含む))→ 売上 47 億円・営業利益 13 億円。2025年成約数の0.85倍。競合・AIによる手数料圧力で価格は物価1.34倍未満の1.24倍。
- Wevox(従業員調査・組織改善SaaS):数量 359,233(年間課金ID相当数(人・年、料金表から逆算した実ID数ではない換算数量))× 価格 0.00(年間課金ID相当1人分の売上(億円/人年、月額600円×12か月換算))→ 売上 28 億円・営業利益 8 億円。AIエージェント代替の席課金型。ID相当0.82倍、価格1.10倍、名目の継続成長は小さい。
- Yenta・Qooa等の新規サービス:数量 80.0(有料契約換算(契約年・便宜上の推定、実件数は非開示))× 価格 0.01(推定有料契約換算1件の年間売上(億円/契約年))→ 売上 0 億円・営業利益 0 億円。新規事業の収益化は未確認、契約換算数量は0.8倍。
倍率:余剰現金15億円の税後利息0.21億円を純利益8.82億円から除外。事業自己資本56.5億円、事業ROE15.24%、普通の堀なのでRONIC=7.25%+(15.24%−7.25%)÷2=11.24%。AI代替後の名目g0.5%により正当化PER14.1561倍。事業純利益8.61億円×PER+現金15億円の合計が約136.88億円で、PERは上限から裁量的に減らさない。
確率:Greenの成約減とWevoxの現在の増収の両方を認め、AI代替による課金数量・価格の縮みを中立の経営環境として反映。最も実現性が高いと判断し35%。
やや悲観 25% 採用媒体の後退とSaaS課金縮小 利益 3 億円 · PBR 1.1 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 282 円63 億円
Greenの顧客企業が採用候補者の探索と一次審査を自社AIへ移すことで、求人サイトの出番は限られた専門職に縮む。市場の実質採用総数は大幅には増えず、Greenの成約人数は2025年から約3分の1減る。手数料収入への値下げ圧力もあり、物価が上がっても1人当たり売上はわずかな増加にとどまる。媒体の知名度が残っても、固定的な顧客支援と広告費を賄えるほどには案件が戻らない。
Wevoxでは給与・人事情報を持つ大手クラウドが診断機能を標準搭載する。独立した調査画面に割く予算と有料IDは減り、利用相当数量は35%減る。単価も現状以下となり、三井住友系の法人網は新規営業を助けるが、既存契約の更新を約束するものではない。新規AIプロダクトは先行投資を回収できず、会社全体の成長に寄与しない。
経営は新たな大型買収を避けるが、販促人員と開発費は収益に遅れて減る。営業利益率は大幅に低下し、配当と自社株買いは利益の範囲へ縮小する。現金が残って倒産の恐れは小さくても、低い資本利益率の事業には高い価値を付けられない。
- Green(IT人材採用の成功報酬型媒体):数量 2,257(年間入社成約人数(人・実績))× 価格 0.01(入社1人当たりの売上高換算(億円/人、掲載・先払い料金を含む))→ 売上 33 億円・営業利益 7 億円。採用AIとの競争で成約0.67倍。値上げも限定的。
- Wevox(従業員調査・組織改善SaaS):数量 284,758(年間課金ID相当数(人・年、料金表から逆算した実ID数ではない換算数量))× 価格 0.00(年間課金ID相当1人分の売上(億円/人年、月額600円×12か月換算))→ 売上 19 億円・営業利益 5 億円。席課金が人事基盤へ吸収されID相当0.65倍、価格0.95倍。
- Yenta・Qooa等の新規サービス:数量 70.0(有料契約換算(契約年・便宜上の推定、実件数は非開示))× 価格 0.00(推定有料契約換算1件の年間売上(億円/契約年))→ 売上 0 億円・営業利益 0 億円。新規事業の収益化が進まず縮小。
倍率:純利益2.97億円、期末自己資本66.5億円でROE約4.5%はk7.25%以下。事業価値の上限は稼ぐ力として純利益÷kの約41億円で、独立の余剰現金も二重に足さない。販売費負担で価値が減る筋として、2025年期末自己資本43.5億円×PBR1.05=45.675億円を採用。換金可能資産の床40億円を上回り、中立のPBRより低い。
