結論
歌舞伎座は、東京・銀座の劇場「歌舞伎座」の建物と敷地の一部を持ち、劇場を松竹に貸して賃料を得る会社だ。劇場内の食堂と売店も営み、売上の 56% が賃貸、22% ずつが食堂と売店になる。売上の 48% は松竹一社向けで、松竹は議決権の 13.8%(同意している者を含め 21%)を持つ株主でもある。
筆者の結論は、10 年の価値が今の時価総額 492 億円を大きく下回り、約 9 割の割高になるというものだ。時価総額は、含み益を足した純資産(約 456 億円)とほぼ同じ水準にある。ただ、この含み益は賃料の形でしか株主に届かず、賃貸の営業利益は 6 億円ほど、全体の営業利益は 3.8 億円しかない。
強みは資産の質と財務だ。不動産の鑑定評価額は 616 億円で簿価の 5 倍近く、借金はなく、現金と上場株式を合わせて 80 億円を超える。歌舞伎専用の劇場はここだけで、競合する物件も無い。
弱みは稼ぎの小ささと、借り手が株主を兼ねる構造だ。賃貸の売上は 9 年間ほぼ横ばいで、費用は物価で増え、利益が削られてきた。配当は純利益の 2 割で、現金は積み上がる。経営は松竹の出身者が占める。
中立では、現金賃料が 10 年で 1.3 倍に留まり、営業利益は今と同じ 4 億円ほど。資本コストは 8%、中立の PER は 10 倍で、余った現金は半分だけ株主に届くとみて足した。
いちばん気にしているのは、松竹が賃料を決める立場にあることだ。資産の含み益が価値になるのは、賃料が土地の値上がりに追いつくか、松竹が時価で買い取る時だけで、どちらも株主が決められない。
バリュー投資の観点から
バリュー投資家の観点では、「資産は優良、稼ぐ力は並以下」の会社だ。資産だけを見れば、銀座の一等地と無借金の財務は申し分ない。調整後の純資産(含み益の税引き後を足した 456 億円)は、時価総額 492 億円に近い。
しかし、投資家が受け取れるのは資産の売却益ではなく、事業が生む現金だ。当社の現金の稼ぎは、純利益 2.8 億円に減価償却 4.3 億円を足し、前受金の取り崩し(現金が入らない売上)2.9 億円と設備投資を引いて、年 3 億円前後(設備投資が少ない今の水準で)。時価総額の 1% に満たない。資産の価値は、賃料が上がるか、松竹が時価で買い取る時にしか届かない(買い取りは推測で、公表された話ではない)。
筆者は、10 年の事業の稼ぎを営業利益 4 億円前後、PER 10 倍と置く。これに、余った現金(80 億円)の半分を足して、10 年後の時価総額を約 74 億円とみた。含み益を価値に入れていないのは、賃料が物価に追いつかない実績があり、売却も再編も株主が決められないからだ。
含み益をどう扱うかで、答えは大きく変わる。調整後純資産の半分を価値とみれば、約 230 億円になる。それでも時価総額の半分ほどで、時価はなお、松竹による買い取りか賃料の大幅な改定を織り込んでいる。
安全域は資産の側にある。無借金で、現金と株式が 80 億円を超え、赤字の期でも倒れない。その代わり、時間がたつほど資本コストに負けていく。
何で稼ぐ会社か
歌舞伎座は、1949 年に戦後の歌舞伎座を復興するために設立された。2010 年に建替えのため劇場を閉じ、2013 年 2 月に新しい劇場が竣工した。劇場の上には地上 29 階のオフィスがあり、延床は全体で約 9.4 万㎡、敷地は約 7,000㎡ になる。所有関係は資料に明記がなく、当社の所有はこのうち劇場などの一部とみられる。
事業は 3 つ。第 1 が不動産賃貸で、売上の 56%、セグメント利益の 70%。劇場の建物と、敷地のうち当社が所有する部分を松竹に貸し、地下の木挽町広場などの区画を外部のテナントに貸す。松竹向けは賃貸の売上の 85%。契約は 2013 年 2 月に結んだ劇場賃貸借契約で、期間は 1 年、3 か月前までに双方の意思表示が無ければ同じ条件で自動的に延長される。
第 2 が食堂・飲食(売上の 22%)、第 3 が売店(22%)で、連結子会社の歌舞伎座サービスが劇場内と木挽町広場で営む。どちらも松竹の公演の来場者と、観光客に支えられる。2026/02 期は襲名披露公演(5〜6 月)と猛暑で、食堂が 35%、売店が 31% 増えた。
土地は、所有が 4,060㎡(簿価 39.6 億円)、劇場の敷地として松竹などから借りているのが 2,892㎡(年間賃借料 2.9 億円)で、所有地の大半(簿価 37.5 億円分)は連結会社以外、とくに松竹に貸している。鎌倉に 6,212㎡(簿価 17.0 億円)の貸店舗の土地、板橋・港区・市川に小さな物件がある。