確率:下に寄せる理由:Greenは2025年に採用成果が前年比15.7%減、2026年第3四半期累計も10.1%減で、転換策の効果が未立証。Wevoxの既存人事SaaSへの統合可能性もあり25%。
悲観 15% 仲介と調査の両方がAIに置き換わる 利益 0 億円 · PBR 1.0 倍 · 現株数換算の終価現在株主分の終価 195 円44 億円
Greenは求人媒体としての競争優位を大きく失う。企業が自社のAIエージェントや大手採用プラットフォームに候補者検索から面談調整まで任せ、専門求人媒体への依存を下げる。IT人材の採用需要そのものもAI開発の普及で変質し、年間の採用成約人数は現在の45%程度に縮小する。成功報酬も値下げされ、売上は現在の半分未満になる。
WevoxではHR基幹システムのAIが定期調査と改善案の作成を標準機能として吸収する。調査専業ソフトの有料ID換算は半減し、現行料金を維持することすら難しい。独自データは分析の差別化に役立っても、顧客の社内データを独占しているわけではない。SMBCとの販売経路も商品の競争力低下を止められず、Qooaなどの新規事業は代わりの利益源にならない。
会社は広告と開発を削るが、それ以前に蓄積した顧客サポート体制や固定費が残る。売上が激減するなかで営業利益はほぼ消え、ROEは資本コストを大幅に割る。増配を見送り自社株買いを大きく縮め、純現金や換金できる投資資産を減損・運転資金の穴埋めから守る局面となる。事業を高収益企業として評価せず、売れる資産と残存収益を中心に考える。
- Green(IT人材採用の成功報酬型媒体):数量 1,516(年間入社成約人数(人・実績))× 価格 0.01(入社1人当たりの売上高換算(億円/人、掲載・先払い料金を含む))→ 売上 18 億円・営業利益 2 億円。成約0.45倍、売上単価0.92倍。競争優位を失う。
- Wevox(従業員調査・組織改善SaaS):数量 219,044(年間課金ID相当数(人・年、料金表から逆算した実ID数ではない換算数量))× 価格 0.00(年間課金ID相当1人分の売上(億円/人年、月額600円×12か月換算))→ 売上 13 億円・営業利益 2 億円。AI代替でID相当半減、価格0.80倍。
- Yenta・Qooa等の新規サービス:数量 50.0(有料契約換算(契約年・便宜上の推定、実件数は非開示))× 価格 0.00(推定有料契約換算1件の年間売上(億円/契約年))→ 売上 0 億円・営業利益 0 億円。補完事業の失敗。赤字継続。
倍率:最悪筋のROE0.4÷61.5=約0.65%でk7.25%を大きく下回る。継続利益の倍率には価値が乏しく、自己資本の増加はそのまま価値を増やさない。2025年の出発点自己資本43.5億円×PBR1.0=43.5億円を、純現金と売却可能資産の保守的な床40億円を超える資産価値として採用。10年後の増加後純資産61.5億円に掛けていない。
確率:下に寄せる理由:求人会社の採用内製化と従業員調査の人事AI統合が重なれば、両製品で構造的な売上減が起きる。純現金の支えがあるため倒産とは区別し15%。
セグメント:数量 × 価格
いまの数量と価格、中立の筋書きの 10 年後。売上と営業利益は億円。
Green(IT人材採用の成功報酬型媒体)
IT・Web企業の求人掲載と採用成果を収益化する自社媒体。数量は実際の入社成約人数。
| 数量年間入社成約人数(人・実績) | 価格入社1人当たりの売上高換算(億円/人、掲載・先払い料金を含む) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2025/09 | 3,368 | 0.01 | 44 | 15 |
| 10 年後 中立 | 2,863 | 0.02 | 47 | 13 |
取り方:2025年9月期有報のGreen売上4,425,515千円÷入社人数3,368人=平均約131.4万円/入社。初期・掲載利用料も売上に入るため、これは成約手数料の契約単価そのものではなく売上換算の単価。2026年9月期3Qの入社2,328人(前年同期−10.1%)と新計画Green売上約40.86億円で数量減を照合した。OP15億円は非開示の製品別利益を推定したもので、法定セグメント利益ではない。Greenは人月型でなく自社媒体型だが、AIエージェントの直接マッチングと採用省人化が成約数と手数料を圧迫する。
Wevox(従業員調査・組織改善SaaS)
従業員に課金するエンゲージメント調査、診断・分析と組織改善支援。最低契約料と付帯支援収入もある。
| 数量年間課金ID相当数(人・年、料金表から逆算した実ID数ではない換算数量) | 価格年間課金ID相当1人分の売上(億円/人年、月額600円×12か月換算) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2025/09 | 438,089 | 0.00 | 32 | 9 |
| 10 年後 中立 | 359,233 | 0.00 | 28 | 8 |
取り方:2025年9月期有報のWevox売上3,154,244千円を、公式料金表の600円/人/月×12か月=7,200円で割り、438,089の年間課金ID相当数に換算。会社は実際の課金ID数、平均契約単価、利用月数、契約社数を分けて公表していない。最低料金9万円/月、付帯支援、料金の改定時期、累計導入社数4,100超の非稼働分があるため、実際の利用人数やアクティブ社数とは一致せず、単価指数と数量変化を推定するための計算上の換算である。製品別OP9.3億円は推定。AIエージェント代替の席課金型として、中立では数量0.82倍、価格1.10倍、10年後以降の伸びはゼロ近傍とする。導入実績と独自回答データはあるが、年次解約率5%未満・年単位の規制移行・法定記録の証拠二つが確認できず『記録の正本』型にはしない。
Yenta・Qooa等の新規サービス
ビジネス人脈形成とAIマッチングなどの実験段階のサービス。独立した売上と成約数の規模は小さい。
| 数量有料契約換算(契約年・便宜上の推定、実件数は非開示) | 価格推定有料契約換算1件の年間売上(億円/契約年) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2025/09 | 100 | 0.01 | 1 | 0 |
| 10 年後 中立 | 80.0 | 0.01 | 0 | 0 |
取り方:2025年9月期会社売上7,634,032千円からGreen4,425,515千円、Wevox3,154,244千円を控除してその他54,273千円。実際の課金契約数・月額料金・採算は非開示であり、100契約年と約54.3万円/年は売上の割り算に基づく仮置きで、会社の顧客実数を表さない。OP−0.1億円も推定。AIエージェント関連の新規事業は売上金額の独立した開示がなく、AIが伸ばす想定で楽観数量を1倍超にしない。
リスクと懸念
AIエージェント代替が両事業を侵食
GreenではAIが候補者探しから面談調整まで行い、成功報酬を払う前に企業と求職者が直接つながりうる。Wevoxでは企業の人事AIが社員調査と分析を代行し、独立した操作画面と課金IDの必要性が下がる。Greenの実質成約数とWevoxの有料ID相当数・単価を同時に下げるが、長期成長率とkの寿命に同じ効果を二重に上乗せしない。
Greenの選考通過率と採用成約の悪化
入社人数は2025年に15.7%減り、2026年第3四半期累計も10.1%減った。これは景気変動だけでなく、書類選考通過率や媒体内での応募者と求人企業の適合の問題も反映する。営業の統合や媒体改修が成約率に結び付かなければ、掲載数と広告宣伝費を増やしても売上総利益が伸びず、利益率が急低下する。
Wevoxの課金単価と乗換えコストの弱さ
Wevoxは月額料金と最低利用額が分かりやすく導入しやすいが、最低利用期間の拘束がない。競合のモチベーションクラウドやHRBrain、人事基盤のSmartHRなどが調査・分析機能を内包すれば、担当者が慣れた操作画面だけでは更新を守れない。独自データの蓄積には価値があるものの、法律上の記録台帳を預かる事業ではない。
販売費と人件費の固定化
Greenは広告宣伝と顧客の採用支援、Wevoxは開発と顧客成功の伴走に継続的な人件費がかかる。販売組織の統合に成功すれば効率は上がるが、売上が先に落ちて人員・機能開発費が残れば営業利益への影響は大きい。物価が年3%上がる前提では、名目売上が横ばいでも人件費は上がることを悲観側の利益率に反映した。