もう一つの特徴が、負債に入っている「前受金」105.6 億円(流動分を含め 109.6 億円)だ。毎年 2.93 億円ずつ売上に取り崩されるが、現金は入らない。残りは約 37 年分で、賃貸の売上 20.3 億円のうち 2.93 億円は現金を伴わない。前受金の目的は有価証券報告書に書かれていない。
従業員は連結で 38 名、提出会社は 5 名。建物の運営も、劇場の興行も、松竹に任せている。
優良さと弱いところ
堀は、立地と用途だ。銀座の中心で、歌舞伎専用の劇場はここだけ。借り手の松竹は歌舞伎の興行を一手に担い、劇場を離れる選択肢がほとんど無い。有価証券報告書は、当社の劇場を世界で唯一の歌舞伎専用劇場と説明している。
ただ、この堀は価格を決める力まで与えていない。賃貸の売上は 2017/02 期の 19.0 億円から 2025/02 期の 19.0 億円まで、9 年間ほぼ横ばいで、その間に利益は 8.3 億円から 5.8 億円に下がった。借り手が議決権の 21% を持つ株主でもあり、賃料を抑える側に利害がある。賃料は「近隣の取引実勢と鑑定評価額を参考に契約で決める」と有価証券報告書にあるが、交渉の相手は事実上一社だ。
資本効率は ROE で 2.4% の中央値(過去 10 年)と低い。理由は、利益が小さいことと、純資産 114 億円の約 7 割が現金と上場株式(80 億円超)であること。建物は簿価が低いのに、賃貸の売上を 616 億円の鑑定評価額で割ると 3.3% だが、費用と減価償却を引いた賃貸の利益は約 1% にとどまる。
弱みは 3 つ。第 1 に、収入源が劇場一棟と一社の借り手に集中すること。第 2 に、株主構成が、松竹の関係先(直接 13.7%、退職給付信託 7.4%)、清水建設(8.6%)、放送局や百貨店で占められ、少数株主の発言力が小さいこと。第 3 に、築 13 年の建物が更新期に入ることで、設備投資は 2024/02 期の 0.14 億円から 2026/02 期の 1.43 億円へ増え始めた。
財務は最も安全な部類で、有利子負債はなく、自己資本比率は 46.7%。減価償却は年 4.3 億円で、営業 CF は 7.1 億円で、営業利益の約 2 倍ある(減価償却が現金を伴わない費用のため)。
業界はいまどこにいて、どこへ向かうか
劇場ビルの賃貸には市場がない。歌舞伎専用の劇場は、有価証券報告書によれば世界でここだけで、代わりが無い。そのため、業界の数量と価格ではなく、この一棟の賃料と来場者で考えた。
賃料の水準は、近隣のオフィスや商業施設の相場、鑑定評価額、松竹の支払い能力で決まる。銀座・東銀座の不動産は、訪日客の増加と都心の開発で、鑑定評価額が上がってきた。当社の賃貸等不動産の時価は 2025/02 期末の 583 億円から 2026/02 期末の 616 億円へ 5.6% 上がり、同じ期の賃貸の売上は、テナント賃料の増額改定で 6.6% 増えた。
来場者は、歌舞伎の人気で決まる。十三代目市川團十郎白猿の襲名披露(2022 年)以降、歌舞伎に注目が集まっているが、歌舞伎の観客は高齢化しており、人気の俳優の世代交代が 10 年の論点になる。劇場は約 2,000 席で、座席数が上限のため、来場者は増えにくい。
追い風は、訪日客の増加(2025 年の延べ宿泊者数は約 1.8 億人泊で過去最高)で、木挽町広場の売店に効く。逆風は、人件費・修繕費・固定資産税の上昇で、賃料が追いつかないと利益が削られる。
競合は、劇場の外の飲食・土産物店と、他の演劇の劇場だが、歌舞伎の観客を奪い合う相手ではない。
資本政策と M&A
配当は安定配当を基本とし、年 0.6 億円(純利益の 21%)で据え置いてきた。長期の経営課題は「自己資本比率の向上と安定配当の維持・継続」で、株主への還元の拡大ではなく、財務の強化が先にある。自社株買いはしていない。
現金は 25.7 億円、上場株式は時価で 56.6 億円(取得原価 30.6 億円、含み益 26.0 億円、その税 8.0 億円)。有価証券報告書の関連当事者の表では、当社は松竹の株を 3.56% 持っており、松竹も当社の株を持つ。持ち合いにあたる。上場株 62 銘柄の合計は 2.4 億円と小さく、残りが松竹株とみられるが、銘柄別の内訳は未確認。
設備投資は年 1.4 億円(2026/02 期)で、減価償却の年 4.3 億円より少ない。建物が築 13 年に入り、空調・舞台機構・昇降機の更新が本格化すれば、設備投資は 3 億円前後に増えるとみた。
10 年の中立では、純利益と減価償却の合計から前受金の取り崩し(現金を伴わない)と設備投資と配当を引いた現金が、年 2 億円前後たまる。余った現金は 10 年後に 80 億円ほどになるが、経営が松竹の出身者で占められ、配当性向が 2 割に留まる実績から、半分だけが株主に届くとみた。
支配構造は、松竹(直接 13.7%、同意している者を含め 21%)が筆頭株主で、社外取締役 2 名のうち 1 名が松竹の上席執行役員、社長は元松竹の代表取締役副社長で松竹の演劇本部顧問を兼ねる。監査役 3 名のうち、常勤の 1 名は松竹の元社員、もう 1 名は松竹の社外監査役を兼ねる。経営は松竹の意向を離れては動けない。
強気の見方と慎重な見方
強気の見方
資産の質と立地は、時間とともに利益に変わる。銀座の地価は都心の開発と訪日客で上がり続けており、賃貸等不動産の鑑定評価額は 1 年で 5.6% 上がった。賃料は鑑定評価額を参考に決めると有価証券報告書に書かれているので、評価額が上がれば賃料の改定にも結びつく。2026/02 期の 6.6% の増額は、その最初の一歩に見える。
歌舞伎には注目が集まっている(有価証券報告書)。襲名披露公演が続いた。松竹の演劇事業は黒字で、劇場は座席数が上限に近く、賃料を払う余裕がある。借り手にとって、劇場は他に代わりが無い。
費用の面でも追い風がある。減価償却は年 4.3 億円で一定、前受金の取り崩し(2.93 億円)も 37 年間一定なので、賃料が増えた分は費用に吸収されず、そのまま利益に残る。賃料が 10 年で 1.8 倍になれば、営業利益は 14 億円、純利益は 12 億円を超える。
財務は強い。無借金で現金と株式が 80 億円を超え、配当を増やす余力は十分ある。松竹が劇場の運営と所有を一体にする再編に動けば、少数株主が資産の時価に近い値で買い取られることもある。
慎重な見方
稼ぎの実績が、すべてを物語っている。賃貸の売上は 9 年間ほぼ横ばいで、その間に費用が増えて、賃貸のセグメント利益は 8.3 億円から 6.2 億円に下がった。2026/02 期の営業利益 3.8 億円は、時価総額の 0.8% にすぎない。時価は、資産の含み益を前提にしているが、含み益は賃料に反映されていない。
賃料を決めるのは松竹だ。借り手が議決権の 21% を持つ株主で、取締役・監査役にも関係者が入り、賃料は低く抑えたほうが松竹に有利になる。少数株主の利益と、借り手の利益は、ぶつかる。
配当は純利益の 2 割で、現金は積み上がる。経営課題は「自己資本比率の向上」で、還元を増やす姿勢が見えない。余った現金は、実績から半分だけ戻るとみた。
収入源は劇場一棟と一社の借り手だ。歌舞伎の観客が減るか、人気の俳優の世代交代が進まなければ、松竹は賃料の引き下げを求めるだろう。代わりの借り手は見つけにくい。築 13 年の建物は更新期に入り、設備投資が膨らむ。前受金 109 億円の精算条件も、有価証券報告書には書かれていない。
どちらに重みを置いたか
強気の見方は、資産の質と賃料が上がる可能性に、慎重な見方は、9 年間の実績と借り手が株主でもある構造に根拠がある。後者のほうが具体的で、強い。賃料が物価に少し遅れて上がり、営業利益が横ばいに留まる形を中立に置いた。確率は慎重な側に寄せ、やや悲観を 23%、悲観を 12% とし、強気とやや強気の合計 25% を上回らせた。含み益は、株主が受け取る手段が無いため、価値には入れていない。
10 年後の 5 つの筋書き(2036/02 期)
確率で加重した株価時価総額 836 円101 億円(+ 配当配当と自社株買いの合計 67 円8 億円)。 今の値に割り戻すと 433 円52 億円、今との差 −89.4%、 期待の年率 −14.0%(資本コスト 8.0%)→ 割高
| 筋書き | 確率 | 10 年後の株価時価総額 | 配当の合計還元の合計配当+自社株買い | トータルリターン10 年・配当込み | 年率 | 確率 × (株価+配当時価総額+還元) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 楽観 | 8% | 2,016 円244 億円 | 131 円16 億円 | −47.2% | −6.2% | 172 円21 億円 |
| やや楽観 | 17% | 1,251 円152 億円 | 91 円11 億円 | −67.0% | −10.5% | 228 円28 億円 |
| 中立 | 40% | 833 円101 億円 | 64 円8 億円 | −78.0% | −14.0% | 359 円43 億円 |
| やや悲観 | 23% | 454 円55 億円 | 50 円6 億円 | −87.6% | −18.9% | 116 円14 億円 |
| 悲観 | 12% | 206 円25 億円 | 35 円4 億円 | −94.1% | −24.6% | 29 円4 億円 |