積極還元の継続性と現金の目減り
2025年の配当と自社株買いの総還元は純利益を上回り、2026年も同様の高い水準を見込んでいる。買い戻しは株数を減らすが、同じ現金を二度配れない。新たな借入による資本効率改善は調達金利の上昇にもさらされ、事業収益の減少が続くと増配・買い戻し・優待ポイントのいずれかを調整しなければならない。
新規事業と非中核投資の資本配分
Yenta、Qooa、micosは新しい市場を狙うが、2025年のその他売上は0.54億円にすぎない。独立したAIサービスの有料受注額が確認できるまでは、新事業で既存事業の減少を相殺する筋にはしない。2024年のスポーツ子会社持分売却は資金を本業へ戻す判断だが、経営陣らを含む譲渡先との取引条件と、残る持分の価値にも目配りしたい。
今後の分かれ目
- Greenの入社人数が四半期ベースで前年同期比プラスに転じ、その後4四半期以上続いたら
- 営業組織の統合と選考率改善の効果を確認し、Greenの10年後の成約数を上方修正する。単価と広告費も合わせて利益の質を点検する。
- Greenの書類選考通過率と実際の入社人数が2027年も減少したら
- 一時的な求人循環ではなく媒体シェアの低下とみなし、やや悲観・悲観の数量前提の比重を高める。
- Wevoxの課金ID実数と年次解約率が開示され、解約率が年5%未満で継続したら
- 初めて定着力を定量評価する。データ移行の難しさなど独立した二つ目の堀の証拠が伴う場合に限り、記録基盤に近い条件と長期成長率を再検討する。
- Wevoxの売上がSMBC経由を含めて年30%前後伸びても、課金数や単価が開示されなかったら
- 目先の業績は上方修正するが、10年後も席課金が残る確信は強めない。提携先依存、付帯支援と基礎料金の内訳が次の確認事項となる。
- Qooaやmicosの独立した有料売上・受注額が継続開示されたら
- 新規事業を実証済みの数量と価格で積み直し、AIエージェントを自社の売り物にできた分だけ楽観シナリオの数量上限を見直す。
- 配当と自社株買いの合計が2期続けて稼いだ利益を大きく超え、純現金が急減したら
- 余剰現金の取り分を下方修正し、財務の安全域を狭める。借入による株主還元の効果と返済負担を別々に検証する。
見ておくもの
- Greenの入社人数・書類選考通過率・応募人数・月間利用者数の四半期推移
- Greenの入社1人当たり売上換算単価と広告宣伝費の効率
- Wevoxの月次と年次の解約率、実課金ID数、平均請求単価、導入企業の実稼働数
- SMBC Wevox経由の売上構成と販管費削減、個社チャネル別の収益性
- 2027年9月期の売上成長率30%以上とROE・ROIC20%以上の達成状況
- 人事システム各社のAIエージェントによる調査・応募・採用内製化の採用例
- 純現金、株数、配当総額、自社株買い実績、株主優待ポイントの実費
- Qooa・micosの独立売上と有料顧客数の開示開始
倍率と資本コストの決め方
Greenは入社人数×1人当たり売上、Wevoxは公式の席単価から逆算した年間課金ID相当数×年間料金を使い、物価分は価格にだけ反映した。Wevoxの「相当数」は実ユーザー数ではなく推定換算であり、最低料金や付帯支援との差は明示した。2026年のWevox増収率を10年の数量成長に外挿せず、AIエージェント代替は中立の数量・価格とg_long0.5%で扱い、kのlifeに重複させない。倍率はk7.25%、普通の堀、事業ROE、残る増分投資収益率RONICから求めた正当化PERを楽観〜中立の上限どおりに使い、今や過去の市場PERから逆算していない。悲観は現金と換金資産の床を確認し、期末まで積み上がった低収益資本にはPBRを掛けていない。2027年度以降の新リース基準による帳簿表示の変更も企業価値自体の増加とは見なさない。
資本コスト 7.2% = 無リスク金利 3% + β — × 5%。国債利回り3%と株式リスク上乗せ4.5%の計7.5%に、事業固有の循環・価格・純現金・寿命の合計−0.25%だけを反映した。事業戦略の不確実性は数量・利幅・確率で扱いkに追加しない。