| 加重平均 | 100% | 836 円101 億円 | 67 円8 億円 | −77.8% | −14.0% | 903 円109 億円 |
今の株価時価総額 4,070 円493 億円(2026-10-22)から見たトータルリターン。加重平均の年率がこの 10 年に期待できる年率で、資本コスト 8.0% を下回るほど割高。
楽観 8% 賃料が銀座の地価に追いつき、観光客も増えて、利益が 3 倍を超える 利益 12 億円 · PER 14.8 倍 · 株価時価総額 2,016 円244 億円
銀座の地価が上がり続け、劇場の賃料もそれに追いついていく。賃貸等不動産の鑑定評価額(2026/02 期末で 616 億円)が上がるのに合わせ、松竹との賃料の改定が毎年のように入り、現金賃料は 10 年で 1.8 倍になる。歌舞伎の人気は襲名披露などの話題で続き、松竹の演劇事業が黒字を保つので、松竹には増額を受け入れる余裕がある。
外国人観光客が増え、木挽町広場の売店と食堂の売上が伸びる。来場者は 1 割から 2 割強増え、価格も物価を上回って上がる。営業利益は 14 億円、売上の 23% に達する。全社費用の増加を賃料の伸びが大きく上回り、純利益は今の 4 倍を超える。
配当は段階的に上げ、10 年の合計は 16 億円になる。経営は松竹の出身者が占めたままで、余った現金は戻らず積み上がる。松竹が劇場の運営と所有を一体にする再編で、少数株主が資産の時価に近い値で買い取られることもありうるが、この計算には入れていない。
- 不動産賃貸(劇場・附帯施設・敷地):数量 6,952(劇場が建つ敷地の面積(㎡。所有 4,060 と借地 2,892 の合計))× 価格 49(敷地 1㎡あたりの年間の賃料収入(万円、名目))→ 売上 34 億円・営業利益 16 億円。現金賃料 1.8 倍(全体で 1.69 倍)
- 食堂・飲食:数量 110(劇場への来場者数(万人・年。推定))× 価格 1.11(来場者 1 人あたりの食堂売上(千円、名目))→ 売上 12 億円・営業利益 1 億円。来場者 1.1 倍、価格は物価を上回る
- 売店:数量 125(劇場への来場者数(万人・年。推定))× 価格 1.14(来場者 1 人あたりの売店売上(千円、名目))→ 売上 14 億円・営業利益 3 億円。訪日客で来場者 1.25 倍
倍率:事業の純利益 11 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 15.3% が k 8.00% を上回る。残る割合 0.50(moat=normal)で RONIC 11.6%、10 年より先の名目の伸び g 3.0% g_long の理由で から正当化 PER = (1−g÷RONIC)÷(k−g) = 14.8 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 14.8 倍 + 余った現金(戻り方込み)84 億円。全体の PER 14.8 倍、時価総額 244 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。
確率:賃料が銀座の地価に追いつく形で毎年改定され、観光客の増加も重なる必要がある。賃貸の売上は 9 年間横ばいで、借り手の松竹が議決権の 2 割を持つ立場にあるため、そろう確率は低く見て 8% に置いた。
やや楽観 17% 賃料が物価を上回って改定され、営業利益が倍になる 利益 8 億円 · PER 13.0 倍 · 株価時価総額 1,251 円152 億円
賃料が物価を上回って改定される。2026/02 期の増額改定を受けて、松竹との賃料は物価を上回るペースで見直され、現金賃料は 10 年で 1.5 倍になる。借り手の松竹にとっても、歌舞伎座の人気が続くかぎり、賃料の増額は払える範囲に収まる。
食堂と売店は、訪日客の増加と物価の転嫁で、売上が 1.5 倍近くまで伸びる。営業利益は 8 億円、売上の 15% になる。賃貸の費用は物価で増えるが、減価償却が一定なので、賃料の上げ幅がそのまま利益に残る。
純利益は 7.6 億円と今の 2.7 倍になり、配当も 1.5 億円まで引き上げる。それでも余った現金は 93 億円まで積み上がり、経営は自己資本比率の向上を優先する。株主への戻しは遅い。
- 不動産賃貸(劇場・附帯施設・敷地):数量 6,952(劇場が建つ敷地の面積(㎡。所有 4,060 と借地 2,892 の合計))× 価格 42(敷地 1㎡あたりの年間の賃料収入(万円、名目))→ 売上 29 億円・営業利益 11 億円。現金賃料 1.5 倍(全体で 1.43 倍)
- 食堂・飲食:数量 105(劇場への来場者数(万人・年。推定))× 価格 1.06(来場者 1 人あたりの食堂売上(千円、名目))→ 売上 11 億円・営業利益 1 億円。来場者 1.05 倍、価格は物価並み
- 売店:数量 115(劇場への来場者数(万人・年。推定))× 価格 1.09(来場者 1 人あたりの売店売上(千円、名目))→ 売上 13 億円・営業利益 3 億円。訪日客で来場者 1.15 倍
倍率:事業の純利益 6 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 9.1% が k 8.00% を上回る。残る割合 0.50(moat=normal)で RONIC 8.6%、10 年より先の名目の伸び g 3.0% g_long の理由で から正当化 PER = (1−g÷RONIC)÷(k−g) = 13.0 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 13.0 倍 + 余った現金(戻り方込み)70 億円。全体の PER 12.99 倍、時価総額 152 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。
確率:2026/02 期に賃料の増額改定が入り、物価も上がっているので、賃料が物価並みかそれ以上に動く筋書きは十分ありうる。強気側の中心として 17% に置いた。
中立 40% 賃料は物価に少し遅れて上がり、利益は横ばいに留まる 利益 4 億円 · PER 12.5 倍 · 株価時価総額 833 円101 億円
賃料は物価に少し遅れて上がり、現金賃料は 10 年で 1.3 倍になる。松竹との交渉は穏やかに進み、毎年の改定ではなく、数年に一度の増額になる。賃貸の売上は 25 億円ほどになる。
費用は物価どおりに増える。全社費用は 5.0 億円から 6.7 億円に、賃貸の保守・税・借地料は 9.9 億円から 13 億円になり、減価償却は 4.6 億円で一定。食堂は来場者が横ばいで、売店は訪日客で 5% 増える。
営業利益は 4.0 億円(売上の 8.5%)と、今の 3.8 億円とほぼ同じ。純利益の 4.4 億円には、積み上がった現金・有価証券 95 億円の運用益(年 2%)が約 2 億円含まれる。配当は 0.6 億円から 0.9 億円に増える程度で、現金と有価証券(税引き後)は 10 年で 101 億円から 95 億円に増える。
- 不動産賃貸(劇場・附帯施設・敷地):数量 6,952(劇場が建つ敷地の面積(㎡。所有 4,060 と借地 2,892 の合計))× 価格 37(敷地 1㎡あたりの年間の賃料収入(万円、名目))→ 売上 26 億円・営業利益 8 億円。現金賃料 1.3 倍(全体で 1.26 倍)
- 食堂・飲食:数量 100(劇場への来場者数(万人・年。推定))× 価格 1.03(来場者 1 人あたりの食堂売上(千円、名目))→ 売上 10 億円・営業利益 1 億円。来場者は座席数が上限で横ばい
- 売店:数量 105(劇場への来場者数(万人・年。推定))× 価格 1.06(来場者 1 人あたりの売店売上(千円、名目))→ 売上 11 億円・営業利益 2 億円。訪日客で来場者 5% 増
倍率:事業の純利益 3 億円(余った現金の利息を除く)・事業の ROE 4.8% が k 8.00% 以下。ためた利益は投じた額より値が低いので伸びは数えず、稼ぐ力の値 PER = 1÷(k−g)(g=0) = 12.5 倍の上限そのものに置き、事業の純利益 × 12.5 倍 + 余った現金(戻り方込み)60 億円。全体の PER 12.5 倍、時価総額 101 億円(2026-10-22 機械で置き直した。手で上限から割り引かない:利益の質は moat と k で数え済み)。
確率:賃料は物価に少し遅れて上がり、費用は物価どおりに増える最もありそうな筋書き。事業が劇場一棟で予測しやすいので、4 割に置いた。
やや悲観 23% 賃料が上がらず、費用だけが物価で増えて、本業の利益が消える 利益 2 億円 · PER 5.5 倍 · 株価時価総額 454 円55 億円
賃料が上がらない。借り手の松竹は議決権の 2 割を持つ株主でもあり、賃料を低く抑える側に利害がある。現金賃料は 10 年で 1.18 倍にとどまり、年 1.7% の上昇では物価に追いつかない。
費用は物価どおりに増える。賃貸の保守・税・借地料は 9.9 億円から 13 億円に、全社費用は 5.0 億円から 6.7 億円になり、減価償却の 4.6 億円は一定。賃貸のセグメント利益は 6.2 億円から 4.5 億円に下がる。食堂・売店は、襲名披露のような特需がなくなり、来場者は 5% 減る。
営業利益は 0.8 億円と、ほぼ消える。純利益の 1.8 億円は、積み上がった現金の運用益(約 1.6 億円)が占める。配当は 0.6 億円に据え置かれる。事業は赤字でないが、株主に残る事業の稼ぎはほとんどなく、時間がたつほど資本コストに負ける。
- 不動産賃貸(劇場・附帯施設・敷地):数量 6,952(劇場が建つ敷地の面積(㎡。所有 4,060 と借地 2,892 の合計))× 価格 34(敷地 1㎡あたりの年間の賃料収入(万円、名目))→ 売上 23 億円・営業利益 6 億円。現金賃料 1.18 倍(全体で 1.15 倍)
- 食堂・飲食:数量 95.0(劇場への来場者数(万人・年。推定))× 価格 0.99(来場者 1 人あたりの食堂売上(千円、名目))→ 売上 9 億円・営業利益 1 億円。特需がなくなり来場者 5% 減
- 売店:数量 95.0(劇場への来場者数(万人・年。推定))× 価格 1.02(来場者 1 人あたりの売店売上(千円、名目))→ 売上 10 億円・営業利益 2 億円。来場者 5% 減
倍率:事業の ROE 1.2%。RONIC = k 8% + 残る割合 1/2 ×(1.2 − 7.5)= 4.4%、g 3.0% から正当化 PER = 7.0 倍。ROE が k を大きく下回り、成長しても価値が増えない筋書き。上限の 9 割の 5.54 倍に置いた。
確率:9 年間の実績(賃料の横ばい、利益の低下)が続く筋書き。借り手が株主でもあり、賃料を抑える側に利害があるため、強気側より厚い 23% に置いた。
悲観 12% 松竹が賃料の引き下げと区画の返還を求め、赤字が続く 利益 −6 億円 · PBR 0.2 倍 · 株価時価総額 206 円25 億円
歌舞伎の観客が減り、松竹が賃料の引き下げと一部の区画の返還を求める。人気の俳優の世代交代が進まず、公演の入りが下がる。劇場一棟の賃貸なので、代わりの借り手を探すのは難しい。現金賃料は 10 年で今より 1 割下がり、返還された区画は空いたままになる。
建物は築 20 年を超え、空調・昇降機・舞台機構の更新が重なる。設備投資は年 4.5 億円規模に増え、10 年で約 40 億円を使う。食堂と売店は来場者が 3 割減り、赤字に近づく。営業損失は 6.5 億円、純損失は 5.5 億円に達する。
配当は 0.3 億円まで下げ、余った現金は 31 億円に減る。前受金の精算条件は有価証券報告書に書かれておらず、賃貸借が終わった時にどう扱われるかは未確認で、さらに不利になる可能性がある。この筋書きでは、株主の取り分は、売れる資産のごく一部にまで下がる。
- 不動産賃貸(劇場・附帯施設・敷地):数量 6,257(劇場が建つ敷地の面積(㎡。所有 4,060 と借地 2,892 の合計))× 価格 27(敷地 1㎡あたりの年間の賃料収入(万円、名目))→ 売上 17 億円・営業利益 0 億円。現金賃料 0.9 倍、区画の返還で面積 0.9 倍
- 食堂・飲食:数量 70.0(劇場への来場者数(万人・年。推定))× 価格 0.95(来場者 1 人あたりの食堂売上(千円、名目))→ 売上 7 億円・営業利益 0 億円。観客の減少で来場者 3 割減
- 売店:数量 70.0(劇場への来場者数(万人・年。推定))× 価格 0.98(来場者 1 人あたりの売店売上(千円、名目))→ 売上 7 億円・営業利益 1 億円。来場者 3 割減
倍率:営業損失が続き、稼ぐ力では値が付かない。余った現金・有価証券 31 億円の半分(約 15 億円)と、劇場以外の賃貸不動産の税引き後 22 億円の半分弱(約 10 億円)の合計約 25 億円を、今の自己資本 113.7 億円に対する PBR 0.22 倍として置いた。劇場の建物と敷地には値を付けない(下の床の説明)。
確率:事業が劇場一棟と、借り手が松竹一社で、収入源が単一。歌舞伎の観客が減るか、松竹が賃料の引き下げを求めれば、代わりの借り手が見つかりにくい。単一の収入源の会社として、業種ノートの上限に近い 12% に置いた。
セグメント:数量 × 価格
いまの数量と価格、中立の筋書きの 10 年後。売上と営業利益は億円。
不動産賃貸(劇場・附帯施設・敷地)
劇場歌舞伎座の建物と敷地を松竹に貸し、地下の木挽町広場などの店舗区画を外部のテナントに貸す。売上の約 85% は松竹向け。
| 数量劇場が建つ敷地の面積(㎡。所有 4,060 と借地 2,892 の合計) | 価格敷地 1㎡あたりの年間の賃料収入(万円、名目) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/02 | 6,952 | 29 | 20 | 6 |
| 10 年後 中立 | 6,952 | 37 | 26 | 8 |
取り方:2026/02 期の不動産賃貸 20.26 億円(外部顧客向けの売上)を、敷地 6,952㎡ × 1㎡あたり年 29.1 万円に分けた。敷地は、所有地 4,060㎡ と、松竹などから借りている 2,892㎡ の合計(有価証券報告書の設備の表)で、劇場が建つ土地の広さにあたる。面積は 10 年動かさず(増築の計画は無い。設備投資の計画も「該当なし」)、売上の伸びは価格で決まる。賃料の中身は、現金で入る賃料 17.33 億円(松竹向け約 14.4 億円と、木挽町広場などの外部テナント約 2.9 億円)と、前受金の取り崩し 2.93 億円。取り崩しは現金が入らない売上で、前受金の残り約 109 億円を毎年一定額で崩すため、あと約 37 年続く(前受金の目的と受取時期は有価証券報告書に書かれておらず、2013 年の建替えに合わせたものと推定)。価格は両者の加重平均で、現金賃料が中立で 10 年 1.30 倍、取り崩し分は一定なので全体では 1.26 倍。物価の 1.34 倍より低く置いた理由は、賃貸の売上が 2017/02 期の 19.0 億円から 2025/02 期の 19.0 億円まで 9 年間ほぼ横ばいで、借り手が議決権の 2 割を持つ松竹であること。2026/02 期は賃貸の売上が増額改定で 6.6% 増えたが、久しぶりの改定で、続くかは決まっていない。賃料は近隣の取引実勢と鑑定評価額を参考に契約で決める(有価証券報告書)。歌舞伎専用の劇場はここだけで、競合する物件は無い。
食堂・飲食
劇場内のお食事処、弁当、喫茶などを子会社の歌舞伎座サービスが営む。幕間の食事が中心。
| 数量劇場への来場者数(万人・年。推定) | 価格来場者 1 人あたりの食堂売上(千円、名目) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/02 | 100 | 0.79 | 8 | 1 |
| 10 年後 中立 | 100 | 1.03 | 10 | 1 |
取り方:2026/02 期の食堂・飲食 7.91 億円(セグメントの売上)を、劇場への来場者数 × 1 人あたり売上に分けた。来場者数は開示が無い。劇場は約 2,000 席で、月 25 日前後に昼夜 2 回の公演を行い、座席の 8 割強が埋まるとすると年に約 100 万人になる(座席数と公演回数からの推定。実物の人数)。1 人あたり約 0.8 千円(名目)。10 年の来場者は座席数が上限で、2026/02 期は襲名披露公演で満席に近かったため、中立 1.00 倍。価格は食材と人件費の上昇を転嫁して中立 1.30 倍(物価の 1.34 倍より低い。幕間の食事は価格を上げにくく、2026/02 期は襲名記念の御膳と猛暑で例年より伸びた分もある)。営業利益率は 2026/02 期の 9.2% から 8% に戻す(2025/02 期は 2.9%、2024/02 期は赤字)。競合は劇場の外の銀座の飲食店で、幕間に外へ出にくいことが強み。
売店
劇場内と地下の木挽町広場で、土産物・歌舞伎の関連商品・菓子を売る。訪日客と観劇客が相手。
| 数量劇場への来場者数(万人・年。推定) | 価格来場者 1 人あたりの売店売上(千円、名目) | 売上 | 営業利益 | |
|---|---|---|---|---|
| 今 2026/02 | 100 | 0.82 | 8 | 2 |
| 10 年後 中立 | 105 | 1.06 | 11 | 2 |
取り方:2026/02 期の売店 8.15 億円(セグメントの売上)を、劇場への来場者数 × 1 人あたり売上に分けた。来場者数は食堂と同じ約 100 万人と推定した(開示は無い)。劇場の来場者に、地下の木挽町広場だけに来る観光客も含まれる。1 人あたり約 0.8 千円(名目)。10 年の来場者は、訪日客の増加で木挽町広場への来場が伸び、中立 1.05 倍。価格は物価に近い 1.30 倍(土産物は競合が多く、全部は転嫁できない)。営業利益率は 22.8%(2026/02 期)から 20% に戻す。競合は銀座・築地周辺の土産物店と、百貨店の和菓子売り場。
リスクと懸念
賃料を決めるのが借り手の松竹
賃貸の売上の 85% は松竹向けで、契約は期間 1 年の自動延長。松竹は議決権の 21%(同意している者を含む)を持つ株主で、取締役・監査役にも関係者が入る。賃料は 9 年間ほぼ横ばいで、少数株主に不利な水準に抑えられても、株主が決められない。
収入源が劇場一棟に集中
歌舞伎専用の劇場一棟と、松竹一社の借り手に頼る。歌舞伎の観客が減るか、松竹が運営を見直せば、賃料や区画の返還に響く。代わりの借り手は見つけにくい。有価証券報告書も、松竹の興行が中止になった場合の影響を事業等のリスクに挙げている。
前受金の性格と精算条件
長期前受金 105.6 億円と流動の 4.1 億円は、毎年 2.93 億円ずつ売上に取り崩されるが、現金は入らない。目的と、賃貸借が終わった時の扱いは有価証券報告書に書かれていない。精算が必要なら、純資産を超える負担になりうる。
費用が賃料より速く増える
賃貸の保守・固定資産税・借地料は物価で増え、減価償却は一定なので、賃料が横ばいなら利益が削られる。借地料は年 2.9 億円(松竹などへ)。2025/02 期の賃貸のセグメント利益は修繕で 5.8 億円に下がった。
建物の更新期
2013 年竣工の建物は築 13 年で、空調・昇降機・舞台機構・駐車場設備の更新が始まっている。設備投資は 2024/02 期の 0.14 億円から 2026/02 期の 1.43 億円へ増え、10 年で数十億円規模になりうる。
観客の高齢化と世代交代
食堂・売店は公演の入りに連動し、2026/02 期は襲名披露と猛暑で例年より伸びた。人気の俳優の世代交代が進まなければ、来場者が減り、売上と賃料の交渉力に響く。
少数株主への還元が遅い
配当は純利益の 21% で、自社株買いは無い。現金と株式が 80 億円を超えるのに、経営課題は自己資本比率の向上。持ち合いの松竹株も含め、株主に戻る見通しが立たない。
今後の分かれ目
- 賃貸の売上が毎年 3% 以上増え、2026/02 期の増額改定が続く
- 賃料が物価並み以上に動いており、強気側の筋書きに近づく。営業利益が倍になる道が見える。
- 松竹が株式の追加取得や、劇場の所有と運営を一体にする再編を発表する
- 少数株主が資産の時価に近い値で買い取られる可能性が出る。この計算には入れていないので、価値の見方を見直す。
- 賃貸のセグメント利益が 5 億円を割る
- 費用が賃料を上回って増えている。慎重な側の筋書きに寄せる。
- 配当が純利益の 4 割を超えるか、自社株買いが始まる
- 余った現金が株主に戻り始める。半分としていた戻りを 1.0 に引き上げて見直す。
- 有価証券報告書に前受金の精算条件が書かれる、または賃貸借契約の期間が延びる
- 前受金の不確実さが減り、悲観の筋書きの重さが下がる。
- 設備投資が年 3 億円を超える
- 建物の更新期に入り、現金の増え方が鈍る。慎重な側の見方が強まる。
見ておくもの
- 賃貸の売上(2026/02 期 20.3 億円)と、現金賃料の改定の有無
- 賃貸のセグメント利益(2026/02 期 6.2 億円)と、設備投資の増え方
- 松竹の持株比率の変化(直接 13.7%、同意している者を含め 21%)と、役員の構成
- 配当と自社株買いの方針、余った現金(現金と上場株式 80 億円超)の使い道
- 賃貸等不動産の鑑定評価額(2026/02 期 616 億円)と、地価の動き
- 食堂・売店の売上と、歌舞伎の観客の動き(襲名披露・世代交代)
倍率と資本コストの決め方
3 つの市場を置かず、劇場一棟の賃料(現金賃料 17.3 億円)と、来場者(年約 100 万人の推定)から売上を組み立てた。価格は 10 年 1.26 倍(賃貸全体)と 1.30 倍(食堂・売店)で、物価の 1.34 倍より低く置いた。賃貸の売上が 9 年間ほぼ横ばいだった実績と、借り手が株主でもある構造に合わせたためで、理由は各セグメントに書いた。資本コストは基本 7.5% + quality 0%(循環 −0.5・値決め +0.5・借金 0・寿命 0)の 7.5%。中立の PER は式の上限の 9 割で、今の株価や同業の倍率からは出していない。余った現金(63 億円)は別に足し、戻り 0.5 とした。参考:含み益の税引き後(約 342 億円)を足した純資産は約 456 億円で、時価総額 492 億円の 93%。これは価値の計算に使っておらず、比べただけだ。含み益を価値に入れれば、答えは大きく変わる。ここでは、含み益を株主が受け取る手段が(賃料の改定、松竹による買い取り、売却の 3 つに限られ)、株主に決められないため、賃料に表れた分だけを価値とした。悲観の床は、売れる資産のうち、劇場の建物と敷地を除いた約 62 億円とした。 2026-10-22 の見直し(R1〜R4)で倍率・時価総額を機械で置き直した(前後は notes/audit/fix_stage2_20261022.csv)。
資本コスト 8.0% = 無リスク金利 3% + β — × 5%。